JP7421091B2 - リアサブフレーム - Google Patents

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Description

この発明は、リアサブフレームに関する。
下記特許文献1にあるように、自動車には、デファレンシャルギアやアーム部品などの懸架部品を自動車の車体下部に支持するためのリアサブフレームが備えられている。リアサブフレームに求められる設計要件の一つとして剛性がある。具体的には、各部品の重量を支えるための剛性に加えて、自動車のコーナリング時にアーム部品から加わる横力と、自動車の加速時または減速時にアーム部品から加わる前後力とに対しても、十分に耐えられる剛性が求められる。
特開2010-100275号公報
剛性を高めるために、リアサブフレームの板厚を単純に増すことも考えられるが、その場合には、リアサブフレーム自体の重量が増して燃費を悪化させる懸念がある。一般的に、機械的強度の向上と軽量化は相反する関係にあるため、これらの両立は容易ではない。
特許文献1では、車両の正面衝突時に、マウントボルトがフレーム構造物の第2ホールから外れ、フレーム構造物の車体構造の補強効果を失わせることによって、車体の減速度を減少させている。すなわち、正面衝突時に補強効果を積極的に失わせることを目的としており、剛性向上を求めてはいない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、軽量でかつ高い剛性を持つリアサブフレームの提供を目的とする。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。(1)本発明の一態様に係るリアサブフレームは、一対のリアボディマウント及び一対のフロントボディマウントと;前記一対のリアボディマウント間を接続するリアクロスメンバと;前記一対のフロントボディマウントの一方及び前記リアクロスメンバ間を第1接続部において接続する第1サイドフレーム、及び、前記一対のフロントボディマウントの他方及び前記リアクロスメンバ間を第2接続部において接続する第2サイドフレームと;前記第1サイドフレームの長手方向の途中位置と前記第2サイドフレームの長手方向の途中位置との間を接続するフロントクロスメンバと;前記リアクロスメンバの長手方向の中央部分を貫いて固定配置されたデフマウントと;前記第1接続部に隣接配置され、第1アッパーアームが連結される第1アッパーアームリアマウントと;前記第2接続部に隣接配置され、第2アッパーアームが連結される第2アッパーアームリアマウントと;を備え、平面視で、前記デフマウントが、前記第1接続部と前記第2接続部との間に配置され、前記第1サイドフレーム及び前記第2サイドフレーム間の間隔が、前記一対のフロントボディマウントから前記一対のリアボディマウントに向かって狭まっており、前記第1サイドフレームが、前記第1接続部において前記リアクロスメンバに対し貫通接続され、前記第2サイドフレームが、前記第2接続部において前記リアクロスメンバに対し貫通接続され、前記一対のフロントボディマウントの一方の締結中心と前記第1接続部の中心とを通る直線である第1荷重線が、平面視で前記リアクロスメンバの剪断中心線と交差する位置を含んでかつ前記リアクロスメンバの長手方向に垂直な縦断面で見て、前記第1荷重線が前記リアクロスメンバの内方にあり;前記一対のフロントボディマウントの他方の締結中心と前記第2接続部の中心とを通る直線である第2荷重線が、平面視で前記リアクロスメンバの前記剪断中心線と交差する位置を含んでかつ前記リアクロスメンバの長手方向に垂直な縦断面で見て、前記第2荷重線が前記リアクロスメンバの内方にある。
上記(1)に記載のリアサブフレームによれば、リアクロスメンバの長手方向のうち、デフマウントの配置によって剛性が高められた第1接続部及び第2接続部の各位置に第1サイドフレーム及び第2サイドフレームを接続している。すなわち、一対のフロントボディマウントからリアクロスメンバに向かう第1サイドフレーム及び第2サイドフレームの接続位置(第1接続部及び第2接続部)を、リアクロスメンバの長手方向のうち、剛性の高いデフマウント近くに集中させることができる。これにより、一対のフロントボディマウントからリアクロスメンバに向かう荷重を、高い剛性をもって受け止めることができる。したがって、補強部材追加や肉厚増加等を伴うことなく、リアサブフレームとしての剛性を高めることができる。
さらに、上記(1)に記載のリアサブフレームによれば、第1荷重線及び第2荷重線のそれぞれが、平面視でリアクロスメンバの剪断中心線と交差する位置の縦断面においてリアクロスメンバの内方にあるので、一対のフロントボディマウントからリアクロスメンバに向かう荷重を、高い荷重伝達効率をもって受け止めることができる。
(2)上記(1)に記載のリアサブフレームにおいて、以下のように構成してもよい:平面視で、前記第1アッパーアームのナックルとの締結中心と、前記第1アッパーアーム及び前記第1アッパーアームリアマウント間の締結中心とを結ぶ仮想直線の延長線が、前記第1荷重線及び前記リアクロスメンバの前記剪断中心線間の交点と交差し;平面視で、前記第2アッパーアームの他のナックルとの締結中心と、前記第2アッパーアーム及び前記第2アッパーアームリアマウント間の締結中心とを結ぶ仮想直線の延長線が、前記第2荷重線及び前記リアクロスメンバの前記剪断中心線間の交点と交差する。
上記()に記載のリアサブフレームの場合、一方のナックルから第1アッパーアーム、そして第1アッパーアームリアマウントを介してリアクロスメンバに向かう荷重の伝達位置も、平面視において、第1接続部の位置に導くことができる。同様に、他方のナックルから第2アッパーアーム、そして第2アッパーアームリアマウントを介してリアクロスメンバに向かう荷重の伝達位置も、平面視において、第2接続部の位置に導くことができる。
(3)上記(1)又は(2)に記載のリアサブフレームにおいて、以下のように構成してもよい:前記第1接続部において、前記第1サイドフレームの中心軸線が前記リアクロスメンバの剪断中心線よりも高く;前記第2接続部において、前記第2サイドフレームの中心軸線が前記リアクロスメンバの剪断中心線よりも高い。
上記()に記載のリアサブフレームの場合、リアクロスメンバの中でも剛性が高い壁部の一つである上壁部に第1サイドフレーム及び第2サイドフレームを近付けられるので、これら第1サイドフレーム及び第2サイドフレームと、リアクロスメンバとの間の接合箇所(すなわち第1接続部及び第2接続部)の剛性をより高めることができる。
(4)上記(3)に記載のリアサブフレームにおいて、以下のように構成してもよい:前記第1接続部において、前記第1サイドフレームの上面と前記リアクロスメンバの上面とが面一であり;前記第2接続部において、前記第2サイドフレームの上面と前記リアクロスメンバの上面とが面一である。
上記()に記載のリアサブフレームの場合、リアクロスメンバのうち、第1接続部及び第2接続部の各位置における剛性をさらに高めることができる。
(5)上記(1)~(4)の何れか1項に記載のリアサブフレームにおいて、以下のように構成してもよい:前記第1アッパーアームが連結される第1アッパーアームフロントマウントと;前記第2アッパーアームが連結される第2アッパーアームフロントマウントと;をさらに備え、平面視において、前記第1アッパーアームフロントマウント及び前記第2アッパーアームフロントマウント間に、前記フロントクロスメンバが位置する。
上記()に記載のリアサブフレームの場合、第1アッパーアームから第1アッパーアームリアマウントに加わる荷重を、そのままフロントクロスメンバに伝えることができる。同様に、第2アッパーアームから第2アッパーアームリアマウントに加わる荷重も、そのままフロントクロスメンバに伝えることができる。したがって、フロントクロスメンバへ向かう荷重の伝達効率を高めることができる。
(6)上記(1)~(5)の何れか1項に記載のリアサブフレームにおいて、以下のように構成してもよい:前記第1アッパーアームリアマウントが、前記第1サイドフレーム及び前記リアクロスメンバの双方に接続され;前記第2アッパーアームリアマウントが、前記第2サイドフレーム及び前記リアクロスメンバの双方に接続されている。
上記()に記載のリアサブフレームの場合、第1アッパーアームリアマウントが第1サイドフレーム及びリアクロスメンバ間に介在することによって、両者間の接続を、追加部材を用いることなく補強することができる。同様に、第2アッパーアームリアマウントが第2サイドフレーム及びリアクロスメンバ間に介在することによって、両者間の接続を、追加部材を用いることなく補強することができる。
(7)上記(1)~(6)の何れか1項に記載のリアサブフレームにおいて、前記デフマウントが、平均板厚が1.6mm~4.2mmの円筒であってもよい。
上記()に記載のリアサブフレームの場合、デフマウントの高い剛性をもってリアクロスメンバの剛性をより確実に高めることができる。
(8)上記(1)~(7)の何れか1項に記載のリアサブフレームにおいて、以下のように構成してもよい:平面視で、前記第1接続部における前記第1サイドフレームの剪断中心線と前記デフマウントの中心線との最短距離、及び、前記第2接続部における前記第2サイドフレームの剪断中心線と前記デフマウントの中心線との最短距離が、等しくWs(mm)であり、前記デフマウントの外径がDd(mm)であり、前記デフマウントのうち、前記リアクロスメンバを貫通する部分の、貫通方向に沿った長さ寸法がd(mm)であり、前記最短距離Ws(mm)、前記外径Dd(mm)、前記長さ寸法d(mm)が、下記数式1を満たす。
Ws≦2×Dd+3×d・・・(数式1)
上記()に記載のリアサブフレームの場合、数式1を満たすことにより、第1接続部及び第2接続部の剛性を高めることができ、サスペンションリンクを介して入力される路面からの荷重に対し、リアサブフレームの変形を抑制することが可能になる。
(9)上記(8)に記載のリアサブフレームにおいて、以下のように構成してもよい:前記リアクロスメンバのうち、前記デフマウントよりも下方の位置に、前記第1アッパーアームの下方に配置される第1ロアアームが連結される第1ロアアームリアマウントと、前記第2アッパーアームの下方に配置される第2ロアアームが連結される第2ロアアームリアマウントと、が配置され;平面視における、前記デフマウントの中心線と前記第1ロアアームリアマウントの締結中心との距離、及び、前記デフマウントの中心線と前記第2ロアアームリアマウントの締結中心との距離を、等しくWl(mm)とし、前記デフマウントの中心と前記第1ロアアームリアマウントの高さ方向の距離、及び、前記デフマウントの中心と前記第2ロアアームリアマウントの高さ方向の距離、を等しくHl(mm)として、下記数式2を満たす。
Ws≧Wl≧Hl・・・(数式2)
上記()に記載のリアサブフレームの場合、数式2を満たすことにより、第1ロアアームまたは第2ロアアームから入力される横力に対し、リアサブフレームの変形をより抑制することが可能になる。
上記各態様によれば、軽量でかつ、高い剛性を持つリアサブフレームを提供できる。
本発明の一実施形態に係るリアサブフレームを示す図であって、車両進行方向前方の斜め上方から見た斜視図である。 同リアサブフレームを示す図であって、車両進行方向後方の斜め下方から見た斜視図である。 同リアサブフレームの平面図である。 同リアサブフレームを車両進行方向前方(図3の矢視A)より見た正面図である。 同リアサブフレームを図3の矢視Bより見た側面図である。 同リアサブフレームを車両進行方向後方(図3の矢視C)より見た背面図である。 同リアサブフレームにおけるリアクロスメンバ及び第2サイドフレーム間の接続構造を示す部分拡大斜視図である。 同リアサブフレームにおけるリアクロスメンバ及び第2サイドフレーム間の接続構造を示す図であって、図7を車両後方側より見た部分拡大図である。 従来のリアサブフレームの一例を示す図であって、図3に相当する平面図である。
本発明のリアサブフレームの一実施形態を以下に説明する。
本実施形態のリアサブフレームは、自動車の車体下部に固定され、図示されないデファレンシャルギアやアーム部品などの懸架部品を支持する。
以下の説明においては、車体の進行方向に沿った前側を前方側、後ろ側を後方側、車幅方向を左右方向と言う場合がある。また、各図面において、車体から見て前方側を矢印FDで示し、後方側を矢印BDで示し、左方向を矢印LDで示し、右側を矢印RDで示す場合がある。
図1及び図2に示すように、本実施形態のリアサブフレームは、一対のフロントボディマウント10a,10b及び一対のリアボディマウント20a,20bと;一対のリアボディマウント20a,20b間を接続するリアクロスメンバ30と;フロントボディマウント10a及びリアクロスメンバ30間を第1接続部31において接続する第1サイドフレーム40、及び、フロントボディマウント10b及びリアクロスメンバ30間を第2接続部32において接続する第2サイドフレーム50と;第1サイドフレーム40の長手方向の途中位置と第2サイドフレーム50の長手方向の途中位置との間を接続するフロントクロスメンバ60と;リアクロスメンバ30の長手方向の中央部分を貫いて固定配置された一対のデフマウント70a,70bと;第1接続部31に隣接配置され、第1アッパーアームU(図3参照)が連結される第1アッパーアームリアマウント81bと;第2接続部32に隣接配置され、第2アッパーアーム(不図示)が連結される第2アッパーアームリアマウント82bと;第1アッパーアームUに連結される第1アッパーアームフロントマウント81aと;前記第2アッパーアームが連結される第2アッパーアームフロントマウント82aとを備える。
フロントボディマウント10a,10bは、それぞれ、図示されない車体の下部に固定される部品である。これらフロントボディマウント10a,10bは、例えば、鉛直方向に沿った軸線を持つ円筒形状を有している。フロントボディマウント10a,10bは、互いに間隔を開けて、左右に並んで配置されている。フロントボディマウント10a,10bには、前記車体からの前後力等が直接加わるため、これらの板厚が、最も薄い部分でも、フロントクロスメンバ60の各部板厚よりも厚くなっている。なお、各図に示すフロントボディマウント10a,10bの構造はかかる例のみに限定されず、一般的なボディマウントの構造が採用できる。
リアボディマウント20a,20bは、それぞれ、前記車体の下部に固定される部品である。これらリアボディマウント20a,20bは、例えば、鉛直方向に沿った軸線を持つ円筒形状を有している。これらリアボディマウント20a,20bは、互いに間隔を開けて、左右に並んで配置されている。リアボディマウント20a,20bには、前記車体からの前後力等が直接加わるため、これらの板厚が、最も薄い部分でも、リアクロスメンバ30の各部板厚よりも厚くなっている。
フロントボディマウント10a,10bとリアボディマウント20a,20bは、共通の寸法形状を有してもよい。また、これらフロントボディマウント10a,10bとリアボディマウント20a,20bの構造は、上述した構造のみに限定されず、一般的なボディマウント構造が採用できる。
第1サイドフレーム40は、その長手方向に垂直な断面が、長手方向に沿った各位置において閉じている屈曲部品であり、図3~図5に示すように、前部41と、中間部42と、後部43と、を備えている。各図では、第1サイドフレーム40の断面形状が略矩形であるが、円形、楕円形、多角形等でもよく、断面形状を矩形に定めるものではない。
第2サイドフレーム50は、図3に示す平面視において、前記第1サイドフレーム40とは左右方向において線対称形状をなしている。第2サイドフレーム50は、その長手方向に垂直な断面が、長手方向に沿った各位置において閉じている屈曲部品であり、図3~図5に示すように、前部51と、中間部52と、後部53と、を備えている。各図では、第2サイドフレーム50の断面形状が略矩形であるが、第1サイドフレーム40と同様に、円形、楕円形、多角形等でもよく、断面形状を矩形に定めるものではない。
以上説明の構成を有する第1サイドフレーム40及び第2サイドフレーム50は、図3に示す平面視において、これら第1サイドフレーム40及び第2サイドフレーム50間の間隔が、一対のフロントボディマウント10a,10bから一対のリアボディマウント20a,20bに向かって狭まっている。すなわち、前記間隔が、前方側から後方側に向かって狭まっている。
より具体的に言うと、まず、前部41,51間の間隔が、前方側から後方側に向かって狭まっている。続いて、中間部42,52間の間隔も、前方側から後方側に向かって狭まっている。そして、後部43,53は互いに平行であるため、両者間の間隔が、前方側から後方側に向かう各位置で一定になっている。よって、第1サイドフレーム40及び第2サイドフレーム50の後方側における各端部40a,50a間の間隔は、リアボディマウント20a,20b間の間隔よりも小さくなっている。その結果、端部40aはリアボディマウント20aから離れてデフマウント70aに近付く位置に配置されている。同様に、端部50aも、リアボディマウント20bから離れてデフマウント70bに近付く位置に配置されている。
加えて、図3に示すように、第1サイドフレーム40は、第1接続部31においてリアクロスメンバ30に対し貫通接続されている。そして、フロントボディマウント10aの締結中心P1と第1接続部31の中心P2とを通る直線である第1荷重線L1が、平面視でリアクロスメンバ30の剪断中心線L2と交差する位置を含んでかつリアクロスメンバ30の長手方向に垂直な縦断面で見て、第1荷重線L1がリアクロスメンバ30の内方にある。すなわち、締結中心P1を通る仮想直線である第1荷重線L1が、第1接続部31の中心P2において、リアクロスメンバ30の外形線の内方を通る。
なお、締結中心P1は、平面視ではフロントボディマウント10aの中心を通り、なおかつ側面視ではフロントボディマウント10aの高さ方向の中央にある点である。また、中心P2は、平面視においては第1荷重線L1と剪断中心線L2とが交差する点であり、縦断面視においてはリアクロスメンバ30の内方にある点である。中心P2は、高さ方向において、剪断中心線L2の上方に位置する。
本実施形態の中心P2は、従来構造に比べて、リアクロスメンバ30のうちで最も剛性の高い、長手方向中央部分に近付けられている。これにより、フロントボディマウント10aを通って後方に向かう第1荷重線L1が、平面視においてリアクロスメンバ30の長手方向中央位置の近傍を通っている。これにより、フロントボディマウント10aから入力された荷重を、第1荷重線L1を通ってリアクロスメンバ30で受け止める際、このリアクロスメンバ30のうちでも最も剛性の高い中央位置近傍で受け止めることが可能となっている。
第2サイドフレーム50も、第1サイドフレーム40と同一構成を有する。すなわち、第2サイドフレーム50は、図3に示すように、第2接続部32においてリアクロスメンバ30に対し貫通接続されている。そして、フロントボディマウント10bの締結中心P3と第2接続部32の中心P4とを通る直線である第2荷重線L3が、平面視でリアクロスメンバ30の剪断中心線L2と交差する位置を含んでかつリアクロスメンバ30の長手方向に垂直な縦断面で見て、第2荷重線L3がリアクロスメンバ30の内方にある。すなわち、締結中心P3を通る仮想直線である第2荷重線L3が、第2接続部32の中心P4において、リアクロスメンバ30の外形線の内方を通る。
なお、締結中心P3も、平面視ではフロントボディマウント10bの中心を通り、なおかつ側面視ではフロントボディマウント10bの高さ方向の中央にある点である。また、中心P4は、平面視においては第2荷重線L3と剪断中心線L2とが交差する点であり、縦断面視においてはリアクロスメンバ30の内方にある点である。中心P4は、高さ方向において、剪断中心線L2の上方に位置する。また、中心P2と中心P4の高さ方向位置は、一致している。
本実施形態の中心P4も、前記中心P2と同様に、従来構造に比べて、リアクロスメンバ30のうちで最も剛性の高い中央部分に近付けられている。これにより、フロントボディマウント10bを通って後方に向かう第2荷重線L3が、平面視においてリアクロスメンバ30の長手方向中央位置の近傍を通っている。これにより、フロントボディマウント10bから入力された荷重を、第2荷重線L3を通ってリアクロスメンバ30で受け止める際、このリアクロスメンバ30のうちでも最も剛性の高い中央位置近傍で受け止めることが可能となっている。
第1アッパーアームフロントマウント81a及び第1アッパーアームリアマウント81bは、図3に示すように、第1アッパーアームUを保持する一対の金具である。第1アッパーアームフロントマウント81aは、中間部42の上面から外側面にかけて溶接で接合されている。一方、第1アッパーアームリアマウント81bは、第1サイドフレーム40及びリアクロスメンバ30の双方に接続されている。より具体的に言うと、第1アッパーアームリアマウント81bは、後部43の上面から外側面にかけてと、リアクロスメンバ30の外側面との双方に対し、溶接で接合されている。
第1アッパーアームフロントマウント81aには、共通の連結軸線LFを介して、第1アッパーアームUが連結されている。図3に示す連結軸線LFは、車両前後方向に延在する仮想直線であり、図1に示すように、第1アッパーアームフロントマウント81aの連結孔81a1,81a2と、第1アッパーアームリアマウント81bの連結孔81b1,81b2とを貫通する。
前記第1アッパーアームUは、懸架部品である。第1アッパーアームUは、第1アッパーアームフロントマウント81aと、第1アッパーアームリアマウント81bと、の2箇所に対して連結されている。
第1アッパーアームUの、第1アッパーアームフロントマウント81aとの連結位置とは反対側の外側部が、図示されない車輪(以下、ナックルとも言う)に対し連結されている。
図3に示す平面視において、第1アッパーアームUのナックルとの締結中心PTと、第1アッパーアームU及び第1アッパーアームリアマウント81b間の締結中心P6とを結ぶ仮想直線の延長線L4が、前記第1荷重線L1及び前記剪断中心線L2間の交点(前記中心P2)と交差している。
ここで、締結中心P6は、連結孔81b1,81b2間の中間点である。そして、締結中心PT、締結中心P6、そして中心P2が、平面視において、荷重線である延長線L4上に並んでいる。この構成によれば、前記車輪(ナックル)から入力される外力が、締結中心P6を経てリアクロスメンバ30に伝えられる際、その荷重伝達位置を、リアクロスメンバ30のうちでも最も剛性の高い中央位置近傍に近付けることができる。
第2アッパーアームフロントマウント82a及び第2アッパーアームリアマウント82bは、第2アッパーアーム(第1アッパーアームUと同一構成を有するため不図示)を保持する一対の金具である。第2アッパーアームフロントマウント82aは、中間部52の上面から外側面にかけて溶接で接合されている。一方、第2アッパーアームリアマウント82bは、第2サイドフレーム50及びリアクロスメンバ30の双方に接続されている。より具体的に言うと、第2アッパーアームリアマウント82bは、後部53の上面から外側面にかけてと、リアクロスメンバ30の外側面との双方に対し、溶接で接合されている。
第2アッパーアームフロントマウント82aには、図示を省略するが、共通の連結軸線を介して、前記第2アッパーアームが連結されている。この連結軸線は、車両前後方向に延在する仮想直線であり、第2アッパーアームフロントマウント82aの連結孔82a1,82a2と、第2アッパーアームリアマウント82bの連結孔82b1,82b2とを貫通する。
前記第2アッパーアームは、懸架部品である。前記第2アッパーアームは、第2アッパーアームフロントマウント82aと、第2アッパーアームリアマウント82bと、の2箇所に対して連結されている。
前記第2アッパーアームの、第2アッパーアームフロントマウント82aとの連結位置とは反対側の外側部が、図示されない車輪(ナックル)に対し連結されている。すなわち、前記第2アッパーアームの前記外側部は、前記車輪(ナックル)に対して連結されている。
図3に示す平面視において、前記第2アッパーアームのナックルとの締結中心と、前記第2アッパーアーム及び第2アッパーアームリアマウント82b間の締結中心とを結ぶ仮想直線の延長線L5も、前記第2荷重線L3及び前記剪断中心線L2間の交点(前記中心P4)と交差している。
ここで、前記第2アッパーアームのナックルとの締結中心は、前記第1アッパーアームUにおける締結中心PTに相当する。また、この締結中心は、連結孔82b1,82b2間の中間点である。そして、前記第2アッパーアームのナックルとの締結中心、前記第2アッパーアーム及び第2アッパーアームリアマウント82b間の締結中心、そして中心P4が、平面視において、荷重線である延長線L5上に並んでいる。この構成によれば、前記車輪(ナックル)から入力される外力がリアクロスメンバ30に伝えられる際、その荷重伝達位置を、リアクロスメンバ30のうちでも最も剛性の高い中央位置近傍に近付けることができる。
また、第1アッパーアームフロントマウント81aは、第1サイドフレーム40の長手方向におけるフロントクロスメンバ60との接続位置に対して固定されている。より具体的には、第1アッパーアームフロントマウント81aは、中間部42に対して溶接固定されており、平面視において、中間部42を間に挟んでフロントクロスメンバ60と対向する位置に配置されている。
同様に、第2アッパーアームフロントマウント82aは、第2サイドフレーム50の長手方向におけるフロントクロスメンバ60との接続位置に対して固定されている。より具体的には、第2アッパーアームフロントマウント82aは、中間部52に対して溶接固定されており、平面視において、中間部52を間に挟んでフロントクロスメンバ60と対向する位置に配置されている。
したがって、平面視において、第1アッパーアームフロントマウント81a及び第2アッパーアームフロントマウント82a間に、フロントクロスメンバ60が位置している。
上記構成によれば、第1アッパーアームUから第1アッパーアームフロントマウント81aに加わる荷重を、そのままフロントクロスメンバ60に伝えることができる。同様に、前記第2アッパーアームから第2アッパーアームフロントマウント82aに加わる荷重も、そのままフロントクロスメンバ60に伝えることができる。したがって、フロントクロスメンバ60へ向かう荷重の伝達効率を高めることができる。
図1に示すように、フロントクロスメンバ60は、左右方向に沿って延在する骨格部材であり、その一端が第1サイドフレーム40の内側壁面に溶接固定され、他端が第2サイドフレーム50の内側壁面に溶接固定されている。よって、フロントクロスメンバ60は、第1サイドフレーム40の長手方向途中位置と、第2サイドフレーム50の長手方向途中位置との間を左右方向に連結している。
リアクロスメンバ30は、図6に示すように、車両後方側より見た場合に、直線状の上面を有する。また、リアクロスメンバ30は、図3に示すように、その長手方向に沿った各位置において幅寸法が一定である。
図3に示すように、リアクロスメンバ30は、第1サイドフレーム40の端部40aとの接続位置(第1接続部31)からリアボディマウント20aの位置に向かって延在する第1延長部35を有している。この第1延長部35の先端には凹所35aが形成され、この凹所35aがリアボディマウント20aの外周面に合致した状態で溶接固定されている。リアボディマウント20aの締結中心P5は、鉛直方向に沿っている。
同様に、リアクロスメンバ30は、第2サイドフレーム50の端部50aとの接続位置(第2接続部32)からリアボディマウント20bの位置に向かって延在する第2延長部36を有している。この第2延長部36の先端には凹所36aが形成され、この凹所36aがリアボディマウント20bの外周面に合致した状態で溶接固定されている。リアボディマウント20bの締結中心P7は、鉛直方向に沿っている。
図3に示すように、デフマウント70a,70bは、平面視で第1接続部31と第2接続部32との間に位置するよう、リアクロスメンバ30に配置されている。
図6に示すように、デフマウント70a,70bは、それぞれの中心線70a1,70b1が、車両前後方向に沿ってかつ互いに平行をなすように配置されている。デフマウント70a,70bのそれぞれが、リアクロスメンバ30の長手方向中央部分(左右方向中央部分)を車両前後方向に貫いた状態で溶接固定されている。これらデフマウント70a,70bは、平均板厚が1.6mm~4.2mmの円筒であり、リアクロスメンバ30の板厚よりも厚く、高い剛性を有する。これらデフマウント70a,70bをリアクロスメンバ30の長手方向中央部分に集中配置することにより、リアクロスメンバ30の長手方向中央部分における剛性を増している。加えて、デフマウント70a,70bがリアクロスメンバ30の内方を貫通させた状態で溶接固定しているため、リアクロスメンバ30の内部をデフマウント70a,70bが支えて補強することからも、リアクロスメンバ30の長手方向中央部分における剛性を増している。
このように、本実施形態のリアサブフレームは、平面視で、デフマウント70a,70bが、第1接続部31と第2接続部32との間に配置され、第1サイドフレーム40及び第2サイドフレーム50間の間隔が、一対のフロントボディマウント10a,10bから一対のリアボディマウント20a,20bに向かって狭まっている。
この構成によれば、リアクロスメンバ30の長手方向のうち、デフマウント70a,70bの配置によって剛性が高められた第1接続部31及び第2接続部32の各位置に第1サイドフレーム40及び第2サイドフレーム50を接続している。すなわち、一対のフロントボディマウント10a,10bからリアクロスメンバ30に向かう第1サイドフレーム40及び第2サイドフレーム50の接続位置(第1接続部31及び第2接続部32)を、リアクロスメンバ30の長手方向のうち、デフマウント70a,70bの配置によって剛性が高められた中央部分の近くに集中させることができる。これにより、一対のフロントボディマウント10a,10bからリアクロスメンバ30に向かう荷重を、高い剛性をもって受け止めることができる。したがって、補強部材追加や肉厚増加等を伴うことなく、リアサブフレームとしての剛性を高めることができる。
図6に示すように、リアクロスメンバ30の左右下部には、一対の第1ロアアームリアマウント37及び第2ロアアームリアマウント38が形成されている。
第1ロアアームリアマウント37は貫通孔であり、水平方向においては、デフマウント70a及び第1接続部31間に配置され、鉛直方向においては、第1接続部31及びデフマウント70aよりも下方位置に配置されている。ロアアーム(不図示)は、前記アッパーアームUと共に前記車輪(ナックル)に連結される。
第2ロアアームリアマウント38も、第1ロアアームリアマウント37と同様に貫通孔であり、水平方向においては、デフマウント70b及び第2接続部32間に配置され、鉛直方向においては、第2接続部32及びデフマウント70bよりも下方位置に配置されている。前記ロアアームは、前記アッパーアームと共に前記車輪(ナックル)に連結される。
ここで、図6に示すように、第1接続部31における第1サイドフレーム40の剪断中心線L6とデフマウント70aの中心線70a1との車幅方向距離、及び、第2接続部32における第2サイドフレーム50の剪断中心線L8とデフマウント70bの中心線70b1との車幅方向距離を、等しくWs(mm)とし、デフマウント70a,70bの外径を共に等しくDd(mm)とする。さらに、図3に示すように、デフマウント70a,70bそれぞれのうち、リアクロスメンバ30を貫通する部分の、貫通方向に沿った長さ寸法をd(mm)とする。この場合、前記最短距離Ws(mm)、前記外径Dd(mm)、前記長さ寸法d(mm)は、下記数式3を満たす。
Ws≦2×Dd+3×d・・・(数式3)
この数式3を満たすことにより、第1接続部31及び第2接続部32の剛性をより高めることができ、路面から入力された荷重に対し、リアサブフレームの変形をより抑制することが可能になる。
また、上述のように、リアクロスメンバ30のうち、デフマウント70aよりも下方の位置に、アッパーアームUの下方に配置される前記ロアアーム(第1ロアアーム)が連結される第1ロアアームリアマウント37と、他のアッパーアームの下方に配置される他のロアアーム(第2ロアアーム。不図示)が連結される第2ロアアームリアマウント(他のロアアームリアマウント)38と、が配置されている。そして、図6に示すように、デフマウント70aの中心線70a1と第1ロアアームリアマウント37の締結中心との車幅方向距離、及び、デフマウント70bの中心線70b1と第2ロアアームリアマウント38の締結中心との車幅方向距離を、等しくWl(mm)とし、デフマウント70a,70bの各中心線70a1,70b1と第1ロアアームリアマウント37の高さ方向の距離、及び、デフマウント70a,70bの各中心線70a1,70b1と第2ロアアームリアマウント38の高さ方向の距離、を等しくHl(mm)とした場合、下記数式4を満たす。
Ws≧Wl≧Hl・・・(数式4)
上記数式4を満たすことにより、一方もしくは他方のロアアームから入力される横力に対し、リアサブフレームの変形をより抑制することが可能になる。
図7及び図8に示すように、第2接続部32において、第2サイドフレーム50の上面50bとリアクロスメンバ30の上面30aとが略面一である。具体的には、第2接続部32の位置においてリアクロスメンバ30の上部を第2サイドフレーム50が貫通している。そして、第2サイドフレーム50の上面50bの一部が露出するように、一対のフランジ部30a1,30a2が上面50bに重なっている。この配置状態で、第2サイドフレーム50はリアクロスメンバ30に対して溶接固定されている。
第1接続部31における、リアクロスメンバ30に対する第1サイドフレーム40の接続構成も上記と同様であるため、ここではその説明を省略する。
上記構成によれば、図6に示すように、第1接続部31において、第1サイドフレーム40の中心軸線(剪断中心線L6)がリアクロスメンバ30の剪断中心線L2よりも高くなる。また、第2接続部32において、第2サイドフレーム50の中心軸線(剪断中心線L8)がリアクロスメンバ30の剪断中心線L2よりも高くなる。しかも、第1接続部31において、第1サイドフレーム40の上面40bとリアクロスメンバ30の上面30aとが面一であり、また、第2接続部32において、第2サイドフレーム50の上面50bとリアクロスメンバ30の上面30aとが面一である。
上記構成によれば、リアクロスメンバ30の中でも剛性が高い壁部の一つである上壁部に第1サイドフレーム40及び第2サイドフレーム50を近付けられるので、これら第1サイドフレーム40及び第2サイドフレーム50と、リアクロスメンバ30との間の接合箇所(すなわち第1接続部31及び第2接続部32)の剛性をより高めることができる。
なお、図8の仮想線に示すように、リアクロスメンバ30に対する第2サイドフレーム50の接続高さを下げてもよい。ただし、本実施形態のように面一にした方がより高い剛性が得られるため、より好ましいと言える。
なお、リアサブフレームを構成する各構成要素の素材としては、鋼(特に高張力鋼からなる冷延鋼板)を用いることが最も好ましいが、その他の材質を採用してもよい。例えば、アクリル繊維、炭素繊維、強化プラスチックを用いた炭素繊維強化樹脂(CFRP)、ガラス繊維強化樹脂(GFRP)等を用いてもよい。この場合、各構成要素間の接合は、接着剤、ボルト締めなどの各種接合手段により行ってもよい。アルミニウム、マグネシウム等の軽金属を採用しても良い。
各構成要素間の接合は、接着剤、アーク溶接、スポット溶接、レーザー溶接、ボルト締め、ねじ止めなど、各種の接合方法が適用可能である。
各構成要素の成形は、プレス成形、鋳造、鍛造のいずれであってもよい。
各構成要素の断面形状は一例であり、その他の断面形状を有しても良い。さらには、各構成要素の延在方向に垂直な断面積が、前記延在方向の各位置において一定であっても良いし、または、異なっても良い。
本発明の効果を確認するために、上記実施形態に係るリアサブフレーム(発明例1)と、比較例1に係るサブフレームとの間で、重量及び剛性を数値計算により比較した。
発明例1は、図1に示した構造を有し、その詳細は上述した通りであるのでここでは重複説明を省略する。
一方、比較例1は、図9に示す構造を有する。
すなわち、比較例1のリアサブフレームは、一対のリアボディマウントC20a,C20b及び一対のフロントボディマウントC10a,C10bと;一対のリアボディマウントC20a,C20b間を接続するリアクロスメンバC30と;一対のフロントボディマウントC10a及びリアクロスメンバC30間を第1接続部CP2において接続するサイドフレームC40、及び、フロントボディマウントC10b及びリアクロスメンバC30間を第2接続部CP4において接続するサイドフレームC50と;サイドフレームC40の長手方向の途中位置とサイドフレームC50の長手方向の途中位置との間を接続するフロントクロスメンバC60と;リアクロスメンバC30の長手方向の中央部分を貫いて固定配置された一対のデフマウントC70a,C70bと;第1接続部CP2に隣接配置され、アッパーアーム(不図示)が連結されるアッパーアームリアマウントC81bと;第2接続部CP4に隣接配置され、他のアッパーアーム(不図示)が連結されるアッパーアームリアマウントC82bと;を備える。
そして、比較例1のリアサブフレームは、平面視で、デフマウントC70a,C70bが、第1接続部CP2と第2接続部CP4との間に配置されている。
サイドフレームC40,C50は、平面視で緩やかな円弧状をなしている。そのため、車両前方から車両後方に沿って見た場合、それぞれの長手方向略中央位置で間隔が一旦狭くなり、また、リアボディマウントC20a,C20bに向かって間隔が広くなっている。そのため、第1接続部CP2及び第2接続部CP4は、デフマウントC70a,C70bから離れている。
以上説明の発明例1の構造及び比較例1の構造の双方について、横荷重を加えた場合の剛性を数値計算により求めた。なお、剛性は、リアサブフレームにサスペンションアームを取り付けた状態で、タイヤ設置面中心に横力を与えた際の荷重と、荷重方向に沿ったタイヤ設置面中心の変位との比を用いて評価した。
数値計算の結果、発明例1及び比較例1の双方においてリアサブフレームの重量を同等に設定し、比較例1に示す従来構造の剛性を100とした場合、発明例1に示す本発明構造の剛性は190となった。すなわち、発明例1の剛性は、従来例1の剛性に比べて1.9倍もの高い数値となった。
逆に、同等の剛性を得るために必要なリアサブフレームの重量を数値計算により求めた結果、比較例1に示す従来構造の重量を100とした場合、発明例1に示す本発明構造の重量は70となった。すなわち、発明例1の重量は、従来例1の重量に比べて30%減となり、大幅な軽量化が得られた。
10a,10b フロントボディマウント
30 リアクロスメンバ
30a リアクロスメンバの上面
31 第1接続部
32 第2接続部
37 第1ロアアームリアマウント
38 第2ロアアームリアマウント
40 第1サイドフレーム
40b 第1サイドフレームの上面
50 第2サイドフレーム
50b 第2サイドフレームの上面
60 フロントクロスメンバ
70a,70b デフマウント
81b 第1アッパーアームリアマウント
82b 第2アッパーアームリアマウント
81a 第1アッパーアームフロントマウント
82a 第2アッパーアームフロントマウント
Dd 外径
d 厚み寸法
L1 第1荷重線
L2 リアクロスメンバの剪断中心線
L4,L5 仮想直線の延長線
L6 第1サイドフレームの中心軸線
L8 第2サイドフレームの中心軸線
P2,P4 交点
U 第1アッパーアーム
Ws 最短距離
Wl 距離

Claims (9)

  1. 一対のリアボディマウント及び一対のフロントボディマウントと;
    前記一対のリアボディマウント間を接続するリアクロスメンバと;
    前記一対のフロントボディマウントの一方及び前記リアクロスメンバ間を第1接続部において接続する第1サイドフレーム、及び、前記一対のフロントボディマウントの他方及び前記リアクロスメンバ間を第2接続部において接続する第2サイドフレームと;
    前記第1サイドフレームの長手方向の途中位置と前記第2サイドフレームの長手方向の途中位置との間を接続するフロントクロスメンバと;
    前記リアクロスメンバの長手方向の中央部分を貫いて固定配置されたデフマウントと; 前記第1接続部に隣接配置され、第1アッパーアームが連結される第1アッパーアームリアマウントと;
    前記第2接続部に隣接配置され、第2アッパーアームが連結される第2アッパーアームリアマウントと;
    を備え、
    平面視で、
    前記デフマウントが、前記第1接続部と前記第2接続部との間に配置され、
    前記第1サイドフレーム及び前記第2サイドフレーム間の間隔が、前記一対のフロントボディマウントから前記一対のリアボディマウントに向かって狭まっており、
    前記第1サイドフレームが、前記第1接続部において前記リアクロスメンバに対し貫通接続され、
    前記第2サイドフレームが、前記第2接続部において前記リアクロスメンバに対し貫通接続され
    前記一対のフロントボディマウントの一方の締結中心と前記第1接続部の中心とを通る直線である第1荷重線が、平面視で前記リアクロスメンバの剪断中心線と交差する位置を含んでかつ前記リアクロスメンバの長手方向に垂直な縦断面で見て、前記第1荷重線が前記リアクロスメンバの内方にあり;
    前記一対のフロントボディマウントの他方の締結中心と前記第2接続部の中心とを通る直線である第2荷重線が、平面視で前記リアクロスメンバの前記剪断中心線と交差する位置を含んでかつ前記リアクロスメンバの長手方向に垂直な縦断面で見て、前記第2荷重線が前記リアクロスメンバの内方にある;
    ことを特徴とするリアサブフレーム。
  2. 平面視で、前記第1アッパーアームのナックルとの締結中心と、前記第1アッパーアーム及び前記第1アッパーアームリアマウント間の締結中心とを結ぶ仮想直線の延長線が、前記第1荷重線及び前記リアクロスメンバの前記剪断中心線間の交点と交差し;
    平面視で、前記第2アッパーアームの他のナックルとの締結中心と、前記第2アッパーアーム及び前記第2アッパーアームリアマウント間の締結中心とを結ぶ仮想直線の延長線が、前記第2荷重線及び前記リアクロスメンバの前記剪断中心線間の交点と交差する;ことを特徴とする請求項に記載のリアサブフレーム。
  3. 前記第1接続部において、前記第1サイドフレームの中心軸線が前記リアクロスメンバの剪断中心線よりも高く;
    前記第2接続部において、前記第2サイドフレームの中心軸線が前記リアクロスメンバの剪断中心線よりも高い;
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のリアサブフレーム。
  4. 前記第1接続部において、前記第1サイドフレームの上面と前記リアクロスメンバの上面とが面一であり;
    前記第2接続部において、前記第2サイドフレームの上面と前記リアクロスメンバの上面とが面一である;
    ことを特徴とする請求項に記載のリアサブフレーム。
  5. 前記第1アッパーアームが連結される第1アッパーアームフロントマウントと;
    前記第2アッパーアームが連結される第2アッパーアームフロントマウントと;
    をさらに備え、
    平面視において、前記第1アッパーアームフロントマウント及び前記第2アッパーアームフロントマウント間に、前記フロントクロスメンバが位置する
    ことを特徴とする請求項1~の何れか1項に記載のリアサブフレーム。
  6. 前記第1アッパーアームリアマウントが、前記第1サイドフレーム及び前記リアクロスメンバの双方に接続され;
    前記第2アッパーアームリアマウントが、前記第2サイドフレーム及び前記リアクロスメンバの双方に接続されている;
    ことを特徴とする請求項1~の何れか1項に記載のリアサブフレーム。
  7. 前記デフマウントが、平均板厚が1.6mm~4.2mmの円筒である
    ことを特徴とする請求項1~の何れか1項に記載のリアサブフレーム。
  8. 平面視で、
    前記第1接続部における前記第1サイドフレームの剪断中心線と前記デフマウントの中心線との最短距離、及び、前記第2接続部における前記第2サイドフレームの剪断中心線と前記デフマウントの中心線との最短距離が、等しくWs(mm)であり、
    前記デフマウントの外径がDd(mm)であり、
    前記デフマウントのうち、前記リアクロスメンバを貫通する部分の、貫通方向に沿った長さ寸法がd(mm)であり、
    前記最短距離Ws(mm)、前記外径Dd(mm)、前記長さ寸法d(mm)が、下記数式1を満たす、
    ことを特徴とする請求項1~の何れか1項に記載のリアサブフレーム。
    Ws≦2×Dd+3×d・・・(数式1)
  9. 前記リアクロスメンバのうち、前記デフマウントよりも下方の位置に、
    前記第1アッパーアームの下方に配置される第1ロアアームが連結される第1ロアアームリアマウントと、
    前記第2アッパーアームの下方に配置される第2ロアアームが連結される第2ロアアームリアマウントと、
    が配置され;
    平面視における、前記デフマウントの中心線と前記第1ロアアームリアマウントの締結中心との距離、及び、前記デフマウントの中心線と前記第2ロアアームリアマウントの締結中心との距離を、等しくWl(mm)とし、
    前記デフマウントの中心と前記第1ロアアームリアマウントの高さ方向の距離、及び、前記デフマウントの中心と前記第2ロアアームリアマウントの高さ方向の距離、を等しくHl(mm)として、
    下記数式2を満たす;
    ことを特徴とする請求項に記載のリアサブフレーム。
    Ws≧Wl≧Hl・・・(数式2)
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