JPH0329481Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、狭い敷地面積に複数の自動車を駐車
することのできる簡易ガレージに関する。

〔従来の技術〕

従来、複数の自動車を駐車する場合、それに見
合う敷地面積を必要としていたが、都会等におい
ては地価の上昇から、狭い面積に複数の自動車を
駐車する必要が生じてきた。

そこで、特開昭60−175666号記載の如く、側部
に伸縮する柱を設け、該柱に固定されている上部
の自動車載置台が上下し、２台の自動車を駐車で
きる２段式の車庫が提案されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記公報記載の車庫をそのまま
３段以上の車庫に適用することは困難であつた。

また、仮に上記公報記載の車庫を３段以上とし
た場合は、上部の自動車載置台が先に下りて載つ
ている自動車に傷を付けないようにする必要があ
るので、伸縮する柱を下部から徐々に縮むように
する必要があり、この為複雑な機構を必要とする
という問題点があつた。

特に、自動車載置台の操作を手動とした場合は
安全も考慮して確実に操作するには、複雑な装置
あるいは操作を行う必要があるという問題点があ
つた。

本考案はこのような事情に鑑みてなされたもの
で、簡単な機構で、必ず下部の自動車載置台から
徐々に着地し、従つて手動で操作しても安全に操
作することのできる簡易ガレージを提供すること
を目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的に沿う本考案に係る簡易ガレージは、
４隅の柱にガイドされてしかも各々は連結されて
順次昇降する複数の自動車載置台と、該最上部の
自動車載置台の略４隅に接続され昇降駆動源に連
結されて上記自動車載置台を昇降する鎖部材と、
各段の自動車載置台を両側部において連結し一端
は上下いずれかの段の自動車載置台に回動自在に
固定され他端には対向する自動車載置台の側部に
形成されその停止端にはスプリングが配設されて
いる案内溝を移動するローラが取付られているロ
ツド材と、最上部の段以外に取付けられている自
動車載置検出手段とを有して構成されている。

〔作用〕

本考案に係る簡易ガレージにおいては、上下の
自動車載置台は、一端が一の自動車載置台に回動
自在に固定され他端が対向する自動車載置台の側
部に形成されその停止端にはスプリングが配設さ
れている案内溝を移動するローラが取付られたロ
ツド材によつて連結されているので、最上部の自
動車載置台を吊つている鎖部材を緩めた場合、各
ロツド材によつて連結されている自動車載置台は
徐々に下がることになる。この場合、下部の自動
車載置台は着地しているが、ロツド材に直接負荷
がかからず、従つてローラがスプリングによつて
押されてロツド材が傾斜し、その上部にある自動
車載置台との間隔が縮まることになる。

そして、この自動車載置台が着地するとその上
部の自動車載置台を連結するロツド材が同じく傾
斜するので、徐々に下部から自動車載置台を接地
させることができる。

しかも、最上部を除く自動車載置台の下部には
自動車載置検出手段が設けられているので、載つ
ている自動車を検出して、上部の自動車載置台を
止めることも可能となる。

〔実施例〕

続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を
具体化した一実施例につき説明し、本考案の理解
に供する。

ここに、第１図は本考案の一実施例に係る簡易
ガレージの側面図、第２図は上記実施例に係る簡
易ガレージの正面図、第３図は上記実施例に係る
簡易ガレージの柱の部分の取付状態を示す部分正
面図、第４図は上記実施例に係る簡易ガレージの
自動車載置検出手段及びストツパーの動作状況を
示す一部平面図、第５図は上記実施例に係る簡易
ガレージのローラの回りを示す一部省略側面図、
第６図は上記実施例に係る自動車載置検出手段を
示す一部省略側面図である。

第１図及び第２図に示すように、本考案の一実
施例に係る簡易ガレージ１０は、適当な補助部材
によつて連結された柱１１，１２，１３，１４
と、該柱１１〜１４をガイドとするローラが両側
に取付けられている自動車載置台１５，１６，１
７と、上部の自動車載置台１５を吊り上げる鎖部
材の一例であるチエン１８，１９，２０，２１
と、自動車載置台１５，１６及び自動車載置台１
６，１７を連結するロツド材２２，２３，２４，
２５、上記チエン１８〜２１を駆動する昇降駆動
源の一例であるウオーム減速装置２６とを有して
構成されている。以下、これらについて詳しく説
明する。

上記柱１１〜１４はチヤンネル材からなつて、
上部及び側部は（第１図においては図示せず）ア
ングル材、及びブレースを補助部材として全体が
強固に補強されている。そして、上記チヤンネル
材からなる柱１１〜１４は、その溝が対向して配
設され、内部には自動車載置台１５，１６，１７
の４隅に設けられている回転自由なローラ２７
（第３図示）が回転自由な〓間を有して配設され、
自動車載置台１５〜１７が自由に昇降するように
なつている。

最上部の自動車載置台１５の４隅にはチエン１
８〜２１の一端が取付られ、該チエン１８，１９
には同軸上に取付けたスプロケツト２８，２９が
噛合し、チエン２０，２１には同軸上に配設され
たスプロケツト３０，３１が噛合していると共
に、該チエン１８〜２１には更に同軸上に配設さ
れたそれぞれ４個のスプロケツト３２，３３が噛
合し、その終端には該チエン１８〜２１の脱落を
防止するための重り１８ａがそれぞれ配設されて
いる。

上記４個のスプロケツト３３が取付られ、図示
しない軸受によつて回転自由に支持されている回
転軸３４の端部には第２図に示すように、スプロ
ケツト３５が取付られている。そして、該スプロ
ケツト３５はその下部に取付られているウオーム
減速機２６の出力軸に取付られているスプロケツ
ト３６とチエン３７によつて連結され、該ウオー
ム減速機２６の入力軸に取付られているハンドル
３８を回転させることによつて、上記スプロケツ
ト３５を回転させて、上記４個のスプロケツト３
３にそれぞれ噛合するチエーン１８〜２１を引つ
張りあるいは緩めて、該チエーン１８〜２１に吊
下される上記自動車載置台１５を手動で昇降させ
ることができるようになつている。なお、上記ウ
オーム減速機２６は１：60以上の高域速比を有し
手動によつて十分自動車の載置された自動車載置
台１５〜１７を昇降できるようになつていると共
に、上記軸は全てその両端を図示しない軸受によ
つて回転自由に支えられているものである。

上記自動車載置台１５の両側部の前後底には第
１図に示すように、軸受を介して回動自在に所定
長のロツド材２２，２３の一端が取付られている
が、該ロツド材２２，２３の他端には第５図にそ
の詳細な示すようにローラ３９が取付けられ、該
ローラ３９は自動車載置台１６に両側部を構成す
るチヤンネル材４０に嵌入し、該チヤンネル材４
０の歯端には第３図、第４図に示すように該ロー
ラ３９が抜けるのを防止するため抜け止め４１，
４２が設けられている。

そして、上記ローラ３９の嵌入しているチヤン
ネル材４０には該ローラ３９を中央方向に押圧す
る押圧片４３と、スプリング４４とが設けられて
いる。

上記自動車載置台１６と自動車載置台１７との
間もロツド材２４，２５が取付けられているが、
その取付構造は上記自動車載置台１５と自動車載
置台１６との取付構造と同一になつている。

上記ロツド材２２〜２５の下端に取付けられて
いるローラ３９が嵌入するチヤンネル材４０の内
側の所定の位置にはストツパー４５がそれぞれ設
けられ、自動車４６が自動車載置台１６，１７の
上に載つている時には上部の自動車載置台が下降
しないようになつている。このストツパー４５は
第４図及び第５図に示すように、常時はスプリン
グ４４によつて押圧されてチヤンネル材４０の内
側に突出する構造となつているが、該ストツパー
４５の後端には可動片４７に連結されるロープ４
８が係着されている。そして、この可動片４７は
通常は強力なスプリング４９によつて常に上昇
し、上記スプリング４４に対抗してストツパー４
５をチヤンネル材４０から引き抜いておくように
なつていると共に、上記可動片４７の上端には踏
み板５０が設けられて、載置される自動車のタイ
ヤ５１によつて押され、上記ストツパー４５がチ
ヤンネル材４０から突出するようになつて、前記
する自動車載置検出手段を構成している。

従つて、本簡易ガレージ１０を使用する場合
は、まず、ウオーム減速機２６を操作して第１図
の地表面Ｇに示す位置まで、自動車載置台１５を
最下部に下げて置く。これによつて各自動車載置
台１５，１６，１７は積重ねられた状態となり、
その上端の自動車載置台１５は地表面Ｇに一致す
ることになる。

次に、２台目の自動車を乗せる場合は、ウオー
ム減速機２６を操作して自動車載置台１５を所定
位置まで上げることになるが、この場合ロツド材
２２，２３が徐々に直立して最後はロツド材２
２，２３の下端に取付けられているローラ３９が
押圧片４３、スプリング４４を完全に押圧した状
態で下部の自動車載置台１６が上昇するので、下
部の自動車載置台１６のレベルを地表面Ｇに一致
させるまで上昇することができる。

この状態で自動車載置台１６の上に自動車４６
を載せると、第６図に示すようにタイヤ５１が踏
み板５０を踏んで、可動片４７が押されて下がり
ストツパー４５が突出し、ローラ３９をロツクす
ることになる。

なお、ここでその操作にはウオーム減速機２６
を用いているので、上記自動車載置台１５，１６
は自重では落下しないことになるが、必要に応じ
て安全の為ブレーキ手段を設けておくことも可能
である。

次に、３台目の自動車を収納する場合は上記と
同様な工程を経て、ウオーム減速機２６を操作さ
せ自動車載置台１５，１６を上昇させ、最後に自
動車載置台１７のレベルを地表面Ｇに一致させる
ことになる。

上記実施例においては、ウオーム減速機２６の
入力軸にハンドル３８を取付け手動によつて運転
することとしたが、これにモータを取付けること
も可能であり、更には該ウオーム減速機２６の代
わりにブレーキ付の減速モータを取付けることも
可能である。

また、上記実施例においては、上部の自動車載
置台の不用意な落下を防ぐ為、ローラ３９にスト
ツパー４５を設けているが、自動車載置検出手段
として、例えば、第１図に示すように自動車載置
台１７の入口上部（Ｈ点の位置）、あるいは天井
部に自動車の車体を検出するセンサー（光電素
子、あるいは超音波素子）を設けることによつて
構成し、該自動車載置検出手段によつて例えば、
警告ランプの点灯、ローラ２７を停止するストツ
パーを駆動、ローラ３９を停止するストツパーの
駆動または、上部のチエンにブレーキをかける装
置を駆動することも可能である。

更には、上記柱１１〜１４の上端に屋根を設け
ることが好ましくこれによつて、この屋根として
は単に平板を水平あるいは多少傾斜させて載せた
ものであつても良い。

〔考案の効果〕

本考案に係る簡易ガレージは以上の説明からも
明らかなように簡単な機構で構成され、３段以上
の自動車載置台を設けて構成しても必ず最下段の
自動車載置台から着地し、従つてその昇降を手動
で操作しても安全に操作することができる。

特に、昇降駆動源をウオーム減速機を使用する
ことにより、電気あるいは油圧等を使用すること
なく手動にて操作ができ、更にはウオーム減速機
の特有のブレーキ作用によつてブレーキを設ける
ことなく構成することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る簡易ガレージ
の側面図、第２図は上記実施例に係る簡易ガレー
ジの正面図、第３図は上記実施例に係る簡易ガレ
ージの柱の部分の取付状態を示す部分正面図、第
４図は上記実施例に係る簡易ガレージの自動車載
置検出手段及びストツパーの動作状況を示す一部
平面図、第５図は上記実施例に係る簡易ガレージ
のローラの回りを示す一部省略側面図、第６図は
上記実施例に係る自動車載置検出手段を示す一部
省略側面図である。 符号の説明、１０……簡易ガレージ、１１，１
２，１３，１４……柱、１５，１６，１７……自
動車載置台、１８，１９，２０，２１……チエン
（鎖部材）、２２，２３，２４，２５……ロツド
材、２６……ウオーム減速機（昇降駆動源）、２
７……ローラ、４５……ストツパー、４７……可
動片、５０……踏み板（自動車載置検出手段）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ４隅の柱にガイドされてしかも各々は連結さ
   れて順次昇降する複数の自動車載置台と、該最
   上部の自動車載置台の略４隅に接続され昇降駆
   動源に連結されて上記自動車載置台を昇降する
   鎖部材と、各段の自動車載置台を両側部におい
   て連結し一端は上下いずれかの段の自動車載置
   台に回動自在に固定され他端には対向する自動
   車載置台の側部に形成されその停止端にはスプ
   リングが配設されている案内溝を移動するロー
   ラが取付られているロツド材と、最上部の段以
   外に取付られている自動車載置検出手段とを有
   してなることを特徴とする簡易ガレージ。 (2) 自動車載置検出手段は、載置される自動車の
   重量によつて駆動される可動片と、該可動片に
   よつて駆動されるストツパーとを有してなり、
   該ストツパーによつてローラが停止し上部の自
   動車載置台が下降しないようになつている実用
   新案登録請求の範囲第(1)項記載の簡易ガレー
   ジ。