JP3600458B2 - 排煙脱硫排水の処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石炭等の燃焼排ガス中の酸化硫黄ガスを、石灰−石膏法によってアルカリ吸収液を用いて脱硫する脱硫装置、特にスート混合型脱硫装置から排出される排煙脱硫排水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
石炭等を燃料とする燃焼排ガスは、石灰−石膏法による脱硫装置で処理され、難分解性のCOD成分(化学的酸素要求量の原因となる成分)およびフッ素や重金属を含む排水が排出される。
ここで、脱硫排水中に含まれる難分解性のCOD成分には、無機性COD成分と有機性COD成分とがある。このうち、無機性COD成分は、脱硫装置において吸収液に吸収されたSOとNOの一部が反応して生成した窒素−硫黄化合物(以下、「N−S化合物」ともいう。)からなるものであり、また有機性COD成分は、主として、脱硫装置の補給水として使用される工業用水中の有機性成分からなるものである。
これらのCOD成分は、通常の凝集剤を用いた凝集沈澱法や微生物を用いた活性汚泥法では除去することが難しく、COD成分の排出基準値(例えば20mg/L以下)を達成することは、極めて困難である。
【0003】
また、これらCOD成分のうち、N−S化合物を分解する方法として、亜硝酸塩(NO ) 分解法が知られている。この方法は、亜硝酸ナトリウムを、
NO −N/N−S化合物 = 1〜2 (モル比)
の割合で添加し、pH2以下、温度45℃以上の条件で分解するものである。しかし、スート混合型排煙脱硫装置から排出される脱硫排水は、通常、中性ないしは弱酸性であるため、pH2以下とするために多量の酸を必要とし、しかも反応終了後に中性ないし弱アルカリ性に戻すために多量のアルカリ剤が必要となり、無駄な薬品費用と多大の手間がかかる欠点がある。
【0004】
そこで、本出願人は先に、特開平4−59026号公報に記載されているように、脱硫装置の吸収スラリーの一部を抜き出して固液分離させた後、その分離液(ろ液)をpH3〜4に調整して次亜塩素酸塩を添加することによって、N−S化合物を除去する方法を提案した。この処理法では、処理水中のN−S化合物を5mmol/L(ミリモル/リットル)以下にまで除去することができる。
しかし、この公報に記載された処理法は、脱硫排水中のN−S化合物の処理法について開示するものの、その他の有機性COD、フッ素、重金属等の共存成分を併せて処理する方法については言及していない。
しかも、脱硫排水中に含まれる有機性COD成分も甚だ難分解性である。このため難分解性の有機性COD成分の処理法としては、活性炭吸着法が一般的となっている。しかし、脱硫排水中の有機成分は、もともと工業用水に由来するものであり、一般の有機物と比べて活性炭に対する吸着性が極めて小さい。したがって、有機成分を十分に吸着除去するためには、吸着設備を大型化しなければならないなどの問題がある。
【0005】
一方、フッ素を含む排水の処理方法としては、フッ素イオンに対して2〜3倍当量のカルシウムイオンを添加してフッ化カルシウムとして除去するカルシウム凝集沈澱法が一般的である。しかし、この方法のみではフッ素を十分に除去することができず、全国一律の排出基準値(15mg/L以下)を達成することは甚だ困難である。
【0006】
また、これを改良した処理方法として、2段凝集沈澱法が知られている。この方法は、脱硫排水に消石灰を添加して中性付近で生成する重金属の水酸化物、石膏、フッ化カルシウムよりなる沈澱物をいったん除去した後、さらに水酸化ナトリウム等のアルカリ剤を添加してpH10以上のアルカリ領域とすることにより、排ガス成分に由来するマグネシウムイオンを水酸化マグネシウムの沈澱物として析出させると同時に、残存するフッ素イオンを共沈させて分離する方法である。
この方法によれば、処理された排水中のフッ素イオン濃度を前記排出基準値以下とすることが可能である。しかし、自治体の定める上乗せ基準等によりさらに厳しい規制が求められる場合、例えば、放流水中のフッ素を2mg/L以下にすることが求められる場合、この方法によって規制値を達成することは困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、石炭燃焼排ガスの湿式排煙脱硫装置の脱硫排水から、無機性COD成分、有機性COD成分、フッ素、重金属等の成分を、効率的かつ十分に除去する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の排煙脱硫排水の処理方法は、石炭燃焼排ガス中の硫黄化合物を吸収除去する湿式排煙脱硫装置から排出される排煙脱硫排水の処理方法において、
(a) 該排水中に塩酸または硫酸を加えてpH4以下に調整し、酸化剤として次亜塩素酸塩をClO - /N−S化合物=3.0〜5.0(モル比)添加して、排水中のCOD成分である窒素−硫黄化合物を分解した後、さらに還元剤を添加して過剰の酸化剤を分解除去するCOD成分分解工程を行い、
(b) 該COD成分分解工程で処理された排水に、重金属捕集用キレート剤と、アルミニウム化合物と、pH調整用アルカリ剤とを添加し、フッ素および重金属を含む固形物を析出させて分離する凝集沈殿工程(A)を実施し、
(c) 該凝集沈殿工程(A)で処理された排水に、炭酸ナトリウムとpH調整用アルカリ剤とを添加し、カルシウムおよびフッ素を含む固形物を析出させて分離する凝集沈殿工程(B)を実施し、
(e) 該凝集沈殿工程( B )で処理された排水に、フッ素吸着樹脂と接触させて残存するフッ素を吸着除去するフッ素吸着工程を含み、該工程で処理された排水をアルカリ剤によってpH5.8〜8.6に調整して処理する排水処理の各工程中、
前記COD成分分解工程を少なくともフッ素吸着工程より前段に配備してなることを特徴とする
(請求項1)。
該方法は、さらに、
(d) 上記凝集沈殿工程(B)で処理された排水を、活性炭と接触させて、有機性のCOD成分を吸着除去する活性炭吸着工程を含み、少なくとも上記フッ素吸着工程より前段に配備することができる(請求項2)。
【0009】
本発明の第二の排煙脱硫排水の処理方法は、石炭燃焼排ガス中の硫黄化合物を吸収除去する湿式排煙脱硫装置から排出される排煙脱硫排水の処理方法において、
(a) 該排水中に塩酸または硫酸を加えてpH4以下に調整し、酸化剤として次亜塩素酸塩をClO - /N−S化合物=3.0〜5.0(モル比)添加して、排水中のCOD成分である窒素−硫黄化合物を分解した後、さらに還元剤を添加して過剰の酸化剤を分解除去するCOD成分分解工程を行い、
(b) 該COD成分分解工程で処理された排水に、pH調整用アルカリ剤を添加し、アルカリ性下でマグネシウムおよびフッ素を含む固形物を析出させて分離する凝集沈殿工程(C)を実施し、
(c) 該凝集沈殿工程(C)で処理された排水に、重金属捕集用キレート剤と、アルミニウム化合物と、pH調整用アルカリ剤とを添加し、フッ素および重金属を含む固形物を析出させて分離する凝集沈殿工程(A)を実施し、
(e) 該凝集沈殿工程( A )で処理された排水に、フッ素吸着樹脂と接触させて残存するフッ素を吸着除去するフッ素吸着工程を含み、該工程で処理された排水をアルカリ剤によってpH5.8〜8.6に調整して処理する排水処理の各工程中、
前記COD成分分解工程を少なくともフッ素吸着工程より前段に配備してなることを特徴とする(請求項3)。
該方法は、さらに、
(d) 上記凝集沈殿工程(A)で処理された排水を、活性炭と接触させることにより有機性のCOD成分を吸着除去する活性炭吸着工程を含み、少なくとも上記フッ素吸着工程より前段に配備することができる(請求項4)。
【0010】
上記本発明の第一または第二の排煙脱硫排水の処理方法において、上記COD成分分解工程中、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを添加し、温度40℃以上、滞留時間2時間以上で反応させることができる(請求項5)。
上記本発明の第一または第二の排煙脱硫排水の処理方法において、上記重金属捕集用キレート剤として、ジチオカルバミン酸基またはチオール基を有するものを用いることができる(請求項)。
上記本発明の第一または第二の排煙脱硫排水の処理方法において、上記フッ素吸着工程中、塩酸によって排水をpH2〜4に調整した後、該pH調整した排水をフッ素吸着樹脂層中に通過させてフッ素を吸着除去することができる(請求項)。
【0011】
ここで、該フッ素吸着樹脂として、ホスホメチルアミノ基キレート樹脂、ジルコニウム担持型樹脂、セリウム担持型樹脂から選ばれる少なくとも1種以上を用いることができる(請求項)。
本発明の第一または第二の排煙脱硫排水の処理方法において、上記フッ素吸着工程におけるフッ素の吸着後、フッ素吸着樹脂の再生の際に生成する再生廃液を、排煙脱硫装置に返送する工程をさらに含むことができる(請求項)。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の方法を工程順に説明する。なお、本発明の第一の処理方法と第二の処理方法とで共通する工程については、まとめて説明する。
【0013】
(1)COD成分分解工程
COD成分分解工程は、排水中に酸化剤を添加して、排水中のCOD成分である窒素−硫黄化合物を分解した後、さらに還元剤を添加して、過剰の酸化剤を分解除去する工程である。
石炭燃焼排ガスを処理する脱硫装置から排出された脱硫排水を、COD成分分解工程に導入する。この排水中には、脱硫装置でSOとNOとが反応して生成した主として次の組成をもつN−S化合物(無機性COD成分)が含まれている。
ヒドロキシアミンモノスルフォネート HONHSO
ヒドロキシアミンジスルフォネート HON(SO 2−
ヒドロキシアミントリスルフォネート ON(SO 3−
【0014】
この排水に、塩酸等の鉱酸で、pH4以下、好ましくは薬品使用量の無駄を省くためpH3〜4に調整した後、排水の酸化還元電位(ORP)をもとにN−S化合物の含有量を求め、これに対応する所定量の次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)等の酸化剤を添加して、N−S化合物を分解する。ここで、鉱酸として硫酸を用いると、スケールが発生し易いため、塩酸を用いるのが好ましい。また、酸化剤としては、次亜塩素塩が挙げられ、中でも、処理性および経済性の点から、次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。
なお、実験の結果、次亜塩素酸ナトリウムの添加量をNaOCl/N−S化合物=3.0〜5.0(モル比)とし、温度40℃以上、滞留時間2時間以上で反応させることによって、COD成分分解率が95%以上に達することが確認された。上記N−S化合物のうち代表例として、ヒドロキシアミントリスルフォネートの分解反応を次に示す。また、この反応では重金属の一部も酸化する。
6ON(SO 3−+18ClO+10H
→ 4NO+2NO +18HSO +18Cl+2H+3O
【0015】
N−S化合物を分解処理した後、排水の酸化還元電位をもとに酸化剤の残存量を求め、これとほぼ当量の亜硫酸ナトリウム(NaSO)、酸性亜硫酸ナトリウム(NaHSO)、チオ硫酸ナトリウム(Na)等のうちの何れかの還元剤を添加し、次亜塩素酸ナトリウム等の過剰の酸化剤を分解する。
これら酸化還元反応終了後のCOD成分が分解処理された排水は、次工程(第一の方法中の凝集沈澱工程(A)、または第二の方法中の凝集沈澱工程(C)において処理される。
【0016】
(2)凝集沈澱工程(A)
凝集沈澱工程(A)は、排水に、重金属捕集用キレート剤と、アルミニウム化合物と、pH調整用アルカリ剤とを添加し、フッ素および重金属を含む固形物を析出させて分離する工程である。
重金属捕集用キレート剤としては、ジチオカルバミン酸基 (−NH−CSNa)、チオール基 (−SNa)等のキレート形成基を有する液体の高分子重金属捕集剤が挙げられる。重金属捕集用キレート剤を、通常、10〜100mg/L添加することによって、重金属を捕集したマイクロフロックが生成する。
【0017】
アルミニウム化合物は、凝集剤として作用するものであり、具体的には、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、塩化アルミニウム、硫酸バン土(硫酸アルミニウム)等を使用することができる。添加量は、排水中のフッ素濃度に依存するが、通常、Al/F=0.1〜0.5程度である。
pH調整用アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム等が用いられる。pH調整用アルカリ剤を加えて中性付近(pH6〜8)に調整することによって、水酸化アルミニウムのフロックが形成されるとともに、次の反応が生じ、フッ素−アルミニウム錯体〔Al(OH)…F〕が形成される。この錯体が、形成されたフロックに吸着し包含されて沈澱する。
Al3++3OH+F→ Al(OH)…F
【0018】
その際、重金属を捕集した前記マイクロフロックや有機性のCOD成分の一部(20〜30%)も、吸着除去される。
その際、ポリアクリルアミド等のアニオン系高分子凝集剤を適宜添加して、さらに粗大なフロックを形成させ、分離性を向上させることができる。
これらのフロックを含む懸濁液中の固形物は、沈澱槽において分離される。上澄水は、次工程(第一の処理方法中の凝集沈澱工程(B)、または第二の処理方法中の活性炭吸着工程)において処理される。
【0019】
(3)凝集沈澱工程(B)
凝集沈澱工程(B)は、凝集沈澱工程(A)で処理された排水に、炭酸ナトリウムとpH調整用アルカリ剤とを添加し、カルシウムおよびフッ素を含む固形物を析出させて分離する工程である。
炭酸ナトリウムの添加量は、排水中のカルシウム濃度に依存するが、通常、該カルシウム濃度を10〜50%低減させる量、すなわち、カルシウム(Ca)量に対して0.1〜0.5モルより多少多めの量である。
凝集沈澱工程(B)では、炭酸ナトリウムを添加するとともに、pH調整用アルカリ剤でpH9〜10に調整することによって、次のような反応が生じ、排水中のカルシウムイオンが炭酸カルシウムとなり、また、pH10以上に調整することによって、マグネシウムイオンが水酸化マグネシウムとなる。炭酸カルシウムおよび水酸化マグネシウムは、各々、フロックを形成する。このとき、フッ素イオンが、これら形成されたフロックに吸着し包含されて、沈澱する。
Ca2++CO 2−+F→ CaCO…F
Mg2++2OH+F→ Mg(OH)…F
【0020】
その際、前述と同様に、アニオン系高分子凝集剤を適宜添加して、さらに粗大なフロックを形成させ、分離性を向上させることができる。
これらのフロックを含む懸濁液中の固形物は、沈澱槽において分離される。上澄水は、次工程(第一の処理方法中の活性炭吸着工程)において処理される。
【0021】
(4)凝集沈澱工程(C)
凝集沈澱工程(C)は、排水に、pH調整用アルカリ剤を添加し、アルカリ性下でマグネシウムおよびフッ素を含む固形物を析出させて分離する工程である。
凝集沈澱工程(C)では、水酸化ナトリウムまたは消石灰(水酸化カルシウム)等のpH調整用アルカリ剤でpH10〜11に調整することにより、排水中のマグネシウムイオンが水酸化マグネシウムとなってフロックを形成する。このとき、フッ素イオンが、形成されたフロックに吸着し包含されて、沈澱する。
これらのフロックを含む懸濁液中の固形物は、沈澱槽において分離される。上澄水は、次工程(第二の処理方法中の凝集沈澱工程(A))において処理される。
【0022】
(5)濃縮工程
濃縮工程は、第一の処理方法中の凝集沈澱工程(A)および(B)において、または第二の処理方法中の凝集沈澱工程(C)および(A)において、固形物として分離され排出された汚泥を、シックナーによって濃縮する工程である。
これらの各汚泥濃度は、通常、1〜2重量%程度であるが、濃縮後は5重量%程度となる。その分離水は、前段の工程(第一の処理方法中の凝集沈澱工程(A)、または第二の処理方法中の凝集沈澱工程(C))に返送して、COD成分を分解処理した排水とともに再度処理される。濃縮後の汚泥は、脱水工程に送られる。
【0023】
(6)脱水工程
脱水工程は、濃縮された汚泥をさらに脱水し、ケーキとして排出する工程である。脱水機として、フィルタプレス、ベルトプレス、スクリューデカンタ等を使用することができる。例えば、フィルタプレスの場合、汚泥の含水率を70重量%以下とすることができる。
【0024】
(7)活性炭吸着工程
活性炭吸着工程は、排水を、活性炭と接触させて、有機性のCOD成分を吸着除去する工程である。
前段の工程(第一の処理方法中の凝集沈澱工程(B)、または第二の処理方法中の凝集沈澱工程(A))で排出された排水は、必要に応じて、砂ろ過等によって浮遊物を除去した後、活性炭吸着工程に導入する。排水がアルカリ性を呈している場合は、塩酸等の鉱酸で排水をpH6〜8に調整した後、該pH調整した排水を、充填塔内の粒状活性炭層に通液して、主として工業用水に起因する有機性のCOD成分を吸着除去する。
有機性のCOD成分を吸着除去した排水は、フッ素吸着工程に導き、処理する。
なお、ある期間通水されて夾雑物により目詰まりした活性炭は、水で逆洗することによって、この夾雑物を除去することができる。そのとき排出される逆洗水は、前段の工程(第一の処理方法中の凝集沈澱工程(A)、または第二の処理方法中の凝集沈澱工程(C))に返送され、COD成分を分解処理した排水とともに再度処理される。
【0025】
(8)フッ素吸着工程
フッ素吸着工程は、活性炭吸着工程で処理された排水を、フッ素吸着樹脂と接触させて、残存するフッ素を吸着除去した後、アルカリ剤によってpH5.8〜8.6に調整する工程である。
フッ素吸着工程では、塩酸等の鉱酸で排水をpH2〜4に調整した後、該pH調整した排水を、フッ素吸着塔内のフッ素吸着樹脂層に通液し、液中に残存する微量のフッ素イオンを吸着除去する。フッ素吸着樹脂には、官能基や担持金属として種々の形態を有するものがあり、具体的には、ホスホメチルアミノ基キレート樹脂、ジルコニウム担持型樹脂、セリウム担持型樹脂等が挙げられる。そのうち、例えば、セリウム担持型樹脂は、フッ素イオンと次のように反応する。
【0026】
〔吸着反応〕 Ce…OH+F→ Ce…F+OH
なお、ある期間通水してフッ素吸着能力の衰えた吸着樹脂は、水酸化ナトリウム等のアルカリ剤と次のように反応させて再生させた後、塩酸等の鉱酸および水によって洗浄し、賦活することができる。
〔再生反応〕 Ce−F+NaOH→ Ce…OH+NaF
このとき排出される再生廃液は、前段の工程(第一の処理方法中の凝集沈澱工程(A)、または第二の処理方法中の凝集沈澱工程(C))に返送して、COD成分が分解処理された排水とともに再度処理させるか、または排煙脱硫装置に返送して、燃焼排ガスを冷却および吸収する際の補給水として有効利用することができる。
【0027】
再生廃液を排煙脱硫装置に返送した場合は、次のような反応が生じ、脱硫装置内の大量のカルシウムイオンによって、再生廃液中のフッ素イオンが捕捉される。
Ca2++2NaF→CaF+2Na
このように、フッ素イオンは、フッ化カルシウムとして固定され、同時に生成する石膏(CaSO)に包含されて排出される。このため、脱硫排水中のフッ素イオンが増加することはない。また、このとき生成するフッ化カルシウムの量は、石膏の量と比べて圧倒的に少ないため、回収される石膏の品質の低下を招くことはない。フッ化カルシウムは、有価物として、例えばセメント用資材などに供し得る。
フッ素イオンを吸着除去した排水は、水酸化ナトリウム等のアルカリ剤でpH5.8〜8.6に調整され、放流または再利用される。
【0028】
【実施例】
以下、実施例に基づいて、本発明の処理方法を説明する。
実施例1(第一の処理方法)
図1において、本実施例は、COD成分分解工程1、凝集沈澱工程(A)2、凝集沈澱工程(B)3、活性炭吸着工程7、フッ素吸着工程8を含む。脱硫排水10は、これらの工程によって、順次処理した。なお、これらの工程とともに濃縮工程5および脱水工程6を付帯的に設け、凝集沈澱工程(A)2および凝集沈澱工程(B)3で発生する汚泥を処理した。以下、本実施例を詳述する。
【0029】
まず、石炭燃焼排ガスを処理する脱硫装置から排出された脱硫排水10を、COD成分分解工程1に導入した。COD成分分解工程1は、図3に示す酸化槽1aおよび還元槽1bからなり、酸化槽1aでは、脱硫排水10を鉱酸21によってpH4以下に調整した。酸化剤22として、次亜塩素酸ナトリウムを添加して、無機性のCOD成分を分解した。酸化剤22の添加量は、酸化還元電位(ORP)をもとにN−S化合物含有量を確認し、NaOCl/N−S化合物=3.0(モル比)となるようにした。その際、反応条件として、温度を約40℃、滞留時間を3時間とした。この条件下で、N−S化合物が95%以上分解された。N−S化合物を分解した後の排水中には、過剰の酸化剤(次亜塩素酸ナトリウム)22が残留しているため、還元槽1bに導き、還元剤23を添加して分解した。還元剤23として、酸性亜硫酸ナトリウムを用いた。還元剤の添加量は、酸化還元電位をもとに残存酸化物量を確認し、酸化剤に対して、ほぼ当量添加した。COD成分を分解処理した排水11は、凝集沈澱工程(A)2に導いた。
【0030】
凝集沈澱工程(A)2は、図4に示す凝集槽2a、反応槽2bおよび沈澱槽2cからなる。凝集槽2aに導かれたCOD成分を分解処理した排水11に、キレート剤24およびアルミニウム化合物25を添加した後、アルカリ剤(水酸化ナトリウム)26でpH6〜8に調整した。ここで、キレート剤24として、液体キレート剤の「エポフロックL−1」(ミヨシ油脂社製)を10mg/L添加した。また、アルミニウム化合物25としては、硫酸アルミニウム(硫酸バン土)をF/Al=0.3となるように添加した。アルカリ剤(水酸化ナトリウム)26を加えてpH調整することによって、フッ素−アルミニウム錯体〔Al(OH)−F〕が形成されるとともに、水酸化アルミニウムのフロックが形成された。その際、キレート剤の添加によって生成した、重金属を捕集したマイクロフロックや、有機性COD成分の一部(20〜30%程度)、およびここで生成したフッ素−アルミニウム錯体が、形成された水酸化アルミニウムのフロックに吸着して包含された。
【0031】
このフロックを含む凝集液を反応槽2bに導き、高分子凝集剤27を1mg/L添加することによって、さらに分離性のよい粗大なフロックを形成させた。沈澱槽2cにおいて、これらのフロックよりなる固形物を分離した。上澄水は、凝集沈澱処理水(A)12として、次の凝集沈澱工程(B)3で処理した。凝集沈澱汚泥(A)12sは、濃縮工程5に送って処理した。
凝集沈澱工程(B)3は、図5に示す凝集槽3a、反応槽3bおよび沈澱槽3cからなる。凝集槽3a内に導かれた凝集沈澱処理水(A)12に、液中のカルシウム量に対して0.3モル量の炭酸ナトリウム28を添加した後、アルカリ剤(水酸化ナトリウム)26でpH9〜10に調整した。このとき、液中のカルシウムイオンは、炭酸カルシウムとなり、さらにアルカリ剤26を加えて、pH10以上に調整したところ、排水中にもともと存在するマグネシウムイオンが、水酸化マグネシウムとなった。炭酸カルシウムと水酸化マグネシウムは、各々、フロックを形成し、フッ素イオンが、これら形成されたフロックに吸着し包含されて沈澱した。
【0032】
このフロックを含む凝集液を反応槽3bに導き、高分子凝集剤の「サンポリー305」(三共化成社製)27を1mg/L添加することによって、さらに分離性のよい粗大なフロックが形成された。沈澱槽3cにおいて、これらのフロックよりなる固形物を分離した。上澄水は、凝集沈澱処理水(B)13として、次の活性炭吸着工程7で処理した。凝集沈澱汚泥(B)13sは、濃縮工程5に送って処理した。
凝集沈澱汚泥(A)12sおよび凝集沈澱汚泥(B)13sは、濃縮工程5に導いた後、シックナーでまとめて沈降分離させた。実機による試験結果では、これら各汚泥の濃度が1〜2重量%程度であったが、濃縮後は5重量%程度にまで濃縮されていた。ここで分離した分離水15は、前述のCOD成分分解工程1から排出されるCOD分解工程処理水11とともに凝集沈澱工程(A)2で再度処理した。一方、濃縮された汚泥は、脱水工程6に導いてさらに脱水し、ケーキ16として系外に排出した。脱水機としてフィルタプレスを用いたところ、含水率70%以下のケーキが得られた。
【0033】
一方、凝集沈澱処理水(B)13は、砂ろ過処理(図示省略)によって浮遊物を除去した後、活性炭吸着工程7に導き、アルカリ性を呈している場合は塩酸等の鉱酸でpH6〜8に調整して、充填塔内の粒状活性炭層に通液し、主に工業用水に起因する有機性のCOD成分を吸着除去した。活性炭吸着処理された排水17は、フッ素吸着工程8に導いた。なお、凝集沈殿処理水(B)13には浮遊物が含まれていることがあるので、その場合こうした砂ろ過処理によって浮遊物を除去しておくことが好ましい。
この吸着処理によって活性炭層が夾雑物によって目詰まりした場合は、同活性炭層に逆洗水を送ってこれらの夾雑物を取り除くことができる。このとき排出される逆洗水17wは、凝集沈澱工程(A)2に返送し、COD分解処理水11とともに再度処理される。
【0034】
フッ素吸着工程8では、導入された活性炭吸着処理水17を塩酸等の鉱酸でpH2〜4に調整した後、フッ素吸着樹脂層に通液し、液中に残存するフッ素を吸着除去した。フッ素吸着樹脂としては、含水セリウム(CeO・nHO)担持型樹脂(旭エンジニアリング株式会社製)を用いた。
活性炭吸着処理水17には、前段の各凝集沈澱工程で除去されずに残存する微量のフッ素が含まれているだけであるから、樹脂に対する負荷を最小限とし、フッ素吸着能力を長期に維持することができる。しかし、こうした吸着処理を続けるうちにやがては破過するため、吸着能力が低下した場合に水酸化ナトリウム等のアルカリ剤によって再生処理する必要がある。樹脂を賦活させた後、この樹脂を塩酸等の鉱酸21および水によって洗浄し、排出される再生廃液18wは、前記凝集沈澱工程(A)2に返送して、COD分解処理水11とともに再度処理するか、または排煙脱硫装置に返送して、燃焼排ガスの冷却および吸収の際の補給水として利用することができる。
フッ素イオンを吸着除去した最終の処理水19は、アルカリ剤(水酸化ナトリウム)26でpH5.8〜8.6の範囲内に調整し、放流または再利用した。
【0035】
実施例2(第二の処理方法)
図2において、本実施例は、COD成分分解工程1、凝集沈澱工程(C)4、凝集沈澱工程(A)2、活性炭吸着工程7およびフッ素吸着工程8を含む。脱硫排水10を、これらの工程で順次処理した。なお、これらの工程とともに濃縮工程5および脱水工程6が付帯的に設けられ、凝集沈澱工程(C)4および凝集沈澱工程(A)2で発生する汚泥を処理した。
本実施例では、凝集沈澱工程(A)2の前段に凝集沈澱工程(C)4を設け、後段の凝集沈澱工程(B)3を省いた点が、実施例1(第一の処理方法)と異なる。
実施例1と同様に、石炭燃焼排ガスを処理する脱硫装置から排出された脱硫排水10を、COD成分除去工程1に導入し、酸化剤(次亜塩素酸ナトリウム)22でN−S化合物を分解した。反応後、過剰となった酸化剤(次亜塩素酸ナトリウム)22を、還元剤(酸性亜硫酸ナトリウム)23で分解し、このCOD分解処理水11を、凝集沈澱工程(C)4に導いた。
【0036】
図6において、凝集沈澱工程(C)4は、凝集槽4a、反応槽4bおよび沈澱槽4cからなる。凝集槽4aに導かれたCOD分解処理水11を、水酸化ナトリウムまたは消石灰等のアルカリ剤26でpH10〜11に調整することによって、排水中のマグネシウムイオンが水酸化マグネシウムとなり、このとき、フッ素イオンがこの生成物に吸着し包含された。
このフロックを含む凝集液を反応槽4bに導き、高分子凝集剤27を添加することによって、さらに分離性のよい粗大なフロックを形成させた。次の沈澱槽4cにおいて、これらのフロックよりなる固形物を分離した。上澄水は、凝集沈澱処理水(C)14として、次の凝集沈澱工程(A)2で処理した。凝集沈澱汚泥(C)14sは、濃縮工程5に送って処理した。
【0037】
凝集沈澱工程(A)2に導入された凝集沈澱処理水(C)14は、実施例1の場合と同様に処理した。このとき発生した凝集沈澱処理水(A)12は、さらに砂ろ過処理によって浮遊物を除去した後活性炭吸着工程に導いた。以下、実施例1と同様に順次処理して、最終の処理水19を得た。
本実施例1および実施例2によって脱硫排水を処理した結果を、表1にまとめて示す。
【0038】
【表1】
Figure 0003600458
【0039】
【発明の効果】
以上述べた本発明の方法には、次の効果がある。
脱硫排水中の各成分に応じた処理工程を有機的に組合わせて多段で処理することによって、複数の成分を極めて効率よく高度に処理することができ、COD成分、重金属およびフッ素のいずれの成分も、排出基準に定められた値を常に満足し得る。
脱硫排水処理の工程に必要な各設備を小型化することができ、設備の費用および薬品の使用量を大幅に節減することができる。
【0040】
フッ素吸着樹脂再生時の再生排水を、脱硫装置の補給水として、有効利用することができる。これによって、補給水として用いられる工業用水の使用量を、節減することができる。
フッ素吸着樹脂の再生排水を脱硫装置内で処理する場合、排水処理系内で処理する場合と比べて、薬品の使用量を大幅に節減することができる。
フッ素吸着樹脂の再生排水は、アルカリ(NaOH)過剰であるため、燃焼排ガスの酸性度を緩和する作用があり、脱硫装置性能の向上に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の処理方法の工程図である。
【図2】本発明の第二の処理方法の工程図である。
【図3】本発明の第一および第二の処理方法中のCOD成分分解工程の説明図である。
【図4】本発明の第一および第二の処理方法中の凝集沈澱工程(A)の説明図である。
【図5】本発明の第一の処理方法中の凝集沈澱工程(B)の説明図である。
【図6】本発明の第二の処理方法中の凝集沈澱工程(C)の説明図である。
【符号の説明】
1 COD成分分解工程
1a 酸化槽
1b 還元槽
2 凝集沈澱工程(A)
2a 凝集槽
2b 反応槽
2c 沈澱槽
3 凝集沈澱工程(B)
3a 凝集槽
3b 反応槽
3c 沈澱槽
4 凝集沈澱工程(C)
4a 凝集槽
4b 反応槽
4c 沈澱槽
5 濃縮工程
6 脱水工程
7 活性炭吸着工程
8 フッ素吸着工程
10 石炭焚脱硫排水
11 COD分解処理水
12 凝集沈澱処理水(A)
12s 凝集沈澱汚泥(A)
13 凝集沈澱処理水(B)
13s 凝集沈澱汚泥(B)
14 凝集沈澱処理水(C)
14s 凝集沈澱汚泥(C)
15 分離水
16 ケーキ
17 活性炭吸着処理水
17w 逆洗廃液
18w 再生廃液
19 処理水
21 鉱酸
22 酸化剤
23 還元剤
24 キレート剤
25 アルミニウム化合物
26 アルカリ剤
27 高分子凝集剤
28 炭酸ナトリウム

Claims (9)

  1. 石炭燃焼排ガス中の硫黄化合物を吸収除去する湿式排煙脱硫装置から排出される排煙脱硫排水の処理方法において、
    (a) 該排水中に塩酸または硫酸を加えてpH4以下に調整し、酸化剤として次亜塩素酸塩をClO - /N−S化合物=3.0〜5.0(モル比)添加して、排水中のCOD成分である窒素−硫黄化合物を分解した後、さらに還元剤を添加して過剰の酸化剤を分解除去するCOD成分分解工程を行い、
    (b) 該COD成分分解工程で処理された排水に、重金属捕集用キレート剤と、アルミニウム化合物と、pH調整用アルカリ剤とを添加し、フッ素および重金属を含む固形物を析出させて分離する凝集沈殿工程(A)を実施し、
    (c) 該凝集沈殿工程(A)で処理された排水に、炭酸ナトリウムとpH調整用アルカリ剤とを添加し、カルシウムおよびフッ素を含む固形物を析出させて分離する凝集沈殿工程(B)を実施し、
    (e) 該凝集沈殿工程( B )で処理された排水に、フッ素吸着樹脂と接触させて残存するフッ素を吸着除去するフッ素吸着工程を含み、該工程で処理された排水をアルカリ剤によってpH5.8〜8.6に調整して処理する排水処理の各工程中、
    前記COD成分分解工程を少なくともフッ素吸着工程より前段に配備してなることを特徴とする排煙脱硫排水の処理方法。
  2. (d) 上記凝集沈殿工程(B)で処理された排水を、活性炭と接触させて、有機性のCOD成分を吸着除去する活性炭吸着工程を含み、少なくとも上記フッ素吸着工程より前段に配備したものである請求項1に記載の排煙脱硫排水の処理方法。
  3. 石炭燃焼排ガス中の硫黄化合物を吸収除去する湿式排煙脱硫装置から排出される排煙脱硫排水の処理方法において、
    (a) 該排水中に塩酸または硫酸を加えてpH4以下に調整し、酸化剤として次亜塩素酸塩をClO - /N−S化合物=3.0〜5.0(モル比)添加して、排水中のCOD成分である窒素−硫黄化合物を分解した後、さらに還元剤を添加して過剰の酸化剤を分解除去するCOD成分分解工程を行い、
    (b) 該COD成分分解工程で処理された排水に、pH調整用アルカリ剤を添加し、アルカリ性下でマグネシウムおよびフッ素を含む固形物を析出させて分離する凝集沈殿工程(C)を実施し、
    (c) 該凝集沈殿工程(C)で処理された排水に、重金属捕集用キレート剤と、アルミニウム化合物と、pH調整用アルカリ剤とを添加し、フッ素および重金属を含む固形物を析出させて分離する凝集沈殿工程(A)を実施し、
    (e) 該凝集沈殿工程( A )で処理された排水に、フッ素吸着樹脂と接触させて残存するフッ素を吸着除去するフッ素吸着工程を含み、該工程で処理された排水をアルカリ剤によってpH5.8〜8.6に調整して処理する排水処理の各工程中、
    前記COD成分分解工程を少なくともフッ素吸着工程より前段に配備してなることを特徴とする排煙脱硫排水の処理方法。
  4. (d) 上記凝集沈殿工程(A)で処理された排水を、活性炭と接触させることにより有機性のCOD成分を吸着除去する活性炭吸着工程を含み、少なくとも上記フッ素吸着工程より前段に配備したものである請求項3に記載の排煙脱硫排水の処理方法。
  5. 上記COD成分分解工程中、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを添加し、温度40℃以上、滞留時間2時間以上で反応させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の排煙脱硫排水の処理方法。
  6. 上記重金属捕集用キレート剤が、ジチオカルバミン酸基またはチオール基を有するものである請求項1〜5のいずれかに記載の排煙脱硫排水の処理方法。
  7. 上記フッ素吸着工程が、塩酸によって排水をpH2〜4に調整した後、該pH調整した排水をフッ素吸着樹脂層中に通過させてフッ素を吸着除去するものである請求項1〜6のいずれかに記載の排煙脱硫排水の処理方法。
  8. 上記フッ素吸着樹脂が、ホスホメチルアミノ基キレート樹脂、ジルコニウム担持型樹脂、セリウム担持型樹脂から選ばれる少なくとも1種以上である請求項1〜7のいずれかに記載の排煙脱硫排水の処理方法。
  9. 上記フッ素吸着工程におけるフッ素の吸着後、フッ素吸着樹脂の再生の際に生成する再生廃液を、上記排煙脱硫に返送する工程をさらに含む請求項1〜8のいずれかに記載の排煙脱硫排水の処理方法。
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