JP2019163436A - 樹脂組成物、発泡体及び発泡体の連続製造方法 - Google Patents

樹脂組成物、発泡体及び発泡体の連続製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】連続法により生産される場合でも、液状樹脂組成物の形状が所定の形状になり、且つ均一な発泡セルが形成されるまでの十分な時間を確保しながら、短時間で発泡及び硬化して製造される発泡体と、当該発泡体の製造に好適に用いられる2液型樹脂組成物と、当該発泡体の連続製造方法とを提供すること。【解決手段】ケイ素原子に結合した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る反応性ケイ素基を分子鎖中に少なくとも1個有し、オキシアルキレン系単位からなる主鎖を有する重合体である基材樹脂(A)と、化学発泡剤(B)と、水(C)とを含む、発泡体形成用の液状樹脂組成物において、化学発泡剤(B)として水に対して難溶である炭酸塩又は重炭酸塩を用いる。【選択図】なし

Description

本発明は、連続製造に適した時間をかけて発泡及び硬化し得る液状樹脂組成物を発泡及び硬化させた発泡体と、前述の液状樹脂組成物として好適に使用し得る2液型樹脂組成物と、前述の発泡体の連続製造方法とに関する。
高分子化合物の発泡体としては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂を用いた発泡体がよく知られている。このような発泡体は、その断熱性、軽量性、緩衝性等の特性を活かし、例えば、ビーズ、シート、又はボードのような形態で、土木建築分野、包装分野、家電分野、自動車分野等に利用されている。
また、熱硬化性樹脂を用いた発泡体として、変性シリコーン樹脂を用いた発泡体が知られている。具体的には、加水分解性基を有するケイ素基を有し、主鎖がオキシアルキレン系単位からなる重合体である基材樹脂(A)と、シラノール縮合触媒(B)と、重炭酸塩等を含む化学発泡剤(C)とを含有する液状樹脂組成物を加熱により硬化させた発泡体が知られている(特許文献1を参照)。
国際公開第2016/021630号
しかしながら、特許文献1に記載の発泡体を製造するためには、例えば、実施例に記載されるように、100℃程度の高温と、90分程度の長時間が必要である。このため、特許文献1に記載の発泡体には、発泡及び硬化に長時間を要することに起因して、連続法による製造が困難である問題がある。
他方で、液状樹脂組成物を用いて発泡体を製造する場合、発泡及び硬化の時間が短すぎるのも好ましくない。液状樹脂組成物の発泡及び硬化がごく短い時間で進行する場合、液状樹脂組成物の形状が、発泡体製品の形状に応じた適切な形状に整う前に、過度の硬化が進行してしまい、所望する形状の発泡体製品の製造が困難である。また、混合槽内あるいは送液中に発泡が生じることにより、欠陥発泡セルが発生しやすい。
本発明は上記の課題に鑑みなされたものであって、連続法により生産される場合でも、液状樹脂組成物の形状が所定の形状になり、且つ均一な発泡セルが形成されるまでの十分な時間を確保しながら、短時間で発泡及び硬化して製造される発泡体と、当該発泡体の製造に好適に用いられる2液型樹脂組成物と、当該発泡体の連続製造方法とを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題に関して鋭意検討を行った結果、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る反応性ケイ素基を分子鎖中に少なくとも1個有し、オキシアルキレン系単位からなる主鎖を有する重合体である基材樹脂(A)と、化学発泡剤(B)と、水(C)とを含む、発泡体形成用の液状樹脂組成物において、化学発泡剤(B)として水に対して難溶である炭酸塩又は重炭酸塩を用いることにより上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の構成を有するものである。
1)基材樹脂(A)と、化学発泡剤(B)と、水(C)とを含む液状樹脂組成物を発泡及び硬化させた発泡体であって、
基材樹脂(A)は、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る反応性ケイ素基を分子鎖中に少なくとも1個有し、オキシアルキレン系単位からなる主鎖を有する重合体であり、
化学発泡剤(B)が、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)を含み、
炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)が、20℃における水に対する溶解度が2g/100g以下である難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩を含む、発泡体。
2)難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩が炭酸金属塩又は重炭酸金属塩であり、炭酸金属塩又は重炭酸金属塩に含まれる金属元素の標準酸化還元電位が、−2.90V以上0.80V以下である、1)に記載の発泡体。
3)難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩が、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸亜鉛、炭酸イットリウム、及び炭酸ビスマスからなる群より選ばれる少なくとも1種である、1)又は2)に記載の発泡体。
4)液状樹脂組成物が、シラノール縮合触媒(D)を含む、1)〜3)のいずれか1つに記載の発泡体。
5)液状樹脂組成物が、酸解離定数pKaが3.0以下の酸性化合物(B−2)を含む、1)〜4)のいずれか1つに記載の発泡体。
6)基材樹脂(A)と、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)とを含む第1液と、水(C)を含む第2液とからなり、
基材樹脂(A)は、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る反応性ケイ素基を分子鎖中に少なくとも1個有し、オキシアルキレン系単位からなる主鎖を有する重合体であり、
炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)が、20℃における水に対する溶解度が2g/100g以下である難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩を含む、発泡体形成用の2液型樹脂組成物。
7)難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩が炭酸金属塩又は重炭酸金属塩であり、炭酸金属塩又は重炭酸金属塩に含まれる金属元素の標準酸化還元電位が、−2.90V以上0.80V以下である、6)に記載の2液型樹脂組成物。
8)難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩が、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸亜鉛、炭酸イットリウム、及び炭酸ビスマスからなる群より選ばれる少なくとも1種である、6)又は7)に記載の2液型樹脂組成物。
9)第2液が、シラノール縮合触媒(D)を含む、6)〜8)のいずれか1つに記載の2液型樹脂組成物。
10)第2液が、酸解離定数pKaが3.0以下の酸性化合物(B−2)を含む、6)〜9)のいずれか1つに記載の2液型樹脂組成物。
11)第1液と、第2液とを混合して混合液を調製した後に、混合液の体積が混合直後の体積の2倍の体積になるまでの時間が20秒以上である、6)〜10)のいずれか1つに記載の2液型樹脂組成物。
12)基材樹脂(A)と、化学発泡剤(B)と、水(C)とを含む液状樹脂組成物を発泡及び硬化させることを含む、発泡体の連続製造方法であって、
基材樹脂(A)は、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る反応性ケイ素基を分子鎖中に少なくとも1個有し、オキシアルキレン系単位からなる主鎖を有する重合体であり、
化学発泡剤(B)が、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)を含み、
炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)が、20℃における水に対する溶解度が2g/100g以下である難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩を含む、発泡体の連続製造方法。
13)液状樹脂組成物が、請求6〜11のいずれか1項に記載の2液型樹脂組成物を用いて、第1液と第2液とを混合することにより調製される、12)に記載の発泡体の連続製造方法。
14)帯状の支持体を一定の方向に移動させながら、支持体上に液状樹脂組成物を連続的に供給して、支持体上にシート状又は棒状の未硬化樹脂組成物を形成することと、
未硬化液状樹脂組成物を、支持体を移動させつつ発泡及び硬化させて連続的に発泡体を形成することと、
発泡体を支持体から剥離させて、発泡体を連続的に回収することと、
を含む、12)又は13)に記載の発泡体の連続製造方法。
15)シート状の未硬化樹脂組成物を発泡及び硬化させることにより、シート状の発泡体を形成する、14)に記載の発泡体の連続製造方法。
16)シート状の発泡体の幅が900mm以上である、15)に記載の発泡体の連続製造方法。
本発明によれば、連続法により生産される場合でも、液状樹脂組成物の形状が所定の形状になり、且つ均一な発泡セルが形成されるまでの十分な時間を確保しながら、短時間で発泡及び硬化して製造される発泡体と、当該発泡体の製造に好適に用いられる2液型樹脂組成物と、当該発泡体の連続製造方法とを提供することができる。
≪発泡体≫
発泡体は、基材樹脂(A)と、化学発泡剤(B)と、水(C)とを含む液状樹脂組成物を発泡及び硬化させた発泡体である。
基材樹脂(A)は、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る反応性ケイ素基を分子鎖中に少なくとも1個有し、オキシアルキレン系単位からなる主鎖を有する重合体である。
化学発泡剤(B)は、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)を含む。炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)は、20℃における水に対する溶解度が2g/100g以下である難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩を含む。
上記の発泡体は、前述の特定の成分を含む液状樹脂組成物を用いて形成されるため、急速な発泡を抑制しつつも、連続法に適した時間で発泡及び硬化されて製造される。
より具体的には、上記の発泡体は、連続法により生産される場合でも、液状樹脂組成物の形状が所定の形状になるまでの十分な時間を確保しながら、短時間で発泡及び硬化して製造されるため、形状や密度が均一な発泡体として安定的に製造可能である。
発泡体の形状は特に限定されない。発泡体の形状としては、シート状、棒状、正多面体状(例えば、立方体状、正四面体状、正八面体状等)、円盤状、球状、半球状、不定形状等が挙げられる。連続法により好ましく製造し得る点からは、発泡体の形状は、シート状、又は棒状が好ましい。なお、棒状とは、静止した状態での形状である。発泡体は柔軟であるため、静止状態で棒状の発泡体を動かした場合に、発泡体が紐のようにふるまう場合がある。
発泡体の密度は、特に限定されない。発泡体の密度は、発泡体の用途や、発泡体に要求される性能に応じて適宜決定される。発泡体の密度は、例えば、200kg/m以下が好ましく、150kg/m以下がより好ましい。密度が当該範囲であると、軽量であり日常的な持ち運びが容易であって、建築物等への発泡体の施工や、種々の物品に対する発泡体の取り付け等が容易である。発泡体の密度の下限は、特に限定されない。発泡体の密度は、例えば、10kg/m以上が好ましく、70kg/m以上がより好ましい。
以下、発泡体の製造に用いられる液状樹脂組成物に含まれ得る、必須又は任意の成分について説明する。
<基材樹脂(A)>
基材樹脂は(A)は、分子鎖中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン系単位からなる、シラノール縮合触媒によって硬化する成分である。基材樹脂は(A)は、分子鎖中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を有するため、シラノール縮合反応が起こって架橋し、高分子状態となり、硬化する。基材樹脂(A)に含まれる反応性ケイ素基の数は、シラノール縮合触媒によって縮合反応するという点から、少なくとも1個必要である。硬化性、柔軟性の点からは、基材樹脂(A)は、主鎖もしくは分岐部の分子鎖の両末端に反応性ケイ素基を有する重合体であるのが好ましい。かかる重合体は、1分子中に、好ましくは1.0個以上3.0個以下、より好ましくは1.0個以上2.5個以下、さらに好ましくは1.0個以上2.0個以下、さらにより好ましくは1.1個以上2.0個以下、特に好ましくは1.2個以上2.0個以下の反応性ケイ素基を有する。
基材樹脂(A)が、主鎖もしくは分岐部の分子鎖の両末端に反応性ケイ素基を有する重合体のみからなる場合、得られる発泡体のアセトンゲル分率が高い傾向がある。アセトンゲル分率が高いことは、発泡体の有機溶剤耐性が高いことを意味する。発泡体のアセトンゲル分率が高いと、例えば、発泡体を、有機溶剤を含む接着剤を用いて、種々の建築物に施工したり種々の機器に取り付けたりする場合に、発泡体の溶剤による劣化(溶剤可溶分の溶出)が生じにくい。
また、基材樹脂(A)は、主鎖もしくは分岐部の分子鎖の両末端に反応性ケイ素基を有する重合体とともに、分子鎖の片末端のみに反応性ケイ素基を有する重合体を含んでいてもよい。分子鎖の片末端のみに反応性ケイ素基を有する重合体は、1分子中に平均して、好ましくは1.0個以下、より好ましくは0.3個以上1.0個以下、さらに好ましくは0.4個以上1.0個以下、特に好ましくは0.5個以上1.0個以下の反応性ケイ素基を有する。
基材樹脂(A)100重量部における、分子鎖の両末端に反応性ケイ素基を有する重合体の含有量は、65重量部以上95重量部以下が好ましい。基材樹脂(A)100重量部における、分子鎖の片末端のみに反応性ケイ素基を有する重合体の含有量は、5重量部以上35重量部以下が好ましい。
基材樹脂(A)中に含有される反応性ケイ素基は、ケイ素原子に結合したヒドロキシ基又は加水分解性基を有し、シラノール縮合触媒によって加速される反応によりシロキサン結合を形成することにより架橋しうる基である。反応性ケイ素基としては、一般式(1):
−SiR 3−a (1)
(Rは、それぞれ独立に炭素原子数1以上20以下のアルキル基、炭素原子数6以上20以下のアリール基、炭素原子数7以上20以下のアラルキル基、又は、−OSi(R’)(R’は、それぞれ独立に炭素原子数1以上20以下の炭化水素基である)で示されるトリオルガノシロキシ基である。また、Xは、それぞれ独立にヒドロキシ基又は加水分解性基である。さらに、aは1以上3以下の整数である)
で表される基が挙げられる。
加水分解性基としては、特に限定されず、従来公知の加水分解性基であればよい。具体的には、例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、及び、アルケニルオキシ基が好ましく、加水分解性が穏やかで取扱いやすいという観点からアルコキシ基が特に好ましい。
加水分解性基やヒドロキシ基は、1個のケイ素原子に1個以上3個以下の範囲で結合することができる。加水分解性基やヒドロキシ基が反応性ケイ素基中に2個以上結合する場合には、それらは同じであってもよいし、異なってもよい。
上記一般式(1)におけるaは、硬化性の点から3であることが好ましく、2液が混合することにより硬化と発泡が同時の進行するためには3であることが好ましい。
また上記一般式(1)におけるRの具体例としては、例えばメチル基、エチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基や、R’がメチル基、フェニル基等である−OSi(R’)で示されるトリオルガノシロキシ基、クロロメチル基、メトキシメチル基等が挙げられる。これらの中ではメチル基が特に好ましい。
反応性ケイ素基のより具体的な例示としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基が挙げられる。活性が高く良好な硬化性が得られることから、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基が好ましく、トリメトキシシリル基がより好ましい。
基材樹脂(A)の構造としては、直鎖状であっても、分岐構造を有していても構わないが、分岐であるほうが硬化性の観点から好ましい。
基材樹脂(A)の分子量は、粘度及び反応性のバランスの点から、数平均分子量Mnとして3000以上が好ましく、10000以上がより好ましい。数平均分子量Mnの上限値には特に限定は無いが、100000以下が好ましく、50000以下がより好ましく、30000以下がさらに好ましい。また、基材樹脂(A)は、2種類以上の組み合わせでもよい。また、その際、主剤として用いる重合体以外の重合体は、粘度及び架橋構造の調整を目的とする場合は、上記条件以外のものでもよい。
基材樹脂(A)は、主鎖を構成する繰返し単位がオキシアルキレン系単位であるため、主鎖を形成する出発物質として活性水素を2個以上有する化合物を重合させることにより製造されることができる。例えば、基材樹脂(A)は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ビスフェノール化合物、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリストール等を用い、C〜Cのアルキレンオキシドを重合させることにより製造することができる。また、オキシアルキレンをポリイソシアネート化合物で変性することができる。
基材樹脂(A)の末端反応性ケイ素基については、水酸基末端のオキシアルキレンをイソシアネートシラン化合物で末端変性することができ、別の方法としては水酸基末端をアリル化後にアルコキシシランによるヒドロシリル化を行うこともできる。さらに、ポリイソシアネート変性品の末端をイソシアネート基とした場合は、活性水素を有するアミノシラン等で末端変性することができる。
基材樹脂(A)の主鎖の具体例としては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド;エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及びブチレンオキシドから選ばれる2種以上のランダム又はブロック共重合体、等が挙げられる。低温での柔軟性の点から、主鎖の繰返し単位は、ポリプロピレンオキシドであることがより好ましい。
<化学発泡剤(B)>
液状樹脂組成物は、化学発泡剤(B)を含む。化学発泡剤(B)は、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)を含む。炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)は、20℃における水に対する溶解度が2g/100g以下である難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩を含む。以下、前述の所定の範囲内の20℃における水に対する溶解度を示す炭酸塩及び重炭酸塩について、総称として「難溶性炭酸塩」とも記す。難溶性炭酸塩の20℃における水に対する溶解度は、1.5g/100g以下が好ましく、1.0g/100g以下がより好ましく、0.5g/100gがさらに好ましく、0.2g/100g以下が特に好ましい。
難溶性炭酸塩の20℃における水に対する溶解度は、例えば、0.0001g/100g以上が好ましく、0.0005g/100g以上がより好ましく、0.001g/100g以上がさらに好ましく、0.002g/100g以上が特に好ましい。
液状樹脂組成物が、化学発泡剤(B)として難溶性炭酸塩を含むことにより、液状樹脂組成物の急速な発泡が抑制される一方で、発泡体の連続製造に適した時間で液状樹脂組成物の発泡及び硬化が進行する。なお、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)としては、2種以上を組み合わせて用いることができる。また、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)として、それぞれ上記の所定の水への溶解性を満たす、炭酸塩と、重炭酸塩とを組み合わせて用いることができる。
液状樹脂組成物は、化学発泡剤(B)とともに、水(C)を含む。液状樹脂組成物において、前述の難溶性炭酸塩と、水とが反応することにより、炭酸ガスの発生による発泡が生じる。
ここで、化学発泡剤(B)が、炭酸水素ナトリウム等の水に易溶な炭酸塩である場合、液状樹脂組成物を用いて発泡体を製造する際に、急速な発泡が生じてしまう。液状樹脂組成物が急速に発泡する場合、液状樹脂組成物の形状を発泡体製品の形状に合わせた適切な形状とすることが困難である。
このため、炭酸水素ナトリウム等の水に易溶な炭酸塩を単独で化学発泡剤として用いる場合には、発泡及び硬化に高温且つ長時間を要するという問題はないとしても、所望する均一な発泡セルの発泡体製品を連続して製造することが困難である。
しかし、液状樹脂組成物が、上記の難溶性炭酸塩を化学発泡剤(B)として含有する場合、難溶性炭酸塩が水に対して溶解しにくいことによって、炭酸ガスの発生が徐々に進行し、液状樹脂組成物の急速な発泡が抑制される。
このため、化学発泡剤(B)として難溶性炭酸塩を含む液状樹脂組成物を用いる場合、液状樹脂組成物の形状が所定の形状になり、且つ均一な発泡セルを形成できるまでの十分な時間を確保でき、発泡体の安定した連続製造が容易である。
難溶性炭酸塩としては、上記の範囲内の水に対する溶解度を有する炭酸塩又は重炭酸塩であれば特に限定されない。難溶性炭酸塩について、炭酸イオン又は重炭酸イオンに対するカウンターイオンは、有機カチオンであっても無機カチオンであってもよい。入手が容易で安価である点からは、難溶性炭酸塩が、炭酸イオン又は重炭酸イオンと無機カチオンとからなる塩であるのが好ましい。水への溶解度の低さの点から、難溶性炭酸塩としては、炭酸イオンと無機カチオンとからなる塩、つまり、無機炭酸塩が好ましい。
無機カチオンとしては、金属カチオンであっても、非金属カチオンであってもよい。難溶性炭酸塩の入手が容易であることや、難溶性炭酸塩の水に対する溶解度が低い傾向があることから、無機カチオンとしては金属カチオンが好ましい。
以上より、難溶性炭酸塩としては、炭酸金属塩が好ましい。
難溶性炭酸塩が炭酸金属塩である場合、炭酸金属塩に含まれる好ましい金属元素としては、Li、Be、Na、Mg、Ca、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Sr、Y、Cd、Ba、及びPb等が挙げられる。これらの中では、炭酸金属塩の取り扱いが容易である点から、Mg、Ca、Fe、Zn、Rb、Sr、及びYが好ましい。
炭酸金属塩が上記の好ましい金属元素を含む場合、炭酸金属塩の20℃での水への溶解度は以下の通りである。
炭酸リチウム:1.3g/100g
炭酸べリリウム:0.2g/100g
炭酸マグネシウム:1.0g/100g
炭酸カルシウム:0.2g/100g
炭酸マンガン(II):0.1g/100g未満
炭酸鉄(II):0.1g/100g未満
炭酸コバルト(II):0.1g/100g未満
炭酸ニッケル(II):0.1g/100g未満
炭酸銅(II):0.1g/100g未満
炭酸亜鉛:0.1g/100g未満
炭酸ストロンチウム:0.1g/100g未満
炭酸イットリウム(III):0.1g/100g未満
炭酸カドミウム:0.1g/100g未満
炭酸バリウム:0.1g/100g未満
炭酸鉛(II):0.1g/100g未満
また、発泡反応後に発泡体中に残存する、炭酸金属塩に由来する成分が、発泡体から溶出しにくい点から、炭酸金属塩に含まれる金属元素の標準酸化還元電位が、−2.90V以上0.80V以下であるのが好ましい。
例えば、前述の炭酸金属塩に含まれる好ましい金属元素について標準酸化還元電位は以下の通りである。
Li:−3.05V
Ba:−2.90V
Sr:−2.89V
Ca:−2.87V
Na:−2.71V
Mg:−2.37V
Y:−2.37V
Be:−1.85V
Mn:−1.18V
Zn:−0.76V
Fe:−0.44V
Cd:−0.44V
Co:−0.28V
Ni:−0.25V
Pb:−0.13V
Cu:0.34V
以上説明した難溶性炭酸塩としては、入手が容易である点、炭酸金属塩の取り扱いが容易である点、発泡反応後に発泡体中に残存する、炭酸金属塩に由来する成分が発泡体から溶出しにくい点等から、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸亜鉛、炭酸イットリウム、及び炭酸ビスマスからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。発泡反応後に残存する、炭酸金属塩に由来する成分としては、カルボン酸金属等がある。
炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)は、難溶性炭酸塩とともに、難溶性炭酸塩以外の炭酸塩を含んでいてもよい。また、化学発泡剤(B)は、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)とともに難溶性炭酸塩以外の重炭酸塩を含んでいてもよい。
化学発泡剤(B)における難溶性炭酸塩の量は、難溶性炭酸塩の重量と、難溶性炭酸塩以外の炭酸塩の重量と、重炭酸塩の重量との合計に対して、50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、90重量%以上がさらに好ましく、100重量%であるのが特に好ましい。
難溶性炭酸塩以外の炭酸塩の好ましい具体例としては、炭酸ナトリウム、及び炭酸カリウムが挙げられる。重炭酸塩の好ましい具体例としては炭酸水素ナトリウム、及び炭酸水素アンモニウムが挙げられる。
化学発泡剤(B)は、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)とともに酸性化合物を含むのが好ましい。特に、化学発泡剤(B)が、酸解離定数pKaが3.0以下の酸性化合物(B−2)を含むのが好ましい。
なお、ブレンステッドの定義による酸性を示す化合物を、「酸性化合物」として定義する。
ここで、酸性化合物が複数のpKaを示す化合物である場合、当該複数のpKaの値のうち、炭酸のpKa1(=6.35)以下の範囲の1つ以上のpKaの値が、全て3.0以下である化合物を、「酸解離定数pKaが3.0以下の酸性化合物(B−2)」として定義する。
具体的には、例えば、サリチル酸は、2.97のpKa1と、13超のpKa2とを示す。従って、サリチル酸では、炭酸のpKa1(=6.35)以下の範囲のpKaの値は、2.97のみである。2.97は、3.0以下の値であるため、サリチル酸は、「酸解離定数pKaが3.0以下の酸性化合物(B−2)」に該当する。
また、pKaは、水中での値である。
酸解離定数pKaが3.0以下の酸性化合物(B−2)としては、有機酸が好ましい。有機酸としては、カルボン酸あるいはスルホン酸が好ましく、例えば、サリチル酸、塩素化酢酸、フッ素化酢酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。これらの中でもサリチル酸が特に好ましい。pKaが3.0以下の酸性化合物を選定することにより配合中のpHが低くなり、硬化反応(シラノール縮合反応)の進行と、適度な速度での炭酸ガス発生反応の進行とを両立させやすい。これらのうち、基材樹脂(A)の硬化反応(シラノール縮合反応)が適切に進行するpH領域で炭酸ガスが発生することが好ましいことから、化学発泡剤(B)としては、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)と前述の有機酸との混合物が好ましく、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)と酸性化合物(B−2)との混合物がより好ましく、難溶性炭酸塩とサリチル酸との混合物が特に好ましい。
化学発泡剤(B)の含有量は、基材樹脂(A)100重量部に対して2重量部以上200重量部以下が好ましく、5重量部以上150重量部以下がさらに好ましい。また、化学発泡剤(B)の含有量の上限は、基材樹脂(A)100重量部に対して、100重量部以下であってもよく、70重量部以下であってもよく、50重量部以下であってもよい。
化学発泡剤(B)としての炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)の含有量は、基材樹脂(A)100重量部に対して、1重量部以上100重量部以下が好ましく、1重量部以上80重量部以下がより好ましく、2重量部以上70重量部以下が特に好ましい。
化学発泡剤(B)としての酸性化合物(特に酸性化合物(B−2))の含有量は、基材樹脂(A)100重量部に対して、1重量部以上100重量部以下が好ましく、1重量部以上90重量部以下がより好ましく、3重量部以上80重量部以下が特に好ましい。
化学発泡剤(B)の含有量が上記の範囲内であると、十分に発泡させつつ良好に硬化を進行させやすく、微細且つ緻密な発泡セルを有し、柔軟性に優れる発泡体を得やすい。
炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)と有機酸との当量比は、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)/有機酸として1/1以上3/1以下であることが好ましく、1/1以上2/1以下であることがより好ましい。炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)の官能基数が有機酸の官能基数より少ないと、有機酸が残存して湿気による錆発生の原因となる場合がある。
なお、酸性化合物の1分子中の官能基数は、炭酸のpKa1(=6.35)以下のpKaを示す官能基の数である。つまり、酸性化合物の1分子中の官能基数とは、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)と反応して炭酸ガスを発生させ得る官能基の数である。
<水(C)>
水(C)としては、化学発泡剤(B)の発泡反応及び基材樹脂(A)の硬化反応を促進させる働きがある。水(C)の含有量は、基材樹脂(A)100重量部に対して1重量部以上50重量部以下が好ましく、2重量部以上30重量部以下がより好ましく、2重量部以上20重量部以下がさらに好ましい。水(C)の含有量が上記の範囲内であると、十分に発泡させつつ良好に硬化を進行させやすく、微細且つ緻密な発泡セルを有し、柔軟性に優れる発泡体を得やすい。
<シラノール縮合触媒(D)>
液状樹脂組成物は、シラノール縮合触媒(D)を含むのが好ましい。シラノール縮合触媒(D)としては、縮合触媒として使用し得るものである限り、特に制限はなく、任意のものを使用し得る。
シラノール縮合触媒(D)の具体例としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジエチルヘキサノエート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジメチルマレート、ジブチル錫ジエチルマレート、ジブチル錫ジブチルマレート、ジブチル錫ジイソオクチルマレート、ジブチル錫ジトリデシルマレート、ジブチル錫ジベンジルマレート、ジブチル錫マレエート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジエチルマレート、ジオクチル錫ジイソオクチルマレート等のジアルキル錫ジカルボキシレート類、例えば、ジブチル錫ジメトキシド、ジブチル錫ジフェノキシド等のジアルキル錫アルコキサイド類、例えば、ジブチル錫ジアセチルアセトナート、ジブチル錫ジエチルアセトアセテート等のジアルキル錫の分子内配位性誘導体類、例えば、ジブチル錫オキサイドやジオクチル錫オキサイド等のジアルキル錫オキサイドと例えば、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、メチルマレエート等のエステル化合物との反応物、ジアルキル錫オキサイド、カルボン酸及びアルコール化合物を反応させて得られる錫化合物、例えば、ジブチル錫ビストリエトキシシリケート、ジオクチル錫ビストリエトキシシリケート等のジアルキル錫オキサイドとシリケート化合物との反応物、及びこれらジアルキル錫化合物のオキシ誘導体(スタノキサン化合物)等の4価の錫化合物類;例えば、オクチル酸錫、ナフテン酸錫、ステアリン酸錫、フェルザチック酸錫等の2価の錫化合物類、あるいはこれらと後述のラウリルアミン等のアミン系化合物との反応物及び混合物;例えば、モノブチル錫トリスオクトエートやモノブチル錫トリイソプロポキシド等のモノブチル錫化合物やモノオクチル錫化合物等のモノアルキル錫類;例えば、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)等のチタン酸エステル類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジ−イソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等の有機アルミニウム化合物類;カルボン酸ビスマス、カルボン酸鉄、カルボン酸チタニウム、カルボン酸鉛、カルボン酸バナジウム、カルボン酸ジルコニウム、カルボン酸カルシウム、カルボン酸カリウム、カルボン酸バリウム、カルボン酸マンガン、カルボン酸セリウム、カルボン酸ニッケル、カルボン酸コバルト、カルボン酸亜鉛、カルボン酸アルミニウム等のカルボン酸(2−エチルヘキサン酸、ネオデカン酸、バーサチック酸、オレイン酸、ナフテン酸等)金属塩、あるいはこれらと後述のラウリルアミン等のアミン系化合物との反応物及び混合物;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、ジルコニウムトリブトキシアセチルアセトナート、ジブトキシジルコニウムジアセチルアセトナート、ジルコニウムアセチルアセトナートビス(エチルアセトアセテート)、チタンテトラアセチルアセトナート等のキレート化合物類;メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ペンタデシルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン等の脂肪族第一アミン類;ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジアミルアミン、ジオクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、ジデシルアミン、ジラウリルアミン、ジセチルアミン、ジステアリルアミン、メチルステアリルアミン、エチルステアリルアミン、ブチルステアリルアミン等の脂肪族第二アミン類;トリアミルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミン等の脂肪族第三アミン類;トリアリルアミン、オレイルアミン等の脂肪族不飽和アミン類;ラウリルアニリン、ステアリルアニリン、トリフェニルアミン等の芳香族アミン類;及び、その他のアミン類として、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)等のアミン系化合物、あるいはこれらのアミン系化合物のカルボン酸等との塩;ラウリルアミンとオクチル酸錫の反応物あるいは混合物のようなアミン系化合物と有機錫化合物との反応物及び混合物;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。また、これらを変性した誘導体である、アミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、アミノシリル化シリコーン等のアミノ基を有するシランカップリング剤;等のシラノール縮合触媒、さらにはフェルザチック酸等の脂肪酸や有機酸性リン酸エステル化合物等他の酸性触媒、塩基性触媒等の公知のシラノール縮合触媒等が例示できる。
酸性触媒の有機酸性リン酸エステル化合物としては、(CHO)−P(=O)(−OH)、(CHO)−P(=O)(−OH)、(CO)−P(=O)(−OH)、(CO)−P(=O)(−OH)、(CO)−P(=O)(−OH)、(CO)−P(=O)(−OH)、(CO)−P(=O)(−OH)、(CO)−P(=O)(−OH)、(C17O)−P(=O)(−OH)、(C17O)−P(=O)(−OH)、(C1021O)−P(=O)(−OH)、(C1021O)−P(=O)(−OH)、(C1327O)−P(=O)(−OH)、(C1327O)−P(=O)(−OH)、(C1633O)−P(=O)(−OH)、(C1633O)−P(=O)(−OH)、(HO−C12O)−P(=O)(−OH)、(HO−C12O)−P(=O)(−OH)、(HO−C16O)−P(=O)(−OH)、(HO−C16O)−P(=O)(−OH)、[(CHOH)(CHOH)O]−P(=O)(−OH)、[(CHOH)(CHOH)O]−P(=O)(−OH)、[(CHOH)(CHOH)CO]−P(=O)(−OH)、[(CHOH)(CHOH)CO]−P(=O)(−OH)等が挙げられるが、例示物質に限定されるものではない。
発泡反応と硬化反応をバランス良く進行させるという観点から、上記に挙げられるシラノール縮合触媒(D)の中でも、硬化が早く反応性の高い有機酸性リン酸エステル化合物等の酸性触媒が特に好ましい。
シラノール縮合触媒(D)の含有量は、基材樹脂(A)100重量部に対して0重量部以上90重量部以下が好ましく、0.1重量部以上80重量部以下がさらに好ましい。シラノール縮合触媒(D)の含有量が80重量部よりも多いと、得られた軟質樹脂発泡体の圧縮により底付きする場合がある。シラノール縮合触媒の量を調整することにより、液状樹脂組成物の硬化性を調整することができる。発泡反応が遅い場合はシラノール縮合触媒の使用量を低減する必要がある。
<その他添加剤>
液状樹脂組成物には、軟質樹脂発泡体の柔軟性や成形加工性を調整する目的で可塑剤、反応性調整剤、染料を添加することができる。
可塑剤としては、オキシアルキレン系単位からなる繰り返し単位から構成される主鎖を有する可塑剤が好ましい。主鎖の具体例としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド;エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及びブチレンオキシドから選ばれる2種以上のランダム又はブロック共重合体等が挙げられ、これらは単独で使用してもよく、二種類以上を併用してもよい。これらのうち、基材樹脂(A)との相溶性の点で、ポリプロピレンオキシドが好ましい。また、これらのオキシアルキレンをイソシアネート変性したものも添加することができる。
可塑剤の分子量は、得られる軟質樹脂発泡体の柔軟性や、可塑剤の系外への流出防止の観点から数平均分子量で1000以上であり、3000以上が好ましい。数平均分子量が前述の範囲内であると、熱や圧縮等による可塑剤の経時的な系外への流出を抑制でき、初期の物性を長期に渡り維持しやすく、柔軟性への悪影響が少ない。また、上限値は特に限定は無いが、数平均分子量が高くなりすぎると粘度が高くなり、作業性が悪化するため50000以下が好ましく、30000以下がより好ましい。なお、可塑剤は、軟質樹脂発泡体に柔軟性を付与できるものであれば、直鎖状でも分岐状でも特に限定はない。
可塑剤の添加量は、基材樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは、5重量部以上150重量部以下、より好ましくは10重量部以上120重量部以下、さらに好ましくは20重量部以上100重量部以下である。可塑剤の添加量が前述の範囲内であると、柔軟性や成形加工性を調整しやすく、良好な機械強度を有し、所望する発泡倍率である軟質樹脂発泡体を形成しやすい。可塑剤の製造方法は特に限定なく、公知の製造方法を適用することができ、さらに市販の化合物を用いてもよい。
反応性調整剤は、反応性ケイ素基を有するのが好ましい。反応性調整剤は、メチルシリケート、エチルシリケート等のシリケート化合物であってもよく、反応性ケイ素基を有するビニルモノマーの共重合体であってもよく、チオール等の連鎖移動基を有する反応性ケイ素モノマーを使用した共重合体であってもよい。これらは単独で使用してもよく、二種類以上を併用してもよい。
反応性調整剤の分子量は、得られる軟質樹脂発泡体の硬化及び発泡の観点から数平均分子量で1000以上が好ましく、3000以上がより好ましい。また、上限値は特に限定は無いが、液状樹脂組成物の粘度を作業しやすい範囲内としやすいことから、50000以下が好ましく、30000以下がより好ましい。なお、反応性調整剤は、軟質樹脂発泡体の硬化性を調整できるものであれば、直鎖状でも分岐状でも特に限定はない。
反応性調整剤の添加量は、基材樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは、2重量部以上120重量部以下、より好ましくは5重量部以上80重量部以下、さらに好ましくは10重量部以上50重量部以下である。かかる範囲内の量の反応調整剤を用いると、硬化性を適切な範囲内に調整しやすく、適切な速度で効果を進行させ発泡倍率の高い軟質樹脂発泡体を得やすい。反応性調整剤の製造方法は特に限定なく、公知の製造方法を適用することができ、さらに市販の化合物を用いてもよい。
液状樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない限り、耐光性安定剤、紫外線吸収剤、貯蔵安定剤、気泡調整剤、潤滑剤等を必要に応じて添加してもよい。
耐光性安定剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、及びイオウ原子、リン原子、1級アミン、2級アミンを含まないヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。ここで、耐光性安定剤とは、紫外線領域の波長の光を吸収してラジカルの生成を抑制する機能、又は、光吸収により生成したラジカルを捕捉して熱エネルギーに変換し無害化する機能等を有し、光に対する安定性を高める化合物である。
紫外線吸収剤としては、特に限定されるものではないが、ベンゾオキサジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤等が例示される。ここで、紫外線吸収剤とは、紫外線領域の波長の光を吸収してラジカルの生成を抑制する機能を有する化合物である。
耐光性安定剤、及び紫外線吸収剤の添加量としては、それぞれ、基材樹脂(A)100重量部に対して、0.01重量部以上5重量部以下が好ましく、0.1重量部以上3重量部以下がより好ましく、0.3重量部以上2.0重量部以下がさらに好ましい。耐光性安定剤、紫外線吸収剤の添加量が当該範囲内であると、経時的な表面粘着性の上昇を抑制する効果が得やすい。
貯蔵安定性改良剤の好ましい例としては、例えば、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機硫黄化合物、チッ素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられる。これらを単独使用、又は2種以上併用してもよい。具体的には、2−ベンゾチアゾリルサルファイド、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルアセチレンダイカルボキシレート、ジエチルアセチレンダイカルボキシレート、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、ビタミンE、2−(4−モルフォジニルジチオ)ベンゾチアゾール、3−メチル−1−ブテン−3−オール、アセチレン性不飽和基含有オルガノシロキサン、アセチレンアルコール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、2−メチル−3−ブチン−2−オール、ジアリルフマレート、ジアリルマレエート、ジエチルフマレート、ジエチルマレエート、ジメチルマレエート、2−ペンテンニトリル、2,3−ジクロロプロペン等が挙げられる。
貯蔵安定性改良剤の使用量は、基材樹脂(A)100重量部に対して、0.1重量部以上5重量部以下が好ましく、0.5重量部以上2重量部以下がより好ましい。
貯蔵安定性改良剤の使用量が、当該範囲内であると、経時的な物性変化を抑制しやすい。
液状樹脂組成物には、必要であれば、気泡調整剤を添加してもよい。気泡調整剤の種類には特に限定はなく、通常使用される、例えば、タルク、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、シリカ等の無機固体粉末が挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
気泡調整剤の使用量は、基材樹脂(A)100重量部に対して、0.1重量部以上100重量部以下が好ましく、0.5重量部以上50重量部以下がより好ましい。
液状樹脂組成物には、必要であれば、整泡剤を添加してもよい。整泡剤の種類には特に限定はなく、通常使用される、例えば、ポリエーテル変成シリコーンオイル等のシリコーンオイル系化合物、フッ素系化合物等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。特に、ポリプロピレン及びポリエチレン変性シリコーンは少量での整泡力が期待できる場合がある。
整泡剤の使用量は、基材樹脂(A)100重量部に対して、0.2重量部以上30重量部以下が好ましく、0.5重量部以上15重量部以下がより好ましい。
液状樹脂組成物には、必要であれば、中空粒子を添加してもよい。中空粒子の種類には特に限定はなく、通常使用される、例えば、熱可塑性のシェルポリマーの中にシェルポリマーの軟化点以下の温度でガス状になる揮発性液体を内包し、加熱された揮発性液体がガス状になるとともに、シェルポリマーが軟化して膨張したものが挙げられる。また、膨張する前の中空粒子を添加し、成形時に発泡させることも可能である。
中空粒子の使用量は、基材樹脂(A)100重量部に対して、0.2重量部以上30重量部以下が好ましく、0.5重量部以上15重量部以下がより好ましい。
さらに、基材樹脂(A)、化学発泡剤(B)、水(C)を含んでなる発泡性液状樹脂組成物の相溶性を向上する目的で、潤滑剤を添加することもできる。
潤滑剤を含有することで、発泡性液状樹脂組成物を発泡してなる発泡体の発泡セル内における摩擦や粘着を少なくし、所望の柔軟性を有する発泡体を得ることができる。また、潤滑剤は、基材樹脂(A)間のシラノール縮合反応によって形成される三次元網目構造体に保持されて、発泡体系外へのブリードアウトが抑えられる傾向にあるため、長期間にわたって柔軟性を維持することが可能となる。
潤滑剤としては、液状の潤滑剤が好ましい。液体潤滑剤の具体的な例としてはパラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油、脂肪酸グリセライド等の動植物油;ポリ−1−デセン、ポリブテン等のアルキル構造を有するオレフィン系潤滑剤;アラルキル構造を有するアルキル芳香族化合物系潤滑剤;ポリアルキレングリコール系潤滑剤;ポリアルキレングリコールエーテル、パーフロロポリエーテル、ポリフェニルエーテル等のエーテル系潤滑剤;脂肪酸エステル、脂肪酸ジエステル、ポリオールエステル、ケイ酸エステル、リン酸エステル等のエステル構造を有するエステル系潤滑剤;ジメチルシリコーン(すなわち、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン)、及びジメチルシリコーンのメチル基の一部をポリエーテル基、フェニル基、アルキル基、アラルキル基、フッ素化アルキル基等で置換したシリコーンオイル等のシリコーン系潤滑剤;クロロフロロカーボン等のフッ素原子含有系潤滑剤等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの潤滑剤の中では、発泡セル内における摩擦係数の低下や分散性、加工性、安全性等の観点から、特にシリコーン系潤滑剤が好ましい。
潤滑剤の添加量は、基材樹脂(A)100重量部に対して、1重量部以上が好ましく、2重量部以上がより好ましく、3重量部以上がさらに好ましい。潤滑剤の添加量の上限値に特に制限はないが、25重量部以下、さらには20重量部以下が好ましい。かかる範囲内の量の潤滑剤を用いると、発泡セル内の摩擦や粘着を抑制しやすく、発泡倍率を高めやすく、潤滑剤の系外へのブリードアウトを抑制しやすく、所望する柔軟性の軟質樹脂発泡体を得やすい。
以上説明した各成分を、化学発泡剤(B)と、水(C)とが共存する環境下では発泡が進行するため、液状樹脂組成物は、通常、2液又は3液以上の多液型液状組成物として使用される。混合による液状樹脂組成物の調製が容易であることから、液状樹脂組成物は2液型樹脂組成物であるのが好ましい。
2液型樹脂組成物は、基材樹脂(A)と、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)とを含む第1液と、水(C)を含む第2液とからなるのが好ましい。
また、第2液がシラノール縮合触媒(D)を含むのが好ましい。シラノール縮合触媒(D)を第1液に含有させる場合、基材樹脂(A)間の架橋による硬化が進行する場合があるためである。
さらに、第2液が前述の酸性化合物(B−2)を含むのが好ましい。
2液型樹脂組成物について、第1液と、第2液とを混合して混合液を調製した後に、混合液(液状樹脂組成物)の体積が混合直後の体積の2倍の体積になるまでの時間が20秒以上であるのが好ましく、30秒以上であるのがより好ましく、40秒以上であるのが特に好ましい。また、前述の時間は、200秒以下が好ましく、150秒以下がより好ましく、100秒以下が特に好ましい。発泡開始時間が遅くなると発泡終了時間も長くなり、生産性が低下し、発泡体の連続製造ラインのライン長が長くなる。
前述の時間が、上記の範囲内であると、過度に大きな装置を用いることなく、品質の安定した発泡体製品を、良好に連続生産することが容易である。
以上説明した液状樹脂組成物を、常法に従って、発泡及び硬化させることにより発泡体が得られる。上記の発泡体の用途については特に限定されない。上記の発泡体は、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム等の従来から知られる種々の発泡体が適用され要とにおいて好適に使用することができる。
具体的には、以上説明した発泡体は、例えば、防音材、制振材、クッション材等として、輸送機器、寝具・寝装品、家具、各種機器、建材、包装材、医療・介護等の用途に好適に利用できる。
好ましい用途として、例えば輸送機器用途としては、自動車・建築機械・鉄道車両・船舶・航空機等の座席、チャイルドシート、ヘッドレスト、アームレスト、フットレスト、ヘッドライナー、バイク・自転車等のサドル・ライダークッション、カスタムカー用のベッドマット、キャンピングカー用クッション等のクッション材や表皮材・表皮裏打ち材、天井材、ハンドル、ドアトリム、インストルメントパネル、ダッシュボード、ドアパネル、ピラー、コンソールボックス、クォータートリム、サンバイザー、フレキシブルコンテナー、フロントミラー、ハーネス、ダストカバー等の芯材や表皮材・表皮裏打ち材、フロアクッション等の制振吸音材、ヘルメット内張り、クラッシュパッド、センタピラガーニッシュ等の緩衝材、エネルギー吸収バンパー、ガード防音材、車両ワックス用スポンジ等が挙げられる。
寝具・寝装品用途としては、枕、掛け布団、敷布団、ベッド、マットレス、ベッドマット、ベッドパッド、クッション、ベビーベッド、ベビー用首まくら等のクッション材や表皮材・表皮裏打ち材等が挙げられる。
家具用途としては、椅子、座イス、座布団、ソファー、ソファークッション・シートクッション等の各種クッション、カーペット・マット類、コタツ敷・掛け布団、便座マット等のクッション材や表皮材・表皮裏打ち材等が挙げられる。
各種機器用途としては、液晶、電子部品等のシール・緩衝材、ロボットの皮膚、導電性クッション材、帯電防止性クッション材、圧力感知材等が挙げられる。
建材用途としては、床や屋根等の断熱材、床や壁等の衝撃吸収材等が挙げられる。
包装材用途としては、緩衝材、クッション材、衝撃吸収材等の梱包資材が挙げられる。
医療・介護用途としては、再生医療用細胞シート、人工皮膚、人工骨、人工軟骨、人工臓器、その他生体適合材料、薬液染み出しパッド、止血パッド、気液分離フィルター(留置針フィルター)、貼布剤、医療用液体吸収用具、マスク、圧迫パッド、手術用ディスポ製品、低周波治療器用電極パッド、床ずれ予防マットレス、体位変換クッション、車椅子用クッション、車椅子の座面、シャワー椅子等の介護用品、入浴介護用枕、拘縮用手のひらプロテクター、テーピング、ギブス用ライナー、義肢・義足用ライナー、入れ歯台、その他、歯科用品、衝撃吸収パッド、ヒッププロテクター、肘・膝用プロテクター、創傷被覆材等にも利用できるものである。
その他、例えば下記の用途を挙げることができる。
各種洗浄用スポンジ用途としては、清掃用クリーナー、食器洗浄用クリーナー、身体洗浄用クリーナー、靴磨クリーナー、洗車用クリーナー等が挙げられる。
トイレタリー用途としては、オムツ、生理用ナプキン等の吸収材、サイドギャザーや各種液体フィルター等が挙げられる。
履物用途としては、靴の表皮材、裏打ち、中敷、靴擦れ防止パッド、各種靴パッド、インナブーツ、スリッパ、スリッパ芯、サンダル、サンダル中敷等が挙げられる。
化粧用具用途としては、化粧用パフ、アイカラーチップ等が挙げられる。
各種雑貨用途としては、バスピロー等の風呂用品、マッサージ用パフ、マウスパッド、キーボード用アームレスト、滑り止めクッション、文具(ペングリップ、浸透印材)、デスク用小まくら、耳栓、綿棒、ホットパック用シート、コールドパック用シート、湿布、めがねパッド、水中眼鏡用パッド、顔面プロテクター、腕時計パッド、ヘッドホーンイヤーパット、イヤホン、氷枕カバー、折りたたみまくら等の芯材、クッション材や表皮材・表皮裏打ち材、両面テープ基材、芳香剤、スタンプ台等の吸着媒体等が挙げられる。
衣料用途としては、肩・ブラジャー等のパッド材や、防寒材等のライナーや断熱材等が挙げられる。
スポーツ用途としては、スポーツ用プロテクター類、ボルダリング(2〜3mの岩を登るクライミング・ミニ岩登り)マット、ビート板、高飛び用のクッション材、体操競技や運動用の着地マット、キッズマット等のクッション材や表皮材・表皮裏打ち材、スキーブーツ、スノーボードブーツ等のライナー等が挙げられる。
玩具・遊具用途としては、ハンドエクササイザー、ヒーリンググッズ、キーホルダー、ぬいぐるみ、マネキンボデイー、ボール、マッサージボール等のクッション材や詰め物、表皮材・表皮裏打ち材、装飾品や怪獣等の特殊形状物、各種物品形状の型取りやモデル作製用等の注型材料、注型法における物品形状の型取り材料、型からのモデルサンプル作製材料、装飾品作製材料、怪獣の特殊造型・造型物等が挙げられる。
≪発泡体の製造方法≫
上記の液状樹脂組成物を用いる発泡体の製造方法は特に限定されず、周知の発泡体の製造方法を適宜適用可能である。
上記の液状樹脂組成物を用いる発泡体の製造方法は、バッチ式の製造方法であっても、連続式の製造方法であってもよい。
前述の通り、上記の液状樹脂組成物を用いる場合、急速な発泡を抑制しつつ発泡体を製造することができる。このため、上記の液状樹脂組成物を用いると、連続法により発泡体を生産する場合でも、液状樹脂組成物の形状が所定の形状になるまでの十分な時間を確保しながら、形状や密度が均一な発泡体を安定的に製造可能である。
この点で、上記の液状樹脂組成物を用いる発泡体の製造方法としては、連続式の製造方法が好ましい。
なお、従来知られる発泡体の製造方法に関して、発泡剤を用いて加熱による発泡を行う発泡体の製造方法では、樹脂の種類によらず、加熱方法としてマイクロ波による加熱を適用することができる。
マイクロ波加熱を行う発泡体の製造方法は、前述の基材樹脂(A)と、周知の化学発泡剤と、水とを含む組成物を用いて発泡体を製造する際にも適用可能であり、前述の基材樹脂(A)と、化学発泡剤(B)と、水(C)とを含む液状樹脂組成物を用いて発泡体を製造する際にも好ましく適用できる。
マイクロ波加熱を行う場合、発泡体の製造に用いる組成物を、発泡体の形状によらず、短時間で内部まで均一に加熱しやすい。
マイクロ波加熱は、難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩である、前述の炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)を効率良く発泡させる方法として特に好ましい。かかる方法によれば、前述の炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)を、連続製造方法に適した時間の範囲内において、短時間で効率良く発泡させやすい。
加熱に用いるマイクロ波の出力や、マイクロ波の照射時間は、製造される発泡体のサイズや形状等を勘案して適宜定められる。
以下、発泡体の好ましい製造方法である、連続製造方法について説明する。
<発泡体の連続製造方法>
発泡体の連続性方法としては、発泡硬化性の液状の組成物用いる公知の発泡体の製造方法のうち、連続法による発泡体の製造方法を特に限定することなく適用することができる。
発泡体の連続製造時に液状樹脂組成物を長時間にわたって供給する間に、液状樹脂組成物の発泡や硬化の進行を防ぐことができる点から、発泡体の製造に供される液状樹脂組成物が、前述の2液型樹脂組成物を用いて、第1液と第2液とを混合することにより調製されるのが好ましい。
発泡体の連続製造方法の好ましい一例としては、
帯状の支持体を一定の方向に移動させながら、支持体上に液状樹脂組成物を連続的に供給して、支持体上にシート状又は棒状の未硬化樹脂組成物を形成することと、
未硬化液状樹脂組成物を、支持体を移動させつつ発泡及び硬化させて連続的に発泡体を形成することと、
発泡体を支持体から剥離させて、発泡体を連続的に回収することと、
を含む、方法が挙げられる。
支持体上に液状樹脂組成物を供給する方法としては、例えば、所望する形状の吐出口を備える供給装置を用いて、吐出口から液状樹脂組成物を一定方向に移動する帯状の支持体上に垂らす方法等が挙げられる。
帯状の支持体を一定の方向に移動される方法としては、環状の無端のベルトを回転させる方法や、送りロールと、巻取ロールとを用いて、送りロールによりロール形態のベルト状の支持体からベルトを送り出しつつ、送り出されたロールを巻取ロールに巻き取る方法等が挙げられる。
シート状の未硬化樹脂組成物を形成する場合には、未硬化樹脂組成物のシートの幅に応じた長さのスリット状の吐出口が採用される。
棒状の未硬化樹脂組成物を形成する場には、棒状の未硬化樹脂組成物の太さに応じた径の円形、楕円形、正方形等の形状の開口を有する吐出口が採用される。
吐出口からの液状樹脂組成物の吐出量は、支持体の移動速度、未硬化樹脂組成物の厚さ等を勘案して適宜決定される。
このようにして、シート状又は棒状の未硬化樹脂組成物を形成する場合、未硬化樹脂組成物の形成後に、未硬化樹脂組成物において液状樹脂組成物の自重によるレベリングが進行する。このため、厚さが均一な未硬化樹脂組成物が形成され、結果として厚さが均一な発泡体が形成される。
このため、上記の連続製造方法によれば、例えば、幅900mm以上のような幅広のシート状の発泡体を均質且つ均一な厚さで製造することが容易である。
未硬化樹脂組成物の発泡及び硬化は、室温環境下で進行させてもよい。未硬化樹脂組成物の発泡及び硬化は、発泡体製造の短時間化の観点で加熱下で行われるのが好ましい。
加熱方法は特に限定されないが、未硬化樹脂組成物の均一な加熱が容易であることから、支持体の移動経路上に設けられた加熱炉を用いる方法が好ましい。
具体的には、温風式の加熱炉や、赤外線加熱方式の加熱炉等を用いることができる。また、前述の通り、マイクロ波の照射により、加熱炉内での加熱を行ってもよい。加熱炉は、赤外線ヒーター等の加熱装置の周囲が壁により覆われていない開放型であっても、加熱装置の周囲が壁により覆われている閉鎖型であってもよい。
未硬化樹脂組成物の温度ムラが少なく、均質な発泡体を製造しやすい点等から、加熱炉は閉鎖型であるのが好ましい。
具体的には、支持体の移動にともない未硬化樹脂組成物を加熱炉内に移送し、次いで、支持体の移動にともない未硬化樹脂組成物を移動させながら、加熱炉内で未硬化樹脂組成物を加熱することにより、未硬化樹脂組成物を発泡及び硬化させる。
加熱炉内の温度は、一定であっても、位置ごとに異なる温度に設定されていてもよい。また、加熱炉は、温度条件に応じて2以上の複数設けられてもよい。
例えば、低温での加熱を行うことにより、主に発泡と、初期の硬化とを進行させる低温炉と、高温での加熱を行うことにより、硬化を完了させる高温炉とを、発泡体の連続製造ライン上に隣接して設けるのが好ましい。
この場合、低温炉及び高温炉での加熱温度と、加熱時間とは、液状樹脂組成物に含まれる各成分の種類や、液状樹脂組成物の組成等の発泡性又は硬化性への影響と、従来知られる発泡条件及び硬化条件とを参酌して、適宜決定される。
上記のようにして連続的に製造される発泡体は、硬化の完了後に支持体から剥離された後に回収される。発泡体の回収方法は特に限定されない。
シート状の発泡体を連続製造する場合、例えば、支持体から剥離されたシート状の発泡体は、ロール等の移送装置により移送された後に回収される。
シート状の発泡体の両端部では、シートの幅方向中央部と厚さに差があったり、丸みを帯びた形状であったりする場合が多い。このため、支持体から剥離されたシート状の発泡体について、両端部を切り落とすスリット加工が施されるのが好ましい。
シート状の発泡体が薄い場合、シート状の発泡体をロール形態に巻き取って回収してもよい。また、シート状の発泡体は、所望するサイズに切断されて、板状の発泡体シートとして回収されてもよい。
このようにして回収された発泡体は、好ましくは乾燥された後に発泡体製品として、流通、販売される。
乾燥の温度及び時間の条件は、液状樹脂組成物に由来するか、硬化反応により副生する水、アルコール等を所望する程度まで低減できればよく、特に制約はない。乾燥条件は、例えば約80℃雰囲気下で約1時間であればよい。また、乾燥の温度及び時間の条件は、例えば約60℃雰囲気下で約12時間であってもよい。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、特に断りがない場合、実施例及び比較例での「部」及び「%」は、「重量部」及び「重量%」を示す。
(合成例1)
<ポリマーA>
分子量約3,000のポリオキシプロピレントリオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、数平均分子量が16,400(送液システムとして東ソー製HLC−8120GPCを用い、カラムは東ソー製TSK−GEL Hタイプを用い、溶媒はTHFを用いて測定したポリスチレン換算分子量)の水酸基末端ポリオキシプロピレンを得た。続いてこの水酸基末端ポリオキシプロピレンの水酸基に対して1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに1.5倍当量の3−クロロ−1−プロペンを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。次に得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン重合体100重量部に対して白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3重量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmを加え撹拌しながら、トリエトキシシラン3.3重量部をゆっくりと滴下し、90℃で2時間反応させた。さらにメタノール30重量部、HCl12ppmを添加して末端のエトキシ基をメトキシ基に変換した後、過剰のメタノールを除去することにより、末端にトリメトキシシリル基を有する分岐状の反応性ケイ素基含有ポリオキシプロピレンを得た。
(実施例1)
基材樹脂(A)[ポリマーA]100重量部、化学発泡剤としての炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)[ナイカイ塩業(株)製、塩基性炭酸マグネシウム]11.3重量部、及び黒色顔料[旭カーボン(株)製、アサヒサーマル]5重量部を添加し、十分に混合して第1液を作製した。化学発泡剤としての酸性化合物(B−2)[サリチル酸(pKa:2.97):キシダ化学(株)製1級サリチル酸]37重量部、水(C)22重量部、シラノール縮合触媒(D)[ジオクチル錫ラウレート、日東化成(株)製、U−810]0.3重量部、及び整泡剤[エボニックジャパン(株)製、テゴスターブB8123]2重量部を添加し、十分に混合して第2液を作製した。
得られた第1液と第2液とを室温(23℃雰囲気)下で、容積の目盛がついた樹脂製のカップ内で合計10ccとなるよう調合し、幅10mmスパチュラで10秒間手撹拌し、発泡を開始させた。発泡開始時間は、液状樹脂組成物を10秒間撹拌後から発泡体の体積が混合前の10cc体積の2倍である20ccになるまでの時間を、発泡開始時間として計測した。発泡開始時間は、30秒であった。
次いで、約15分間室温で発泡及び硬化させ、発泡硬化物を得た。
得られた発泡硬化物を、90℃雰囲気下で約12時間乾燥して発泡体を得た。
なお、密度、アセトンゲル分率、水ゲル分率の測定用の発泡体は、卓上撹拌機(ZZ−2221(マゼラ(株)製))を用いて、多量の液状樹脂組成物を以下の条件で混合して作成した。
撹拌回転数、撹拌翼:610rpm、ディスクエッジを交互に上下に幅10mm×曲げ長さ5mmで折り曲げた直径4cm円形ディスパー
混合量、時間:200g、10秒
得られた発泡体の密度を測定したところ、120kg/mであった。
また、得られた発泡体を用いて、以下の方法に従い、アセトンゲル分率(%)と、水ゲル分率(%)とを測定した。これらの測定結果を表1に記す。
(アセトンゲル分率)
得られた発泡体の試験片を、室温(23℃雰囲気)下で3日間アセトンに浸漬させた後、50℃8時間乾燥させた。乾燥後の試験片の重量の、アセトン浸漬前の試験片の重量に対する比率(%)を、アセトンゲル分率(%)とした。約10gの発泡サンプルを225ml瓶のアセトンに浸漬した。
(水ゲル分率)
得られた発泡体の試験片を、室温(23℃雰囲気)下で3日間水に浸漬させた後、100℃12時間乾燥させた。乾燥後の試験片の重量の、水浸漬前の試験片の重量に対する比率(%)を、水ゲル分率(%)とした。約10gの発泡サンプルを225ml瓶の水に浸漬した。
(実施例2)
炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)を正同化学工業(株)製の炭酸亜鉛52.0重量部に変えることと、酸性化合物(B−2)の使用量を75.0重量部に変えることとの他は、実施例1と同様にして発泡開始時間の測定と、発泡体の製造と、発泡体の評価とを行った。なお、若干量の不純物を含む炭酸亜鉛を用いた。上記の炭酸亜鉛の使用量は、不純物の量を含む。
発泡開始時間と、発泡体の評価結果とを表1に記す。
(実施例3)
炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)を正同化学工業(株)製の炭酸亜鉛52.0重量部に変えることと、酸性化合物(B−2)の使用量を75.0重量部に変えることと、水(C)の使用量を40重量部に変えることとの他は、実施例1と同様にして発泡開始時間の測定と、発泡体の製造と、発泡体の評価とを行った。なお、若干量の不純物を含む炭酸亜鉛を用いた。上記の炭酸亜鉛の使用量は、不純物の量を含む。
発泡開始時間と、発泡体の評価結果とを表1に記す。
(比較例1)
基材樹脂(A)[ポリマーA]100重量部、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)[炭酸水素ナトリウム:永和化成工業(株)製、FE−507]27重量部、及び黒色顔料[旭カーボン(株)製、アサヒサーマル]5重量部を添加し、十分に混合して第1液を作製した。酸性化合物(B−2)[サリチル酸(pKa:2.97):キシダ化学(株)製1級サリチル酸]37重量部、水(C)12重量部、シラノール縮合触媒(D)[2−エチルアシッドホスフェート(城北化学工業(株)製、酸性リン酸エステル、JP−502)]10重量部、及び整泡剤[エボニックジャパン(株)製、テゴスターブB8123]2重量部を添加し、十分に混合して第2液を作製した。
得られた第1液及び第2液を用いて、実施例1と同様にして発泡開始時間の測定と、発泡体の製造と、発泡体の評価とを行った。
発泡開始時間と、発泡体の評価結果とを表1に記す。
Figure 2019163436
実施例1〜3によれば、所定の構造の基材樹脂(A)と、化学発泡剤(B)と、水(C)とを含む液状樹脂組成物において、水に対して難溶である難溶性炭酸塩を化学発泡剤(B)として用いる場合、室温でも、30〜60秒程度の、発泡体の連続製造を行う際に適度な短時間で発泡を開始できることが分かる。
また、実施例1〜3の発泡体は、密度が概ね120kg/mであって良好に発泡しており、且つ、アセトンゲル分率(%)と水ゲル分率(%)とが高く、良好に硬化していた。
他方、比較例1によれば、水に対して易溶である炭酸水素ナトリウムを化学発泡剤(B)として用いる場合、液状樹脂組成物が瞬時に発泡してしまうため発泡体の連続製造が困難であることが分かる。

Claims (16)

  1. 基材樹脂(A)と、化学発泡剤(B)と、水(C)とを含む液状樹脂組成物を発泡及び硬化させた発泡体であって、
    前記基材樹脂(A)は、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る反応性ケイ素基を分子鎖中に少なくとも1個有し、オキシアルキレン系単位からなる主鎖を有する重合体であり、
    前記化学発泡剤(B)が、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)を含み、
    前記炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)が、20℃における水に対する溶解度が2g/100g以下である難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩を含む、発泡体。
  2. 前記難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩が炭酸金属塩又は重炭酸金属塩であり、前記炭酸金属塩又は前記重炭酸金属塩に含まれる金属元素の標準酸化還元電位が、−2.90V以上0.80V以下である、請求項1に記載の発泡体。
  3. 前記難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩が、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸亜鉛、炭酸イットリウム、及び炭酸ビスマスからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の発泡体。
  4. 前記液状樹脂組成物が、シラノール縮合触媒(D)を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発泡体。
  5. 前記液状樹脂組成物が、酸解離定数pKaが3.0以下の酸性化合物(B−2)を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発泡体。
  6. 基材樹脂(A)と、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)とを含む第1液と、水(C)を含む第2液とからなり、
    前記基材樹脂(A)は、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る反応性ケイ素基を分子鎖中に少なくとも1個有し、オキシアルキレン系単位からなる主鎖を有する重合体であり、
    前記炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)が、20℃における水に対する溶解度が2g/100g以下である難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩を含む、発泡体形成用の2液型樹脂組成物。
  7. 前記難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩が炭酸金属塩又は重炭酸金属塩であり、前記炭酸金属塩又は前記重炭酸金属塩に含まれる金属元素の標準酸化還元電位が、−2.90V以上0.80V以下である、請求項6に記載の2液型樹脂組成物。
  8. 前記難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩が、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸亜鉛、炭酸イットリウム、及び炭酸ビスマスからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項6又は7に記載の2液型樹脂組成物。
  9. 前記第2液が、シラノール縮合触媒(D)を含む、請求項6〜8のいずれか1項に記載の2液型樹脂組成物。
  10. 前記第2液が、酸解離定数pKaが3.0以下の酸性化合物(B−2)を含む、請求項6〜9のいずれか1項に記載の2液型樹脂組成物。
  11. 前記第1液と、前記第2液とを混合して混合液を調製した後に、前記混合液の体積が混合直後の体積の2倍の体積になるまでの時間が20秒以上である、請求項6〜10のいずれか1項に記載の2液型樹脂組成物。
  12. 基材樹脂(A)と、化学発泡剤(B)と、水(C)とを含む液状樹脂組成物を発泡及び硬化させることを含む、発泡体の連続製造方法であって、
    前記基材樹脂(A)は、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る反応性ケイ素基を分子鎖中に少なくとも1個有し、オキシアルキレン系単位からなる主鎖を有する重合体であり、
    前記化学発泡剤(B)が、炭酸塩又は重炭酸塩(B−1)を含み、
    前記炭酸塩又は前記重炭酸塩(B−1)が、20℃における水に対する溶解度が2g/100g以下である難溶性の炭酸塩又は重炭酸塩を含む、発泡体の連続製造方法。
  13. 前記液状樹脂組成物が、請求6〜11のいずれか1項に記載の2液型樹脂組成物を用いて、前記第1液と前記第2液とを混合することにより調製される、請求項12に記載の発泡体の連続製造方法。
  14. 帯状の支持体を一定の方向に移動させながら、前記支持体上に前記液状樹脂組成物を連続的に供給して、前記支持体上にシート状又は棒状の未硬化樹脂組成物を形成することと、
    前記未硬化液状樹脂組成物を、前記支持体を移動させつつ発泡及び硬化させて連続的に発泡体を形成することと、
    前記発泡体を前記支持体から剥離させて、前記発泡体を連続的に回収することと、
    を含む、請求項12又は13に記載の発泡体の連続製造方法。
  15. シート状の前記未硬化樹脂組成物を発泡及び硬化させることにより、シート状の前記発泡体を形成する、請求項14に記載の発泡体の連続製造方法。
  16. シート状の前記発泡体の幅が900mm以上である、請求項15に記載の発泡体の連続製造方法。
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