JP3569919B2 - 発泡性樹脂組成物、及びこれを用いた発泡体とその製造方法 - Google Patents

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    • C08J2383/04Polysiloxanes

Description

[技術分野]
本発明は、常温あるいは比較的低温の加熱下において、発泡、硬化することにより発泡体を生成することを特徴とする新規な発泡性樹脂組成物、その組成物を用いた発泡体、およびその製造方法に関する。
さらに詳しくは、本発明は、防音、断熱、止水、気密、制振、保護、クッション、装飾等の用途に好適に利用できる発泡体、その製造方法およびそれに用いる発泡性樹脂組成物に関するものである。その用途の具体例としては、車両用のクッション材、天井材、ドアトリム中材、フロアクッション制振吸音材、カークーラー断熱材、ダンパー用エアーシール材、防水材、ガスケット、エアフィルター、センターピラーガーニッシュ、ヘッドライナー、クォータートリム、ダストカバー、燃料タンク内セーフティーフォーム、オイルフィルター、フレキシブルコンネナー、クラッシュパッド、サンバイザー、ヘッドレスト、インシュレーター、ダッシュボード、ドアパネル、ピラー、コンソールボックス、エネルギー吸収バンパー、冷凍車・保冷車・タンクローリー車・冷凍コンテナー車等の断熱材、ガード防音材等、船舶用の断熱材、浮力材、FRPボード芯材、ブイ等、寝装品用のクッション材等、家具等のクッション材、パッキング材等、電気・電子機器用のフィルター、吸音断熱材、プリンター吸音材、ヘッドホーンイヤーパット等、包装用の緩衝材、建築用では屋根・天井・壁・床の断熱材、水道配管等のカバー、ドアパネル、サイジングパネル、金属・サイジングパネル等の芯材、間仕切りパネルの芯材、畳・ふすま芯材、バスタブ等の断熱保温芯材、目地材、シーリング材、接着剤、システム天井断熱パネル、屋上断熱防水材、冷凍倉庫・気密倉庫等の気密断熱材、プラントのタンク・配管の保温・保冷材等、家電用では冷蔵庫・冷凍庫・電子ジャー等の断熱材、ルームクーラーの結露防止材、また、スポーツ用品や医療品および化粧品パフ、肩パット、スリッパ、サンダル、剣山、玩具等の生活用品用途が挙げられる。また、本発明の発泡性樹脂組成物、これを用いた発泡体及びその製造方法は、注型法における物品形状の型取りや、型からのモデルサンプル作製や装飾品作製などにも利用できるものである。
[背景技術]
従来、高分子化合物の発泡体としては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどが、ビーズ発泡体あるいは発泡シート、ボードとして、その断熱性、、軽量性、緩衝性などの特性を活かし、土木建築分野、包装分野、家電分野、自動車分野などに利用されている。しかし、これらはいずれも発泡体成形のために多くのエネルギーを必要とし、しかもいわゆる現場発泡ができないという問題を有する。
一方、注入、スプレーなどにより発泡体を得る方法は、いわゆる定形の発泡体を用いるのに比べて、断熱材として用いた場合に隙間がなく断熱性が高いこと、また土木建築等に用いる場合に、施工期間が短縮できること、運搬コストが低いことなどの長所がある。これらの発泡体の代表例としてウレタンフォームが挙げられる。このウレタンフォームを製造する方法としては、フロンなどの発泡剤を用いる方法や、近年用いられるようになってきた、水の添加により発生する二酸化炭素を利用する方法などが知られている。しかしながら、得られる発泡体は耐候性に問題があり屋外の露出部には使用できないこと、原料として用いているイソシアネートに毒性が懸念されるものがあり、作業性に問題があること、また、燃焼時の発生ガスの問題が危惧される。しかも、発泡剤として用いる特定フロンガスはオゾン層を破壊する可能性があり、より安全なガスへの転換が実施中であること、水を代替発泡剤とした技術は未だ不十分であること、他の有機系発泡剤を用いた場合には施工時の火災の危険性が考えられることなどの問題があり、対応が検討されている。
そこで上記のウレタンフォームの耐候性等の問題点を解決した発泡体としてポリシロキサン系化合物からなるシリコーンフォームが開発されれている。これは、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンのヒドロシリル基とシラノール基含有ポリシロキサン系化合物のシラノール基またはアルコール系化合物の水酸基との縮合反応時に発生する水素ガスなどを利用して発泡を行い、同じヒドロシリル基とシラノール基との縮合反応またはヒドロシリル基と不飽和基含有ポリシロキサンの不飽和基とのヒドロシリル化反応により硬化を行い発泡体を得るものであり、断熱材や電気絶縁材、ポッティング剤として利用されている。
しかし、本発明者がこのシリコーンフォームを土木建築におけるシーリング材、内外装材、およびモデルサンプル作製や、装飾品作製に使用しようとしたところ、得られるシリコーンフォームは塗料、特に最近使用が増えている水系の塗料をはじき、一般的な塗装を行うことが困難であるという問題点をもつことを見い出した。また、得られたシリコーンフォーム表面にサイディングボードや壁紙等の別の基材や部品等を接着剤を用いて接着しようとしても、一般的な接着剤では接着しないという問題点が有ることも見い出した。
さらに、シリコーンフォームはTgが低く、可とう性に富んだポリシロキサンを主成分とするため、実用に耐えうる発泡体としては軟質発泡体しか得られておらず、圧縮強度の必要な用途での硬質および半硬質ウレタンフォームの代替には使用できない。
また、圧縮強度の必要でない用途での使用においても、原料であるポリシロキサン系化合物が通常相当する有機系材料に比べて高価であり、しかも発泡倍率が10倍程度までにしか達しないため、得られる発泡体が高価となり、原子力発電所など非常に高い難燃性が要求される特殊な用途に利用分野が限られているという問題点を有しており、発泡倍率を上げて発泡体の単位体積当たりの価格を下げる方法の開発が続けられている。しかし、シリコーンフォームは水素発泡により15倍以上の高発泡体を得ようとしても十分な発泡倍率を得ることは困難であり、極端な組成により高発泡体を製造したとしても非常に脆い発泡体しか得られず、実用に供することはできていない。
また、特公平6−45713号公報にはオルガノビニルシロキサン単位を有するシリコーンポリイミドブロックコポリマーを添加することにより引張強度の向上した発泡体が得られるシリコーンフォーム組成物が記載されている。しかし、この組成物においても炭素−炭素二重結合を有する成分として分子中にシロキサン骨格を含む成分を使用しているため、一般のシリコーンフォームと同様に塗料のはじきの問題や接着剤による接着が困難であるなどの問題を有している。
さらに、特開平3−188166号公報には(A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を含有する有機重合体、(B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を含有する有機重合体、(C)ヒドロシリル化触媒、(D)貯蔵安定性改良剤からなる硬化性組成物において貯蔵安定性改良剤の一例として脂肪族不飽和結合を含有する化合物が開示されており、その中の一つとしてプロパルギルアルコールが開示されている。また硬化性組成物の多くの用途の一つとして発泡体シーリング材が示されている。しかし、(D)成分としてプロパルギルアルコールを用いた組成物により発泡体を製造すること、およびその方法についての具体的開示は全く記載されていない。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、耐候性、塗装性、接着性が良好であり、燃焼時に有害なガスの発生がなく、硬質、半硬質または軟質のウレタンフォームに代替可能な発泡体、特に発泡体としての有用な特徴が顕著となる発泡倍率が2倍以上の発泡体およびその製造方法を提供することを目的とする。また、常温あるいは比較的低温の加熱下において、発泡、硬化することにより上記発泡体が得られるため現場発泡が可能で、イソシアネートを含まないため低毒性で、しかも単位体積当たりの価格が比較的廉価であって、ウレタンフォームの代替品として多様な用途に供することができる、上記発泡体の製造に用いられる発泡性樹脂組成物を提供することを目的とする。
[発明の開示]
本発明の発泡性樹脂組成物は、(A)炭素−炭素二重結合を有し、分子骨格中にシロキサン単位を含まない有機化合物、(B)SiH基を有する化合物、および(C)OH基を有する化合物を必須成分とする。
本発明の発泡性樹脂組成物においては、(B)成分と(C)成分とが反応して水素ガスを発生することにより発泡し、(A)成分と(B)成分とが耐候性に優れたSi−C結合を生成するヒドロシリル化反応によって付加型の架橋反応を行うことにより硬化し、優れた耐候性を有する発泡体が形成される。
すなわち、本発明の発泡性樹脂組成物の(A)成分は分子骨格中にシロキサン単位を含まない有機化合物を用いているので、硬化に同じ付加反応を用いているものの、炭素−炭素二重結合を有する成分としてもポリシロキサンを用い、組成物成分の大部分がポリシロキサン成分から成る前記先行技術に開示されたごときシリコーンフォームに比べ、圧縮強度、塗装性、接着性、汚染性、埃付着性等が向上したものが得られる。さらに、(A)成分を種々に変化させることにより、硬質から半硬質および軟質といった幅広い物性を有するものが得られる。かつ(A)成分の有機化合物は分子骨格中にシロキサン結合を含まないので比較的安価なものが多く、結果として安価な発泡体が得られやすい。加えて、発泡倍率を上げることにより単位体積当たりの価格が安価な発泡体を得ることができる。
以下、(A)〜(C)の各成分について順に説明する。
まず、(A)成分である、炭素−炭素二重結合を有し、分子骨格(以下、単に骨格という。)中にシロキサン骨格を含まない有機化合物について述べる。
(A)成分において、その分子構造を、骨格部分と、その骨格に共有結合によって結合している炭素−炭素二重結合を有するアルケニル基とに分けて考えた場合、炭素−炭素二重結合を有するアルケニル基は分子内のどこに存在してもよいが、反応性の点から側鎖または末端に存在するのが好ましい。
有機化合物である(A)成分の骨格は、ガス透過性やはじきの問題解決のため、ポリシロキサン−有機ブロックコポリマーやポリシロキサン−有機グラフトコポリマーのようなシロキサン単位(Si−O−Si)を含むものではなく、構成元素として炭素、酸素、水素、窒素、イオウ、ハロゲンのうちのいずれか1種以上のみを含む骨格であれば特に限定されず、通常の有機重合体骨格または有機単量体骨格でよい。例えば、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、飽和炭化水素系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアミド系、フェノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂系)等の骨格である。また単量体骨格としては、例えばフェノール系、ビスフェノール系、またはこれらの混合物が挙げられる。
これらのうち、ポリエーテル系重合体骨格は軟質の発泡体を得るために好適に使用される。その例としては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシテトラメチレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体等が挙げられる。さらに具体的な例としては、
Figure 0003569919
が挙げられる。
一方、ポリシロキサン骨格に比べてTgが高い、その他の重合体骨格も発泡体を得るために好適に使用される。例えばアジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等の2塩基酸とエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等のグリコールとの縮合またはラクトン類の開環重合で得られるポリエステル系重合体、エチレン−プロピレン系共重合体、ポリイソブチレン、イソブチレンとイソプレン等との共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、イソプレンとブタジエン、アクリロニトリル、スチレン等との共重合体、ポリブタジエン、ブタジエンとスチレン、アクリロニトリル等との共重合体、ポリイソプレン、ポリブタジエン、イソプレンあるいはブタジエンとアクリロニトリル、スチレン等との共重合体を水素添加して得られるポリオレフィン系(飽和炭化水素系)重合体、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のモノマーをラジカル重合して得られるポリアクリル酸エステル、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステルと酢酸ビニル、アクリロニトリル、メチルメタクリレート、スチレン等とのアクリル酸エステル系共重合体、前記有機重合体中でビニルモノマーを重合して得られるグラフト重合体、ポリサルファイド系重合体、ε−アミノカプロラクタムの開環重合によるナイロン6、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の重縮合によるナイロン66、ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸の重縮合によるナイロン610、ε−アミノウンデカン酸の重縮合によるナイロン11、ε−アミノラウロラクタムの開環重合によるナイロン12、上記のナイロンのうち2成分以上の成分を有する共重合ナイロン等のポリアミド系重合体、例えばビスフェノールAと塩化カルボニルより重縮合して製造されたポリカルボネート系重合体、ジアリルフタレート系重合体、フェノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂系)骨格としては、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、アンモニアレゾール型フェノール樹脂、ベンジリックエーテル型フェノール樹脂などが挙げられる。
これらの重合体骨格に、炭素−炭素二重結合を有するアルケニル基が導入されて(A)成分となる。
アルケニル基は(B)成分とのヒドロシリル化反応による付加反応が可能なものであれば特に制限されないが、下記一般式(1)で示されるアルケニル基が反応性の点から好適である。
Figure 0003569919
また、原料の入手の容易さから
Figure 0003569919
が特に好ましい。
アルケニル基は2価以上の置換基を介して(A)成分の骨格部分に結合していれば良く、2価以上の置換基としては構成元素としてC、H、N、O、S、ハロゲンのうちのいずれか1種以上のみを含む炭素数0〜10の置換基であれば特に制限はないが、例えば、
Figure 0003569919
が挙げられる。また、これらの2価以上の置換基の2つ以上が共有結合によりつながって1つの2価以上の置換基を構成していてもよい。
アルケニル基を前記重合体骨格に導入する方法としては、種々提案されているものを用いることができるが、その方法は重合後にアルケニル基を導入する方法と重合中にアルケニル基を導入する方法とに大別することができる。
重合後にアルケニル基を導入する方法としては、例えば、末端、主鎖あるいは側鎖に水酸基、アルコキシド基、カルボキシル基、エポキシ基等の官能基を有する有機重合体に、その官能基に対して反応性を示す活性基とアルケニル基の両方を有する有機化合物を反応させることによりアルケニル基を末端、主鎖あるいは側鎖に導入することができる。
上記官能基に対して反応性を示す活性基とアルケニル基との両方を有する有機化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、アクリル酸クロライド、アクリル酸ブロマイド等のC3−C20の不飽和脂肪酸、酸ハライド、酸無水物等やアリルクロロホルメート(CH2=CHCH2OCOCl)、アリルブロモホルメート(CH2=CHCH2OCOBr)等のC3−C20の不飽和脂肪族アルコール置換炭酸ハライド、アリルクロライド、アリルブロマイド、ビニル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(ブロモメチル)ベンゼン、アリル(クロロメチル)エーテル、アリル(クロロメトキシ)ベンゼン、1−ブテニル(クロロメチル)エーテル、1−ヘキセニル(クロロメトキシ)ベンゼン、アリルオキシ(クロロメチル)ベンゼン、アリルイソシアネート等が挙げられる。
また、エステル交換法を用いてアルケニル基を導入する方法がある。この方法はポリエステル樹脂やアクリル樹脂のエステル部分のアルコール残基をエステル交換触媒を用いてアルケニル基含有アルコール又はアルケニル基含有フェノール誘導体とエステル交換する方法である。アルコール残基との交換に用いるアルケニル基含有アルコール及びアルケニル基含有フェノール誘導体は、少なくとも1個のアルケニル基を有し、少なくとも1個の水酸基を有するアルコール又はフェノール誘導体であれば良い。触媒は使用してもしなくても良いが、使用するとすればチタン系および錫系の触媒が好ましい。
上記化合物の例としては、ビニルアルコール、アリルアルコール、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、6−ヘプテン−1−オール、7−オクテン−オール、8−ノネン−1−オール、9−デセン−1−オール、2−(アリルオキシ)エタノール、ネオペンチルグリコールモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールエタンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールアリルエーテル、1,2,6−ヘキサントリオールジアリルエーテル、ソルビタンジアリルエーテル、
Figure 0003569919
などが挙げられる。この中でも、入手の容易さから、アリルアルコール、ビニルアルコール、3−ブテン−1−オール、2−(アリルオキシ)エタノール、および
Figure 0003569919
が好ましい。
さらに、上記アルコール又はフェノール誘導体の酢酸エステル等のエステル化物とポリエステル樹脂やアクリル樹脂のエステル部分をエステル交換触媒を用いてエステル交換しながら、生成するポリエステル樹脂やアクリル樹脂のエステル部分のアルコール残基の酢酸エステル等の低分子量エステル化物を減圧脱揮等で系外に留去する方法でアルケニル基を導入する方法もある。
また、リビング重合によりメチル(メタ)アクリレート等の重合を行った後、リビング末端をアルケニル基を有する化合物によって停止させる方法により末端にアルケニル基を導入することもできる。
重合中にアルケニル基を導入する方法としては、例えば、ラジカル重合法で本発明に用いる(A)成分の有機重合体骨格を製造する場合に、アリルメタクリレート、アリルアクリレート等の分子中にラジカル反応性の低いアルケニル基を有するビニルモノマーや、アリルメルカプタン等のラジカル反応性の低いアルケニル基を有するラジカル連鎖移動剤を用いることにより、有機重合体骨格の側鎖や末端にアルケニル基を導入することができる。
上記の重合体骨格の側鎖または末端にアルケニル基を導入した(A)成分の具体的な例としては、
Figure 0003569919
Figure 0003569919
Figure 0003569919
Figure 0003569919
Figure 0003569919
が挙げられる。
フェノール系化合物、ビスフェノール系化合物等の単量体骨格にアルケニル基を導入するには、前述した重合後にアルケニル基を導入する方法に準じて行えばよい。
アルケニル基が導入されるフェノール系化合物としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ピロガロールなどが挙げられる。ビスフェノール系化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールAなどが挙げられる。
上記の単量体骨格にアルケニル基を導入した(A)成分の具体的な例としては
Figure 0003569919
などが挙げられる。
なお、(A)成分として1分子内に炭素−炭素二重結合を2個以上有するブタジエン、イソプレン、デカジエン、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、1,3−ジイソプロペニルベンゼン、1,4−ジイソプロペニルベンゼンのような低分子化合物を単独で又は他のものと併用して用いることもできる。このような低分子化合物を用いることにより発泡体の架橋密度を上げることができる。
(A)成分の炭素−炭素二重結合の数は、平均して1分子当たり1.0個を越えることが好ましく、特に2個以上であることが好ましい。(A)成分の1分子内の炭素−炭素二重結合の数が1個以下の場合は、(B)成分と反応してもグラフト構造となるのみで架橋構造とならないためである。
また、(A)成分は、他の成分との均一な混合が可能で、スプレー、注入等により発泡体が得られるように、100℃以下の温度において流動性があることが好ましい。その構造は線状でも枝分かれ状でもよく、分子量は特に限定されないが、100〜100,000程度の任意のものが好適に使用でき、アルケニル基含有有機重合体であれば500〜20,000のものが特に好ましい。分子量が500未満では可とう性の付与等の有機重合体の利用による特徴が発現し難く、分子量が100,000を越えるとアルケニル基とSiH基との反応による架橋の効果が発現し難い傾向がある。
次に(B)成分である、SiH基(ヒドロシリル基)を有する化合物について述べる。
本発明の(B)成分であるヒドロシリル基を有する化合物としては、下記構造式(2)〜(10)で表される鎖状、環状のポリオルガノハイドロジェンシロキサン(ポリオキシアルキレン変性体、スチレン類変性体、オレフィン変性体等を含む)が挙げられる。
Figure 0003569919
Figure 0003569919
Figure 0003569919
Figure 0003569919
Figure 0003569919
Figure 0003569919
Figure 0003569919
Figure 0003569919
Figure 0003569919
なお、鎖状、環状のポリオルガノハイドロジェンシロキサンのヒドロシリル基の一部を変性して合成した(B)成分を用いることにより、(A)成分、(C)成分双方との相溶性をコントロールすることができる。ここでいう変性は、末端二重結合(例えばアリル基)含有化合物とのヒドロシリル化反応や有機変性ポリシロキサンとの再分配反応などを用いて行うことができる。
このような変性としては、たとえば、式(11)〜(13)
Figure 0003569919
Figure 0003569919
Figure 0003569919
で表される鎖状、環状のポリオルガノハイドロジェンシロキサンと
H2C=C(CH3)−Ph
H2C=CHCH2−[(PO)−(EO)−OH
H2C=CHCH2−[(PO)−(EO)−OCH3
H2C=CHCH2−[(PO)−(EO)−OC2H5
H2C=CHCH2−[(PO)−(EO)−OC3H7
H2C=CHCH2−[(PO)−(EO)−OC4H9
H2C=CHCH2−[(PO)−(EO)−OPh
(1≦(m+n)×l≦80、m,n,l≧0)
などの末端二重結合含有化合物とのヒドロシリル化反応や、式(11)〜(13)で表される鎖状、環状のポリオルガノハイドロジェンシロキサンと
Figure 0003569919
Figure 0003569919
との再分配、平衡化反応などが挙げられる。
一方、上記の鎖状、環状のオルガノハイドロジェンポリシロキサン以外の有機系化合物として挙げられる(B)成分の構造については特に制限はないが、下記一般式(14)で示される、ヒドロシリル基を含有する分子量30,000以下の有機系化合物を用いることができる。
R18Xa (14)
(Xは少なくとも1個のヒドロシリル基を含む基、R18は炭素数2〜150の1〜4価の有機基、aは1〜4から選ばれる整数を示す。)
また、上記の鎖状、環状のオルガノハイドロジェンポリシロキサンと一般式(14)で示されるヒドロシリル基を含有する有機系化合物を混合して用いることもできる。
一般式(14)中、Xは少なくとも1個のヒドロシリル基を含む基を表すが、具体的に例示するならば、下記一般式(15)〜(17)などで示される、各種の多価ハイドロジェンシロキサンより誘導されたヒドロシリル基、
Figure 0003569919
Figure 0003569919
Figure 0003569919
Figure 0003569919
Figure 0003569919
などのヒドロシリル基などが挙げられる。
一般式(15)〜(17)における2価の置換基Zとしては、
Figure 0003569919
が例示される。また、これらの2価の置換基の2つ以上が共有結合によりつながって1つの2価の置換基Zを構成していてもよい。
上記一般式(15)〜(17)で示されるヒドロシリル基のより具体的な例としては、
Figure 0003569919
Figure 0003569919
が挙げられる。
上記の各種のヒドロシリル基のうち、(B)成分の他成分に対する相溶性を損なう可能性が少ないという点、さらにヒドロシリル基の反応性も考慮すれば、特に下記のものが好ましい。
Figure 0003569919
上記式(14)中のR18は、上記のXと直接共有結合を介して結合している1価〜4価の有機基であれば特に限定されず、その例としては、
Figure 0003569919
Figure 0003569919
Figure 0003569919
が挙げられる(上記式中、ビシクロ環を有する化合物における波線はエンド、エキソのどちらでもよいことを表す)。これらの中でも、(A)成分との相溶性の点から
Figure 0003569919
が好ましい。
一般式(14)中に含まれるヒドロシリル基の個数については、少なくとも1分子中に平均して1個あればよいが、相溶性を損なわない限り多いほうが好ましい。本発明の(A)成分と(B)成分とをヒドロシリル化反応により硬化させる場合、該ヒドロシリル基の個数が2個未満であると、硬化が遅く硬化不良を起こす場合が多い。また、本発明の(B)成分と(C)成分とが脱水素縮合して、発泡に関与するのであるから、該ヒドロシリル基の個数は、目的とする発泡倍率によって決まるが、一般に3個以上であることが好ましい。
一般式(14)で示されるヒドロシリル基を含有する有機系化合物の製造方法については特に制限はなく、任意の方法を用いればよい。例えば、(i)分子内にSiCl基をもつ硬化剤前駆体をLiAlH4、NaBH4などの還元剤で処理して該硬化剤前駆体中のSiCl基をSiH基に還元する方法、(ii)分子内に官能基Xをもつ有機化合物と分子内にこの官能基Xと反応する官能基Yおよびヒドロシリル基を同時にもつ化合物と反応させる方法、(iii)アルケニル基を含有する有機化合物に対して少なくとも2個のヒドロシリル基をもつポリヒドロシラン化合物を選択ヒドロシリル化することにより反応後もヒドロシリル基を該有機化合物の分子中に残存させる方法、などが例示される。
上記の方法のうち、(iii)の方法が、製造工程が一般に簡便なために好適に用いられる。この場合、一部のポリヒドロシラン化合物のヒドロシリル基の2個以上が有機化合物のアルケニル基と反応し、分子量が増大する場合があるが、このような有機化合物を(B)成分として用いても何ら差し支えない。
上記(B)成分のより具体的な例としては、
Figure 0003569919
Figure 0003569919
などが挙げられる。
次に(C)成分の、OH基を有する化合物について述べる。
本発明で用いるOH基を有する化合物は特に限定されないが、従来のシリコーンフォームで多く用いられているOH基含有(ポリ)シロキサンではなく、塗料のはじきの原因と考えられるシロキサン結合を分子骨格中に含まず、OH基が直接炭素原子と結合している有機化合物および水のいずれかまたは両方を用いることにより、炭素−炭素二重結合を有する有機化合物を使用する効果がより顕著になるので好ましい。従ってアルコール類、カルボン酸類等のOH基が直接炭素原子と結合していることを特徴とする化合物および水が望ましく、具体的に例を挙げれば、水;メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテルなどの1価のアルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサメチレングリコール、1,9−ノナメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、スクロース、グリセリンモノアリルエーテルなどの多価アルコール;ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、これらの共重合体、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテルポリオール(ソルビトール、スクロース、テトラエチレンジアミン、エチレンジアミン等を開始剤とした一分子内にOH基を3個以上含むものも含む);アジペート系ポリオール、ポリカプロラクトン系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオールなどのポリエステルポリオール;エポキシ変性ポリオール;ポリエーテルエステルポリオール;ベンジリックエーテル型フェノールポリオールなどのフェノール系ポリオール;ルミフロン(旭硝子社製)などのフッ素ポリオール;ポリブタジエンポリオール;水添ポリブタジエンポリオール;ひまし油系ポリオール;ハロゲン含有難燃性ポリオール;リン含有難燃性ポリオール;酢酸、プロピオン酸等の一価の飽和カルボン酸等のカルボン酸類;フェノール、クレゾール、キシレノール、リゾルシン、カテコール、ピロガロール、ビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノールS、フェノール樹脂などのフェノール性OH基を有する化合物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、東亜合成化学工業(株)製のアロニクス5700、4−ヒドロキシスチレン、日本触媒化学工業(株)製のHE−10、HE−20、HP−10およびHP−20(いずれも末端にOH基を有するアクリル酸エステルオリゴマー)、日本油脂(株)製のブレンマーPPシリーズ(ポリプロピレングリコールメタクリレート)、ブレンマーPEシリーズ(ポリエチレングリコールモノメタクリレート)、ブレンマーPEPシリーズ(ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールメタクリレート)、ブレンマーAP−400(ポリプロピレングリコールモノアクリレート)、ブレンマーAE−350(ポリエチレングリコールモノアクリレート)、ブレンマーNKH−5050(ポリプロピレングリコールポリトリメチレンモノアクリレート)およびブレンマーGLM(グリセロールモノメタクリレート)、OH基含有ビニル系化合物とε−カプロラクトンとの反応により得られるε−カプロラクトン変性ヒドロキシアルキルビニル系モノマーなどのOH基含有ビニル系モノマー(これらは(A)成分と(C)成分の兼用物質としても利用できる);前記OH基含有ビニル系モノマーとアクリル酸、メタクリル酸、それらの誘導体などとの共重合により得ることができるOH基を有するアクリル樹脂;その他アルキド樹脂、エポキシ樹脂などのOH基を有する樹脂が挙げられる。
これらのOH基含有化合物の中でも、硬化反応時の発熱による蒸発・気化等によって気泡の合一、肥大化、破泡等の悪影響を及ばさないことから、炭素数3以上の化合物および水が好ましく、具体的には水;n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルが好ましい。さらに、Si−H基との脱水素縮合が進行しても架橋が起こらないことから1価の飽和アルコール及び水が好ましく、その中でもSiH基との反応の容易さから水;n−プロパノール、n−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル等の1級飽和アルコールが好ましい。
水酸基当量が大きくなると添加するOH基含有化合物の体積が大きくなり、発泡倍率が上がらなくなるため、水酸基当量が1〜33mmol/gの化合物が好ましく、反応性の点から2.5〜25mmol/gのものがより好ましい。
また、SiH基との脱水素反応を容易に行うために、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類を用いることもできる。また発泡速度の調整のために2種類以上のOH化合物を併用することも可能である。併用する例としてはn−プロパノール等の1級アルコールとiso−プロパノール等の2級アルコール、またはカルボン酸と1級アルコールとの組み合わせが好ましい。さらに硬化時間の調整のためにエチレングリコール、プロピレングリコール、1.4−ブタンジオール、グリセリン等の2価以上の多価OH化合物やエチレングリコールモノアリルエーテル、グリセリンモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等の分子内にヒドロシリル化可能な炭素−炭素二重結合とOH基との両方を合わせ持つ化合物を使用することもできる。
なお、1分子内に2個以上のOH基を有する(C)成分を用いた場合は、(B)成分と(C)成分との反応で水素ガスを発生するとともに架橋構造を作るため、少量を硬化時間の調整のために補助的に使用することは可能であるが、多量に用いるのは十分な発泡を行う前に硬化してしまうために望ましくない。また、1分子内に炭素−炭素二重結合とOH基とを有する化合物を(A)成分と(C)成分の兼用物質として用いることもできる。
上記(A)〜(C)の3成分の配合割合は、各成分の構造、目的とする発泡倍率、目的とする物性により適宜選択されるものであって特に限定はされないが、(B)成分のSiH基のモル数xと、(A)成分の炭素−炭素二重結合のモル数yおよび(C)成分のOH基のモル数zの和との比率が、x:y+z=30:1〜1:30であることが好ましい。さらに好ましくは、x:y+z=10:1〜1:10である。SiH基のモル比がx:y+z=30:1を越えると架橋密度が低くなり、十分な機械的強度が得られず、x:y+z=1:30未満であると十分な発泡、硬化が起こらない。
また、(A)成分の炭素−炭素二重結合のモル数yと(C)成分のOH基のモル数zとの比率には特に限定はなく、目的とする発泡倍率、目的とする物性、(A)成分の骨格、(C)成分の種類により、適宜選定することができるが、一般的にはy:z=100:1〜1:100が好ましく、y:z=10:1〜1:20がより好ましい。
本発明では、上記(B)成分と(C)成分との脱水素縮合、及び(A)成分と(B)成分との付加反応(ヒドロシリル化反応)のための触媒を適宜用いることができる。
ヒドロシリル化触媒としては、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体(例えば、Pt(CH2=CH2(PPh3、Pt(CH2=CH22Cl2)、白金−ビニルシロキサン錯体(例えば、Ptn(ViMe2SiOSiMe2Vi)、Pt[(MeViSiO))、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh3、Pt(PBu3)、白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(OPh)、Pt[P(OBu))(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表わし、n、mは整数を表わす)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシュテト(Karstedt)触媒、また、アシュビー(Ashby)の米国特許第3159601および3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、ならびにラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラート触媒が挙げられる。さらに、モディック(Modic)の米国特許第3516946号明細書中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有用である。また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh3、RhCl3、Rh/Al2O3、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4等が挙げられる。これらの中では、触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
触媒の添加量は特に限定されないが、SiH基1モルに対して、10-1〜10-8モルの範囲が好ましく、より好ましくは、10-2〜10-6モルの範囲である。
上記の触媒と共に助触媒としてホスフィン系化合物およびホスフィン錯体を使用することができる。そのようなホスフィン系化合物としては、トリフェニルホスフィン、PMe3、PEt3、PPr3(ここで、Prはプロピル基を表す。以下同様。)、P(n−Bu)、P(cyclo−C6H11、P(p−C6H4Me)、P(o−C6H4Me)等があるがこれらに限定されるものではない。ホスフィン錯体としては、例えば、Cr(CO)5PPh3、Cr(CO)(PPh3(シスおよびトランス異性体)、Cr(CO)(PPh3(facおよびmer異性体)、これらCr化合物のMoおよびV類縁体、Fe(CO)4PPh3、Fe(CO)(PPh3、ならびにこれらFe化合物のRuおよびOs類縁体、CoCl2(PPh3)、RhCl(PPh3、RhCl(CO)(PPh3、IrCl(CO)(PPh)、NiCl2(PPh)、PdCl2(PPh)、PtCl2(PPh)、およびClAu(PPh3)がある。さらに、トリフェニルホスフィン以外のホスフィンを含有する上記の金属の錯体等のような金属錯体も有効な助触媒となりうる。さらに、P(OPh)等のようなホスファイト、AsPh3等のようなアルシンおよびSbPh3などのようなスチビンを含有する錯体も有効な助触媒となりうる。
助触媒の添加量は特に限定されないが、触媒1モルに対して、10-2〜102モルの範囲が好ましく、より好ましくは10-1〜101モルの範囲である。
本発明の樹脂組成物には、さらに充填剤、老化防止剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収剤、接着性改良剤、難燃剤、ポリジメチルシロキサン−ポリアルキレンオキシド系界面活性剤あるいは有機界面活性剤(ポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテル等)などの整泡剤、酸あるいは塩基性化合物(SiH基とOH基との反応調整のための添加剤であり、酸で縮合反応を抑制し、塩基で加速する。)、保存安定改良剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、カップリング剤、酸化防止剤、熱安定剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、金属不活性化剤、物性調整剤などを本発明の目的および効果を損なわない範囲において添加することができる。
上記充填剤の具体例としては、たとえば、ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、グラファイト、ケイソウ土、白土、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、アルミナ、カーボンブラック、炭酸カルシウム、クレー、タルク、酸化チタン、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、石英、アルミニウム微粉末、フリント粉末、亜鉛末、無機バルーン、ゴムグラニュー、木粉、フェノール樹脂、メラミン樹脂、塩化ビニル樹脂などが挙げられる。
上記老化防止剤としては、一般に用いられている老化防止剤、たとえばクエン酸やリン酸、硫黄系老化防止剤などが用いられる。
上記硫黄系老化防止剤としては、メルカプタン類、メルカプタンの塩類、スルフィドカルボン酸エステル類や、ヒンダードフェノール系スルフィド類を含むスルフィド類、ポリスルフィド類、ジチオカルボン酸塩類、チオウレア類、チオホスフェイト類、スルホニウム化合物、チオアルデヒド類、チオケトン類、メルカプタール類、メルカプトール類、モノチオ酸類、ポリチオ酸類、チオアミド類、スルホキシド類などが挙げられる。
上記ラジカル禁止剤としては、たとえば2,2'−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス(メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタンなどのフェノール系ラジカル禁止剤や、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N'−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミンなどのアミン系ラジカル禁止剤などが挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては、例えば2(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケートなどが挙げられる。
上記接着性改良剤としては、一般に用いられている接着剤やアミノシラン化合物、エポキシシラン化合物などのシランカップリング剤、その他の化合物を用いることができる。このような接着性改良剤の具体例としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、クマロン−インデン樹脂、ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノール樹脂、α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合体、ポリエチルメチルスチレン、アルキルチタネート類、芳香族ポリイソシアネートなどを挙げることができる。
上記難燃剤としては、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールAエポキシ、デカブロモジフェニルオキサイドなどのハロゲン化剤、トリエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、ポリ燐酸アンモニウム、赤燐などの燐系難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、五酸化アンチモンなどの無機系難燃剤などがあげられる。これら難燃剤は、単独で使用しても併用しても良い。
次に本発明の製造方法について述べる。
本発明の発泡性樹脂組成物と触媒、さらに必要に応じて添加剤を混合し、発泡硬化させることにより発泡体が製造される。発泡硬化させる温度は、100℃以下が好ましく、現場発泡への適用を考えると常温に近いのがより好ましい。100℃を越える高温では、(A)成分と(B)成分との付加型の架橋(硬化)反応速度が大きくなりすぎ、(B)成分と(C)成分との反応で発生する水素ガスによる発泡とのバランスがとり難い。
また、本発明では、発泡体の製造は本発明の発泡性樹脂組成物と触媒、さらに必要に応じて添加剤を適当な組み合わせで事前に混合した2液又はそれ以上の数の別々の混合物を使用直前に混合し、直接基材表面に塗布し、現場発泡させる方法や、同様の混合物を使用直前に混合し、注入発泡させる方法によるのが望ましい。混合方法としてはハンドミキシング、電動ミキサー、スタティックミキサー、衝突混合等の方法を用いることができる。特に現場発泡させる場合にはスタティックミキサーまたは衝突混合を用いることが好ましい。
本発明の発泡性樹脂組成物と触媒とを、さらに必要に応じて添加剤を事前に混合した2液又はそれ以上の数の別々の混合物とする場合の適当な組み合わせ方としては次のようなものが挙げられるが、すべての成分を混合する前に水素の発生や硬化が進行しない組み合わせであればよく、これらには限定されない。すなわち、(A)成分の一部と(B)成分の混合物と、(A)成分の一部と(C)成分と触媒の混合物の2液とする方法;(A)成分と(C)成分と触媒の混合物と、(B)成分のみの2液とする方法;(A)成分と(C)成分の混合物と、(B)成分と触媒の混合物の2液とする方法、等である。
発泡体の成形方法も特に制限されず、押出し発泡法、連続発泡方法、注型成形方法、不連続成形方法、または現場発泡施工方法など、ポリウレタンフォーム、フェノールフォーム、シリコーンフォーム等の製造に使用される各種発泡成形方法が適宜利用できる。
上記連続発泡方法としては、ベルトコンベアに連続的に繰り出される紙またはプラスチックフィルムの上で自由に発泡させるスラブ発泡法や、紙、ベニヤ板、金属板などの面材とともに成形し、ラミネートするダブルコンベア法などが用いられる。注型成形方法は、所望形状の型内に吐出発泡させて、キュア硬化させて型の内面形状に添った成形品を作り上げる方法である。不連続成形方法は、サンドイッチパネル等の成形に用いられる。現場施工方法としては、一液型簡易スプレー法、二液型スプレー法、二液型注入法、二液型塗布法などがあり、主に建築断熱用途に用いられる。
なお、本発明では、ブタン、ペンタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、トルエン、代替フロンなどの揮発性溶剤;NaHCO3,(NH42CO3、NH4HCO3、NH2NO2、Ca(N3、NaBH4などの無機系発泡剤;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、バリウムアゾジカルボキシレート、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、パラトルエンスルホニルヒドラジッドなどの有機系発泡剤;CO2、N2などの液化ガス;機械発泡等の目的で機械的な攪拌等で巻き込ませた空気などの気体;などを併用して発泡させることもできる。
本発明における発泡体としては、発泡倍率を単位体積当たりの発泡体の体積/(発泡体の体積−発泡体中の空隙の体積)として表したとき、発泡倍率において特に制限はないが、発泡体であることによる有用な特徴が顕著となる2倍以上の発泡倍率を有する発泡体、特に4倍以上の発泡倍率を有する発泡体が好ましい。
上記したように、本発明の発泡性樹脂組成物は、常温あるいは比較的低温の加熱下において発泡するので現場発泡が可能であり、またイソシアネートを含まず低毒性で、かつ発泡倍率を上げることにより単位体積当たりの価格を下げることが可能であるという効果を有するものである。
また、この発泡性樹脂組成物を用いることを特徴とする本発明の製造方法によれば、耐候性、塗装性、接着性が良好であり、燃焼時に有害なガスの発生がないという優れた特徴を有する発泡体が得られる。
しかも、(A)成分の組成(骨格と架橋点間分子量)や各成分の配合比率等の選択により、硬質発泡体から軟質発泡体まで製造可能で、発泡倍率も低倍率から高倍率まで設定でき、さらに、化学発泡と架橋の反応速度をコントロールして、セル構造の均一化、微細化を図ることも可能である。
[発明を実施するための最良の形態]
以下に本発明の実施例及び比較例を示す。
合成例1
数平均分子量が3,000のポリオキシプロピレンと苛性ソーダを60℃で撹拌し、ブロモクロロメタンを加えて反応を行い、分子量を増大させた。次に、アリルクロライドを加えて110℃で末端をアリルエーテル化した。これをケイ酸アルミニウムにより処理して、精製末端アリルエーテル化ポリオキシプロピレンを合成した。
このポリエーテルの数平均分子量は7,960であり、ヨウ素価から末端の92%がオレフィン基であった。E型粘度計による粘度は23℃において140ポイズであった。
合成例2
数平均分子量が3,000のポリオキシプロピレン(トリオールタイプ)を用いて、分子量を増大させずに合成例1に従ってアリル化を行った。アリル化率は87%であった。23℃における粘度は3.5ポイズであった。
合成例3
1リットルの三つ口フラスコに、撹拌棒、三方コック、冷却管をセットした。このフラスコに、ビスフェノールA114g、炭酸カリウム145g、アリルブロマイド140g、アセトン250mlを入れ、60℃で12時間撹拌した。上澄み液をとり、分液ロールで水酸化ナトリウム水溶液により洗浄し、その後水洗した。油層を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、エバポレーターで溶媒を留去したところ、淡黄色の液体126gが得られた。1H−NMRにより、ビスフェノールAのOH基がアリルエーテル化したアリル化ビスフェノールであることがわかった。収率は82%であり、純度は95%以上であった。
合成例4
1リットルの四つ口フラスコに、撹拌棒、滴下ロート、上部に三方コックを付けた冷却管、温度計をセットした。このフラスコにメチルハイドロジェンポリシロキサン(信越化学(株)、KF−99)12.3g(SiH基200mmol)、ベンゾチアゾール11.5g、白金−ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液60μl(白金原子にして5.0×10-3mmol)、トルエン10mlを入れた。混合液を80℃に加熱し、滴下ロートから片末端がブチル基、もう一方の末端がアリル基でそれぞれ変性されたプロピレンオキシド−エチレンオキシド共重合体7.0g(ビニル基20mmol)をトルエン80mlに溶解させたものを2時間かけて滴下し、終了後80℃でそのまま2時間撹拌した。反応混合物を1H−NMRにより、ビニル基のピークが消失したことを確認し、冷却した後、活性炭10gを加え、室温で1時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮することにより、ポリエーテルで変性したメチルハイドロジェンポリシロキサンを粘稠液体として得た。
合成例5
1リットルの四つ口フラスコに、撹拌棒、滴下ロート、上部に三方コックを付けた冷却管、温度計をセットした。このフラスコにメチルハイドロジェンポリシロキサン(信越化学(株)、KF−99)12.3g(SiH基200mmol)、ベンゾチアゾール11.5g、白金−ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液60μl(白金原子にして5.0×10-3mmol)、トルエン10mlを入れた。混合液を80℃に加熱し、滴下ロートから片末端がブチル基、もう一方の末端がアリル基でそれぞれ変性されたプロピレンオキシド−エチレンオキシド共重合体80.0g(ビニル基50mmol)をトルエン80mlに溶解させたものを2時間かけて滴下し、終了後80℃でそのまま2時間撹拌した。反応混合物を1H−NMRにより、ビニル基のピークが消失したことを確認し、冷却した後、活性炭10gを加え、室温で1時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮することにより、ポリエーテルで変性したメチルハイドロジェンポリシロキサンを粘稠液体として得た。
合成例6
(アリル化レゾール型フェノール樹脂の合成)
温度計、還流冷却器、滴下ロート、攪拌モータを備えた四つ口フラスコに、レゾール型フェノール樹脂(PL−4567、群栄化学(株)製、固形分75wt%の水溶液、OH含量17.8mmol/g)40gを入れ、ここにNaOH水溶液(50wt%)62.6gを徐々に加えた。50℃で1時間攪拌後、アリルクロライド65.4gを滴下し、44℃で3時間反応させた。塩をろ過後、CH2Cl2で抽出し、塩酸で中和した後、さらに水洗した。MgSO4で乾燥後、CH2Cl2を留去し、ヨウ素価により測定した不飽和基含量が8.0mmol/gの生成物15gを得た。
合成例7
(O−アリル化ノボラック型フェノール樹脂の合成)
温度計、還流冷却器、滴下ロート、攪拌モータを備えた四つ口フラスコに、ノボラック型フェノール樹脂(PSM4261、群栄化学(株)製、OH含量9.71mmol/g)36.9g及びアセトン160mlを入れ、炭酸カリウム50gを攪拌しながら添加した。アリルブロマイド52gを少量づつ滴下したのち、55℃で6時間反応させた。これをろ過し、濃縮して、アルカリ、酸の順で洗浄し、珪酸アルミニウム7.4gを添加して攪拌した後、さらにろ過、濃縮して、ヨウ素価により測定した不飽和基含量が7.3mmol/gの生成物40gを得た。1H−NMRの測定により水酸基がアリル化されたO−アリル化ノボラック型フェノール樹脂(アリルエーテル型)であることが確認された。
合成例8
(C−アリル化ノボラック型フェノール樹脂の合成)
合成例7で得られたアリル化ノボラック型フェノール樹脂を窒素雰囲気下で攪拌しながら180℃で3時間加熱して、ヨウ素価により測定した不飽和基含量が7.3mmol/gの転位生成物40gを得た。1H−NMRの測定によりアリル基がクライゼン転位したC−アリル化ノボラック型フェノール樹脂(アリルフェノール型)であることが確認された。
実施例1
合成例1で製造したアリルエーテル化ポリオキシプロピレン8.8g(ビニル基2.0mmol)、メチルハイドロジェンポリシロキサン(信越化学(株)、KF−99)0.63g(SiH基10.0mmol)、および1−プロパノール0.3gを撹拌、混合した。この混合物に、白金−ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液24μl(白金原子で2.0×10-3mmol)を加えて撹拌し、容積既知の直方体に注入した。25℃で10分間静置し発泡させたところ、軟質の発泡体を得た。得られた発泡体を容器の上部に沿って切断し、重量を測定し密度を求め、触媒添加前に求めた発泡前の密度から発泡倍率を求めたところ約10倍であった。また、切断面を光学顕微鏡を用いてセルの形状を観察したところ、大部分が0.2〜0.5mmの均一なセル構造であることがわかった。この発泡体をASTM D−2856により独立気泡率を計算したところ95%であった。
実施例2
実施例1で使用したアリルエーテル化ポリオキシプロピレン、1−プロパノールおよび白金触媒を、実施例1の割合で混合してA液とし、メチルハイドロジェンポリシロキサンをB液とした。2液型混合吐出装置を用いてA、B両液を実施例1の割合になるように、垂直なコンクリート壁面に混合、吐出させた。吐出液は壁面で発泡し、実施例1と同様の発泡体が得られた。
実施例3
合成例2で製造したアリルエーテル化ポリオキシプロピレン8.8g(ビニル基2.0mmol)、合成例4で合成したポリエーテル変性メチルハイドロジェンポリシロキサン1.1g(SiH基10.0mmol)、および1−プロパノール0.48gを撹拌、混合した。この混合物に、白金−ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液72μl(白金原子で6.0×10-3mmol)を加えて撹拌し発泡させたところ、軟質の発泡体を得た。得られた発泡体の発泡倍率は10倍であった。
実施例4
合成例3で製造したアリル化ビスフェノール2.2g(ビニル基14.0mmol)、合成例5で製造したポリエーテル変性メチルハイドロジェンポリシロキサン1.2g(SiH基2.0mmol)、メチルハイドロジェンポリシロキサン1.1g(SiH基18.0mmol)および1−プロパノール0.24gを混合、撹拌した。この混合液に実施例1に従って白金触媒溶液48μl(白金原子で4.0×10-3mmol)を加え、硬質の発泡体を得た。発泡体の発泡倍率は10倍であった。
実施例5
ビスフェノールAのオルト位がアリル化されたアリルビスフェノール(チバガイギー製、MATRIMID5292B)2.2g(ビニル基14.0mmol)、合成例5で製造したポリエーテル変性メチルハイドロジェンポリシロキサン1.2g(SiH基2.0mmol)、メチルハイドロジェンポリシロキサン1.1g(SiH基18.0mmol)および1−プロパノール0.24gを混合、撹拌した。この混合液に実施例1に従って白金触媒溶液48μl(白金原子で4.0×10-3mmol)を加え、硬質の発泡体を得た。発泡体の発泡倍率は15倍であった。
実施例6
ビスフェノールAのオルト位がアリル化されたアリルビスフェノール(2,2'(6')−ジアリル−4,4'−イソプロピリデンジフェノール)2.2g(ビニル基14.0mmol)、合成例4で製造したポリエーテル変性メチルハイドロジェンポリシロキサン2.2g(SiH基20.0mmol)、および1−プロパノール0.18g、蒸留水0.108gを混合、撹拌した。この混合液に実施例1に従って白金触媒溶液48μlを加え、硬質の発泡体を得た。発泡体の発泡倍率は10倍であった。
実施例7
合成例6で合成したアリル化レゾール型フェノール樹脂1.75g(ビニル基14.0mmol)、合成例4で製造したポリエーテル変性メチルハイドロジェンポリシロキサン2.2g(SiH基20.0mmol)、および1−プロパノール0.18g、蒸留水0.108gを混合、撹拌した。この混合液に実施例1に従って白金触媒溶液48μlを加え、硬質の発泡体を得た。発泡体の発泡倍率は10倍であった。
実施例8
合成例7で合成したO−アリル化ノボラック型フェノール樹脂1.92g(ビニル基14.0mmol)、合成例4で製造したポリエーテル変性メチルハイドロジェンポリシロキサン2.2g(SiH基20.0mmol)、および1−プロパノール0.18g、蒸留水0.108gを混合し、撹拌した。この混合液に実施例1に従って白金触媒溶液48μlを加え、硬質の発泡体を得た。発泡体の発泡倍率は8倍であった。
実施例9
合成例8で合成したC−アリル化ノボラック型フェノール樹脂1.92g(ビニル基14.0mmol)、合成例4で製造したポリエーテル変性メチルハイドロジェンポリシロキサン2.2g(SiH基20.0mmol)、および1−プロパノール0.18g、蒸留水0.108gを混合し、撹拌した。この混合液に実施例1に従って白金触媒溶液48μlを加え、硬質の発泡体を得た。発泡体の発泡倍率は5倍であった。
比較例1
2液型シリコンRTVフォーム(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、SEF−10)を使用説明書に従い作製した。得られた発泡体は、実施例1で得た発泡体と同等の軟質であり、発泡倍率は10倍、セル径は0.5〜0.8mmであった。
実施例1〜9および比較例1で得られた発泡体の特性値を表1に示す。
【表1】
Figure 0003569919
表1に示した発泡体の特性値は以下の方法により測定した。
硬度は、発泡体サンプルの表面でアスカ−C型硬度型により測定した。
圧縮強度は、JIS K7220に従って測定した。(表1中、「測定不能」とあるのは、値が低すぎて、ここで用いた方法では測定できなかったことを表す。)
塗装性は、発泡体サンプルの表面に水系アクリル塗料3種類を室温下塗布、風乾させ、塗膜の状態を目視によって次のように判定した。
◯・・塗膜を形成した ×・・塗料をはじいた
接着性は、2液型エポキシ系接着剤(セメダインハイスーパー)をアルミ試験片に塗布後、発泡体サンプルの表面に密着させ、1時間室温下で養生した後手ではがし、剥離状態を目視により観察した。
[産業上の利用可能性]
本願発明による発泡体は、防音、断熱、止水、気密、制振、保護、クッション、装飾等の種々の用途に好適に利用できるが、特に耐候性、塗装性、接着性が良好であり、またその製造に用いられる発泡性樹脂組成物が低毒性で比較的廉価であり、かつスプレー、注入等による現場発泡が可能であるため、土木建築におけるシーリング材、内外装材、モデルサンプル作製、及び装飾品作製等に特に適している。

Claims (4)

  1. (A)炭素−炭素二重結合を有し、分子骨 格がポリエーテル系の有機重合体骨格、フェノール−ホ ルムアルデヒド系の有機重合体骨格、及びビスフェノー ルAの単量体骨格からなる群から選ばれる1種以上であ り、かつ分子骨格中にシロキサン単位を含まない有機化合物、
    (B)次式で表される鎖状のポリオルガノハイドロジェ ンシロキサン、
    Figure 0003569919
    (10≦(m+n+1)×p≦80、m≧2、n、l、p≧ 0、R 15 は分子量が100〜10000のポリオキシアルキレン 鎖。)、および
    (C)水及び/又は1級飽和炭化水素系アルコール
    からなることを特徴とする発泡性樹脂組成物。
  2. 前記(A)成分の有機化合物が、次式で表 される分子骨格を有することを特徴とする、請求の範囲第1項記載の発泡性樹脂組成物。
    Figure 0003569919
    R 1 はHまたはCH 3 、R 10 、R 11 、R 12 は構成元素として C、H、N、O、S、ハロゲンのみを含む炭素数1〜6 の2価の置換基、X、Yは構成元素としてC、H、N、 O、S、ハロゲンのみを含む炭素数0〜10の2価の置換 基、0≦n≦300、0≦m≦300(但し、n及びmが同時 に0になる場合を除く)、l、oは1〜300。)
  3. 請求の範囲第1項又は第2項に記載の発泡 性樹脂組成物を100℃以下の温度で発泡硬化させること を特徴とする発泡体の製造方法。
  4. 請求の範囲第1項又は第2項に記載の発泡 性樹脂組成物を100℃以下の温度で発泡硬化させてなる 発泡体。
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