JP3596854B2 - ナックルプレスのスライド駆動装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナックルプレスのスライド駆動装置に関し、特にスライドのストローク長さを変更したい場合に効果がある。
【０００２】
【従来の技術】
モータを動力源としてフライホイールに伝達された動力により、ピニオンに係合するクランク軸の偏心部に大端部を連結するコネクチングロッドと、コネクチングロッドの小端部と連結するリンク部材を介してスライドを昇降するナックルプレスのスライド駆動装置は考案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のナックルプレスのスライド駆動装置では、ストローク長さを簡単に変更することは出来ない。
本発明の目的は、単純な機構で精度よくストローク長さを変更出来るナックルプレスのスライド駆動装置を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明は、モータを動力源としてフライホイールを介して駆動軸に伝達された動力により、駆動軸のピニオンと係合するメインギヤが固設されたクランク軸の偏心部に大端部を連結するコネクチングロッドと、基端部をトッグル支点ピンに揺動自在に外嵌するとともに、先端部をコネクチングロッドの小端部に連結する上リンクと、上リンクの先端部と連結するリンク部材を介して、スライドガイドに案内されるスライドを昇降するナックルプレスのスライド駆動装置において、トッグル支点ピンを偏心部としてフレームに支持される第２クランク軸と、第２クランク軸とその軸に外嵌された第２メインギヤとの動力の伝達、または遮断並びに第２クランク軸の回転の自在、または停止を制御するクラッチ手段と、ピニオンとメインギヤとのギヤ比で第２メインギヤと係合する駆動軸に固設される第２ピニオンとで構成した。
【０００５】
【発明の実施の形態】
図１及び図２に、本発明におけるナックルプレスのスライド駆動装置の第１実施例を示す。
図１は、スライド３が下死点の時のナックルプレス１の要部縦断面図で、図２は、切り口を９０°変えた要部縦断面図を示す。
図１に示すように、ナックルプレス１のフレーム２には、動力源のモータ４が設けられ、駆動軸５上に設けられたフライホイール６にプーリ７とベルト８を介して、図示しないクラッチ・ブレーキを接／断して、モータ４の動力を伝達する。駆動軸５には、減速用のピニオン９が設けられ、フレーム２に回転可能に支持されるクランク軸１０上に固設されたメインギヤ１１と噛合する。
クランク軸１０の偏心部１２には、コネクチングロッド１３の大端部が連結されている。
【０００６】
図２に示すように、スライド３の上方のフレーム２に固設した軸受１５で支持される第２クランク軸１６が設けられ、その偏心部はフルエキセン形でトッグル支点ピン１７を兼ねる。第２クランク軸１６の端部に外嵌した第２メインギヤ１８は駆動軸５上の第２ピニオン１９と噛合する。
第２メインギヤ１８及び第２ピニオン１９は、それぞれメインギヤ１１及びピニオン９と同ピッチ円直径で同歯数である。
【０００７】
第２クランク軸１６を拡大した図３で示すように、第２クランク軸１６の一端には内歯車２０を固着し、第２メインギヤ１８のボス２１の側面にも同基準ピッチ円直径で同歯数の内歯車２２を固着する。
そして、内歯車２２の外側のフレーム２に第１シリンダ２３を固設し、第１シリンダ２３のピストン２４の先端に、内歯車２０，２２と同基準ピッチ円直径で同歯数の外歯車２５を回転可能に支持する。
図３に示すようにピストン２４が後退した時は、外歯車２５は内歯車２２と噛み合うが内歯車２０とは噛み合わず、第２クランク軸１６は第２メインギヤ１８のボス２１穴に回転可能に嵌入されているにすぎないから、第２メインギヤ１８の動力は第２クランク軸１６に伝達されない。
ピストン２４が前進すると、両内歯車２０，２２は共に外歯車２５と噛み合って第２メインギヤ１８の動力は第２クランク軸１６に伝達される。
このように、第１シリンダ２３の作動によるクラッチ手段で、第２クランク軸１６と第２メインギヤ１８との動力の伝達、または遮断が制御される。
【０００８】
第２クランク軸１６の他端に内歯車２６を固着し、内歯車２６の外側のフレーム２に第２シリンダ２７を固設し、第２シリンダ２７のヘッド側にはその内歯車２６と同基準ピッチ円直径で同歯数の内歯車２８を固着する。
第２シリンダ２７のピストン２９の先端には、内歯車２６と同基準ピッチ円直径で同歯数の外歯車３０を固着する。
図示のように、ピストン２９が前進した時は、両内歯車２６，２８は共に外歯車３０と噛み合い、第２クランク軸１６の回転を停止する。
ピストン２９が後退した時は、外歯車３０は内歯車２８とのみ噛み合うので、第２クランク軸１６は回転可能となる。
このように、第２シリンダ２７の作動によるクラッチ手段で、第２クランク軸１６の回転の自在、または停止が制御される。
【０００９】
第２クランク軸１６の偏心部、すなわちトッグル支点ピン１７には上リンク３１の基端部が揺動自在に外嵌され、その先端部はコネクチングロッド１３の小端部及び中リンク３２の一端と第１連結ピン３３で連結されている。
スライド３には、ダイハイトを調節するためのスライド調節装置３４が設けられ、ボール状の一端部を揺動自在に連結する下リンク３５を立設する。
フレーム２の下方には、ブラケット３６が固設され、第２支点ピン３７で横リンク３８の基端部を揺動自在に連結する。
横リンク３８の先端部は、中リンク３２の他端部及び下リンク３５の他端部と第２連結ピン３９で連結する。
【００１０】
クランク軸１０と第２クランク軸１６を同位相で駆動させるには、まず、第１シリンダ２３のピストン２４を後退、第２シリンダ２７のピストン２９を前進させて、第２クランク軸１６を固定した状態で駆動軸５を低速で回転させ、スライド３を定位置で停止させる。
次に、第１シリンダ２３のピストン２４を前進、第２シリンダ２７のピストン２９を後退させて、駆動軸５を回転させると、クランク軸１０と第２クランク軸１６は同位相で駆動し、スライド３はスライドガイド３Ａに案内されて、図５に符号Ｃで示すストローク特性で昇降する。
【００１１】
その状態でスライド３を定位置に位置した時に駆動を停止し、第１シリンダ２３のピストン２４を後退、第２シリンダ２７のピストン２９を前進させて、第２クランク軸１６を固定した状態で駆動させると、スライド３は図５に符号Ａで示したストローク特性で昇降する。
同様に、第２クランク軸１６単独でスライド３を駆動した場合は、図５で符号Ｂで示したストローク特性となる。
すなわち、クランク軸１０と第２クランク軸１６を同位相で駆動した時のスライド３の動きは、それらのクランク軸１０，１６を単独で駆動した時の動きが加算された運動となる。
このようにして、スライド３のストローク長さの変更が可能となる。
また、クランク軸１０単独でスライド３を駆動する場合、第２クランク軸１６を停止する時のトッグル支点ピン１７の位置により、スライド３の下死点位置を調節することが出来る。
【００１２】
図４は、本発明の第２実施例を示すナックルプレス４０のスライド駆動装置の構成図である。
第２クランク軸１６のクラッチ手段の変更以外は第１実施例と同様であるので、同一符号で示し説明を省略する。
【００１３】
図４（ａ）に示すように、第２クランク軸１６の一端には、歯部分４１とボス４２を分離した第２メインギヤ４３が固設されている。
すなわち、ボス４２のフランジ間に歯部分４１が回転可能に外嵌されている。
第２クランク軸１６の外側のフレーム２にはシリンダ４４が固設されていて、そのピストン４５の先端に取り付けられたロータリジョイント４６を介して円盤４７が支持されている。
円盤４７には２本のピン４８，４８が埋込固定されていて、ピストン４５が前進すると、ピン４８の一端を第２メインギヤ４３の歯部分４１とボス４２をそれぞれ貫通する穴に嵌入して、歯部分４１とボス４２を一体化し、第２ピニオン１９の動力をクランク軸１０と同位相で第２クランク軸１４に伝達する。
【００１４】
図４（ｂ）に示すように、ピストン４５が後退すると、ピン４８の他端はフレーム２に設けられた穴に嵌入するとともに、ピン４８の一端は第２クランク軸４３の歯部分４１から抜け出てボス４２の外側のフランジ内にとどまる。
従って、第２メインギヤ４３は空転して、第２ピニオン１９の動力の第２クランク軸１４への伝達を遮断するとともに、第２クランク軸１４の回転を停止する。このようなシリンダ４４の作動によるクラッチ手段によれば、１基のシリンダで第２クランク軸１６と第２メインギヤ４３との動力の伝達、または遮断並びに第２クランク軸１６の回転の自在、または停止を制御することが出来る。
また、ピストン４５を前進させる時、第２メインギヤ４３の歯部分４１とボス４２の穴位置を１８０゜違わせてピン４８を挿入すると、クランク軸１０と第２クランク軸１６の位相を１８０゜ずらすことが可能となる。
【００１５】
上述の各実施例において、中リンク３２と下リンク３５を連結する第２連結ピン３９に横リンク３８を連結して、下リンク３５をほぼ垂直状態を保ちつつスライド３を昇降させ、スライドガイド３Ａに作用するスラスト力を大幅に小さくしているが、中リンク３２を省略して第１連結ピン３３に直接下リンク３５を連結しても本発明を実施することが出来る。
また、上述の実施例において、第２メインギヤ１８及び第２ピニオンギヤ１９は、それぞれメインギヤ１１及びピニオンギヤ９と同ピッチ円直径で同歯数としているが、メインギヤ１１とピニオンギヤ９とのギヤ比と同一ギヤ比で構成されていてもよい。
さらに、上述の実施例の外歯車２５，３０、及び内歯車２０，２２，２６，２８に代えてスプラインの軸及び穴による構成でもよい。
【００１６】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、簡単な機構でスライドのストローク長さを変更することが出来る他、スライドの下死点位置を調節することが可能となり、ナックルプレスの成形領域を拡げることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施例におけるナックルプレスの要部縦断面図
【図２】切り口を９０°変えた要部縦断面図
【図３】図３の第２クランク軸を拡大した断面図
【図４】本発明の第２実施例におけるナックルプレスの要部構成図
【図５】本発明のナックルプレスのスライド行程図
【符号の説明】
１はナックルプレス、２はフレーム、３はスライド、３Ａはスライドガイド、４はモータ、５は駆動軸、６フライホイール、７はプーリ、８はベルト、９はピニオン、１０はクランク軸、１１はメインギヤ、１２は偏心部、１３はコネクチングロッド、１５は軸受、１６は第２クランク軸、１７はトッグル支点ピン、１８は第２メインギヤ、１９は第２ピニオン、２０は内歯車、２１はボス、２２は内歯車、２３は第１シリンダ、２４はピストン、２５は外歯車、２６は内歯車、２７は第２シリンダ、２８は内歯車、２９はピストン、３０は外歯車、３１は上リンク、３２は中リンク、３３は第１連結ピン、３４はスライド調節装置、３５は下リンク、３６はブラケット、３７は第２支点ピン、３８は横リンク、３９は第２連結ピン、４０はナックルプレス、４１は歯部分、４２はボス、４３は第２メインギヤ、４４はシリンダ、４５はピストン、４６はロータリジョイント、４７は円盤、４８はピン、である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナックルプレスのスライド駆動装置に関し、特にスライドのストローク長さを変更したい場合に効果がある。
【０００２】
【従来の技術】
モータを動力源としてフライホイールに伝達された動力により、ピニオンに係合するクランク軸の偏心部に大端部を連結するコネクチングロッドと、コネクチングロッドの小端部と連結するリンク部材を介してスライドを昇降するナックルプレスのスライド駆動装置は考案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のナックルプレスのスライド駆動装置では、ストローク長さを簡単に変更することは出来ない。
本発明の目的は、単純な機構で精度よくストローク長さを変更出来るナックルプレスのスライド駆動装置を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明は、モータを動力源としてフライホイールを介して駆動軸に伝達された動力により、駆動軸のピニオンと係合するメインギヤが固設されたクランク軸の偏心部に大端部を連結するコネクチングロッドと、基端部をトッグル支点ピンに揺動自在に外嵌するとともに、先端部をコネクチングロッドの小端部に連結する上リンクと、上リンクの先端部と連結するリンク部材を介して、スライドガイドに案内されるスライドを昇降するナックルプレスのスライド駆動装置において、トッグル支点ピンを偏心部としてフレームに支持される第２クランク軸と、第２クランク軸とその軸に外嵌された第２メインギヤとの動力の伝達、または遮断並びに第２クランク軸の回転の自在、または停止を制御するクラッチ手段と、ピニオンとメインギヤとのギヤ比で第２メインギヤと係合する駆動軸に固設される第２ピニオンとで構成した。
【０００５】
【発明の実施の形態】
図１及び図２に、本発明におけるナックルプレスのスライド駆動装置の第１実施例を示す。
図１は、スライド３が下死点の時のナックルプレス１の要部縦断面図で、図２は、切り口を９０°変えた要部縦断面図を示す。
図１に示すように、ナックルプレス１のフレーム２には、動力源のモータ４が設けられ、駆動軸５上に設けられたフライホイール６にプーリ７とベルト８を介して、図示しないクラッチ・ブレーキを接／断して、モータ４の動力を伝達する。駆動軸５には、減速用のピニオン９が設けられ、フレーム２に回転可能に支持されるクランク軸１０上に固設されたメインギヤ１１と噛合する。
クランク軸１０の偏心部１２には、コネクチングロッド１３の大端部が連結されている。
【０００６】
図２に示すように、スライド３の上方のフレーム２に固設した軸受１５で支持される第２クランク軸１６が設けられ、その偏心部はフルエキセン形でトッグル支点ピン１７を兼ねる。第２クランク軸１６の端部に外嵌した第２メインギヤ１８は駆動軸５上の第２ピニオン１９と噛合する。
第２メインギヤ１８及び第２ピニオン１９は、それぞれメインギヤ１１及びピニオン９と同ピッチ円直径で同歯数である。
【０００７】
第２クランク軸１６を拡大した図３で示すように、第２クランク軸１６の一端には内歯車２０を固着し、第２メインギヤ１８のボス２１の側面にも同基準ピッチ円直径で同歯数の内歯車２２を固着する。
そして、内歯車２２の外側のフレーム２に第１シリンダ２３を固設し、第１シリンダ２３のピストン２４の先端に、内歯車２０，２２と同基準ピッチ円直径で同歯数の外歯車２５を回転可能に支持する。
図３に示すようにピストン２４が後退した時は、外歯車２５は内歯車２２と噛み合うが内歯車２０とは噛み合わず、第２クランク軸１６は第２メインギヤ１８のボス２１穴に回転可能に嵌入されているにすぎないから、第２メインギヤ１８の動力は第２クランク軸１６に伝達されない。
ピストン２４が前進すると、両内歯車２０，２２は共に外歯車２５と噛み合って第２メインギヤ１８の動力は第２クランク軸１６に伝達される。
このように、第１シリンダ２３の作動によるクラッチ手段で、第２クランク軸１６と第２メインギヤ１８との動力の伝達、または遮断が制御される。
【０００８】
第２クランク軸１６の他端に内歯車２６を固着し、内歯車２６の外側のフレーム２に第２シリンダ２７を固設し、第２シリンダ２７のヘッド側にはその内歯車２６と同基準ピッチ円直径で同歯数の内歯車２８を固着する。
第２シリンダ２７のピストン２９の先端には、内歯車２６と同基準ピッチ円直径で同歯数の外歯車３０を固着する。
図示のように、ピストン２９が前進した時は、両内歯車２６，２８は共に外歯車３０と噛み合い、第２クランク軸１６の回転を停止する。
ピストン２９が後退した時は、外歯車３０は内歯車２８とのみ噛み合うので、第２クランク軸１６は回転可能となる。
このように、第２シリンダ２７の作動によるクラッチ手段で、第２クランク軸１６の回転の自在、または停止が制御される。
【０００９】
第２クランク軸１６の偏心部、すなわちトッグル支点ピン１７には上リンク３１の基端部が揺動自在に外嵌され、その先端部はコネクチングロッド１３の小端部及び中リンク３２の一端と第１連結ピン３３で連結されている。
スライド３には、ダイハイトを調節するためのスライド調節装置３４が設けられ、ボール状の一端部を揺動自在に連結する下リンク３５を立設する。
フレーム２の下方には、ブラケット３６が固設され、第２支点ピン３７で横リンク３８の基端部を揺動自在に連結する。
横リンク３８の先端部は、中リンク３２の他端部及び下リンク３５の他端部と第２連結ピン３９で連結する。
【００１０】
クランク軸１０と第２クランク軸１６を同位相で駆動させるには、まず、第１シリンダ２３のピストン２４を後退、第２シリンダ２７のピストン２９を前進させて、第２クランク軸１６を固定した状態で駆動軸５を低速で回転させ、スライド３を定位置で停止させる。
次に、第１シリンダ２３のピストン２４を前進、第２シリンダ２７のピストン２９を後退させて、駆動軸５を回転させると、クランク軸１０と第２クランク軸１６は同位相で駆動し、スライド３はスライドガイド３Ａに案内されて、図５に符号Ｃで示すストローク特性で昇降する。
【００１１】
その状態でスライド３を定位置に位置した時に駆動を停止し、第１シリンダ２３のピストン２４を後退、第２シリンダ２７のピストン２９を前進させて、第２クランク軸１６を固定した状態で駆動させると、スライド３は図５に符号Ａで示したストローク特性で昇降する。
同様に、第２クランク軸１６単独でスライド３を駆動した場合は、図５で符号Ｂで示したストローク特性となる。
すなわち、クランク軸１０と第２クランク軸１６を同位相で駆動した時のスライド３の動きは、それらのクランク軸１０，１６を単独で駆動した時の動きが加算された運動となる。
このようにして、スライド３のストローク長さの変更が可能となる。
また、クランク軸１０単独でスライド３を駆動する場合、第２クランク軸１６を停止する時のトッグル支点ピン１７の位置により、スライド３の下死点位置を調節することが出来る。
【００１２】
図４は、本発明の第２実施例を示すナックルプレス４０のスライド駆動装置の構成図である。
第２クランク軸１６のクラッチ手段の変更以外は第１実施例と同様であるので、同一符号で示し説明を省略する。
【００１３】
図４（ａ）に示すように、第２クランク軸１６の一端には、歯部分４１とボス４２を分離した第２メインギヤ４３が固設されている。
すなわち、ボス４２のフランジ間に歯部分４１が回転可能に外嵌されている。
第２クランク軸１６の外側のフレーム２にはシリンダ４４が固設されていて、そのピストン４５の先端に取り付けられたロータリジョイント４６を介して円盤４７が支持されている。
円盤４７には２本のピン４８，４８が埋込固定されていて、ピストン４５が前進すると、ピン４８の一端を第２メインギヤ４３の歯部分４１とボス４２をそれぞれ貫通する穴に嵌入して、歯部分４１とボス４２を一体化し、第２ピニオン１９の動力をクランク軸１０と同位相で第２クランク軸１４に伝達する。
【００１４】
図４（ｂ）に示すように、ピストン４５が後退すると、ピン４８の他端はフレーム２に設けられた穴に嵌入するとともに、ピン４８の一端は第２クランク軸４３の歯部分４１から抜け出てボス４２の外側のフランジ内にとどまる。
従って、第２メインギヤ４３は空転して、第２ピニオン１９の動力の第２クランク軸１４への伝達を遮断するとともに、第２クランク軸１４の回転を停止する。このようなシリンダ４４の作動によるクラッチ手段によれば、１基のシリンダで第２クランク軸１６と第２メインギヤ４３との動力の伝達、または遮断並びに第２クランク軸１６の回転の自在、または停止を制御することが出来る。
また、ピストン４５を前進させる時、第２メインギヤ４３の歯部分４１とボス４２の穴位置を１８０゜違わせてピン４８を挿入すると、クランク軸１０と第２クランク軸１６の位相を１８０゜ずらすことが可能となる。
【００１５】
上述の各実施例において、中リンク３２と下リンク３５を連結する第２連結ピン３９に横リンク３８を連結して、下リンク３５をほぼ垂直状態を保ちつつスライド３を昇降させ、スライドガイド３Ａに作用するスラスト力を大幅に小さくしているが、中リンク３２を省略して第１連結ピン３３に直接下リンク３５を連結しても本発明を実施することが出来る。
また、上述の実施例において、第２メインギヤ１８及び第２ピニオンギヤ１９は、それぞれメインギヤ１１及びピニオンギヤ９と同ピッチ円直径で同歯数としているが、メインギヤ１１とピニオンギヤ９とのギヤ比と同一ギヤ比で構成されていてもよい。
さらに、上述の実施例の外歯車２５，３０、及び内歯車２０，２２，２６，２８に代えてスプラインの軸及び穴による構成でもよい。
【００１６】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、簡単な機構でスライドのストローク長さを変更することが出来る他、スライドの下死点位置を調節することが可能となり、ナックルプレスの成形領域を拡げることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施例におけるナックルプレスの要部縦断面図
【図２】切り口を９０°変えた要部縦断面図
【図３】図３の第２クランク軸を拡大した断面図
【図４】本発明の第２実施例におけるナックルプレスの要部構成図
【図５】本発明のナックルプレスのスライド行程図
【符号の説明】
１はナックルプレス、２はフレーム、３はスライド、３Ａはスライドガイド、４はモータ、５は駆動軸、６フライホイール、７はプーリ、８はベルト、９はピニオン、１０はクランク軸、１１はメインギヤ、１２は偏心部、１３はコネクチングロッド、１５は軸受、１６は第２クランク軸、１７はトッグル支点ピン、１８は第２メインギヤ、１９は第２ピニオン、２０は内歯車、２１はボス、２２は内歯車、２３は第１シリンダ、２４はピストン、２５は外歯車、２６は内歯車、２７は第２シリンダ、２８は内歯車、２９はピストン、３０は外歯車、３１は上リンク、３２は中リンク、３３は第１連結ピン、３４はスライド調節装置、３５は下リンク、３６はブラケット、３７は第２支点ピン、３８は横リンク、３９は第２連結ピン、４０はナックルプレス、４１は歯部分、４２はボス、４３は第２メインギヤ、４４はシリンダ、４５はピストン、４６はロータリジョイント、４７は円盤、４８はピン、である。
Claims (1)
- モータを動力源としてフライホイールを介して駆動軸に伝達された動力により、駆動軸のピニオンと係合するメインギヤが固設されたクランク軸の偏心部に大端部を連結するコネクチングロッドと、基端部をトッグル支点ピンに揺動自在に外嵌するとともに、先端部をコネクチングロッドの小端部に連結する上リンクと、上リンクの先端部と連結するリンク部材を介して、スライドガイドに案内されるスライドを昇降するナックルプレスのスライド駆動装置において、
（イ）前記トッグル支点ピンを偏心部としてフレームに支持される第２クランク軸と、
（ロ）第２クランク軸とその軸に外嵌された第２メインギヤとの動力の伝達、または遮断並びに第２クランク軸の回転の自在、または停止を制御するクラッチ手段と、
（ハ）前記ピニオンと前記メインギヤとのギヤ比で第２メインギヤと係合する前記駆動軸に固設される第２ピニオンと、
で構成したことを特徴とするナックルプレスのスライド駆動装置。
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|---|---|---|---|
| JP05253599A JP3596854B2 (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | ナックルプレスのスライド駆動装置 |
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| JP05253599A JP3596854B2 (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | ナックルプレスのスライド駆動装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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| JP2000246491A JP2000246491A (ja) | 2000-09-12 |
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|---|---|---|---|---|
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-
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