JP3591878B2 - 軌道走行台車装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
上部にクレーン車を搭載し、このクレーン車の駆動輪から駆動力を得て軌道上を作業現場まで自走する軌道走行台車装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の軌道走行台車装置は、クレーン車の前輪を載せる駆動台車と後輪を載せる連動台車とから成り、両台車間が連結棒で連結されているものである。駆動台車は、クレーン車の駆動輪から駆動力を得て軌道上を自走する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の軌道走行台車装置においては、クレーン車の車輪のみが台車装置上に支持されており、特にクレーン車の横荷重を支持する手段がない。従って、軌道が進行方向にたいして左右に傾斜している場所では、クレーン車が台車装置から滑り落ちる危険がある。
【0004】
従って、本発明は、クレーン車の横荷重を支持することにより、軌道の傾斜している場所で、クレーン車が台車装置から滑り落ちるのを阻止することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、上記課題を解決するため、上部にクレーン車20を搭載し、このクレーン車20の駆動輪21から駆動力を得て軌道R上を自走する軌道走行台車装置1において、クレーン車20の車軸ハウジング23のようなジャッキ受け部を押し上げてクレーン車20の荷重の一部を支持する荷重受け装置10を架台11上に設け、この荷重受け装置10には、架台11の中央部に垂直に立設されたガイド柱12と、このガイド柱12に昇降及び回転自在に嵌まる摺動孔13aを中央に備えると共に、この摺動孔13aの両側からクレーン車20のジャッキ受け部まで延出する支持アーム13bとを備える支持台13と、この支持台13を昇降させるために支持アーム13bの両端部付近の下方に位置して架台11上に垂直に立設された一対の油圧ジャッキ14とを具備させ、レールRに沿って移動させてクレーン車20の下への挿入時に支持台13をレールRと平行に向け、挿入完了後、支持台13をレールRと直交する方向に向けて、クレーン車20のジャッキ受け部の下に配置するようにした。
【0006】
【作用】
本発明の軌道走行台車装置1は、アウトリガによって車体を軌道上に持ち上げたクレーン車20の下方に挿入し、その上にクレーン車20を載置して用いる。台車装置1は、予め軌道R上に走行できるように配置されている。クレーン車20を軌道R上に配置し、アウトリガによって車体を軌道R上に持ち上げた状態で、台車装置1を車体の下方に移動させる。このとき、支持台13をレールRと平行方向に向けておく。このようにすると、支持台13が、クレーン車20の下面の障害物に衝突することなく円滑に台車装置1を車体の下方に移動させることができる。挿入完了後、クレーン車20の車体を台車装置1上に降ろし、駆動輪21を受動ドラム5,6上に載せる。そして、ガイド柱12を中心に支持台13を90°回転させ、レールRに直交する方向に向け、クレーン車20の車軸ハウジング23のようなジャッキ受け部の下に配置する。この状態で、支持台13の両側は、油圧ジャッキ14の上方に位置する。油圧ジャッキ14にて支持台13を押し上げ、クレーン車20のジャッキ受け部を所定高さに持ち上げる。この状態で、クレーン車20の荷重の一部は受動ドラム5,6と支持台13に支持される。クレーン車20の駆動輪21の回転を受動ドラム5,6に受け、これを台車装置1の車輪8に伝えて軌道R上を走行する。軌道Rが左右に傾斜していても、クレーン車20が支持台13に支持されているので、左右に滑り動くおそれがない。
【0007】
【実施例】
図面を参照して本発明の一実施例を説明する。図1は軌道走行台車装置の側面図、図2は駆動台車の平面図、図3は駆動台車の正面図、図4は図3におけるIV−IV断面図である。
【0008】
図1において、軌道走行台車装置1は、クレーン車20の前輪22を載せる駆動台車2と後輪を載せる連動台車3とから成り、両台車2,3間が連結棒4で連結されている。駆動台車2は、クレーン車20の駆動輪22から駆動力を得て軌道R上を自走する。駆動台車2は、クレーン車20の駆動輪22を載せ受ける前後一対の受動ドラム5,6を備えている。図1ないし図3に示すように、受動ドラム5,6は、駆動輪22の回転を受け、チェーン連動機構7を介して前後の車輪8の主軸9に回転を伝える。
【0009】
駆動台車2の中央部には、荷重受け装置10が設けられている。荷重受け装置10は、架台11の中央部に垂直に立設されたガイド柱12と、昇降自在の支持台13と、支持台13を昇降させるための油圧ジャッキ14とを具備している。
【0010】
支持台13は、ガイド柱12に昇降及び回転自在に嵌まる摺動孔13aを中央に備えると共に、この摺動孔13aの両側から延出する支持アーム13bとを備えている。支持アーム13bの端部はクレーン車20の車軸ハウジング23のようなジャッキ受け部に対応する位置にある。
【0011】
しかして、この実施例の軌道走行台車装置1は、アウトリガによって車体を軌道上に持ち上げたクレーン車20の下方に挿入し、その上にクレーン車20を載置して用いる。台車装置は、予め軌道R上に走行できるように配置しておく。クレーン車20を軌道R上に配置し、アウトリガによって車体を軌道R上に持ち上げた状態で、台車装置1を車体の下方に移動させる。このとき、図3に仮想線で示すように、支持台13の支持アーム13bを挿入方向(レールRと平行)に向けておく。このようにすると、支持台13が、クレーン車20の下面の障害物に衝突することなく円滑に台車装置1を車体の下方に移動させることができる。挿入完了後、クレーン車20の車体を台車装置1上に降ろし、駆動輪21を受動ドラム上5,6に載せる。そして、ガイド柱12を中心に支持台13を90°回転させ、レールRと直交する方向に向け、クレーン車20の車軸ハウジング23のようなジャッキ受け部の下に配置する。この状態で、支持台13の両側は、油圧ジャッキ14の上方に位置する。油圧ジャッキ14にて支持台13を押し上げ、クレーン車20のジャッキ受け部を所定高さに持ち上げる。この状態で、クレーン車20の荷重の一部は受動ドラム5,6と支持台13とに支持される。クレーン車20の駆動輪21の回転を受動ドラム5,6に受け、チェーン連動機構7を介して、これを駆動台車2の車輪8に伝えて軌道R上を走行する。クレーン車20の荷重の一部は支持台に支持されているので、支持台13と車体との間に強い摩擦制動力が作用し、軌道Rが左右に傾斜していても、クレーン車20が左右に滑り動くおそれがない。
【0012】
【発明の効果】
以上のように、本発明においては、上部にクレーン車20を搭載し、このクレーン車20の駆動輪21から駆動力を得て軌道R上を自走する軌道走行台車装置1において、クレーン車20の車軸ハウジング23のようなジャッキ受け部を押し上げてクレーン車20の荷重の一部を支持する荷重受け装置10を架台11上に設け、この荷重受け装置10には、架台11の中央部に垂直に立設されたガイド柱12と、このガイド柱12に昇降及び回転自在に嵌まる摺動孔13aを中央に備えると共に、この摺動孔13aの両側からクレーン車20のジャッキ受け部まで延出する支持アーム13bとを備える支持台13と、この支持台13を昇降させるために支持アーム13bの両端部付近の下方に位置して架台11上に垂直に立設された一対の油圧ジャッキ14とを具備させ、クレーン車20の下への挿入時に支持台13をレールRと平行に向け、挿入完了後、支持台13をレールRと直交する方向に向けて、クレーン車20のジャッキ受け部の下に配置するようにしたため、クレーン車20の横荷重を支持台13が支持することにより、軌道Rの傾斜している場所で、クレーン車20が台車装置1から滑り落ちるのを阻止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】軌道走行台車装置の側面図である。
【図2】駆動台車の平面図である。
【図3】駆動台車の正面図
【図4】図3におけるIV−IV断面図である。
【符号の説明】
1 軌道走行台車装置
2 駆動台車
5 受動ドラム
6 受動ドラム
7 チェーン連動機構
8 車輪
10 荷重受け装置
11 架台
12 ガイド柱
13 支持台
13a 摺動孔
13b 支持アーム
14 油圧ジャッキ
20 クレーン車
21 駆動輪
R 軌道
Claims (1)
- 上部にクレーン車を搭載し、このクレーン車の駆動輪から駆動力を得て軌道上を自走する軌道走行台車装置において、
軌道上に配置されたクレーン車の車幅方向の両側にあるジャッキ受け部を押し上げてクレーン車の荷重の一部を支持する荷重受け装置を架台上に設け、
この荷重受け装置は、架台の中央部に垂直に立設されたガイド柱と、このガイド柱に昇降及び水平回転自在に支持された支持台と、この支持台を昇降させるために架台上に垂直に立設された一対の油圧ジャッキとを具備し、
前記支持台は、前記ガイド柱に昇降及び水平回転自在に嵌まる摺動孔を中央に備えると共に、この摺動孔の両側からクレーン車のジャッキ受け部に対応する位置まで延出する支持アームを備え、
前記一対の油圧ジャッキは、前記支持アームの両端部がクレーン車のジャッキ受け部下に配置されたときの当該支持アームの両端部付近の下方に配置され、
軌道上に配置されたクレーン車の下へ軌道に沿って挿入するときに、前記支持台の支持アームを挿入方向に向け、挿入完了後、支持アームを挿入直交方向に向けて、支持アームの両端部をクレーン車のジャッキ受け部の下に配置するようにしたことを特徴とする軌道走行台車装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16317494A JP3591878B2 (ja) | 1994-06-22 | 1994-06-22 | 軌道走行台車装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16317494A JP3591878B2 (ja) | 1994-06-22 | 1994-06-22 | 軌道走行台車装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH082420A JPH082420A (ja) | 1996-01-09 |
JP3591878B2 true JP3591878B2 (ja) | 2004-11-24 |
Family
ID=15768655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16317494A Expired - Fee Related JP3591878B2 (ja) | 1994-06-22 | 1994-06-22 | 軌道走行台車装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3591878B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100350905B1 (ko) * | 2000-09-06 | 2002-09-05 | 주식회사 한진중공업 | 보기 시스템 및 그를 이용한 중량물 로드-아웃 공법 |
-
1994
- 1994-06-22 JP JP16317494A patent/JP3591878B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH082420A (ja) | 1996-01-09 |
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