JP7053315B2 - 断熱材、及び、断熱材の製造方法 - Google Patents
断熱材、及び、断熱材の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7053315B2 JP7053315B2 JP2018043375A JP2018043375A JP7053315B2 JP 7053315 B2 JP7053315 B2 JP 7053315B2 JP 2018043375 A JP2018043375 A JP 2018043375A JP 2018043375 A JP2018043375 A JP 2018043375A JP 7053315 B2 JP7053315 B2 JP 7053315B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat insulating
- insulating material
- less
- weight
- foam
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
1)軟質樹脂発泡体からなる断熱材であって、
軟質樹脂発泡体は、基材樹脂(A)と化学発泡剤(B)とを含む液状樹脂組成物の発泡硬化物であり、
基材樹脂(A)は、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る反応性ケイ素基を分子鎖中に少なくとも1個有し、オキシアルキレン系単位からなる主鎖を有する重合体であり、
熱伝導率が0.05W/mk以下であり、かつ、
0℃雰囲気下でのASKER FP硬度が60以下である、
断熱材。
2)熱伝導率が0.04W/mk以下であり、
更に、JIS K6400-4のC法に従って、圧縮率75%の圧縮を23℃雰囲気下及び0℃雰囲気下で8時間保持し、開放後30分回復させたときの圧縮残留ひずみが50%未満である、1)に記載の断熱材。
3)オキシアルキレン系単位がオキシプロピレン単位である、1)又は2)に記載の断熱材。
4)基材樹脂(A)の数平均分子量が、3000以上100000以下の重合体である、1)~3)のいずれかに記載の断熱材。
5)化学発泡剤(B)が、重炭酸塩(B-1)と酸解離定数pKaが3.0以下の酸性化合物(B-2)である、1)~4)の何れかに記載の断熱材。
6)1)に記載の断熱材を製造する方法であって、
液状樹脂組成物を発泡及び硬化させて発泡硬化物を得る発泡成形工程を含む、断熱材の製造方法。
7)2)に記載の断熱材を製造する方法であって、
液状樹脂組成物を発泡及び硬化させて発泡硬化物を得る発泡成形工程と、
発泡硬化物を加熱して乾燥させる乾燥工程と、
を含む、断熱材の製造方法。
例えば、軟質樹脂発泡体は、基材樹脂(A)100重量部、化学発泡剤(B)2重量部以上200重量部以下、水(C)1重量部以上30重量部以下を含む液状樹脂組成物を-10℃以上40℃以下の雰囲気下で混合することで硬化及び発泡させたものある。
まず、第1及び第2実施形態の断熱材について説明する前に、軟質樹脂発泡体を成形するための液状樹脂組成物について記述する。
基材樹脂は(A)は、分子鎖中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン系単位からなる、シラノール縮合触媒によって硬化する成分である。基材樹脂は(A)は、分子鎖中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を有するため、シラノール縮合反応が起こって架橋し、高分子状態となり、硬化する。基材樹脂(A)に含まれる反応性ケイ素基の数は、シラノール縮合触媒によって縮合反応するという点から、少なくとも1個必要であり、硬化性、柔軟性の点からは、主鎖もしくは分岐部の分子鎖の両末端に反応性ケイ素基が存在するのが好ましい。
-SiR1 3-aXa (1)
(R1は、それぞれ独立に炭素原子数1以上20以下のアルキル基、炭素原子数6以上20以下のアリール基、炭素原子数7以上20以下のアラルキル基、又は、-OSi(R’)3(R’は、それぞれ独立に炭素原子数1以上20以下の炭化水素基である)で示されるトリオルガノシロキシ基である。また、Xは、それぞれ独立にヒドロキシ基又は加水分解性基である。更に、aは1以上3以下の整数である)で表される基が挙げられる。
液状樹脂組成物は、化学発泡剤(B)を含む。化学発泡剤(B)としては、樹脂からなる発泡体の製造に用いられる種々の発泡剤を特に制限なく用いることができる。たとえば、熱分解型(アゾ系化合物、パーオキサイド系化合物)あるいは化学反応型の化学発泡剤を用いることができる。
なお、ブレンステッドの定義による酸性を示す化合物を、「酸性化合物」として定義する。
ここで、酸性化合物が複数のpKaを示す化合物である場合、当該複数のpKaの値のうち、炭酸のpKa1(=6.35)以下の範囲の1つ以上のpKaの値が、全て3.0以下である化合物を、「酸解離定数pKaが3.0以下の酸性化合物(B-2)」として定義する。
具体的には、例えば、サリチル酸は、2.97のpKa1と、13超のpKa2とを示す。従って、サリチル酸では、炭酸のpKa1(=6.35)以下の範囲のpKaの値は、2.97のみである。2.97は、3.0以下の値であるため、サリチル酸は、「酸解離定数pKaが3.0以下の酸性化合物(B-2)」に該当する。
また、pKaは、水中での値である。
かかる化学発泡剤(B)を用いると、基材樹脂(A)の硬化反応(シラノール縮合反応)と併行して、炭酸ガスが発生する。この場合、水素等の可燃性ガスが発生しないため、防火・防爆仕様の設備にすることなく、発泡体を製造することができる。
なお、重炭酸塩又は炭酸塩(B-1)を含む化学発泡剤(B)において、重炭酸塩と、炭酸塩とを組み合わせて用いてもよい。
なお、酸性化合物の1分子中の官能基数は、炭酸のpKa1(=6.35)以下のpKaを示す官能基の数である。つまり、酸性化合物の1分子中の官能基数とは、重炭酸塩又は炭酸塩(B-1)と反応して炭酸ガスを発生させ得る官能基の数である。
水(C)としては、化学発泡剤(B)の発泡反応及び基材樹脂(A)の硬化反応を促進させる働きがある。水(C)の含有量は、基材樹脂(A)100重量部に対して1重量部以上30重量部以下が好ましく、2重量部以上20重量部以下がさらに好ましい。水(C)の含有量が上記の範囲内であると、十分に発泡させつつ良好に硬化を進行させやすく、微細且つ緻密な発泡セルを有し、柔軟性に優れる発泡体を得やすい。
液状樹脂組成物は、シラノール縮合触媒(D)を含むのが好ましい。シラノール縮合触媒(D)としては、縮合触媒として使用し得るものである限り、特に制限はなく、任意のものを使用し得る。
液状樹脂組成物には、軟質樹脂発泡体の柔軟性や成形加工性を調整する目的で可塑剤、反応性調整剤、染料を添加することができる。
(断熱材の製造方法)
軟質樹脂発泡体からなる断熱材の製造方法は、特に限定はないが、発泡性液状樹脂組成物を型枠に注入してから発泡及び硬化させてもよく、発泡性液状樹脂組成物を硬化させる前、又は、硬化させると同時に発泡させてもよい。具体的には、以下のように製造できる。
なお、基材樹脂(A)、化学発泡剤(B)及び水(C)の2液以上の3液型液状組成物の組み合わせとすることが好ましく、基材樹脂(A)、及び重炭酸塩を含むA液と、酸解離定数pKaが3.0以下の酸性化合物、及び水(C)を含むB液と、からなる2液型液状樹脂組成物の組み合わせとすることがより好ましい。組成物の組み合わせが当該範囲であると、3液あるいは2液の混合システムを使用すれば、連続生産が可能となる。
硬化及び発泡が完了する時間は特に制約はないが、例えば15分以下、好ましくは12分以下、さらに好ましくは10分以下の放置で発泡硬化物が得られる。
液状樹脂組成物の混合条件は、-10℃以上40℃以下の雰囲気下であることが好ましく、0℃以上37℃以下がより好ましい。混合条件が当該範囲であると人による現場発泡が長時間実施できる。
乾燥の温度及び時間の条件は、液状組成物に由来するか、硬化反応により副生する水、アルコール等を所望する程度まで低減できればよく、特に制約はないが、例えば約80℃雰囲気下で約1時間であればよい。また、乾燥の温度及び時間の条件は、例えば約60℃雰囲気下で約12時間であってもよい。これによれば、工場において作業終了時に纏めて乾燥を開始すると、翌日の作業開始時にちょうど乾燥が終了することとなる。
このようにして得られた軟質樹脂発泡体からなる断熱材の熱伝導率は0.04W/mk以下となる。これより、この軟質樹脂発泡体からなる断熱材は、高い断熱性を有する。
また、この軟質樹脂発泡体からなる断熱材の23℃雰囲気下、0℃雰囲気下及び-20℃雰囲気下でのASKER FP硬度は60以下となる。これより、この軟質樹脂発泡体からなる断熱材は、柔軟性を有し、特に低温下でも柔軟性を有する。
更に、この軟質樹脂発泡体からなる断熱材の圧縮残留ひずみが50%未満となる。この圧縮残留ひずみは、JIS K6400-4のC法に従って、圧縮率75%の圧縮を23℃雰囲気下及び0℃雰囲気下で8時間保持し、開放後30分回復させたときの圧縮残留ひずみである。これより、この軟質樹脂発泡体からなる断熱材は、復元性を有し、特に低温下でも復元性を有する。
軟質樹脂発泡体からなる断熱材は、低温での柔軟性が良いため、このような物性を有効に発揮できる様々な用途に使用することが可能である。また、イソシアネートを使用していないことから、例えば、建築物、輸送機器、衣料品、履物、又はこれらの部材等の用途に好適に利用できる。
一般に、建築物用途における断熱材としては、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリスチレン樹脂等の硬質ボードや、グラスウールが用いられている。
硬質ボードは、高い断熱性を有する反面、複雑な形状の断熱対象領域では施工し難い。複雑な形状の断熱対象領域としては、例えば図1に示すように、柱1や梁2に対して筋交い3がある断熱対象領域R1、又は、窓やコンセント等の非断熱領域5を含む断熱対象領域R2が挙げられる。また、地震等の振動によりひび割れが生じることがあり、断熱性が損なわれてしまう。また、例えば柱、梁等と断熱材との間に隙間が生じ、気密性が損なわれ、断熱性が損なわれてしまう。
一方、グラスウールは、柔軟性を有し、施工し易い反面、地震等の振動や自重により垂れて隙間が生じ、断熱性が損なわれてしまう。また、グラスウールは、透湿性を有するため防水シートで覆う必要がある。防水シートで覆われたグラスウールを施工する場合、例えばタッカーで固定するが、その際に生じた隙間から防水シート内に湿気が入り、グラスウールの垂れが助長され、結露が発生してしまう。また、例えば断熱対象領域にコンセント等の非断熱領域がある場合、非断熱領域の位置に応じて防水シートに開口を形成する必要があるが、この場合、開口をテープ等でシールする必要があり、施工のし易さが低下する。
また、本実施形態の軟質樹脂発泡体からなる断熱材は、地震等の振動や自重により垂れることがなく、断熱性が損なわれることがない。また、この断熱材は透湿性が低いので、防水シートで覆う必要がない。そのため、断熱対象領域にコンセント等の非断熱領域5を含む断熱対象領域R2においても、非断熱領域5の位置に応じて単に断熱材に開口を形成するだけでよく、施工し易い。
次に、成形された断熱材を圧縮しながら、断熱対象領域に詰め込むように配置する(配置工程)。次に、断熱材の圧縮を解除し、断熱材の復元特性を利用して、断熱対象領域を画成する枠、すなわち柱や梁に断熱材を密着させる(密着工程)。
なお、断熱対象領域よりも少し大きめの一塊の断熱材を、断熱対象領域に詰め込む方法を例示したが、細切れの断熱材を断熱対象領域に詰め込んでもよい。例えば、成形工程において、細切れの断熱材を成形し、配置工程において、これらの細切れの断熱材を圧縮しながら、断熱対象領域に詰め込むように配置し、密着工程において、断熱材の圧縮を解除し、断熱材の復元特性を利用して、柱や梁に断熱材を密着させる。
また、硬質ボードと本実施形態の軟質樹脂発泡体からなる断熱材とを組み合わせて使用してもよい。この場合、図2に示すように、硬質ボード7と柱1及び梁2との間の隙間(断熱対象領域)R3に、軟質樹脂発泡体からなる断熱材を配置してもよい。
これによれば、軟質樹脂発泡体からなる断熱材の柔軟性及び復元性を、特に低温下での柔軟性及び復元性を利用することにより、断熱材と柱、梁との間に隙間が生じず、建築物の気密性を高め、建築物の断熱性を高めることができる。また、軟質樹脂発泡体からなる断熱材の柔軟性及び復元性により、施工し易い。特に、低温下でも柔軟性及び復元性を有するので、季節や地域に関わらず施工し易い。
輸送機器用途でも、断熱材が柔軟性及び復元性を、特に低温下での柔軟性及び復元性を有することにより、隙間を低減して気密性を高めることができ、その結果、断熱性を高めることができる。また、断熱材の施工がし易いという利点がある。
また、履物用途としては、ブーツ等の表皮材、裏打ち材、中敷等に用いられる断熱材が挙げられる。
衣料品用途及び履物用途でも、断熱材が柔軟性及び復元性を、特に低温下での柔軟性及び復元性を有することにより、隙間を低減して気密性を高めることができ、その結果、断熱性を高めることができる。また、低温下でも動き易く、着心地がよいという利点がある。
(断熱材の製造方法)
第2実施形態の軟質樹脂発泡体からなる断熱材の製造方法では、第1実施形態の軟質樹脂発泡体からなる断熱材の製造方法において、乾燥工程を行わない点で第1実施形態と異なる。
このようにして得られた軟質樹脂発泡体からなる断熱材の熱伝導率は0.05W/mk以下となり、圧縮残留ひずみが50%未満となる。このように、この軟質樹脂発泡体からなる断熱材は、水、アルコール等を含むため、第1実施形態の軟質樹脂発泡体からなる断熱材よりも、熱伝導率が高く、圧縮残留ひずみが高い。しかし、施工前の保管期間や施工後に自然乾燥されることにより、経時的に、熱伝導率が低くなり、圧縮残留ひずみが低くなり、第1実施形態の軟質樹脂発泡体からなる断熱材と同等の熱伝導率(すなわち断熱性)及び圧縮残留ひずみ(すなわち復元性)を得ることができる。
なお、この軟質樹脂発泡体からなる断熱材の23℃雰囲気下、0℃雰囲気下及び-20℃雰囲気下でのASKER FP硬度(すなわち柔軟性)は、第1実施形態の軟質樹脂発泡体からなる断熱材と同等となる。
この軟質樹脂発泡体からなる断熱材も、第1実施形態の軟質樹脂発泡体からなる断熱材と同様に、建築物、輸送機器、衣料品、履物、又はこれらの部材等の用途に好適に利用できる。
次に、成形された断熱材はまだ復元特性が高くないため、この断熱材を必要以上に圧縮することなく、断熱対象領域に詰め込むように配置する(配置工程)。
このように配置された断熱材は、自然乾燥により経時的に次第に復元し、断熱対象領域を画成する枠、すなわち柱や梁に密着する。
これによれば、軟質樹脂発泡体からなる断熱材の復元性、特に低温下での復元性が経時的に次第に高まることにより、断熱材と柱や梁との間の隙間が次第に低減され、建築物の気密性を次第に高めることができる。また、軟質樹脂発泡体からなる断熱材の断熱性が経時的に次第に高まる。これらより、建築物の断熱性を経時的に次第に高めることができる。
なお、特に断りがない場合、実施例及び比較例での「部」及び「%」は、「重量部」及び「重量%」を示す。
<ポリマーA>
分子量約3,000のポリオキシプロピレントリオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、数平均分子量が16,400(送液システムとして東ソー製HLC-8120GPCを用い、カラムは東ソー製TSK-GEL Hタイプを用い、溶媒はTHFを用いて測定したポリスチレン換算分子量)の水酸基末端ポリオキシプロピレンを得た。続いてこの水酸基末端ポリオキシプロピレンの水酸基に対して1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに1.5倍当量の3-クロロ-1-プロペンを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。次に得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン重合体100重量部に対して白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3重量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmを加え撹拌しながら、トリエトキシシラン3.3重量部をゆっくりと滴下し、90℃で2時間反応させた。さらにメタノール30重量部、HCl12ppmを添加して末端のエトキシ基をメトキシ基に変換した後、過剰のメタノールを除去することにより、末端にトリメトキシシリル基を有する分岐状の反応性ケイ素基含有ポリオキシプロピレンを得た。
基材樹脂(A)[ポリマーA]、化学発泡剤(B-1)[炭酸水素ナトリウム:永和化成工業(株)製、FE-507]を添加し、十分に混合してA液を作製した。化学発泡剤(B-2)[サリチル酸:キシダ化学(株)製1級サリチル酸]、水(C)、シラノール縮合触媒(D)[2-エチルアシッドホスフェート(城北化学工業(株)製、酸性リン酸エステル、JP-502)]、整泡剤[東レ・ダウコーニング(株)製SRX-298]を添加し、十分に混合してB液を作製した。A液の組成およびB液の組成は表3の通りである。
得られたA液及びB液をA液:B液=2:1の重量比率で、室温(23℃雰囲気)下で混合して、発泡倍率約6倍に発泡させ硬化させた発泡硬化物を得た(発泡成形工程)。
得られた発泡硬化物を、80℃雰囲気下で約1時間乾燥して軟質樹脂発泡体からなる断熱材を得た(乾燥工程)。
得られた軟質樹脂発泡体からなる断熱材を、20cm×20cm×2.5cmの直方体、及び、3cm×3cm×3cmの立方体に切り出した。
20cm×20cm×2.5cmの断熱材は、熱伝導率及びASKER FP硬度の評価に用いられ、3cm×3cm×3cmの断熱材は、圧縮残留ひずみの評価に用いられた。
評価結果を表1に示す。
実施例1の整泡剤を東レ・ダウコーニング(株)製SH-190に変更・減量、炭酸水素ナトリウムとサリチル酸を増量、カーボン(旭カーボン(株)製アサヒサーマル)を追加して発泡倍率約13倍に発泡させた軟質樹脂発泡体からなる断熱材を得た。A液の組成およびB液の組成は表3の通りである。評価結果を表1に示す。
実施例2の整泡剤をエボニックジャパン(株)製B8123に変更して発泡倍率約13倍に発泡させた軟質樹脂発泡体からなる断熱材を得た。A液の組成およびB液の組成は表3の通りである。評価結果を表1に示す。
実施例3の乾燥工程を行う前の発泡硬化物を、軟質樹脂発泡体からなる断熱材として得た。A液の組成およびB液の組成は表3の通りである。評価結果を表1に示す。
saint-gobain製AGP200のウレタン樹脂発泡体を入手した。評価結果を表2に示す。
フォモジャパン製#212の2液ウレタン樹脂発泡体を入手した。評価結果を表2に示す。
イノアックコーポレーション製PEライト(品番B-4)のポリエチレン樹脂発泡体を入手した。評価結果を表2に示す。
イノアックコーポレーション製PEライトZ(品番LD-15)のポリエチレン樹脂発泡体を入手した。評価結果を表2に示す。
株式会社K-FLEX JAPAN製K-FLEX STのNBR樹脂発泡体を入手した。評価結果を表2に示す。
旭化成製パーティションウールGW24グラスウールを入手した。評価結果を表2に示す。
従って、本発明によって、低温下でも柔軟性を維持できる軟質樹脂発泡体からなる断熱材を提供可能であることが明らかとなった。
2 梁
3 筋交い
5 窓
7 硬質ボード
R1,R2,R3 断熱対象領域
Claims (7)
- 軟質樹脂発泡体からなる断熱材であって、
前記軟質樹脂発泡体は、基材樹脂(A)と化学発泡剤(B)とを含む液状樹脂組成物の発泡硬化物であり、
前記基材樹脂(A)は、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る反応性ケイ素基を分子鎖中に少なくとも1個有し、オキシアルキレン系単位からなる主鎖を有する重合体であり、
前記液状樹脂組成物中の化学発泡剤(B)の含有量が、基材樹脂100重量部に対して62~200重量部であり、
熱伝導率が0.05W/mK以下であり、かつ、
0℃雰囲気下でのASKER FP硬度が60以下である、
断熱材。 - 前記熱伝導率が0.04W/mK以下であり、
更に、JIS K6400-4のC法に従って、圧縮率75%の圧縮を23℃雰囲気下及び0℃雰囲気下で8時間保持し、開放後30分回復させたときの圧縮残留ひずみが50%未満である、請求項1に記載の断熱材。 - 前記オキシアルキレン系単位がオキシプロピレン単位である、請求項1又は2に記載の断熱材。
- 前記基材樹脂(A)の数平均分子量が、3000以上100000以下の重合体である、請求項1~3のいずれか1項に記載の断熱材。
- 前記化学発泡剤(B)が、重炭酸塩(B-1)と酸解離定数pKaが3.0以下の酸性化合物(B-2)である、請求項1~4のいずれか1項に記載の断熱材。
- 請求項1に記載の断熱材を製造する方法であって、
前記液状樹脂組成物を発泡及び硬化させて前記発泡硬化物を得る発泡成形工程を含む、断熱材の製造方法。 - 請求項2に記載の断熱材を製造する方法であって、
前記液状樹脂組成物を発泡及び硬化させて前記発泡硬化物を得る発泡成形工程と、
前記発泡硬化物を加熱して乾燥させる乾燥工程と、
を含む、断熱材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018043375A JP7053315B2 (ja) | 2018-03-09 | 2018-03-09 | 断熱材、及び、断熱材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018043375A JP7053315B2 (ja) | 2018-03-09 | 2018-03-09 | 断熱材、及び、断熱材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019156931A JP2019156931A (ja) | 2019-09-19 |
JP7053315B2 true JP7053315B2 (ja) | 2022-04-12 |
Family
ID=67994578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018043375A Active JP7053315B2 (ja) | 2018-03-09 | 2018-03-09 | 断熱材、及び、断熱材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7053315B2 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000095942A (ja) | 1998-09-18 | 2000-04-04 | Sunstar Eng Inc | 熱硬化型変性ポリマー系組成物 |
JP2010532691A (ja) | 2007-07-10 | 2010-10-14 | バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト | 創傷処置用ポリウレタン発泡体の製造方法 |
CN102229697A (zh) | 2011-05-31 | 2011-11-02 | 山东力诺瑞特新能源有限公司 | 一种太阳能聚氨酯保温材料 |
US20130035409A1 (en) | 2011-08-03 | 2013-02-07 | Evonik Goldschmidt Gmbh | Polysiloxane polyether copolymers having (polyether)moieties comprising carbonate groups and their use as stabilizers for the production of polyurethane foams |
WO2016021630A1 (ja) | 2014-08-06 | 2016-02-11 | 株式会社カネカ | 変成シリコーン樹脂発泡体 |
JP2016214296A (ja) | 2015-05-14 | 2016-12-22 | 株式会社カネカ | 粘着層を持つ軟質発泡体を用いた褥瘡予防パッド |
-
2018
- 2018-03-09 JP JP2018043375A patent/JP7053315B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000095942A (ja) | 1998-09-18 | 2000-04-04 | Sunstar Eng Inc | 熱硬化型変性ポリマー系組成物 |
JP2010532691A (ja) | 2007-07-10 | 2010-10-14 | バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト | 創傷処置用ポリウレタン発泡体の製造方法 |
CN102229697A (zh) | 2011-05-31 | 2011-11-02 | 山东力诺瑞特新能源有限公司 | 一种太阳能聚氨酯保温材料 |
US20130035409A1 (en) | 2011-08-03 | 2013-02-07 | Evonik Goldschmidt Gmbh | Polysiloxane polyether copolymers having (polyether)moieties comprising carbonate groups and their use as stabilizers for the production of polyurethane foams |
WO2016021630A1 (ja) | 2014-08-06 | 2016-02-11 | 株式会社カネカ | 変成シリコーン樹脂発泡体 |
JP2016214296A (ja) | 2015-05-14 | 2016-12-22 | 株式会社カネカ | 粘着層を持つ軟質発泡体を用いた褥瘡予防パッド |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019156931A (ja) | 2019-09-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5841055B2 (ja) | 硬化性組成物 | |
JP6141910B2 (ja) | 硬化性組成物 | |
US6579924B2 (en) | Pitch pocket and sealant | |
EP2698481B1 (en) | Cladding material for construction | |
JP5883439B2 (ja) | 硬化性組成物 | |
JP2012057148A (ja) | 硬化性組成物 | |
WO2012121288A1 (ja) | 接着剤組成物と木材からなる接着構造体 | |
US11104776B2 (en) | Liquid resin composition | |
EP0902042B1 (en) | Curable composition | |
JP7141269B2 (ja) | 吸音方法、及び吸音材 | |
JP6290785B2 (ja) | 湿分硬化性組成物 | |
CN112424269B (zh) | 发泡体用树脂组合物、发泡体及发泡体的制造方法 | |
JP7053315B2 (ja) | 断熱材、及び、断熱材の製造方法 | |
WO2012036109A1 (ja) | 硬化性組成物 | |
JP2019182883A (ja) | 発泡体形成用の液状樹脂組成物の製造方法、発泡体の製造方法、及び発泡体 | |
JP6818540B2 (ja) | 硬化性組成物 | |
JP2012057150A (ja) | 硬化性組成物 | |
JP5173364B2 (ja) | 硬化性組成物 | |
WO2016047519A1 (ja) | 硬化性組成物およびその硬化物 | |
JP2021033295A (ja) | 吸音材、吸音方法、遮音方法、吸音構造体、建築物、車両、吸音材の製造方法、及び吸音構造体の製造方法 | |
JP6839542B2 (ja) | 硬化性組成物 | |
JP5188698B2 (ja) | 硬化性組成物 | |
WO2023013487A1 (ja) | 多液型硬化性組成物およびその利用 | |
JP2021098806A (ja) | 硬化性組成物及びその硬化物 | |
JP2019210425A (ja) | 多孔体の製造方法、及び多孔体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210127 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220128 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220208 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220307 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220322 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220331 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7053315 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |