JPH06129129A - 立体駐車装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 地上駐車場の上方に２階駐車場を有する立体
駐車装置であって、案内用レール３に沿い道路に向けて
走行可能な台車４と、台車４上に立設された、上端に水
平な支軸７を有する垂直な支柱６と、支軸７の端部に台
車４との間に設けられた旋回柱８と、旋回柱８に昇降可
能に取り付けられた、自動車載置用の置台14を有する支
持腕12とからなっており、自動車の載置された置台14
を、支持腕12により旋回柱８に沿って上昇させ且つ旋回
柱８によって旋回させることにより、置台14を地上駐車
場の上方に２階駐車場として位置させることができる。 【効果】 １台分の駐車面積の敷地に２台の自動車を駐
車させることがで、しかも、地上駐車場に駐車している
自動車を外に移動させなくても、他の自動車を容易に２
階駐車場に格納しまたは２階駐車場から道路と平行させ
て車庫出しすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、１台分の駐車面積で
２台の自動車を駐車させることでがきる立体駐車装置に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近時、商店や家庭等においては、自動車
の保有台数が増え、２台以上の自動車を保有する場合が
多い。しかるに、都市およびその周辺においては、厳し
い土地事情のために敷地が狭く、従って、２台以上の自
動車を駐車させるための駐車場を確保することが容易で
はない。

【０００３】そこで、１台分の駐車面積で２台の自動車
を駐車させることができる立体駐車装置が開発されてお
り、実用化されつつある。従来の立体駐車装置は、一般
に、１台分の駐車面積の敷地に、鉄骨等によって支持さ
れた昇降可能な置台を設け、この置台上に自動車を乗せ
て上昇させることにより２階の駐車場となし、地上およ
び２階の駐車場の各々に自動車を駐車し得る機構になっ
ている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の立体駐車装置には、次のような問題がある。 自動車を置台上に乗せて上昇させることにより２階
に格納し、または、２階の置台上の自動車を地上に降ろ
して車庫出しするためには、地上駐車場に駐車している
自動車を一時外に出して移動させることが必要である。
従って、自動車の車庫入りおよび車庫出し作業が極めて
煩雑になる。

【０００５】 上述した問題を解決し、地上駐車場に
駐車している自動車を外に移動させなくても、自動車を
置台上に乗せて２階に格納し、または、２階に格納され
た置台上の自動車を車庫出しできるようにするために
は、駐車場として、格納すべき自動車の長さの少なくと
も1.5 倍以上の奥行きを有する敷地が必要になる。

【０００６】 地上のスペースが他の目的で使用され
ているときは、その直上の空間部分を２階駐車場として
活用することができない。

【０００７】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決し、１台分の駐車面積の土地に２台の自動車を駐
車させることができ、しかも、地上駐車場に駐車してい
る自動車を外に移動させなくても、他の自動車を容易に
２階駐車場に格納し、または２階駐車場から車庫出しす
ることができ、そして、地上のスペースが他の目的で使
用されていても、その直上の空間部分を２階駐車場とし
て活用することが可能な、立体駐車装置を提供すること
にある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明の装置は、敷地
内の地上駐車場に道路と直交して設置された案内用レー
ルと、前記案内用レールに沿い、道路に向けて走行可能
な台車と、前記台車上に立設された、上端に前記台車の
幅方向に伸びる水平な支軸を有する所定高さの垂直な支
柱と、前記支軸の端部に前記台車との間に設けられた、
その軸線を中心として旋回可能な垂直な旋回柱と、前記
旋回柱を旋回させるための駆動機構と、前記旋回柱に昇
降可能に取り付けられた支持腕と、前記支持腕によって
支持された、その上面に自動車が載置される水平な置台
と、そして、前記支持腕を前記旋回柱に沿って昇降させ
るための駆動機構とからなっており、前記置台上に自動
車を載置し、自動車の載置された前記置台を、前記支持
腕によって前記旋回柱に沿い上昇させ且つ前記旋回柱に
よって旋回させることにより、自動車の載置された前記
置台を、前記地上駐車場の上方に２階駐車場として位置
させることに特徴を有するものである。

【０００９】

【作用】この発明によれば、敷地内の地上駐車場に設け
られた台車の旋回柱に昇降可能に取り付けられた支持腕
により支持された、道路と平行な置台上に自動車を載置
し、この自動車が載置された道路と平行な置台を、支持
腕によって旋回柱に沿い上昇させ且つ旋回柱によって旋
回させることにより、地上駐車場の上方に２階駐車場と
して位置させることができる。

【００１０】従って、敷地として、前述したような、自
動車の長さの1.5 倍以上の奥行きなど必要とせず、ほぼ
１台分の駐車面積の敷地に２台の自動車を駐車させるこ
とができ、駐車に当たって、地上駐車場に駐車している
自動車が邪魔になることはない。従って、少ない面積の
敷地に効率的に２台の自動車を駐車させることができ
る。更に、地上のスペースが他の目的で使用されている
ときでも、その直上の空間部分を２階駐車場として活用
することができる。

【００１１】

【実施例】次ぎに、この発明の装置を、実施例により図
面を参照しながら説明する。図１は、この発明の装置の
１実施態様を、自動車が敷地内の駐車場に立体的に駐車
した状態で示す概略正面図であり、図２は、２階に格納
された自動車が道路上に車庫出しされる状態を示す概略
斜視図であり、図３は、この発明の装置における台車、
支柱および旋回柱を示す概略斜視図であり、図４は、こ
の発明の装置における案内用レールの概略斜視図であ
り、そして、図５は、この発明の装置における支持腕お
よび置台を示す概略平面図である。

【００１２】図面に示すように、敷地内の地上駐車場２
には、道路１と直交して図４に概略斜視図で示すよう
な、所定間隔をあけた両側に互いに内向きの溝3a,3a を
有する案内用レール３が設置されている。案内用レール
３には、その両側の溝3a,3a に嵌挿される車輪５を両側
に有する、道路１に向けて走行可能な台車４が設けられ
ている。

【００１３】台車４には、上端に台車４の幅方向に伸び
る水平な支軸７を有する所定高さの垂直な支柱６が立設
されている。支軸７の端部には、台車４との間に、その
軸線を中心として旋回可能な垂直な旋回柱８が設けられ
ている。旋回柱８の上端は、支軸７の下面にピン９によ
って旋回可能に取り付けられており、そして、その下端
は、台車４上にピン10によって旋回可能に取り付けられ
ている。11は、旋回柱８を旋回させるための駆動機構で
あって、旋回柱８の上部に、旋回柱８を囲んで取り付け
られた歯車11a と、歯車11a に噛み合う駆動歯車11b と
からなっている。なお、旋回柱８を旋回させるための駆
動機構11は、上記構造に限定されるものではない。

【００１４】旋回柱８には、逆Ｌ字状の支持腕12がその
水平腕12a,12a'によって昇降可能に取り付けられてい
る。図５は、支持腕12の上部水平腕12a の取り付け部分
を示す概略平面図であって、上部水平腕12a には、旋回
柱８の両側に接触させて２個の昇降用ローラ13が設けら
れている。下部水平腕12a'にも、旋回柱８と接触する昇
降用ローラ13’が設けられている。支持腕12の垂直部12
b 下端には、その上に自動車Ａを載置するに充分な面積
を有する水平な置台14が固定されている。

【００１５】15は、支持腕12を昇降させるための駆動機
構であって、図示の例では、ネジ棒15a と、ネジ棒15a
を回転させるためのモータ15b とによって構成された電
動パワーシリンダからなっており、支持腕12の上部水平
腕12a および下部水平腕12a'が、ネジ棒15a に螺合して
いる。従って、昇降機構15を駆動することにより、支持
腕12は、旋回柱８をガイドとして昇降する。なお、昇降
機構15は、上述した機構に限られるものではなく、油圧
機構等他の公知の機構を使用してもよい。

【００１６】次に、上述したこの発明の装置の作動につ
いて説明する。敷地内の地上駐車場２には、１台目の自
動車Ａ’を駐車させる。２台目の自動車Ａの２階への格
納は、次のようにして行われる。台車４を道路１側に前
進させ、図２に示すように、支持腕12の下部の置台14が
道路１と平行になるように旋回柱８を旋回させて、置台
14を道路側に振り出す。次いで、昇降機構15を駆動し、
旋回柱８をガイドとして支持腕12を下降させる。かくし
て、置台14は、道路１上に道路１と平行に位置される。
そこで、置台14上に自動車Ａを乗り入れて載置する。

【００１７】次いで、昇降機構15を駆動し、旋回柱８を
ガイドとして支持腕12を上昇させた後、支持腕12の下部
の置台14が道路１と直交して敷地の地上駐車場２内に位
置するように旋回柱８を旋回させ、そして、台車４を案
内用レール３に沿って後退させる。かくして、図１に示
すように、自動車Ａは、置台14が２階駐車場となって敷
地内の地上駐車場２の上方に格納される。このとき、敷
地内の地上駐車場２に１台目の自動車Ａ’が駐車してい
ても、２台目の自動車Ａ’の格納に何等の支承が生ずる
ことはない。

【００１８】上述のようにして格納された自動車Ａの車
庫出しは、次のようにして行われる。即ち、台車４を道
路１側に前進させ、次いで、敷地内の地上駐車場２の上
方に位置している２階駐車場としての置台14が道路１と
平行になるように旋回柱８を旋回させて、置台14を道路
側に振り出す。次いで、昇降機構15を駆動し、旋回柱８
をガイドとして支持腕12を下降させる。かくして、自動
車Ａが載置された置台14を、道路１上に道路１と平行に
位置させることができ、置台14上の自動車Ａを道路１上
に移動させることができる。自動車Ａを道路１上に移動
させた後は、置台14を上昇そして旋回させ、地上駐車場
２の上方に２階駐車場として位置させておく。

【００１９】上述したように、この発明の装置によれ
ば、１台目の自動車は地上駐車場に駐車させ、そして、
２台目の自動車は、地上駐車場の上方に上昇した２階駐
車場としての置台に格納されるから、ほぼ１台分の面積
で２台の自動車を駐車させることができ、しかも、駐車
にあたって、地上駐車場に駐車されている自動車が邪魔
になることはない。従って、少ない面積の敷地内に効率
的に２台の自動車を駐車させることができる。

【００２０】

【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
１台分の駐車面積の土地に２台の自動車を駐車させるこ
とができ、しかも、地上駐車場に駐車している自動車を
外に移動させなくても、他の自動車を容易に２階駐車場
に格納し、または２階駐車場から車庫出しすることがで
き、そして、地上のスペースが他の目的で使用されてい
ても、その直上の空間部分を２階駐車場として活用する
ことが可能である等、多くの優れた効果が発揮される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の装置の一実施態様を、自動車が敷地
内の駐車場に立体的に格納された状態で示す概略正面図
である。

【図２】この発明の装置により、自動車が道路上に車庫
出しされた状態を示す概略斜視図である。

【図３】この発明の装置における台車、支柱および旋回
柱を示す概略斜視図である。

【図４】この発明の装置における案内用レールの概略斜
視図である。

【図５】この発明の装置における支持腕および置台を示
す概略平面図である。

【符号の説明】

１ 道路、 ２ 地上駐車場、 ３ 案内用レール、 ４ 台車、 ５ 車輪、 ６ 支柱、 ７ 支軸、 ８ 旋回柱、 ９ ピン、 10 ピン、 11 駆動機構、 11a 歯車、 11b 駆動歯車、 12 支持腕、 12a 水平部、 12b 垂直部、 13 昇降用ローラ、 14 置台、 15 駆動機構、 15a ネジ棒、 15b モータ、 Ａ，Ａ’自動車。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 敷地内の地上駐車場に道路と直交して設
   置された案内用レールと、前記案内用レールに沿い、道
   路に向けて走行可能な台車と、前記台車上に立設され
   た、上端に前記台車の幅方向に伸びる水平な支軸を有す
   る所定高さの垂直な支柱と、前記支軸の端部に前記台車
   との間に設けられた、その軸線を中心として旋回可能な
   垂直な旋回柱と、前記旋回柱を旋回させるための駆動機
   構と、前記旋回柱に昇降可能に取り付けられた支持腕
   と、前記支持腕によって支持された、その上面に自動車
   が載置される水平な置台と、そして、前記支持腕を前記
   旋回柱に沿って昇降させるための駆動機構とからなって
   おり、 前記置台上に自動車を載置し、自動車の載置された前記
   置台を、前記支持腕によって前記旋回柱に沿い上昇させ
   且つ前記旋回柱によって旋回させることにより、自動車
   の載置された前記置台を、前記地上駐車場の上方に２階
   駐車場として位置させることを特徴とする、立体駐車装
   置。