JPH1160780A - 板状体又は成形体及びその製造法 - Google Patents

板状体又は成形体及びその製造法

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JPH1160780A
JPH1160780A JP21864597A JP21864597A JPH1160780A JP H1160780 A JPH1160780 A JP H1160780A JP 21864597 A JP21864597 A JP 21864597A JP 21864597 A JP21864597 A JP 21864597A JP H1160780 A JPH1160780 A JP H1160780A
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JP
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fiber
plate
fibers
group
component
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JP21864597A
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English (en)
Inventor
Ryuji Fukuda
竜司 福田
Kenji Kurimoto
健二 栗本
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候性、塗装性、接着性が良好であり、燃焼
時に有害なガスの発生がなく、硬質、半硬質または軟質
のウレタンフォームに代替可能な発泡体により確実に発
泡硬化した、成形性、塗装性と触感において優れた性能
を発揮する板状体及びこれを所定形状に成形してなる成
形体であって、特に、常温あるいは比較的低温の加熱下
において、発泡硬化させることができ、またイソシアネ
ートを含まないため低毒性である板状体又は成形体を提
供する。 【解決手段】 植物繊維単独又は植物繊維と他の有機及
び/又は無機繊維の混合繊維を、次の(A)〜(C)成
分を含有する発泡性樹脂組成物で発泡硬化させて板状体
又は成形体とする。 (A)炭素−炭素二重結合を有し、分子骨格中にシロキ
サン単位を含まない有機化合物、(B)SiHを有する
化合物、及び(C)OH基を有する化合物及び必要によ
り発泡剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、植物繊維単独又
は植物繊維と他の有機及び/又は無機繊維の混合繊維
を、発泡性樹脂組成物で発泡硬化させて得られる板状
体、及びこれを所定形状に成形してなる成形体に関し、
特に、常温あるいは比較的低温の加熱下において、発
泡、硬化して発泡体を生成することを特徴とする新規な
発泡性樹脂組成物を用いて得られ、成形性、塗装性、触
感において優れた性能を発揮する板状体又は成形体に関
する。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、防音、断熱、
制振、保護、クッション等の用途に好適に利用できる板
状体又は成形体及びその製造方法に関するものである。
その用途の具体例としては、建築用では、屋根・天井・
壁・床の断熱材、水道配管等のカバー、ドアパネル、サ
イジングパネル、金属・サイジングパネル等の芯材、間
仕切りパネルの芯材、畳・ふすま芯材、バスタブ等の断
熱保温芯材、システム天井断熱パネル、冷凍倉庫・気密
倉庫等の気密断熱材、プラントのタンク・配管の保温・
保冷材等、車両用のクッション材、天井材、ドアトリム
中材、フロアクッション制振吸音材、カークーラー断熱
材、ダンパー用エアーシール材、防水材、ガスケット、
エアフィルター、センターピラーガーニッシュ、ヘッド
ライナー、クォータートリム、ダストカバー、燃料タン
ク内セーフティーフォーム、オイルフィルター、フレキ
シブルコンテナー、クラッシュパッド、サンバイザー、
ヘッドレスト、インシュレーター、ダッシュボード、ド
アパネル、ピラー、コンソールボックス、エネルギー吸
収バンパー、冷凍車・保冷車・タンクローリー車・冷凍
コンテナー車等の断熱材、ガード防音材等、船舶用の断
熱材、浮力材、FRPボード芯材、ブイ等、寝装品用の
クッション材等、家具等のクッション材、パッキング材
等、電気・電子機器用のフィルター、吸音断熱材、プリ
ンター吸音材、ヘッドホーンイヤーパット等、包装用の
緩衝材、家電用では冷蔵庫・冷凍庫・電子ジャー等の断
熱材、ルームクーラーの結露防止材、また、スポーツ用
品や医療品および化粧用パフ、肩パット、スリッパ、サ
ンダル、剣山、玩具等の生活用品用途が挙げられる。
【0003】
【従来の技術】ガラス繊維や鉱物繊維を骨材とし、ウレ
タン樹脂を主素材として成形硬化した軽量板が、軽量で
剛直性を有することから、従来より使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの硬質発泡ウレ
タン軽量板が、上記したようにその骨材としてガラス繊
維等を用いている目的は、骨材の本来の剛性ならびに該
骨材繊維の絡みつきによる空隙形成等の材質特性を利用
することである。
【0005】しかしながら、この骨材として用いられる
ガラス繊維は、取扱い上、作業環境を悪化させ、作業員
の健康を著しく害するおそれがある。また、このガラス
繊維は、その単位断面径が微細でなおかつ短く、さらに
剛直性が強い直線形態で、繊維の絡みつきによる空隙形
成や、形状の保持の点では好ましい素材とは言い難い。
しかも成形しにくく、成形体を取り扱う場合も、表面で
繊維がささくれて触感が悪いという問題点もある。
【0006】一方、主素材となるウレタン樹脂は、その
発泡方法として、フロンなどの発泡剤を用いる方法や、
近年用いられるようになってきた、水の添加により発生
する二酸化炭素を利用する方法などが知られている。し
かしながら、得られる発泡体は、耐候性に問題があり、
屋外の露出部には使用できないという問題がある。ま
た、原料として用いているイソシアネートに毒性が懸念
されるものがあり、作業性に問題があり、燃焼時の発生
ガスの問題も危惧される。しかも、発泡剤として用いる
特定フロンガスはオゾン層を破壊する可能性があり、よ
り安全なガスへの転換が実施中であること、水を代替発
泡剤とした技術は未だ不十分であること、他の有機系発
泡剤を用いた場合には施工時の火災の危険性が考えられ
ることなどの問題があり、対応が検討されている。
【0007】本発明はこのような点に着目してなされた
ものであり、樹脂との結合強度がガラス繊維や鉱物繊維
よりも優れ、屈曲性の植物性天然繊維の使用を前提と
し、そのなかでも、太く、屈曲性の繊維間に大きな隙間
が形成されるヤシ繊維を集めて、耐候性、塗装性、接着
性が良好であり、燃焼時に有害なガスの発生がなく、硬
質、半硬質または軟質のウレタンフォームに代替可能な
発泡体により確実に発泡硬化した、成形性、塗装性と触
感において優れた性能を発揮する板状体及びこれを所定
形状に成形してなる成形体を提供することを目的とす
る。また、常温あるいは比較的低温の加熱下において、
発泡、硬化することにより上記発泡体が得られ、イソシ
アネートを含まないため低毒性で、しかも単位体積当た
りの価格が比較的廉価であって、ウレタンフォーム軽量
板の代替品として多様な用途に供することができる、板
状体又は成形体を提供することを目的とする。
【0008】また、上記したような板状体及び成形体に
対し、適度な引張強さ及び引張弾性率を有する麻繊維等
の植物性天然繊維等からなる織布、編織物、不織布等の
シート状繊維構成物を一体化して補強することにより、
成形性、塗装性、触感等において優れた性能を発揮する
板状体及びこれを所定形状に成形してなる成形体を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するため鋭意検討の結果、本発明に至った。
【0010】[1]すなわち本発明の板状体又は成形体
は、上記の課題を解決するために、植物繊維単独又は植
物繊維と他の有機及び/又は無機繊維の混合繊維を、次
の(A)〜(C)成分を含有する発泡性樹脂組成物で発
泡硬化させて得られるものである。
【0011】(A)炭素−炭素二重結合を有し、分子骨
格中にシロキサン単位を含まない有機化合物、(B)S
iHを有する化合物、及び(C)OH基を有する化合物
及び/又は発泡剤。
【0012】[2][1]記載のものにおいて、好まし
くは植物繊維としてヤシ繊維を用いる。
【0013】[3][2]記載のヤシ繊維としては、ア
ブラヤシ繊維が特に好ましい。
【0014】[4]あるいは、[1]〜[3]記載の板
状体及び成形体の少なくとも1表面及び/又は内部に、
シート状繊維構成物を配置したものとする。ここで、シ
ート状繊維構成物としては、天然、合成あるいは金属繊
維等からなる織布、編織物、不織布等が例示されるが、
これらに限定されるものではない。
【0015】[5][4]記載のものにおいて、好まし
くはシート状繊維構成物を植物性天然繊維からなるもの
とする。
【0016】[6][5]記載のものにおいて、植物性
天然繊維は麻が好ましい。
【0017】[7][1]〜[6]記載のものにおい
て、発泡性樹脂組成物中(B)成分のSiHを有する化
合物は、下記式(1)又は(2)で示されるポリオルガ
ノハイドロジェンシロキサンとするのが好ましい。
【0018】
【化3】 (ただし、m≧2、n,l,p≧0、R,R
,R,Rは、水素、または炭素数1〜20の炭
化水素基、またはポリオキシアルキレン基であって、1
個以上のフェニル基を含有していてもよい。)
【化4】 (ただし、m≧2、n,l,p≧0、R,R,R
は、水素、または炭素数1〜20の炭化水素基、または
ポリオキシアルキレン基であって、1個以上のフェニル
基を含有していてもよい。) [8][1]〜[7]記載のものにおいて、(A)成分
の有機化合物の分子骨格は、炭素、酸素、水素、窒素、
イオウ、ハロゲンのうちのいずれか1種以上の元素のみ
からなるものとするのが好ましい。
【0019】[9]あるいは、同じく(A)成分の有機
化合物の分子骨格を、ポリエーテル系の有機重合体骨格
とする。
【0020】[10]あるいは、同じく(A)成分の有
機化合物の分子骨格を、ポリエステル系の有機重合体骨
格とする。
【0021】[11][1]〜[10]記載の板状体又
は成形体は、発泡性樹脂組成物を100℃以下の温度で
発泡硬化させるのが好ましい。
【0022】また、上記[1]〜[10]記載の板状体
又は成形体は、以下の特徴を有する製法により製造する
のが好ましい。
【0023】[12]発泡性樹脂組成物を100℃以下
の温度で発泡硬化させる。
【0024】[13]発泡性樹脂組成物の(A)〜
(C)成分を使用直前に混合し、発泡させる。
【0025】
【発明の実施の形態】まず、本発明の板状体又は成形体
で用いられる植物繊維単独又は植物繊維と他の有機及び
/又は無機繊維との混合繊維について述べる。
【0026】本発明で使用する植物繊維としては、ヤシ
繊維、麻を解繊した麻繊維、竹を解繊した竹繊維、棕櫚
繊維、サトウキビ繊維、ヘチマ繊維、パイナップル繊
維、バナナ繊維、コウリャン繊維、イナワラより得られ
る繊維、木質繊維等が例示されるが、天然植物より得ら
れる繊維質であればよく、特に限定はない。これらは単
独で用いても良いし、2種以上を混合しても良い。
【0027】上記植物繊維としては、ヤシ繊維が特に好
ましい。ここでヤシ繊維とは、ココヤシ、アブラヤシ、
サゴヤシ、ナツメヤシ、オウギヤシ、ニッパヤシ、サト
ウヤシ、クジャクヤシ、シュロ、トウジュロ、クロツグ
等のヤシ科の植物から採取される繊維状樹皮、葉柄基部
繊維、中果皮繊維等の繊維をいい、これにはアブラヤシ
の空果房を解繊して得られる繊維が含まれる。また、複
数種類のヤシ繊維を混合したものを含む。
【0028】ヤシ繊維は、直径が約100〜600μm
と太いので、繊維マットを形成したとき、繊維充填密度
にもよるが、繊維間に、例えば100μm〜5mm程
度、好ましくは200μm〜3mm程度の大きさの隙間
が形成される。
【0029】このようなヤシ繊維からなる繊維マット
に、例えば麻繊維、竹繊維等の植物性天然繊維を混合し
た場合、ヤシ繊維の直径が上記したように約100〜6
00μmであるのに対して、麻繊維の直径は約5〜30
μm、竹繊維等の直径は10〜200μmと細いため、
麻繊維、竹繊維等の植物性天然繊維がヤシ繊維の交差部
分などに絡まり、ヤシ繊維同士の結合強度が高まると考
えられる。
【0030】また、ヤシ繊維は、上記のように太く、長
さが約5〜30cmと長く、しかも屈曲していて繊維同
士のからまりも大きいため、これを用いた板状体又は成
形体は、釘を打ちつけた場合の釘保持力に優れる。
【0031】ヤシ繊維としてはアブラヤシ繊維を使用す
ることが特に好ましい。このアブラヤシ繊維は、アブラ
ヤシの空果房を解繊して得られるものである。アブラヤ
シ繊維は、他の種類のヤシ繊維に比して解繊等に要する
労力が少なく、そのために製造に要するエネルギーが節
減可能で、コスト的に安価になる。例えばココヤシ繊維
では、ヤシ殻を軟化させるために長期間水中に浸漬した
後、機械的に繊維状に解繊するために長期間多大のエネ
ルギーを必要とする。これに対してアブラヤシでは、も
ともと繊維状のままで集合体となっている空果房を解繊
するため、水中浸漬の必要はなく、解繊のために要する
エネルギーも非常に少なくて済む。又、アブラヤシ繊維
はココヤシ繊維に比して発塵性が少なく、その取扱いに
おいて作業環境の悪化が避けられ、好ましい。
【0032】このアブラヤシ繊維は、解繊の前後に、油
分及び臭いを除去するために必要に応じて洗浄を行う。
アブラヤシ繊維の単体は、剛性度が高く、断面径が10
0〜600μm程度であり、その毛足、すなわち長さも
約5〜30cm程度であり、これを解繊することによ
り、その絡み合いも高度なものが期待できる。しかも、
アブラヤシの果実からはアブラヤシ油が搾取できるが、
この果実を採取したあとに残る空果房には現在のところ
特定の用途がなく、通常は廃棄される運命にあるので、
低コストで入手できるという利点がある。
【0033】本発明の板状体又は成形体を得るには、こ
れらの天然繊維から繊維マットを形成して用いるのが好
ましい。繊維マットを形成するには、ニードルパンチ等
によりヤシ繊維等の繊維を不織布様又は三次元編組織状
に絡み合わせる処理を行って剥離強度を上げ、さらに必
要に応じてプレス又は熱プレス等により繊維マットを緻
密にする。なお、この繊維マットの厚みは、通常5mm
〜20mm程度にすると使い易いと云われるが、勿論こ
れに限定されることなく、用途に応じて任意に設定すれ
ばよい。また、この繊維マットの目付は、例えば0.5
kg/m〜6kg/mが例示されるが、やはりこれ
に限定されるものではない。
【0034】上記天然繊維からなる繊維マットには、必
要に応じて有機又は無機繊維を混合しても良い。有機繊
維としては、合成繊維、再生繊維が挙げられる。ここ
で、有機繊維としては、ポリエステル繊維、脂肪族又は
芳香族ポリアミド繊維、アラミド繊維、アクリル繊維、
ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等のポリオレフ
ィン繊維、ビニリデン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ
ウレタン繊維、ビニロン、レーヨン、キュプラ、アセテ
ート等の繊維、ビスコース、レーヨン、ベンベルグ等の
再生繊維が例示される。無機繊維としては、アスベス
ト、ガラス繊維、炭素繊維、ボロン繊維、窒化ケイ素繊
維、炭化ケイ素繊維、チラノ繊維などが例示される。ま
た、金属繊維を混合しても良い。これらは、植物繊維に
単独で混合しても良く、二種以上を同時に混合しても良
い。
【0035】この繊維マットは、用途により複数枚重ね
て使用してもよい。重ねて使用する場合には、同じ繊維
で作成したマットを積層しても良いし、異なる繊維で作
成したマットを2種以上積層しても良い。
【0036】このような繊維マットに発泡性樹脂組成物
を付着させ、発泡硬化させることにより、本発明の板状
体又は成形体が得られる。その際、樹脂量や発泡の程度
等を調整することにより、板状体又は成形体の断熱性能
や強度を変化させることができる。
【0037】次に本発明で用いる発泡性樹脂組成物につ
いて説明する。
【0038】本発明で用いる発泡性樹脂組成物において
は、(B)成分と(C)成分とが反応して水素ガスを発
生することにより発泡し、(A)成分と(B)成分とが
耐候性に優れたSi−C結合を生成するヒドロシリル化
反応によって付加型の架橋反応を行うことにより硬化
し、優れた耐候性を有する発泡体が形成される。
【0039】すなわち、本発明の発泡性樹脂組成物の
(A)成分は、分子骨格中にシロキサン単位を含まない
有機化合物を用いているので、硬化に同じ付加反応を用
いているものの、炭素−炭素二重結合を有する成分とし
てもポリシロキサンを用い、組成物成分の大部分がポリ
シロキサン成分からなる従来のシリコーンフォームに比
べ、圧縮強度、塗装性、接着性、汚染性、埃付着性等が
向上したものが得られる。
【0040】さらに、(A)成分を種々に変化させるこ
とにより、硬質から半硬質及び軟質といった幅広い物性
を有するものが得られる。
【0041】かつ(A)成分の有機化合物は、分子骨格
中にシロキサン結合を含まないので比較的安価なものが
多く、結果として安価な発泡体が得られやすい。加え
て、発泡倍率を上げることにより単位体積当たりの価格
が安価な発泡体を得ることができる。
【0042】以下、(A)〜(C)の各成分について順
に説明する。
【0043】まず、(A)成分である、炭素−炭素二重
結合を有し、分子骨格(以下、単に骨格という。)中に
シロキサン骨格を含まない有機化合物について述べる。
【0044】(A)成分において、その分子構造を、骨
格部分と、その骨格に共有結合によって結合している炭
素−炭素二重結合を有するアルケニル基とに分けて考え
た場合、炭素−炭素二重結合を有するアルケニル基は、
分子内のどこに存在してもよいが、反応性の点から側鎖
または末端に存在するのが好ましい。
【0045】有機化合物である(A)成分の骨格は、ガ
ス透過性やはじきの問題解決のため、ポリシロキサン−
有機ブロックコポリマーやポリシロキサン−有機グラフ
トコポリマーのようなシロキサン単位(Si−O−S
i)を含むものではなく、構成元素として炭素、酸素、
水素、窒素、イオウ、ハロゲンのうちのいずれか1種以
上のみを含む骨格であれば特に限定されず、通常の有機
重合体骨格または有機単量体骨格でよい。例えば、ポリ
エーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、飽
和炭化水素系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアミド
系、フェノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂
系)等の骨格である。また単量体骨格としては、例えば
フェノール系、ビスフェノール系、またはこれらの混合
物が挙げられる。
【0046】これらのうち、ポリエーテル系重合体骨格
は、軟質の発泡体を得るために好適に使用される。その
例としては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレ
ン、ポリオキシテトラメチレン、ポリオキシエチレン−
ポリオキシプロピレン共重合体等が挙げられる。さらに
具体的な例としては、
【化5】 (ただし、R20,R21は、構成元素としてC,H,
N,O,S,ハロゲンのみを含む炭素数1〜6の2価の
有機基を示し、n,m,lは、1〜300の整数を示
す。)が挙げられる。
【0047】一方、ポリシロキサン骨格に比べてTgが
高い、その他の重合体骨格も発泡体を得るために好適に
使用される。例えば、アジピン酸、フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等の2塩基
酸とエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール等のグリコールとの縮合またはラクト
ン類の開環重合で得られるポリエステル系重合体、エチ
レン−プロピレン系共重合体、ポリイソブチレン、イソ
ブチレンとイソプレン等との共重合体、ポリクロロプレ
ン、ポリイソプレン、イソプレンとブタジエン、アクリ
ロニトリル、スチレン等との共重合体、ポリブタジエ
ン、ブタジエンとスチレン、アクリロニトリル等との共
重合体、ポリイソプレン、ポリブタジエン、イソプレン
あるいはブタジエンとアクリロニトリル、スチレン等と
の共重合体を水素添加して得られるポリオレフィン系
(飽和炭化水素系)重合体、エチルアクリレート、ブチ
ルアクリレート等のモノマーをラジカル重合して得られ
るポリアクリル酸エステル、エチルアクリレート、ブチ
ルアクリレート等のアクリル酸エステルと酢酸ビニル、
アクリロニトリル、メチルメタクリレート、スチレン等
とのアクリル酸エステル系共重合体、前記有機重合体中
でビニルモノマーを重合して得られるグラフト重合体、
ポリサルファイド系重合体、ε−アミノカプロラクタム
の開環重合によるナイロン6、ヘキサメチレンジアミン
とアジピン酸の重縮合によるナイロン66、ヘキサメチ
レンジアミンとセバシン酸の重縮合によるナイロン61
0、ε−アミノウンデカン酸の重縮合によるナイロン1
1、ε−アミノラウロラクタムの開環重合によるナイロ
ン12、上記のナイロンのうち2成分以上の成分を有す
る共重合ナイロン等のポリアミド系重合体、例えばビス
フェノールAと塩化カルボニルより重縮合して製造され
たポリカルボネート系重合体、ジアリルフタレート系重
合体、フェノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹
脂系)骨格としては、例えば、ノボラック型フェノール
樹脂、レゾール型フェノール樹脂、アンモニアレゾール
型フェノール樹脂、ベンジリックエーテル型フェノール
樹脂などが挙げられる。
【0048】これらの重合体骨格に、炭素−炭素二重結
合を有するアルケニル基が導入されて(A)成分の有機
化合物となる。
【0049】アルケニル基は、(B)成分とのヒドロシ
リル化反応による付加反応が可能なものであれば特に制
限されないが、下記一般式(6)で示されるアルケニル
基が反応性の点から好適である。
【0050】
【化6】 (ただし、Rは水素またはメチル基を示す。) また、原料の入手の容易さの点からは、
【化7】 が特に好ましい。
【0051】アルケニル基は、2価以上の置換基を介し
て(A)成分の骨格部分に結合していれば良く、2価以
上の置換基としては、構成元素としてC、H、N、O、
S、ハロゲンのうちのいずれか1種以上のみを含む炭素
数0〜10の置換基であれば特に制限はないが、例え
ば、
【化8】 が挙げられる。また、これらの2価以上の置換基の2つ
以上が共有結合によりつながって1つの2価以上の置換
基を構成していてもよい。
【0052】アルケニル基を前記重合体骨格に導入する
方法としては、種々提案されているものを用いることが
できるが、その方法は重合後にアルケニル基を導入する
方法と重合中にアルケニル基を導入する方法とに大別す
ることができる。
【0053】重合後にアルケニル基を導入する方法で
は、例えば、末端、主鎖あるいは側鎖に、水酸基、アル
コキシド基、カルボキシル基、エポキシ基等の官能基を
有する有機重合体に、その官能基に対して反応性を示す
活性基とアルケニル基の両方を有する有機化合物を反応
させることにより、アルケニル基を末端、主鎖あるいは
側鎖に導入することができる。
【0054】上記官能基に対して反応性を示す活性基と
アルケニル基との両方を有する有機化合物の例として
は、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、アクリル
酸クロライド、アクリル酸ブロマイド等のC−C20
の不飽和脂肪酸、酸ハライド、酸無水物等や、アリルク
ロロホルメート(CH=CHCHOCOCl)、ア
リルブロモホルメート(CH=CHCHOCOB
r)等のC−C20の不飽和脂肪族アルコール置換炭
酸ハライド、アリルクロライド、アリルブロマイド、ビ
ニル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(クロロメチ
ル)ベンゼン、アリル(ブロモメチル)ベンゼン、アリ
ル(クロロメチル)エーテル、アリル(クロロメトキ
シ)ベンゼン、1−ブテニル(クロロメチル)エーテ
ル、1−ヘキセニル(クロロメトキシ)ベンゼン、アリ
ルオキシ(クロロメチル)ベンゼン、アリルイソシアネ
ート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0055】また、エステル交換法を用いてアルケニル
基を導入する方法がある。この方法は、ポリエステル樹
脂やアクリル樹脂のエステル部分のアルコール残基をエ
ステル交換触媒を用いてアルケニル基含有アルコール又
はアルケニル基含有フェノール誘導体とエステル交換す
る方法である。アルコール残基との交換に用いるアルケ
ニル基含有アルコール及びアルケニル基含有フェノール
誘導体は、少なくとも1個のアルケニル基を有し、少な
くとも1個の水酸基を有するアルコール又はフェノール
誘導体であれば良い。触媒は使用してもしなくても良い
が、使用するとすればチタン系及び錫系の触媒が好まし
い。
【0056】上記方法に用いられる化合物の例として
は、ビニルアルコール、アリルアルコール、3−ブテン
−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセ
ン−1−オール、6−ヘプテン−1−オール、7−オク
テン−1−オール、8−ノネン−1−オール、9−デセ
ン−1−オール、2−(アリルオキシ)エタノール、ネ
オペンチルグリコールモノアリルエーテル、グリセリン
ジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエ
ーテル、トリメチロールエタンジアリルエーテル、ペン
タエリスリトールトリアリルエーテル、1,2,6−ヘ
キサントリオールジアリルエーテル、ソルビタンジアリ
ルエーテル、
【化9】 などが挙げられる。
【0057】この中でも、入手の容易さから、アリルア
ルコール、ビニルアルコール、3−ブテン−1−オー
ル、2−(アリルオキシ)エタノール、及び、
【化10】 が好ましい。
【0058】さらに、上記アルコール又はフェノール誘
導体の酢酸エステル等のエステル化物とポリエステル樹
脂やアクリル樹脂のエステル部分をエステル交換触媒を
用いてエステル交換しながら、生成するポリエステル樹
脂やアクリル樹脂のエステル部分のアルコール残基の酢
酸エステル等の低分子量エステル化物を減圧脱揮等で系
外に留去する方法でアルケニル基を導入する方法もあ
る。
【0059】また、リビング重合によりメチル(メタ)
アクリレート等の重合を行った後、リビング末端をアル
ケニル基を有する化合物によって停止させる方法によ
り、末端にアルケニル基を導入することもできる。
【0060】重合中にアルケニル基を導入する方法で
は、例えば、ラジカル重合法で本発明に用いる(A)成
分の有機重合体骨格を製造する場合に、アリルメタクリ
レート、アリルアクリレート等の分子中にラジカル反応
性の低いアルケニル基を有するビニルモノマーや、アリ
ルメルカプタン等のラジカル反応性の低いアルケニル基
を有するラジカル連鎖移動剤を用いることにより、有機
重合体骨格の側鎖や末端にアルケニル基を導入すること
ができる。
【0061】上記の重合体骨格の側鎖または末端にアル
ケニル基を導入した(A)成分の具体的な例としては、
次のものが挙げられる。
【0062】
【化11】 (ただし、Rは、HまたはCHを示し、R22,R
23,R24,R25,R26,R27は、構成元素と
してC,H,N,O,S,ハロゲンのみを含む炭素数1
〜10の2価の有機基を示し、X,Yは、構成元素とし
てC,H,N,O,S,ハロゲンのみを含む炭素数0〜
6の2価の置換基を示し、n,m,lは、1〜300の
整数を示す。)
【化12】
【化13】 (ただし、式(3)及び(4)において、Rは、Hま
たはCHを示し、R,R,R11,R12,R
13は、構成元素としてC,H,N,O,S,ハロゲン
のみを含む炭素数0〜6の2価の置換基を示し、R
10,R14,R15,R16は、炭素数0〜6の1
価の置換基を示し、X,Yは、構成元素としてC,H,
N,O,S,ハロゲンのみを含む炭素数0〜10の2価
の置換基を示し、n,m,l,sは、1〜300、p,
qは、0〜3の整数をそれぞれ示す。) フェノール系化合物、ビスフェノール系化合物等の単量
体骨格にアルケニル基を導入するには、前述した重合後
にアルケニル基を導入する方法に準じて行えばよい。
【0063】アルケニル基が導入されるフェノール系化
合物としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシ
レノール、レゾルシン、カテコール、ピロガロールなど
が挙げられる。ビスフェノール系化合物としては、例え
ば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノ
ールS、テトラブロモビスフェノールAなどが挙げられ
る。
【0064】上記の単量体骨格にアルケニル基を導入し
た(A)成分の具体的な例としては、
【化14】 (ただし、Rは、HまたはCHを示し、R17は、
構成元素としてC,H,N,O,S,ハロゲンのみを含
む炭素数0〜6の2価の置換基を示し、R18,R19
は、炭素数0〜10の1価の置換基を示し、X,Yは、
構成元素としてC,H,N,O,S,ハロゲンのみを含
む炭素数0〜10の2価の置換基を示し、n,mは、0
〜4の整数を示す。)などが挙げられる。
【0065】なお、(A)成分として1分子内に炭素−
炭素二重結合を2個以上有するブタジエン、イソプレ
ン、デカジエン、ジアリルフタレート、トリメチロール
プロパントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテ
トラアリルエーテル、1,3−ジイソプロペニルベンゼ
ン、1,4−ジイソプロペニルベンゼンのような低分子
化合物を単独で又は他のものと併用して用いることもで
きる。このような低分子化合物を用いることにより発泡
体の架橋密度を上げることができる。
【0066】(A)成分の炭素−炭素二重結合の数は、
平均して1分子当たり1.0個を越えることが好まし
く、特に2個以上であることが好ましい。(A)成分の
1分子内の炭素−炭素二重結合の数が1個以下の場合
は、(B)成分と反応してもグラフト構造となるのみで
架橋構造とならないためである。
【0067】また、(A)成分は、他の成分との均一な
混合が可能で、スプレー、注入等により発泡体が得られ
るように、100℃以下の温度において流動性があるこ
とが好ましい。その構造は線状でも枝分かれ状でもよ
く、分子量は特に限定されないが、100〜100,0
00程度の任意のものが好適に使用でき、アルケニル基
含有有機重合体であれば500〜20,000のものが
特に好ましい。分子量が500未満では可とう性の付与
等の有機重合体の利用による特徴が発現し難く、分子量
が100,000を越えるとアルケニル基とSiH基と
の反応による架橋の効果が発現し難い傾向がある。
【0068】次に(B)成分である、SiH基(ヒドロ
シリル基)を有する化合物について述べる。
【0069】SiH基を有する化合物の一例としては、
鎖状、環状のポリオルガノハイドロジェンシロキサン
(アルコール、オレフィン、オキシアルキレン、スチレ
ン類等による変性体等を含む)が挙げられる。
【0070】このポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ンのより具体的な例としては、下記一般式(1)あるい
は(2)で示される化合物が挙げられる。
【0071】
【化15】 (ただし、m≧2、n,l,p≧0、R,R
,R,Rは、水素、または炭素数1〜20の炭
化水素基、またはポリオキシアルキレン基であって、1
個以上のフェニル基を含有していてもよい。)
【化16】 (ただし、m≧2、n,l,p≧0、R,R,R
は、水素、または炭素数1〜20の炭化水素基、または
ポリオキシアルキレン基であって、1個以上のフェニル
基を含有していてもよい。) 上記式(1)及び(2)で示すポリオルガノハイドロジ
ェンシロキサンを得る方法としては、末端に二重結合
(例えばアリル基)やヒドロキシル基等のSiH基と反
応しうる官能基を有する化合物と、ポリオルガノハイド
ロジェンシロキサンとの反応による方法や、予め変性成
分を有する珪素化合物を用いてポリオルガノハイドロジ
ェンシロキサンを合成する方法や、あるいは上記珪素化
合物とポリオルガノシロキサンとの再分配反応などを用
いることができる。
【0072】具体的には、例えば次の式(10)、式
(11)、すなわち
【化17】 (ただし、m≧2、l,p≧0、10≦(m+l)×p
≦80であり、R,R,R,Rは、水素または
炭素数1〜20の炭化水素基であって、1個以上のフェ
ニル基を含有していてもよい。)、
【化18】 (ただし、m≧2、l,p≧0、3≦(m+l)×p≦
20であり、R,Rは、水素または炭素数1〜20
の炭化水素基であって、1個以上のフェニル基を含有し
ていてもよい。)で表される鎖状、環状のポリオルガノ
ハイドロジェンシロキサンと、 HC=CHCH−[(PO)−(EO)]l−
OH HC=CHCH−[(PO)−(EO)]l−
OCHC=CHCH−[(PO)−(EO)]l−
OCC=CHCH−[(PO)−(EO)]l−
OCC=CHCH−[(PO)−(EO)]l−
OCC=CHCH−[(PO)−(EO)]l−
OPh HO−[(PO)−(EO)]l−CH HO−[(PO)−(EO)]l−C HO−[(PO)−(EO)]l−C HO−[(PO)−(EO)]l−C HO−[(PO)−(EO)]l−Ph (ただし、1≦(m+n)×l≦80、 m,n,l≧
0)などとの反応や、上記式(10)、(11)で表さ
れる鎖状、環状のポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ンと、
【化19】 (ただし、5≦m≦80であり、Rは、分子量が10
0〜10,000のポリオキシアルキレン鎖を示す。)
や、
【化20】 (ただし、3≦m≦20であり、Rは、分子量が10
0〜10,000のポリオキシアルキレン鎖を示す。)
などとの再分配、平衡化反応などが挙げられる。
【0073】ここで、式(1)及び(2)に示したポリ
シロキサンにおいて、全シロキサン単位に対する変性成
分が結合した珪素原子の割合、すなわち式(1)及び式
(2)における{n/(m+n+l)}×100(%)
を変性率と呼ぶことにする。相溶性、整泡性を得るため
には、他成分の組成や混合比にもよるが、上記変性率
は、一般的には5〜90%が好ましく、5〜50%が特
に好ましい。変性率がこれより低いと、(A)成分との
相溶性が悪くなり、整泡性が低下し、発泡体のセルが微
細にならず、場合によっては発泡途中に破泡が生じ、十
分な発泡倍率が得られないことがある。逆に変性率がこ
れより高いと、ヒドロシリル基当量が大きくなり、この
化合物を(B)成分として単独で用いて発泡体を得るた
めには、多量の(B)成分を必要とするため、発泡倍率
の低い発泡体となる傾向がある。
【0074】ポリオキシアルキレン鎖の構造としては、
オキシエチレン単位の割合が多い方が好ましく、全オキ
シアルキレン単位に対するオキシエチレン単位の割合
は、数単位で50〜100%のものが好ましい。オキシ
アルキレン単位の割合がこれより小さいと十分な整泡性
が得にくいという傾向がある。オキシアルキレン鎖の分
子量は、特に制限はされないが、数平均分子量で100
〜3,000が好ましく、200〜1,000が特に好
ましい。数平均分子量がこれより小さいと十分な整泡性
が得にくい傾向があり、逆に大きいとヒドロシリル基の
密度が低下する傾向がある。従って、発泡体を作製する
上で十分に硬化させるには多量を用いることとなり、発
泡倍率が低下する傾向が生じて好ましくない。
【0075】式(1)及び(2)で示したオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサンは、ヒドロシリル基を有する
他の化合物と併用することができる。その混合比は、特
に限定されないが、発泡挙動に影響を与えない程度に他
の化合物を添加するのが好ましい。
【0076】ヒドロシリル基を有する他の化合物の具体
的な例としては、次の式(12)で示される、ヒドロシ
リル基を含有する分子量30,000以下の有機系化合
物が挙げられる。
【0077】R28Xa (12) (Xは、少なくとも1個のヒドロシリル基を含む基を示
し、R28は、炭素数2〜150の1〜4価の有機基を
示し、aは1〜4から選ばれる整数を示す。) 式(12)中、Xは、少なくとも1個のヒドロシリル基
を含む基を表すが、具体的に例示するならば、次の式
(13)〜(15)などで示される、各種の多価ハイド
ロジェンシロキサンより誘導されたヒドロシリル基、
【化21】 (ただし、1≦(m+n)×l≦10、n≧1であり、
29は、メチル基、エチル基、フェニル基のいずれか
を示し、Zは、構成元素としてC,H,N,O,S,S
i,ハロゲンのみを含む炭素数0〜10の2価の置換基
を示す。)、
【化22】 (ただし、式(14)、(15)において、1≦(m+
p)×l+(n+q)×r≦10、m+n≧1、l,
p,q,r≧0、R29は、メチル基、エチル基、フェ
ニル基のいずれかを示し、Zは、構成元素としてC,
H,N,O,S,Si,ハロゲンのみを含む炭素数0〜
10の2価の置換基を示す。)、及び、 −SiH(CH3−n, −SiH(C
3−n,−SiH(C3−n(ただ
しn=1〜3) −SiH(C13) −Si(CHOSi(CH
【化23】 などのヒドロシリル基などが挙げられる。
【0078】式(13)〜(15)における2価の置換
基Zとしては、
【化24】 が例示される。また、これらの2価の置換基の2つ以上
が共有結合によりつながって1つの2価の置換基Zを構
成していてもよい。
【0079】上記式(12)中のR28は、上記のXと
直接共有結合を介して結合している1価〜4価の有機基
であれば特に限定されず、その例としては、
【化25】
【化26】
【化27】 が挙げられる(上記式中、ビシクロ環を有する化合物に
おける波線は、エンド、エキソのどちらでもよいことを
表す)。これらの中でも、
【化28】 が好ましい。
【0080】なお、本発明で用いる(B)成分における
ヒドロシリル基の個数については、少なくとも1分子中
に平均して1個あればよいが、相溶性を損なわない限り
多いほうが好ましい。上記(A)成分と(B)成分とを
ヒドロシリル化反応により硬化させる場合、該ヒドロシ
リル基の個数が2個未満であると、硬化が遅く、硬化不
良を起こす場合が多い。また、(B)成分と(C)成分
とが脱水素縮合して、発泡に関与する場合には、該ヒド
ロシリル基の個数は、目的とする発泡倍率によって決ま
るが、一般に3個以上であることが好ましい。
【0081】次に(C)成分の、OH基を有する化合物
について述べる。
【0082】本発明で用いるOH基を有する化合物の種
類は特に限定されないが、従来のシリコーンフォームで
多く用いられているOH基含有(ポリ)シロキサンでは
なく、塗料のはじきの原因と考えられるシロキサン結合
を分子骨格中に含まず、OH基が直接炭素原子と結合し
ている有機化合物及び水の一方または両方を用いること
により、炭素−炭素二重結合を有する有機化合物を使用
する効果がより顕著になるので好ましい。従って、アル
コール類、カルボン酸類等のOH基が直接炭素原子と結
合していることを特徴とする化合物及び水が望ましい。
【0083】アルコール類としては、メタノール、エタ
ノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n
−ブタノール、iso−ブタノール、tert−ブタノ
ール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール
モノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレング
リコールモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエー
テルなどの1価のアルコール、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、
1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサメチレン
グリコール、1,9−ノナメチレングリコール、グリセ
リン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ソルビトール、スクロース、グリセリンモノアリル
エーテルなどの多価アルコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコール及びこれらの共重合体、
ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテルポリ
オール(ソルビトール、スクロース、テトラエチレンジ
アミン、エチレンジアミン等を開始剤とした一分子内に
OH基を3個以上含むものも含む)、アジペート系ポリ
オール、ポリカプロラクトン系ポリオール、ポリカーボ
ネート系ポリオールなどのポリエステルポリオール、エ
ポキシ変性ポリオール、ポリエーテルエステルポリオー
ル、ベンジリックエーテル型フェノールポリオールなど
のフェノール系ポリオール、ルミフロン(旭硝子社製)
などのフッ素ポリオール、ポリブタジエンポリオール、
水添ポリブタジエンポリオール、ひまし油系ポリオー
ル、ハロゲン含有難燃性ポリオール、リン含有難燃性ポ
リオール、フェノール、クレゾール、キシレノール、レ
ゾルシン、カテコール、ピロガロール、ビスフェノール
A、ビスフェノールB、ビスフェノールS、フェノール
樹脂などのフェノール性OH基を有する化合物、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル
ビニルエーテル、N−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、東亜合成化学工業(株)製のアロニクス5700、
4−ヒドロキシスチレン、日本触媒化学工業(株)製の
HE−10、HE−20、HP−10及びHP−20
(いずれも末端にOH基を有するアクリル酸エステルオ
リゴマー)、日本油脂(株)製のブレンマーPPシリー
ズ(ポリプロピレングリコールメタクリレート)、ブレ
ンマーPEシリーズ(ポリエチレングリコールモノメタ
クリレート)、ブレンマーPEPシリーズ(ポリエチレ
ングリコールポリプロピレングリコールメタクリレー
ト)、ブレンマーAP−400(ポリプロピレングリコ
ールモノアクリレート)、ブレンマーAE−350(ポ
リエチレングリコールモノアクリレート)、ブレンマー
NKH−5050(ポリプロピレングリコールポリトリ
メチレンモノアクリレート)及びブレンマーGLM(グ
リセロールモノメタクリレート)、OH基含有ビニル系
化合物とε−カプロラクトンとの反応により得られるε
−カプロラクトン変性ヒドロキシアルキルビニル系モノ
マーなどのOH基含有ビニル系モノマー(これらは
(A)成分と(C)成分の兼用物質としても利用でき
る)、前記OH基含有ビニル系モノマーとアクリル酸、
メタクリル酸、それらの誘導体などとの共重合により得
ることができるOH基を有するアクリル樹脂、その他ア
ルキド樹脂、エポキシ樹脂などのOH基を有する樹脂が
挙げられる。
【0084】これらのOH基含有化合物の中でも、硬化
反応時の発熱による蒸発・気化等によって気泡の合一、
肥大化、破泡等の悪影響を及ばさないことから、炭素数
3以上のアルコールが望ましく、具体的には、n−プロ
パノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、i
so−ブタノール、tert−ブタノール、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエー
テル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル等が好ましい。さら
にSi−H基との反応の容易さや、脱水素縮合が進行し
ても架橋が起こらないこと、及び取扱いの際の臭気の面
から、n−プロパノール、n−ブタノール、エチレング
リコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエ
ーテル等の1級アルコールが特に好ましい。
【0085】一方、カルボン酸類としては、酢酸、プロ
ピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、n−吉草酸、ヘキサン
酸、2−エチルヘキサン酸、マロン酸、こはく酸、アジ
ピン酸、meso−1,2,3,4−テトラカルボン
酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸
などが挙げられる。この中でも、Si−H基との反応の
容易さや脱水素縮合が進行しても架橋が起こらないこと
から1価のカルボン酸が好ましく、さらに取扱時の臭気
の面から2−エチルヘキサン酸が特に好ましい。
【0086】水酸基当量が大きくなると添加するOH基
含有化合物の体積が大きくなり、発泡倍率が上がらなく
なるため、水酸基当量が1〜33mmol/gの化合物
が好ましく、反応性の点から2.5〜25mmol/g
のものがより好ましい。
【0087】また、発泡速度の調整のために2種類以上
のOH化合物を併用することも可能である。併用する例
としては、n−プロパノール等の1級アルコールとis
o−プロパノール等の2級アルコール、カルボン酸と1
級アルコール、あるいはカルボン酸と水との組み合わせ
が好ましい。さらに硬化時間の調整のためにエチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、グリセリン等の2価以上の多価OH化合物やエチ
レングリコールモノアリルエーテル、グリセリンモノア
リルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、ペンタエ
リスリトールジアリルエーテル、ペンタエリスリトール
トリアリルエーテル、ウンデシレン酸等の分子内にヒド
ロシリル化可能な炭素−炭素二重結合とOH基との両方
を合わせ持つ化合物を使用することもできる。
【0088】なお、1分子内に2個以上のOH基を有す
る(C)成分を用いた場合は、(B)成分と(C)成分
との反応で水素ガスを発生するとともに架橋構造を作る
ため、少量を硬化時間の調整のために補助的に使用する
ことは可能であるが、多量に用いるのは十分な発泡を行
う前に硬化してしまうために望ましくない。また、1分
子内に炭素−炭素二重結合とOH基とを有する化合物を
(A)成分と(C)成分の兼用物質として用いることも
できる。
【0089】上記(A)〜(C)の3成分の配合割合
は、各成分の構造、目的とする発泡倍率、目的とする物
性により適宜選択されるものであって特に限定はされな
いが、(B)成分のSiH基のモル数xと、(A)成分
の炭素−炭素二重結合のモル数y及び(C)成分のOH
基のモル数zとの和との比率が、x:y+z=30:1
〜1:30であることが好ましい。さらに好ましくは、
x:y+z=10:1〜1:10である。SiH基のモ
ル比がx:y+z=30:1を越えると架橋密度が低く
なり、十分な機械的強度が得られず、x:y+z=1:
30未満であると十分な発泡、硬化が起こらない。
【0090】また、(A)成分の炭素−炭素二重結合の
モル数yと(C)成分のOH基のモル数zとの比率には
特に限定はなく、目的とする発泡倍率、目的とする物
性、(A)成分の骨格、(C)成分の種類により、適宜
選定することができるが、一般的には、y:z=10
0:1〜1:100が好ましく、y:z=10:1〜
1:20がより好ましい。
【0091】本発明では、上記(B)成分と(C)成分
との脱水素縮合、及び(A)成分と(B)成分との付加
反応(ヒドロシリル化反応)のための触媒を適宜用いる
ことができる。
【0092】ヒドロシリル化触媒としては、白金の単
体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固
体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とア
ルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレ
フィン錯体(例えば、Pt(CH=CH(PP
、Pt(CH=CHCl)、白金−
ビニルシロキサン錯体(例えば、Ptn(ViMe
iOSiMeVi)、Pt[(MeViSi
O))、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt
(PPh、Pt(PBu)、白金−ホスフ
ァイト錯体(例えば、Pt[P(OPh)、Pt
[P(OBu))(式中、Meはメチル基、Bu
はブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表わ
し、n,mは、整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ
白金、カールシュテト(Karstedt)触媒、ま
た、アシュビー(Ashby)の米国特許第31596
01号及び3159662号明細書中に記載された白金
−炭化水素複合体、ならびにラモロー(Lamorea
ux)の米国特許第3220972号明細書中に記載さ
れた白金アルコラート触媒が挙げられる。さらに、モデ
ィック(Modic)の米国特許第3516946号明
細書中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本発
明において有用である。また、白金化合物以外の触媒の
例としては、RhCl(PPh、RhCl、R
h/Al、RuCl、IrCl、FeC
、AlCl、PdCl・2HO、NiC
、TiCl等が挙げられる。これらの中では、触
媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白
金−ビニルシロキサン錯体等が好ましい。また、これら
の触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよ
い。
【0093】触媒の添加量は特に限定されないが、Si
H基1モルに対して、10−1〜10−8モルの範囲が
好ましく、より好ましくは、10−2〜10−6モルの
範囲である。
【0094】上記の触媒と共に、助触媒としてホスフィ
ン系化合物及びホスフィン錯体を使用することができ
る。そのようなホスフィン系化合物としては、トリフェ
ニルホスフィン、PMe、PEt、PPr(ここ
で、Prはプロピル基を表す。以下同様。)、P(n−
Bu)、P(cyclo−C11、P(p−
Me)、P(o−CMe)等がある
がこれらに限定されるものではない。ホスフィン錯体と
しては、例えば、Cr(CO)PPh、Cr(C
O)(PPh(シス及びトランス異性体)、C
r(CO)(PPh(fac及びmer異性
体)、これらCr化合物のMo及びV類縁体、Fe(C
O)PPh、Fe(CO)(PPh、なら
びにこれらFe化合物のRu及びOs類縁体、CoCl
(PPh)、RhCl(PPh、RhCl
(CO)(PPh、IrCl(CO)(PPh)
、NiCl(PPh)、PdCl(PP
h)、PtCl(PPh)、及びClAu(PP
)がある。さらに、トリフェニルホスフィン以外の
ホスフィンを含有する上記の金属の錯体等のような金属
錯体も有効な助触媒となりうる。さらに、P(OPh)
等のようなホスファイト、AsPh等のようなアル
シン及びSbPhなどのようなスチビンを含有する錯
体も有効な助触媒となりうる。
【0095】助触媒の添加量は特に限定されないが、触
媒1モルに対して、10−2〜10モルの範囲が好ま
しく、より好ましくは10−1〜10モルの範囲であ
る。
【0096】次に(C)成分の、発泡剤について述べ
る。
【0097】本発明では、(C)成分として、OH基を
有する化合物と共に、あるいはこれに代えて、発泡を補
助するための発泡剤を添加することもできる。発泡剤の
種類には特に制限がなく、例えば通常、ポリウレタン、
フェノール、ポリスチレン、ポリオレフィン等の有機発
泡体に用いられるものから選択して用いることが可能で
ある。安定した発泡体を製造するには、揮発性化合物を
発泡剤として予め組成物に添加し、発熱や減圧により発
泡させる方法が好ましく、その沸点は100℃以下が好
ましく、50℃以下がより好ましい。
【0098】上記揮発性物質の種類は特に限定されない
が、作業性と安全性の面から、炭化水素、フロン、エー
テルなどの有機化合物、二酸化炭素、窒素、空気などか
ら選ばれる化合物を単独あるいは併用して用いることが
好ましい。
【0099】炭化水素としては、メタン、エタン、プロ
パン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペ
ンタン、ネオペンタン、n−ヘキサン、2−メチルペン
タン、3−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、
2,3−ジメチルブタン、シクロブタン、シクロペンタ
ン、シクロヘキサン等が挙げられる。
【0100】フロン類としてはトリクロロフルオロメタ
ン(R11)、ジクロロジフルオロメタン(R12)、
クロロトリフルオロメタン(R13)、ブロモトリフル
オロメタン(R13B1)、テトラフルオロメタン(R
14)、ジクロロフルオロメタン(R21)、クロロジ
フルオロメタン(R22)、トリフルオロメタン(R2
3)、ジフルオロメタン(R32)、フルオロメタン
(R41)、テトラクロロジフルオロエタン(R11
2)、トリクロロトリフルオロエタン(R113)、ジ
クロロテトラフルオロエタン(R114)、ジブロモテ
トラフルオロエタン(R114B2)、クロロペンタフ
ルオロエタン(R115)、ヘキサフルオロエタン(R
116)、クロロトリフルオロエタン(R123)、テ
トラフルオロエタン(R134a)ジクロロフルオロエ
タン(R141b)、クロロジフルオロエタン(R14
2b)、ジフルオロエタン(R152a)オクタフルオ
ロプロパン(R218)、ジクロロペンタフルオロプロ
パン(R225)、ヘキサフルオロプロパン(R236
ea)、ペンタフルオロプロパン(R245fa)、オ
クタフルオロシクロブタン(RC318)、ヘキサフル
オロブタン(R356mffm)、ペンタフルオロブタ
ン(R365mfc)、デカフルオロヘキサン(R43
10mee)等が挙げられるが、環境問題などを考慮す
ると、クロロフルオロカーボン(CFC)よりは、ハイ
ドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、いわゆる代
替フロンが好ましく、さらにハイドロフルオロカーボン
(HFC)を使用するのが特に好ましい。すなわち、テ
トラフルオロエタン、ジフルオロエタン、オクタフルオ
ロプロパン、ヘキサフルオロプロパン、ペンタフルオロ
プロパン、オクタフルオロシクロブタン、ヘキサフルオ
ロブタン、ペンタフルオロブタンが特に優れている。
【0101】エーテル類としては、ジメチルエーテル、
ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジプロピル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルメチルエー
テル、ブチルエチルエーテル、tert−ブチルメチル
エーテル、tert−ブチルエチルエーテル、1,1−
ジメチルプロピルメチルエーテル、メチルペンタフルオ
ロエチルエーテル、2,2,2−トリフルオロエチルエ
ーテル、メチル(トリフルオロメチル)テトラフルオロ
エチルエーテル等が挙げられる。
【0102】また、他の発泡方法として、例えばNaH
CO,(NHCO,NHHCO,NH
NO,Ca(N,NaBHなどの無機系発泡
剤、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリ
ル、バリウムアゾジカルボキシレート、ジニトロソペン
タメチレンテトラミン、パラトルエンスルホニルヒドラ
ジッド等の有機系発泡剤、イソシアネートと活性水素基
含有化合物との反応による二酸化炭素の発生、機械的な
撹拌等を併用することもできる。
【0103】本発明の樹脂組成物には、さらに充填剤、
老化防止剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収剤、接着性改
良剤、難燃剤、ポリジメチルシロキサン−ポリアルキレ
ンオキシド系界面活性剤あるいは有機界面活性剤(ポリ
エチレングリコールアルキルフェニルエーテル等)など
の整泡剤、酸あるいは塩基性化合物(SiH基とOH基
との反応調整のための添加剤であり、酸で縮合反応を抑
制し、塩基で加速する。)、保存安定改良剤、オゾン劣
化防止剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、カップリング
剤、酸化防止剤、熱安定剤、導電性付与剤、帯電防止
剤、放射線遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、滑
剤、顔料、金属不活性化剤、物性調整剤、補強材、垂れ
防止剤、着色剤、シリコン、ワックスなどの撥水剤、防
腐剤、防蟻剤、防かび剤、接着促進剤などを配合しても
良い。尚、接着付与剤として、コンニャク、小麦粉、デ
ンプン等を本発明の目的及び効果を損なわない範囲にお
いて添加することができる。
【0104】上記充填剤の具体例としては、例えば、ガ
ラス繊維、炭素繊維、マイカ、グラファイト、ケイソウ
土、白土、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ
酸、アルミナ、カーボンブラック、炭酸カルシウム、ク
レー、タルク、酸化チタン、炭酸マグネシウム、硫酸バ
リウム、石英、アルミニウム微粉末、フリント粉末、亜
鉛末、無機バルーン、ゴムグラニュー、木粉、フェノー
ル樹脂、メラミン樹脂、塩化ビニル樹脂などが挙げられ
る。
【0105】上記老化防止剤としては、一般に用いられ
ている老化防止剤、例えばクエン酸やリン酸、硫黄系老
化防止剤などが挙げられる。
【0106】上記硫黄系老化防止剤としてはメルカプタ
ン酸、メルカプタンの塩類、スルフィドカルボン酸エス
テル類やヒンダードフェノール系スルフィド類を含むス
ルフィド類、ポリスルフィド類、ジチオカルボン酸塩
類、チオウレア類、チオホスフェイト類、スルホニウム
化合物、チオアルデヒド類、チオケトン類、メルカプタ
ール類、メルカプトール類、モノチオ酸類、ポリチオ酸
類、チオアミド類、スルホキシド類などが挙げられる。
【0107】上記ラジカル禁止剤としては、例えば、
2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、テトラキス(メチレン−3(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート)メタンなどのフェノール系ラジカル禁止剤やフェ
ニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,
N’−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチ
アジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミ
ンなどのアミン系ラジカル禁止剤などが挙げられる。
【0108】上記紫外線吸収剤としては、例えば2
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジン)セバケートなどが挙げら
れる。
【0109】上記接着性改良剤としては、一般に用いら
れている接着剤やアミノシラン化合物、エポキシシラン
化合物などシランカップリング剤、その他の化合物を用
いることができる。このような接着性改良剤の具体例と
しては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、クマロン−イ
ンデン樹脂、ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノー
ル樹脂、α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合
体、ポリエチルメチルスチレン、アルキルチタネート
類、芳香族ポリイソシアネートなどを挙げることができ
る。
【0110】上記難燃剤としては、テトラブロモビスフ
ェノールA、テトラブロモビスフェノールAエポキシ、
デカブロモジフェニルオキサイド等のハロゲン系難燃
剤、トリエチルホスフェート、トリクレジルホスフェー
ト、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、ポリリ
ン酸アンモニウム、赤燐などのリン系難燃剤、水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、
五酸化アンチモン等の無機系難燃剤などが挙げられる。
これら難燃剤は、単独で使用しても併用してもよい。
【0111】植物繊維に対する上記発泡性樹脂組成物の
割合は、板状体に要求される物性によって異なるので一
概に規定できないが、例えば繊維100重量部に対して
5〜1,000重量部、好ましくは5〜500重量部、
更に好ましくは10〜100重量部が例示される。
【0112】発泡性樹脂組成物をヤシ繊維等に付着させ
る方法には特に限定はない。ヤシ繊維の繊維マットを形
成して繊維間に大きな隙間を形成させ、噴霧または注入
により樹脂を供給すると、樹脂が上記隙間を介して全繊
維に一様に付着するので、これを発泡、硬化させればよ
い。発泡は、自然発泡させても良いし、型内で発泡し、
成形しても良い。
【0113】本発明の板状体の厚さは、3〜500mm
が好ましく、9〜100mmがさらに好ましい。板状体
の厚みが3mm以下の場合は十分な曲げ強度が得られ
ず、500mm以上になると、使用用途上、例えば壁厚
を厚くすること、取扱が煩雑になること等が考えられ、
実用的ではない。
【0114】次に本発明の第2の実施形態に係る板状体
又は成形体について説明する。
【0115】これは、植物繊維単独又は植物繊維と他の
有機及び/又は無機繊維の混合繊維を、(A)炭素−炭
素二重結合を有し、分子骨格中にシロキサン単位を含ま
ない有機化合物、(B)SiHを有する化合物、及び、
(C)OH基を有する化合物を含む発泡樹脂組成物で発
泡硬化させた、上記板状体又は成形体の少なくとも1表
面及び/又は内部に、天然又は合成及び金属繊維等から
なるシート状繊維構成物、すなわち織布、編織物、不織
布等を配置することにより得られる。これは特に成形
性、塗装性と触感において優れた性能を発揮する。
【0116】植物繊維及び他の繊維の概念及び特質等
は、上記した第1の実施形態と同様である。
【0117】また、シート状繊維構成物を構成する天然
又は合成及び金属繊維としては、綿や麻、絹、竹、サト
ウキビ繊維、ヘチマ繊維、パイナップル繊維、バナナ繊
維、コウリャン繊維、イナワラより得られる繊維、木質
繊維、獣毛等の天然繊維、ポリエステル、ナイロン、ポ
リプロピレン、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共
重合体繊維、アクリル、ビニロン、ポリエーテルスルホ
ン等の合成繊維、ビスコース、レーヨン、ベンベルグ等
の再生繊維が挙げられる。さらに、ガラス繊維、炭素繊
維、石綿繊維等の無機繊維も含まれる。また、鋼製、銅
製等の金属繊維も含まれる。これらは、単独でも2種以
上を混合したものでも良い。
【0118】シート状繊維構成物の形態は、織布、編織
物、不織布等のいずれであっても良く、2種以上を組み
合わせて用いても良い。
【0119】編織物は、例えば麻を解繊して得た麻繊維
を撚った麻糸を縦横に編んでなるクロスを含み、従っ
て、ジュートで形成したクロスであるジュートクロスを
含むものである。また、竹材等から削り出した薄い帯状
の薄片を縦横に編んで、あるいは織ってなるものも含む
ものとする。
【0120】不織布は、麻を解繊して得た麻繊維を乾式
でウエッブをつくり、天然ゴムのラテックス等の接着剤
で固め、乾燥仕上げし、形成する不織布及び湿式抄造法
により形成した薄物の不織布を含み、さらに木質繊維を
解繊し、湿式抄造法により形成される紙を含む。
【0121】織布、編織物は、引張強さ及び引張弾性率
の高い麻繊維又は竹薄片等を編み又は織っているため、
それ自体が優れた引張強さ及び引張弾性率を示す。また
不織布は、織布、麻等の編織物等に比較すると強度は劣
るが、表面に意匠性を付与するものとして用いる。
【0122】これらのシート状繊維構成物が発泡性樹脂
組成物を介して繊維マットと接合することにより、板状
体又は成形体の強度が高められる。すなわち、シート状
繊維構成物を繊維マットの表面、特に両表面に配置する
と、いわゆるサンドイッチ効果が発揮され、板状体又は
成形体の曲げ強さ及び曲げ弾性率が高くなる。
【0123】一方、シート状繊維構成物を繊維マットの
内部に配置したときには、板状体又は、成形体の引張強
さ及び引張弾性率、せん断強さ及びせん断弾性率、並び
に平面内圧縮強度及び平面内圧縮弾性率が高くなる。こ
の平面内圧縮強度は、平面応力状態で圧縮力を受けたと
きの強さを意味している。
【0124】また、シート状繊維構成物の目付は、10
g/m〜1,500g/mが強度と透湿性、形状安
定性等の観点から好ましい。さらに好ましくは100g
/m〜600g/m、より好ましくは150g/m
〜350g/mである。目付が10g/m以下の
場合は、上述した曲げ強度や圧縮強度などの補強効果が
小さくなる。また、目付が1,500g/m以上にな
ると、シート状繊維構成物の変形に板状体、成形体が引
きずられて、成形後の反りやねじれが大きくなる傾向を
有する。
【0125】また、編織物としては、麻繊維を用いたも
のが特に好ましい。ここで麻には綱麻(黄麻)、大麻、
アマ、マオ、及びアンバリアサ等のじん皮繊維をとるも
のと、マニラアサ、サイザルアサ、ニュージーランドア
サ、及びモーリシアスアサ等の組織繊維をとるものとが
含まれる。麻繊維とは、これらの麻から得られる繊維を
いう。このうち綱麻(黄麻)の繊維は、ジュートと呼ば
れ、麻繊維にはジュートが含まれるものとする。
【0126】麻の編織物の織組織は、平織、綾織、朱子
織、ナナコ織(正則、不規則を含む)等から選ぶのが好
ましく、この中でも平織、綾織が特に好ましい。編組織
は平編み、ゴム編み等から選ばれる。打込密度は、織組
織と糸番手の組合せにより選択される。
【0127】また、シート状繊維構成物の耐水性をより
向上させる必要がある場合には、それらの表面に、シリ
コーン、ワックス等の撥水剤を塗布するようにしてもよ
い。さらにヤシ繊維及び/又はシート状繊維構成物に、
難燃剤、着色剤、防腐剤、防蟻剤、防かび剤等を必要に
より塗布しても良い。
【0128】発泡性樹脂組成物、板状体の厚さの好まし
い範囲、繊維と発泡性樹脂組成物との割合の好ましい範
囲は、第1の実施形態と同様である。
【0129】次に本発明の実施の形態を図面に基づいて
説明する。
【0130】図1は、第1の実施形態に係る板状体の実
施例を示す斜視図である。本図に示す板状体1は、必要
に応じて麻繊維、竹繊維等の植物性天然繊維を混合した
ヤシ繊維からなる繊維マット2に発泡性樹脂組成物を付
着し、発泡硬化することにより成形してなるものであ
る。また、図2は、第2の実施形態に係る板状体の実施
例を示す断面図である。図2に示す板状体2は、繊維マ
ット2の両表面に、麻繊維からなる糸を縦横に織ってな
る麻クロス4をシート状繊維構成物としてそれぞれ配置
し、これらに発泡性樹脂組成物を付着し、発泡硬化する
ことにより成形してなるものである。
【0131】上記板状体1の製法について説明する。
【0132】まず、ヤシ繊維、また必要に応じて麻繊維
等を解繊し、単位断面径が約5〜600μm、長さが約
5〜30cm程度の繊維を得る。なお、解繊したヤシ繊
維には、もっと断面径が太い繊維や細い繊維、もっと長
い繊維や短い繊維も含まれるがそのまま用いることがで
きる。または、短繊維を分離して、長繊維のみを使用す
ることもできる。この際、ヤシ繊維は、自然長が5〜3
0cm程度であるので特に加工する必要はないが、麻繊
維は自然長がかなり長いので、適宜切断して用いる。
【0133】次に、解繊したヤシ繊維に、必要に応じて
解繊した麻繊維、竹繊維等の植物性天然繊維を混合して
繊維マット2を形成する。この工程で使われる機構は、
例えば、図3に示すようにベルトコンベヤ11の上方に
第1、第2……の複数のホッパ12をベルト進行方向に
直列に設け、各ホッパ12にはヤシ繊維、麻繊維、竹繊
維等を適宜比率で混合した混合繊維を入れる。そして、
ベルトコンベヤ11の稼働と同時に各ホッパ12からベ
ルトコンベヤ11上に混合繊維を落下供給し、ベルトコ
ンベヤ11上に、第1ホッパ12からの混合繊維により
最下の第1層を形成し、その上に第2ホッパ12からの
混合繊維により第2層を形成し、順次その上に繊維層を
形成してゆき、ニードルパンチにより繊維マット2を形
成する。もちろん、繊維を混合しないときには全てのホ
ッパ12にヤシ繊維のみを供給すればよいし、ホッパ1
2を1つにしてもよい。また、第1、第2……の複数の
ホッパ12に供給する繊維の特質(混合比、繊維太さ、
繊維長さ)を変えれば、各層を構成する繊維の特質を変
えることができる。特に繊維マット2の中心部に太いヤ
シ繊維を配し、両表面部に細いヤシ繊維を配したもの
は、繊維マット2の表面側の繊維の接触密度が高まる結
果、これから成形される板状体は、良好なものが得られ
る。
【0134】上記により得られたマットに発泡性樹脂組
成物を付着させ、発泡硬化させるが、以下にその方法に
ついて述べる。
【0135】本発明の発泡性樹脂組成物は、発泡性樹脂
組成物と触媒、さらに必要に応じて添加剤を混合し、発
泡硬化させる。発泡硬化させる温度は、100℃以下が
好ましく、現場発泡への適用を考えると常温に近いのが
より好ましい。100℃を越える高温では、(A)成分
と(B)成分との付加型の架橋(硬化)反応速度が大き
くなりすぎ、(B)成分と(C)成分との反応で発生す
る水素ガスによる発泡とのバランスがとり難い。
【0136】また、本発明における発泡体の製造は、発
泡性樹脂組成物と触媒、さらに必要に応じて添加剤を適
当な組み合わせで事前に混合した2液又はそれ以上の数
の別々の混合物を使用直前に混合し、繊維マットに噴霧
又は塗布し、発泡させる方法や、同様の混合物を使用直
前に混合し、繊維マットに注入発泡させる方法によるの
が望ましい。混合方法としてはハンドミキシング、電動
ミキサー、スタティックミキサー、衝突混合等の方法を
用いることができる。
【0137】本発明の発泡性樹脂組成物と触媒とを、さ
らに必要に応じて添加剤を事前に混合した2液又はそれ
以上の数の別々の混合物とする場合の、適当な組み合わ
せ方としては次のようなものが挙げられるが、すべての
成分を混合する前に水素の発生や硬化が進行しない組み
合わせであればよく、これらには限定されない。すなわ
ち、(A)成分の一部及び(B)成分の混合物と、
(A)成分の一部、(C)成分及び触媒との混合物との
2液とする方法、あるいは(A)成分、(C)成分及び
触媒の混合物と、(B)成分のみとの2液とする方法、
あるいは(A)成分及び(C)成分の混合物と、(B)
成分及び触媒の混合物との2液とする方法、等である。
【0138】発泡性樹脂組成物の付着方法は、上記で作
成した繊維マットにスプレーノズルにより、混合した発
泡性樹脂組成物を付着させても良いし、マット作成時に
ノズルから塗布し、付着させても良い。また、ノズルを
マット内に挿入し、注入しても良い。
【0139】このように連続成形する製法の他に、1枚
ごとに成形する方法もある。その場合には、繊維マット
2を型内に導入し、これに発泡性樹脂組成物を付着させ
て成形する。
【0140】また、上記板状体1は、次の方法で1枚ご
とに成形しても良い。植物繊維に発泡性樹脂組成物を添
加して撹拌し、樹脂を付着させる。
【0141】次いで、図示しない型枠に上記繊維を充填
し、これを発泡硬化させ、所定の厚さ及び所定の密度を
もって成形し、板状物又は成型物を得る。
【0142】樹脂は上記のようにスプレーガン等で噴霧
することにより繊維に付着させることができるが、繊維
を発泡性樹脂組成物に浸漬させることにより付着させて
もよい。
【0143】また、上記板状体3の製法としては、例え
ば、板状体1の場合と同様に植物繊維マットを作成し、
マットに発泡性樹脂組成物を付着させる。このマット表
面に麻クロスを積層し、発泡硬化させる。
【0144】あるいは、以下のように成形しても良い。
【0145】すなわち、繊維マット2を作成し、これに
発泡性樹脂組成物を付着させる。次いで、図示しない型
枠の底部に樹脂を塗布した麻クロス4を敷設し、その上
から上記繊維を充填し、最後に麻クロス4を敷設する。
これを、発泡硬化させ、所定の厚さ及び所定の密度をも
って成形し、板状物または成形物を得る。
【0146】上記実施例では、麻クロスには発泡性樹脂
組成物を付着させていないが、麻クロスに発泡性樹脂組
成物をスプレーし、積層しても良い。
【0147】また、繊維マット2の成形の際に、解繊し
た植物性天然繊維をそのまま型枠内に充填する場合につ
いて既に説明したが、繊維をクロスに織り込むことと共
に、このクロスに発泡性樹脂組成物を含浸させ、これを
多層に積層し、これを成形してもよい。
【0148】また、上記実施例では、シート状繊維構成
物4を繊維マット2の両表面に配置したが、本発明は、
シート状繊維構成物4を繊維マット2の一表面にのみ配
置するもの、繊維マット2の内部に配置するもの、繊維
マット2の両表面又は1表面並びに内部に配置するもの
全てを含むものである。
【0149】さらに、シート状繊維構成物4を繊維マッ
ト2の内部に配置する場合に、シート状繊維構成物4を
複数枚とし、シート状繊維構成物4と繊維マット2のヤ
シ繊維等とを交互に重ねて多層状に配置したものも本発
明に含まれる。また、シート状繊維構成物4を繊維マッ
ト2の内部に配置する場合には、このように配置した状
態でニードルパンチ等による処理を行えば、繊維マット
2と、シート状繊維構成物4の繊維が良く絡み合って板
状体又は成形体の剥離強度が上がり、曲げ強さ及び曲げ
弾性率が向上する。
【0150】シート状繊維構成物4を繊維マット2の内
部に配置したときには、板状体の引張強さ及び引張弾性
率、せん断強さ及びせん断弾性率、並びに平面内圧縮強
度及び平面内圧縮弾性率が高くなるから、板状体が構造
用面材として機能し、防風層周辺の構造部分を補強する
ことができる。
【0151】さらに、第2実施形態では麻繊維から得た
糸を織った編織物4のみを使用したが、竹材等から削り
だした薄片を編んだシート状物4との併用など、編織
物、不織布又はシート状物4を複数枚使用するときに
は、これらを適宜組み合わせて使用してもよい。
【0152】また、以上の実施形態では、正面視が矩形
で一定厚さの板状体についてのみ説明したが、圧縮硬化
成形時に種々形状の型により所望の形状に成形した成形
体としてもよく、その場合においても上記板状体と同様
の作用及び効果を得ることができる。
【0153】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。
【0154】[合成例1]温度計、還流冷却器、滴下ロ
ート、攪拌モータを備えた四つ口フラスコに、ビスフェ
ノールA114g、炭酸カリウム145g、臭化アリル
140g、アセトン250mlを入れ、60℃で12時
間撹拌した。上澄み液をとり、分液ロートで水酸化ナト
リウム水溶液により洗浄し、その後水洗した。油層を硫
酸ナトリウムで乾燥させた後、エバポレーターで溶媒を
留去したところ、淡黄色の液体126gが得られた。
H−NMRにより、ビスフェノールAのOH基がアリル
エーテル化したアリル化ビスフェノールであることがわ
かった。収率は82%であり、純度は95%以上であっ
た。
【0155】[合成例2]合成例1で得られたアリル化
ビスフェノールを窒素雰囲気下で攪拌しながら180℃
で3時間加熱したところ、黄褐色の粘稠な液体(A−
1)が得られた。H−NMRの測定によりアリル基が
クライゼン転位したC−アリル化ビスフェノールである
ことが確認された。
【0156】[合成例3]1リットルの四つ口フラスコ
に、撹拌棒、滴下ロート、上部に三方コックを付けた冷
却管、温度計をセットした。このフラスコにメチルハイ
ドロジェンポリシロキサン(信越化学(株)、KF−9
9)120g(SiH基2.0mol)、白金−ビニル
シロキサン錯体のキシレン溶液241μl(白金原子に
して2.0×10−2mmol)、トルエン120ml
を入れた。混合液を80℃に加熱し、滴下ロートから片
末端がメチル基、もう一方の末端がアリル基でそれぞれ
変性されたエチレンオキシド重合体(数平均分子量35
0)70g(アリル基0.20mol)をトルエン70
mlに溶解させたものを、0.5時間かけて滴下し、終
了後80℃でそのまま2時間撹拌した。反応混合物を
H−NMRにより、ビニル基のピークが消失したことを
確認し、冷却した後、活性炭10gを加え、室温で1時
間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮することによ
り、ポリオキシアルキレン基で変性したメチルハイドロ
ジェンポリシロキサン(B−1)を粘稠液体として得
た。このポリシロキサンのSiH価を測定したところ、
9.1mmol/gであった。
【0157】[実施例1]解繊した油ヤシ繊維を用い
て、ニードルパンチにより繊維を交絡させ、繊維マット
を作製した。合成例2で製造したC−アリル化ビスフェ
ノール(A−1)10.8g(ビニル基70mmo
l)、合成例3で製造した変性メチルハイドロジェンポ
リシロキサン(B−1)11.0g(SiH基100m
mol)、水0.54g、2−エチルヘキサン酸2.2
g、トリフェニルホスフィンのキシレン溶液(1重量
%)0.19gを撹拌、混合した。この混合物に白金−
ビニルシロキサンのキシレン溶液(白金原子で1.9重
量%)0.6gを加えて撹拌した。この発泡性樹脂組成
物の水性エマルジョンを、目付1.6kg/mの上記
油ヤシマットの両面にスプレー法により噴霧塗布し、ヤ
シ繊維100重量部に対して固形分で25重量部の発泡
性樹脂水性エマルジョンを付着させた。これを型内に投
入した。25℃で10分間静置したところ、厚さ20m
mの板状体が得られた。
【0158】得られた板状体は、以下の評価項目及び方
法で評価した。
【0159】成形性の評価は、以下の基準に従った。
【0160】 ○:繊維マットの取扱が容易で、繊維の脱落がなく、均
質な板状体が得られた △:繊維マットから繊維の脱落があり、取扱に注意を要
する ×:繊維マットの取扱が困難で、発泡状態が不良で均質
なが得られない。
【0161】塗装性は、板状体の表面に水系アクリル塗
料を室温下塗布、風乾させ、塗膜の状態を目視により判
定した。
【0162】 ○:塗膜を形成した ×:塗料をはじき、塗膜を形成しなかった。
【0163】触感は、板状体をさわってその触感より以
下のように評価した。
【0164】 ○:表面性が良く、触感が良好 △:表面に毛羽立ちが感じられる ×:表面に毛羽立ちがあり、繊維の脱落がある。
【0165】これらの評価結果を表1に示した。
【0166】[実施例2]実施例1と同様にして、目付
1.5kg/mのヤシ繊維マットを用い、発泡性樹脂
組成物の水性エマルジョンをヤシ繊維100重量部に対
して樹脂固形分で100重量部になるように付着させ
た。20mm厚の板状体を得た。得られた板状体は、実
施例1と同様に評価した。評価結果を表1に示す。
【0167】[実施例3]実施例1と同様にして、目付
1.6kg/mのヤシ繊維マットを用い、発泡性樹脂
組成物の水性エマルジョンをヤシ繊維100重量部に対
して樹脂固形分で100重量部になるように付着させ
た。この両表面に目付0.32kg/mのジュートク
ロスを積層し、型内に投入して、20mm厚の板状体を
得た。得られた板状体は、実施例1と同様に評価した。
評価結果を表1に示す。
【0168】[実施例4]解繊した油ヤシ繊維を用い
て、ニードルパンチにより繊維を交絡させ、繊維マット
を作製した。合成例2で製造したC−アリル化ビスフェ
ノール(A−1)10.8g(ビニル基70mmo
l)、合成例3で製造した変性メチルハイドロジェンポ
リシロキサン(B−1)11.0g(SiH基100m
mol)、n−プロパノール0.6g、n−ブタン1.
5g、トリフェニルホスフィンのキシレン溶液(1重量
%)0.19gを撹拌、混合した。この混合物に白金−
ビニルシロキサンのキシレン溶液(白金原子で1.9重
量%)0.6gを加えて撹拌した。
【0169】この発泡性樹脂組成物を目付1.6kg/
の上記油ヤシマットの両面にスプレー法により噴霧
塗布し、ヤシ繊維100重量部に対して固形分で25重
量部の発泡性樹脂組成物を付着させた。これを型内に投
入した。25℃で10分間静置したところ、厚さ20m
mの板状体が得られた。得られた板状体を、実施例1と
同様に評価した。評価結果を表1に示す。
【0170】[比較例1]市販のガラス繊維強化発泡ウ
レタンボードを用いて実施例1と同様の評価を行った。
評価結果を表1に示す。
【0171】[比較例2]市販のグラスウールに、2液
型シリコーンRTVフォーム(東レ・ダウコーニング・
シリコーン(株)製、SEF−10)を使用説明書に従
い、付着発泡させた。得られた板状体は、厚み20mm
であった。得られた板状体について実施例1と同様に評
価した。評価結果を表1に示す。
【0172】
【表1】
【0173】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の板状
体又は成形体は、樹脂との結合強度が人工繊維よりも優
れている植物繊維を使用し、発泡性樹脂組成物により確
実に固定することにより、優れた成形性と塗装性、触感
とを兼ね備える。
【0174】特に、請求項2及び3のものは、太い繊維
間に大きな隙間が形成されるヤシ繊維を用いるので、発
泡性樹脂組成物により強固に固定され、釘を打ち付けた
場合の釘保持力に優れる。
【0175】また、請求項4のものは、特に成形性と塗
装性、触感において優れている。
【0176】中でも、請求項5のものは、シート状繊維
構成物と樹脂との結合強度が優れ、請求項6のものは、
寸法変化を押さえることができる。
【0177】さらに、本発明で用いる発泡性樹脂組成物
は、常温あるいは比較的低温の加熱下において発泡可能
であるため、繊維体を施工した現場にて発泡性樹脂組成
物を注入、噴霧又は塗布することにより、その場で本発
明の板状体又は成形体を得ることもできる(請求項11
〜13)。
【0178】これにより得られた板状体又は成形体は、
発泡体に補強繊維が含まれる構造となるため強度に優れ
るのみならず、優れた成形性と塗装性、触感とを兼ね備
えたものとなる。
【0179】しかも、本発明で用いる発泡性樹脂組成物
は、イソシアネートを含まず低毒性であるため、本発明
の板状体又は成形体は、安全な作業環境で製造できると
いう点でも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る板状体を示す斜視図であ
る。
【図2】第2の実施形態に係る板状体を示す断面図であ
る。
【図3】繊維マットの製法及び板状体の製法の一工程を
示す図である。
【符号の説明】
1 板状体 2 繊維マット 3 板状体 4 シート状繊維構成物(麻クロス) 11 ベルトコンベヤ 12 ホッパ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物繊維単独又は植物繊維と他の有機及
    び/又は無機繊維との混合繊維を、次の(A)〜(C)
    成分を含有する発泡性樹脂組成物で発泡硬化させて得ら
    れる板状体又は成形体。 (A)炭素−炭素二重結合を有し、分子骨格中にシロキ
    サン単位を含まない有機化合物、(B)SiHを有する
    化合物、及び(C)OH基を有する化合物及び/又は発
    泡剤。
  2. 【請求項2】 前記植物繊維がヤシ繊維であることを特
    徴とする、請求項1記載の板状体又は成形体。
  3. 【請求項3】 前記ヤシ繊維がアブラヤシ繊維であるこ
    とを特徴とする、請求項2記載の板状体又は成形体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の板
    状体又は成形体の少なくとも1表面及び/又は内部に、
    シート状繊維構成物を配置してなる板状体又は成形体。
  5. 【請求項5】 前記シート状繊維構成物が植物性天然繊
    維からなることを特徴とする、請求項4記載の板状体又
    は成形体。
  6. 【請求項6】 前記植物性天然繊維が麻であることを特
    徴とする、請求項5記載の板状体又は成形体。
  7. 【請求項7】 前記(B)成分の少なくとも一部とし
    て、次の構造式(1)又は(2)で示されるポリオルガ
    ノハイドロジェンシロキサンを含有することを特徴とす
    る、請求項1〜6のいずれか1項記載の板状体又は成形
    体。 【化1】 (ただし、m≧2、n,l,p≧0、R,R
    ,R,Rは、水素、または炭素数1〜20の炭
    化水素基、またはポリオキシアルキレン基であって、1
    個以上のフェニル基を含有していてもよい。) 【化2】 (ただし、m≧2、n,l,p≧0、R,R,R
    は、水素、または炭素数1〜20の炭化水素基、または
    ポリオキシアルキレン基であって、1個以上のフェニル
    基を含有していてもよい。)
  8. 【請求項8】 前記(A)成分の有機化合物の分子骨格
    が、炭素、酸素、水素、窒素、イオウ、ハロゲンのうち
    のいずれか1種以上の元素のみからなることを特徴とす
    る、請求項1〜7のいずれか1項記載の板状体又は成形
    体。
  9. 【請求項9】 前記(A)成分の有機化合物の分子骨格
    が、ポリエーテル系の有機重合体骨格であることを特徴
    とする、請求項1〜7のいずれか1項記載の板状体又は
    成形体。
  10. 【請求項10】 前記(A)成分の有機化合物の分子骨
    格が、ポリエステル系の有機重合体骨格であることを特
    徴とする、請求項1〜7のいずれか1項記載の板状体又
    は成形体。
  11. 【請求項11】 前記発泡性樹脂組成物を100℃以下
    の温度で発泡硬化させてなることを特徴とする、請求項
    1〜10のいずれか1項記載の板状体又は成形体。
  12. 【請求項12】 前記発泡性樹脂組成物を100℃以下
    の温度で発泡硬化させることを特徴とする、請求項1〜
    10のいずれか1項記載の板状体又は成形体の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 前記発泡性樹脂組成物の(A)〜
    (C)成分を使用直前に混合し、発泡させることを特徴
    とする、請求項1〜10のいずれか1項記載の板状体又
    は成形体の製造方法。
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