JP2869352B2 - 機械式駐車場におけるパレットの半ドア防止装置 - Google Patents

機械式駐車場におけるパレットの半ドア防止装置

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JP2869352B2
JP2869352B2 JP6314015A JP31401594A JP2869352B2 JP 2869352 B2 JP2869352 B2 JP 2869352B2 JP 6314015 A JP6314015 A JP 6314015A JP 31401594 A JP31401594 A JP 31401594A JP 2869352 B2 JP2869352 B2 JP 2869352B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は機械式駐車場におけるパ
レットの半ドア防止装置に関する。機械式駐車場には、
自動車を搬送・保管するパレットを使用するパレット方
式とパレットを用いず直接搬送装置で自動車を搬送する
パレットレス方式の二つの方式がある。前記パレット方
式では、自動車をパレットに載せて保管できるので自動
車に対する搬送機械等の直接接触がなく損傷が生じにく
いこと、また半ドア事故を防ぐ半ドア防止棚をパレット
に取付けることができること等の利点があるが、反面で
は入庫時の空パレットの供給、出庫時の空パレットの回
収処理が必要となり入出庫サイクルタイムが長くなると
いう問題がある。機械式駐車場では入出庫サイクルタイ
ムから収容台数が決定されるようになっており、たとえ
ば1時間30分で出庫させうる台数が収容台数の上限とな
っている。したがって、できるだけ収容台数の多い大規
模駐車場を作るためには入出庫サイクルタイムを短縮し
なければならないので、前記のパレットの回収供給に時
間を要するパレット方式は、一般的には駐車場の大規模
化を達成するのに不利である。これに対し、前記パレッ
トレス方式では、空パレットを処理する必要がないの
で、前述のパレット方式に比べて入出庫サイクルタイム
の点では有利である。そこで、本出願人は、パレット方
式の利点を全て活かしながら短い入出庫サイクルタイム
を実現できる大規模駐車場に適したパレット方式の機械
式駐車場として、特願平5−326092号を提案して
いる。
【0002】
【従来の技術】上記パレット方式の機械式駐車場は、入
出庫用乗降室を備え、台車が走行する走行レーンの両側
方または一側方に自動車を格納する格納棚を多数並べて
配置した格納層を上下に多層階設けており、前記入出庫
用乗降室と各格納層の台車との間の自動車の運搬を入出
庫用エレベータで行うようにした機械式駐車場であっ
て、前記入出庫用エレベータ、前記台車および前記格納
棚には実車パレットを乗せる上段レールと空パレットを
載せる下段レールがそれぞれ上下に設けられて、入出庫
用エレベータと台車の間、台車と格納棚との間で、実車
パレットと空パレットを同時交換するようになってお
り、前記入出庫用乗降室には前記上段レールと同レベル
の上昇位置と前記下段レールと同レベルの降下位置との
間で昇降するパレットリフターが設置されており、パレ
ットリフターの降下位置で入出庫用エレベータの下段レ
ールから空パレットを受取り、上昇位置で入出庫用エレ
ベータの上段レールに実車パレットを払い出すように構
成されている。したがって、実車パレットは常に上段レ
ール上で搬送保管され、空パレットは常に下段レール上
で搬送保管されるのである。そして、上記の機械式駐車
場では、エレベータと台車間の上段レール間で実車パレ
ットを移載している間、下段レール間で空パレットを移
載できるので、実車パレットと空パレットの移載が同時
に行え、また台車と駐車場の格納棚間も同様に実車パレ
ットと空パレットの移載が同時に行え、したがって、空
パレットの処理にのみ要する時間をなくし、入出庫サイ
クルタイムを短縮にすることができるのである。
【0003】ところで、パレットの半ドア防止柵の従来
例として、実公平3−44918号公報や実開平5−7
1366号公報に記載されたものがある。その半ドア防
止柵は、外力を与えない状態ではパレットに取付けたバ
ネにより常に起立状態になるよう構成されており、倒伏
位置にするには乗降室にて外力を加えることにより行っ
ている。このため空パレットとして搬送保管中には半ド
ア防止柵を倒伏位置に保持することができず、常に起立
したままである。また、半ドア防止柵の駆動装置は柵を
起立位置に上げる必要はなく起立位置の柵を倒伏位置に
下げる機構のみの構成となっている。
【0004】先に述べた本出願人が提供の特願平5−3
26092号の駐車場では、上段レールに実車パレット
を積載し下段レールに空パレットを収納しているが、駐
車場の上下方向の容積効率を高めるため、下段レール上
の収容スペースはできるだけ小さくしているので、前記
従来の半ドア防止柵は常に起立状態であることが邪魔に
なって空パレットを下段レールに収容できず、このため
これを採用することはできない。また、駆動装置も半ド
ア防止柵を起立させることができないので、そのまま採
用することはできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、空
パレットとして搬送保管中は半ドア防止柵をコンパクト
に倒伏させ、実車パレットとして搬送保管中は半ドア防
止柵を起立させた状態に自己保持させることができ、し
かも半ドア防止柵を簡単な機構で起立と倒伏の両動作を
させうる半ドア防止装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の機械式
立体駐車場におけるパレットの半ドア防止装置は、パレ
ットに自動車を積載して該パレットと共に自動車を格納
部に運搬する機械式駐車場において、前記パレットに起
伏自在に取付けられた半ドア防止柵と、前記半ドア防止
柵を起伏・倒伏させる起伏装置とからなり、前記半ドア
防止柵は、起立時に自動車ドアの側方に位置する横棒
と、該横棒の両端に上端が回動自在に軸着され下端がパ
レットの側縁に回動自在に軸着された2本の支柱と、半
ドア防止柵を倒伏した状態に保持するストッパーと、半
ドア防止柵を起立させた状態に保持するストッパー、お
よび半ドア防止柵を起立方向に付勢する弾発手段とから
なり、前記起伏装置は、モータで回転されるリンクと、
該リンクの先端に基端がピン連結された垂直面内で揺動
するアームと、該アームを揺動自在かつスライド自在に
支持する揺動支点部材とからなり、該アームの起立動作
で前記半ドア防止柵の横棒を押し上げて起立させ、該ア
ームの倒伏動作で前記横棒を水平方向に押して倒伏させ
るよう構成されていることを特徴とする。請求項の発
明の半ドア防止装置は、請求項1記載の発明において、
前記揺動支点部材は前記リンクが垂直位置にあるときの
前記連結ピンを通る水平線と、前記リンクが半ドア防止
柵の倒伏方向に向いた水平位置にあるときの前記連結ピ
ンを通る垂直線との交点に固定されていることを特徴と
する。請求項の発明の半ドア防止装置は、請求項1記
載の発明において、前記起伏装置のアームの先端にロー
ラを回転自在に取付け、倒伏操作時に該ローラの当接す
る押板が前記半ドア防止柵の横棒の下面に取付けられて
いることを特徴とする。なお、揺動支点部材は前記交点
に限ることなく、その付近であっても、前記アーム先端
が後述する循環軌跡を作る限り許容されるものである
【0007】
【作用】請求項1の発明では、半ドア防止柵が倒伏状態
のときはストッパーで支持され自重によって安定的に保
持される。また半ドア防止柵が起立状態のときはストッ
パーと弾発手段の付勢によってその状態が保持される。
そして弾発手段は半ドア防止柵を起立状態から不測に倒
伏するのを阻止するが、倒伏状態にある半ドア防止柵を
起立させるだけの付勢力は無いので、倒伏状態にある半
ドア防止柵を起立させるような不都合は生じない。した
がって、実車パレットとして搬送保管中は常時半ドア防
止柵を起立させ、自動車の半ドア事故を未然に防止し、
空パレットとして搬送保管中は常時半ドア防止柵を倒伏
状態に保ち収容スペースの小さい下段レール上への格納
を可能とすることができる。また、リンクと揺動支点部
材とアームとで回転スライドリンク機構を構成し、リン
クを回転させるとアームが揺動支点部材を支点として略
水平位置と略垂直位置との間で揺動するよう構成されて
いる。そして、リンクの先端が揺動支点に対し遠い位置
にある状態と近い位置にある状態とが連続的に変化しな
がら生ずるので、アーム先端の揺動軌跡の曲率半径も連
続的に変化し、浅く湾曲した軌跡と深く湾曲した軌跡が
連続した循環軌跡を形作り、深く湾曲した軌跡では垂直
成分より水平成分の多い移動軌跡が作られる。この起伏
装置において、アームを水平状態から起立状態に揺動さ
せるとアームの先端が横棒の下面を押し上げるので、こ
の動作により半ドア防止柵を起立させることができる。
そしてアームを起立状態から水平状態に揺動させたとき
前記した深く湾曲した軌跡をとるので、そのときのアー
ム先端の水平動作成分で半ドア防止柵の横棒を水平に押
し、半ドア防止柵を水平に倒伏させることができる。
のように、起伏装置の駆動のみで半ドア防止棚を起立さ
せたり倒伏させることができる。 請求項2の発明によれ
ば、アームを完全に水平な倒伏姿勢と完全に垂直な起立
姿勢との間で起伏させうるので、半ドア防止棚の起立し
た使用状態と倒伏させた 格納状態に確実に姿勢変更させ
ることができる。請求項の発明では、起伏装置のアー
ムの先端が半ドア防止柵の横棒の下面を押上げるとき、
ローラが回転しながら接触するので、抵抗が小さく軽い
力で半ドア防止柵を起立させることができる。また、倒
伏操作時は横棒の下面の押板にローラが確実に当るの
で、押し操作が確実に行える利点がある。
【0008】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を図面に基づき説明
する。まず、図10〜11に基づき本発明が適用される機械
式立体駐車場の全体構成を説明する。同図において、1
〜4は4層の格納層であり、最上層5に入庫用乗降室6
と出庫用乗降室7を設けており、乗降室6,7に隣接し
て垂直にエレベータ室8,9が形成され、入庫用エレべ
ータE1と出庫用エレベータE2が昇降するようになってい
る。なお、入庫用と出庫用それぞれに乗降室6,7とエ
レベータE1,E2を設けたものの他、入出庫兼用の乗降室
とエレベータを用いてもよい。また格納層の階数は任意
であり、3層以下(例えば、1層)でもよく、5層以上
であってもよい。さらに、図示の駐車場は地下型である
が、地上型や地上地下併用型であってもよい。各格納層
1〜4は同一構成であり、図11に示すように、3列の長
尺のスペースL1,L2,L3に区分されている。そして、中
央のスペースL2は台車走行レーンであり、その左右のス
ペースL1、L3が格納棚Hを多数配置した駐車スペースと
なっている。なお、片側のスペースL1(L2)のみが駐車ス
ペースのものも本発明に含まれる。前記乗降室6,7に
は昇降式のパレットリフターF1,F2が設置され、それぞ
れのパレットリフターF1,F2の両サイドには昇降式の歩
道Waと固定式の歩道Wbが設置されている。
【0009】図12に基づき、さらに全体構成の詳細を説
明する。エレベータE1,E2はそれぞれ実車パレットPaを
移載する上段レールR1と空パレットPeを移載する下段レ
ールR2を有している。台車Cは各格納層毎に1台ずつ配
置され、各格納層の台車走行レーンに設置されたレール
r3上を走行するようになっており、上段レールR1と下段
レールR2を備えている。また各格納層に備えた格納棚H
も上段レールR1と下段レールR2を備えている。さらに、
図12では図示を省略しているが、エレベータE1,E2とパ
レットリフターF1,F2には、互いの間で実車パレットを
移載する実車パレット移載機構と空パレット移載機構が
設置されており、全ての台車Cには格納棚Hとの間で実
車パレットを移載する実車パレット移載装置と空パレッ
トを移載する空パレット移載装置が設置されている。
【0010】上記立体駐車場の入庫操作を説明すると、
図12上段は入庫用乗降室6のパレットリフターF1に入庫
車が進入してきた状態であり、乗降室6に上昇してきた
エレベータE1の下段レールR2には空パレットPeが載せら
れている。ここで実車パレットPaをエレベータE1の上段
レールR1上に引き込み、つぎにパレットリフターF1を下
降させ、空パレットPeの払い出しを受け取る。これによ
り乗降室6での実車パレットPaと空パレットPeの移載は
完了であり、エレベータE1は入庫車を載せて格納すべき
格納層へ降りていく。またパレットリフターF1はつぎの
入庫に備えて上昇する。図12中段は、エレベータE1が入
庫車を格納する格納層へ降りてきて、エレベータE1の前
に台車Cが停止した状態である。この台車Cの下段レー
ルR2には空パレットPeが載せられており、ここで実車パ
レットPaが台車Cの上段レールR1に移され、同時に空パ
レットPeがエレベータE1の下段レールR2に払い出され
る。エレベータE1は次の入庫に備えて上昇していき、台
車Cは格納すべき格納棚Hの前まで走行する。図12下段
は台車Cが格納棚Hの前で停止した状態であり、その格
納棚Hの下段レールR2上には空パレットPeが載せられて
いる。ここで実車パレットPaが格納棚Hの上段レールR1
に移され、同時に空パレットPeが台車Cの下段レールR2
上に払い出される。上記のエレベータE1と台車C間、お
よび台車Cと格納棚H間の実車パレットPaと空パレット
Peの移載は全く同時に行われ、空パレット処理にのみ要
する時間が生じない。出庫操作は上記と逆順に行われる
が、実車パレットPaと空パレットPeの移載が同時に行わ
れることは同様である。したがって、この駐車場では、
入出庫サイクルが短縮されるのである。
【0011】つぎに、上記立体駐車場の各部の構成を詳
細に説明する。図13(A)はパレットPの平面図、同図
(B)はパレットPの側面図である。パレットPは自動
車を載置する概ね平板状の長四角形の部材であり、その
表面は自動車載置面11となっている。またパレットPの
四隅には後述する実車パレット移載装置70の係合ピン88
が掛合する係合凹部12が形成されており、パレットPの
短辺側の下面には移載時にレールR1,R2上を転動するロ
ーラ13が片側に4個ずつほぼ等間隔に軸着されている。
さらにパレットPの長辺側フレーム18の側面には折り
畳み可能な半ドア防止柵14が取付けられている。
【0012】図14は入庫用および出庫用の乗降室6
(7)の平面図であり、エレベータ室8(9)の一部と
左側歩道Wa、およびパレットリフターF1(F2)を示して
いる。なお、右側歩道は省略している。図15(A)は歩
道Waの側面図、同図(B)はパレットリフターF1の側面
図である。図14および図15(B)のパレットリフターF1
(F2)は、井桁状に組んだリフターフレーム31を有して
おり、このリフターフレーム31の外形はパレットPより
若干小さくなっている。リフターフレーム31の両端の短
辺側にはパレット横送り装置25が取付けられ、さらにリ
フターフレーム31と乗降室の床面との間には、リフター
フレーム31を昇降させる昇降装置120 が2基取付けられ
ている。図15(B)の左側実線位置はパレットPの上昇
位置を示し、図15(B)の右側実線位置はパレットPの
下降位置を示している。
【0013】図14〜15に示すように、パレットリフター
F1,F2の両端部近傍外側には移動式の上段レールr1と固
定式の下段レールr2が設置されている。上段レールr1は
スライダ66上に固定され、該スライダ66はレール67上を
摺動するようになっており、シリンダ68で進退するよう
になっている。図15(B)において、左側は上段レール
r1が進出した状態であり、実車パレットPaを支持してい
る。右側は上段レールr1が退避した状態であり、空パレ
ットPeの短辺から離間するように退避している。このよ
うに退避した状態では上段レールr1とパレットPの短辺
が干渉しないので、パレットリフターF1,F2によってパ
レットPを昇降させることができる。また前記上段レー
ルr1の定位置の下方には空パレットPeを移載する高さに
設定された下段レールr2が固定されており、これらの上
段レールr1と下段レールr2はエレベータE1,E2の上段レ
ールR1と下段レールR2にレベルが合わされている。さら
に、図14に示すように歩道Waの前端と後端の近傍には、
固定式の上段レールr4と下段レールr5が設置され、この
上段レールr4と下段レールr5は、前記上段レールr1、下
段レールr2とレベルが合わされ、パレットリフターF1,
F2と後述するエレベータE1,E2との間で実車パレットPa
および空パレットPeを移載する際に、パレットを支持す
るため使用される。
【0014】前記歩道Waは、エレベータ室8(9)とパ
レットリフターF1(F2)の間の空間を埋める長方形の板
状部材である。図15(A)に示すように、この歩道Waの
下面にはパンタグラフ式の昇降機構48が取付けられてお
り、左側に示す上昇位置と右側に示す下降位置との間で
昇降するようになっている。そして、上昇位置では入出
庫の乗員が自動車への乗り降りに利用する。下降したと
きは、実車パレットPaおよび空パレットPeの移載を妨げ
ないように退避した位置にある。
【0015】さて、上記の機械式駐車場において、図12
に示すように、上段レールR1上で搬送保管される実車パ
レットPaは半ドア防止柵14を立てておかねばならない
が、下段レールR2に収納され搬送保管される空パレット
Paは半ドア防止柵14を倒伏させておかねばならない。そ
のため、本発明におけるパレットPの半ドア防止柵14は
起立した状態と倒伏した状態とに保持する自己保持機能
を持たせ、乗降室6、7のパレットリフターF1,F2 には
半ドア防止柵14を起立・倒伏させる起伏装置100が取付
けられている。
【0016】まず、半ドア防止柵14の詳細を説明する。
図6は図13に示された半ドア防止柵14の拡大図であり、
同図において、 141は横棒で、その両端のそれぞれに支
柱142 の上端が回動自在に軸支され、2本の支柱142 の
下端はパレットPの長辺側フレーム18に回動自在に軸支
されている。なお、図中右側の支柱142 は折畳み時に横
棒141 との干渉を避けるため、直角方向に突出したブラ
ケット142aを介して、横棒141 の一端と軸着している。
このため、図13(B)に実線で示す起立状態と、想像線
で示す倒伏状態をとることができる。なお、起立状態で
は横棒141 はパレットP上の自動車のドアに当る位置に
あり、倒伏状態ではパレットPの上面より上方に突出し
ないように折り畳まれる。
【0017】前記パレットPの長辺側フレーム18の側面
において、一方の支柱142 の下面には起立状態の位置を
規制する第1ストッパー143 が取付けられ、両支柱間の
適所には倒伏状態の位置を規制する第2ストッパー144
が取り付けられている。そして、一方の支柱142 とパレ
ットPの長辺側フレーム18との間に、ガスダンパー145
が取付けられている。このガスタンパー145 は特許請求
の範囲にいう弾発手段を構成しており、起立状態を保持
するよう、伸長方向の付勢力を支柱142 に加えるもので
ある。これにより半ドア防止柵14は起立状態で安定して
保持される。ただし、このガスダンパー145 の付勢力は
半ドア防止柵14を倒伏状態から起立させるに必要な力よ
り小さく設定されているので、このガスダンパー145 に
より半ドア防止柵14は倒伏状態から起立状態に姿勢変更
することはなく、半ドア防止柵14は、その倒伏状態では
自重により安定的に保持される。
【0018】なお、半ドア防止柵は、起立状態および倒
伏状態の姿勢を維持する必要がある。そのために起立状
態では、図6に示すように、ガスダンパー145 の両端の
取付ピンを等る直線X1 と、これに平行に引いたピン14
6 を通る直線X2との間の間隔d1を少しでも大きくして、
ガスダンパー145 による支柱142 に与える回転モーメン
トの量を大きくしている。また、倒伏状態では図7に示
すように、直線X1と直線X2との間の間隔d2を少しでも小
さくなるようにして、ガスダンパー145 による支柱142
に与える回転モーメントの量を小さくしている。倒伏状
態において、直線X1と直線X2が一致するようにガスダン
パー145 を長辺側フレーム18に取付ければ、回転モーメ
ントの量は零になる。
【0019】図6に示すように前記横棒141 の下面には
押板148 が取付けられており、後述する起伏装置100 の
アーム104 先端のローラ109 が当接して半ドア防止柵14
を倒伏させるようになっている。この場合、押板148 の
面積が大きくとれるので、アーム104 のローラ109 との
当接が確実となり、倒伏操作を行いやすいという利点が
ある。なお、アーム104 の先端との当接が確実であれ
ば、押板を設ける代りに横棒141 の下面に凹部を形成し
たり、横棒141 自体を湾曲させる等の任意の手段をとる
ことができる。
【0020】つぎに、前記半ドア防止柵14を起伏させる
起伏装置100 を説明する。図1は起伏装置100 を示す側
面図、図2の(A)図は起伏装置100 の平面図、(B)
図は同側面図、図3は起伏装置100 の一部断面図正面
図、図4は滑子105の位置を連結ピン108 の旋回軌跡に
接する水平接線と垂直接線の交点に設けた図1の実施例
におけるアーム104 の移動軌跡の説明図、図5の(A)
図は滑子105をリンク103 の回転中心からみて前記交点
より遠くに設けた場合のアーム104 の移動軌跡の説明
図、同(B)図は滑子105 を前記交点よりリンク103 の
回転中心に近い位置に設けた場合のアーム104 の移動軌
跡の説明図である。
【0021】図1および図2(A)に示すように、起伏
装置100 はパレットリフターF1、F2の外側のリフターフ
レーム31に取付ブラケット101 を介して固定されてお
り、パレットPの左右両側の半ドア防止柵14に対応付け
て、各パレットリフターF1、F2の左右両側に設けられて
いる。
【0022】この起伏装置100 の構成を図2〜3に基づ
き説明すると、減速機付モータ102と、該モータ102 に
よって回転させられるリンク103 と、該リンク103 に連
結されたアーム104 と、該アーム104 の移動軌跡を規制
する滑子105 を主たる構成要素としている。前記滑子10
5 は特許請求の範囲にいう揺動支点部材であり、リンク
103 の回転軌跡103aの外の位置において、ブラケット10
6 に取付けたピン107で回転自在に支持されている。つ
まり、ピン107 に対し滑子105 は回転自在であるが、ピ
ン107 の位置は固定され、移動不能である。前記アーム
104 の基端は連結ピン108 でリンク103 に回動自在に連
結しており、先端にはローラ109 が回転自在に連結され
ている。そして、アーム104 の基端付近から中央付近に
かけてスライド板110 が取付けられ、このスライド板11
0 は前記滑子105 に形成された凹溝内を摺動するように
なっている。前記滑子105 の取付位置を図1に基づき説
明すると、前記リンク103 が垂直位置(0位置)にある
ときの連結ピン108 を通る水平線と、前記リンク103 が
半ドア防止柵14の倒伏方向に向いた水平位置(I位置)
にあるときの連結ピン108 を通る垂直線との交点であ
る。
【0023】つぎに、上記の構成に基づく起伏装置100
の作動を説明する。なお、104a、104bはアーム104 の先
端の移動軌跡であり、曲率半径が異なる二つの円弧を結
んだ循環軌跡となっている。図1の実線図示のように、
リンク103 が0点位置にあるときはアーム104 は水平に
なっており、この状態からリンク103 を反時計方向に2
70°回転させてI位置にもたらすと、アーム104 は循
環軌跡の下側の移動軌跡104aを通って直立する。すなわ
ち図4に太線で示すように、リンク103 が回転中心に対
し滑子105 の反対側を動いている間は、滑子105 からア
ーム104 先端までの距離は短かくなるから浅い円弧状の
軌跡104aを描くことになる。そして、このときの動きに
よって、図1に示すように半ドア防止柵14の横棒141 は
倒伏位置から起立位置に押し上げられる。なお、横棒14
1 を押し上げるとき、ローラ109が接触して回転するの
で、不要な摩擦は生じず抵抗は少ない。横棒141 の押上
げが完了すると、そこで、リンク103 をI位置から0位
置へ反転(時計方向へ回転)させると、アーム104 は再
び水平位置へ戻る。なお、既述のごとくガスダンパー14
5 により半ドア防止柵14は起立状態に確実に保持され
る。
【0024】半ドア防止柵14を倒伏させるには、前記と
同様にリンク103 を0位置からI位置(270 °)へ回転
させ、アーム104 を直立させる。そして、さらにI位置
(270 °)から0位置へ反時計方向に回転を続ける。そ
うするとアーム104 の先端は循環軌跡の上側の軌跡104b
を通って直立位置から倒伏位置へ倒れる。すなわち、図
4に細線で示すように、リンク103 が回転中心より滑子
105 側を動いている間は、滑子105 からアーム104 先端
までの距離は長くなるから深い円弧状の軌跡104bを描く
ことになる。そして、このときの移動軌跡104aの最初の
動きは水平移動成分が大きく、この水平移動により横棒
141 に取付けた押板148 をアーム104 先端のローラ109
で押すことにより半ドア防止柵14を倒伏位置へ倒すこと
ができる。なお、ガスダンパー145 が抵抗となるが、ア
ーム104 の倒伏力をより大きく設定しておけばよい。完
全に倒伏した半ドア防止柵14はその自重により、倒伏状
態を安定的に保つことができる。以上のごとく、本実施
例では半ドア防止柵14の起立も倒伏も起伏装置100 の駆
動のみで行えるのである。
【0025】なお、図1および図4で示した滑子105 の
位置は、リンク103 が垂直位置にあるときの連結ピン10
8 を通る水平線と、リンク103 が半ドア防止柵14の倒伏
方向に向いた水平位置にあるときの連結ピン108 を通る
垂直線の交点であったが、図5(A)に示すように、前
記滑子105 の位置をリンク103 の回転中心から見て前記
交点よりも遠ざかる位置に設けてもよく、また、図5
(B)に示すように、前記滑子105 の位置をリンク103
の回転中心から見て前記交点よりも近づいた位置に設け
てもよい。
【0026】つぎに、本発明の他の実施例を説明する。
前記実施例では、半ドア防止柵14の起立状態の付勢にガ
スダンパー145 を用いたが、これの代りに図に示すよ
うに、引張りバネ149 を用いてもよく、さらにその他任
意の弾発手段を用いることができる。また、前記実施例
では、滑子105 にスライド板110 を嵌合させたが、その
代りに図に示すように、アーム104 に長孔111 を形成
し、この長孔111 にピン107に固定した丸棒状の滑子105
aを通してもよい。さらに、前記実施例では、自動車の
格納層が上下に多層設けられた機械式駐車場について説
明したが、格納層が1層である機械式駐車場であっても
よい。また、半ドア防止柵を起伏させる装置をパレット
リフターに設けた例を示したが、自動車の乗降室に設け
られたターンテーブルに設けたり、パレット搬送用の台
車に直接自動車を乗降させるタイプの駐車場であって
は、台車に設けてもよい。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、空パレットとして搬送
保管中は半ドア防止柵をコンパクトに倒伏させ、実車パ
レットとして搬送保管中は半ドア防止柵を起立させた状
態に自己保持させることができ、しかも起伏装置の駆動
のみで半ドア防止柵を起立と倒伏の両動作をさせうる半
ドア防止装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる半ドア防止柵14と起
伏装置100 の側面図である。
【図2】(A)図は起伏装置100 の平面図、(B)図は
同側面図である。
【図3】起伏装置100 の一部断面正面図である。
【図4】滑子105 位置を連結ピン108 の旋回軌跡に接す
る水平接線と垂直接線の交点に設けた図1の実施例にお
けるアーム104 の移動軌跡の説明図である。
【図5】(A)図は滑子105 をリンク103 の回転中心か
らみて前記交点より遠くに設けた場合のアーム104 の移
動軌跡の説明図、(B)図は滑子105 を前記交点よりリ
ンク103 の回転中心に近い位置に設けた場合のアーム10
4 の移動軌跡の説明図である。
【図6】半ドア防止柵14の側面図である。
【図7】ガスダンパー145 の取付状態説明図である。
【図8】弾発手段の他の例の説明図である。
【図9】(A)図は起伏装置100 の他の例の一部側面
図、(B)図は同一部平面図である。
【図10】(A)図は本発明が適用される機械式駐車場
の平面図、(B)図は側面図である。
【図11】図10の駐車場の格納層の平面図である。
【図12】本発明が適用される機械式駐車場の概念図で
ある。
【図13】(A)図はパレットP平面図、(B)図は側
面図である。
【図14】乗降室6,7における歩道Waとパレットリフ
ターF1,F2の平面図である。
【図15】(A)図は歩道Waの側面図、(B)図はパレ
ットリフターF1,F2の側面図である。
【符号の説明】
6 入庫用乗降室 7 出庫用乗降室 E1 入庫用エレベータ E2 出庫用エレベー
タ F1 パレットリフター F2 パレットリフタ
ー C 台車 R1 上段レール R2 下段レール P パレット H 格納棚 100 起伏装置 102 モータ 103 リンク 104 アーム 105 滑子 141 横棒 142 支柱 145 ガスダンパー 148 押板

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パレットに自動車を積載して該パレットと
    共に自動車を格納部に運搬する機械式駐車場において、 前記パレットに起伏自在に取付けられた半ドア防止柵
    と、前記半ドア防止柵を起伏・倒伏させる起伏装置とか
    らなり、 前記半ドア防止柵は、起立時に自動車ドアの側方に位置
    する横棒と、該横棒の両端に上端が回動自在に軸着され
    下端がパレットの側縁に回動自在に軸着された2本の支
    柱と、半ドア防止柵を倒伏した状態に保持するストッパ
    ーと、半ドア防止柵を起立させた状態に保持するストッ
    パー、および半ドア防止柵を起立方向に付勢する弾発手
    段とからなり、 前記起伏装置は、モータで回転されるリンクと、該リン
    クの先端に基端がピン連結された垂直面内で揺動するア
    ームと、該アームを揺動自在かつスライド自在に支持す
    る揺動支点部材とからなり、該アームの起立動作で前記
    半ドア防止柵の横棒を押し上げて起立させ、該アームの
    倒伏動作で前記横棒を水平方向に押して倒伏させるよう
    構成されていることを特徴とする機械式立体駐車場にお
    けるパレットの半ドア防止装置
  2. 【請求項2】前記揺動支点部材は前記リンクが垂直位置
    にあるときの前記連結ピンを通る水平線と、前記リンク
    が半ドア防止柵の倒伏方向に向いた水平位置にあるとき
    の前記連結ピンを通る垂直線との交点に固定されている
    ことを特徴とする請求項記載の半ドア防止装置。
  3. 【請求項3】前記起伏装置のアームの先端にローラを回
    転自在に取付け、倒伏操作時に該ローラの当接する押板
    が前記半ドア防止柵の横棒の下面に取付けられているこ
    とを特徴とする請求項1記載の半ドア防止装置。
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