JPH044432B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、階下乃至地下の駐車空間に設置され
た鋼製フレーム上に上下２段に並設したパレツト
を左右送り装置にて移送し且つ前記パレツト列の
両端に設置したパレツト旋回装置にて上段のパレ
ツトを下段に下降せしめると同時に下段のパレツ
トを上段に上昇せしめるようにした駐車装置ユニ
ツトにパレツト昇降用フオークリフトを付設した
円形循環式駐車装置に係るものである。

（従来の技術） 前記種類の円形循環式駐車装置は、階下乃至地
下の駐車空間に上下２段に配設されるべき複数個
の車両載置用パレツトと該パレツトが走行する２
本の案内用レールと前記パレツトをレールに沿つ
て一方のレールから他のレールへと（またはこの
逆に）前進せしめて旋回させる機械的旋回装置と
前記パレツト間に一時的の掛合を安全に保持する
ように前記パレツト列の両端で共働する円弧状案
内部と各レールの両端でレールから前記円弧状案
内部に至る強制通路を経て一方のレールから他方
のレールに転換する装置と前記両装置の各駆動部
に運動を同期的に伝動する駆動連結部とから成る
駐車装置ユニツトの何れか一方側に階上乃至地上
の入出庫口に達するパレツト昇降用フオークリフ
トが付設してある。

（発明が解決しようとする問題点） 前述したような円形循環式駐車装置において、
駐車装置ユニツトの上段乃至下段パレツトに車両
を出したり入れたりする場合は、フオークリフト
の昇降フレームをパレツト旋回範囲の中間部で停
止させなければならず、この状態では前記昇降フ
レームが旋回範囲内でパレツトに当つて昇降フレ
ームにパレツトを載せることができない。従つ
て、パレツトの旋回範囲から昇降フレームを退避
させるために、装置ユニツトの床面にピツトを形
成し、該ピツト内にフオークリフトの昇降駆動部
を収納している。

このピツトを形成することは施工工数が増えて
トータルコストも高くなり、駐車装置の占有する
容積も増大してコンパクトにならず体裁も良くな
いという欠点がある。

本発明の目的は、このピツトを無くして昇降部
の床面を装置ユニツトの循環部の床面と同一レベ
ルにすることによつて駐車装置全体の断面を凹凸
の少ない合理的な形状に改善した円形循環式駐車
装置を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） このため、本発明によれば、フオークリフトの
リフト柱に装着されている支持枠と該支持枠の両
端に枢着されている可動フオークとから成る昇降
フレームを折り畳み可能になすと共に駐車装置ユ
ニツトの循環部床面と昇降部床面とのレベルを同
一にし、この場合、パレツト旋回の最下部で前記
可動フオークが閉鎖状態となり且つパレツト旋回
の中間部で前記可動フオークが開放状態となるよ
うに構成したものである。

（実施例） 従来の技術の項で説明した円形循環式駐車装置
の装置ユニツトとしては、例えば特許第242071号
（特公昭33−665号公報）に記載されているものが
あるが、本発明においては、特開昭57−90308号
公報に開示されている型式の円形循環式駐車装置
に付設されるべきフオークリフトの昇降フレーム
構造を改良して折り畳み式となし、これによつて
ピツトを形成することなく昇降駆動部を装置ユニ
ツトの床面と同一レベルにしたものである。

第１図において、１は階下乃至地下の駐車空間
に設置された機枠乃至鋼製フレーム、２は該機枠
乃至鋼製フレーム上に上下２段に並設した車両等
を載置すべきパレツト、３は駆動スプロケツトホ
イール、４は被駆動スプロケツトホイール、５は
前記両スプロケツトホイールに懸架されているエ
ンドレスチエーンをそれぞれ示すものであつて、
パレツト２は適宜図示してないアタツチメントを
介してエンドレスチエーン５に取付けられてお
り、駆動スプロケツトホイール３の回転により矢
印方向に移動せしめられ、前記パレツト列の両端
に設置されるべき機械的旋回装置（図示せず）に
て上段パレツトを下段に下降せしめると同時に下
段パレツトを上段に上昇せしめるように構成して
ある。

このように構成されている駐車装置ユニツトＵ
の何れか一方側（図示では左側）にはパレツト２
の上昇及び下降用フオークリフト６が設置してあ
つて、該フオークリフトは、主としてパレツト２
を載せて下降乃至上昇する折り畳み可能な昇降フ
レーム７と対向配置のリフト柱８と駆動ローラチ
エーン９と該チエーンを装架している前記リフト
柱の下部及び上部に取付けてある駆動スプロケツ
トホイール１０及び被駆動スプロケツトホイール
１１等から構成されており、これら両スプロケツ
トホイール間に装架されている駆動ローラチエー
ン９のリフト外側にはカウンタウエイト１２が取
付けてあり、適宜図示してない昇降駆動装置の駆
動による駆動スプロケツトホイール１０の回転に
よつて昇降フレーム７は下降乃至上昇せしめられ
る。

次に、折り畳み可能な昇降フレーム７は、主と
して、第２図及び第３図に示すように、リフト柱
８の内側に沿つて上下動する支持枠１３と該支持
枠の両端に枢着連結してある対向配置の相互に内
方へ揺動する可動フオーク１４，１４とこれらの
可動フオークを枢着連結している作動ロツド１５
から構成されるものであつて、この場合、支持枠
１３の両端部のリフト側には、それぞれブラケツ
ト１６を介して４個のガイドローラ１７が取付け
てあると共に上下部には駆動ローラチエーン９の
始端及び末端が固着してあり、チエーン駆動によ
る前記支持枠の上下動に際してはガイドローラ１
７はリフト柱８の両外側に摺動回転する。

また、支持枠１３の内側両端に一体形成してあ
るブラケツト１８，１８には可動フオーク１４，
１４がピン１９，１９にてジヨイントしてあり、
これらの可動フオークの内方及び外方突出部２
０，２１はピン２２，２３を介して作動ロツド１
５とジヨイントせしめられており、該作動ロツド
の略々中央部に設けてある作動ローラ２４は、第
１図に示すパレツト２の旋回範囲の中間部即ち昇
降フレーム７の停止する位置Ａ−Ａ線より下方で
あつて且つマスト柱８の内側に縦方向に設けられ
るべき第４図に示すような強制変向ガイド２５に
嵌合して摺動回転し、この場合、強制変向ガイド
２５は、前述した昇降フレーム７の停止位置に相
当してマスト柱８，８間に架設した継ぎ梁２６に
固着した受台２７に取付けられており、作動ロツ
ド１５の作動ローラ２４が前記強制変向ガイドの
上方直線部２８にある時には昇降フレーム７の可
動フオーク１４，１４は開放状態にあり、昇降フ
レーム７の下降に伴つて作動ローラ２４が傾斜部
２９を通過する時には可動フオーク１４，１４は
それぞれ内方へ揺動し、更に、作動ローラ２４が
下方直線部３０に達した時には、第１図の下端に
示すように折り畳まれて閉鎖状態となる。

（作用） 第１図において、パレツト２の旋回範囲におけ
る中間部でＡ−Ａ線上で停止している時は折り畳
み可能な昇降フレーム７を形成している可動アー
ム１４の自由端部に取付けてある掛止ピン３１は
パレツト２と掛合しており、次いで、自動車を入
庫する場合は、昇降駆動装置（図示せず）にて前
記昇降フレームを２点鎖線にて示す入出庫口３２
の乗込レベルまで上昇せしめて自動車を乗入れた
後、前記昇降駆動装置にてＡ−Ａ線にて示すパレ
ツト移載位置まで下降せしめ、パレツト旋回装置
（図示せず）により駆動スプロケツトホイール３
の回転にて下方矢印方向に移動循環している駐車
装置ユニツトＵの上段パレツト列中に送り込んで
所定の位置に入庫するものである。

一方、自動車を出庫する場合は、予めＡ−Ａ線
上にある昇降フレーム７を昇降駆動装置（図示せ
ず）にて下降せしめると、第２図、第３図及び第
４図に示すように、前記昇降フレームを形成して
いる１対の可動フオーク１４に枢着連結されてい
る作動ロツド１５の作動ローラ２４が強制変向ガ
イド２５の直線部２８を下降して傾斜部２９に移
行するのに伴つて前記作動ロツドが第３図に示す
矢印方向に移動するために、前記両可動フオーク
はピン１９，１９を中心としてそれぞれ内方へ揺
動し、前記作動ローラが下方直線部３０に達した
時に前記両可動フオークは第２図にも２点鎖線で
示されているように90゜旋回して折り畳まれると
同時に前記作動ロツドのピン２２，２３も２点鎖
線で示されている位置に達する。

従つて、第１図に２点鎖線で示すように、昇降
フレーム７は駐車装置ユニツトＵの循環部床面と
同一レベルの昇降部床面に設置してあるフオーク
リフト６の最下部に達してパレツト２の旋回範囲
から退避することができるので、前記パレツトが
前記フオークに当ることはない。次いで、自動車
を収容している下段のパレツト２を駆動スプロケ
ツトホイール３の回転にて下方矢印方向に移動さ
せ、旋回装置（図示せず）にて下段パレツト列か
ら上段パレツト列へと旋回させてＡ−Ａ線上に一
時的に前記パレツトを保持した後、昇降駆動装置
（図示せず）にて折り畳まれている可動フオーク
１４と支持枠１３から成る昇降フレーム７を上昇
せしめると、それまでは強制変向ガイド２５の下
方直線部３０にあつた作動ロツド１５の作動ロー
ラ２４は上昇して傾斜部２９に移行するのに伴つ
て前記両可動フオークはピン１９，１９を中心と
してそれぞれ外方へ揺動し、前記作動ローラが上
方直線部２８に達した時に90゜旋回して開放状態
となり、前記両フオークの掛止ピン３１，３１が
前記パレツトに係合してロツクされ、引き続くリ
フト上昇によつて前記昇降フレームは前記パレツ
トを掬い上げて入出庫口３２のレベルに到達せし
めて出庫するものである。

（発明の効果） 以上述べたところから、本発明によれば、フオ
ークリフトの昇降フレームを折り畳み可能とした
ためにリフト昇降駆動部を収納するピツト形成の
必要がなくなり、これによつて建築の駐車場計画
に際し、提供される駐車装置の断面形状が昇降部
と駐車装置ユニツトの循環部において、循環部床
面と昇降部床面のレベルを同一にすることがで
き、従つて建築構造上の無駄を無くし、トータル
コストを低減せしめることができ、駐車装置の占
有する容積を減少せしめてコンパクトにまとめ得
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る円形循環式駐車装置の正
面図、第２図は本発明装置におけるフオークリフ
トの平面図、第３図は前同様リフトにおける昇降
フレームの折り畳み構造の詳細を示す平面図、第
４図は強制変向ガイドの側面図である。 なお、図示された主要部と符号との対応関係は
次の通りである。１……機枠乃至鋼製フレーム、
２……パレツト、６……フオークリフト、７……
昇降フレーム、８……リフト柱、１３……支持
枠、１４……可動フオーク、１５……作動ロツ
ド、２４……作動ローラ、２５……強制変向ガイ
ド、２６……継ぎ梁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 階下乃至地下の駐車空間において、上下２段
   に並設したパレツトを移送するパレツト左右送り
   装置と、この左右送り装置の両端に設置されて、
   移送されてきたパレツトを上段から下段へ、又は
   下段から上段へ移送するパレツト旋回装置とを具
   えている駐車装置ユニツトの一方側に、パレツト
   昇降用フオークリフトが付設してある型式の駐車
   装置において、フオークリフトのリフト柱に両端
   が上下動可能に装着されている水平支持枠と、該
   水平支持枠の両端に基端が枢着されている１対の
   可動フオークと、この両可動フオークを連結し、
   かつ中間に作動ローラを有する作動ロツドとを具
   えた昇降フレームを設けるとともに、フオークリ
   フトのリフト柱の継ぎ梁に前記作動ローラが摺嵌
   し、昇降フレームの上下動に応じて作動ローラを
   横方向に変位する変向ガイドを設け、両可動フオ
   ークの自由端は前記作動ローラの横方向変位によ
   り、パレツトと係合する開位置と、係合しない閉
   位置との間を移動するようになつており、昇降フ
   レームがパレツト旋回装置の最下部に対応した位
   置となつたときは、可動フオークの自由端は閉位
   置となり、パレツト旋回装置の中間部に対応した
   位置となつたときは、可動フオークの自由端は開
   位置となることを特徴とする円形循環式駐車装
   置。