JP3967398B2 - フッ素含有排水の処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フッ素イオンが含有されているフッ素含有排水の処理方法、更に詳しくは、フッ素イオンの他にマグネシウムイオン又はマグネシウムイオンと硫酸イオンとを含む40〜60℃の温度を有する被処理排水中のフッ素イオンの効率のよい除去処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、石炭火力発電所で実施されている排煙脱硫装置からの排水中にはフッ素イオン、硫酸イオン及び金属類が含まれており、処理が困難なCODや窒素量の低減と同様、フッ素イオンの除去が問題となっている。又、廃棄物の燃焼処理における燃焼排ガス中のフッ素や硫黄酸化物の処理にも問題がある。即ち、これらは一般的には、アルカリ水での洗煙処理によって排ガス中から除去されているが、この際の排水中にもフッ素イオンと硫酸イオンとが含まれてくる為、上記した排煙脱硫装置からの排水と同様、排水中からのフッ素イオンの除去が問題となる。
【0003】
これに対し、従来から排水中のフッ素イオンを除去する方法としては、下記式に示す如く、排水中にカルシウムイオンを添加し、フッ素イオンをフッ化カルシウムとして沈澱除去する方法が一般的に行われている(例えば、特公昭58−13230号公報等参照)。
2F− + Ca2 + → CaF2 ↓
この方法によりフッ素イオンを除去する場合には、カルシウムイオンをフッ素イオンの当量の数倍量添加しているが、通常、3倍量使用すると排水中のフッ素イオン濃度を50〜60mg/l程度まで低減することが出来る。更に、7倍量使用すると、15〜30mg/l程度の濃度までフッ素イオン除去することが可能となる。
【0004】
しかしながら、この方法では、排水中にマグネシウムイオンや硫酸イオンが存在してるとフッ素イオンの除去率が極端に悪くなり、カルシウムイオンをフッ素イオンの当量の7倍以上使用したとしても、排水中のフッ素イオン濃度が100mg/l程度までしか除去できないという問題がある。
【0005】
一方、排煙脱硫法としては、従来から湿式石灰−石膏法が主流であったが、この方法では生成する大量の石膏の処分が問題となり、石灰に代えて水酸化マグネシウムを使用する排煙脱硫法が考え出されている。これは、硫黄分を石膏の様な固形物としてではなく、水への溶解度の大きい硫酸マグネシウムとして捕捉するものであり、硫酸マグネシウムは、溶解して排水と共に放流することが可能である。従って、上記の方法では、フッ素イオンの他にマグネシウムイオン又はマグネシウムイオンと硫酸イオンとを含む排水中のフッ素イオン効率のよい除去が必要となる。しかし、上記した様に、この場合の排水中のフッ素イオンの除去は容易ではなく、フッ素含有排水の処理方法の改善が要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、フッ素イオンの他に、マグネシウムイオン又はマグネシウムイオンと硫酸イオンとが含まれている排水中のフッ素イオンを効率よく除去し得る環境保護に役立つ排水処理方法を提供することある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、下記の本発明によって達成される。即ち、本発明は、フッ素イオンの他にマグネシウムイオン又はマグネシウムイオンと硫酸イオンとを含有する排水中のフッ素イオンを、フッ素含有排水中にカルシウムイオンを添加して得られる析出物を沈降分離することによって除去するフッ素含有排水の処理方法において、析出物を析出させる際に、被処理排水の温度が40℃の場合には処理pHを9.2〜9.6とし、被処理排水の温度が50℃の場合には処理pHを8.6〜9.0とし、被処理排水の温度が60℃の場合には処理pHを8.2〜8.6にそれぞれ調整し、被処理排水の温度によって最適なpH値でフッ素イオンの除去を行うことを特徴とするフッ素含有排水の処理方法である。
【0008】
従来のフッ素イオンの除去方法では、カルシウムイオンを添加し、排水中のフッ素イオンをフッ化カルシウムとして凝集沈殿させる場合の最適のpHは6〜8と言われていたが、フッ素イオンの他にマグネシウムイオン又はマグネシウムイオンと硫酸イオンとが排水中に共存している場合には、このpHの範囲では残留フッ素イオン濃度が100mg/l以下となるまでフッ素イオンを除去することが出来なかった。更に、本発明者らの詳細な検討の結果、被処理排水の温度もフッ素イオンを効率よく除去し得るpH値と関連を有していることを見いだした。即ち、実際の被処理排水に適用する場合には、被処理排水が有している温度が処理条件決定の重要な要件となる為、被処理排水の温度を含めた検討が必要であることを知見した。これに対し、本発明者らは、上記の如き成分を有し、且つ特定の温度範囲の被処理排水に対し、最適な処理を行い得るpH値を見い出すべく鋭意研究の結果、本発明に至った。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
先ず、本発明のフッ素含有排水の処理方法は、フッ素イオンの他にマグネシムイオン、又は及マグネシムイオンと硫酸イオンとが共存している排水を対象とする。特に、フッ素含有排水が、2,000mg/l以上のマグネシウムイオンと5,000mg/l以上の硫酸イオンとを同時に含有する40〜60℃の温度範囲にある排水に本発明の方法は有効である。この様な被処理排水としては、例えば、石炭火力発電施設からの排煙脱硫排水や、廃棄物の燃焼排ガスをアルカリ水で洗煙処理した際の排水等が挙げられる。
【0010】
本発明のフッ素含有排水の処理方法は、上記のような排水中にカルシウムイオンを添加すると共に、被処理排水のpHが特定の範囲となる様に調整することによって、排水中に添加されたカルシウムイオンによりフッ素イオンをフッ化カルシウムとして捕捉し、これを水酸化マグネシウムに吸着させて効率よく除去するものである。
【0011】
本発明において、排水中に添加するカルシウムイオンの発生源としてのカルシウム化合物は、フッ化カルシウム沈澱法において従来から用いられている公知のカルシウム化合物をいずれも使用することができる。例えば、塩化カルシウム、水酸化カルシウム(消石灰)、炭酸カルシウム等が挙げられるが、特に制約されるものではない。
又、カルシウムイオンの添加量としては、排水中のフッ素イオンの当量に対し等量〜3倍量程度とするのが好ましい。3倍量を超えても残留フッ素イオン濃度はさほど変わらず、不経済である。又、排水として、例えば、石炭を燃料とする火力発電所等の排煙脱硫装置等からの硫酸イオンを多量に含む排水、例えば、1,200mg/l以上を含む排水を対象とする場合には、硫酸カルシウムの沈澱に起因するスラッジの発生量を抑制する為に、カルシウムイオンの添加量を、カルシウムとして800mg/l以下とすることが望ましい。
【0012】
本発明においては、排水中のフッ素イオンの含有量や温度、処理後の排水の使用目的によって差異はあるものの、カルシウムイオンを添加してフッ素イオンをフッ化カルシウムとして沈澱除去する場合の被処理排水のpH値を8.2〜9.6の範囲に調整して処理を行う。この際のpH調整は、排水中にカルシウムイオンの添加を行いながら同時にしてもよいし、カルシウムイオンを添加した後、排水のpH調整を行ってもよい。被処理排水のpH値をこの範囲内に調整すれば、排水中に添加されるカルシウムイオンによってフッ素イオンをフッ化カルシウムとして捕捉する反応が進行する。又、それと共に、上記の範囲内のpH値で処理を行えば、排水中に存在しているマグネシウムイオンによって水酸化マグネシウムが生成し、該水酸化マグネシウムを利用した吸着反応により残留フッ素イオン量を著しく低減させることが出来る。しかし、被処理排水のpH値が9.6を超えると残留フッ素イオン濃度を更に減少させることが出来るが、一方でスラッジが多量に発生するという問題が生じるので好ましくない。
【0013】
上記した被処理排水のpH調整には、従来公知のpH調整剤であるアルカリ化合物をいずれも使用することが出来る。使用するアルカリ化合物としては特に制約されないが、例えば、苛性ソーダ、ソーダ灰、消石灰等が挙げられる。本発明においては、フッ素イオンの除去性の点から、消石灰等のカルシウム系アルカリ剤を使用するのが好ましい。しかし、カルシウムイオン源として塩化カルシウムを使用し、苛性ソーダ等のアルカリ剤でpHを調整した場合にも、排水中の残留フッ素イオン濃度の低減効果は同様に大きい。
【0014】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
本実施例においては、石炭火力発電施設からサンプリングした表1に示した組成を有する実際の排煙脱硫排水を用いてフッ素イオンの除去処理を行った。サンプリング地点における排水の温度を連続的に測定した結果、40〜60℃の範囲内にあった。
【表1】
【0015】
先ず、排水1リットルを各ビーカーに採り、該ビーカーを恒温槽に入れて加温して排水の温度を50℃に保持した。次に、マグネチックスターラーで排水を攪拌しながら、25重量%塩化カルシウム水溶液を排水中のカルシウムイオン濃度が800(mg/l)となる様に排水中に添加した。次いで、ガラス電極pH計で排水のpHを測定しながら、1N−NaOH水溶液を添加してpH調整を行った。本実施例では、排水のpH値を8.0、8.2、8.4、8.6、8.8、9.0及び9.2に調整した7段階のpH値の試料溶液を用意した。pH調整後、夫々の試料溶液について、マグネチックスターラーで継続して60分間攪拌を行い充分に析出物を生成させた後、スターラーを停止して30分間静置して析出物を沈降させ、沈澱物を固液分離した。その後、ビーカーを静かに傾斜させてデカンテーションを行い、上澄み液を夫々採取した。得られた7種類の上澄み液について、上澄み液中のフッ素イオン濃度及びSS濃度を測定し、これらと試料溶液のpH値との関係をグラフ化して図1に示した。
【0016】
この結果、図1のグラフに示されている様に、排水のpH値を8.6〜9.2の範囲にした場合に上澄み液のフッ素イオン濃度の低減が著しく、フッ素イオン濃度を30(mg/l)以下にすることが出来た。しかし、排水のpH値を9.2に調整した場合には、フッ素イオン濃度を著しく低減させることが出来るが、図1のグラフに示す様にSSの発生量が増大してしまった。よって、SSの発生量を考慮すると被処理排水のpH値は9.0とするのが限度であり、pHが9.0を超えるとSSの発生量が増加し過ぎてしまう為、実際のサンプルに適用するのは不適当であることがわかった。
【0017】
実施例2
実施例1で使用したと同様の石炭火力発電施設からの排煙脱硫排水1リットルを各ビーカーに採り、該ビーカーを恒温槽に入れて加温して排水の温度を40℃に保持した。次に、マグネチックスターラーで排水を攪拌しながら、25重量%塩化カルシウム水溶液を排水中のカルシウムイオン濃度が800(mg/l)となる様に排水中に添加した。次いで、ガラス電極pH計で排水のpHを測定しながら、1N−NaOH水溶液を添加してpH調整を行った。本実施例では、排水のpH値を8.6、8.8、9.0、9.2、9.4、9.6及び9.8に調整した7段階のpH値の試料溶液を用意した。pH調整後、夫々の試料溶液について、マグネチックスターラーで継続して60分間攪拌を行い充分に析出物を生成させた後、スターラーを停止して30分間静置して析出物を沈降させ、沈澱物を固液分離した。その後、ビーカーを静かに傾斜させてデカンテーションを行い、上澄み液を夫々採取した。得られた7種類の上澄み液について、上澄み液中のフッ素イオン濃度及びSS濃度を測定し、これらと試料溶液のpH値との関係をグラフ化して図2に示した。
【0018】
この結果、図2のグラフに示されている様に、排水のpH値を9.2〜9.8の範囲にした場合に上澄み液のフッ素イオン濃度の低減が著しく、フッ素イオン濃度を30(mg/l)以下にすることが出来た。しかし、排水のpH値を9.8に調整した場合には、フッ素イオン濃度を著しく低減させることが出来るが、図2のグラフに示す様にSSの発生量が増大してしまった。よって、SSの発生量を考慮すると被処理排水のpH値は9.4とするのが限度であり、pHが9.4を超えるとSSの発生量が増加し過ぎてしまう為、実際のサンプルに適用するのは不適当であることがわかった。
【0019】
実施例3
実施例1及び実施例2で使用したと同様の石炭火力発電施設からの排煙脱硫排水1リットルを各ビーカーに採り、該ビーカーを恒温槽に入れて加温して排水の温度を60℃に保持した。次に、マグネチックスターラーで排水を攪拌しながら、25重量%塩化カルシウム水溶液を排水中のカルシウムイオン濃度が800(mg/l)となる様に排水中に添加した。次いで、ガラス電極pH計で排水のpHを測定しながら、1N−NaOH水溶液を添加してpH調整を行った。本実施例では、排水のpH値を7.6、7.8、8.0、8.2、8.4、8.6及び8.8に調整した7段階のpH値の試料溶液を用意した。pH調整後、夫々の試料溶液について、マグネチックスターラーで継続して60分間攪拌を行い充分に析出物を生成させた後、スターラーを停止して30分間静置して析出物を沈降させ、沈澱物を固液分離した。その後、ビーカーを静かに傾斜させてデカンテーションを行い、上澄み液を夫々採取した。得られた7種類の上澄み液について、上澄み液中のフッ素イオン濃度及びSS濃度を測定し、これらと試料溶液のpH値との関係をグラフ化して図3に示した。
【0020】
この結果、図3のグラフに示されている様に、排水のpH値を8.2〜8.8の範囲にした場合に上澄み液のフッ素イオン濃度の低減が著しく、フッ素イオン濃度を30(mg/l)以下にすることが出来た。しかし、排水のpH値を8.8に調整した場合には、フッ素イオン濃度を著しく低減させることが出来るが、図3のグラフに示す様にSSの発生量が増大してしまった。よって、SSの発生量を考慮すると被処理排水のpH値は8.0とするのが限度であり、pHが8.6を超えるとSSの発生量が増加し過ぎてしまう為、実際のサンプルに適用するのは不適当であることがわかった。
【0021】
上記した実施例1〜実施例3の結果から、被処理排水の温度が40℃の場合には、最適な処理pHは9.2〜9.6であり、被処理排水の温度が50℃の場合の最適な処理pHは、8.6〜9.0であり、被処理排水の温度が60℃の場合の最適な処理pHは、8.2〜8.6であることが分かった。この最適なpH値は、被処理排水の性状によって多少異なる可能性もあるが、処理槽内に流入してくる被処理排水の温度を測定しつつ、最適なpH値で処理することができる様に処理条件を制御すれば、より効率のよいフッ素イオンの除去が可能となる。
【0022】
実施例4及び実施例5、比較例1及び比較例2
実施例1で使用したと同様の石炭火力発電施設からの排煙脱硫排水について、表2の条件でフッ素イオン除去処理を行った。先ず、排煙脱硫排水1リットルをビーカーに採り、恒温槽にビーカーを入れて加温して排水の温度を50℃に保持した。マグネチックスターラーで攪拌しながら25重量%の塩化カルシウム水溶液を所定量添加した。次いでガラス電極pH計でpHを測定しながら1N−NaOH水溶液を添加して、pH値を実施例については9.0、比較例については7.5に夫々調整した。pH調整後、夫々の試料溶液について、マグネチックスターラーで継続して60分間攪拌を行い充分に析出物を生成させた後、スターラーを停止して30分間静置して析出物を沈降させ、沈澱物を固液分離した。その後、ビーカーを静かに傾斜させてデカンテーションを行い上澄み液を夫々採取した。この上澄水の残留フッ素イオン濃度を表2の最下段に示した。
【0023】
表2の結果から、排水のpHを7.5に調整した比較例1及び比較例2の従来の方法では、表1に示した様なマグネシウムイオン及び硫酸イオンが共存している組成の排水に対しては、残留フッ素イオン濃度を、100(mg/l)の低レベルに低減することが出来ないが、本発明の実施例4及び実施例5によれば、マグネシウムイオン及び硫酸イオンの共存下においても残留フッ素イオン濃度を著しく低減させることが出来ることが確認された。又、添加するカルシウムイオン量としては、3,000(mg/l)とフッ素イオンの含有量に対して12当量以上と、添加量を多くした割には残留フッ素イオン濃度をさほど低減することが出来なかった。一方、カルシウムイオンの添加量を多くすると、スラッジの発生量が多くなる為、カルシウムイオン量としては、800(mg/l)以下、フッ素イオンの含有量に対して3当量程度添加すれば充分であることが確認された。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】
上記で説明した様に、本発明によれば、フッ素イオンの他にマグネシウムイオン又はマグネシウムイオンと硫酸イオンとが共存する40〜60℃の温度を有する排水中のフッ素イオンを従来法と比べて著しく低レベルまで低減することが出来る。
又、本発明の処理方法は、特に、石炭燃料を使用する火力発電施設からの排煙脱硫排水の処理に適した方法であり、従来のフッ化カルシウム沈澱法では十分に対処することが出来なかったこれらの排水中のフッ素イオンを容易に除去することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の処理排水中のフッ素イオン濃度及びSS量と、排水のpHとの関係を示すグラフである。
【図2】 実施例2の処理排水中のフッ素イオン濃度及びSS量と、排水のpHとの関係を示すグラフである。
【図3】 実施例3の処理排水中のフッ素イオン濃度及びSS量と、排水のpHとの関係を示すグラフである。
Claims (5)
- フッ素イオンの他にマグネシウムイオン又はマグネシウムイオンと硫酸イオンとを含有する排水中のフッ素イオンを、フッ素含有排水中にカルシウムイオンを添加して得られる析出物を沈降分離することによって除去するフッ素含有排水の処理方法において、析出物を析出させる際に、被処理排水の温度が40℃の場合には処理pHを9.2〜9.6とし、被処理排水の温度が50℃の場合には処理pHを8.6〜9.0とし、被処理排水の温度が60℃の場合には処理pHを8.2〜8.6にそれぞれ調整し、被処理排水の温度によって最適なpH値でフッ素イオンの除去を行うことを特徴とするフッ素含有排水の処理方法。
- フッ素含有排水のpHを、カルシウム系アルカリ剤を使用して調整する請求項1に記載のフッ素含有排水の処理方法。
- フッ素含有排水中の硫酸イオンの含有量が1,200mg/l以上の場合に、排水中のカルシウムイオン濃度が800mg/l以下となるようにカルシウムイオンを排水中に添加しながら、或いは添加した後に排水のpH調整を行う請求項1又は2に記載のフッ素含有排水の処理方法。
- フッ素含有排水が、石炭を燃料とする施設の排煙脱硫排水である請求項1〜3の何れか1項に記載のフッ素含有排水の処理方法。
- フッ素含有排水が、2000mg/l以上のマグネシウムイオンと5,000mg/l以上の硫酸イオンとを同時に含有する排水である請求項1〜4の何れか1項に記載のフッ素含有排水の処理方法。
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