JPH0444760Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ａ 産業上の利用分野 本考案は、複数の車両を駐車させる駐車装置に
関する。

ｂ 従来の技術とその問題点 従来より、車両一台分の地上の駐車スペースに
二台の車両を駐車させ得るように構成した駐車装
置がある。

この従来の駐車装置は、垂直方向に上下駆動さ
れる台座を有し、該台座上に一台目の車両を乗せ
て上方へ持ち上げ、二台目の車両を上記台座の下
方の地上の駐車スペースに駐車させるように用い
られる。

ところで、上記従来の駐車装置においては、地
上の駐車スペースに車両が駐車されている場合に
は、これを移動しない限り、上記台座上の車両を
降ろしたり、また上記台座へ車両を乗せたりする
ことはできなかつた。

そこで、従来より、大傾斜部と略水平部とから
成るガイドレールと、該ガイドレールに沿つて滑
動する車輪を一方に有するとともに、他方にガイ
ド溝を有する台座と、該台座のガイド溝内を滑動
する車輪を一端に有するとともに他端を上記ガイ
ドレールの大傾斜部の下端部の付近に回動自在に
固定した支持腕と、上記台座を上記ガイドレール
に沿つて移動させる駆動手段とを備えて成る駐車
装置が提案されている。

このような従来の駐車装置では、地上の駐車ス
ペースに車両が駐車されていても上記台座上の車
両を地上へ下ろすことができるようになつた。

しかしながら、上記従来の駐車装置では、上記
台座を地上に下ろす際に、その台座の他方端部が
地面に接触し、地面を傷付けてしまう不具合があ
つた。

このように、地面に接触すると、台座の上げ下
ろしがスムーズに行われず、しかも、騒音が発生
したり、後に傷付いた地面の補修作業を要した。

本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、
台座を地上に下ろす際に台座が地面を傷付けるこ
とを防止することができる駐車装置を提供するこ
とを目的とする。

本考案では、上記目的を達成するために、大傾
斜部と略水平部とから成るガイドレールと、該ガ
イドレールに沿つて滑動する車輪を一方に有する
とともに、他方にガイド溝を有する台座と、該台
座のガイド溝内を滑動する車輪を一端に有すると
もに他端を上記ガイドレールの大傾斜部の下端部
の付近に回動自在に固定した支持腕と、上記台座
を上記ガイドレールに沿つて移動させる駆動手段
とを備えて成る駐車装置において、上記台座の他
方に、上記台座を地上に下ろす際に地面を転動す
る車輪を設けた構成としている。

実施例 以下、本考案に係る駐車装置の一実施例につい
て添付図面を参照しながら詳細に説明する。

第１図〜第３図は、本考案の一実施例を示すも
のである。

本実施例の駐車装置１は、大傾斜部２ａと略水
平部２ｂとから成る断面横Ｈ形の一対のガイドレ
ール２と、該ガイドレール内を滑動する一対の車
輪３ａを一方両端側部に有するとともに、一対の
ガイド溝３ａを他方両端側部に有する台座３と、
一端に台車３のガイド溝３ｂ内を滑動する車輪４
ａを有するとともに、他端をガイドレール２の大
傾斜部２ａの下端部近傍に回動自在に固定した支
持腕４と、台車３を上下駆動する駆動手段５とか
ら成る。

ガイドレール２は、その大傾斜部２ａの下端部
が地上の駐車スペース６の前方（車両入場側）に
固定するとともにその略水平部２ｂを駐車スペー
ス６の後方に立設した支柱７の中段に固定して配
設される。特に、略水平部２ｂは、その大傾斜部
２ａ側に向かつてわずかに傾斜されている。台車
３の左右の車輪３ａ，３ｂは、それぞれ一対のガ
イドレール２の互いに対峙する内側の溝２ｃ，２
ｃに嵌入されている（第３図参照）。

台座３は、さらに、他方両端側部に一対の車輪
３ｃ，３ｃを備えている。

駆動手段５は、台座３の中央部に一端を連結し
たロープ８と、支柱７の上方に配設した滑車９
と、該滑車を介してロープ８を巻き取るウインチ
１０等とから成る。

次に、当該駐車装置の作用について説明する。

まず、駆動手段５のウインチ１０の作動により
ロープ８を繰り返して台座３を降下させる。これ
に従い、台座３は、地上の駐車スペース６上の高
位置から円弧を描いて移動し、その車輪３ｃが地
面に当接して転動し、地上の駐車スペース６の前
方の車両通行スペース１１上に降下される。この
状態では、支持腕４はほぼ横倒しとなり、その車
輪４ａは台座３のガイド溝３ｂの第１図における
右端に位置されている。

このような台座３の移動は、地上の駐車スペー
ス６に車両１３が駐車されているときであつても
該車両を移動させること無くスムーズに行なうこ
とができる。すなわち、台座３上への駐車および
該台座からの降車は、駐車スペース６に車両１３
が駐車されているか否かに係わらずに行なうこと
ができる。

この台座３を地上に降ろした状態で車両１２を
台座３に乗せたり、あるいは台座３上の車両１２
を地上へ降ろすことができる状態となる。

また、車両１２を駐車装置１の高位置に駐車さ
せるには、次のように行う。まず、上記のように
地上に降ろされた台座３に車両１２を乗せた後、
このままウインチ１０を作動させて台座３を第１
図における右上方に引き上げ、支持腕４がほぼ直
立したところで地上の駐車スペース６の直上の高
位置への駐車作業は完了する。

このとき、支持腕４の車輪４ａは、台座３のガ
イド溝３ｂの第１図における左端に位置されてい
る。

この状態においても、勿論地上の駐車スペース
６への車両１３の駐車が可能である。

なお、上記状態にある台座３から車両１２を地
上に降ろす場合には、地上の駐車スペース６に車
両１３が駐車されているか否かに係わらず、駆動
手段５を作動させてロープ８を繰り出せば、台座
３は、その自重と略水平部２ｂのわずかの傾斜に
より自然にガイドレール２に沿つて降下する。こ
れにより、台座３は、前記と同様に該台座上へ車
両を乗せたり、または該台座上から車両を降ろし
たりすることができる状態となる。

ｃ 考案の効果 以上説明したように、本考案に係る駐車装置に
よれば、大傾斜部と略水平部とから成るガイドレ
ールと、該ガイドレールに沿つて滑動する車輪を
一方に有するとともに、他方にガイド溝を有する
台座と、該台座のガイド溝内を滑動する車輪を一
端に有するとともに他端を上記ガイドレールの大
傾斜部の下端部の付近に回動自在に固定した支持
腕と、上記台座を上記ガイドレールに沿つて移動
させる駆動手段とを備えて成る駐車装置におい
て、上記台座の他方に、上記台座を地上に下ろす
際に地面を転動する車輪を設けた構成としている
ので、上記台座を地上に下ろす際に台座が接触し
て地面を傷付けることを防止することができる。

これによつて、台座の上げ下ろしをスムーズに
行うことができ、しかも、騒音が発生したりせ
ず、さらには、後に傷付いた地面の補修作業の必
要も無くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案に係る駐車装置の一実
施例を概念的に示すもので、第１図はその正面
図、第２図はその台座３と支持腕４の関係を示す
正面図、第３図はそのガイドレール２と台座３の
関係を示す図である。 １……駐車装置、２……ガイドレール、２ａ…
…大傾斜部、２ｂ……略水平部、３……台座、３
ａ……車輪、３ｂ……ガイド溝、３ｃ……車輪、
４……支持腕、４ａ……車輪、５……駆動手段、
７……支柱、８……ロープ、９……滑車、１０…
…ウインチ、１１……車両通行スペース、１２，
１３……車両。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 大傾斜部と略水平部とから成るガイドレール
   と、該ガイドレールに沿つて滑動する車輪を一方
   に有するとともに、他方にガイド溝を有する台座
   と、該台座のガイド溝内を滑動する車輪を一端に
   有するとともに他端を上記ガイドレールの大傾斜
   部の下端部の付近に回動自在に固定した支持腕
   と、上記台座を上記ガイドレールに沿つて移動さ
   せる駆動手段とを備えて成る駐車装置において、
   上記台座の他方に、上記台座を地上に下ろす際に
   地面を転動する車輪を設けたことを特徴とする駐
   車装置。