JP3571576B2 - 縫目ほつれ防止装置 - Google Patents
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- D05B57/02—Loop takers, e.g. loopers for chain-stitch sewing machines, e.g. oscillating
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ミシンにより布地に二重環縫目を形成するに際して、縫目の縫い終わり端側からの縫目ほつれを防止するための縫目ほつれ防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上下動する少なくとも1本の針と、該針を挟んで前進位置と後退位置との間をほぼ水平に揺動するルーパとを備えたミシンによる布地への二重環縫目の形成は、針とルーパとが協働して布地からルーパを経て針に連なるループ状の針糸と布地からルーパ目孔を経てルーパに沿うルーパ糸による糸三角形を形成した後に行われる。このミシンにより、例えばJIS L 0120のステッチ形式406で示される縫目を形成した際、その縫目の縫い終わり端側からルーパ糸を引っ張ると縫目がほどけてしまう。このような縫目ほつれを防止する装置として、特開平9−225163号公報には、前記ミシンと、ルーパが前進位置にある時に移動して布地からルーパに連なるルーパ糸に係合しその係合状態でミシンを駆動することにより係合部分に布地より連なるルーパ糸ループを生成するルーパ糸係合手段と、その係合部分のルーパ糸ループを切断するルーパ糸切断器と、布地からルーパを経て針に連なるループ状の針糸と布地からルーパに連なるルーパ糸を布地とルーパの間で切断する糸切断器とからなる構成が開示されている。
【0003】
そして、このような構成によれば、布地に形成される二重環縫目の縫い終わりが近付いた時点でルーパ糸係合手段を布地からルーパに連なるルーパ糸に係合させる。その状態でミシンを1針分だけ駆動させて布地より連なるルーパ糸ループを係合部分に生成した後、その係合部分のルーパ糸ループを切断するとともに、布地からルーパを経て針に連なるループ状の針糸と布地からルーパに連なるルーパ糸を布地とルーパの間で切断するようになっている。
【0004】
ところが、この方法ではルーパ糸係合手段の移動量を規制できないので、ルーパ糸係合手段で生成されるルーパ糸ループの長さを変更することができず、その結果、ルーパ糸切断器により布地に残された糸端の長さを変更することができないという難点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、ミシンにより布地に二重環縫目を形成するに際して、その縫い終わり端側からの縫目ほつれを防止し、しかもその縫い終わり端側に連なる糸端の長さを変更して見栄えのよい縫製品を得られることができる縫目ほつれ防止装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る発明は、上記目的を達成するために、上下動する少なくとも1本の針と、該針を挟んで前進位置と後退位置との間をほぼ水平に揺動し該針と協働して針糸とルーパ糸とよりなる二重環縫目を布地に形成するルーパとを有するミシンと、ルーパが前進位置にある時に、移動して布地からルーパに連なるルーパ糸に係合しその係合状態でミシンを駆動することにより係合部分に布地より連なるルーパ糸ループを生成するルーパ糸係合手段と、その係合部分のルーパ糸ループを切断するルーパ糸切断器と、布地からルーパを経て針に連なるループ状の針糸と布地からルーパに連なるルーパ糸を布地とルーパの間で切断する糸切断器とを備えた縫目ほつれ防止装置において、前記ルーパ糸係合手段が少なくともルーパ糸係合部材と該ルーパ糸係合部材をルーパ糸の係合位置に移動させる駆動部材とを備え、該ルーパ糸係合部材がテーパ部と該テーパ部のほぼ中間位置と先端位置に突設した2つの鉤部とを有すると共に該ルーパ糸係合部材の移動量を規制する規制手段を設け、中間位置の鉤部を挟んだテーパ部へのルーパ糸係合が前記規制手段による駆動部材の移動量の規制に応じて変更され、該規制手段によるルーパ糸係合部材の移動量の規制によりルーパ糸ループの長さを変更し、前記ルーパ糸切断器により布地に残された糸端の長さを変更できるようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に係る発明は、上下動する少なくとも1本の針と、該針を挟んで前進位置と後退位置との間をほぼ水平に揺動し該針と協働して針糸とルーパ糸とよりなる二重環縫目を布地に形成するルーパとを有するミシンと、ルーパが前進位置にある時に、移動して布地からルーパに連なるルーパ糸に係合しその係合状態でミシンを駆動することにより係合部分に布地より連なるルーパ糸ループを生成するルーパ糸係合手段と、その係合部分のルーパ糸ループを切断するルーパ糸切断器と、布地からルーパを経て針に連なるループ状の針糸と布地からルーパに連なるルーパ糸を布地とルーパの間で切断する糸切断器とを備えた縫目ほつれ防止装置において、前記ルーパ糸係合手段が少なくともルーパ糸係合部材と該ルーパ糸係合部材をルーパ糸の係合位置に移動させる駆動部材とを備え、該ルーパ糸係合部材が幅広部と幅細部とに段差的に形成された糸係合部と該糸係合部の幅細部に連なる鉤部とを有すると共に該ルーパ糸係合部材の移動量を規制するストッパ片を設け、幅広部あるいは幅細部へのルーパ糸係合が前記ストッパ片による駆動部材の移動量の規制に応じて変更され、該ストッパ片によるルーパ糸係合部材の移動量の規制によりルーパ糸ループの長さを変更し、前記ルーパ糸切断器により布地に残された糸端の長さを変更できるようにしたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に係る発明は、前記ストッパ片がミシンに角度変更可能に固定される矩形のブロックよりなり、駆動部材における移動量の規制がミシンへの矩形ブロックの固定角度の変更により行われることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】
本発明の請求項1に記載の発明によれば、ミシンにより布地に形成される二重環縫目の縫い終わりが近付いてルーパが前進位置にある時に、ルーパ糸係合部材が駆動部材による移動で布地からルーパに連なるルーパ糸に係合する。ルーパ糸係合部材の移動量は規制手段により規制される。その係合状態でミシンを駆動することによりルーパ糸係合部材の係合部分に布地より連なるルーパ糸ループが生成される。このルーパ糸ループの長さ変更は規制手段によるルーパ糸係合部材への係合状態の変更により行われることとなる。つまり、中間位置の鉤部を挟んだテーパ部へのルーパ糸係合が規制手段による駆動部材の移動量の規制に応じて変更できる。そして、ルーパ糸係合部材における係合部分のルーパ糸ループをルーパ糸切断器で切断するとともに、糸切断器により布地からルーパを経て針に連なるループ状の針糸と布地からルーパに連なるルーパ糸を布地とルーパの間で切断する。この時、ルーパ糸切断器によるルーパ糸ループの切断が対応する鉤部に係合された状態で行われる。
【0010】
本発明の請求項2に記載の発明によれば、前記ルーパ糸ループの長さ変更はストッパ片によるルーパ糸係合部材への係合状態の変更により行われ、その際、幅広部あるいは幅細部へのルーパ糸係合がストッパ片による駆動部材の移動量の規制に応じて変更される。そして、ルーパ糸係合部材における係合部分のルーパ糸ループをルーパ糸切断器で切断するとともに、糸切断器により布地からルーパを経て針に連なるループ状の針糸と布地からルーパに連なるルーパ糸を布地とルーパの間で切断する。ルーパ糸切断器によるルーパ糸ループの切断は鉤部に係合された状態で行われる。
【0011】
本発明の請求項3に記載の発明によれば、駆動部材における移動量の規制をミシンへの矩形ブロックの固定角度の変更により行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明を用いたミシンの要部斜視図である。このミシンのシリンダベッド1には、上下前後に四運動して布地Wを矢印F方向に送る送り歯2と、布地送り方向Fと交差する方向に揺動するルーパ3と、ネジ孔4に固定される針板(図示を省略)とが備えられている。シリンダベッド1の上方には、左針5と右針6とを取り付けた針棒7が設けられている。左右の針5,6の先端部は針棒7の上下動により針板の各針穴(図示せず)を貫通する。ルーパ3は、針板の各針穴を貫通した各針5,6の先端部を挟んで前進位置と後退位置との間を楕円軌道でほぼ水平に進退揺動する。また、各針5,6の先端部には針糸8,9を挿通するための糸孔5a,6aが設けられ、ルーパ3の先端部にはルーパ糸10を挿通するための目孔3aが設けられている。糸孔5a,6aに針糸8,9を挿入した左右の針5,6と目孔3aにルーパ糸10を挿入したルーパ3とが協働することによって、図5ないし図9に示すように、布地Wからルーパ3を経て針5,6に連なるループ状の針糸8L,9Lと布地Wから目孔3aを経てルーパ3に沿うルーパ糸10による糸三角形が形成される。その後、前記ループ状の針糸よりルーパを外した針糸ループ8L2,9L2が布地Wに引き上げられることにより布地Wに二重環縫目Sが形成される。
【0013】
図1における送り歯2の左側、即ち、ミシンベッド1の先端部には、移動して布地Wからルーパ3に連なるルーパ糸10に係合しその係合状態でミシンを駆動することにより係合部分に布地より連なるルーパ糸ループを生成するルーパ糸係合手段11と、その係合部分のルーパ糸ループ10Lを切断するルーパ糸切断器12とが設けられている。ルーパ糸係合手段11は、シリンダベッド1に段付ネジ13で回動可能(移動可能)に取り付けられたルーパ糸係合部材14と、該ルーパ糸係合部材14を回動(移動)させる駆動部材15とからなる。ルーパ糸係合部材14は一方に鉤レバー16を備え、他方に長孔17を形成している。鉤レバー16の先端は、テーパ部16cと、テーパ部16cの中間位置と先端位置にそれぞれ鉤部16a,16bを有している。また、鉤レバー16の基端部は長孔18およびネジ19を介してルーパ糸係合部材14に対する位置を調節可能に固着される。
【0014】
駆動部材15は、ミシンベッド1の先端に配置されており、管20を介して高圧空気源(図示を省略)より空気が供給されるエアーシリンダ21と、エアーシリンダ21のピストンロッド21aにネジ22により位置調節可能に固定されるコ字状の作動片23(図2参照)と、該作動片23の上面で長孔17を介してルーパ糸係合部材14に連結させる段付ネジ24とからなる。高圧空気源からの空気力によりピストンロッド21aに固定された作動片23が矢印Aの方向に進退し、作動片23の進退移動によりルーパ糸係合部材14の鉤レバー16が段付ネジ13の回りを矢印Bの方向に回動(移動)する。
【0015】
ルーパ糸切断器12はミシンベッド1に固定されたブラケット25にネジ25aで固定され、針板の下面に沿って配置されている。また、ルーパ糸切断器12には押えバネ26が付設されている。この押えバネ26は、ブラケット25の下方に取付けられ、ルーパ糸係合部材14の鉤レバー16をルーパ糸切断器12に押しつける。ブラケット25の中央部は段付ネジ13の回りを回動する鉤レバー16と接触せぬよう窪ませてある。
【0016】
また、ミシンベッド1の先端部には、前記ルーパ糸係合部材14の回動量(移動量)を変更する規制手段27が配置されている。規制手段27は、ミシンベッド1の先端壁1aにネジ28で固定されるストッパ片からなる。ストッパ片27は矩形のブロックよりなり、ストッパ片27に穿設されたネジ28用孔はブロックにおける矩形の重心よりもずれている。ストッパ片27の固定角度の変更はネジ28を弛めた状態で行う。図2および図3中の一点鎖線で示されるように、ストッパ片27が駆動部材15における作動片23の移動範囲内に介在されるとき、作動片23の移動量が規制される。尚、本実施の形態では、コ字状の作動片23が採用されていたが、これに限定されるわけでなく、図4に示すように、作動片23’をL字状に形成してもよい。L字状の作動片23’は細筒ベッドタイプのミシンに有効である。また、本実施の形態では、ストッパ片27を作動片23の略側方に配置していたがこれに限定されるわけでなく、作動片23の下方或いは上方に配置してもよい。
【0017】
図1における送り歯2の右側、即ち、ミシンベッド1の基端部には、フック29の進退動作により布地からルーパ3を経て針に連なる針糸と布地からルーパ3に連なるルーパ糸を布地Wとルーパ3との間で切断する糸切断器30が設けられている。フック29は図示を省略した駆動装置によりルーパ3のブレード部3bの上方に沿って前進位置と後退位置との間を進退し、糸切断器30には固定メス32と押えバネ33とが付設されている。フック29は、押えバネ33により固定メス32に圧接され、後退位置で固定メス32と協働して糸を切断する。
【0018】
次に、図5ないし図12を用いて本発明による縫い終わり時のほつれ防止方法を説明する。図5に示すように、このミシンにおいて布地Wは送り歯2により矢印Fの方向に送られる。送られた布地Wには左右の針5,6とルーパ3とに各別に挿通された針糸8,9およびルーパ糸10によりステッチ形式406の縫目Sが形成される。布地Wへの縫目形成が終わりに近付いて、図5に示すように、針5,6がほぼ上死点にあり、ルーパ3がほぼ前進位置にある時に、高圧空気源からの空気力によりエアーシリンダ21を作動させてルーパ糸係合部材14を段付ネジ13の回りを時計方向に回動させる。このルーパ糸係合部材14の回動により、鉤レバー16がルーパ3のブレード部3bの上方を矢印Fと略反対方向より横切って移動する。この移動により、図6に示すように、鉤レバー16の先端が前記糸三角形中に進入し、中間位置の鉤部16bよりも鉤レバー16の基端側に形成されたテーパ部16cが布地Wからルーパ3に連なるルーパ糸10に係合する。ここで、ストッパ片27が駆動部材15における作動片23の移動範囲内に介在されていた場合、図10に示すように、ルーパ糸への鉤レバー16の係合度合は変更されて浅くなる。即ち、鉤部16aと鉤部16bとの間に形成されたテーパ部16cが布地Wからルーパ3に連なるルーパ糸10に係合する。
【0019】
引き続き、両針5,6が糸三角形の中に降下するとともに、ルーパ3が両針5,6の手前側を移動して後退位置へ後退する。この時、ルーパ3より外れた針糸ループ8L2,9L2により鉤レバー16のテーパ部16c(係合部分)に係合されたルーパ糸が布地Wへ引き上げられ、これにより、布地Wに連なるルーパ糸ループ10Lが形成される。ストッパ片27が作動片23の移動範囲外に介在されていた場合、テーパ部16cに係合するルーパ糸ループ10Lは図7に示すような状態となり、ストッパ片27が作動片23の移動範囲内に介在されていた場合、テーパ部16cに係合するルーパ糸ループ10Lは図11に示すような状態となる。すなわち、ルーパ糸係合部材14の移動量をストッパ片で規制するとテーパ部16cで確保されるルーパ糸ループ10Lがより短くなる。
【0020】
後退位置を経て前進するルーパ3は、両針5,6の後ろ側を通過しながら、下死点を経て上昇する針により形成される新たな針糸ループを捕捉して新たなループ状の針糸8LL,9LLを形成する。すなわち、図8は図6の状態からミシンを1針分だけ駆動させた状態を示し、図12は図10の状態からミシンを1針分だけ駆動させた状態を示している。鉤レバー16のテーパ部16cに係合されたルーパ糸ループ10Lはルーパ3のやや上方でそのままの状態を保っている。
【0021】
この時、高圧空気源からの空気力の停止によりエアーシリンダ21を作動させてルーパ糸係合部材14を段付ネジ13の回りを反時計方向に回動させる。このルーパ糸係合部材14の回動により、テーパ部16cに係合しているルーパ糸ループ10Lは鉤部16b(図12に示す状態からの場合、鉤部16a)に係合され、その係合部分のルーパ糸ループ10Lはルーパ糸切断器12の下方で切断される。ルーパ糸切断器12で切断された両糸端10f,10eは布地W側にそのまま残され、その糸端10f,10eの長さはテーパ部16cに係合されているルーパ糸ループ10Lの長さに応じて変更される。この切断時期に図示せぬ駆動装置を駆動させることによってフック29がルーパ3のブレード部3b上方に沿って前進位置と後退位置との間を進退する。前進位置を経て後退位置へ後退するフック29は布地Wからルーパ3に連なるルーパ糸10と、布地Wからルーパ3を経て針へ連なる新たなループ状の針糸8LL,9LLとに係合する。フック29に係合されたルーパ糸10および新たなループ状の針糸8LL,9LLは固定メス32との協働により布地Wとルーパ3の間で切断される(図9)。
【0022】
このようにして切断されたルーパ糸ループの一方の糸端10fは縫い終わりの針糸ループ8L2から引き抜かれない限り、布地の縫い終わり端にほつれが生じない。本実施の形態においては、針糸係合手段29と糸切断器30とによる各糸8LL,9LL,10の切断をルーパ糸係合手段11とルーパ糸切断器12とによるルーパ糸ループ10Lの切断よりも先に行うようにしたが、これを同時、又は順序を逆にしても良い。特に、ルーパ糸係合手段11とルーパ糸切断器12とによるルーパ糸ループ10Lの切断は、ルーパ糸係合手段11に係合されたルーパ糸ループ10Lを前記針糸ループ8L2,9L2により布地へ引き上げた状態、例えば、図7あるいは図11の時に行なっても構わない。また、ミシンの1針分の駆動及び各切断器の起動の制御については詳細に述べなかったが、公知のミシンモータの回転制御装置やミシン主軸に設けた回転検出器の信号により制御する等の手段を利用すれば容易に行うことができる。
【0023】
本実施の形態においては、ルーパ糸係合部材14先端側の鉤レバー16がテーパ部16cと該テーパ部16cの中間位置と先端位置にそれぞれ鉤部16a,16bを有していたが、これに限定されるわけでない。例えば、図13に示すように、ルーパ糸係合部材14の先端側をテーパ部16ccと該テーパ部の先細端に連なる鉤部16aaのみとしてもよい。また、図14に示すように、ルーパ糸係合部材14の先端側を幅広部16c1と幅細部16c2とに段差的に形成させた糸係合部16c3と、該幅細部16c2に連なる鉤部16aaとし、幅広部あるいは幅細部へのルーパ糸係合を前記ストッパ片による駆動部材の移動量の規制に応じて変更するようにしてもよい。
【0024】
なお、従来の縫い終わり端においては、図9に示されるような切断された糸端10e,10fの状態ではなく連続したルーパ糸のループ10Lの状態であるので、糸端10eeが引っ張られるとルーパ糸ループ10Lが縫い終わりの針糸ループ8L2から抜け出し、このループ10Lが引き続き右針糸の最終の針糸ループ9L2からも抜けて、順次ほつれがひろがってゆく。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の発明によれば、ルーパ糸切断器により布地に残された糸端の長さを変更できるようになり、見栄えのよい縫製品を得られることができる。またルーパ糸係合部が先細となるので布地からルーパに連なるルーパ糸への鉤部の係合を容易に行うことができ、ルーパ糸切断器によるルーパ糸ループの切断を対応する鉤部で確実に行うことができる。
【0026】
請求項2に記載の発明によれば、ルーパ糸係合部が段差的に形成されているので布地からルーパに連なるルーパ糸への鉤部の係合を容易に行うことができる。
【0027】
請求項3に記載の発明によれば、簡単な構成で駆動部材の移動量を規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る縫目ほつれ防止装置の要部斜視図である。
【図2】同縫目ほつれ防止装置の要部を説明する側面図である。
【図3】同縫目ほつれ防止装置の要部を説明する正面図である。
【図4】同縫目ほつれ防止装置の要部を説明する側面図である。
【図5】本発明に係る縫目ほつれ防止装置の実施の形態による二重環縫目の縫い終わり時の過程を示す概略斜視図である。
【図6】同二重環縫目の縫い終わり時の過程を示す概略斜視図である。
【図7】同二重環縫目の縫い終わり時の過程を示す概略斜視図である。
【図8】同二重環縫目の縫い終わり時の過程を示す概略斜視図である。
【図9】同二重環縫目の縫い終わり時の過程を示す概略斜視図である。
【図10】同二重環縫目の縫い終わり時の過程を示す概略斜視図である。
【図11】同二重環縫目の縫い終わり時の過程を示す概略斜視図である。
【図12】同二重環縫目の縫い終わり時の過程を示す概略斜視図である。
【図13】同縫目ほつれ防止装置の要部を説明する概略平面図である。
【図14】同縫目ほつれ防止装置の要部を説明する概略平面図である。
【符号の説明】
3 ルーパ
5,6 針
8,9 針糸
8L,9L,8LL,9LL ループ状の針糸
10 ルーパ糸
10L ルーパ糸ループ
11 ルーパ糸係合手段
12 ルーパ糸切断器
14 ルーパ糸係合部材
15 駆動部材
16a,16b,16aa 鉤部
16c,16cc テーパ部
16c1 幅広部
16c2 幅細部
16c3 糸係合部
27 規制手段(ストッパ片)
30 糸切断器
S 二重環縫目
W 布地
Claims (3)
- 上下動する少なくとも1本の針と、該針を挟んで前進位置と後退位置との間をほぼ水平に揺動し該針と協働して針糸とルーパ糸とよりなる二重環縫目を布地に形成するルーパとを有するミシンと、ルーパが前進位置にある時に、移動して布地からルーパに連なるルーパ糸に係合しその係合状態でミシンを駆動することにより係合部分に布地より連なるルーパ糸ループを生成するルーパ糸係合手段と、その係合部分のルーパ糸ループを切断するルーパ糸切断器と、布地からルーパを経て針に連なるループ状の針糸と布地からルーパに連なるルーパ糸を布地とルーパの間で切断する糸切断器とを備えた縫目ほつれ防止装置において、前記ルーパ糸係合手段が少なくともルーパ糸係合部材と該ルーパ糸係合部材をルーパ糸の係合位置に移動させる駆動部材とを備え、該ルーパ糸係合部材がテーパ部と該テーパ部のほぼ中間位置と先端位置に突設した2つの鉤部とを有すると共に該ルーパ糸係合部材の移動量を規制する規制手段を設け、中間位置の鉤部を挟んだテーパ部へのルーパ糸係合が前記規制手段による駆動部材の移動量の規制に応じて変更され、該規制手段によるルーパ糸係合部材の移動量の規制によりルーパ糸ループの長さを変更し、前記ルーパ糸切断器により布地に残された糸端の長さを変更できるようにしたことを特徴とする縫目ほつれ防止装置。
- 上下動する少なくとも1本の針と、該針を挟んで前進位置と後退位置との間をほぼ水平に揺動し該針と協働して針糸とルーパ糸とよりなる二重環縫目を布地に形成するルーパとを有するミシンと、ルーパが前進位置にある時に、移動して布地からルーパに連なるルーパ糸に係合しその係合状態でミシンを駆動することにより係合部分に布地より連なるルーパ糸ループを生成するルーパ糸係合手段と、その係合部分のルーパ糸ループを切断するルーパ糸切断器と、布地からルーパを経て針に連なるループ状の針糸と布地からルーパに連なるルーパ糸を布地とルーパの間で切断する糸切断器とを備えた縫目ほつれ防止装置において、前記ルーパ糸係合手段が少なくともルーパ糸係合部材と該ルーパ糸係合部材をルーパ糸の係合位置に移動させる駆動部材とを備え、該ルーパ糸係合部材が幅広部と幅細部とに段差的に形成された糸係合部と該糸係合部の幅細部に連なる鉤部とを有すると共に該ルーパ糸係合部材の移動量を規制するストッパ片を設け、幅広部あるいは幅細部へのルーパ糸係合が前記ストッパ片による駆動部材の移動量の規制に応じて変更され、該ストッパ片によるルーパ糸係合部材の移動量の規制によりルーパ糸ループの長さを変更し、前記ルーパ糸切断器により布地に残された糸端の長さを変更できるようにしたことを特徴とする縫目ほつれ防止装置。
- 前記ストッパ片がミシンに角度変更可能に固定される矩形のブロックよりなり、駆動部材における移動量の規制がミシンへの矩形ブロックの固定角度の変更により行われる請求項2に記載の縫目ほつれ防止装置。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12590499A JP3571576B2 (ja) | 1999-05-06 | 1999-05-06 | 縫目ほつれ防止装置 |
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