JP3581796B2 - 複数配置コンパクトブームノーズ部 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はブームのノーズ部(突出部)に関する。特に、複数配置コンパクトブームノーズ部に関する。
【0002】
【関連技術の説明】
ブームのノーズ部は、複数の部分又は単一の部分からなり、一般的に、シャフトに装着される1つ又はそれ以上のシーブ(滑車)のための支持部を収容した溶接鋼構造であり、ブームの先端付近でリフトライン即ち荷重ラインを荷重に方向転換するために用いられる。ブームノーズ部のシーブは1本のシャフトの或る場所に装着されるが、上方シーブアセンブリと下方シーブアセンブリがあることがしばしばである。上方即ち主要シーブは、ブームの端部付近で、荷重即ちリフトラインを、下方即ち補助シーブアセンブリ(即ち、下方ブームノーズ部シーブ、補助ブームノーズ部シーブ、ブーム伸展シーブ)に導く。1本又は2本のライン部分構成の許容限界より大きい荷重を引き上げるときに要求される多数本のライン部分構成を、適応させるためには、補助シープアセンブリが必要である。2本のライン部分構成の許容限界を超える荷重を引き上げないのならば、1つのシーブの配置で十分である。
【0003】
多数本のライン部分構成が要求されるときは、フックブロックが荷重を引き上げるために用いられる。フックブロックは、1つ又はそれ以上のシーブで構成され、荷重をつかむために利用される端部のフックと共に鉄鋼ハウジングに封じ込められる、引き上げデバイスである。2本のライン部分構成に対しては、ワイヤロープはブームノーズ部の下方シーブを通過し、下方のフックブロックシーブ付近まで伸び、ワイヤロープが終端ラグに固定されるブームノーズ部に再び戻らなければならない。3本又はより多数本のライン部分構成に対しては、適当な数の下方ブームノーズ部シーブとフックブロックシーブが要求され、複数本のライン部分構成の最後にたどり着くまで2部位のシーブの間を荷重ラインが上に下に通される。
【0004】
高いブームアングルにて複数本のライン部分構成を利用して荷重を引き上げる場合は、フックブロックから下方ブームノーズ部シーブへの戻りラインはブームセクションの底部を越えなければならない。このことにより、ブームノーズ部がブームの底部より下方に伸びて下方ブームノーズ部シーブを必要な位置に置くよう調整することが要求される。このように、ブームノーズ部の全体高さは、荷重が引き上げられる高さをブームノーズ部が低くしてしまうので、望ましいものより大きくなる。
【0005】
接近動作が制限される制限領域にて荷重を引き上げる場合コンパクトブームノーズ部は重要な特徴である。しかしながら、最大引き上げ能力において妥協しないこともまた、望ましい。
【0006】
【発明の概要】
本発明の目的は、上述の問題点や不都合を克服する、複数配置ブームノーズ部を供給することである。
【0007】
本発明のさらなる目的は、コンパクトブームノーズ部を供給することである。
【0008】
その上さらなる本発明の目的は、主要と補助のシーブセットを備えしかも補助シーブセットが収容可能である、複数配置コンパクトブームノーズ部を供給することである。
【0009】
本発明の別の目的は、コンパクトで、しかもリフテイング能力を最大にするブームノーズ部を供給することである。
【0010】
主要と補助のシーブセットを備え、しかも主要と補助のシーブセットの両方が夫々荷重ベアリング部位を支持し得るように補助シーブセットが配置され得る、複数配置コンパクトブームノーズ部を供給することも、本発明の目的である。
【0011】
これらと他の目的物は、複数配置ブームノーズ部が供給する。複数配置ブームノーズ部は支持構造を含む。支持構造はブームの1端部に配置され、少なくとも第1のシーブセットを支持する。上記第1のシーブセットは少なくとも1つのシーブを含む。複数配置ブームノーズ部はピボットアームをも含む。ピボットアームは第1と第2の端部を備える。上記第1の端部は上記支持構造にピボット旋回するように接続される。上記第2の端部は第2のシーブセットを支持する。上記第2のシーブセットは少なくとも1つのシーブを含む。上記ピボットアームは少なくとも第1の動作位置と収容位置とを備える。上記ピボットアームは上記収容位置では上記ブームの方向に伸びている。更に、上記ピボットアームが上記収容位置内にあるとき、第2のシーブセットは上記ブームの内部に含まれる。
【0012】
これらと他の目的物は、複数配置ブームノーズ部がさらに供給する。複数配置ブームノーズ部は支持構造を含む。支持構造はブームの1端部に配置され、少なくとも第1のシーブセットを支持する。上記第1のシーブセットは少なくとも1つのシーブを含む。複数配置ブームノーズ部は荷重を運ぶための第1の荷重ベアリング手段をも含む。複数配置ブームノーズ部は荷重を運ぶための第2の荷重ベアリング手段をも含む。複数配置ブームノーズ部はピボットアームをも含む。ピボットアームは第1と第2の端部を備える。上記第1の端部は上記支持構造にピボット旋回するように接続される。上記第2の端部は第2のシーブセットを支持する。上記第2のシーブセットは少なくとも1つのシーブを含む。上記ピボットアームは少なくとも第1の動作位置と第2の動作位置とを備える。上記第1の荷重ベアリング手段は上記第1のシーブセットにより支持され、上記ピボットアームが上記第2の動作位置にあるときは上記第2の荷重ベアリング手段が上記第2のシーブセットにより支持される。
【0013】
本発明の他の目的、特徴、特性、構成の関連要素に関する方法、操作、機能、パーツの組み合わせ、そして製造経済は、符号が種々の図において対応する部分を示すように、その全てがこの明細書の部分を形成する以下の好ましい実施形態の詳細な説明や添付の図面から明白である。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1A、1Bは、それぞれ、全ブームノーズ部構成にある本発明に係るブームノーズ部の実施形態の、側面図と端部図を示す。図1A、1Bに示されるように、ブームノーズ部12は複数セクションブーム10の端部に配置される。ブームノーズ部12は、第1のシャフト14上で主要シーブセット16を支持するための支持構造である。ブームノーズ部12は、第1のシャフト14上にてピボットアーム18をも支持する。
【0015】
図1Bに示されるように、ピボットアーム18は、2枚の平行プレート20と第2のシャフト22とから形成される。ピボットアーム18は第2のシャフト22上にて補助シーブセット24を支持する。主要シーブセット16と補助シーブセット24の各々は、少なくとも1つのシーブを含む。図1Bに示されるように、ここで例示されている本発明に係るブームノーズ部の実施形態は、主要シーブセット16では1つのシーブを、補助シーブセット24では2つのシーブを、含んでいる。
【0016】
ホイスト(図示せず。)に接続されるホイスト荷重ライン26は、主要と補助のシーブセット16、24とフックブロック28とに沿って通されている。荷重ライン26の終端は、終端ラグ30によりブームノーズ部12に固定される。
【0017】
前に説明したように、ピボットアーム18は、第1のシャフト14にてブームノーズ部12にピボット旋回するように接続されている。従って、第1のシャフト14の周りでピボットアーム18をピボット旋回することにより、補助シーブセット24は複数位置のうちの1位置に配置され得る。さらに図1Aに示されるように、ブームノーズ部12は、下部右手角に形成されている第1の装着ホール32と、下部左手角に形成されている第2の装着ホール34と、上部左手角に形成されている第3の装着ホール36とを、含む。ピボットアーム18は、内部に形成されている第4の装着ホール37も含む。図1Aに示されるように、第4の装着ホール37と第2の装着ホール34の中にロッキングピン38を配置することにより、ピボットアーム18はブーム10に対し垂直に固定される。この位置を、全ブームノーズ部構成という。
【0018】
全ブームノーズ部構成は、3本又はより多数本のライン部分構成を必要とする荷重を持ち上げるのに用いられる。さらに、全ブームノーズ部構成は、コンパクトブームノーズ部が必要でない場合にいつでも用いることができる。
【0019】
ピボットアーム18を上方にピボットし第4の装着ホール37と第3の装着ホール36の中にロッキングピン38を配置することにより、ピボットアーム18は、ピボットアーム18がブーム10から離れて伸びるように、固定され得る。補助ブームノーズ部構成と呼ぶこの位置においては、ピボットアーム18はブーム10と鈍角を形成する。
【0020】
図2A、2Bは、それぞれ、補助ブームノーズ部構成にある本発明に係るブームノーズ部の実施形態の、側面図と端部図を示す。図2A、2Bに示されるように、補助ブームノーズ部構成では、主要ホイスト(図示せず。)に接続される主要ホイスト荷重ライン46は、主要シーブセット16とフックブロック28の周りを通されている。主要ホイスト荷重ライン46の終端は、終端ラグ30を用いてブームノーズ部12に固定される。さらに、補助ホイスト(図示せず。)に接続される補助ホイスト荷重ライン40は、主要シーブセット16と補助シーブセット24の両方の上を通されている。補助ホイスト荷重ライン40の終端は、ヘッドエイクボール42に固定される。その結果、補助ブームノーズ部構成にあるときは、主要と補助のホイスト荷重ライン46、40の両方を同時に利用することができる。
【0021】
さらに、補助ブームノーズ部構成に対しては第2のオプションがある。図3A、3Bは、それぞれ、この第2のオプションの、側面図と端部図を示す。主要ホイスト荷重ライン46を図1A、1Bの全ブームノーズ部構成に通しておくと、ロッキングピン38を引き抜き、補助ブームノーズ部構成の中にピボットアーム18を回転させ、そしてロッキングピンを第4と第3の装着ホール37、36の中に取り付けることにより、補助ブームノーズ部構成への切替えが容易に成し遂げられ得る。このことにより付加的なブーム長が与えられ、ブームノーズ部高さが減るのであるが、これは主要ホイスト荷重ライン46を再配置することなく成し遂げられ得る。
【0022】
ブーム10のフライセクションを部分的に伸ばすと、ピボットアーム18は、ピボットアーム18がブーム10の方向に対して伸びている状態になるまで、ブーム10方向に回転する。そして、ロッキングピン38を第4の装着ホール37と第1の装着ホール32とに挿入することにより、ピボットアーム18は、コンパクトブームノーズ部即ち収容ブームノーズ部構成と呼ばれる、この配置でロックされる。図4A、4Bは、それぞれ、収容ブームノーズ部構成の、側面図と端部図を示す。図4Aに示されるように、ブーム10のフライセクションを収縮させると、補助シーブセット24を取り付けてあるピボットアーム18を、ブーム10の中に伸ばすことになる。収容ブームノーズ部構成では、ホイスト荷重ライン26は、主要シーブセット16及びフックブロック28上を通され、その端部は終端ラグ30によりブームノーズ部12に固定される。
【0023】
1本又は2本のライン部分構成が荷重を持ち上げるために要求されており、限られた領域で動作するためブームの高度を増加させないで荷重の高度を増加させる能力があることが望ましい場合に、コンパクト即ち収容ブームノーズ部構成は、用いられ得る。
【0024】
以上、本発明を説明したが、同発明は様々な形態に変動し得ることは明白である。そのようなバリエーションは、本発明の精神や範囲からの乖離であるとみなされるべきではなく、当業者には明白なそのような修正は全て、添付の請求項の範囲内に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1Aと図1B】全ブームノーズ部構成にある本発明に係るブームノーズ部の実施形態の、側面図と端部図をそれぞれ示す。
【図2Aと図2B】補助ブームノーズ部構成にある本発明に係るもので、2つの荷重ベアリング部位を支持する、ブームノーズ部の実施形態の、側面図と端部図をそれぞれ示す。
【図3Aと図3B】補助ブームノーズ部構成にある本発明に係るもので、1つの荷重ベアリング部位を支持する、ブームノーズ部の実施形態の、側面図と端部図をそれぞれ示す。
【図4Aと図4B】コンパクト即ち収容ブームノーズ部構成にある本発明に係るブームノーズ部の実施形態の、側面図と端部図をそれぞれ示す。
【符号の説明】
10・・・ブーム
12・・・ブームノーズ部
14・・・第1のシャフト
16・・・主要シーブセット
18・・・ピボットアーム
20・・・平行プレート
22・・・第2のシャフト
24・・・補助シーブセット
26・・・ホイスト荷重ライン
28・・・フックブロック
30・・・終端ラグ
32・・・第1の装着ホール
34・・・第2の装着ホール
36・・・第3の装着ホール
37・・・第4の装着ホール
38・・・ロッキングピン
40・・・補助ホイスト荷重ライン
42・・・ヘッドエイクボール
46・・・主要ホイスト荷重ライン
【発明の属する技術分野】
本発明はブームのノーズ部(突出部)に関する。特に、複数配置コンパクトブームノーズ部に関する。
【0002】
【関連技術の説明】
ブームのノーズ部は、複数の部分又は単一の部分からなり、一般的に、シャフトに装着される1つ又はそれ以上のシーブ(滑車)のための支持部を収容した溶接鋼構造であり、ブームの先端付近でリフトライン即ち荷重ラインを荷重に方向転換するために用いられる。ブームノーズ部のシーブは1本のシャフトの或る場所に装着されるが、上方シーブアセンブリと下方シーブアセンブリがあることがしばしばである。上方即ち主要シーブは、ブームの端部付近で、荷重即ちリフトラインを、下方即ち補助シーブアセンブリ(即ち、下方ブームノーズ部シーブ、補助ブームノーズ部シーブ、ブーム伸展シーブ)に導く。1本又は2本のライン部分構成の許容限界より大きい荷重を引き上げるときに要求される多数本のライン部分構成を、適応させるためには、補助シープアセンブリが必要である。2本のライン部分構成の許容限界を超える荷重を引き上げないのならば、1つのシーブの配置で十分である。
【0003】
多数本のライン部分構成が要求されるときは、フックブロックが荷重を引き上げるために用いられる。フックブロックは、1つ又はそれ以上のシーブで構成され、荷重をつかむために利用される端部のフックと共に鉄鋼ハウジングに封じ込められる、引き上げデバイスである。2本のライン部分構成に対しては、ワイヤロープはブームノーズ部の下方シーブを通過し、下方のフックブロックシーブ付近まで伸び、ワイヤロープが終端ラグに固定されるブームノーズ部に再び戻らなければならない。3本又はより多数本のライン部分構成に対しては、適当な数の下方ブームノーズ部シーブとフックブロックシーブが要求され、複数本のライン部分構成の最後にたどり着くまで2部位のシーブの間を荷重ラインが上に下に通される。
【0004】
高いブームアングルにて複数本のライン部分構成を利用して荷重を引き上げる場合は、フックブロックから下方ブームノーズ部シーブへの戻りラインはブームセクションの底部を越えなければならない。このことにより、ブームノーズ部がブームの底部より下方に伸びて下方ブームノーズ部シーブを必要な位置に置くよう調整することが要求される。このように、ブームノーズ部の全体高さは、荷重が引き上げられる高さをブームノーズ部が低くしてしまうので、望ましいものより大きくなる。
【0005】
接近動作が制限される制限領域にて荷重を引き上げる場合コンパクトブームノーズ部は重要な特徴である。しかしながら、最大引き上げ能力において妥協しないこともまた、望ましい。
【0006】
【発明の概要】
本発明の目的は、上述の問題点や不都合を克服する、複数配置ブームノーズ部を供給することである。
【0007】
本発明のさらなる目的は、コンパクトブームノーズ部を供給することである。
【0008】
その上さらなる本発明の目的は、主要と補助のシーブセットを備えしかも補助シーブセットが収容可能である、複数配置コンパクトブームノーズ部を供給することである。
【0009】
本発明の別の目的は、コンパクトで、しかもリフテイング能力を最大にするブームノーズ部を供給することである。
【0010】
主要と補助のシーブセットを備え、しかも主要と補助のシーブセットの両方が夫々荷重ベアリング部位を支持し得るように補助シーブセットが配置され得る、複数配置コンパクトブームノーズ部を供給することも、本発明の目的である。
【0011】
これらと他の目的物は、複数配置ブームノーズ部が供給する。複数配置ブームノーズ部は支持構造を含む。支持構造はブームの1端部に配置され、少なくとも第1のシーブセットを支持する。上記第1のシーブセットは少なくとも1つのシーブを含む。複数配置ブームノーズ部はピボットアームをも含む。ピボットアームは第1と第2の端部を備える。上記第1の端部は上記支持構造にピボット旋回するように接続される。上記第2の端部は第2のシーブセットを支持する。上記第2のシーブセットは少なくとも1つのシーブを含む。上記ピボットアームは少なくとも第1の動作位置と収容位置とを備える。上記ピボットアームは上記収容位置では上記ブームの方向に伸びている。更に、上記ピボットアームが上記収容位置内にあるとき、第2のシーブセットは上記ブームの内部に含まれる。
【0012】
これらと他の目的物は、複数配置ブームノーズ部がさらに供給する。複数配置ブームノーズ部は支持構造を含む。支持構造はブームの1端部に配置され、少なくとも第1のシーブセットを支持する。上記第1のシーブセットは少なくとも1つのシーブを含む。複数配置ブームノーズ部は荷重を運ぶための第1の荷重ベアリング手段をも含む。複数配置ブームノーズ部は荷重を運ぶための第2の荷重ベアリング手段をも含む。複数配置ブームノーズ部はピボットアームをも含む。ピボットアームは第1と第2の端部を備える。上記第1の端部は上記支持構造にピボット旋回するように接続される。上記第2の端部は第2のシーブセットを支持する。上記第2のシーブセットは少なくとも1つのシーブを含む。上記ピボットアームは少なくとも第1の動作位置と第2の動作位置とを備える。上記第1の荷重ベアリング手段は上記第1のシーブセットにより支持され、上記ピボットアームが上記第2の動作位置にあるときは上記第2の荷重ベアリング手段が上記第2のシーブセットにより支持される。
【0013】
本発明の他の目的、特徴、特性、構成の関連要素に関する方法、操作、機能、パーツの組み合わせ、そして製造経済は、符号が種々の図において対応する部分を示すように、その全てがこの明細書の部分を形成する以下の好ましい実施形態の詳細な説明や添付の図面から明白である。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1A、1Bは、それぞれ、全ブームノーズ部構成にある本発明に係るブームノーズ部の実施形態の、側面図と端部図を示す。図1A、1Bに示されるように、ブームノーズ部12は複数セクションブーム10の端部に配置される。ブームノーズ部12は、第1のシャフト14上で主要シーブセット16を支持するための支持構造である。ブームノーズ部12は、第1のシャフト14上にてピボットアーム18をも支持する。
【0015】
図1Bに示されるように、ピボットアーム18は、2枚の平行プレート20と第2のシャフト22とから形成される。ピボットアーム18は第2のシャフト22上にて補助シーブセット24を支持する。主要シーブセット16と補助シーブセット24の各々は、少なくとも1つのシーブを含む。図1Bに示されるように、ここで例示されている本発明に係るブームノーズ部の実施形態は、主要シーブセット16では1つのシーブを、補助シーブセット24では2つのシーブを、含んでいる。
【0016】
ホイスト(図示せず。)に接続されるホイスト荷重ライン26は、主要と補助のシーブセット16、24とフックブロック28とに沿って通されている。荷重ライン26の終端は、終端ラグ30によりブームノーズ部12に固定される。
【0017】
前に説明したように、ピボットアーム18は、第1のシャフト14にてブームノーズ部12にピボット旋回するように接続されている。従って、第1のシャフト14の周りでピボットアーム18をピボット旋回することにより、補助シーブセット24は複数位置のうちの1位置に配置され得る。さらに図1Aに示されるように、ブームノーズ部12は、下部右手角に形成されている第1の装着ホール32と、下部左手角に形成されている第2の装着ホール34と、上部左手角に形成されている第3の装着ホール36とを、含む。ピボットアーム18は、内部に形成されている第4の装着ホール37も含む。図1Aに示されるように、第4の装着ホール37と第2の装着ホール34の中にロッキングピン38を配置することにより、ピボットアーム18はブーム10に対し垂直に固定される。この位置を、全ブームノーズ部構成という。
【0018】
全ブームノーズ部構成は、3本又はより多数本のライン部分構成を必要とする荷重を持ち上げるのに用いられる。さらに、全ブームノーズ部構成は、コンパクトブームノーズ部が必要でない場合にいつでも用いることができる。
【0019】
ピボットアーム18を上方にピボットし第4の装着ホール37と第3の装着ホール36の中にロッキングピン38を配置することにより、ピボットアーム18は、ピボットアーム18がブーム10から離れて伸びるように、固定され得る。補助ブームノーズ部構成と呼ぶこの位置においては、ピボットアーム18はブーム10と鈍角を形成する。
【0020】
図2A、2Bは、それぞれ、補助ブームノーズ部構成にある本発明に係るブームノーズ部の実施形態の、側面図と端部図を示す。図2A、2Bに示されるように、補助ブームノーズ部構成では、主要ホイスト(図示せず。)に接続される主要ホイスト荷重ライン46は、主要シーブセット16とフックブロック28の周りを通されている。主要ホイスト荷重ライン46の終端は、終端ラグ30を用いてブームノーズ部12に固定される。さらに、補助ホイスト(図示せず。)に接続される補助ホイスト荷重ライン40は、主要シーブセット16と補助シーブセット24の両方の上を通されている。補助ホイスト荷重ライン40の終端は、ヘッドエイクボール42に固定される。その結果、補助ブームノーズ部構成にあるときは、主要と補助のホイスト荷重ライン46、40の両方を同時に利用することができる。
【0021】
さらに、補助ブームノーズ部構成に対しては第2のオプションがある。図3A、3Bは、それぞれ、この第2のオプションの、側面図と端部図を示す。主要ホイスト荷重ライン46を図1A、1Bの全ブームノーズ部構成に通しておくと、ロッキングピン38を引き抜き、補助ブームノーズ部構成の中にピボットアーム18を回転させ、そしてロッキングピンを第4と第3の装着ホール37、36の中に取り付けることにより、補助ブームノーズ部構成への切替えが容易に成し遂げられ得る。このことにより付加的なブーム長が与えられ、ブームノーズ部高さが減るのであるが、これは主要ホイスト荷重ライン46を再配置することなく成し遂げられ得る。
【0022】
ブーム10のフライセクションを部分的に伸ばすと、ピボットアーム18は、ピボットアーム18がブーム10の方向に対して伸びている状態になるまで、ブーム10方向に回転する。そして、ロッキングピン38を第4の装着ホール37と第1の装着ホール32とに挿入することにより、ピボットアーム18は、コンパクトブームノーズ部即ち収容ブームノーズ部構成と呼ばれる、この配置でロックされる。図4A、4Bは、それぞれ、収容ブームノーズ部構成の、側面図と端部図を示す。図4Aに示されるように、ブーム10のフライセクションを収縮させると、補助シーブセット24を取り付けてあるピボットアーム18を、ブーム10の中に伸ばすことになる。収容ブームノーズ部構成では、ホイスト荷重ライン26は、主要シーブセット16及びフックブロック28上を通され、その端部は終端ラグ30によりブームノーズ部12に固定される。
【0023】
1本又は2本のライン部分構成が荷重を持ち上げるために要求されており、限られた領域で動作するためブームの高度を増加させないで荷重の高度を増加させる能力があることが望ましい場合に、コンパクト即ち収容ブームノーズ部構成は、用いられ得る。
【0024】
以上、本発明を説明したが、同発明は様々な形態に変動し得ることは明白である。そのようなバリエーションは、本発明の精神や範囲からの乖離であるとみなされるべきではなく、当業者には明白なそのような修正は全て、添付の請求項の範囲内に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1Aと図1B】全ブームノーズ部構成にある本発明に係るブームノーズ部の実施形態の、側面図と端部図をそれぞれ示す。
【図2Aと図2B】補助ブームノーズ部構成にある本発明に係るもので、2つの荷重ベアリング部位を支持する、ブームノーズ部の実施形態の、側面図と端部図をそれぞれ示す。
【図3Aと図3B】補助ブームノーズ部構成にある本発明に係るもので、1つの荷重ベアリング部位を支持する、ブームノーズ部の実施形態の、側面図と端部図をそれぞれ示す。
【図4Aと図4B】コンパクト即ち収容ブームノーズ部構成にある本発明に係るブームノーズ部の実施形態の、側面図と端部図をそれぞれ示す。
【符号の説明】
10・・・ブーム
12・・・ブームノーズ部
14・・・第1のシャフト
16・・・主要シーブセット
18・・・ピボットアーム
20・・・平行プレート
22・・・第2のシャフト
24・・・補助シーブセット
26・・・ホイスト荷重ライン
28・・・フックブロック
30・・・終端ラグ
32・・・第1の装着ホール
34・・・第2の装着ホール
36・・・第3の装着ホール
37・・・第4の装着ホール
38・・・ロッキングピン
40・・・補助ホイスト荷重ライン
42・・・ヘッドエイクボール
46・・・主要ホイスト荷重ライン
Claims (8)
- 複数配置ブームノーズ部が支持構造(12)を含み、支持構造(12)はブーム(10)の末端部に配置され、少なくとも第1のシーブセット(16)を支持し、上記第1のシーブセット(16)は少なくとも1つのシーブを含み、
上記複数配置ブームノーズ部は第1と第2の端部を備えるピボットアーム(18)をも含み、上記第1の端部は上記支持構造(12)にピボット旋回するように接続され、上記第2の端部は第2のシーブセット(24)を支持し、上記第2のシーブセット(24)は少なくとも1つのシーブを含み、
上記ピボットアーム(18)は少なくとも第1の動作位置と収容位置とを備え、上記ピボットアーム(18)の上記第2の端部が上記収容位置では上記ブーム(10)の基部に近い端部の方向に伸び、
上記ピボットアームが上記収容位置内にあるとき、第2のシーブセットは上記ブームの内部に含まれる、
複数配置ブームノーズ部。 - 上記ピボットアーム(18)が上記第1の動作位置では上記ブーム(10)に垂直に伸びている、請求項1のブームノーズ部。
- 上記支持構造(12)が、内部に形成される第1と第2のホール(32、34)を含み、
上記ピボットアーム(18)が、内部に形成される第3のホール(37)を含み、
上記ピボットアーム(18)がさらにロッキングピン(38)を含み、ロッキングピン(38)は、上記収容位置では上記ピボットアーム(18)を固定するために上記第1と第3のホール(32、37)内に配置され、上記第1の動作位置では上記ピボットアーム(18)を固定するために上記第2と第3のホール(34、37)内に配置される、請求項1のブームノーズ部。 - 第1の荷重ベアリング手段(28)が第1のラインを介して上記第1のシーブセット(16)により支持され、第2の荷重ベアリング手段(42)が第2のラインを介して上記第2のシーブセット(24)により支持される、第2の動作位置を、上記ピボットアーム(18)が備える、請求項1のブームノーズ部。
- 上記ピボットアーム(18)が上記第2の動作位置では上記ブームの上記の基部に近い端部から離れて伸びている、請求項4のブームノーズ部。
- 上記ピボットアーム(18)が上記第1の動作位置では上記ブーム(10)に垂直に伸びている、請求項5のブームノーズ部。
- 上記支持構造(12)が、内部に形成される第1、第2及び第3のホール(32、34、36)を含み、
上記ピボットアーム(18)が、内部に形成される第4のホール(37)を含み、
上記ピボットアーム(18)がさらにロッキングピン(38)を含み、ロッキングピン(38)は、上記収容位置では上記ピボットアーム(18)を固定するために上記第1と第4のホール(32、37)内に配置され、上記第1の動作位置では上記ピボットアーム(18)を固定するために上記第2と第4のホール(34、37)内に配置され、そして上記第2の動作位置では上記ピボットアーム(18)を固定するために上記第3と第4のホール(36、37)内に配置される、請求項4のブームノーズ部。 - 上記ピボットアーム(18)が上記第1の動作位置では上記ブーム(10)に垂直に伸びている、請求項3のブームノーズ部。
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