JP5620247B2 - 発泡性液状樹脂組成物および発泡体 - Google Patents

発泡性液状樹脂組成物および発泡体 Download PDF

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Description

本発明は、変成シリコーン樹脂からなる発泡性液状樹脂組成物および発泡体に関する。
触感が良好で、優れた柔軟性を有する軟質発泡体として、変成シリコーン樹脂を用いた発泡体が提案されている(例えば特許文献1参照)。変成シリコーン樹脂を用いた発泡体は、従来の軟質発泡体であるポリウレタンからなる発泡体よりも触感が良好で、低硬度、低反発弾性率といった優れた柔軟性を有しており、また、毒性の懸念されるイソシアネートを使用していないことから、防音材、制振材、クッション材等の素材として好適である。
しかし、触感の改良や、触感や柔軟性が経時変化すること、圧縮残留ひずみが大きくなる傾向については更なる改良が望まれている。
一方、耐圧縮残留ひずみ性に優れる発泡体として、ビニル基を有する有機重合体とSiH基含有化合物による架橋発泡体が提案されている。(例えば特許文献2参照)しかしながら発泡倍率は大きいものではなく、また発泡体の硬度も高く、触感に優れるとは言いがたいものである。
国際公報2008/117734号公報 特開2007−177082号公報
本発明者等は、変成シリコーン樹脂発泡体において、経時での物性変化や圧縮残留ひずみが抑制された、触感と柔軟性に優れた変成シリコーン樹脂発泡体となる樹脂組成物と発泡体を提供することにある。
本発明は、以下の構成を有するものである。
1). 官能基当量が500g/mol未満のヒドロシリル基含有硬化剤(A)、
分子鎖中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン系単位からなる重合体(B)、
ヒドロシリル化触媒(C)、
発泡剤(D)および、
官能基当量が500g/mol以上8000g/mol以下の反応性潤滑剤(E)からなる発泡性液状樹脂組成物であり、
該発泡性樹脂組成物中のヒドロシリル基含有量がアルケニル基1モル当り0.5モル以上10モル以下である発泡性液状樹脂組成物。
2). 反応性潤滑剤(E)が、オルガノハイドロジェンポリシロキサンである1)に記載の発泡性液状樹脂組成物。
3). 重合体(B)が、数平均分子量15000以上50000以下である1)または2)に記載の発泡性液状樹脂組成物。
4). 重合体(B)の主鎖を構成する繰り返し単位がオキシプロピレンである1)〜3)の何れか一項に記載の発泡性液状樹脂組成物。
5). 発泡剤(D)が、加熱により分解して炭酸ガス、窒素ガス等の無機ガスを発生する化学発泡剤である1)〜4)の何れか一項に記載の発泡性液状樹脂組成物。
6). 官能基当量が500g/mol未満のヒドロシリル基含有硬化剤(A)、
分子鎖中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン系単位からなる重合体(B)、
ヒドロシリル化触媒(C)、
発泡剤(D)および、
潤滑剤(E)
からなる1)〜5)の何れか一項に記載の発泡性液状樹脂組成物を発泡してなる発泡体。
7). 密度が30kg/m以上300kg/m以下である6)に記載の変成シリコーン発泡体。
8). 40℃、8時間条件下で75%圧縮したときの圧縮残留ひずみが10%以下である6)または7)に記載の発泡性液状樹脂組成物。
9). 官能基当量が500g/mol未満のヒドロシリル基含有硬化剤(A)、分子鎖中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン系単位からなる重合体(B)、ヒドロシリル化触媒(C)、発泡剤(D)および、反応性潤滑剤(E)からなる発泡性液状樹脂組成物を発泡させることを特徴とする6)〜8)の何れか一項に記載の発泡体の製造方法。
10). 発泡性液状樹脂組成物を40℃以上150℃以下の温度で硬化、発泡させることを特徴とする9)に記載の発泡体の製造方法。
本発明の発泡性液状樹脂組成物から得られる変成シリコーン樹脂発泡体は、発泡体作製後の硬化反応(架橋)が生じにくく、経時での触感や柔軟性の悪化、圧縮残留ひずみを抑制することができる。また、発泡体の触感や柔軟性に優れるため、防音材、制振材、クッション材等として、車両、寝具・家具、各種機器、建材、包装材、医療材料等の用途に好適に利用できる。
本発明の発泡性液状樹脂組成物を構成する変成シリコーン樹脂は、官能基当量が500g/mol未満のヒドロシリル基含有硬化剤(A)、分子鎖中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン系単位からなる重合体(B)、ヒドロシリル化触媒(C)、発泡剤(D)および、官能基当量が500g/mol以上8000g/mol以下の反応性潤滑剤(E)を含んだ発泡性液状樹脂組成物であり、該発泡性樹脂組成物中のヒドロシリル基含有量がアルケニル基1モル当り0.5モル以上10モル以下である発泡性液状樹脂組成物を硬化、発泡してなる発泡体である。
・硬化剤(A)について
本発明における官能基当量が500g/mol未満のヒドロシリル基含硬化剤(A)は、分子鎖中にヒドロシリル基を有するため、分子鎖中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン系単位からなる重合体(B)の分子鎖中に存在するアルケニル基と反応(ヒドロシリル化反応)して、硬化する。硬化剤(A)中のヒドロシリル基の官能基当量は、500g/mol未満が好ましく、400g/mo未満がより好ましく、300g/mol未満が更に好ましい。なお、本発明での官能基当量とは、分子1モルの重量を分子1モル中の官能基のモル数で除したものを言う。
官能基当量が500g/mol以上の場合、すなわち、硬化剤(A)の分子量が高い、または官能基数が少ない場合、本発明の液状樹脂組成物をヒドロシリル化反応により硬化させる際の硬化速度が遅くなり、発泡と硬化のバランスが取れず、不良な構造体となる。硬化剤(A)の官能基当量の下限値としては特に制限はないが、硬化剤(A)の安定性、すなわち液状樹脂組成物の安定性等から、50g/mol以上、さらには100g/mol以上が好ましい。
本発明における硬化剤(A)の数平均分子量Mnは、重合体(B)との反応性や分散性、加工性等の観点から、上限値としては30000が好ましく、20000がより好ましく、15000以下であることがさらに好ましい。重合体(B)との相溶性や反応性まで考慮すると、硬化剤(A)の数平均分子量Mnは300以上10000以下が特に好ましい。数平均分子量Mnは、各種の方法で測定可能であるが、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法での測定が簡便である。
本発明における硬化剤(A)のヒドロシリル基の官能基数は、官能基当量が500g/mol未満となる官能基数であれば特に制限はないが、重合体(B)の分子鎖中に存在するアルケニル基と反応して、硬化するために、少なくとも2個有するものが好ましく、3個以上有するものが更に好ましく、4個以上が特に好ましい。また、ヒドロシリル基の官能基数が多くなると、硬化剤(A)の安定性、すなわち発泡性液状樹脂組成物の安定性が悪くなる傾向にあることから、100個以下が好ましく、75個以下がさらに好ましく、60個以下が特に好ましい。
なお本発明において、ヒドロシリル基の官能基数は、Si原子に直接結合したH原子の数とも言うことができ、例えば、SiHの場合にはヒドロシリル基の官能基数は2個となる。1つのSi原子に結合するH原子の数は、1つであることにより硬化性は良くなり、また、柔軟性の点からも好ましい。
本発明における硬化剤(A)の構造は、官能基当量が500g/mol以下で分子鎖中にヒドロシリル基を含有する化合物であれば、そのヒドロシリル基が分子の主鎖にあっても側鎖にあっても特に制限はなく、分子鎖も特に限定はないが、原料の入手の容易さ、反応性の観点からオルガノハイドロジェンポリシロキサンが好ましい。
前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンにおいて、Si原子に結合した置換または非置換の一価炭化水素基としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基が好ましい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基が挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基が挙げられる。
上記オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等が挙げられる。
硬化剤(A)は、公知の方法により合成することができ、市販されているものについては、市販品をそのまま使用することができる。官能基当量500g/mol未満のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの市販品としては、例えば、KF−99(信越化学工業(株)製、官能基当量60g/mol)、KF−9901(信越化学工業(株)製、官能基当量140g/mol)、HMS−151(Gelest社製、官能基当量490g/mol)、HMS−301(Gelest社製、官能基当量245g/mol)、HMS−991(Gelest社製、官能基当量67g/mol)、SH1107(東レ・ダウコーニング(株)製)、TSF484(Momentive Perfomance Materials社製)、H−Siloxane(旭化成ワッカーシリコーン(株)製)等を挙げることができる。
また、重合体(B)との相溶性確保と、ヒドロシリル基量の調整のために、オルガノハイドロジェンポリシロキサンをα−オレフィン、スチレン、α−メチルスチレン、アリルアルキルエーテル、アリルアルキルエステル、アリルフェニルエーテル、アリルフェニルエステル等により変性した化合物が挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
・重合体(B)について
本発明における重合体(B)は、分子鎖中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン系単位からなる重合体である。アルケニル基とは、ヒドロシリル化反応に対して活性のある炭素−炭素二重結合を含む基であれば特に制限されるものではない。アルケニル基としては、炭素数が好ましくは2〜20個、より好ましくは2〜4個の脂肪族不飽和炭化水素基、炭素数が好ましくは3〜20個、より好ましくは3〜6個の環式不飽和炭化水素基、(メタ)アクリル基が挙げられる。具体的には、ビニル基、アリル基、メチルビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、メタクリル基が挙げられる。
重合体(B)は、硬化剤(A)とヒドロシリル化反応して硬化する成分であり、分子鎖中に少なくとも1個のアルケニル基を有するため、ヒドロシリル化反応が起こって高分子状となり、硬化する。重合体(B)に含まれるアルケニル基の官能基数は、硬化剤(A)とヒドロシリル化反応するという点から、少なくとも1個必要であるが、硬化性、柔軟性の観点から、主鎖もしくは分岐部の分子鎖の両末端にアルケニル基が存在するのが好ましい。アルケニル基のポリオキシアルキレン重合体への結合様式は特に限定はなく、アルケニル基の直接結合、エーテル結合、エステル結合、カーボネート結合、ウレタン結合、ウレア結合等が例示される。
本発明における重合体(B)は、主鎖を構成する繰返し単位がオキシアルキレン系単位であるため、主鎖を形成する出発物質として活性水素を2個以上有する化合物を重合させることにより製造されることができる。例えば、重合体(B)は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ビスフェノール化合物、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等を用い、C〜Cのアルキレンオキシドを重合させることにより製造することができる。
本発明における重合体(B)の主鎖の具体例としては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド;エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及びブチレンオキシドから選ばれる2種以上のランダムまたはブロック共重合体、等が挙げられる。柔軟性、及び触感の点から、主鎖の繰返し単位は、ポリプロピレンオキシドであることがより好ましい。
本発明における重合体(B)の構造としては、直鎖状であっても、分岐が主鎖の分子量よりも少ない範囲で分岐構造を有していても構わないが、直鎖状であるほうが柔軟性の観点から好ましい。
重合体(B)の製造方法は特に限定なく、例えば、ポリオキシアルキレン重合体を得た後にアルケニル基を導入する方法が例示される。この場合、オキシアルキレン重合体は種々の公知の製造方法を適用することができ、さらに市販のポリオキシアルキレン重合体を用いてもよい。また、ポリオキシアルキレン重合体にアルケニル基を導入する方法もまた公知であり、例えば、アルケニル基を有するモノマー(例:アリルグリシジルエーテル)とポリオキシアルキレン重合体を合成するためのモノマーとを共重合させる方法や、官能基(例:水酸基、アルコキシド基)を所望の部分(主鎖の末端等)に予め導入しておいたポリオキシアルキレン重合体に、当該官能基に対して反応性を有する官能基とアルケニル基とを両方有する化合物(例:アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、アクリル酸クロライド等)を反応させる方法等が挙げられる。
本発明における重合体(B)の分子量は、柔軟性・触感および反応性のバランスの点から、数平均分子量Mnが15000以上であることが好ましく、17000以上であることがより好ましい。数平均分子量Mnの上限値は特に限定は無いが、50000以下が好ましく、45000以下がより好ましく、40000以下がさらに好ましい。
本発明における硬化剤(A)および重合体(B)の含有割合は、触感、及び柔軟性の点から硬化剤(A)中のヒドロシリル基の含有量が、重合体(B)中のアルケニル基1モル当り0.5モル以上10モル以下となるように配合することが好ましく、0.5モル以上7.5モル以下が好ましく、0.5モル以上5.0モル以下となるように配合することがより好ましい。
ヒドロシリル基含有量が少ない場合、本発明の発泡性液状樹脂組成物をヒドロシリル化反応により硬化させる際の硬化速度が遅くなり、発泡と硬化のバランスが取れず、不良な構造体となる。また、ヒドロシリル基含有量が多くなると、硬化後も多量のヒドロシリル基が発泡体中に残存しやすくなり、製品としての形態をなした後でも、温度等の影響で、硬化反応(架橋)が進行する傾向がある。そのため、経時での触感や柔軟性の悪化、また、圧縮残留ひずみを引き起こす原因になる。
・ヒドロシリル化触媒(C)について
本発明におけるヒドロシリル化触媒(C)としては、ヒドロシリル化触媒として使用し得るものである限り、特に制限はなく、任意のものを使用し得る。ヒドロシリル化触媒(C)の具体例としては、白金の担体;アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの;塩化白金酸;塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等の錯体;白金−オレフィン錯体や白金−ビニルシロキサン錯体;白金−ホスフィン錯体;白金−ホスファイト錯体;ジカルボニルジクロロ白金、等が挙げられる。
本発明におけるヒドロシリル化触媒(C)の含有量は、重合体(B)のアルケニル基1モルに対して10−8モル以上10−1モル以下が好ましく、10−6モル以上10−2モル以下がより好ましい。ヒドロシリル化触媒(C)の含有量が10−8モルより少ないと、十分に硬化が進行しない場合がある。また、ヒドロシリル化触媒(C)の含有量が10−1モルよりも多いと、液状樹脂組成物の硬化の制御が困難な場合や、得られた変成シリコーン樹脂発泡体が着色する場合がある。
・発泡剤(D)について
本発明における発泡剤(D)は、加熱により分解して炭酸ガス、窒素ガス等の無機ガスを発生する化学発泡剤が好ましく、化学発泡剤としては、有機系熱分解型発泡剤、無機系熱分解型発泡剤、無機系反応型発泡剤等が挙げられる。
有機系熱分解型発泡剤としてはアゾ化合物、ニトロソ化合物、ヒドラジン誘導体、セミカルバジド化合物、テトラゾール化合物、有機酸が挙げられる。無機系熱分解型発泡剤としては、重炭酸塩、炭酸塩、有機酸塩、亜硝酸塩が挙げられる。無機系反応型発泡剤としては、重炭酸塩と有機酸または有機酸塩の組み合わせ等が挙げられる。
アゾ化合物としては、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、バリウムアゾジカルボキシレート、ジアゾアミノベンゼン等が挙げられる。ニトロソ化合物としては、例えば、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)が挙げられる。
ヒドラジン誘導体としては、例えば、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド(TSH)、ヒドラゾジカルボンアミド(HDCA)等が挙げられる。
セミカルバジド化合物としては、例えば、p−トルエンスルホニルセミカルバジドが挙げられる。テトラゾール化合物としては、例えば、5−フェニルテトラゾール、1−Hテトラゾール塩、1,4−ビステトラゾール等が挙げられる。
有機酸としては、多価カルボン酸例えば、クエン酸、シュウ酸、フマル酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸が挙げられる。
有機系熱分解型発泡剤としては、さらに、トリヒドラジノトリアジン等も挙げられる。重炭酸塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等が挙げられる。
有機酸塩としては、前記有機酸のナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、アルミニウム、亜鉛等の金属塩等が挙げられる。亜硝酸塩としては、例えば亜硝酸アンモニウムが挙げられる。
これらのうち本発明の発泡剤(D)は、硬化剤(A)および重合体(B)の硬化反応(ヒドロシリル化反応)が適切に進行する温度領域で分解することが好ましいことから、重炭酸塩と有機酸の混合物が好ましい。重炭酸塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウムが挙げられる。有機酸としては、クエン酸、シュウ酸、フマル酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸が挙げられる。また、重炭酸塩と有機酸の金属塩の混合物も同様に好ましく用いることが出来る。
発泡剤(D)の含有量は、例えば、重炭酸塩と有機酸または有機酸塩からなる化学発泡剤の場合、重合体(B)100重量部に対して重炭酸塩の含有量は、1重量部以上20重量部以下が好ましく、2重量部以上15重量部以下がより好ましい。重炭酸塩と有機酸または有機酸塩の比率は、重炭酸塩/有機酸または有機酸塩(重量比)が1/4以上3以下であることが好ましく、1/3以上2以下であることがより好ましい。
重炭酸塩の含有量が少ない、または重炭酸塩と有機酸の比率が低いと、熱分解する炭酸ガスの量が少なく、発泡倍率が低下する場合がある。また、重炭酸塩の含有量が多い、または重炭酸塩と有機酸の比率が高いと、熱分解する炭酸ガス量が多く、発泡と硬化のバランスが崩れ、発泡セルが大きくなる等不良な発泡体となる場合がある。
本発明においては、上記発泡剤(D)以外の発泡剤を併用しても良く、例えば、通常、ポリウレタン、フェノール、ポリスチレン、ポリオレフィン等の有機発泡体に用いられる、常温大気圧下では揮発性液体や気体の物理発泡剤が挙げられる。 物理発泡剤としては、化学発泡剤の分解やヒドロシリル化反応を阻害しないものであれば特に限定はないが、発泡性や作業性と安全性の点から、物理発泡剤の沸点は、100℃以下であることが好ましく、さらには65℃以下、特には50℃以下が好ましい。具体的には、炭化水素、フロン、塩化アルキル、エーテル等の有機化合物、二酸化炭素、窒素、空気等の無機化合物が挙げられるが、環境適合性の観点から、炭化水素、エーテル、二酸化炭素、窒素、空気から選ばれる化合物を用いることが好ましい。
炭化水素としては、メタン、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタンクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等が挙げられる。また、エーテル類としては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルメチルエーテル、ブチルエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、tert−ブチルエチルエーテル、1,1−ジメチルプロピルメチルエーテル等が挙げられる。
なお、発泡体製造時に、空気中で機械的な攪拌を行う場合は、攪拌に伴って巻き込まれた空気により気泡が形成される場合があり、これもまた物理発泡剤に含まれる。ただし、これら物理発泡剤を使用する場合、残存物による発泡体成形後の物性変化が懸念されること等から、発泡体製造後、使用した物理発泡剤の沸点以上の温度で加熱養生することにより、残留発泡剤を取り除いておくことが好ましい。
・反応性潤滑剤(E)
本発明の変性シリコーン樹脂発泡体は反応性潤滑剤(E)を含有する。反応性潤滑剤(E)を含有することで、変性シリコーン樹脂発泡体の発泡セル内における摩擦や粘着を少なくし、所望の触感や柔軟性を有する発泡体を得ることができる。
本願発明で用いることが出来る潤滑剤(E)としては、官能基当量が500g/mol以上8000g/mol以下の反応性潤滑剤である。
本発明における反応性潤滑剤(E)は、分子中に硬化剤(A)のヒドロシリル基または重合体(B)のアルケニル基と反応性を有する官能基を含有するものであり、硬化剤(A)および/または重合体(B)と反応することにより、反応性潤滑剤(E)の発泡体系外へのブリードアウトが抑えられ、長期間にわたってその配合効果を保持できる。
本発明における反応性潤滑剤(E)中の反応性官能基の官能基当量は、500g/mol以上8000g/mol以下であることが、600g/mol以上5000g/mol以下が好ましく、700g/mol以上4000g/mol以下がより好ましい。官能基当量が小さすぎると、硬化剤(A)または重合体(B)との反応性が高くなり、硬化剤(A)のヒドロシリル基と重合体(B)のアルケニル基のヒドロシリル化反応を阻害し、発泡と硬化のバランスが取れず、不良な構造体となる。官能基当量が大きすぎると、反応性潤滑剤(E)が系外へブリードアウトしやすくなり、配合効果が得られ難い傾向にある。
硬度の経時変化が少ない面から官能基当量は1000g/mol以上3500g/mol以下が好ましい。また、感触の面からは1000g/mol以上2000g/mol以下が好ましい。
本発明における反応性潤滑剤(E)の数平均分子量は、加工性、分散性等の点から、数平均分子量Mnが500以上30000以下であることが好ましく、1000以上20000以下であることがより好ましい。
本発明における反応性潤滑剤(E)の官能基としては、ビニル基、アリル基、メチルビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、メタクリル基等のアルケニル基、ヒドロシリル基、シラノール基、エポキシ基、カルビノール基、メルカプト基、カルボキシル基挙げられるが、硬化剤(A)のヒドロシリル基または重合体(B)のアルケニル基との反応性の観点で、アルケニル基、ヒドロシリル基、シラノール基が好ましい。
本発明における反応性潤滑剤(E)は、液状の潤滑剤が好ましく、中でもオルガノポリシロキサン系潤滑剤が好ましく、反応性官能基を含有するオルガノポリシロキサンとしては、両末端ビニルポリジメチルシロキサン、両末端ビニルジメチルシロキサン−ジフェニルシロキサンコポリマー、両末端ビニルフェニルメチルシロキサン、トリメチルシリル基封鎖ビニルメチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー、ビニルT−構造ポリマー、ビニル基含有環状ジメチルポリシロキサン等のビニル基含有オルガノポリシロキサン、
両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等のヒドロシリル基含有オルガノポリシロキサン、
ヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン等のシラノール基含有オルガノポリシロキサンが挙げられる。
なお、これらは1種を用いてもよく、2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いてもよい。
反応性潤滑剤(E)は、公知の方法により合成することができ、市販されているものについては、市販品をそのまま使用することができる。ビニル基含有オルガノポリシロキサンのとして、例えば、DMS−V21(Gelest社製、官能基当量3000g/mol)、DMS−V22(Gelest社製、官能基当量4700g/mol)、DMS−V25(Gelest社製、官能基当量8600g/mol)等が挙げられる。ヒドロシリル基含有オルガノポリシロキサンのとして、例えば、HMS−082(Gelest社製、官能基当量925g/mol)、HMS−071(Gelest社製、官能基当量1100g/mol)、HMS−031(Gelest社製、官能基当量1600g/mol)、DMS−H11(Gelest社製、官能基当量550g/mol)、DMS−H21(Gelest社製、官能基当量3000g/mol)等が挙げられる。シラノール基含有オルガノポリシロキサンとして、例えば、DMS−S12(Gelest社製、官能基当量275g/mol)等が挙げられる。
本発明における反応性潤滑剤(E)の添加量は、重合体(B)100重量部に対して、1重量部以上が好ましく、より好ましくは2重量部以上、特には5重量部以上が好ましい。また、20重量部以下、さらには18重量部以下が好ましい。反応性潤滑剤の添加量が少ないと、発泡セル内の摩擦や粘着の抑制が不十分であり、所望の触感や柔軟性が得られ難く、多過ぎると変成シリコーン樹脂発泡体の発泡倍率が低下したり、反応性潤滑剤の系外へのブリードアウトが発生する傾向がある。
本発明の変成シリコーン発泡性液状樹脂組成物構成する変成シリコーン樹脂は、官能基当量が500g/mol未満のヒドロシリル基含有硬化剤(A)、分子鎖中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン系単位からなる重合体(B)、ヒドロシリル化触媒(C)、発泡剤(D)および、官能基当量が500g/mol以上8000g/mol以下の反応性潤滑剤(E)からなる発泡性液状樹脂組成物である。該発泡性樹脂組成物中のヒドロシリル基含有量は、触感、及び柔軟性の点から、アルケニル基1モル当り0.5モル以上10モル以下となるように配合することが好ましく、0.5モル以上7.5モル以下が好ましく、0.5モル以上5.0モル以下がより好ましく、0.7モル以上3.0モル以下となるように配合することが特に好ましい。
ヒドロシリル基含有量が少ない場合、本発明の発泡性液状樹脂組成物をヒドロシリル化反応により硬化させる際の硬化速度が遅くなり、発泡と硬化のバランスが取れず、不良な構造体となる。また、ヒドロシリル基含有量が多くなると、硬化後も多量のヒドロシリル基が発泡体中に残存しやすくなり、製品としての形態をなした後でも、温度等の影響で、硬化反応(架橋)が進行する傾向がある。そのため、経時での触感や柔軟性の悪化、また、圧縮残留ひずみを引き起こす原因になる。
・その他添加剤について
本発明の変成シリコーン樹脂発泡体には、本発明の効果を損なわない限り、耐光性安定剤、紫外線吸収剤、貯蔵安定剤、気泡調整剤、界面活性剤、可塑剤等を必要に応じて添加しても良い。
前記耐光性安定剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、及びイオウ原子、リン原子、1級アミン、2級アミンを含まないヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。ここで、耐光性安定剤とは、紫外線領域の波長の光を吸収してラジカルの生成を抑制する機能、または、光吸収により生成したラジカルを捕捉して熱エネルギーに変換し無害化する機能等を有し、光に対する安定性を高める化合物である。
前記紫外線吸収剤としては、特に限定されるものではないが、ベンゾオキサジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤等が例示される。ここで、紫外線吸収剤とは、紫外線領域の波長の光を吸収してラジカルの生成を抑制する機能を有する化合物である。
本発明における耐光性安定剤、紫外線吸収剤の添加量としては、それぞれ、重合体(B)100重量部に対して、0.01重量部以上5重量部以下が好ましく、0.1重量部以上3重量部以下がより好ましく、0.3重量部以上2.0重量部以下がさらに好ましい。耐光性安定剤、紫外線吸収剤の添加量が当該範囲であると、経時的な表面粘着性の上昇を抑制する効果が得やすい。
前記貯蔵安定性改良剤としては、硬化剤(A)の貯蔵安定剤として知られている通常の安定剤で所期の目的を達成するものであれば使用することができる。
前記貯蔵安定性改良剤の好ましい例としては、例えば、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機硫黄化合物、チッ素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられる。これらを単独使用、または2種以上併用してもよい。具体的には、2−ベンゾチアゾリルサルファイド、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルアセチレンダイカルボキシレート、ジエチルアセチレンダイカルボキシレート、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、ビタミンE、2−(4−モルフォジニルジチオ)ベンゾチアゾール、3−メチル−1−ブテン−3−オール、アセチレン性不飽和基含有オルガノシロキサン、アセチレンアルコール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、2−メチル−3−ブチン−2−オール、ジアリルフマレート、ジアリルマレエート、ジエチルフマレート、ジエチルマレエート、ジメチルマレエート、2−ペンテンニトリル、2,3−ジクロロプロペン等が挙げられる。
本発明における貯蔵安定性改良剤の使用量は、硬化剤(A)および重合体(B)に均一に分散される限り、ほぼ任意に選ぶことができるが、硬化剤(A)中のSiH基1モルに対し、10−6モル以上10−1モル以下の範囲で用いるのが好ましい。貯蔵安定性改良剤の使用量が10−6モル未満では、硬化剤(A)の貯蔵安定性が充分に改良されない場合があり、10−1モルを超えると、硬化性が不充分になる場合がある。
本発明の変成シリコーン樹脂発泡体には、必要であれば、気泡調整剤を添加しても良い。気泡調整剤の種類には特に限定はなく、通常使用される、例えば、タルク、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、シリカ等の無機固体粉末や、シリコーンオイル系化合物、フッ素系化合物等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明における気泡調整剤の使用量は、硬化剤(A)、重合体(B)、ヒドロシリル化触媒(C)の合計量を100重量部とした場合、0.1重量部以上100重量部以下が好ましく、0.5重量部以上50重量部以下がより好ましい。
本発明においては、硬化剤(A)、重合体(B)、ヒドロシリル化触媒(C)、発泡剤(D)、反応性潤滑剤(E)からなる発泡性液状樹脂組成物の相溶性を向上する目的で、界面活性剤を添加することもできる。
界面活性剤の具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化アルコキシプロピルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム液、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、特に硬化剤(A)や反応性潤滑剤(E)の相溶性を向上する目的では、ポリオキシアルキレン−ポリジメチルシロキサンブロック共重合体のようなシリコーン系界面活性剤を添加することもできる。
ポリオキシアルキレン−ポリジメチルシロキサンブロック共重合体としては、特に限定されず、例えば、AB型のジブロック体、ABA型のトリブロック体、(AB)n型のマルチブロック体のほか、枝分かれ型、ペンダント型、星型等が挙げられる。また、ポリオキシアルキレンの具体的な構造としては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシテトラメチレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体等が挙げられ、また、その末端構造についても、OH基末端、メトキシ、t−ブトキシ等のエーテル末端、反応性のアリル基末端等が挙げられる。
本発明において、変性シリコーン樹脂発泡体の柔軟性や成型加工性を調整する目的で可塑剤を添加することができる。
本発明における可塑剤とは、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン系単位からなり、数平均分子量が15000未満の化合物である。
本発明における可塑剤は、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン系単位からなる。主鎖の具体例としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド;エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドよりなる群から選ばれる2種以上のランダムまたはブロック共重合体等が挙げられる。これらは、単独で使用しても良く、二種類以上を併用しても良い。これらのうち、重合体(B)との相溶性の点で、ポリプロピレンオキシドが好ましい。
本発明における可塑剤の分子量は、得られる変成シリコーン樹脂発泡体の柔軟性や、可塑剤の系外への流出防止の観点から、数平均分子量として1000以上であり、3000以上が好ましい。可塑剤の数平均分子量が1000より低いと、熱や圧縮等により可塑剤が経時的に系外に流出し、初期の物性を長期に渡り維持できないだけでなく、触感への悪影響が懸念される。また、可塑剤の数平均分子量が高くなりすぎると可塑化効果が得られず、また粘度が高くなり作業性が悪化するため、15000未満が好ましく、10000未満がより好ましい。
本発明における可塑剤は、硬化剤(A)と重合体(B)の硬化反応を阻害しない範囲で反応性官能基を有していても良い。可塑剤の反応性官能基としては、ビニル基、アリル基、メチルビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、メタクリル基等のアルケニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、イソシアネート基等が挙げられる。
なお、本発明の可塑剤は、変成シリコーン樹脂発泡体に柔軟性を付与できるものであれば、直鎖状でも分岐状でも特に限定はない。
本発明における可塑剤の添加量は、重合体(B)100重量部に対して、5重量部以上150重量部以下が好ましく、10重量部以上120重量部以下がより好ましく、20重量部以上100重量部以下がさらに好ましい。可塑剤の添加量が5重量部未満では、柔軟性の付与効果が不十分な場合があり、150重量部を超えると、変成シリコーン樹脂発泡体の機械強度が不足したり、発泡倍率が低下する傾向がある。
可塑剤の製造方法は特に限定なく、公知の製造方法を適用することができ、さらに市販の化合物を用いてもよい。
本発明においては、その他、必要に応じて、充填剤、ラジカル禁止剤、接着性改良剤、難燃剤、整泡剤、酸あるいは塩基性化合物、保存安定改良剤、オゾン劣化防止剤、増粘剤、カップリング剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、顔料、金属不活性化剤、物性調整剤等を、本発明の目的や効果を損なわない範囲において添加することができる。
・変成シリコーン樹脂発泡体の製造方法について
変成シリコーン樹脂発泡体の製造方法は、硬化剤(A)、重合体(B)、ヒドロシリル化触媒(C)、発泡剤(D)、反応性潤滑剤(E)を含んでなる発泡性液状樹脂組成物を硬化、発泡すれば特に限定なく製造できる。
発泡性液状樹脂組成物の製造方法としては、硬化剤(A)、重合体(B)、ヒドロシリル化触媒(C)、発泡剤(D)、反応性潤滑剤(E)の成分を混合すれば特に限定はないが、発泡性液状樹脂組成物中の各成分は良く混合された状態であることが好ましい。各成分の混合順序は特に限定はないが、重合体(B)、ヒドロシリル化触媒(C)、発泡剤(D)を予め混合した後、硬化剤(A)、反応性潤滑剤(E)を混合して発泡性液状樹脂組成物を製造することが好ましい。
発泡性液状樹脂組成物は、混合した後、型枠に注入する、或いは、ベルトコンベア上の基材に広げる、等した後、発泡させて発泡体を得ることが出来る。本願発明の発泡性液状樹脂組成物は、ヒドロシリル基とアルケニル基によるヒドロシリル化反応が起こり、硬化剤(A)、重合体(B)が網目状(架橋)構造を形成(硬化)する。硬化(ヒドロシリル化反応)は、発泡させる前に硬化が完了していなければいつでも構わないが、硬化させる前に発泡させる、または硬化と同時に発泡させることが好ましい。
硬化と発泡の際には、用いる発泡剤(D)が硬化剤(A)および重合体(B)の硬化反応(ヒドリシリル化)が適切に進行する温度領域で分解することが好ましく、その温度としては、40℃以上150℃以下が、さらには50℃以上140℃以下、特には55℃以上130℃以下が好ましい。この温度範囲において、発泡性液状樹脂組成物の硬化と発泡がバランス良く進行し、好ましい本発明の変成シリコーン樹脂発泡体が得られる。
前記温度に保持する時間(加熱時間)は特に制約はないが、5分以上3時間以下、さらには10分以上2時間以下、特には20分以上90分以下の温度に保持することにより好ましい本発明の変成シリコーン樹脂発泡体が得られる。
さらに、得られた変成シリコーン樹脂発泡体は、加熱養生を行うことが、圧縮残留ひずみを低減させることができる傾向があるため、好ましい。加熱養生の条件としては、特に限定するものではないが、40℃以上200℃以下で、10分以上72時間以下の条件で加熱養生を行うことが、圧縮残留ひずみが減少するため好ましい。
本発明の変性シリコーン樹脂発泡体の圧縮残留ひずみは、10%以下が好ましく、8%以下がより好ましいである。圧縮残留ひずみが小さいことにより、例えば、クッションとして用いた場合に、使用時のひずみが少なく、優れた復元性を発現することが可能である。なお、本発明における圧縮残留ひずみは、JIS K 6400−4に従って実施しており、40℃、8時間条件下で発泡体を75%圧縮し、その後室温で開放し、30分間回復させた後の厚みの元の厚さに対する低下率をいう。
本発明の変成シリコーン樹脂発泡体は、密度が300kg/m以下であることが好ましく、より好ましくは270kg/m以下、さらには250kg/m以下、特には230kg/m以下がより好ましい。密度が当該範囲であることにより、例えば、クッションとして製品化した場合、比較的軽量であり日常的な持ち運びが容易になり好ましい。
発泡体の密度の下限は、特に限定するものではないが、強いて好ましい値を例示すれば、25kg/m以上であることが好ましく、より好ましくは30kg/m以上、さらには50kg/m以上、特にはkg/m以上が好ましい。密度が小さすぎる場合は、例えば、クッションとして使用する際、圧縮により底付きする場合がある。
本発明の変成シリコーン樹脂軟質発泡体は、25℃における豆腐用硬度計((株)大場計器製作所製)での硬さが0.80N以下であることが好ましく、より好ましくは0.70以下、さらには0.60以下、特には0.50以下であることが好ましい。当該範囲であれば、柔軟な性質であるといえる。
本発明の変成シリコーン樹脂発泡体の形態としては、特に限定するものではないが、例えば板状、シート状、不定形塊状、ビーズ状、あるいは袋状や衣服の形態に成形したもの等が挙げられる。また、発泡体は単独で用いても良く、ウレタン発泡体等の他種発泡体やゲル、プラスチック、ゴム、フィルム、布や不織布等の繊維製品、紙等の素材と一体として用いても良い。
またさらには、本発明の変成シリコーン樹脂発泡体の表面に綿、アクリル繊維、毛、ポリエステル繊維等でできた布や不織布を、適宜、接着剤を使って貼り合わせても良い。この様に貼り合わせることで、発泡体の触感をさらに良好にし、さらに、用途によっては運動時や高温・多湿時の発汗時にこの張り合わされた生地によって吸汗作用を施すことができる。
本発明の変成シリコーン樹脂発泡体の形状としては、特に限定されるものではないが、長方形、正方形、円形、楕円形、ひし形等の多角形や、短冊状やドーナツ型の内部がくりぬいてあるもの、表面に任意の凹凸を付けたもの等が挙げられる。また、通気性を持たせるために、適宜貫通孔をあけても良い。
本発明の変成シリコーン樹脂発泡体は、柔軟性が高く触感が良い上に、圧縮残留ひずみが小さいので、このような物性を有効に発揮できる様々な用途に使用することが可能である。また、イソシアネートを使用していないことから、例えば、防音材、制振材、クッション材等として、輸送機器、寝具、家具、各種機器、建材、包装材、医療材料等の用途に好適に利用できる。
本発明の変成シリコーン樹脂発泡体の優れた触感や柔軟性を有効に発揮できる用途として、例えば輸送機器用途としては、自動車・建築機械・鉄道車両・船舶・航空機等の座席、チャイルドシート、ヘッドレスト、アームレスト、フットレスト、ヘッドライナー、バイク・自転車等のサドル・ライダークッション、カスタムカー用のベッドマット、キャンピングカー用クッション等のクッション材や表皮材・表皮裏打ち材、天井材、ハンドル、ドアトリム、インストルメントパネル、ダッシュボード、ドアパネル、ピラー、コンソールボックス、クォータートリム、サンバイザー、フレキシブルコンテナー、フロントミラー、ハーネス、ダストカバー等の芯材や表皮材・表皮裏打ち材、フロアクッション等の制振吸音材、ヘルメット内張り、クラッシュパッド、センタピラガーニッシュ等の緩衝材、エネルギー吸収バンパー、ガード防音材、車両ワックス用スポンジ等が挙げられる。
寝具・寝装品用途としては、枕、掛け布団、敷布団、ベッド、マットレス、ベッドマット、ベッドパッド、クッション、ベビーベッド、ベビー用首まくら等のクッション材や表皮材・表皮裏打ち材等が挙げられる。
家具用途としては、椅子、座イス、座布団、ソファー、ソファークッション・シートクッション等の各種クッション、カーペット・マット類、コタツ敷・掛け布団、便座マット等のクッション材や表皮材・表皮裏打ち材等が挙げられる。
各種機器用途としては、液晶、電子部品等のシール・緩衝材、ロボットの皮膚、導電性クッション材、帯電防止性クッション材、圧力感知材等が挙げられる。
各種洗浄用スポンジ用途としては、清掃用クリーナー、食器洗浄用クリーナー、身体洗浄用クリーナー、靴磨クリーナー、洗車用クリーナー等が挙げられる。
トイレタリー用途としては、オムツ、生理用ナプキン等の吸収材、サイドギャザーや各種液体フィルター等が挙げられる。
履物用途としては、靴の表皮材、裏打ち、中敷、靴擦れ防止パッド、各種靴パッド、インナブーツ、スリッパ、スリッパ芯、サンダル、サンダル中敷等が挙げられる。
化粧用具用途としては、化粧用パフ、アイカラーチップ等が挙げられる。
各種雑貨用途としては、バスピロー等の風呂用品、マッサージ用パフ、マウスパッド、キーボード用アームレスト、滑り止めクッション、文具(ペングリップ、浸透印材)、デスク用小まくら、耳栓、綿棒、ホットパック用シート、コールドパック用シート、湿布、めがねパッド、水中眼鏡用パッド、顔面プロテクター、腕時計パッド、ヘッドホーンイヤーパット、イヤホン、氷枕カバー、折りたたみまくら等の芯材、クッション材や表皮材・表皮裏打ち材、両面テープ基材、芳香剤、スタンプ台等の吸着媒体等が挙げられる。
衣料用途としては、肩・ブラジャー等のパッド材や、防寒材等のライナーや断熱
材等が挙げられる。
スポーツ用途としては、スポーツ用プロテクター類、ボルダリング(2〜3mの岩を登るクライミング・ミニ岩登り)マット、ビート板、高飛び用のクッション材、体操競技や運動用の着地マット、キッズマット等のクッション材や表皮材・表皮裏打ち材、スキーブーツ、スノーボードブーツ等のライナー等が挙げられる。
玩具・遊具用途としては、ハンドエクササイザー、ヒーリンググッズ、キーホルダー、ぬいぐるみ、マネキンボデイー、ボール、マッサージボール等のクッション材や詰め物、表皮材・表皮裏打ち材、装飾品や怪獣等の特殊形状物、各種物品形状の型取りやモデル作製用等の注型材料、注型法における物品形状の型取り材料、型からのモデルサンプル作製材料、装飾品作製材料、怪獣の特殊造型・造型物等が挙げられる。
医療・介護用途としては、再生医療用細胞シート、人工皮膚、人工骨、人工軟骨、
人工臓器、その他生体適合材料、薬液染み出しパッド、止血パッド、気液分離フィルター(留置針フィルター)、貼布剤、医療用液体吸収用具、マスク、圧迫パッド、手術用ディスポ製品、低周波治療器用電極パッド、床ずれ予防マットレス、体位変換クッション、車椅子用クッション、車椅子の座面、シャワー椅子等の介護用品、入浴介護用枕、拘縮用手のひらプロテクター、テーピング、ギブス用ライナー、義肢・義足用ライナー、入れ.歯台、その他.歯科用品、衝撃吸収パッド、ヒッププロテクター、肘・膝用プロテクター、創傷被覆材等にも利用できるものである。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例、及び比較例中の測定、評価は、次の条件・方法により行った。なお、特に断りがない場合、実施例および比較例での「部」および「%」は、「重量部」および「重量%」を示す。
<発泡体の密度>
得られた変成シリコーン樹脂発泡体から30mm角程度の立方体を切り出し、3辺のサイズを測定して体積を算出し、測定した重さから除することにより、密度を算出した。
<触感>
得られた変成シリコーン樹脂発泡体を掌で圧縮した際の触感を、以下の基準で評価し、△以上で合格とした。
◎:柔らかくてさわり心地が良く、さらに、指で底づき感を感じるまで押して、横にずらした際に、僅かの力で横ずり変形ができ、変形量が多い。(ゲル素材と同程度。)
○:指で底づき感を感じるまで押して、横にずらした際に、低い力で横ずり変形ができる。
○△:指で底づき感を感じるまで押して、横にずらした際に、中程度の力で横ずり変形ができる。
△:指で底づき感を感じるまで押して、横にずらした際に、強い力だと横ずり変形ができる。
△×:指で底づき感を感じるまで押して、横にずらした際に、強い力だと横ずり変形ができるが、変形量が少ない。
×:指で底づき感を感じるまで押して、横にずらした際に、強い力でも横ずり変形ができない。
<柔軟性>
得られた変成シリコーン樹脂発泡体を30mm角程度の立方体に切り出し、豆腐用硬度計[(株)大場計器製作所製]により評価した。
<圧縮残留ひずみ>
JIS K 6400−4 C法に従い、40℃、8時間、75%圧縮で実施した。
<使用原料>
実施例・比較例においては、表1に示す原料を用いた。
Figure 0005620247
(硬化剤(A−1)の合成)
(―Si−O−)繰り返しユニットを平均して10個もつ両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサンに白金触媒存在下全ヒドロシリル基量の0.5当量のα―メチルスチレンを添加し、1分子中に平均5個のヒドロシリル基を有する化合物(硬化剤(A−1)を得た。この化合物の数平均分子量Mnは1190、ヒドロシリル基の官能基当量は238g/molであった(化合物を30%エタノール性水酸化カリウムに添加して発生した水素量をWS型湿式ガスメーターにて測定し、化合物中のヒドロシリル基の官能基当量を見積もった。)。
(重合体(B−1)の合成)
苛性アルカリを用いた重合法により、数平均分子量3000のオキシプロピレン重合体グリコールを得た。得られたオキシプロピレン重合体グリコールを開始剤として複合金属シアン化物錯体触媒(亜鉛ヘキサシアノコバルテート)を用いてプロピレンオキシドを重合し、数平均分子量28000の重合物を得た。この重合物に対して、ナトリウムメチラートの28%メタノール溶液と塩化アリルを使用して末端をアリル基に変換した後、脱塩精製して、1分子中に概ね2個のアリル基末端を有するポリオキシアルキレン重合体(重合体(B−1))を得た。得られた重合体のアリル基の官能基当量は8333g/mol(JIS K 1557に準拠した方法でアリル基量を滴定にて測定)であった。
(実施例1〜8)、(比較例1〜8)
1Lディスポカップ中で重合体(B)100部に対して、耐光性安定剤−1と耐光性安定剤−2、および紫外線吸収剤をそれぞれ1.0部、発泡剤(D)をそれぞれ5.0部(重量比率:重曹/クエン酸=1)添加し、十分混合した後に、3本ペイントロール[(株)小平製作所製]で練りこみ、マスターバッチを作成した。このマスターバッチに貯蔵安定性改良剤を0.02部、触媒(C)を0.02部添加して十分に混合した。その後、表2〜4に記載の反応性潤滑剤(E)と硬化剤(A)を混合して発泡性液状樹脂組成物を得た。
得られた組成物300gを型枠(長さ20cm×幅20cm×高さ5cm)に注入し、100℃に設定したオーブンで60分加熱硬化し、変成シリコーン樹脂軟質発泡体を得た。得られた変成シリコーン樹脂を型枠から外して、120℃に設定したオーブンで120分加熱養生した後、変成シリコーン樹脂発泡体の密度、触感、柔軟性、圧縮残留ひずみの評価を行った。また、長期評価として、前記変成シリコーン樹脂発泡体を100℃に設定したオーブンで1週間加熱養生を行い、触感、柔軟性を評価した。評価結果を表2〜4に示す。
Figure 0005620247
Figure 0005620247
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表2〜4より、官能基当量500g/mol以上8000g/mol以下の反応性潤滑剤(E)を配合した発泡性液状樹脂組成物から得られる発泡体は、触感が良好になり、柔軟性が良好な発泡体が得られることが判る。また、発泡性液状樹脂組成物中のヒドロシリル基含有量をアルケニル基1モル当り0.5モル以上10モル以下であることから、圧縮残留ひずみが小さく、経時変化による触感や柔軟性に大きな変化が無く、長期間の使用に問題がない事が判る。

Claims (10)

  1. 官能基当量が500g/mol未満のヒドロシリル基含有硬化剤(A)、
    分子鎖中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン系単位からなる重合体(B)、
    ヒドロシリル化触媒(C)、
    発泡剤(D)および、
    官能基当量が500g/mol以上8000g/mol以下の、アルケニル基、ヒドロシリル基またはシラノール基を有する反応性潤滑剤(E)からなる発泡性液状樹脂組成物であり、
    該発泡性液状樹脂組成物中のヒドロシリル基含有量がアルケニル基1モル当り0.5モル以上10モル以下である発泡性液状樹脂組成物。
  2. 反応性潤滑剤(E)が、オルガノハイドロジェンポリシロキサンである請求項1に記載の発泡性液状樹脂組成物。
  3. 重合体(B)が、数平均分子量15000以上50000以下である請求項1または2に記載の発泡性液状樹脂組成物。
  4. 重合体(B)の主鎖を構成する繰り返し単位がオキシプロピレンである請求項1〜3の何れか一項に記載の発泡性液状樹脂組成物。
  5. 発泡剤(D)が、加熱により分解して炭酸ガス、窒素ガス等の無機ガスを発生する化学発泡剤である請求項1〜4の何れか一項に記載の発泡性液状樹脂組成物。
  6. 官能基当量が500g/mol未満のヒドロシリル基含有硬化剤(A)、
    分子鎖中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン系単位からなる重合体(B)、
    ヒドロシリル化触媒(C)、
    発泡剤(D)および、
    反応性潤滑剤(E)
    からなる請求項1〜5の何れか一項に記載の発泡性液状樹脂組成物を発泡してなる発泡体。
  7. 密度が30kg/m以上300kg/m以下である請求項6に記載の発泡体。
  8. 40℃、8時間条件下で75%圧縮したときの圧縮残留ひずみが10%以下である請求項6または7に記載の発泡
  9. 官能基当量が500g/mol未満のヒドロシリル基含有硬化剤(A)、分子鎖中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン系単位からなる重合体(B)、ヒドロシリル化触媒(C)、発泡剤(D)および、反応性潤滑剤(E)からなる発泡性液状樹脂組成物を発泡させることを特徴とする請求項6〜8の何れか一項に記載の発泡体の製造方法。
  10. 発泡性液状樹脂組成物を40℃以上150℃以下の温度で硬化、発泡させることを特徴とする請求項9に記載の発泡体の製造方法。
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