JPH0744685Y2

JPH0744685Y2 - 駐車装置

Info

Publication number: JPH0744685Y2
Application number: JP40554190U
Authority: JP
Inventors: 伸佐久本; 進一鈴木
Original assignee: 石川島運搬機械株式会社; 石川島播磨重工業株式会社; 石川島物流サービス株式会社
Priority date: 1990-12-28
Filing date: 1990-12-28
Publication date: 1995-10-11
Anticipated expiration: 2005-10-11
Also published as: JPH0494063U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、自動車をパレット上に
乗せ、ケージの昇降する空間の両側に多段に格納するよ
うにした駐車装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】自動車をパレット上に乗せて格納するよ
うにした従来の駐車装置の一例として、特開昭６３−１
６１２６７号に記載された立体駐車装置がある。

【０００３】この立体駐車装置のように従来は、自動車
の出入する地上階の上方に自動車を収容し、自動車の出
入は最下層で行うのが常であった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】最近、自動車の出入を
最下層でなく、自動車を収容している多段の階層の中間
または最上部から出入させたいという要求が出されるよ
うになって来た。

【０００５】ところが従来の駐車装置で上部に出入床面
を設けることは、運転者に対する安全上の点から実現が
むずかしかった。特にパレットを９０°旋回させた場合
に、ケージの通る空間部分に隙間が発生してその隙間に
運転者が落下する危険があった。

【０００６】本考案は自動車を収容している多段の階層
の上方に出入床面を設けても、パレットを旋回させた場
合にケージの通る空間部分に隙間が発生しないようにし
て、運転者の安全を図れるようにした駐車装置を提供す
ることを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本考案の駐車装置は、出
入口に対し直角方向に長いパレットが貫通できる穴を有
した出入床面と、該出入床面に対して垂直に設けたガイ
ドフレームと、該ガイドフレームに沿って昇降し、前記
穴に対応した大きさを有するケージと、該ケージの昇降
する昇降空間の両側に多段に設けたパレット受け棚と、
前記ケージの中心部上に旋回装置を介して取付けたター
ンテーブルと、該ターンテーブル上で水平に伸縮する滑
り出しフォークと、該滑り出しフォーク上に取付けてパ
レットを受けるパレット受けと、前記ケージの長手方向
両端部上に取付けた昇降装置と、該昇降装置上に取付け
て前記パレット受け位置とパレット受けの下方位置との
間で昇降が可能な可動床とを備えたことを特徴とするも
のであり、さらに収縮したとき昇降装置を上昇させ伸張
したとき昇降装置を下降させるシリンダー装置と、ケー
ジに水平に設けられ前記シリンダー装置が収縮したとき
ガイドフレームのピン受け穴に嵌合し前記シリンダー装
置が伸張したとき前記ピン受け穴から抜け出るロックピ
ンと、を備えたことを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】ケージを出入床面まで上昇させてパレット受け
を旋回したときに、昇降装置によって可動床を上昇させ
ると、ケージの昇降空間は可動床で塞がれ、運転者が落
下する危険はなくなる。

【０００９】さらに可動床が上昇している時には水平の
ピンがガイドフレームのピン受け穴に嵌入し、ケージの
落下を阻止して安全を保つことになる。

【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。

【００１０】図２は本考案の一実施例を図４のＩＩ−Ｉ
Ｉに沿って示した縦断正面図、図３は図２のＩＩＩ−Ｉ
ＩＩ断面図、図４は図３のＩＶ−ＩＶ横断面図であっ
て、駐車装置１の上部には図４に示すように出入口２を
有する出入床面３が設けてあって、出入口２を走行方向
ａに自動車が自走して出入するようになっている。

【００１１】出入床面３下方の左右中央には、図２、図
３に示すようにガイドフレーム４，４が垂直に設けてあ
って、ケージ５に取付けてあるガイドローラ６がガイド
フレーム４に沿って転動するようになっている。

【００１２】図４に示すように出入床面３の下側には巻
上装置７が配置されている。巻上装置７はモーター８、
カップリング９、減速機１０、ラック柱１８の上部に軸
支されている回転軸１１、回転軸１１の両端近くに固着
してあるスプロケット１２で構成されており、スプロケ
ット１２には図３に示す巻上チェーン１３が巻掛けられ
ている。

【００１３】そして図３に示す巻上チェーン１３の一端
側はスプロケット１４，１５を経由してケージ５に結合
されており、巻上チェーン１３の他端側にはカウンター
ウエイト１６が結合されている。モーター８を駆動し、
カップリング９、減速器１０、回転軸１１を介してスプ
ロケット１２を回転すると、巻上チェーン１３はケージ
５をガイドフレーム４に沿って上昇または下降させるこ
とになる。カウンターウエイト１６は巻上チェーン１３
に張力を与えると同時に、ケージ５を上昇させる時の動
力を低減する働きをしている。ケージ５は出入口２にお
ける自動車の走行方向ａに対して直交する方向に長くな
っていて（図２、図３参照）、ケージ５がガイドフレー
ム４に沿って昇降する昇降空間１７の前後方向（走行方
向ａと同じ方向）の両側には、ラック柱１８に固着した
パレット受け棚１９が多段に設けられている。このパレ
ット受け棚１９は、走行方向ａに対して直交する方向に
したパレット２０の長手方向の両端を支持し、パレット
２０を多段に格納することができるようになっている。

【００１４】図１は図２の要部拡大図、図５は図４のＶ
−Ｖに沿う部分的な拡大図であって、前述したケージ５
上の中心には旋回装置２１を介してターンテーブル２２
が取付けられている。そしてターンテーブル２２上には
水平に伸縮する滑り出しフォーク２３が取付けられてお
り、滑り出しフォーク２３上にはパレット受け２４が取
付けてあって、パレット受け２４上にパレット２５を乗
せることができるようになっている。パレット受け２４
上にパレット２５を乗せた状態で旋回装置２１を旋回さ
せると、ターンテーブル２２、滑り出しフォーク２３、
パレット受け２４と共にパレット２５が水平に旋回し、
また滑り出しフォーク２３を伸長すると、滑り出しフォ
ーク２３、パレット受け２４と共にパレット２５は側方
へ水平に移動することになる。

【００１５】図１に示すように、ターンテーブル２２の
ケージ５長手方向両側のケージ５上には昇降装置２６が
設けてあって、昇降装置２６の上には可動床２７が取付
けられている。昇降装置２６は、水平の姿勢で反ピスト
ンロッド側をケージ５上に枢着されたシリンダー装置２
８と、シリンダー装置２８から伸縮するピストンロッド
２９と、ピストンロッド２９の先端に枢着され、ピスト
ンロッド２９の伸縮にともなってケージ５上を摺動する
摺動片３０と、摺動片３０に下端が枢着され、斜め上方
に延びて上端が可動床２７の下面に枢着されたリンク３
１と、下端がシリンダー装置２８と共にケージ５上に枢
着され、前述のリンク３１と交差する方向で上方に延
び、中間部をリンク３１の中間部にピン３２で枢着さ
れ、上端が可動床２７の下面に摺動可能に取付けられた
リンク３３とで構成されており、ピストンロッド２９が
伸長すると可動床２７を図１に実線で示すようにターン
テーブル２２よりも低い位置まで下降させ、ピストンロ
ッド２９が収縮すると可動床２７を図１に２点鎖線で示
すようにパレット受け２４と同程度の高さ位置まで上昇
させるようになっている。

【００１６】可動床２７，２７は、ターンテーブル２
２、パレット受け２４、パレット２５を中間において、
図４に示すように走行方向ａに直交する左右方向に配列
される状態となり、可動床２７，２７の左右外縁間の寸
法Ａはパレット２５の長さＬとほぼ同じ寸法になってお
り、可動床２７の走行方向ａの寸法Ｂはパレット２５の
幅Ｗと同じ寸法になっている。そしてケージ５直上の出
入床面３には、寸法Ａ，Ｂより若干大きい寸法の長方形
の穴３４が設けられてあって、ケージ５を最も上昇させ
た時、パレット受け２４が穴３４を通過して出入床面３
よりも高い位置まで上昇し、またケージ５を最も上昇さ
せた状態で可動床２７を上昇させた時、可動床２７が穴
３４を通過して出入床面３の上面と同じ高さまで上昇す
ることができるようになっている。

【００１７】ケージ５の長手方向の両端には、落下防止
装置３５（図１参照）が設けられている。図６は落下防
止装置３５の拡大縦断面図であって、ケージ５の側部材
に水平に設けられているピンガイド３６には水平のロッ
クピン３７が摺動自在に貫通していて、ケージ５上のブ
ラケット３８に取付けてあるスプリング３９が常時ロッ
クピン３７をケージ５の外側方に付勢し、ガイドフレー
ム４に穿設してあるピン受け穴４０にロックピン３７の
先端が嵌入するようにしている。ブラケット３８には竪
方向のレバー４１がピン４２により枢着してあって、レ
バー４１の上端はロックピン３７の基部に係合してお
り、レバー４１の下端にはローラー４３が取付けてあっ
て、ローラー４３は、摺動片３０に取付けてある押し棒
４４の先端に接するようになっている。

【００１８】前述したようにピストンロッド２９が収縮
して可動床２７（図１参照）が上昇している時には、図
６に示すようにロックピン３７はスプリング３９に付勢
されてガイドフレーム４のピン受け穴３７に嵌入してい
る。従って万一巻上チェーン１３（図１、図３参照）が
切断するようなことがあっても、ケージ５の落下を防止
することができる。

【００１９】ピストンロッド２９が伸長して可動床２７
が下降している時には、摺動片３０に取付けてある押し
棒４４がローラー４３を押してレバー４１をピン４２を
中心に鎖線で示すように回動させ、スプリング３９の力
に抗してロックピン３７をケージ５側に摺動させるた
め、ロックピン３７はガイフレーム４のピン受け穴４０
から抜け出し、ケージ５は巻上チェーン１３の動きに従
って昇降できるようになる。

【００２０】次に作用を説明する。自動車を駐車装置１
内に格納する場合には、図４に示すように出入床面３の
穴３４の中央にパレット２５が入出庫時の走行方向を向
いた状態で出入床面３上に載置されている。このとき、
ケージ５は図５に示すように下降させてパレット２５の
下側とパレット受け２４との間に一定の隙間を開けた状
態とし、図１に示すシリンダー装置２８のピストンロッ
ド２９を収縮して可動床２７を上昇させておく。可動床
２７を上昇することにより、パレットの両側（図１にお
いて上側と下側）に露出している穴３４は、可動床２７
によって出入床面３とほぼ同一面で塞がれることにな
る。またピストンロッド２９を収縮したことによって、
図６に示すロックピン３７はガイドフレーム４のピン受
け穴４０に嵌入し、ケージ５の落下を防止している状態
になる。

【００２１】このように可動床２７を上昇させて穴３４
の露出部分を塞ぎ、かつ、ケージ５の落下防止した状態
にした後、自動車を図４の走行方向ａに沿うように運転
して出入口２から出入床面３を通ってパレット２５上に
乗り込む（図２、図３、図５参照）。自動車がパレット
２５上に乗り込んだ後、自動車の運転者が下車する際に
は、穴３４（図４参照）は可動床２７によって出入床面
３とほぼ同一面になるように塞がれており、ケージ５も
落下することがないので、下車した運転者は穴３４に転
落することなく、出入床面３を通って出入口２から駐車
装置１の外に出ることができる。

【００２２】運転者が駐車装置１の外に出た後、可動床
２７を図１に実線で示すように下降すると、図６に示す
レバー４１下端のローラー４３は押し棒４４によって押
され、レバー４１の上端はスプリング３９の力に抗して
ロックピン３７をガイドフレーム４のピン受け穴４０か
ら抜き出すので、ケージ５を昇降させることができるよ
うになる。

【００２３】この状態でケージ５を若干上昇させると、
パレット受け２４（図１、図５参照）はパレット２５を
押し上げるので、パレット２５は出入床面３から離れて
パレット受け２４によって支持されることになる。パレ
ット２５が出入床面３から一定距離上昇した後、旋回装
置２１を駆動して、ターンテーブル２２、滑り出しフォ
ーク２３、パレット受け２４と共にパレット２５を９０
°旋回させ、パレット２５の長手方向を走行方向ａに直
交する方向にする。この旋回の際には、可動床２７はタ
ーンテーブル２２よりも低い位置まで下降しているの
で、旋回の障害になることはない。

【００２４】このようにパレット２５を９０°旋回させ
ると、パレット２５は出入床面３の穴３４（図４参照）
を通過することができる状態になるのでケージ５を下降
し、格納しようとするパレット受け棚１９（図２、図３
参照）より若干高い位置までパレット２５が来た時にケ
ージ５の下降を停止し、滑り出しフォーク２３をパレッ
ト受け棚１９の方に伸長してパレット２５をパレット受
け棚１９の上まで移動させる。この時、ガイドローラ６
（図１、図３参照）によってケージ５の傾きは防止され
る。次にケージ５を若干下降すると、自動車を乗せたパ
レット２５の両端はパレット受け棚１９に支持されて格
納状態となり、パレット受け２４はパレット２５の下面
から離れることになる。そこで滑り出しフォーク２３を
収縮すれば、自動車の格納は完了する。

【００２５】格納してある自動車を出庫させる場合に
は、上記の操作を逆順序で行えばよい。

【００２６】なお、ラック柱１８およびパレット受け棚
１９は、出入床面３の上方にも設けて、出入床面３の下
方のみでなく上方にも自動車を格納するようにしてもよ
い。この場合にはガイドフレーム４を上方に延長し、巻
上装置７（図４参照）は駐車装置１の最上部に設けるこ
とになる。

【００２７】

【考案の効果】本考案は自動車が出入床面上のパレット
に出入する際に、パレットの両側に露出する出入床面の
穴を可動床で塞ぐことができるので、自動車の運転者が
穴に転落したりつまずくことがなく、安全な出入床面と
なる。

【００２８】さらに可動床を上昇させて穴を塞いだ時に
は、水平のロックピンがガイドフレームのピン受け穴に
貫入してケージの落下を防ぐので、運転者が乗降中にケ
ージの落下による事故が皆無となり、ロックピンの作動
は可動床の昇降に連動して行われ、ロックピン作動のた
めの駆動源も必要としない。

【図面の簡単な説明】

【図１】図２の要部拡大図である。

【図２】本考案の一実施例を図４のＩＩ−ＩＩに沿って
示した縦断正面図である。

【図３】図２のＩＩＩ −ＩＩＩ断面図である。

【図４】図３のＩＶ−ＩＶ横断面図である。

【図５】図４のＶ−Ｖに沿う部分的な拡大図である。

【図６】図１の要部拡大縦断面図である。

【符号の説明】

１駐車装置２出入口３出入床面４ガイドフレーム５ケージ１７昇降空間１９パレット受け棚２１旋回装置２２ターンテーブル２３滑り出しフォーク２４パレット受け２５パレット２６昇降装置２７可動床２８シリンダー装置３４穴３７ロックピン４０ピン受け穴

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者鈴木進一東京都千代田区神田小川町１丁目１番地石川島輸送機株式会社内

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】出入口に対し直角方向に長いパレットが
貫通できる穴を有した出入床面と、該出入床面に対して
垂直に設けたガイドフレームと、該ガイドフレームに沿
って昇降し、前記穴に対応した大きさを有するケージ
と、該ケージの昇降する昇降空間の両側に多段に設けた
パレット受け棚と、前記ケージの中心部上に旋回装置を
介して取付けたターンテーブルと、該ターンテーブル上
で水平に伸縮する滑り出しフォークと、該滑り出しフォ
ーク上に取付けてパレットを受けるパレット受けと、前
記ケージの長手方向両端部上に取付けた昇降装置と、該
昇降装置上に取付けて前記パレット受け位置とパレット
受けの下方位置との間で昇降が可能な可動床とを備えた
ことを特徴とする駐車装置。
【請求項２】収縮したとき昇降装置を上昇させ伸張し
たとき昇降装置を下降させるシリンダー装置と、ケージ
に水平に設けられ前記シリンダー装置が収縮したときガ
イドフレームのピン受け穴に嵌合し前記シリンダー装置
が伸張したとき前記ピン受け穴から抜け出るロックピン
と、を備えたことを特徴とする請求項１記載の駐車装
置。