JP4572812B2 - フッ素含有水の処理方法 - Google Patents

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本発明は、アルミニウム塩が共存するフッ素含有水をフッ化カルシウム法により安定かつ効率的に処理する方法に関する。
半導体部品製造におけるシリコンウェハ製造工程から排出されるフッ素含有排水、ステンレス鋼板製造工程から排出される酸洗排水、アルミニウム表面処理排水、フッ酸製造排水、肥料製造排水、ゴミ焼却排水等のフッ素含有排水は、排水基準を満たすようにフッ素の除去処理を行った後排出する必要がある。フッ素含有排水については、その排水基準が平成13年度にフッ素濃度15mg/Lから8mg/Lに強化されたことに伴い、処理水のフッ素濃度をより一層低減することができる処理技術の開発が望まれている。
従来、フッ素含有水の処理方法として、フッ化カルシウム法と、高度処理としての水酸化物共沈法とが知られており、一段目にフッ化カルシウム法で処理を行った後、二段目に水酸化物共沈法で高度処理を行う二段処理法も知られている(非特許文献1)。即ち、フッ化カルシウム法では、フッ化カルシウムの溶解度以下に処理水のフッ素濃度を低減することができず、排水基準を満たすことはできないため、このような二段処理が採用されている。
フッ化カルシウム法は、原水(フッ素含有水)にカルシウム化合物を添加した後、中和剤を添加してpH中性付近に調整し、フッ素とカルシウムとの反応によりフッ化カルシウムの不溶性塩を生成させ、高分子凝集剤を添加して凝集処理し、その後固液分離する方法である。この方法において、カルシウム化合物としては一般に消石灰が用いられており、中和剤としては、通常、安価な硫酸が用いられているが、塩酸が用いられる場合もある。
水酸化物共沈法は、アルミニウムが水酸化アルミニウムとして沈殿する際の共沈作用を利用するものであり、一般的には、高度処理に用いられている。この方法では、原水にポリ塩化アルミニウム(PAC)や硫酸アルミニウム(硫酸バンド)を添加した後、中和剤で中和し、高分子凝集剤を添加して凝集処理し、その後固液分離する。
なお、フッ化カルシウム法によるフッ化カルシウムの生成pH条件として、特許文献1にはpH12が、また、特許文献2には、pH7が記載されており、フッ化カルシウム法におけるフッ化カルシウム生成のpH条件は必ずしも中性である必要はない。
特許2912237号公報 特許3349637号公報 「公害防止の技術と法規」第288頁〜第289頁
上述の二段処理法を採用する場合、二段目の水酸化物共沈法で添加する硫酸バンド等のアルミニウム塩の添加量が多いと、薬剤コストのみならず発生汚泥量の増加による汚泥処理コストも高くつくことから、一段目のフッ化カルシウム法における処理水フッ素濃度を十分に低減して、二段目の水酸化物共沈法におけるアルミニウム塩の添加量を低減することが望まれる。
しかしながら、従来の二段処理法では一段目の処理水のフッ素濃度が不安定であるために、二段目の水酸化物共沈法による処理においては、その最大変動値に対応できるようなアルミニウム塩の添加量が設定されていることから、アルミニウム塩添加量を低減し得なかった。
本発明者らは、この1段目処理水のフッ素濃度の変動の原因について検討した結果、その主な原因は、原水中のアルミニウム塩にあることを見出した。
即ち、フッ素含有水の二段処理の後段の処理工程では、通常、沈殿工程の後段には濾過工程が設けられているが、その濾過工程の逆洗で排出される排水は原水槽に送給されて原水と共に処理される。また、ここで発生する汚泥の脱水濾液も原水槽に送給されて原水と共に処理される。これら逆洗排水や汚泥の脱水濾液には当然、この工程で添加された硫酸バンド等に由来するアルミニウム塩が含まれている。そして、これらが原水槽に送給されることにより、フッ化カルシウム法による処理に供される原水中に数〜数十mg/L程度のアルミニウム塩が共存するものとなる。
アルミニウム塩は、フッ素の吸着能を有するものであるが、原水中に数〜数十mg/L程度の低濃度に混入したアルミニウム塩は、フッ化カルシウム法によるフッ素処理においては処理効率を悪化させる要因となり、この結果、一段目のフッ化カルシウム法による処理で得られる処理水のフッ素濃度が不安定なものとなっていた。
例えば、HF200mg/L、H2SO4250mg/L、CaCl2300mg/L(Caとして)の合成排水1と、HF50mg/L、H2SO4250mg/L、CaCl2300mg/L(Caとして)の合成排水2について、各々Ca(OH)2を添加して様々なpH値にpH調整して処理した結果を示す図2より明らかなように、アルミニウム塩を含まない原水であれば、処理水フッ素濃度は処理pHに影響されない。このため、従来のフッ化カルシウム法では、一般に排水基準を考慮してpH6〜8の中性領域での処理が行われているが、前述の特許文献1に記載されるように、pHアルカリ性での処理が行われる場合もある。
これに対して、HF50mg/L、H2SO4200mg/L、CaCl2250mg/L(Caとして)の合成排水Aと、HF100mg/L、H2SO4200mg/L、CaCl2250mg/L(Caとして)の合成排水Bと、HF200mg/L、H2SO4200mg/L、CaCl2250mg/L(Caとして)の合成排水Cとについて、各々市販の液体硫酸バンドを0〜6000mg/L添加し、その後、Ca(OH)2を添加してpH6.1〜6.3にpH調整して処理した結果を示す図3より明らかなように、アルミニウム塩を含む原水においては、フッ素の処理特性は著しく悪化する。ただし、硫酸バンドの添加量を多くしてゆき、硫酸バンド/フッ素比が大きくなると、硫酸バンドがフッ素の吸着剤として機能するようになり、処理特性は回復する。なお、ここで用いた液体硫酸バンドはAl23含有量8重量%のものであるので、液体硫酸バンド100mg/Lの添加で8×2Al/Al23=4.2mg/LのAl含有量に相当する。
従って、本発明は、アルミニウム塩が共存するフッ素含有水をフッ化カルシウム法により処理する場合の処理特性の不安定さの問題を解決し、このようなフッ素含有水を安定かつ効率的に処理して、フッ素が十分に除去された処理水を得る方法を提供することを目的とする。
なお、本発明において、フッ素含有水に共存するアルミニウム塩の発生源としては、二段処理法においては、前述のように二段処理の後の濾過工程で発生する逆洗排水や発生する汚泥の脱水濾液などが挙げられる。また、一段式のフッ化カルシウム法の場合にも、他系統で発生したアルミニウム塩含有排水(硫酸バンドを使用した汚泥脱水の結果発生した脱水濾液など)が本発明の原水槽に供給される結果、アルミニウム塩が共存するフッ素含有水となり、本発明の対象となる。
本発明(請求項1)のフッ素含有水の処理方法は、アルミニウム塩が共存するフッ素含有水を処理する方法において、該フッ素含有水にカルシウム化合物を添加すると共にpHを8〜10に調整する第1工程と、該第1工程流出液に酸を添加してpHを6〜6.5に調整する第2工程と、該第2工程流出液を固液分離する第3工程とを含み、前記第3工程で固液分離された汚泥を前記第1工程に返送する方法であって、前記カルシウム化合物を該返送汚泥と混合して前記フッ素含有水に添加することを特徴とする
本発明によれば、原水にカルシウム化合物を添加してpH8〜10で処理した後pH6〜6.5の放流基準域に戻す2段中和法により、アルミニウム塩が共存するフッ素含有水を安定かつ効率的に処理することができる。
本発明の2段中和による反応機構は次のように推定される。なお、以下においてx>3とする。
即ち、フッ素とアルミニウム塩が共存する原水にカルシウム化合物を添加した場合、pH酸性条件では、アルミニウムとフッ素との反応でフッ化アルミニウムの錯体(AlFx (3-x)が生成されるためにフッ素をCaF2として除去し得ない(下記反応式(1))。
pH中性条件では、フッ化カルシウム(CaF2)の沈殿とフッ化アルミニウムとが反応してCaF2の一部がコロイド化して分解することによりフッ素をCaF2として十分に除去し得ない(下記反応式(2))。
これに対して、pHアルカリ性条件であれば、フッ化アルミニウムが加水分解して水酸化アルミニウムとなるため、CaF2の分散作用がなくなり、フッ素をCaF2として除去することができるようになる(下記反応式(3))。
[酸性]
Al3++xF-→AlFx (3-x) …(1)
[中性]
nCaF2(沈殿)+AlFx (3-x)→(CaF2)nAlFx (3-x)(分散〜溶解) …(2)
[アルカリ性]
(CaF2)nAlFx (3-x)+Ca(OH)2→CaF2(沈殿)+Al(OH)3(沈殿) …(3)
なお、pHが10を超えると、Al(OH)3がAl(OH)4 -となって再溶解し、これがCaF2に吸着されて分散を起こすため、フッ素の処理特性は悪化する。
従って、本発明では、第1工程において、原水にカルシウム化合物を添加すると共にpH8〜10に調整する。
そして、第1工程のpH8〜10の弱アルカリ条件で析出したAl(OH)3は、その後pHを放流基準の6〜6.5としても再び可溶性のフッ化アルミニウムとはならず、むしろ析出したAl(OH)3がCaF2の凝集剤として作用することにより、CaF2の沈殿を促進して処理水の水質をより一層良好なものとすることができる。
従って、本発明では、第2工程において、pH6〜6.5に調整する。
本発明では更に、第3工程で得られた汚泥を第1工程に返送、その際に、原水に添加するカルシウム化合物を、この返送汚泥と予め混合する(以下、カルシウム化合物を混合した汚泥を「改質汚泥」と称す場合がある。)この改質汚泥を原水に添加してpH8〜10に調整することが好ましく、これにより、改質汚泥の晶析効果で処理水水質をより一層改善すると共に、汚泥発生量の低減、発生汚泥の脱水性の向上を図ることができる。
以下に図面を参照して本発明のフッ素含有水の処理方法の実施の形態を詳細に説明する。
図1(a)は参考例に係るフッ素含有水の処理方法を示す系統図であり、図1(b)は本発明のフッ素含有水の処理方法の実施の形態を示す系統図である。
図1(a)においては、原水槽1からの原水(アルミニウム塩が共存するフッ素含有水)を反応槽2に導入して、この反応槽2でカルシウム化合物を添加してpH8〜10に調整することによりフッ素とカルシウムとの反応でフッ化カルシウムの不溶性塩を生成させた後(第1工程)、固液分離することなくpH調整槽3に導入して酸を添加して放流基準のpH6〜6.5(第2工程)に調整する。pH調整槽3の流出液は凝集槽4に導入して高分子凝集剤を添加して凝集処理し、その後沈殿槽5で固液分離する(第3工程)。
反応槽2において、原水に添加するカルシウム化合物としては特に制限はないが、通常、消石灰(Ca(OH)2)が用いられる。ただし、何ら消石灰に制限されるものではなく、塩化カルシウム、炭酸カルシウム等を用いても良い。ただし、これらのカルシウム化合物を用いる場合には、別途pH調整のためのアルカリを併用することとなる。これらのカルシウム化合物は1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
反応槽2における調整pH値が8未満であると、前述の如くフッ化アルミニウム錯体の生成により十分なフッ素の不溶化処理を行えず、調整pH値が10を超えても水酸化アルミニウムの再溶解でやはり処理特性が悪化する。この反応槽2における調整pH値は特に8.5〜9.5であることが好ましい。
pH調整槽3で添加する酸としては、硫酸、塩酸等の鉱酸、好ましくは硫酸が用いられる。このpH調整槽3における調整pH値は放流に好適なpH6〜6.5とする。
凝集槽4で調整する高分子凝集剤としては、ポリアクリルアミド部分加水分解物、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアミジン等の1種又は2種以上を用いることができ、その添加量は、処理対象原水の水質や用いる高分子凝集剤によっても異なるが、通常0.1〜5mg/L程度である。
凝集処理液の固液分離には、沈殿槽5の他、膜分離装置等を用いることができる。
図1(b)においては、図1(a)の装置に更に汚泥改質槽6を設け、沈殿槽5で固液分離された汚泥の一部を返送汚泥としてこの汚泥改質槽6に導入し、この汚泥改質槽6において原水に添加すべきカルシウム化合物を返送汚泥に添加混合して汚泥を改質し、この改質汚泥を反応槽2に添加して原水をpH8〜10、好ましくは8.5〜9.5に添加するようにしたものである。
このように、分離汚泥の一部を原水側に返送することにより、返送汚泥の種晶効果で汚泥の結晶性の向上、含水率の低下、沈降性の向上を図ることができ、この場合において、図1(b)のように、返送汚泥を消石灰等のカルシウム化合物と混合し、混合物を原水に添加することにより、より一層の処理水質の向上と汚泥発生量の低減を図ることができる。
なお、この場合の返送汚泥量は、少な過ぎると汚泥返送を行うことによる上記効果を十分に得ることができず、多過ぎると沈殿槽の負荷が増大するため、返送汚泥量は新たに発生する汚泥量に対して30〜50倍程度とするのが好ましい。ここで新たに発生する汚泥とは、反応槽2において発生する汚泥量であり、例えば反応槽2で生成するCaF2量が100mg/Lであれば、この反応槽2のSSが約3000〜5000mg/Lとなるように汚泥返送を行うことが好ましい。
このような2段中和法によるフッ化カルシウム法処理で得られた処理水は、好ましくは更に水酸化物共沈法による処理に供され、フッ素濃度が更に低減された後放流される。
以下に実験例、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
[実験例]
実験例1
まず、アルミニウム塩が共存するフッ素含有水の処理におけるpHの影響を検討した。
下記表1に示す水質の合成排水I,IIにCa(OH)2を添加してpHを5.5〜10.5の各pH値にpH調整した後固液分離し、得られた処理水のフッ素濃度を調べ、結果を表2に示した。
Figure 0004572812
Figure 0004572812
表2より、pHの効果は特異的であり、従来は適正pHと考えられているpH7前後はフッ素の処理特性が悪く、最適pHは8〜10、好ましくは8.5〜9.5の狭い範囲であることが明らかとなった。しかし、pH8.6以上の処理水はそのまま放流できないため、放流基準を満足するpHに調整する必要がある。
そこで、従来の経験値であるフッ化カルシウム法最適pH値の6〜6.5になるように、上記の合成排水Iの各処理水を固液分離することなくH2SO4又はNaOHでpH6.1〜6.3とする二段中和法を実施した。
即ち、合成排水IにCa(OH)2を添加して表3に示すpHにpH調整する第1工程の後に、H2SO4又はNaOHを添加してpH6.1〜6.3とする第2工程を行った後固液分離し、得られた処理水のフッ素濃度を表3に示した。
Figure 0004572812
上記結果より最適pH8〜10で処理した処理水をそのままpH6.1〜6.3に中和しても、処理水質は悪化せず、むしろ改善され、本発明に係る二段中和法が有効であることが確認された。即ち、前述の如く、第1工程の弱アルカリ条件で析出したAl(OH)3は、その後pHを放流基準の6.1〜6.3としても再び可溶性のフッ化アルミニウムとはならず、むしろ析出したAl(OH)3がCaF2の凝集剤として作用することにより、CaF2の沈殿を促進して処理水の水質をより一層良好なものとすることができる。
[実施例、参考例及び比較例]
以下の実施例、参考例及び比較例では、図1(a),(b)に示す装置を用いた。この装置の各槽の容量は次の通りであり、原水処理量は2L/hrとした。
原水槽:100L
反応槽:0.8L
pH調整槽:0.8L
凝集槽:0.8L
沈殿槽:10L
汚泥改質槽:0.4L
参考例1〜5
pH:2.2、フッ素:280mg/L、アルミニウムイオン:6.5mg/L、アンモニア性窒素:57mg/L、硫酸イオン:29mg/L、硝酸性窒素:58mg/Lの半導体排水に硫酸を300mg/L添加した水を原水とし、図1(a)に示す方法に従って、この原水に反応槽2でCa(OH)2を添加して表4に示すpHに調整し、その後pH調整槽3でH2SO4を添加してpH6.0〜6.5とし、その後、凝集槽4にてアニオン系高分子凝集剤(栗田工業(株)製「PA331」)を2mg/L添加した後、沈殿槽5で固液分離した。
この処理における反応槽2の流出液中のフッ素濃度とpH調整槽3の流出液中のフッ素濃度を、各々の流出液を濾紙No.5Aで濾過してSSを除去した後分析することにより調べ、結果を表4に示した。
実施例1〜5
参考例3のpH条件において、図1(b)に示す如く、表4に示す汚泥返送比(R)となるように沈殿槽5の汚泥を汚泥改質槽6に200〜1000ml/hr送給し、Ca(OH)2を混合した改質汚泥を反応槽2に添加したこと以外は同様にして処理を行い、同様に各部のフッ素濃度を調べ、結果を表4に示した。
なお、いずれの場合も反応槽2における発生SS量は600mg/Lであり、汚泥返送比はこの発生SS600mg/Lに対する返送汚泥量の割合を示す。なお、表中の返送比(R)は下記のように表される。
Figure 0004572812
比較例1〜4
参考例1において、反応槽2における調整pH値を表1に示す値とし、またpH調整槽3ではpH調整を行わない1段中和処理としたこと以外は同様に処理を行ってpH調整槽3の流出液のフッ素濃度を調べ、結果を表4に示した。
Figure 0004572812
表4より、次のことが明らかである。
従来のpH5.8〜7.5の1段中和処理では、比較例1〜4の結果に示されるように、処理水フッ素濃度は30mg/L以上であるのに対して、参考例1〜5の結果に示されるように、pH8〜10、特に8.5〜9.5で処理を行うことにより、フッ素濃度を約12mg/Lに低減することができ、次いでpH6〜6.5とすることにより処理水フッ素濃度を約9mg/Lと著しく低減することができる。
また、参考例3と実施例1〜5の結果に示されるように、汚泥を返送することにより、処理水フッ素濃度は更に改善される。
この場合の汚泥濃度は100g/Lであり、汚泥返送を行わない場合の汚泥濃度20〜40g/Lであったことにより、これに比べて汚泥濃度は格段に高く、汚泥発生量が大幅に低減されることが確認された。
このような本発明のフッ素含有水の処理方法は、半導体部品製造におけるシリコンウェハ製造工程から排出されるフッ素含有排水、ステンレス鋼板製造工程から排出される酸洗排水、アルミニウム表面処理排水、フッ酸製造排水、肥料製造排水、ゴミ焼却排水等の各種フッ素含有水の処理に有効である。特に、フッ化カルシウム法の後段に高度処理としての水酸化物共沈法による処理を行う二段処理法による処理において、後段の水酸化物共沈法による処理に必要とされるアルミニウム塩の使用量の大幅削減で処理コストの低減、汚泥発生量の低減を図ることができ、工業的に極めて有利である。
図1(a)は参考例に係るフッ素含有水の処理方法を示す系統図であり、図1(b)は本発明のフッ素含有水の処理方法の実施の形態を示す系統図である。 アルミニウム塩を含まないフッ素含有水の処理pH値と処理水フッ素濃度との関係を示すグラフである。 硫酸バンドを添加したフッ素含有水の硫酸バンド添加量と処理水フッ素濃度との関係を示すグラフである。
1 原水槽
2 反応槽
3 pH調整槽
4 凝集槽
5 沈殿槽
6 汚泥改質槽

Claims (1)

  1. アルミニウム塩が共存するフッ素含有水を処理する方法において、
    該フッ素含有水にカルシウム化合物を添加すると共にpHを8〜10に調整する第1工程と、
    該第1工程流出液に酸を添加してpHを6〜6.5に調整する第2工程と、
    該第2工程流出液を固液分離する第3工程とを含み、
    前記第3工程で固液分離された汚泥を前記第1工程に返送する方法であって、前記カルシウム化合物を該返送汚泥と混合して前記フッ素含有水に添加することを特徴とするフッ素含有水の処理方法。
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