JP3237347B2 - 排煙脱硫排水の処理方法 - Google Patents
排煙脱硫排水の処理方法Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は排煙脱硫排水の処理方法
に係り、特に、ヨウ素酸イオンを含む排煙脱硫排水を効
率的に処理して高水質処理水を得る方法に関する。
に係り、特に、ヨウ素酸イオンを含む排煙脱硫排水を効
率的に処理して高水質処理水を得る方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】火力発電所等において石炭・石油を燃焼
した際に発生した排ガスの脱硫装置から排出する排ガ
ス、いわゆる排煙脱硫排水はフッ素、重金属類、ＣＯＤ
成分を含有するため、これらを除去する必要がある。
した際に発生した排ガスの脱硫装置から排出する排ガ
ス、いわゆる排煙脱硫排水はフッ素、重金属類、ＣＯＤ
成分を含有するため、これらを除去する必要がある。
【０００３】従来、このような排煙脱硫排水の処理方法
としては、まず、重金属類、フッ素を処理するためにカ
ルシウム塩を添加して酸性排水を中和し、沈殿分離した
後、ｐＨ調整してＣＯＤ成分を吸着除去する方法が採用
されている（特公昭５５−４３７３２号、同５５−１２
３１２号等）。
としては、まず、重金属類、フッ素を処理するためにカ
ルシウム塩を添加して酸性排水を中和し、沈殿分離した
後、ｐＨ調整してＣＯＤ成分を吸着除去する方法が採用
されている（特公昭５５−４３７３２号、同５５−１２
３１２号等）。
【０００４】より具体的には、排煙脱硫排水に、消石
灰、塩化カルシウムなどのカルシウム塩と苛性ソーダ、
炭酸ソーダなどのアルカリ薬品を添加して凝集沈殿、濾
過などの処理法で重金属類、フッ素の有害物質の大部分
を除去した後、ＣＯＤ成分を除去するために、ｐＨ調整
し、好ましくはｐＨ７〜３の中性或いは弱酸性領域にお
いて弱塩基性又は中塩基性アニオン交換樹脂の吸着樹脂
に接触させてＣＯＤ成分（主成分：ジチオン酸類（Ｓ2
Ｏ6 ））を選択的に吸着分離している。
灰、塩化カルシウムなどのカルシウム塩と苛性ソーダ、
炭酸ソーダなどのアルカリ薬品を添加して凝集沈殿、濾
過などの処理法で重金属類、フッ素の有害物質の大部分
を除去した後、ＣＯＤ成分を除去するために、ｐＨ調整
し、好ましくはｐＨ７〜３の中性或いは弱酸性領域にお
いて弱塩基性又は中塩基性アニオン交換樹脂の吸着樹脂
に接触させてＣＯＤ成分（主成分：ジチオン酸類（Ｓ2
Ｏ6 ））を選択的に吸着分離している。
【０００５】なお、この処理水にはフッ素が１０〜３０
ｍｇ／ｌ程度残留するため、更にフッ素を選択的に吸着
するフッ素吸着樹脂と接触させて残留フッ素を高度に除
去する方法が行なわれている。
ｍｇ／ｌ程度残留するため、更にフッ素を選択的に吸着
するフッ素吸着樹脂と接触させて残留フッ素を高度に除
去する方法が行なわれている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】最近、火力発電所にお
いて石炭・石油燃料の効率化、排煙脱硫方式の改良など
によって排煙脱硫排水の水質が変化してきた。そして、
この排煙脱硫排水の水質の変化に伴い、従来の処理法で
は有害物質が十分除去できず、また、ＣＯＤ吸着樹脂や
フッ素吸着樹脂の処理水量低下、処理水質悪化などとい
った悪影響を及ぼすことが判明した。
いて石炭・石油燃料の効率化、排煙脱硫方式の改良など
によって排煙脱硫排水の水質が変化してきた。そして、
この排煙脱硫排水の水質の変化に伴い、従来の処理法で
は有害物質が十分除去できず、また、ＣＯＤ吸着樹脂や
フッ素吸着樹脂の処理水量低下、処理水質悪化などとい
った悪影響を及ぼすことが判明した。
【０００７】本発明者等は、このようなＣＯＤ吸着樹脂
やフッ素吸着樹脂の処理水量低下、処理水質悪化の原因
が排煙脱硫排水中のヨウ素酸イオン（ＩＯ3 -イオン）の
影響によること、及び、ヨウ素酸イオンは従来方式では
十分除去されず処理水中に残留することを見出した。
やフッ素吸着樹脂の処理水量低下、処理水質悪化の原因
が排煙脱硫排水中のヨウ素酸イオン（ＩＯ3 -イオン）の
影響によること、及び、ヨウ素酸イオンは従来方式では
十分除去されず処理水中に残留することを見出した。
【０００８】本発明は上記知見に基いてなされたもので
あって、排煙脱硫排水の処理において、ＣＯＤ吸着樹脂
では処理できず、しかもＣＯＤ成分やフッ素吸着樹脂の
性能低下原因となる有害物質であるヨウ素酸イオンを効
率的に除去することにより、高水質処理水を効率的に得
るための方法を提供することを目的とする。
あって、排煙脱硫排水の処理において、ＣＯＤ吸着樹脂
では処理できず、しかもＣＯＤ成分やフッ素吸着樹脂の
性能低下原因となる有害物質であるヨウ素酸イオンを効
率的に除去することにより、高水質処理水を効率的に得
るための方法を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明の排煙脱硫排水の
処理方法は、ヨウ素酸イオンを含む排煙脱硫排水のｐＨ
を５以下に調整すると共に、還元剤を添加してヨウ素酸
イオンを分解処理し、その後、ＣＯＤ吸着処理又はフッ
素吸着処理することを特徴とする。
処理方法は、ヨウ素酸イオンを含む排煙脱硫排水のｐＨ
を５以下に調整すると共に、還元剤を添加してヨウ素酸
イオンを分解処理し、その後、ＣＯＤ吸着処理又はフッ
素吸着処理することを特徴とする。
【００１０】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明
する。
する。
【００１１】図１は本発明の排煙脱硫排水の処理方法の
一実施例方法を示す系統図である。
一実施例方法を示す系統図である。
【００１２】図１において、１は排水貯槽、２は凝集沈
殿分離槽、３は２層濾過塔、４はｐＨ調整槽、５は還元
反応槽、６はＣＯＤ吸着塔、７はフッ素吸着塔であり、
１１〜１９の各符号は配管である。
殿分離槽、３は２層濾過塔、４はｐＨ調整槽、５は還元
反応槽、６はＣＯＤ吸着塔、７はフッ素吸着塔であり、
１１〜１９の各符号は配管である。
【００１３】本実施例の方法においては、排煙脱硫排水
にはフッ素が通常含まれているので、まず、排煙脱硫排
水を配管１１、排水貯槽１及び配管１２を経て凝集沈殿
分離槽２に送給する。この過程でカルシウム塩、例えば
消石灰を添加してフッ素を処理するとともに、ｐＨを調
整して重金属イオンを水酸化物として凝集沈殿分離槽２
にて沈殿分離する。この処理にあたり、必要に応じて重
金属の残存量を少なくするために、重金属捕集剤を追加
添加しても良い。この場合、重金属捕集剤としては、ジ
チオカルバミン酸系等の高分子重金属キレート剤が例示
できる。
にはフッ素が通常含まれているので、まず、排煙脱硫排
水を配管１１、排水貯槽１及び配管１２を経て凝集沈殿
分離槽２に送給する。この過程でカルシウム塩、例えば
消石灰を添加してフッ素を処理するとともに、ｐＨを調
整して重金属イオンを水酸化物として凝集沈殿分離槽２
にて沈殿分離する。この処理にあたり、必要に応じて重
金属の残存量を少なくするために、重金属捕集剤を追加
添加しても良い。この場合、重金属捕集剤としては、ジ
チオカルバミン酸系等の高分子重金属キレート剤が例示
できる。
【００１４】凝集沈殿分離槽２の上澄水は配管１３より
２層濾過塔３等の濾過器に送給して濾過することによ
り、排煙脱硫排水中に含有されるＳＳ（重金属類及びフ
ッ素）を分離除去した後、濾過水を配管１４よりｐＨ調
整槽４に送給し、塩酸、硫酸等の酸を添加して、ｐＨ５
以下、好ましくは、ｐＨ３〜５に調整する。
２層濾過塔３等の濾過器に送給して濾過することによ
り、排煙脱硫排水中に含有されるＳＳ（重金属類及びフ
ッ素）を分離除去した後、濾過水を配管１４よりｐＨ調
整槽４に送給し、塩酸、硫酸等の酸を添加して、ｐＨ５
以下、好ましくは、ｐＨ３〜５に調整する。
【００１５】ｐＨ調整水は配管１５より還元反応槽５に
送給して、還元剤を添加し、ヨウ素酸イオンを還元分解
処理する。
送給して、還元剤を添加し、ヨウ素酸イオンを還元分解
処理する。
【００１６】ここで使用される還元剤としては、亜硫酸
（Ｈ2 ＳＯ3 ）、亜硫酸水素ナトリウム（ＮａＨＳＯ
3 ）、亜硫酸ナトリウム（Ｎａ2 ＳＯ3 ）等の亜硫酸塩
が挙げられる。これらの還元剤の添加量は、原水である
排煙脱硫排水中のヨウ素酸含有量に応じて適宜決定され
るが、通常の場合、１０〜１００ｍｇ／ｌ程度とされ
る。
（Ｈ2 ＳＯ3 ）、亜硫酸水素ナトリウム（ＮａＨＳＯ
3 ）、亜硫酸ナトリウム（Ｎａ2 ＳＯ3 ）等の亜硫酸塩
が挙げられる。これらの還元剤の添加量は、原水である
排煙脱硫排水中のヨウ素酸含有量に応じて適宜決定され
るが、通常の場合、１０〜１００ｍｇ／ｌ程度とされ
る。
【００１７】この処理によりヨウ素酸イオンが分解され
る。
る。
【００１８】排煙脱硫排水には通常ＣＯＤ成分が含まれ
ていたり、残留フッ素イオンがまだ基準値以上に含まれ
ることがあるので、必要に応じてさらに以下の処理を行
なう。即ち、還元反応槽５の流出水は配管１６よりＣＯ
Ｄ吸着塔６に送給し、ＣＯＤ成分を吸着除去する。ＣＯ
Ｄ吸着塔６はＣＯＤ吸着樹脂として、弱塩基性又は中塩
基性アニオン交換樹脂を充填してなるものである。この
ＣＯＤ吸着塔６の通水条件は、ＳＶ＝５〜２０ｈｒ−１
程度とするのが好ましい。
ていたり、残留フッ素イオンがまだ基準値以上に含まれ
ることがあるので、必要に応じてさらに以下の処理を行
なう。即ち、還元反応槽５の流出水は配管１６よりＣＯ
Ｄ吸着塔６に送給し、ＣＯＤ成分を吸着除去する。ＣＯ
Ｄ吸着塔６はＣＯＤ吸着樹脂として、弱塩基性又は中塩
基性アニオン交換樹脂を充填してなるものである。この
ＣＯＤ吸着塔６の通水条件は、ＳＶ＝５〜２０ｈｒ−１
程度とするのが好ましい。
【００１９】次に必要に応じてＣＯＤ吸着塔６の流出水
は、必要に応じてｐＨ調整剤を添加してｐＨ３〜７程度
に調整した後、配管１７よりフッ素吸着塔７に送給し、
フッ素吸着樹脂等と接触させてフッ素をより高度に除去
する。
は、必要に応じてｐＨ調整剤を添加してｐＨ３〜７程度
に調整した後、配管１７よりフッ素吸着塔７に送給し、
フッ素吸着樹脂等と接触させてフッ素をより高度に除去
する。
【００２０】この場合、フッ素吸着樹脂等としては、例
えば、セリウム、ハフニウム、チタン、ジルコニウム、
鉄、アルミニウム、ランタニド等のフッ素イオンと錯化
合物を形成する金属イオンを吸着した樹脂、活性炭、活
性アルミナ、含水酸化チタン、ゼオライト、マグネシア
系吸着剤などが挙げられる。また、このようなフッ素吸
着樹脂等を充填したフッ素吸着塔７への通水条件は、Ｓ
Ｖ＝０．５〜３０ｈｒ−１程度とするのが好ましい。な
お、還元分解処理水中にＣＯＤ成分があまり含まれてお
らず、残留フッ素のみを除去したい場合には前記のＣＯ
Ｄ吸着処理工程を省略することができる。
えば、セリウム、ハフニウム、チタン、ジルコニウム、
鉄、アルミニウム、ランタニド等のフッ素イオンと錯化
合物を形成する金属イオンを吸着した樹脂、活性炭、活
性アルミナ、含水酸化チタン、ゼオライト、マグネシア
系吸着剤などが挙げられる。また、このようなフッ素吸
着樹脂等を充填したフッ素吸着塔７への通水条件は、Ｓ
Ｖ＝０．５〜３０ｈｒ−１程度とするのが好ましい。な
お、還元分解処理水中にＣＯＤ成分があまり含まれてお
らず、残留フッ素のみを除去したい場合には前記のＣＯ
Ｄ吸着処理工程を省略することができる。
【００２１】かくして、ＣＯＤ吸着樹脂６やフッ素吸着
塔７への通水に当り、ＣＯＤ吸着樹脂やフッ素吸着樹脂
等の性能低下の原因となる有害物質のヨウ素酸イオンが
除去されているため、ＣＯＤ吸着樹脂やフッ素吸着樹脂
等は性能低下を引き起こすことなく、ＣＯＤ成分やフッ
素を効率的に吸着除去することができる。
塔７への通水に当り、ＣＯＤ吸着樹脂やフッ素吸着樹脂
等の性能低下の原因となる有害物質のヨウ素酸イオンが
除去されているため、ＣＯＤ吸着樹脂やフッ素吸着樹脂
等は性能低下を引き起こすことなく、ＣＯＤ成分やフッ
素を効率的に吸着除去することができる。
【００２２】フッ素吸着塔７の流出水は、配管１８より
処理水槽８に送給され、配管１９より系外へ排出され
る。
処理水槽８に送給され、配管１９より系外へ排出され
る。
【００２３】この例では図１に基いて処理する例を説明
したが本発明はこれに限られない。即ち、先ず還元剤を
濾過処理後の排煙脱硫排水に添加し、次いでｐＨを調整
してもよい。又、還元剤の添加場所も図１に限られず、
排水貯槽１に添加してもよいし、場合によっては排煙脱
硫装置（図示せず）に直接還元剤を添加してもよい。こ
れらの場合においては、通常排煙脱硫排水のｐＨは５以
下であるため、特にｐＨ調整を要さない。
したが本発明はこれに限られない。即ち、先ず還元剤を
濾過処理後の排煙脱硫排水に添加し、次いでｐＨを調整
してもよい。又、還元剤の添加場所も図１に限られず、
排水貯槽１に添加してもよいし、場合によっては排煙脱
硫装置（図示せず）に直接還元剤を添加してもよい。こ
れらの場合においては、通常排煙脱硫排水のｐＨは５以
下であるため、特にｐＨ調整を要さない。
【００２４】
【作用】本発明者の研究により、ヨウ素酸イオンはＣＯ
Ｄ吸着樹脂やフッ素吸着樹脂を溶出させたり、セリウム
を担持させたフッ素吸着樹脂に選択的吸着性を示し、フ
ッ素吸着量の低下原因になることが判明した。即ち、フ
ッ素吸着樹脂に対する共存塩類としての選択的吸着特性
は、フッ素イオン＞＞ヨウ素酸イオン＞硫酸イオン＞塩
素イオンであり、ヨウ素酸イオンの選択的吸着特性も比
較的大きく、フッ素吸着処理の阻害因子となる。従っ
て、排煙脱硫排水中のヨウ素酸イオンを除去できれば、
ＣＯＤ吸着樹脂やフッ素吸着樹脂の溶出が防止されると
共に、フッ素吸着樹脂のフッ素吸着性能を大きく改善す
ることができる。
Ｄ吸着樹脂やフッ素吸着樹脂を溶出させたり、セリウム
を担持させたフッ素吸着樹脂に選択的吸着性を示し、フ
ッ素吸着量の低下原因になることが判明した。即ち、フ
ッ素吸着樹脂に対する共存塩類としての選択的吸着特性
は、フッ素イオン＞＞ヨウ素酸イオン＞硫酸イオン＞塩
素イオンであり、ヨウ素酸イオンの選択的吸着特性も比
較的大きく、フッ素吸着処理の阻害因子となる。従っ
て、排煙脱硫排水中のヨウ素酸イオンを除去できれば、
ＣＯＤ吸着樹脂やフッ素吸着樹脂の溶出が防止されると
共に、フッ素吸着樹脂のフッ素吸着性能を大きく改善す
ることができる。
【００２５】本発明においては、排煙脱硫排水中から、
ＣＯＤ吸着樹脂やフッ素吸着樹脂の性能を低下させるヨ
ウ素酸イオンを、ＣＯＤ吸着処理やフッ素吸着処理に先
立ち、予め還元分解処理した後、ＣＯＤ吸着処理やフッ
素吸着処理を行うことにより、ＣＯＤ成分やフッ素を効
率的に除去することができる。
ＣＯＤ吸着樹脂やフッ素吸着樹脂の性能を低下させるヨ
ウ素酸イオンを、ＣＯＤ吸着処理やフッ素吸着処理に先
立ち、予め還元分解処理した後、ＣＯＤ吸着処理やフッ
素吸着処理を行うことにより、ＣＯＤ成分やフッ素を効
率的に除去することができる。
【００２６】本発明においては、例えば、ヨウ素酸カリ
ウム（ＫＩＯ3 ）等のヨウ素酸塩は、Ｈ2 ＳＯ3 等の還
元剤により、ｐＨ５以下の酸性条件下にて、下記のよう
な還元反応が進行することにより、効率的に分解除去さ
れる。
ウム（ＫＩＯ3 ）等のヨウ素酸塩は、Ｈ2 ＳＯ3 等の還
元剤により、ｐＨ５以下の酸性条件下にて、下記のよう
な還元反応が進行することにより、効率的に分解除去さ
れる。
【００２７】 KIO3 + 2H2SO3 + 2HCl → KCl + 2H2SO4 + ICl + H2O
【００２８】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を
より具体的に説明する。
より具体的に説明する。
【００２９】実施例１ 図１に示す方法により排煙脱硫排水の処理を行なった。
【００３０】まず、排煙脱硫排水に消石灰１５００ｍｇ
／ｌを添加してよく攪拌してｐＨ７に調整した後、ポリ
アクリルアミド系高分子凝集剤１ｍｇ／ｌを注入して凝
集沈殿分離槽２で凝集沈殿処理した後、上澄水を砂−ア
ンスラサイトの２層濾過塔３で濾過処理した。濾過水の
水質は下記の通りであった。
／ｌを添加してよく攪拌してｐＨ７に調整した後、ポリ
アクリルアミド系高分子凝集剤１ｍｇ／ｌを注入して凝
集沈殿分離槽２で凝集沈殿処理した後、上澄水を砂−ア
ンスラサイトの２層濾過塔３で濾過処理した。濾過水の
水質は下記の通りであった。
【００３１】濾過水水質（ｍｇ／ｌ） ヨウ素酸イオン（ＩＯ3 -）：１７．０ ＣＯＤ：１９．０ フッ素酸イオン（Ｆ- ）：３３．０ 次に、この濾過水にｐＨ調整槽４にて硫酸（Ｈ2 ＳＯ
4 ）を２０ｍｇ／ｌ注入し、ｐＨ３に調整した後、還元
反応槽５に送り、そこで亜硫酸水素ナトリウム（ＮａＨ
ＳＯ3 ）１００ｍｇ／ｌを注入し、約３０分間攪拌反応
処理した。その結果、この還元処理の処理水中のヨウ素
酸イオン濃度は０．５ｍｇ／ｌ以下に低減した。
4 ）を２０ｍｇ／ｌ注入し、ｐＨ３に調整した後、還元
反応槽５に送り、そこで亜硫酸水素ナトリウム（ＮａＨ
ＳＯ3 ）１００ｍｇ／ｌを注入し、約３０分間攪拌反応
処理した。その結果、この還元処理の処理水中のヨウ素
酸イオン濃度は０．５ｍｇ／ｌ以下に低減した。
【００３２】次いで、還元反応槽５の流出水を、ＣＯＤ
成分を吸着処理するためにＣＯＤ吸着塔（弱（中）塩基
性アニオン交換樹脂：「ＣＡ−２００」栗田工業（株）
商品を２０ｍｌ充填）６に通水速度ＳＶ＝１０ｈｒ-1で
通水処理した。
成分を吸着処理するためにＣＯＤ吸着塔（弱（中）塩基
性アニオン交換樹脂：「ＣＡ−２００」栗田工業（株）
商品を２０ｍｌ充填）６に通水速度ＳＶ＝１０ｈｒ-1で
通水処理した。
【００３３】その後、ＣＯＤ吸着塔６の流出水を、フッ
素イオンを吸着処理するために、フッ素吸着塔（酸化セ
リウム（ＣｅＯ2 ・ｎＨ2 Ｏ）を担持させたフッ素吸着
樹脂（「ＲＦＡＤ−Ｆ」新日本化学工業（株）製）を２
０ｍｌ充填）７に通水速度ＳＶ＝１０ｈｒ-1で通水処理
した。
素イオンを吸着処理するために、フッ素吸着塔（酸化セ
リウム（ＣｅＯ2 ・ｎＨ2 Ｏ）を担持させたフッ素吸着
樹脂（「ＲＦＡＤ−Ｆ」新日本化学工業（株）製）を２
０ｍｌ充填）７に通水速度ＳＶ＝１０ｈｒ-1で通水処理
した。
【００３４】このフッ素吸着塔７の処理水量と、得られ
た処理水（流出水）中のフッ素イオン及びヨウ素イオン
濃度の各平均値を表１に示す。
た処理水（流出水）中のフッ素イオン及びヨウ素イオン
濃度の各平均値を表１に示す。
【００３５】比較例１ ｐＨ調整後、還元反応を行なわずにＣＯＤ吸着処理した
こと以外は実施例１と同様に処理を行なった場合の、フ
ッ素吸着塔７の処理水量と、得られた処理水（流出水）
中のフッ素イオン及びヨウ素イオン濃度の平均値を求
め、結果を表１に示した。
こと以外は実施例１と同様に処理を行なった場合の、フ
ッ素吸着塔７の処理水量と、得られた処理水（流出水）
中のフッ素イオン及びヨウ素イオン濃度の平均値を求
め、結果を表１に示した。
【００３６】
【表１】
【００３７】表１より明らかなように、本発明によれ
ば、ＣＯＤ吸着樹脂やフッ素吸着樹脂の性能低下の原因
物質であるヨウ素酸イオンを除去することにより、ＣＯ
Ｄ吸着樹脂やフッ素吸着樹脂の性能を高く維持して、長
期にわたり、ＣＯＤ成分やフッ素を効率的に吸着処理す
ることができる。
ば、ＣＯＤ吸着樹脂やフッ素吸着樹脂の性能低下の原因
物質であるヨウ素酸イオンを除去することにより、ＣＯ
Ｄ吸着樹脂やフッ素吸着樹脂の性能を高く維持して、長
期にわたり、ＣＯＤ成分やフッ素を効率的に吸着処理す
ることができる。
【００３８】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の排煙脱硫排
水の処理方法によれば、ヨウ素酸イオンを含む排煙脱硫
排水の処理において、還元剤の添加によりヨウ素酸イオ
ンを効率的に除去することができる。また、その結果、
ＣＯＤ成分やフッ素を効率的に吸着除去して、長期にわ
たり、高水質処理水を安定に得ることができる。
水の処理方法によれば、ヨウ素酸イオンを含む排煙脱硫
排水の処理において、還元剤の添加によりヨウ素酸イオ
ンを効率的に除去することができる。また、その結果、
ＣＯＤ成分やフッ素を効率的に吸着除去して、長期にわ
たり、高水質処理水を安定に得ることができる。
【図１】本発明の排煙脱硫排水の処理方法の一実施例方
法を示す系統図である。
法を示す系統図である。
１ 排水貯槽 ２ 凝集沈殿分離槽 ３ ２層濾過塔 ４ ｐＨ調整槽 ５ 還元反応槽 ６ ＣＯＤ吸着塔 ７ フッ素吸着塔 ８ 処理水槽
Claims (1)
- 【請求項１】 ヨウ素酸イオンを含む排煙脱硫排水のｐ
Ｈを５以下に調整すると共に、還元剤を添加してヨウ素
酸イオンを分解処理し、その後、ＣＯＤ吸着処理又はフ
ッ素吸着処理することを特徴とする排煙脱硫排水の処理
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27681793A JP3237347B2 (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | 排煙脱硫排水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27681793A JP3237347B2 (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | 排煙脱硫排水の処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07124575A JPH07124575A (ja) | 1995-05-16 |
| JP3237347B2 true JP3237347B2 (ja) | 2001-12-10 |
Family
ID=17574813
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27681793A Expired - Fee Related JP3237347B2 (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | 排煙脱硫排水の処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3237347B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100610822B1 (ko) * | 2006-02-24 | 2006-08-10 | (주) 테크윈 | 요오드 폐수의 생물학적 처리방법 및 그 장치 |
| CN112642397B (zh) * | 2019-10-11 | 2023-06-16 | 中国石油化工股份有限公司 | 复合材料及其制备方法和应用 |
| CN114956373A (zh) * | 2022-05-12 | 2022-08-30 | 李正新 | 废水中硝基苯类物质的去除方法 |
-
1993
- 1993-11-05 JP JP27681793A patent/JP3237347B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07124575A (ja) | 1995-05-16 |
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