JPH078739Y2 - ガレージ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は自動車を収容するケージを地下ガレージから地
上に上昇させると共に、前記ケージを地上から地下ガレ
ージに下降させるガレージ装置に関する。

「従来の技術」 従来、地上に構築される機械式の立体駐車装置では、自
動車の昇降にエレベータを使用している。

「考案が解決しようとする問題点」 しかし乍ら、地下ガレージにおける自動車の昇降に従来
のエレベータを使用した場合、巻上機を地上に設ける必
要があり、地下ガレージの特徴を発揮できなくなると共
に、コストも高くつくという問題がある。

「問題点を解決するための手段」 然るに本考案は、自動車を搭載可能とする地下及び地上
プラットホームを地下ガレージと地上間で上下動させる
ガレージ装置において、地下及び地上プラットホーム間
を一体連結するガイド支柱と、前記支柱に沿って上下動
させるガイドフレームと、一端側を地下ガレージ側及び
地上プラットホーム側にそれぞれ回動自在に枢支させて
他端側の連結部をガイドフレームに屈折自在に支持する
第１及び第２リンクと、前記連結部をガイドフレームの
水平方向に摺動駆動してプラットホームを上下動させる
プラットホーム昇降駆動モータとを設けたものである。

「作用」 従って本考案によれば、地下ガレージにプラットホーム
を収容時、このプラットホームと共に第１及び第２リン
ク及びこの駆動モータなどの昇降機構も地下ガレージ内
にコンパクトに収容して、地下ガレージの特徴を充分に
発揮させると共に、前記昇降機構を簡単に且つ薄型コン
パクトに構成して、所定の地下ガレージの床面積でより
大型のプラットホームつまり自動車を収容させ、逆に所
定の自動車を収容させるのに必要な地下ガレージの床面
積をより縮少させ、全体のコストを安くさせるのであ
る。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。第１
図はケージを地下ガレージに収容した状態の側面図、第
２図は同平面図、第３図は同正面図を示し、図中（１）
は住居の駐車スペース、駐車場、道路などの地表（２）
から所定深さ四角形に掘削して形成する地下ガレージ、
（３）は該地下ガレージ（１）に収容するケージがあ
り、該ケージ（３）は前期地下ガレージ（１）の床（1
a）面積と略同じ面積の地下プラットホーム（４）及び
地上プラットホーム（５）を設け、前記ゲージ（３）底
面つまり地下プラットホーム（４）下面を支脚（６）を
介して地下ガレージ（１）の床（1a）に接地させたと
き、前記ケージ（３）上面つまり地上プラットホーム
（５）上面を前記地表（２）と同一平面上に支持するよ
うに、各プラットホーム（４）（５）を４本の断面Ｃ形
のガイド支柱（７）を介して平行に一体連結している。

また、図中（８）は前記ケージ（３）を地下ガレージ
（１）から地上に上昇させると共に、前記ケージ（３）
を地上から地上ガレージ（１）に下降させるための伸縮
リンクであり、該伸縮リンク（８）は一端を地下ガレー
ジ（１）側に枢支させる第１リンク（９）と一端をケー
ジ（３）側に枢支させる第１リンク（９）より若干短尺
な第２リンク（10）とを折曲げ自在に連結して形成し、
地下ガレージ（１）のケージ（３）両側との左右隙間
（11）（12）に前後２本づつ計４本の伸縮リンク（８）
を配設するもので、地下ガレージ（１）の床（1a）の四
隅に設ける枢支部（13）に各伸縮リンク（８）の下端つ
まり第１リンク（９）端部を、またケージ（３）の地上
プラットホーム（５）の左右両側縁前後に設ける枢支部
（14）に各伸縮リンク（８）の上端つまり第２リンク
（10）端部をそれぞれ回動自在に枢支させると共に、ケ
ージ（３）の左右両側に断面Ｃ形のガイドフレーム（1
5）を前後方向に水平に張設し、該ガイドフレーム（1
5）の前後部を前記ガイド支柱（７）にガイドローラ（1
6）を介して摺動自在に支持させ、このガイドフレーム
（15）に前後の伸縮リンク（８）の第１リンク（９）と
第２リンク（10）との連結部（17）をガイドローラ（1
8）を介してそれぞれ摺動自在に支持させている。

また、図中（19）は前記伸縮リンク（18）の連結部（1
7）を水平方向に押引きして該伸縮リンク（８）を上下
方向に伸縮させるためのワイヤリールであり、該ワイヤ
リール（19）はこれを正逆転させる地上から制御可能な
駆動モータである電動モータ（20）を備え、前記左右の
ガイドフレーム（15）の両端に前記ワイヤリール（19）
をそれぞれ固設すると共に、これらワイヤリール（19）
のワイヤ（21）を対応する伸縮リンク（８）の第２リン
ク（10）下端に固設するワイヤブラケット（22）にそれ
ぞれ連結している。

また、図中（23）（24）は各伸縮リンク（８）の伸縮時
にガイドローラ（18）によって作動させて、前記電動モ
ータ（20）の正転或いは逆転を停止させるケージ（３）
の上昇及び下降リミットスイッチである。

本実施例は上記の如く構成しており、第１図及び第３図
の実線に示す如く地下ガレージ（１）に収容したケージ
（３）を、同図の仮想線に示す如く地上に上昇させる場
合、各電動モータ（20）を正転同期させ、ワイヤリール
（19）にワイヤ（21）を巻取り、ガイドフレーム（15）
を水平姿勢でガイドローラ（16）を介してケージ（３）
のガイド支柱（７）に沿って垂直上昇させ乍ら、各伸縮
リンク（８）の連結部（17）をガイドローラ（18）を介
してガイドフレーム（15）に沿ってこの端部側に水平に
引寄せ、各伸縮リンク（８）の第１リンク（９）及び第
２リンク（10）を起立させ、各伸縮リンク（８）を上下
方向に伸長させて、ケージ（３）を地下ガレージ（１）
から地上に持ち上げると共に、各伸縮リンク（８）の第
１リンク（９）及び第２リンク（10）が一直線状になる
直前つまり各伸縮リンク（８）が最大に伸長する直前
で、前記ガイドローラ（18）を上昇リミットスイッチ
（23）に当接させ、前記各電動モータ（20）の正転を前
記上昇リミットスイッチ（23）を介して停止させること
により、地下プラットホーム（４）上面が地表（２）と
同一平面になる上昇位置にケージ（３）を伸長状態の各
伸縮リンク（８）により持上げ支持するものである。

逆に、第１図及び第３図の仮想線に示す如く、地上に持
上げ支持したケージ（３）を、同図の実線に示す如く地
下ガレージ（１）に下降させる場合、前記各電動モータ
（20）を逆転同期させ、ワイヤリール（19）からワイヤ
（21）を繰出し、ガイドフレーム（15）を水平姿勢でガ
イドローラ（16）を介してケージ（３）のガイド支柱
（７）に沿って垂直下降させ乍ら、各伸縮リンク（８）
の連結部（17）をガイドローラ（18）を介してガイドフ
レーム（15）に沿ってこの中央側に水平に移動させ、各
伸縮リンク（８）の第１リンク（９）及び第２リンク
（10）を倒伏させ、各伸縮リンク（８）を上下方向に縮
小させて、ケージ（３）を地上から地下ガレージ（１）
に下降させると共に、前記ケージ（３）の地下プラット
ホーム（４）が支脚（６）を介して地下ガレージ（１）
の床（1a）に接地後に、前記ガイドローラ（18）を下降
リミットスイッチ（24）に当接させ、前記各電動モータ
（20）の逆転を前記下降リミットスイッチ（24）を介し
て停止させることにより、前記ケージ（３）を地下ガレ
ージ（１）に収容させて、該ケージ（３）の地上プラッ
トホーム（５）上面を地表（２）と同一平面上に支持す
るものである。

而して、地下ガレージ（１）に自動車（Ｃ）を収容する
場合、空のケージ（３）を地下ガレージ（１）から地上
に上昇させ、該ケージ（３）にこの前後方向から自動車
（Ｃ）を搬入して、ケージ（３）の地下プラットホーム
（４）上に自動車（Ｃ）を搭載した後、このケージ
（３）を地上から地上ガレージ（１）に下降収容するも
のである。

逆に、地下ガレージ（１）から自動車（Ｃ）を取出す場
合、自動車（Ｃ）を収容したケージ（３）を地下ガレー
ジ（１）から地上に上昇させ、該ケージ（３）からこの
前後方向に自動車（Ｃ）を搬出して、地表（２）上に自
動車（Ｃ）を移動した後、空のケージ（３）を地上から
地下ガレージ（１）に下降収容するものである。

そして、上記のような地下ガレージ（１）を用いた場
合、ケージ（３）の地上プラットホーム（５）にも他の
自動車や荷物を搭載することができ、しかもその状態で
地下ガレージ（１）の自動車（Ｃ）の出入れを行うこと
ができ、地下ガレージ（１）の地表（２）面がデッドス
ペースにならず有効に利用できるものである。

なお、本実施例では各伸縮リンク（８）を伸縮させるた
めに電動モータ（20）によりワイヤリール（19）を駆動
する構成を用いたが、この他前記電動モータ（20）によ
りねじ軸や油圧シリンダを駆動する構成を用いてもよ
い。

「考案の効果」 以上実施例から明らかなように本考案は、自動車（Ｃ）
を搭載可能とする地下及び地上プラットホーム（４）
（５）を地下ガレージ（１）と地上間で上下動させるガ
レージ装置において、地下及び地上プラットホーム
（４）（５）間を一体連結するガイド支柱（７）と、前
記支柱（７）に沿って上下動させるガイドフレーム（1
5）と、一端側を地下ガレージ（１）側及び地上プラッ
トホーム（５）側にそれぞれ回動自在に枢支させて他端
側の連結部（17）をガイドフレーム（15）に屈折自在に
支持する第１及び第２リンク（９）（10）と、前記連結
部（17）をガイドフレーム（15）の水平方向に摺動駆動
してプラットホーム（４）（５）を上下動させるプラッ
トホーム昇降駆動モータ（20）とを設けたもので、地下
ガレージ（１）にプラットホーム（４）（５）を収容
時、このプラットホーム（４）（５）と共に第１及び第
２リンク（９）（10）及びこの駆動モータ（20）などの
昇降機構も地下ガレージ（１）に収容し、またこの昇降
機構を簡単に且つ薄型コンパクトに構成するから、所定
の地下ガレージ（１）の床面積でより大型のプラットホ
ーム（４）（５）つまり自動車（Ｃ）を収容でき、逆に
所定の自動車（Ｃ）を収容させるのに必要な地下ガレー
ジ（１）の床面積をより縮少させ、全体のコストを安く
抑えることができ、さらに収容時、地上プラットホーム
（５）で地下ガレージ（１）上を地表と同一面状に覆っ
て、地下ガレージ（１）を隠蔽させることができて、安
全性など向上させることができると共に、地下ガレージ
（１）上のスペースも駐車や駐車以外の多目的に広く自
由に活用可能とさせることができて、用途拡大が図れる
など顕著な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はケージを地下ガレージに収容した状態の側面
図、第２図は同平面図、第３図は同正面図、第４図は伸
縮リンクの取付け説明図である。 （Ｃ）……自動車 （１）……地下ガレージ （４）（５）……プラットホーム （７）……ガイド支柱 （９）（10）……リンク （15）……ガイドフレーム （17）……連結部 （20）……モータ（駆動モータ）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】自動車（Ｃ）を搭載可能とする地下及び地
   上プラットホーム（４）（５）を地下ガレージ（１）と
   地上間で上下動させるガレージ装置において、地下及び
   地上プラットホーム（４）（５）間を一体連結するガイ
   ド支柱（７）と、前記支柱（７）に沿って上下動させる
   ガイドフレーム（15）と、一端側を地下ガレージ（１）
   側及び地上プラットホーム（５）側にそれぞれ回動自在
   に枢支させて他端側の連結部（17）をガイドフレーム
   （15）に屈折自在に支持する第１及び第２リンク（９）
   （10）と、前記連結部（17）をガイドフレーム（15）の
   水平方向に摺動駆動してプラットホーム（４）（５）を
   上下動させるプラットホーム昇降駆動モータ（20）とを
   設けたことを特徴とするガレージ装置。