JP2016214296A - 粘着層を持つ軟質発泡体を用いた褥瘡予防パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】身体の特定部位に貼付し、褥瘡予防や皮膚の保護に好適で、十分な粘着性を有しながら皮膚刺激性の低い粘着層を持つ軟質発泡体で、かつ、この軟質発泡体が皮膚への圧迫だけでなく、ずれ力を緩衝する性能を持つ粘着層を持つ軟質発泡体を用いた褥瘡予防パッドを提供する。
【解決手段】主鎖がオキシアルキレン系単位で構成され、末端の反応基が反応性不飽和基、または、反応性ケイ素基である重合体を含む発泡性組成物を硬化させてなる軟質発泡体を支持体とし、該支持体上に粘着層が形成されたことを特徴とする褥瘡予防パッド。
【選択図】なし

Description

本発明は、粘着層を持つ軟質発泡体を用いた褥瘡予防パッドに関する。
近年、医療機関における褥瘡対策未実施減算が施行されるなど、褥瘡予防対策が浸透しつつある。褥瘡の好発部位は、皮下脂肪組織が少なく、生理的に骨が突出している後頭部、肩甲部、肘頭部、仙骨部、腸骨部、大転子部、坐骨部、踝部などである。また、いわゆる寝たきりの場合だけでなく、長時間に渡り特殊体位を取る手術や、医療器具(酸素呼吸器、血圧測定器など)の固定による圧迫などでも褥瘡を発症する場合があることが知られている。
褥瘡の要因としては、皮膚表面に対して垂直な力である圧縮応力、皮膚表面のずれにより発生し、身体の内部にも影響を及ぼすせん断応力(この力をずれ力と定義する)、身体の内部において引っ張られることにより発生する引張応力、の3つが知られている。褥瘡の発生を予防するためには、体圧を分散させることが最も広く知られている対策であり、福祉用具として褥瘡予防マットレスや車いすクッションなどが開発、販売されている。このマットレスやクッションなどの素材としては、ウレタンフォームやゲルなどが用いられる。ウレタンフォームを用いた場合では、底付きと呼ばれる現象により容易に潰れてしまい、体分散効果がなくなったり、底付きによってずれ力がかかって新たな褥瘡の兆候である発赤ができてしまうなどの問題点があった。一方、ゲルを用いたものは、ずれ力を緩和する機能があるものの、体圧分散効果が不十分だったり、重さや通気性が悪いなどの欠点があった。そのため、ウレタンフォームのような発泡体とゲルの両方の特徴を併せ持つ発泡体(特許文献1)や、変形と回復時の挙動に特徴があり柔軟な発泡体(特許文献2)、特定のシリコン系重合体を用いた柔軟で触感が良好な発泡体(特許文献3)、シリコン系重合体からなる発泡体に発泡樹脂粒子が含まれる発泡成形体(特許文献4)などが褥瘡予防マットレスや、車いすクッションなどの用途に向けて開発されている。
一方、褥瘡の治療は、損傷の程度により異なり、浅い褥瘡の治療は外用薬を用いる、水分を吸収する能力の高い創傷被覆材などで創(傷)を保護するなどの方法がある。創傷被覆材は直接、創に貼付し、創の保護と治癒を促進する効果があり、柔軟性に優れた創傷被覆材などが開発されている(特許文献5)。一方、深い褥瘡の場合、壊死組織を除去したり、肉芽形成を促す、創を小さくする、などの方法がガイドライン(非特許文献1)で示されている。
褥瘡の治癒ではなく、発生や進展を防ぐ目的で、床ずれ防止パッド(褥瘡予防パッド)が開発されている。ゲルを用いた単層タイプのもの、ウレタンフォームなどの発泡体を用いたもの、また、それらを複層重ねたものが発明されている(特許文献6)。
また、褥瘡は要介護状態にある高齢者や身体障がい者に多く見られる症状であるが、その中でも高齢者は不良な栄養状態と、加齢により皮膚が弱くなっている。そのため、予防のために褥瘡予防パッドの貼付を繰り返すことで皮膚にダメージを与え、新たな傷を作ってしまうことがあり、問題となっていた。
:特開2010−100769号公報 :特開2009−091541号公報 :特開2009−074041号公報 :特開2009−149836号公報 :特開2009‐148393号公報 :特開2008‐54818号公報
日本褥瘡学会学術教育委員会ガイドライン改訂委員会著、「褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)」、褥瘡学会誌、14(2)、165〜226頁、2012年刊
本発明の目的は、身体の特定部位に貼付し、褥瘡予防や皮膚の保護に好適で、十分な粘着性を有しながら皮膚刺激性の低い粘着層を持つ軟質発泡体で、かつ、この軟質発泡体が皮膚への圧迫だけでなく、ずれ力を緩衝する性能を持つ粘着層を持つ軟質発泡体を用いた褥瘡予防パッドを提供することである。
本発明者らは、前記課題の解決のため鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。即ち、本発明以下の構成を有するものである。
(1)主鎖がオキシアルキレン系単位で構成され、末端の反応基が反応性不飽和基、または、反応性ケイ素基である重合体を含む発泡性組成物を硬化させてなる軟質発泡体を支持体とし、該支持体上に粘着層が形成されたことを特徴とする褥瘡予防パッド。
(2)重合体が、末端に少なくとも1個のアルケニル基を有する重合体(A)であり、発泡性組成物が、分子鎖中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する硬化剤(B)、ヒドロシリル化触媒(C)、および発泡剤(D)を含むことを特徴とする(1)記載の褥瘡予防パッド。
(3)重合体が、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素(以下、「反応性ケイ素基」という。)を末端に少なくとも1個有する重合体(E)であり、発泡性組成物が、シラノール縮合触媒(F)、および発泡剤(D)を含むことを特徴とする(1)記載の褥瘡予防パッド。
(4)オキシアルキレン系単位がプロピレンオキシドであることを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の褥瘡予防パッド。
(5)重合体(A)の数平均分子量が、3000以上100000以下であることを特徴とする(2)または(4)に記載の褥瘡予防パッド。
(6)重合体(E)の数平均分子量が、3000以上100000以下であることを特徴とする(3)または(4)に記載の褥瘡予防パッド。
(7)前記発泡剤が、加熱により分解して無機ガスを発生する化学発泡剤であることを特徴とする(2)から(6)のいずれかに記載の褥瘡予防パッド。
(8)前記発泡剤(D)が、重炭酸塩と有機酸、重炭酸塩と有機酸塩、重炭酸塩と有機酸と有機酸塩、のいずれかの組合せからなることを特徴とする(7)記載の褥瘡予防パッド。
(9)粘着層が、熱可塑性エラストマー100重量部に対して300重量部を超える流動パラフィンを含むことを特徴とする(1)から(8)のいずれかに記載の褥瘡予防パッド。
(10)熱可塑性エラストマーがスチレン系ブロック共重合体である(9)記載の褥瘡予防パッド。
(11)スチレン系ブロック共重合体が、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体であることを特徴とする(10)記載の褥瘡予防パッド。
(12)粘着層が、薬物を含むことを特徴とする(1)から(11)のいずれかに記載の褥瘡予防パッド。
本発明の粘着層を持つ軟質発泡体を用いた褥瘡予防パッドは、身体の傷や骨突出部などの近傍に貼付することで、傷などを浮かせて圧迫や接触を防ぐことにより、圧分散やずれ力緩和が期待でき、傷などの改善が期待できる。また、粘着層は皮膚刺激性が低いため、皮膚への刺激も少ない。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。
本発明の褥瘡予防パッドは、主鎖がオキシアルキレン系単位で構成され、末端の反応基が反応性不飽和基、または、反応性ケイ素基である重合体を含む発泡性組成物を硬化させてなる軟質発泡体を支持体とし、該支持体上に粘着層が形成されたことを特徴とする。
本発明の褥瘡予防パッドの支持体である軟質発泡体は、主鎖がオキシアルキレン系単位で構成され、末端に反応基を持つ重合体を含む発泡性組成物を硬化させてなる発泡体である。
支持体の重合体が、末端に少なくとも1個のアルケニル基を有する重合体(A)であり、発泡性組成物が、分子鎖中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する硬化剤(B)、ヒドロシリル化触媒(C)、および発泡剤(D)を含む軟質発泡体であることが、成形性や機械物性などの諸物性のバランスに優れることから好ましい。
前記「分子鎖中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する硬化剤(B)」(以下、単に硬化剤(B)と称する場合がある)は、「末端に少なくとも1個のアルケニル基を有する重合体(A)」(以下、単に、重合体(A)と称する場合がある)の硬化剤として作用する。硬化剤(B)は、分子鎖中には平均して少なくとも2個のヒドロシリル基を有することが好ましいが、より好ましくは2個以上80個以下、さらに好ましくは2個以上60個以下、特に好ましくは3個以上50個以下のヒドロシリル基を有し、そのため、それぞれのヒドロシリル基が重合体(A)に存在するアルケニル基と反応して硬化する。分子鎖中のヒドロシリル基の数が2個より少ないと、樹脂組成物をヒドロシリル化反応により硬化させる場合の硬化速度が遅くなり、硬化不良を起こす場合がある。また、分子鎖中のヒドロシリル基の個数が80個より多くなると、硬化剤(B)の安定性、即ち樹脂組成物の安定性が悪くなり、その上、硬化後も多量のヒドロシリル基が硬化した樹脂組成物中に残存しやすくなり、クラックの原因となる場合がある。
本発明における重合体(A)は、硬化剤(B)とヒドロシリル化反応して硬化する成分であり、分子鎖中に少なくとも1個のアルケニル基を有するため、ヒドロシリル化反応が起こって高分子状となり、硬化する。重合体(A)に含まれるアルケニル基の数は、硬化剤(B)とヒドロシリル化反応するという点から少なくとも平均して1個以上、10個未満であることが好ましい。硬化後の硬さの観点から、重合体(A)に含まれるアルケニル基の数は、少なくとも平均して1個以上、5個未満であることがさらに好ましい。
硬化剤(B)の分子量は、成形性などの点から、数平均分子量(Mn)で30000以下であることが好ましく、20000以下、15000以下であることがより好ましい。重合体(A)との反応性や相溶性まで考慮すると、300〜10000が特に好ましい。
前記のごとき硬化剤(B)の構造について特に制限はないが、例えば、炭化水素系硬化剤やポリシロキサン系硬化剤が例示できる。
炭化水素系硬化剤とは、一般式(1):
(1)
(式中、Xは少なくとも1個のヒドロシリル基を含む基、Rは炭素数2〜150の1〜4価の炭化水素基、aは1〜4から選ばれる整数、ただし、Xに1個のヒドロシリル基しか含まれない場合、aは2〜4から選ばれる整数)で示される。
本発明のヒドロシリル化触媒(C)としては、ヒドロシリル化触媒として働くものである限り、特に制限はなく、任意のものを使用し得る。
支持体の重合体が、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素(以下、「反応性ケイ素基」という。)を末端に少なくとも1個有する重合体(E)であり、発泡性組成物が、シラノール縮合触媒(F)および発泡剤(D)を含む軟質発泡体であることが、諸物性のバランスに優れ、副反応の組成物発生が抑えられることから好ましい。重合体(E)は、分子鎖中に少なくとも1個の反応性ケイ素を有するため、シラノール縮合触媒(F)によって縮合反応が起こって、架橋して高分子状となり、硬化する。重合体(E)に含まれる反応性ケイ素基の数は、シラノール縮合触媒(F)によって縮合反応するという点から、少なくとも1個必要であり、硬化性、柔軟性の観点からは、主鎖もしくは分岐部の分子鎖の量末端に反応性ケイ素基が存在するのが好ましい。
重合体(E)に含有される反応性ケイ素基は、ケイ素原子に結合したヒドロキシ基または加水分解性基を有し、シラノール縮合触媒によって加速される反応によりシロキサン結合を形成することにより架橋し得る基である。反応性ケイ素基としては、一般式(2):
―SiR 3a (2)
(Rは、それぞれ独立に炭素原子数1から20のアルキル基、炭素原子数6から20のアリール基、炭素原子数7から20のアラルキル基、または、―OSi(R’)(R’は、それぞれ独立に炭素原子数1から20の炭化水素基である)で示されるトリオルガノシロキシ基である。また、Xは、それぞれ独立にヒドロキシ基または加水分解性基である。さらに、aは1から3の整数である)で表される基が挙げられる。
加水分解性基としては、特に限定されず、従来公知の加水分解性基であればよい。具体的には、例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、および、アルケニルオキシ基が好ましく、加水分解性が穏やかで取扱いやすいという観点からアルコキシ基が特に好ましい。
加水分解性基やヒドロキシ基は、1個のケイ素原子に1から3個の範囲で結合することができる。加水分解性基やヒドロキシ基が反応性ケイ素基中に2個以上結合する場合には、それらは同じであってもよいし、異なってもよい。
上記一般式(2)におけるaは、硬化性の点から、2または3であることが好ましく、特に速硬化性を求める場合には3であることが好ましく、貯蔵中の安定性を求める場合には2であることが好ましい。
また上記一般式(2)におけるRの具体例としては、例えばメチル基、エチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基や、R’がメチル基、フェニル基等である−OSi(R’)で示されるトリオルガノシロキシ基、クロロメチル基、メトキシメチル基等が挙げられる。これらの中ではメチル基が特に好ましい。
反応性ケイ素基のより具体的な例示としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基が挙げられる。活性が高く良好な硬化性が得られることから、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基が好ましい。
本発明におけるシラノール縮合触媒(F)としては、縮合触媒として使用し得るものである限り、特に制限はなく、任意のものを使用し得る。
このようなシラノール縮合触媒(F)の例としては、ジアルキル錫ジカルボキシレート類、ジアルキル錫アルコキサイド類、ジアルキル錫の分子内配位性誘導体類、ジアルキル錫オキサイドなどの錫系触媒、あるいはこれらとラウリルアミン等のアミン系化合物との反応物および混合物、フェルザチック酸等の脂肪酸や有機酸性リン酸エステル化合物等他の酸性触媒、塩基性触媒等の公知のシラノール縮合触媒等が挙げられる。
硬化速度が遅く反応性の低い触媒であり、発泡反応と硬化反応をバランス良く進行させるという観点から、上記に挙げられるシラノール縮合触媒(F)の中でも、硬化が遅く反応性の低い有機酸性リン酸エステル化合物等の酸性触媒が特に好ましい。
本発明におけるシラノール縮合触媒(F)の含有量は、重合体(E)100重量部に対して0.1〜5重量部である。0.1重量部以上3重量部以下がさらに好ましい。シラノール縮合触媒(F)の含有量が0.1重量部より少ないと、十分に硬化が進行しない場合がある。また、シラノール縮合触媒(F)の含有量が5重量部よりも多いと、液状樹脂組成物の硬化の制御が困難な場合や、得られる発泡体が着色する場合がある。
本発明における重合体は、主鎖を構成する繰返し単位がオキシアルキレン系単位であるため、主鎖を形成する出発物質として活性水素を2個以上有する化合物を重合させることにより製造されることができる。例えば、重合体は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ビスフェノール化合物、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等を用い、C2〜C4のアルキレンオキシドを重合させることにより製造される。
主鎖の具体例としては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド;エチレンオキシド、プロピレンオキシド、およびブチレンオキシドから選ばれる2種以上のランダムまたはブロック共重合体、等が挙げられる。重合体は、これらの群より選ばれる主鎖の少なくとも1種の末端に、アルケニル基または反応性ケイ素基を導入することが好ましい。柔軟性、および触感の点から、主鎖の繰返し単位がプロピレンオキシドであることがより好ましい。
重合体の構造としては、直鎖状であっても、分岐が主鎖の分子量よりも少ない範囲で分岐構造を有していても構わないが、直鎖状であるほうが柔軟性の観点から好ましい。
重合体(A)の分子量は、得られる軟質発泡体の柔軟性・触感、反応性のバランス、取り扱いやすさの点から、数平均分子量Mnが3000以上であることが好ましく、10000以上であることがより好ましい。数平均分子量Mnの上限値には特に限定は無いが、100000以下が好ましく、50000以下がより好ましく、30000以下がさらに好ましい。
重合体(E)の分子量は、得られる軟質発泡体の柔軟性・触感、反応性のバランス、取り扱いやすさの点から、数平均分子量Mnが3000以上であることが好ましく、10000以上であることがより好ましい。数平均分子量Mnの上限値には特に限定は無いが、100000以下が好ましく、50000以下がより好ましく、30000以下がさらに好ましい。
また、重合体は2種類以上の組合せでも良い。また、その際、主剤として用いる重合体以外の重合体は、柔軟性・触感および架橋構造の調整を目的とする場合は、上記条件以外のものでも良い。
本発明における発泡剤(D)としては、特に限定するものではないが、例えば、通常、ポリウレタン、フェノール、ポリスチレン、ポリオレフィン等の有機発泡体に用いられる、揮発性液体や気体、または、揮発性液体を内包した熱膨張性マイクロカプセルなどの物理発泡剤、加熱分解もしくは化学反応により気体を発生させる化学発泡剤、ヒドロシリル基と反応して水素を発生させる活性水素基含有化合物などが挙げられる。発泡剤(D)としては、物理発泡剤、化学発泡剤、活性水素化合物より選ばれる少なくとも1種を使用することができる。
物理発泡剤としては、ヒドロシリル化反応を阻害しないものであれば特に限定はないが、発泡性、および作業性と安全性の点から、物理発泡剤の沸点は、100℃以下であることが好ましく、50℃以下がより好ましい。具体的には、炭化水素、フロン、塩化アルキル、エーテルなどの有機化合物、二酸化炭素、窒素、空気などの無機化合物が挙げられるが、環境適合性の観点から、炭化水素、エーテル、二酸化炭素、窒素、空気から選ばれる化合物を用いることが好ましい。
前記化学発泡剤としては、ヒドロシリル化反応を阻害しないものであれば特に限定はないが、例えば、重曹、などの無機系化学発泡剤や、アゾジカルボンアミド、4、4‘‐オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)などの有機系化学発泡剤などが挙げられる。
本発明における発泡剤(D)は、加熱により分解して炭酸ガス、窒素ガス等の無機ガスを発生する化学発泡剤が好ましく、アゾ化合物、ニトロソ化合物、ヒドラジン誘導体、セミカルバジド化合物、テトラゾール化合物、有機酸、等の有機系熱分解型発泡剤、重炭酸塩、炭酸塩、有機酸塩、亜硝酸塩、等の無機系熱分解型発泡剤、重炭酸塩と有機酸または有機酸塩の組み合わせ等の無機系反応型発泡剤等が挙げられる。
アゾ化合物としては、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、バリウムアゾジカルボキシレート、ジアゾアミノベンゼン等が挙げられる。ニトロソ化合物としては、例えば、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)が挙げられる。
ヒドラジン誘導体としては、例えば、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド(TSH)、ヒドラゾジカルボンアミド(HDCA)等が挙げられる。
セミカルバジド化合物としては、例えば、p−トルエンスルホニルセミカルバジドが挙げられる。テトラゾール化合物としては、例えば、5−フェニルテトラゾール、1−Hテトラゾール塩、1,4−ビステトラゾール等が挙げられる。
有機酸としては、多価カルボン酸例えば、クエン酸、シュウ酸、フマル酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸が挙げられる。
有機系熱分解型発泡剤としては、さらに、トリヒドラジノトリアジン等も挙げられる。
重炭酸塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。
炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等が挙げられる。
有機酸塩としては、前記有機酸のナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、アルミニウム、亜鉛等の金属塩等が挙げられる。
亜硝酸塩としては、例えば亜硝酸アンモニウムが挙げられる。
これらのうち、本発明の発泡剤(D)は、重合体(A)と硬化剤(B)、および重合体(E)とシラノール縮合触媒(F)の硬化反応が適切に進行する温度領域で分解することが好ましいことから、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等の重炭酸塩と前記有機酸、重炭酸塩と有機酸塩、重炭酸塩と有機酸と有機酸塩のいずれかの組合せからなることが好ましい。
本発明の発泡剤(D)の含有量は、重合体100重量部に対して2〜40重量部である。5重量部以上30重量部以下がさらに好ましい。発泡剤(D)の含有量が2重量部より少ないと、十分な発泡が起こらないまま硬化が進行し、柔軟性に乏しい発泡倍率の低い発泡体となる場合がある。また、発泡剤(D)の含有量が40重量部よりも多いと、硬化に比べ発泡が著しく起こり、発泡セルが大きくなる等不良な発泡体となる場合がある。
本発明の重合体100重量部に対する重炭酸塩の含有量は、1重量部以上36重量部以下が好ましく、2重量部以上25重量部以下がより好ましい。また、重炭酸塩と有機酸および/または有機酸塩の比率は、重炭酸塩/有機酸または有機酸塩、重炭酸塩/有機酸および有機酸塩(重量比)が1/10以上10以下であることが好ましく、1/5以上5以下であることがより好ましい。重炭酸塩の含有量が少ない、または重炭酸塩と有機酸および/または有機酸塩の比率が低いと、熱分解する炭酸ガスの量が少なく、発泡倍率が低下する傾向にある。重炭酸塩の含有量が多い、または重炭酸塩と有機酸および/または有機酸塩の比率が高いと、熱分解する炭酸ガスの量が多く、発泡と硬化のバランスが崩れ、発泡セルが大きくなる等不良な発泡体となる場合がある。
本発明において、支持体である軟質発泡体の柔軟性や成形加工性を調整する目的で可塑剤を添加することができる。
可塑剤を添加しない場合、例えば、軟質発泡体の養生を行うと、硬度が上昇して軟質発泡体が元来有している柔軟性や触感が悪化することがある。
用いる可塑剤としては、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン系単位からなるものが好ましい。主鎖の具体例としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド;エチレンオキシド、プロピレンオキシド、および、ブチレンオキシドから選ばれる2種以上のランダムまたはブロック共重合体等が挙げられ、これらは単独で使用しても良く、二種類以上を併用しても良い。これらのうち、重合体(A)または重合体(E)との相溶性の点で、ポリプロピレンオキシドが好ましい。
可塑剤の分子量は、得られる軟質発泡体の柔軟性や、可塑剤の系外への流出防止の観点から数平均分子量で1000以上であり、3000以上が好ましい。数平均分子量が低すぎると、熱や圧縮等により可塑剤が経時的に系外に流出し、初期の物性を長期に渡り維持できないだけでなく、触感への悪影響が懸念される。また、上限値は特に限定は無いが、数平均分子量が高くなりすぎると粘度が高くなり、作業性が悪化するため50000以下が好ましく、30000以下がより好ましい。なお、本発明の可塑剤は、軟質発泡体に柔軟性を付与できるものであれば、直鎖状でも分岐状でも特に限定はない。
可塑剤の添加量は、重合体100重量部に対して、好ましくは、5重量部以上150重量部以下、より好ましくは10重量部以上120重量部以下、さらに好ましくは20重量部以上100重量部以下である。5重量部未満では、柔軟性や成形加工性を調整する効果が発現し難い場合があり、150重量部を超えると得られる軟質発泡体の機械強度が不足したり、発泡倍率が低下する傾向がある。可塑剤の製造方法は特に限定なく、公知の製造方法を適用することができ、さらに市販の化合物を用いてもよい。
本発明において、発泡性組成物には、必要に応じて、さらに、充填剤、老化防止剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収剤、接着性改良剤、難燃剤、ポリジメチルシロキサン―ポリアルキレンオキシド系界面活性剤あるいは有機界面活性剤(ポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテル等)などの整泡剤、酸あるいは塩基性化合物(ヒドロシリル基とヒドロキシル基との反応調整のための添加剤であり、酸で縮合反応を抑制し、塩基で加速する。)、保存安定改良剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、増粘剤、カップリング剤、酸化防止剤、熱安定剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、分解促進剤、潤滑剤、顔料、金属不活性化剤、物性調整剤などを、本発明の目的および効果を損なわない範囲において添加することができる。
前記耐光性安定剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、およびイオウ原子、リン原子、1級アミン、2級アミンを含まないヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。ここで、耐光性安定剤とは、紫外線領域の波長の光を吸収してラジカルの生成を抑制する機能、または、光吸収により生成したラジカルを捕捉して熱エネルギーに変換し無害化する機能等を有し、光に対する安定性を高める化合物である。
前記紫外線吸収剤としては、特に限定されるものではないが、ベンゾオキサジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤等が例示される。ここで、紫外線吸収剤とは、紫外線領域の波長の光を吸収してラジカルの生成を抑制する機能を有する化合物である。
本発明における耐光性安定剤、紫外線吸収剤の添加量としては、それぞれ、重合体100重量部に対して、0.01重量部以上5重量部以下が好ましく、0.1重量部以上3重量部以下がより好ましく、0.3重量部以上2.0重量部以下がさらに好ましい。耐光性安定剤、紫外線吸収剤の添加量が当該範囲であると、経時的な表面粘着性の上昇を抑制する効果が得やすい。
本発明においては、発泡性組成物に潤滑剤を含有することで、得られる軟質発泡体の発泡セル内における摩擦や粘着を少なくし、所望の触感や柔軟性を有する軟質発泡体を得ることができる。また、この潤滑剤は、重合体(A)と硬化剤(B)のヒドロシリル化反応、または、重合体(E)間のシラノール縮合反応によって形成される三次元網目構造体に保持されて、軟質発泡体系外へのブリードアウトが抑えられる傾向にあるため、長期間にわたって触感や柔軟性が維持することが可能となる。
潤滑剤としては、液状の潤滑剤が好ましい。前記液体潤滑剤の具体的な例としてはパラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油、脂肪酸グリセライドなどの動植物油;ポリ−1−デセン、ポリブテンなどのアルキル構造を有するオレフィン系潤滑剤;アラルキル構造を有するアルキル芳香族化合物系潤滑剤;ポリアルキレングリコール系潤滑剤;ポリアルキレングリコールエーテル、パーフロロポリエーテル、ポリフェニルエーテルなどのエーテル系潤滑剤;脂肪酸エステル、脂肪酸ジエステル、ポリオールエステル、ケイ酸エステル、リン酸エステルなどのエステル構造を有するエステル系潤滑剤;ジメチルシリコーン(即ち、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン)、およびジメチルシリコーンのメチル基の一部をポリエーテル基、フェニル基、アルキル基、アラルキル基、フッ素化アルキル基等で置換したシリコーンオイル等のシリコーン系潤滑剤;クロロフロロカーボンなどのフッ素原子含有系潤滑剤などが挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらのうち本発明では、発泡セル内における摩擦係数の低下や分散性、加工性、安全性等の観点から、特にシリコーン系潤滑剤が好ましい。
潤滑剤の添加量は、重合体100重量部に対して、1重量部以上が好ましく、2重量部以上がより好ましく、3重量部以上が更に好ましい。潤滑剤の添加量が少ないと、発泡セル内の摩擦や粘着の抑制が不十分となり、所望の触感や柔軟性が得られ難い。潤滑剤の上限値は特に制限はないが、25重量部以下、さらには20重量部以下が好ましい。多すぎると、軟質発泡体の発泡倍率が低下したり、潤滑剤の系外へのブリードアウトが発生する傾向がある。
本発明における粘着層は、熱可塑性エラストマー100重量部に対して300重量部を超える流動パラフィンを含む粘着層が形成されていることが好ましい。流動パラフィンが熱可塑性エラストマー100重量部に対して300重量部以下であると十分な粘着性が得られない。一方、流動パラフィンの含有量が多くなりすぎると、一般的に粘着層の形状維持が困難となる。したがって、流動パラフィンの含有量の上限は、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、通常1500重量部を超えることはない。なお、熱可塑性エラストマー100重量部に対する流動パラフィンの含有量は、好ましくは、320重量部から1000重量部、より好ましくは、340重量部から700重量部である。
本発明の熱可塑性エラストマーとは、ハードセグメントとソフトセグメントを有する熱可塑性エラストマーであり、ウレタン系、アクリル系、スチレン系、オレフィン系など、各種の熱可塑性エラストマーが挙げられる。このうち、スチレン系熱可塑性エラストマー、特に、スチレン系ブロック共重合体が、十分な粘着性と低皮膚刺激性の両立の観点から好ましく用いられる。
具体的には、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン/ブチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン/プロピレンブロック共重合体、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソブチレンブロック共重合体、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体などが挙げられる。これら、スチレン系ブロック共重合体は、1種のみ用いても、2種以上の組合せとして用いてもよい。
これらスチレン系ブロック共重合体のうち、十分な粘着性と低皮膚刺激性の両立のほか、皮膚貼付用としての入手性や取り扱い性の観点から、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、およびこれらの混合物が特に好ましく用いられる。
本発明の流動パラフィンとは、公知の市販されているものが使用可能であり、特に限定されるものではない。
前述のとおり、本発明では、熱可塑性エラストマー100重量部に対して、300重量部を超える流動パラフィンを配合する。これらの比率を満足する限り、粘着層中の熱可塑性エラストマーと流動パラフィンの具体的な配合量は特に限定されないが、一般に、熱可塑性エラストマーが少なすぎると粘着層としての形状維持が困難となり、多すぎると十分な粘着性が得られない。一方、流動パラフィンは少なすぎると十分な粘着性が得られず、多すぎると粘着層としての形状維持が困難となる。
熱可塑性エラストマー含量の下限は通常5重量%であり、好ましくは8重量%、より好ましくは10重量%である。上限は通常25重量%であり、好ましくは20重量%である。
流動パラフィン含量の下限は、通常60重量%、好ましくは65重量%、更に好ましくは70重量%、特に好ましくは75重量%である。上限は、通常95重量%、好ましくは90重量%である。
本発明の粘着層を持つ軟質発泡体において、粘着層は前記のような熱可塑性エラストマーと流動パラフィンの配合量を採用することにより、粘着性付与剤を添加しなくとも、良好な粘着性を発揮することができる。ここでの粘着性付与剤とは、通常貼付剤の分野で汎用される粘着性付与剤を指し、例えばロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、クマロン‐インデン樹脂、石油系樹脂、テルペン‐フェノール樹脂、脂環族飽和炭化水素樹脂等が挙げられる。
皮膚刺激性を低減する等の観点から、本発明では、粘着層中の粘着付与剤の含有量は10重量%以下とする。好ましくは、5重量%以下、より好ましくは2重量%以下、さらに好ましくは1重量%以下であり、粘着性付与剤を含まないのが最も好ましい。
本発明では、粘着層を持つ軟質発泡体の粘着層に、さらに薬物を含有させることで、軟質発泡体を支持体とした経皮吸収製剤とすることができる。本発明の「薬物」とは、経皮吸収させるために使用される薬物とその薬学的に許容しうる塩をいい、特に限定されるものではない。
本発明の粘着層は、上記の構成からなる粘着層を支持体である上記の軟質発泡体上に展延して構成される。
また、本発明の粘着層をもつ軟質発泡体は、さらに複数種を積層して使用してもよい。例えば、伸縮性または非伸縮性の織布、不織布、あるいはウレタン、ポリウレタン等の発泡体が挙げられる。さらには、支持体に静電気が蓄積することを防止するために帯電防止剤を含む不織布または織布を用いることができる。
また、本発明の粘着層には、任意成分として、賦形剤、抗酸化剤、香料、着色料を含有することができる。
本発明の粘着層をもつ軟質発泡体の使用方法としては、特に限定されるものではないが、特定の部位に好適な形状を成形時に付与して用いる方法や、シートなどの形状に成形されたものを必要な部位の形状に切り出して使う方法がある。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例および比較例中の測定、評価は、次の条件・方法により行った。なお、特にことわりがない場合、実施例および比較例の部や%は重量基準である。
「硬さ」
試料の硬さは、JISK6400に準じて算出した。
「皮膚刺激性評価」
試料を被験者の前腕部に貼付し、24時間貼付後に試料を剥がし、皮膚刺激性を観察し、以下の基準で評価した。
3点:皮膚刺激反応なし
2点:どちらともいえない
1点:発赤反応あり。
「貼り心地評価」
被験者10名に、試料を100mm×100mmに切り出し、骨突出部である肘に貼付し、以下の基準で評価した。被験者の採点から平均値を算出し、評価点とした。2つの項目の平均値の合計点が5.0以上で貼り心地が良好と判断した。
(1)追従性と圧分散:
3点:問題なく曲げ伸ばしでき、肘を立てて体重をかけた場合も試料を貼付していない場合に比べて圧が分散されている感覚がある。
2点:どちらともいえない
1点:曲げ伸ばししにくく、肘を立てて体重をかけた場合に表面の硬さを感じ、圧が分散されておらず痛みを感じる。
(2)ずれ力緩和性評価:
3点:肘を立てて体重をかけ、机との接触部位を前後左右にずらせても、皮膚が引っ張られる感覚がなく、ずれ力緩和性があるように感じる。
2点:どちらともいえない
1点:肘を立てて体重をかけ、机との接触部位を前後左右にずらした場合、皮膚が引っ張られる感覚があり、ずれ力緩和性がないように感じる。
<使用化合物>
実施例・比較例においては、表1に示す化合物を用いた。
(実施例1)
100重量部の重合体(A)[カネカサイリルACX022(アリル基末端プロピレンオキシド系重合体)、カネカ製]に対して、発泡剤(D−1)[エタノール]を7.7重量部、触媒(C)[Pt−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(3重量%イソプロパノール溶液)(略語:PtVtSC−3.0IPA)、エヌ・イー・ケムキャット製]を0.03225重量部加えて十分に混合し、さらに、硬化剤(B)[KF−99(メチルハイドロジェンシリコーンオイル)、信越化学工業製]を12重量部添加してすばやく攪拌した。この混合物30gを400×400mmの上部開放の型内に厚さが概ね40mmになるように充填量を計算して注入し、上部を開放したまま40℃に設定したオーブンで60分加熱硬化し、シリコーン成分を含む重合体を含む発泡樹脂成形体を得た。
流動パラフィン[KAYDOL、Sonneborn製]83重量部にスチレン−イソプレン−スチレン共重合体[JSR SIS5002、JSR製]を17重量部加え、約160℃で加熱溶解させた。溶解液を100℃に冷却し、粘着基剤を作製した。該粘着基剤をシリコン処理したポリエステルフィルムに塗布し、1000g/m2の量になるように調整した。その粘着基剤の表面に上記で得られた軟質発泡体をラミネートし、粘着層を持つ軟質発泡体を得た。
(実施例2)
100重量部の重合体(A)[カネカサイリルACX022(アリル基末端プロピレンオキシド系重合体)、カネカ製]に対して、発泡剤(D−2)[FE−507(炭酸水素ナトリウム)、永和化成工業製]5.0部と発泡剤(D−3)[セルボンSC−C(クエン酸)、永和化成工業製]5.0部と酸化防止剤[IRGANOX245]、紫外線吸収剤[TINUVIN400]、ヒンダードアミン系光安定剤[TINUVIN123、以上BASF・ジャパン製]をそれぞれ1.0部加え、3本ロールで練りこみ、マスターバッチを作製した。
このマスターバッチにさらに触媒(C)[(Pt−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(3重量%イソプロパノール溶液)、エヌ・イー・ケムキャット製]を0.02部、反応遅延剤[MBO(2−メチル−3−ブチン−2−オール)、和光純薬工業製]を0.02部加えて十分に混合し、硬化剤(B)[KF−99(メチルハイドロジェンシリコーンオイル)、信越化学工業製]を12.0部、加えてすばやく攪拌した。この混合物を400×400×20mmの上部が開放されたフッ素樹脂で被覆した鉄製型内に発泡体の養生後の厚さが概ね10mmになるように充填量を計算して注入し、上部を開放したまま100℃に設定した熱風循環型オーブンで60分加熱硬化し、シリコーン成分を含む重合体を含む軟質発泡体を得た。さらに、120℃に設定した熱風循環型オーブンで2時間加熱養生した。粘着層は実施例1と同様に作製し、粘着層を持つ軟質発泡体を得た。
(実施例3)
100重量部の重合体(E−1)[トリメトキシシリル基末端ポリプロピレンオキシド系重合体、数平均分子量:29000、1分子中のシリル基数:1.4]、発泡剤(D−2)[FE−507(炭酸水素ナトリウム)、永和化成工業製]5.0部、発泡剤(D−3)[セルボンSC−C(クエン酸)、永和化成工業製]5.0部を添加し、十分に混合した。その後、可塑剤[SHP−3900(ポリエーテルポリオール)、三井化学製]を30部、潤滑剤[KF−96−100CS(ジメチルポリシロキサン)、信越化学工業製]を5部混合し、最後にシラノール縮合触媒(B)酸性リン酸エステル[AP−8(2−エチルヘキシルアシッドホスフェート)、大八化学製]を0.25部添加して十分に混合した。得られた混合物を型枠に注入し、100℃に設定したオーブンで90分加熱硬化し、軟質発泡体を得た。軟質層は実施例1と同様に作製し、粘着層を持つ軟質発泡体を得た。
(実施例4)
80重量部の重合体(E−1)[トリメトキシシリル基末端ポリプロピレンオキシド系重合体、数平均分子量:29000、1分子中のシリル基数:1.4]に、20重量部の重合体(E−3)[メチルジメトキシシリル基末端ポリプロピレンオキシド系重合体、数平均分子量:8000、1分子中のシリル基数:0.9]を加え、さらに、発泡剤(D−2)[FE−507(炭酸水素ナトリウム)、永和化成工業製]5.0部、発泡剤(D−3)[セルボンSC−C(クエン酸)、永和化成工業製]5.0部を添加し、十分に混合した。その後、潤滑剤[KF−96−100CS(ジメチルポリシロキサン)、信越化学工業製]を5部混合し、最後にシラノール縮合触媒(B)酸性リン酸エステル[AP−8(2−エチルヘキシルアシッドホスフェート)、大八化学製]を0.5部添加して十分に混合した。得られた混合物を型枠に注入し、100℃に設定したオーブンで60分加熱硬化し、軟質発泡体を得た。軟質層は実施例1と同様に作製し、粘着層を持つ軟質発泡体を得た。
(実施例5)
90重量部の重合体(E−2)[メチルジメトキシシリル基末端ポリプロピレンオキシド系重合体、数平均分子量:29000、1分子中のシリル基数:1.8]に、10重量部の重合体(E−3)[メチルジメトキシシリル基末端ポリプロピレンオキシド系重合体、数平均分子量:8000、1分子中のシリル基数:0.9]を加え、さらに、発泡剤(D−2)[FE−507(炭酸水素ナトリウム)、永和化成工業製]7.5部、発泡剤(D−3)[セルボンSC−C(クエン酸)、永和化成工業製]7.5部を添加し、十分に混合した。その後、可塑剤[SHP−3900(ポリエーテルポリオール)、三井化学製]を30部、潤滑剤[KF−96−100CS(ジメチルポリシロキサン)、信越化学工業製]を5部混合し、最後にシラノール縮合触媒(B)酸性リン酸エステル[AP−8(2−エチルヘキシルアシッドホスフェート)、大八化学製]を0.5部添加して十分に混合した。得られた混合物を型枠に注入し、100℃に設定したオーブンで60分加熱硬化し、軟質発泡体を得た。軟質層は実施例1と同様に作製し、粘着層を持つ軟質発泡体を得た。
(比較例1)
ポリウレタンフィルムドレッシング材として市販されているオプサイトウンド(スミスアンドネフュー製)を評価した。60mm×70mmと試料サイズより小さいので、製品そのものを評価した。
(比較例2)
褥瘡保護用パッドとして市販されているプロソフト(ニチバン製)を切り出し、評価した。
(比較例3)
実施例2で得られた軟質発泡体を、一般的に販売されている両面テープで張り付けて評価した。
(比較例4)
実施例1で作製した粘着基剤に、ウレタン発泡体(ERG−H、イノアック製)を切り出したものを貼り付け、評価した。
以上の結果から、本発明で得られた粘着層を持つ軟質発泡体は、皮膚刺激性が低く、追従性と圧分散に優れ、ずれ力緩和性もあり、褥瘡予防や皮膚の保護に好適に用いられる。
Figure 2016214296

Claims (12)

  1. 主鎖がオキシアルキレン系単位で構成され、末端の反応基が反応性不飽和基、または、反応性ケイ素基である重合体を含む発泡性組成物を硬化させてなる軟質発泡体を支持体とし、該支持体上に粘着層が形成されたことを特徴とする褥瘡予防パッド。
  2. 重合体が、末端に少なくとも1個のアルケニル基を有する重合体(A)であり、発泡性組成物が、分子鎖中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する硬化剤(B)、ヒドロシリル化触媒(C)、および発泡剤(D)を含むことを特徴とする請求項1記載の褥瘡予防パッド。
  3. 重合体が、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素(以下、「反応性ケイ素基」という。)を末端に少なくとも1個有する重合体(E)であり、発泡性組成物が、シラノール縮合触媒(F)、および発泡剤(D)を含むことを特徴とする請求項1記載の褥瘡予防パッド。
  4. オキシアルキレン系単位がプロピレンオキシドであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の褥瘡予防パッド。
  5. 重合体(A)の数平均分子量が、3000以上100000以下であることを特徴とする請求項2または4に記載の褥瘡予防パッド。
  6. 重合体(E)の数平均分子量が、3000以上100000以下であることを特徴とする請求項3または4に記載の褥瘡予防パッド。
  7. 前記発泡剤が、加熱により分解して無機ガスを発生する化学発泡剤であることを特徴とする請求項2から6のいずれかに記載の褥瘡予防パッド。
  8. 前記発泡剤(D)が、重炭酸塩と有機酸、重炭酸塩と有機酸塩、重炭酸塩と有機酸と有機酸塩、のいずれかの組合せからなることを特徴とする請求項7記載の褥瘡予防パッド。
  9. 粘着層が、熱可塑性エラストマー100重量部に対して300重量部を超える流動パラフィンを含むことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の褥瘡予防パッド。
  10. 熱可塑性エラストマーがスチレン系ブロック共重合体である請求項9記載の褥瘡予防パッド。
  11. スチレン系ブロック共重合体が、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体であることを特徴とする請求項10記載の褥瘡予防パッド。
  12. 粘着層が、薬物を含むことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の褥瘡予防パッド。
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