JP2000080192A - 発泡性樹脂組成物 - Google Patents

発泡性樹脂組成物

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JP2000080192A
JP2000080192A JP10320800A JP32080098A JP2000080192A JP 2000080192 A JP2000080192 A JP 2000080192A JP 10320800 A JP10320800 A JP 10320800A JP 32080098 A JP32080098 A JP 32080098A JP 2000080192 A JP2000080192 A JP 2000080192A
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compound
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resin composition
molecule
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JP10320800A
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English (en)
Inventor
Shintarou Yukimitsu
新太郎 幸光
Naoaki Nakanishi
直明 中西
Katsuya Ouchi
克哉 大内
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難燃性を有し、また変色が少ない発泡性樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】 (A)炭素−炭素二重結合を有する有機
化合物、(B)SiH基を有する化合物、(C)発泡
剤、及び/又はOH基を有する化合物、(D)表面処理
されたリン系難燃剤、及び/又は(E)3級アミンを含
有する老化防止剤を含有する発泡性樹脂組成物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温あるいは比較
的低温の加熱下において、発泡硬化させることができ、
得られる発泡体が難燃性に優れ、また変色のおこりにく
い発泡性樹脂組成物を提供する。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、防音、断熱、
止水、気密、制振、保護、クッション、装飾等の用途に
好適に利用できる発泡体が得られる発泡性樹脂組成物に
関するものである。その用途の具体例としては、車両用
のクッション材、天井材、ドアトリム中材、フロアクッ
ション制振吸音材、カークーラー断熱材、ダンパー用エ
アーシール材、防水材、ガスケット、エアフィルター、
センターピラーガーニッシュ、ヘッドライナー、クォー
タートリム、ダストカバー、燃料タンク内セーフティー
フォーム、オイルフィルター、フレキシブルコンテナ
ー、クラッシュパッド、サンバイザー、ヘッドレスト、
インシュレーター、ダッシュボード、ドアパネル、ピラ
ー、コンソールボックス、エネルギー吸収バンパー、冷
凍車・保冷車・タンクローリー車・冷凍コンテナー車等
の断熱材、ガード防音材等、船舶用の断熱材、浮力材、
FRPボード芯材、ブイ等、寝装品用のクッション材
等、家具等のクッション材、パッキング材等、電気・電
子機器用のフィルター、吸音断熱材、プリンター吸音
材、ヘッドホーンイヤーパット等、包装用の緩衝材、建
築用では屋根・天井・壁・床の断熱材、水道配管等のカ
バー、ドアパネル、サイジングパネル、金属・サイジン
グパネル等の芯材、間仕切りパネルの芯材、畳・ふすま
芯材、バスタブ等の断熱保温芯材、目地材、シーリング
材、接着剤、システム天井断熱パネル、屋上断熱防水
材、冷凍倉庫・気密倉庫等の気密断熱材、プラントのタ
ンク・配管の保温・保冷材等、家電用では冷蔵庫・冷凍
庫・電子ジャー等の断熱材、ルームクーラーの結露防止
材、また、スポーツ用品や医療品及び化粧用パフ、肩パ
ット、スリッパ、サンダル、剣山、玩具等の生活用品用
途が挙げられる。また、本発明の発泡性樹脂組成物は、
注型法における物品形状の型取りや、型からのモデルサ
ンプル作製や装飾品作製等にも利用できる。
【0003】
【従来の技術】難燃性を有する発泡体は、建材分野で多
く使用されているが、現在難燃剤として用いられている
ハロゲン系難燃剤は、燃焼時に毒性ガスの発生があるた
め、より安全な難燃剤への変更が望まれ、そのような難
燃剤として赤リン、ポリリン酸アンモニウム等のリン系
難燃剤の使用が検討されている。
【0004】一方、最近、発泡時の作業環境を改善する
新規の発泡性樹脂組成物として、二重結合を有する有機
化合物とSiH化合物と発泡剤及び/又はOH化合物よ
りなる発泡性樹脂組成物が報告されており、この組成物
への上記リン系難燃剤添加による難燃性の付与が期待さ
れるが、この組成物へリン系難燃剤を添加しようとする
と、硬化速度が低下する等の理由から、十分な難燃性を
得るには至っていない。
【0005】また、上記二重結合を有する有機化合物と
SiH化合物と発泡剤及び/又はOH化合物よりなる発
泡性樹脂組成物による発泡体は、発泡後しばらくすると
黄変し、外観性が低下するという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
に鑑みてなされたもので、難燃性を有し、また変色が少
ない発泡体が得られる発泡性樹脂組成物を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討の
結果、(A)成分である炭素−炭素二重結合を有する有
機化合物と(B)成分であるSiH基を有する化合物、
(C)成分である発泡剤、及び/又はOH基を有する化
合物とからなる発泡性樹脂組成物において、表面処理さ
れたリン系難燃剤(D)を添加することにより、難燃性
が著しく向上することを見出し、また、3級アミンを含
有する老化防止剤(E)を添加することにより、着色性
が著しく向上することを見出した。
【0008】すなわち、本発明の発泡性樹脂組成物は、
(A)炭素−炭素二重結合を有する有機化合物、(B)
SiH基を有する化合物、(C)発泡剤、及び/又はO
H基を有する化合物、(D)表面処理されたリン系難燃
剤、及び/又は(E)3級アミンを含有する老化防止剤
を含有してなるものである。
【0009】(A)成分としては、一分子中に1つ以上
の炭素−炭素二重結合を有するフェノール系、及び/又
はビスフェノール系誘導体を用いることができる。
【0010】(B)成分としては、一分子中に1個以上
のSiH基を有する、鎖状及び/又は環状オルガノシロ
キサンを用いることができ、一分子中に1個以上のSi
H基を有し、かつ、スチレン誘導体、フェノール誘導
体、ビスフェノール誘導体、ポリエーテル誘導体、及び
オレフィン誘導体から選ばれた1種以上の化合物より導
入される骨格をその分子中に有する、鎖状及び/又は環
状オルガノシロキサンを好適に用いることができる。
【0011】(C)成分の発泡剤としては、沸点100
℃以下の揮発性化合物を用いることができる。また、O
H基を有する化合物としては、OH基が炭素原子と直接
結合している有機化合物及び/又は水を用いることがで
きる。
【0012】(D)成分としては、表面処理された赤リ
ン、または表面処理されたポリリン酸アンモニウムを用
いることができる。
【0013】(E)成分としては、3級アミンを含有す
るヒンダードアミン系老化防止剤を用いることができ
る。
【0014】本発明の発泡性樹脂組成物においては、上
記(A)〜(E)成分に加えて、(F)成分として、水
酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウムから選ばれた
1種以上の難燃剤をさらに含有させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の樹脂組成物で用い
られる(A)〜(F)の各成分について順に説明する。
【0016】(A)成分 まず、(A)成分である、炭素−炭素二重結合を有する
有機化合物について述べる。
【0017】(A)成分の炭素−炭素二重結合(以下、
アルケニル基と呼ぶ)は、(B)成分とのヒドロシリル
化反応による付加反応が可能なものであれば特に限定さ
れず、2価以上の置換基を介して(A)成分の骨格部分
に結合していれば良く、また、この2価以上の置換基
は、構成元素としてC、H、N、O、S、ハロゲンのう
ちのいずれか1種以上のみを含む炭素数0〜10の置換
基であれば特に限定されず、これらの2価以上の置換基
の2つ以上が共有結合によりつながって1つの2価以上
の置換基を構成していてもよい。これらの中でも、原料
入手性と合成の容易さの面から、ビニル基、アリル基、
メタリル基、アリルオキシ基、アクリル基、メタクリル
基が好ましい。
【0018】当該アルケニル基は分子内のどこに存在し
てもよいが、反応性の点から側鎖又は末端に存在するの
が好ましい。
【0019】(A)成分の骨格構造は、有機化合物であ
れば、特に制限なく使用でき、単量体骨格としては、例
えばフェノール系、ビスフェノール系、エポキシ樹脂モ
ノマー、イソシアナート又はこれらの混合物が挙げられ
る。重合体では、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポ
リカーボネート系、飽和炭化水素系、ポリアクリル酸エ
ステル系、ポリアミド系、ジアリルフタレート系、フェ
ノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂系)、ポ
リウレタン系、ウレア系、メラミン系重合体、エポキシ
樹脂等の骨格が挙げられる。1分子内に炭素−炭素二重
結合を2個以上有するブタジエン、イソプレン、デカジ
エン、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパント
リアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリル
エーテル、1,3−ジイソプロペニルベンゼン、1,4
−ジイソプロペニルベンゼンのような低分子化合物を用
いることもできる。
【0020】中でも、難燃性の面から、フェノール系、
及び/又はビスフェノール系誘導体が好ましく、フェノ
ール系誘導体の具体例としては、特に制限はないが、フ
ェノール、クレゾール、アニソール、キシレノール、レ
ゾルシン、カテコール、ピロガロール、フェノール−ホ
ルムアルデヒド系、例えば、ノボラック型フェノール樹
脂、レゾール型フェノール樹脂、アンモニアレゾール型
フェノール樹脂、ベンジリックエーテル型フェノール樹
脂等が挙げられる。
【0021】ビスフェノール系誘導体の具体例として
は、特に制限はないが、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールE、ビスフェノールS、テトラ
ブロモビスフェノールA等が挙げられる。
【0022】(A)成分の例としては、式(1)〜式
(3)で示された構造から選ばれる有機化合物が挙げら
れる。
【0023】
【化1】
【化2】
【化3】 (ただし、式(1)〜式(3)において、R1 は、H又
はCH3 を示し 、R2,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R12
は、構成元素としてC,H,N,O,S,ハロゲンのみ
を含む炭素数0〜6の2価の置換基を示し、R7
8 ,R9 ,R10,R11は、炭素数0〜6の1価の置換
基を示し、X,Yは、構成元素としてC,H,N,O,
S,ハロゲンのみを含む、炭素数0〜10の2価の置換
基を示す。また、式(1)において、n,mは、0〜1
00の整数、lは1〜30の整数、p,qは、0〜3の
整数を示し、式(2)において、n,m,lは、0〜1
00の整数、sは1〜30の整数を示し、p,q,r
は、0〜3の整数を示し、式(3)において、n,m
は、0〜4の整数を示す。)
【0024】(A)成分のより具体的な例としては、入
手のしやすさから、ビスフェノールAのアリル化体が好
ましく、中でも、O,O−ジアリルビスフェノールA、
及び、2,2’−ジアリルビスフェノールAが好まし
い。
【0025】(A)成分の製造方法には特に制限がな
く、従来知られている方法が用いられ、例えば、国際公
開WO96/15194に記載の製造方法が挙げられる
が、より具体的には、炭素−炭素二重結合を有するハロ
ゲン化物と骨格構造中のヒドロキシル基をアルカリを介
在させて反応させる方法が、原料の入手の容易さから好
ましい。
【0026】(A)成分の有機化合物の炭素−炭素二重
結合の数は、1分子当たりの平均で1個を越えることが
好ましく、特に2個以上であることが好ましい。
【0027】(A)成分の有機化合物は、100℃以下
の温度において流動性があることが好ましい。その構造
は線状でも枝分かれ状でもよく、分子量は特に限定され
ないが、100〜100,000程度の範囲内の任意の
ものが好適に使用でき、100〜20,000のものが
特に好ましい。
【0028】(A)成分の有機化合物は、単独で用いて
も、2種以上のものを混合して用いてもよい。
【0029】(B)成分 次に(B)成分であるヒドロシリル基を有する化合物に
ついて述べる。
【0030】本発明に使用できるヒドロシリル基を有す
る化合物については特に制限がなく、国際公開公報WO
96/15194に記載された化合物等が使用できる
が、入手容易性の面から、1分子中に1個以上のヒドロ
シリル基を有する鎖状、及び/又は環状ポリオルガノシ
ロキサンを好適に用いることができる。
【0031】なかでも、1分子中に1個以上のヒドロシ
リル基を有し、スチレン誘導体、フェノール誘導体、ビ
スフェノール誘導体、ポリエーテル誘導体、オレフィン
誘導体から選ばれた1種以上の化合物より導入される骨
格をその分子中に有する鎖状及び/又は環状のポリオル
ガノシロキサンであることが好ましい。
【0032】鎖状及び環状のオルガノハイドロジェンポ
リシロキサンの具体例としては、下記の一般式(4)又
は(5)で示される化合物が挙げられる。
【0033】
【化4】 (式(4)において、m≧2、n,l≧0、p≧1、3
≦(m+n+l)×p≦80であり、R,R10,R
12,R13は、水素又は炭素数1〜20の炭化水素基
であって、1個以上の芳香族置換基を含有してもよいも
のとする。R11は、実質的にポリオキシアルキレン基
を示す。)
【化5】 (式(5)において、m≧2、n,l≧0、p≧1、3
≦(m+n+l)×p≦20であり、R,R10,R
11は、上記と同じ。)
【0034】また、上記のような鎖状、環状のオルガノ
ハイドロジェンポリシロキサンが、2価以上の置換基を
介して1分子中に2個以上存在するものも好適に用いら
れ、その例としては、下記一般式(6)、(7)及び
(8)で表される化合物が挙げられる。
【0035】
【化6】
【化7】 (式(6)及び(7)において、m≧2、n,l≧0、
p≧1、3≦(m+n+l)×p≦80であり、R,
10, R11,R12,R13は、上記と同じ。R14
は、2価以上の置換基を示す。)
【0036】
【化8】 (式(8)において、m≧2、n,l≧0、p≧1、3
≦(m+n+l)×p≦20であり、R,R10, R
11, R14は、上記と同じ。)
【0037】上記式(6)〜(8)においてR14で表
される2価以上の置換基は特に限定されず、ビニル基、
アリル基、アクリル基、メタクリル基等の炭素−炭素二
重結合や、ヒドロキシル基、カルボキシル基などのOH
基を分子内に2個以上有する化合物に由来するもの等が
適宜用いられる。R14の骨格については特に制限はな
いが、A成分との相溶性と合成の容易さから、A成分と
同様の骨格からヒドロシリル化等の反応により導入され
た骨格が好ましい。この反応に適したA成分の例として
は、上記式(1)〜式(3)で示された構造から選ばれ
る有機化合物が挙げられ、より具体的な例としては、入
手の容易さからビスフェノールAのアリル化体が好まし
く、中でも、O,O−ジアリルビスフェノールA及び2,
2'−ジアリルビスフェノールAが好ましい。
【0038】なお、上記式(6)〜(8)で表された化
合物はあくまで一例であり、例えば、それぞれの化合物
中のヒドロシリル基がさらに他の置換基を介して鎖状又
は環状オルガノハイドロジェンポリシロキサンと結合し
たような構造のものを用いることももちろん差し支えな
い。
【0039】上記した一般式(4)及び(5)で表され
る化合物としては、特に次の一般式(9)及び(10)
で表される化合物が好適に用いられる。
【0040】
【化9】 (式(9)において、m≧2、n≧0、l,k,q≧1、
pは0〜5の整数、10≦(m+n+l+k)×q≦8
0であり、R,R10, R11,R12,R13は、上
記と同じ。)
【化10】 (式(10)において、m≧2、n≧0、l,k,q≧
1、pは0〜5の整数、3≦(m+n+l+k)×p≦
20であり、R,R10, R11は、上記と同じ。)
【0041】上記した一般式(4)及び(5)で得られ
る化合物を得る方法としては、末端に二重結合(例えば
アリル基)やOH基等のヒドロシリル基と反応しうる官
能基を有するポリオキシアルキレン化合物及び芳香環含
有有機基と、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンと
の反応による方法や、予めポリオキシアルキレン鎖及び
芳香環含有有機基を有する珪素化合物を用いてポリオル
ガノハイドロジェンシロキサンを合成する方法や、ある
いは上記珪素化合物とポリオルガノシロキサンとの再分
配反応などが利用できる。
【0042】具体的には、例えば次の式(11)及び式
(12):
【化11】 (式(11)中、m≧2、n≧0、p≧1、10≦(m
+n)×p≦80であり、R,R10,R12,R
13は、上記と同じ。)、
【化12】 (式(12)中、m≧2、n≧0、p≧1、3≦(m+
n)×p≦20であり、R,R10は、上記と同
じ。)で表される鎖状、環状のポリオルガノハイドロジ
ェンシロキサンと、 H2 C=CHCH2 −[(PO)n −(EO)m l
OH H2 C=CHCH2 −[(PO)n −(EO)m l
OCH32 C=CHCH2 −[(PO)n −(EO)m l
OC2 52 C=CHCH2 −[(PO)n −(EO)m l
OC3 72 C=CHCH2 −[(PO)n −(EO)m l
OC4 92 C=CHCH2 −[(PO)n −(EO)m l
OPh HO−[(PO)n −(EO)m l −CH3 HO−[(PO)n −(EO)m l −C2 5 HO−[(PO)n −(EO)m l −C3 7 HO−[(PO)n −(EO)m l −C4 9 HO−[(PO)n −(EO)m l −Ph (上記各式において、1≦(m+n)×l≦80、m,
n≧0、l≧1)などのポリエーテル系化合物と、スチ
レン、4−メチルスチレン、2,4−メチルスチレン、
α−メチルスチレン、4−ブロモスチレン、2−ビニル
ナフタレン、アリルベンゼン、アリルアニソール、アリ
ルフェニルエーテル、o−アリルフェノール、p−イソ
プロペニルフェノール、フェノール、o−クレゾール、
ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、安息香
酸、4−ヒドロキシ安息香酸などの芳香環含有化合物と
の反応が挙げられる。
【0043】式(11)で表される鎖状のポリオルガノ
ハイドロジェンシロキサンの具体的な例としては、ポリ
メチルハイドロジェンシロキサン、ポリエチルハイドロ
ジェンシロキサン、ポリフェニルハイドロジェンシロキ
サン、メチルハイドロジェンシロキサン−ジメチルシロ
キサン共重合体、メチルハイドロジェンシロキサン−ジ
エチルシロキサン共重合体、メチルハイドロジェンシロ
キサン−メチルフェニルシロキサン共重合体、及びエチ
ルハイドロジェンシロキサン−ジメチルシロキサン共重
合体などが挙げられる。
【0044】また、式(12)で表される環状のポリオ
ルガノハイドロジェンシロキサンにおけるシロキサン単
位の具体的な例としては、メチルハイドロジェンシロキ
サン、エチルハイドロジェンシロキサン、フェニルハイ
ドロジェンシロキサン、ジメチルシロキサン、ジエチル
シロキサン、メチルフェニルシロキサンなどが挙げら
れ、これらが共重合して環状体を成したものが用いられ
る。
【0045】ここで、式(4)及び式(5)に示したポ
リシロキサンにおいて、全シロキサン単位に対するポリ
オキシアルキレン基及び芳香環含有有機基が結合した全
ケイ素原子の割合を変性率を呼ぶことにする。
【0046】十分な整泡性を得るためには、他成分の組
成や混合比にもよるが、上記変性率は、一般的には5〜
90%が好ましく、5〜25%が特に好ましい。ただ
し、変性率には分布が存在するので、ここで挙げる数値
は平均値とする。変性率が5%より低いと炭素−炭素二
重結合を有する有機化合物との相溶性が悪くなり、整泡
性が低下し、発泡体のセルが微細にならず、場合によっ
ては発泡途中に破泡が生じ、十分な発泡倍率が得られな
いことがある。逆に変性率が90%より高いとヒドロシ
リル基当量が大きくなり、この化合物を硬化剤として単
独で用いて発泡体を得るためには、多量を必要とし、発
泡倍率の低い発泡体しか得られないので好ましくない。
【0047】また、上記変性率中に占める芳香環含有有
機基が結合した割合は、発泡体製造時の混合物の相溶性
への悪影響を生じない範囲で任意に調節することができ
る。
【0048】ポリオキシアルキレン鎖の構造としては、
オキシエチレン単位の割合が多いほうが好ましく、全オ
キシアルキレン単位に対するオキシエチレン単位の割合
は、数単位で50〜100%のものが好ましい。オキシ
アルキレン単位の割合がこれより小さいと十分な整泡性
が得られない。
【0049】オキシアルキレン鎖の分子量は、特に限定
されないが、数平均分子量で100〜3000が好まし
く、200〜1000が特に好ましい。数平均分子量が
100より小さいと十分な整泡性が得られず、逆に30
00より大きいとヒドロシリル基の密度が低下するた
め、発泡体を製造する上で十分に硬化させるには多量を
用いねばならず、従って、発泡倍率の低い発泡体しか得
られないので好ましくない。
【0050】(B)成分としては、均一なセルを有しな
がら、内部の亀裂やボイドもなく、しかも発泡終了後に
生じる収縮等も抑制された発泡体を得ることを目的とし
て、次の(a)成分、(b)成分、(c)成分をそれぞ
れ反応することによって得られ、しかも(a)成分由来
のヒドロシリル基が実質上残存した化合物を用いること
もできる; (a)1分子中のケイ素原子の数が3〜10個である鎖
状及び/又は環状のオルガノハイドロジェンシロキサ
ン、(b)(a)成分のヒドロシリル基と反応しうる官
能基を1分子中に2個以上有する化合物、(c)(a)
成分のヒドロシリル基と反応しうる官能基を1分子中に
1個含有する有機化合物。
【0051】これら(a)成分、(b)成分、及び
(c)成分を反応させることによって得られる化合物を
(B)成分として用いた場合、相溶性、整泡性が良好
で、しかも発泡終了後の収縮が10%以下という低い収
縮率まで大幅に抑制される等の効果が得られる。これは
(b)成分が相溶性の改良と収縮の抑制、(c)成分が
相溶性と整泡性の改良に寄与するためと考えられる。
【0052】上記(a)成分のうち鎖状のオルガノハイ
ドロジェンシロキサンの具体例としては、次の一般式
(13)で表されるものが挙げられる。
【0053】
【化13】 (式(13)中、j≧2、k≧0、q≧1、3≦(j+
k)×q≦8であり、R ,R12,R13は、上記と
同じ。)、
【0054】また、環状のオルガノハイドロジェンシロ
キサンの具体例としては、次の一般式(14)で表され
るものが挙げられる。
【0055】
【化14】 (式(14)中、j≧2、k≧0、q≧1、3≦(j+
k)×q≦10であり、Rは、上記と同じ。)
【0056】上記(a)成分である鎖状及び環状シロキ
サンの1分子あたりのヒドロシリル基の数は、2個以上
10個以下であることが好ましく、より好ましくは2個
以上6個以下である。1分子あたりのヒドロシリル基が
2個未満であると、最終的に得られる発泡体の物理的強
度が低下し、その結果収縮が抑制されにくくなり、逆に
10個を越えると、収縮のみならず発泡体に亀裂が生じ
る場合がある。
【0057】上記(a)成分の具体的な例としては、ポ
リメチルハイドロジェンシロキサン、ポリエチルハイド
ロジェンシロキサン、ポリフェニルハイドロジェンシロ
キサン等やこれらの共重合体あるいは混合物が挙げられ
る。
【0058】また、環状シロキサンのより具体的な例と
しては、1,3,5−トリメチルシクロトリシロキサン、
1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、
1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサ
ン、及びこれらの混合物などが挙げられる。
【0059】次に(b)成分についてであるが、ヒドロ
シリル基と反応しうる官能基としては、ビニル基、アリ
ル基、アクリル基、メタクリル基などの炭素−炭素二重
結合や、ヒドロキシル基、カルボキシル基などのOH基
を有する化合物が挙げられ、これらの2種以上が1分子
内に存在してもよい。
【0060】上記官能基は分子内のどこに存在してもよ
いが、反応性の点から側鎖又は末端に存在するのが好ま
しい。1分子中におけるヒドロシリル基と反応しうる官
能基の数は、2個以上4個以下が好ましく、2個以上3
個以下がより好ましい。1分子中におけるヒドロシリル
基と反応しうる官能基の数が4個を越えると、(a)成
分と(b)成分との反応の際にゲル状になる場合があり
好ましくない。
【0061】(b)成分の骨格についても特に制限がな
く、通常の有機単量体骨格又は有機重合体骨格、水など
の無機化合物が挙げられる。
【0062】有機単量体骨格としては、例えば炭化水素
系、芳香族炭化水素系、フェノール系、ビスフェノール
系、エポキシ樹脂モノマー、イソシアナート又はこれら
の混合物が挙げられる。有機重合体では、ポリエーテル
系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、飽和炭化水
素系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアミド系、ジア
リルフタレート系、フェノール−ホルムアルデヒド系
(フェノール樹脂系)、ポリウレタン系、ポリウレア
系、メラミン系重合体、エポキシ樹脂等の骨格が挙げら
れる。
【0063】(b)成分の具体的な例としては、1,9
−デカジエンなどの、α,ω−アルカジエン、ジビニル
ベンゼン、ジアリルベンゼン、1,4−ブタンジオール
及びアリルエーテル、無水フタル酸及びそのアリルエス
テル、O,O'−ジアリルビスフェノールA、2,2'−ジ
アリルビスフェノールA、エチレングリコールあるいは
ジエチレングリコール及びこれらのアリルエーテル、ア
リル末端ポリプロピレンオキシド及びポリエチレンオキ
シド、無水フタル酸−エチレングリコール重合体あるい
は無水フタル酸−ジエチレングリコール重合体のアリル
エステル、9−デセン−1−オール、エチレングリコー
ルモノアリルエーテルなどが挙げられる。これら以外に
も、上記(A)成分の具体例として挙げたものを適宜用
いることができる。なお、(b)成分と(A)成分が類
似した構造の場合には、系の相溶性を高めることがで
き、微細なセルを有する発泡体が得られる。
【0064】(b)成分の分子量は特に限定されない
が、100,000程度以下のものが適宜使用でき、1
0,000以下のものが好ましい。
【0065】次に(c)成分であるが、(c)成分の、
ヒドロシリル基と反応しうる官能基の例としては、上記
した(b)成分のヒドロシリル基と反応しうる官能基と
同じものが挙げられる。その存在位置も、(b)成分と
同様、分子内のどこに存在してもよいが、反応性の点か
ら側鎖又は末端に存在するのが好ましい。さらに、
(c)成分の骨格としても、(b)成分の骨格として挙
げた有機単量体及び/又は有機重合体などが例示され
る。
【0066】(c)成分の具体的な例としては、1−ヘ
キセン、1−オクテン、1−デセンなどのα−オレフィ
ンや、1−プロパノール、1−オクタノール、エチレン
グリコールモノエチルエーテルなどのアルコール類、2
−エチルヘキサン酸などのカルボン酸類、アクリル酸ブ
チル、メタクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル類、
スチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチ
レン、α−メチルスチレン、4−ブロモスチレン、2−
ビニルナフタレン、アリルベンゼン、アリルアニソー
ル、アリルフェニルエーテル、o−アリルフェノール、
p−イソプロペニルフェノールなどの芳香族系化合物、
片末端がアリル基、水酸基、(メタ)アクリル基、カル
ボキシル基、他の末端がヒドロシリル基と反応しない有
機基で置換されたポリオキシアルキレン、ポリエステ
ル、アクリル重合体などが挙げられる。
【0067】(c)成分の分子量は特に限定されない
が、100,000程度以下のものが適宜使用でき、1
0,000以下のものが好ましい。
【0068】上記(a)、(b)、(c)各成分の混合
比、すなわち(a)成分のヒドロシリル基のモル数を
x、(b)成分の(a)成分と反応しうる官能基のモル
数をy、(c)成分の(a)成分と反応しうる官能基の
モル数をzとした場合のy/x及びz/xの値について
は特に制限はないが、0.01≦y/x≦0.5、0.
001≦z/x≦0.8であることが好ましく、0.1
≦y/x≦0.4、0.01≦z/x≦0.4であるこ
とがより好ましい。
【0069】y/xが0.01より小さいと、本発明の
目的である収縮の抑制等がが十分にできず、逆に0.5
を越えると(a)成分と(b)成分との反応時において
高分子量化等に伴う粘度上昇などが起こるため好ましく
ない。また、z/xが0.001より小さいと系の相溶
性が十分でなく、その結果発泡体のセルが荒れるなどの
傾向を示すようになり、逆に0.8を越えると収縮を抑
制する効果が少なくなる傾向が生じる。
【0070】なお、(a)成分に対し、(b)、(c)
各成分をそれぞれ反応させるには、後述する(A)成分
と(B)成分との反応(ヒドロシリル化)、及び(B)
成分と(C)成分のOH基を有する化合物との反応を行
う際と同種の触媒を用いるのが一般的である。
【0071】上記(a)、(b)、(c)各成分の反応
により得られる化合物は、(b)成分が多官能であるた
め種々の構造を有する化合物の混合物となるが、その一
つの例としては、次の式(15)で表される化合物を含
むものが挙げられる。なお、これらの混合物は精製せず
にそのまま使用することができる。
【0072】
【化15】 (式(15)において、nは1以上100以下、好まし
くは40以下の整数を示す。)
【0073】上記した本発明における(B)成分は、1
種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いても
よい。
【0074】(B)成分のヒドロシリル基の個数は、
(A)成分の炭素−炭素二重結合と同様、硬化性の点か
ら1分子あたりの平均で1個を越えることが好ましく、
2個以上であることがより好ましい。また、この(B)
成分と(C)成分とが脱水素縮合して、発泡に関与する
のであるから、該ヒドロシリル基の個数は、目的とする
発泡倍率によって決まるが、一般に3個以上であること
がさらに好ましい。ただし、ヒドロシリル基を2個以上
有する分子がある程度含まれていれば、平均値が2個以
下でも十分に硬化する場合がある。一方、当該個数の上
限については、化合物の入手の容易性や発泡と硬化のバ
ランス等から80以下が好ましく、50以下がより好ま
しい。
【0075】(C)成分 次に(C)成分の発泡剤及びOH基を有する化合物につ
いて述べる。
【0076】発泡剤とOH基を有する化合物について
は、それぞれ単独で用いても併用しても良い。
【0077】発泡剤は特に制限はなく、例えば、ポリウ
レタン、フェノール、ポリスチレン、ポリオレフィン等
の有機発泡体に通常用いられるものから選択して用いる
ことが可能である。安定した発泡体を製造するには、揮
発性化合物を発泡剤として予め組成物に添加し、発熱や
減圧により発泡させる方法が好ましい。
【0078】発泡剤が揮発性化合物の場合には、その沸
点は100℃以下が好ましく、80℃以下がより好まし
く、50℃以下が特に好ましい。また、装置や取り扱い
の容易さ等を考えると、沸点が−30℃から35℃程度
のものが好ましい。
【0079】上記揮発性化合物の種類は特に限定されな
いが、作業性と安全性との面から、炭化水素、フロン、
エーテル等の有機化合物、二酸化炭素、窒素、空気等か
ら選ばれる化合物を単独で、あるいは2種以上用いるこ
とが好ましい。
【0080】炭化水素としては、メタン、エタン、プロ
パン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペ
ンタン、ネオペンタン、n−ヘキサン、2−メチルペン
タン、3−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、
2,3−ジメチルブタン、シクロペンタン、シクロブタ
ン、シクロペンタン、シクロヘキサン等が挙げられる。
【0081】フロン類としては、トリクロロフルオロメ
タン(R11)、ジクロロジフルオロメタン(R1
2)、クロロトリフルオロメタン(R13)、ブロモト
リフルオロメタン(R13B1)、テトラフルオロメタ
ン(R14)、ジクロロフルオロメタン(R21)、ク
ロロジフルオロメタン(R22)、トリフルオロメタン
(R23)、ジフルオロメタン(R32)、フルオロメ
タン(R41)、テトラクロロジフルオロエタン(R1
12)、トリクロロトリフルオロエタン(R113)、
ジクロロテトラフルオロエタン(R114)、ジブロモ
テトラフルオロエタン(R114B2)、クロロペンタ
フルオロエタン(R115)、ヘキサフルオロエタン
(R116)、クロロトリフルオロエタン(R12
3)、テトラフルオロエタン(R134a)、ジクロロ
フルオロエタン(R141b)、クロロジフルオロエタ
ン(R142b)、ジフルオロエタン(R152a)、
オクタフルオロプロパン(R218)、ジクロロペンタ
フルオロプロパン(R225)、ヘキサフルオロプロパ
ン(R236ea)、ペンタフルオロプロパン(R24
5fa)、オクタフルオロシクロブタン(RC31
8)、ヘキサフルオロブタン(R356mffm)、ペ
ンタフルオロブタン(R365mfc)、デカフルオロ
ペンタン(R4310mee)等が挙げられる。環境問
題等を考慮すると、クロロフルオロカーボン(CFC)
よりは、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCF
C)、いわゆる代替フロンが好ましく、更にハイドロフ
ルオロカーボン(HFC)を使用するのが特に好まし
い。すなわち、テトラフルオロエタン、ジフルオロエタ
ン、オクタフルオロプロパン、ヘキサフルオロプロパ
ン、ペンタフルオロプロパン、オクタフルオロシクロブ
タン、ヘキサフルオロブタン、ペンタフルオロブタンが
特に優れている。
【0082】エーテル類としては、ジメチルエーテル、
ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジプロピル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルメチルエー
テル、ブチルエチルエーテル、tert−ブチルメチル
エーテル、tert−ブチルエチルエーテル、1,1−
ジメチルプロピルメチルエーテル、メチルペンタフルオ
ロエチルエーテル、2,2,2−トリフルオロエチルエ
ーテル、メチル(トリフルオロメチル)テトラフルオロ
エチルエーテル等が挙げられる。
【0083】また、他の発泡方法として、例えばNaH
CO3 、(NH42 CO3 、NH 4 HCO3 、NH2
NO2 、Ca(N32 、NaBH4 等の無機系発泡
剤、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリ
ル、バリウムアゾジカルボキシレート、ジニトロソペン
タメチレンテトラミン、パラトルエンスルホニルヒドラ
ジッド等の有機系発泡剤、イソシアネートと活性水素基
含有化合物との反応による二酸化炭素の発生、機械的な
攪拌等を併用することも可能である。
【0084】次に、OH基を有する化合物について述べ
る。本発明で用いるOH基を有する化合物の種類は特に
限定されないが、従来のシリコーンフォームで多く用い
られているOH基含有(ポリ)シロキサンではなく、塗
料のはじきの原因と考えられるシロキサン結合を分子骨
格中に含まず、OH基が炭素原子と直接結合している有
機化合物及び水のいずれか一方又は両方を用いるのが好
ましく、これにより炭素−炭素二重結合を有する有機化
合物を使用する効果がより顕著になる。OH基が炭素原
子と直接結合している化合物とは、アルコール類、カル
ボン酸類等である。
【0085】アルコール類としては、メタノール、エタ
ノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n
−ブタノール、iso−ブタノール、tert−ブタノ
ール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール
モノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレング
リコールモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエー
テル等の1価のアルコール、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,
3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサメチレングリ
コール、1,9−ノナメチレングリコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ソルビトール、スクロース、グリセリンモノアリルエー
テル等の多価アルコール、ポリプロピレングリコール、
ポリエチレングリコール及びこれらの共重合体、ポリテ
トラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール
(ソルビトール、スクロース、テトラエチレンジアミ
ン、エチレンジアミン等を開始剤とした一分子内にOH
基を3個以上含むものも含む)、アジペート系ポリオー
ル、ポリカプロラクトン系ポリオール、ポリカーボネー
ト系ポリオール等のポリエステルポリオール、エポキシ
変性ポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ベ
ンジリックエーテル型フェノールポリオール等のフェノ
ール系ポリオール、ルミフロン(旭硝子社製)等のフッ
素ポリオール、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブ
タジエンポリオール、ひまし油系ポリオール、ハロゲン
含有難燃性ポリオール、リン含有難燃性ポリオール、フ
ェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カ
テコール、ピロガロール、ビスフェノールA、ビスフェ
ノールB、ビスフェノールS、フェノール樹脂等のフェ
ノール性OH基を有する化合物、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテ
ル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、東亜合成
化学工業(株)製のアロニクス5700、4−ヒドロキ
シスチレン、日本触媒化学工業(株)製のHE−10、
HE−20、HP−10及びHP−20(いずれも末端
にOH基を有するアクリル酸エステルオリゴマー)、日
本油脂(株)製のブレンマーPPシリーズ(ポリプロピ
レングリコールメタクリレート)、ブレンマーPEシリ
ーズ(ポリエチレングリコールモノメタクリレート)、
ブレンマーPEPシリーズ(ポリエチレングリコールポ
リプロピレングリコールメタクリレート)、ブレンマー
AP−400(ポリプロピレングリコールモノアクリレ
ート)、ブレンマーAE−350(ポリエチレングリコ
ールモノアクリレート)、ブレンマーNKH−5050
(ポリプロピレングリコールポリトリメチレンモノアク
リレート)及びブレンマーGLM(グリセロールモノメ
タクリレート)、OH基含有ビニル系化合物とε−カプ
ロラクトンとの反応により得られるε−カプロラクトン
変性ヒドロキシアルキルビニル系モノマー等のOH基含
有ビニル系モノマー(これらは(A)成分と(C)成分
の兼用物質としても利用できる)、前記OH基含有ビニ
ル系モノマーとアクリル酸、メタクリル酸、それらの誘
導体等との共重合により得ることができるOH基を有す
るアクリル樹脂、その他アルキド樹脂、エポキシ樹脂等
のOH基を有する樹脂が挙げられる。
【0086】これらのOH基含有化合物の中でも、硬化
反応時の発熱による蒸発・気化等によって気泡の合一、
肥大化、破泡等の悪影響を及ばさないことから、炭素数
3以上のアルコールが望ましく、具体的には、n−プロ
パノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、i
so−ブタノール、tert−ブタノール、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエー
テル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル等が好ましい。さら
にSiH基との反応の容易さや脱水素縮合が進行しても
架橋が起こらないこと、及び取扱いの際の臭気の面か
ら、n−プロパノール、n−ブタノール、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエー
テル等の1級アルコールが特に好ましい。
【0087】一方、カルボン酸類としては、酢酸、プロ
ピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、n−吉草酸、ヘキサン
酸、2−エチルヘキサン酸、マロン酸、こはく酸、アジ
ピン酸、meso−1,2,3,4−テトラカルボン
酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸
等が挙げられる。この中でも、SiH基との反応の容易
さや脱水素縮合が進行しても架橋が起こらないことから
1価のカルボン酸が好ましく、さらに取扱時の臭気の面
から2−エチルヘキサン酸が特に好ましい。
【0088】水酸基当量が大きくなると、添加するOH
基含有化合物の体積が大きくなり、発泡倍率が上がらな
くなるため、水酸基当量が1〜33mmol/gの化合
物が好ましく、反応性の点から2.5〜25mmol/
gのものがより好ましい。
【0089】また発泡速度の調整のために2種類以上の
OH化合物を併用することも可能である。併用する場
合、例えばn−プロパノール等の1級アルコールとis
o−プロパノール等の2級アルコール、カルボン酸と1
級アルコール、あるいはカルボン酸と水との組み合わせ
が好ましい。さらに硬化時間の調整のためにエチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、グリセリン等の2価以上の多価OH化合物やエチ
レングリコールモノアリルエーテル、グリセリンモノア
リルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、ペンタエ
リスリトールジアリルエーテル、ペンタエリスリトール
トリアリルエーテル、ウンデシレン酸等の分子内にヒド
ロシリル化可能な炭素−炭素二重結合とOH基との両方
を併せ持つ化合物を使用することもできる。
【0090】なお、1分子内に2個以上のOH基を有す
る(C)成分は、(B)成分と(C)成分との反応で水
素ガスを発生するとともに架橋構造を作るため、硬化時
間の調整のために少量を補助的に使用することは可能で
あるが、多量に用いるのは十分な発泡を行う前に硬化し
てしまうために望ましくない。また、1分子内に炭素−
炭素二重結合とOH基とを有する化合物を(A)成分と
(C)成分の兼用物質として用いることもできる。
【0091】上記(A)〜(C)の3成分の配合割合
は、各成分の構造、目的とする発泡倍率、目的とする物
性により適宜選択されるものであって特に限定はされな
いが、(B)成分のSiH基のモル数xと、(A)成分
の炭素−炭素二重結合のモル数y及び(C)成分のOH
基のモル数zの和との比率が、x:y+z=30:1〜
1:30であることが好ましい。さらに好ましくは、
x:y+z=10:1〜1:10である。SiH基のモ
ル比がx:y+z=30:1を越えると架橋密度が低く
なり、十分な機械的強度が得られず、x:y+z=1:
30未満であると十分な発泡、硬化が起こらない。
【0092】また、(A)成分の炭素−炭素二重結合の
モル数yと(C)成分のOH基のモル数zとの比率には
特に限定はなく、目的とする発泡倍率、目的とする物
性、(A)成分の骨格、(C)成分の種類により、適宜
選定することができるが、一般的にはy:z=100:
1〜1:100が好ましく、y:z=10:1〜1:2
0がより好ましい。
【0093】(D)成分 次に(D)成分である表面処理されたリン系難燃剤は、
赤リン、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウ
ム、リン酸塩類を表面処理したものが使用可能であり、
表面処理方法は、特に制限はないが、熱硬化性樹脂や熱
可塑性樹脂、具体的には、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、アクリル等による表面処理が例示される。(D)成
分の具体例としては、チッソ株式会社製テラージュ、燐
化学株式会社製ノーバエクセル等が挙げられる。添加量
は、作業性と難燃性を両立させるため、(A)成分と
(B)成分の合計100部(重量部、以下同様。)に対
し、1〜200部が好ましく、1〜100部がより好ま
しい。(D)成分は単独で、もしくは2種以上のものを
混合して用いることが可能である。
【0094】(E)成分 次に(E)成分である3級アミンによる老化防止剤は、
特に制限はないが、入手の容易さから、ヒンダードアミ
ン系老化防止剤が好ましい。具体例としては、三共株式
会社製サノールLS−765、LS−292、LS−2
626、LS−440、旭電化工業株式会社製アデカス
タブLA−52、LA−62、LA−63、LA−8
2、チバガイギー株式会社製チヌビン144、622L
D、チマソルブ119FL等が挙げられる。添加量は、
(A)成分と(B)成分の合計100部に対し、0.0
1〜100部が好ましく、0.1〜10部がより好まし
い。上記(E)成分は単独で、もしくは2種以上のもの
を混合して用いることが可能である。
【0095】なお、本発明の発泡性樹脂組成物には、
(E)成分以外の一般に用いられている老化防止剤の添
加も可能である。詳細については後述する。
【0096】(F)成分 本発明の発泡性樹脂組成物には、(A)〜(E)成分に
加えて、難燃性をさらに上げる為に、(F)成分である
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムを添加するこ
とができる。添加量は、作業性と難燃性を両立させるた
め、(A)成分と(B)成分の合計100部に対し、1
〜200部が好ましく、1〜100部がより好ましく、
さらに好ましくは、(D)成分と(F)成分の合計量が
(A)成分と(B)成分の合計量100部に対し1〜1
00部である。(F)成分は、いずれか一方を単独で用
いてもよく、両者を併用してもよい。
【0097】さらに他の難燃剤との併用も可能であり、
他の難燃剤には特に制限はないが、具体例として、テト
ラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノー
ルAエポキシ、デカブロモジフェニルオキサイド等のハ
ロゲン系剤、トリクレジルホスフェート、トリス(クロ
ロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホ
スフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェー
ト、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、リン酸エステルのビスフェノールA変性物、大八化
学製CR747等の液状リン系難燃剤等が挙げられる。
【0098】その他の成分 本発明では、上記(B)成分と(C)成分との脱水素縮
合、及び(A)成分と(B)成分との付加反応(ヒドロ
シリル化反応)のための触媒を適宜用いることができ
る。
【0099】ヒドロシリル化触媒としては、白金の単
体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固
体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とア
ルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレ
フィン錯体(例えば、Pt(CH2 =CH22 (PP
32 、Pt(CH2 =CH22 Cl2 )、白金−
ビニルシロキサン錯体(例えば、Ptn (ViMe2
iOSiMe2 Vi)n、Pt[(MeViSi
O)4 m )、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt
(PPh3 4 、Pt(PBu3 4 )、白金−ホスフ
ァイト錯体(例えば、Pt[P(OPh)34 、Pt
[P(OBu)3 4 )(式中、Meはメチル基、Bu
はブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表
し、n,mは、整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ
白金、カールシュテト(Karstedt)触媒、ま
た、アシュビー(Ashby)の米国特許第31596
01号及び第3159662号公報中に記載された白金
−炭化水素複合体、ならびにラモロー(Lamorea
ux)の米国特許第3220972号公報中に記載され
た白金アルコラート触媒が挙げられる。さらに、モディ
ック(Modic)の米国特許第3516946号公報
中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本発明に
おいて有用である。また、白金化合物以外の触媒の例と
しては、RhCl(PPh33 、RhCl3 、Rh/
Al2 3 、RuCl3 、IrCl3 、FeCl3 、A
lCl3 、PdCl2 ・2H2 O、NiCl2 、TiC
4 等が挙げられる。これらの中では、触媒活性の点か
ら塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシ
ロキサン錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単独
で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0100】触媒の添加量は特に限定されないが、Si
H基1モルに対して、10-1〜10 -8モルの範囲が好ま
しく、より好ましくは、10-2〜10-6モルの範囲であ
る。
【0101】上記の触媒と共に、助触媒としてホスフィ
ン系化合物及びホスフィン錯体を使用することができ
る。そのようなホスフィン系化合物としては、トリフェ
ニルホスフィン、PMe3 、PEt3 、PPr3 (ここ
で、Prはプロピル基を表す。以下同様。)、P(n−
Bu)3 、P(cyclo−C6 113 、P(p−C
6 4 Me)3 、P(o−C6 4 Me)3 等があるが
これらに限定されるものではない。ホスフィン錯体とし
ては、例えば、Cr(CO)5 PPh3 、Cr(CO)
4 (PPh3 2 (シス及びトランス異性体)、Cr
(CO)3 (PPh 3 3 (fac及びmer異性
体)、これらCr化合物のMo及びV類縁体、Fe(C
O)4 PPh3 、Fe(CO)3 (PPh3 2 、なら
びにこれらFe化合物のRu及びOs類縁体、CoCl
2 (PPh3 )、RhCl(PPh3 3、RhCl
(CO)(PPh3 3 、IrCl(CO)(PPh)
2 、NiCl 2 (PPh)2 、PdCl2 (PP
h)2 、PtCl2 (PPh)2 、及びClAu(PP
3 )がある。さらに、トリフェニルホスフィン以外の
ホスフィンを含有する上記の金属の錯体等のような金属
錯体も有効な助触媒となりうる。さらに、P(OPh)
3 等のようなホスファイト、AsPh3 等のようなアル
シン及びSbPh3 等のようなスチビンを含有する錯体
も有効な助触媒となりうる。
【0102】助触媒の添加量は特に限定されないが、触
媒1モルに対して、10-2〜102モルの範囲が好まし
く、より好ましくは10-1〜101 モルの範囲である。
【0103】本発明の樹脂組成物には、さらに充填剤、
老化防止剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収剤、接着性改
良剤、難燃剤、ポリジメチルシロキサン−ポリアルキレ
ンオキシド系界面活性剤あるいは有機界面活性剤(ポリ
エチレングリコールアルキルフェニルエーテル等)等の
整泡剤、酸あるいは塩基性化合物(SiH基とOH基と
の反応調整のための添加剤であり、酸で縮合反応を抑制
し、塩基で加速する。)、保存安定改良剤、オゾン劣化
防止剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、カップリング剤、
酸化防止剤、熱安定剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放
射線遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔
料、金属不活性化剤、物性調整剤等を本発明の目的及び
効果を損なわない範囲において添加することができる。
【0104】上記充填剤の具体例としては、たとえば、
ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、グラファイト、ケイソ
ウ土、白土、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ
酸、アルミナ、カーボンブラック、炭酸カルシウム、ク
レー、タルク、酸化チタン、炭酸マグネシウム、硫酸バ
リウム、石英、アルミニウム微粉末、フリント粉末、亜
鉛末、無機バルーン、ゴムグラニュー、木粉、フェノー
ル樹脂、メラミン樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられ
る。
【0105】上記老化防止剤としては、一般に用いられ
ている老化防止剤、たとえばクエン酸やリン酸、硫黄系
老化防止剤等が用いられる。
【0106】上記硫黄系老化防止剤としては、メルカプ
タン類、メルカプタンの塩類、スルフィドカルボン酸エ
ステル類や、ヒンダードフェノール系スルフィド類を含
むスルフィド類、ポリスルフィド類、ジチオカルボン酸
塩類、チオウレア類、チオホスフェイト類、スルホニウ
ム化合物、チオアルデヒド類、チオケトン類、メルカプ
タール類、メルカプトール類、モノチオ酸類、ポリチオ
酸類、チオアミド類、スルホキシド類等が挙げられる。
【0107】上記ラジカル禁止剤としては、たとえば
2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、テトラキス(メチレン−3(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート)メタン等のフェノール系ラジカル禁止剤や、フェ
ニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,
N’−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチ
アジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミ
ン等のアミン系ラジカル禁止剤等が挙げられる。
【0108】上記紫外線吸収剤としては、例えば2
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジン)セバケート等が挙げられ
る。
【0109】上記接着性改良剤としては、一般に用いら
れている接着剤やアミノシラン化合物、エポキシシラン
化合物等のシランカップリング剤、その他の化合物を用
いることができる。このような接着性改良剤の具体例と
しては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、クマロン−イ
ンデン樹脂、ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノー
ル樹脂、α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合
体、ポリエチルメチルスチレン、アルキルチタネート
類、芳香族ポリイソシアネート等を挙げることができ
る。
【0110】本発明の発泡性樹脂組成物による発泡体の
製造は、本発明の発泡性樹脂組成物と触媒、さらに必要
に応じて添加剤を適当に組み合わせて事前に混合した2
液又はそれ以上の数の別々の混合物を使用直前に混合
し、基材表面に直接塗布し、現場発泡させる方法や、同
様の混合物を使用直前に混合し、注入発泡させる方法に
よるのが望ましい。混合方法としてはハンドミキシン
グ、電動ミキサー、スタティックミキサー、衝突混合等
の方法を用いることができる。特に現場発泡させる場合
にはスタティックミキサー又は衝突混合を用いることが
好ましい。
【0111】発泡体の成形方法も特に制限されず、押出
し発泡法、連続発泡方法、注型成形方法、不連続成形方
法、又は現場発泡施工方法等、ポリウレタンフォーム、
フェノールフォーム、シリコーンフォーム等の製造に使
用される各種発泡成形方法が適宜利用できる。
【0112】上記連続発泡方法としては、ベルトコンベ
ア上に連続的に繰り出される紙又はプラスチックフィル
ムの上で自由に発泡させるスラブ発泡法や、紙、ベニヤ
板、金属板等の面材とともに成形し、ラミネートするダ
ブルコンベア法等が用いられる。注型成形方法は、所望
形状の型内に吐出発泡させ、キュア硬化させて型の内面
形状に添った成形品を作り上げる方法である。不連続成
形方法は、サンドイッチパネル等の成形に用いられる。
現場施工方法としては、一液型簡易スプレー法、二液型
スプレー法、二液型注入法、二液型塗布法等があり、主
に建築断熱用途に用いられる。
【0113】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例を示すが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0114】合成例1 温度計、還流冷却器、滴下ロート、撹拌モータを備えた
四つ口フラスコに、ビスフェノールA114g、炭酸カ
リウム145g、臭化アリル140g、アセトン250
mlを入れ、60℃で12時間撹拌した。これを静置し
て上澄み液をとり、分液ロートで水酸化ナトリウム水溶
液により洗浄し、その後水洗した。油層を硫酸ナトリウ
ムで乾燥させた後、エバポレーターで溶媒を留去したと
ころ、淡黄色の液体126gが得られた。この液体は、
1H−NMRにより、ビスフェノールAのOH基がアリ
ルエーテル化したアリル化ビスフェノール(A−1)で
あることがわかった。収率は82%であり、純度は95
%以上であった。
【0115】合成例2 合成例1で得られたアリル化ビスフェノールを窒素雰囲
気下で撹拌しながら180℃で3時間加熱したところ、
黄褐色の粘稠な液体(A−2)が得られた。これは、 1
H−NMRの測定により、アリル基がClaisen転
位したC−アリル化ビスフェノールであることが確認さ
れた。
【0116】合成例3 温度計、還流冷却器、滴下ロート、撹拌モータを備えた
四つ口フラスコに、ノボラック型フェノール樹脂(PS
M4261、群栄化学(株)製、OH含量9.71mm
ol/g)36.9g及びアセトン160mlを入れ、
撹拌しながら炭酸カリウム50gを添加した。アリルブ
ロマイド52gを少量づつ滴下したのち、55℃で6時
間反応させた。これをろ過し、濃縮して、アルカリ、酸
の順で洗浄し、珪酸アルミニウム7.4gを添加して撹
拌した後、さらにろ過、濃縮して、ヨウ素価により測定
した不飽和基含量が7.3mmol/gの生成物40g
を得た。この生成物は、 1H−NMRの測定により水酸
基がアリル化されたO−アリル化ノボラック型フェノー
ル樹脂(A−3、アリルエーテル型)であることが確認
された。
【0117】合成例4 1リットルの四つ口フラスコに、撹拌棒、滴下ロート、
上部に三方コックを付けた冷却管、温度計をセットし
た。このフラスコにメチルハイドロジェンポリシロキサ
ン(信越化学(株)、KF−99)120g(SiH基
2.0mol)、白金−ビニルシロキサン錯体のキシレ
ン溶液241μl(白金原子にして2.0×10-2mm
ol)、トルエン120mlを入れた。混合液を80℃
に加熱し、滴下ロートからα−メチルスチレン11.8
g(0.10mol)を5分かけて滴下した。30分撹
拌後、反応混合物を 1H−NMRによりビニル基のピー
クが消失したことを確認し、次に片末端がメチル基、も
う一方の末端がアリル基でそれぞれ変性されたエチレン
オキシド重合体(数平均分子量350)70g(アリル
基0.20mol)を10分かけて滴下し、終了後80
℃でそのまま2時間撹拌した。反応混合物を 1H−NM
Rにより調べて、ビニル基のピークが消失したことを確
認し、冷却した後、活性炭10gを加え、室温で1時間
撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮することによ
り、フェネチル基及びポリオキシアルキレン基で変性し
たメチルハイドロジェンポリシロキサン(B−1)を粘
稠液体として得た。
【0118】合成例5 滴下ロート、上部に3方コックを接続した冷却管、温度
計、メカニカルスターラーを接続した4ツ口フラスコ内
に、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキ
サン60.1gを入れ、3方コックより酸素/窒素混合
ガス(酸素含有量1%)を流しながら40℃に加熱し
た。Pt−ビニルシロキサン(3%キシレン溶液)6.
5mgを入れ、滴下ロートよりO,O’−ジアリルビス
フェノールA30.8gを滴下し、その後末端がアリル
基およびメチル基で置換されたポリエチレンオキシド重
合体(数平均分子量400)8.1gを滴下した。その
まま40度で1時間撹拌し、反応を完結させたのち、安
定剤としてベンゾチアゾールを添加した。反応混合物を
減圧下で加熱し揮発分を留去することにより、やや粘調
な透明液体(B−2)を得た。
【0119】実施例1〜6、比較例1,2 各化合物を表に示した量ずつ混合し、常温で放置した。
実施例1〜6、比較例1では良好な発泡体が得られたた
め、1週間放置後、限界酸素濃度を測定した。比較例2
では、発泡硬化が遅く、良好な発泡体は得られなかっ
た。
【0120】
【表1】
【0121】実施例7〜12、比較例3,4 各化合物を表に示した量ずつ混合し、常温で放置した。
実施例7〜12、比較例3では良好な発泡体ができたた
め、1ケ月放置後、変色の具合を観察した。比較例4で
は、発泡硬化が遅く、良好な発泡体はできなかった。
【0122】
【表2】
【0123】
【発明の効果】請求項1〜10に記載の本発明によれ
ば、常温あるいは比較的低温の加熱下において、発泡硬
化させることができ、得られる発泡体が難燃性に優れ、
また変色のおこりにくい発泡性樹脂組成物を得ることが
できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/13 C08K 5/13 5/17 5/17 9/04 9/04 C08L 83/05 C08L 83/05 101/00 101/00 // C08G 77/12 C08G 77/12 Fターム(参考) 4F074 AA59 AA60 AA61 AA62 AA90 AA91 AA92 AA97 AC04 AC19 AC20 AC31 AD13 AG03 AG10 BA03 BA04 BA06 BA07 BA13 BA14 BA15 BA16 BA17 BA32 BA33 BA35 BA36 BA37 BA38 BA39 BA40 BA54 BA55 BA56 BA57 BA58 BA59 BA60 BA73 BA75 CA23 CA25 CC22X DA32 DA33 DA36 DA37 DA39 DA40 DA53 DA57 4J002 AA03W CC04W CC05W CC06W CC07W CC09W CH01Y CP04X CP17X CP18X DA057 DE016 DE079 DE149 DE206 DF006 DF016 DF036 DH037 DH047 EA016 EA026 EB066 EC036 EC046 EC056 ED016 ED026 ED046 EF036 EF066 EN008 EQ016 ES006 ET006 FB267 FD038 FD139 FD32Y FD326 GC00 GL00 GN00 GQ00 4J035 CA021 CA071 CA072 GA01 GA08 GB01 GB03 LB02 LB03 LB20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)炭素−炭素二重結合を有する有機化
    合物、 (B)SiH基を有する化合物、 (C)発泡剤、及び/又はOH基を有する化合物、 (D)表面処理されたリン系難燃剤、及び/又は (E)3級アミンを含有する老化防止剤を含有すること
    を特徴とする発泡性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記(A)成分が、一分子中に1つ以上の
    炭素−炭素二重結合を有するフェノール系、及び/又は
    ビスフェノール系誘導体であることを特徴とする、請求
    項第1項に記載の発泡性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記(B)成分が、一分子中に1個以上の
    SiH基を有する、鎖状及び/又は環状オルガノシロキ
    サンであることを特徴とする、請求項1又は2記載の発
    泡性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記(B)成分が、一分子中に1個以上の
    SiH基を有し、かつ、スチレン誘導体、フェノール誘
    導体、ビスフェノール誘導体、ポリエーテル誘導体、及
    びオレフィン誘導体から選ばれた1種以上の化合物より
    導入される骨格をその分子中に有する、鎖状及び/又は
    環状オルガノシロキサンであることを特徴とする、請求
    項1又は2に記載の発泡性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】前記(C)成分の発泡剤が、沸点100℃
    以下の揮発性化合物であることを特徴とする、請求項1
    〜4のいずれか1項記載の発泡性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】前記(C)成分のOH基を有する化合物
    が、OH基が炭素原子と直接結合している有機化合物及
    び/又は水であることを特徴とする、請求項1〜5のい
    ずれか1項に記載の発泡性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】前記(D)成分が、表面処理された赤リン
    であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の硬化性組成物。
  8. 【請求項8】前記(D)成分が、表面処理されたポリリ
    ン酸アンモニウムであることを特徴とする、請求項1〜
    6のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  9. 【請求項9】前記(E)成分が、3級アミンを含有する
    ヒンダードアミン系老化防止剤であることを特徴とす
    る、請求項1〜8のいずれか1項に記載の発泡性樹脂組
    成物。
  10. 【請求項10】(F)水酸化アルミニウム及び水酸化マ
    グネシウムから選ばれた1種以上の難燃剤をさらに含有
    することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に
    記載の発泡性樹脂組成物。
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