JP3566995B2 - ハロゲンガスの精製方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はハロゲンガスの精製方法に関し、さらに詳細には、ハロゲンガス中に不純物として含まれる塩化水素、臭化水素およびフッ化水素などのハロゲン化水素ならびに水分を極低濃度まで除去し、ハロゲンまたはハロゲン含有高純度ガスを得るためのハロゲンガスの精製方法に関する。
【0002】
塩素、フッ素などのハロゲンガスは半導体製造プロセスにおける単結晶シリコン膜、アルミまたはアルミ合金膜のエッチングなどに比較的多量に使用されているが、昨今の半導体製造技術の著しい進歩に伴い、これらのハロゲンガスについても不純物の極めて少ないものが要求されている。
【0003】
【従来の技術】
半導体製造プロセスなどで使用されるハロゲンガスは、一般的にはガスボンベなどの容器に充填された形態で供給されるが、これらの原料ハロゲンガスには通常、5ppm程度またはそれ以上のハロゲン化水素および水分などが不純物として含有されている場合が多く、ガス供給配管など製造装置の腐食によるトラブルや半導体薄膜の食刻などによる不良製品発生の原因ともなっている。
これらの不純物のうち水分については、ゼオライトなど従来公知の脱湿剤と接触させることで、ある程度は除去することが可能と考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、最近では、半導体製造の主原料であるシランについてはその不純物である酸素を0.01ppm以下まで除去することが可能となっている(特開平3−12303号公報など)。このため同様の環境下で使用されるハロゲンガスについても上記の腐食や不良品発生防止の目的と合わせて不純物である塩化水素および水分を同様な低濃度になるまで除去することが望まれている。
【0005】
また、これらの原料ガスには半導体装置への供給過程において、ボンベの交換時や配管の切替え時などにも水分、空気などの不純物が混入する場合も考えられるため、製造装置に入る直前で不純物を最終的に除去することが望ましいとされている。
しかしながら、塩素、フッ素などのハロゲンガス中に含まれる不純物であるハロゲン化水素および水分を同時に、効率よく除去する方法についての技術はほとんど知られていなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これらの問題点を解決するべく鋭意研究を続けた結果、主成分としてアルカリ土類金属の水酸化物および酸化鉄の混合物を精製剤の有効成分として用いることにより、ハロゲンガス中に含まれるハロゲン化水素および水分が効率よく除去され、装置の腐食や不良製品の発生を防止しうることを見い出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、ハロゲンガスをアルカリ土類金属の水酸化物および酸化鉄の混合物を主成分とする組成物を成型してなる精製剤と接触させて、該ハロゲンガス中に含まれる不純物であるハロゲン化水素および水分を除去し、精製ガスを得ることを特徴とするハロゲンガスの精製方法である。
【0007】
本発明は塩素、フッ素、臭素などハロゲンガス単独、あるいは、これらのガスが窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスなどで希釈された状態のハロゲンガス(以下総称して単にハロゲンガスと記す)中に含有される不純物である塩化水素、臭化水素、フッ化水素のようなハロゲン化水素および水分を同時に効率よく除去するためのハロゲンガスの精製に適用される。
【0008】
本発明において、アルカリ土類金属の水酸化物および酸化鉄の混合物を主成分とする精製剤が使用される。
アルカリ土類金属の水酸化物としては水酸化ストロンチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウムおよびこれらの水和物などであり、それぞれを単独で、または、2種以上を混合した状態で使用することができる。
これらの水酸化物のうちでも、酸化鉄との混合によって優れた成型性が得られるとともにハロゲン化水素および水分の両者に対し、一段と優れた除去能力を示すことなどから水酸化ストロンチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどが好ましく、さらには、水酸化ストロンチウムを主体とするものが特に好ましい。
【0009】
水酸化ストロンチウム〔Sr(OH)2 〕は、例えば、塩化ストロンチウムと苛性ソーダとの反応によって製造することができるが、8水和物などの形で純度98%以上のものが市販されており、通常はこれらの市販品を用いることができるので好都合である。
水酸化ストロンチウムが8水和物のときには、これをそのままの状態で使用してもよく、また、80℃程度で加熱すると比較的容易に安定な1水和物が得られるのでこの1水和物相当とした形で用いてもよく、あるいは、結晶水のない無水物を使用してもよい。
【0010】
一方、酸化鉄としては、四三酸化鉄「酸化鉄(III)鉄(II)」〔Fe3 O4 〕、酸化鉄(II)〔FeO〕、その1水化物である水酸化鉄(II)〔FeO・H2 O〕、酸化鉄(III)〔Fe2 O3 〕、水酸化鉄(III)〔FeO(OH)〕などが挙げられる。
これらの酸化鉄は、それぞれ単独で用いてもよく、また、2種以上が混合された状態で使用してもよいが、一般的には四三酸化鉄、酸化鉄(II)、水酸化鉄(II)の含有量の多いものが望ましく、中でも四三酸化鉄を60重量%以上含むものが好ましく、さらには、80重量%以上含むものが特に好ましい。
【0011】
これらの酸化鉄は、例えば、下記のようにして得ることができる。
四三酸化鉄は、硫酸鉄(II)にアンモニアを吹き込むことによって生じた水酸化鉄(II)を苛性ソーダと硝酸で酸化することによって製造することができるが、純度95%以上のものが鉄黒として市販されているので、通常はこれらの市販品を用いることができる。
また、酸化鉄(II)は、例えば酸化鉄(III)の水素還元、鉄の低酸素分圧下での加熱、しゅう酸鉄(II)を空気を絶って加熱、あるいは水酸化鉄(II)を不活性ガス雰囲気下で加熱乾燥することによって得ることができる。
水酸化鉄(II)は、例えば硫酸鉄(II)あるいは塩化鉄(II)と水酸化ナトリウムと反応などによって得ることができる。酸化鉄(III)、水酸化鉄(III)なども市販品が使用できる。
中でも酸化鉄(II)および水酸化鉄(II)は、一般的に不安定な化合物であり、純度の高いものを得るのは困難であるが必ずしもその必要はなく、その他の酸化鉄が混ざっていても特に支障はない。そして、通常は空気との接触を極力避けて保存され、また、取扱に際してはグローブボックスなどを用いて不活性ガス雰囲気下でおこなうことが好ましい。
【0012】
アルカリ土類金属と酸化鉄の割合は、有害ガス中に含まれる酸性ガスの種類および濃度などによって異なり一概に特定はできないが、アルカリ土類金属および鉄の金属の原子比M:Fe(MはSr,Ca,MgまたはBa、2種以上を用いるときはその合計量)で通常は15:1〜1:12、好ましくは10:1〜1:6程度とされる。
【0013】
精製剤を得るにはアルカリ土類金属と酸化鉄とを混合した組成物をそのまま成型してもよく、また、混合物にアルミナ、シリカ、シリカアルミナ、アルミノシリケート、けいそう土などの担体物質を加えた組成物を成型してしてもよく、あるいは、あらかじめ成型体とされた担体物質上に組成物を担持させて精製剤としてもよい。これらのうちでもアルカリ土類金属と酸化鉄とを混合した組成物をそのまま、または、担体物質と混合してから押し出し成型、打錠成型などによって成型体としたものが好ましく、中でも担体などは用いずに水酸化ストロンチウムと酸化鉄を混合してなる組成物をそのまま成型したものが特に好ましい。
【0014】
成型に際しては、成型性および成型強度を高めるなどの目的で精製剤の組成物に、粘結剤としてポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびメチルセルロースの1種または2種以上を添加することが好ましく、中でもポリビニルアルコールが特に好ましい。
粘結剤の添加量は組成物の成分の割合、成型条件などによって定められるが、精製剤用の組成物100重量部に対し、通常は0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。
【0015】
精製剤を調製するには種々な方法があるが、例えば、▲1▼アルカリ土類金属水酸化物と酸化鉄を所定の割合で予備的に混合したものに粘結剤を溶解した水溶液を加えてかき混ぜて得られたスラリーまたはケーキを押し出し成型し、適当な長さに切断して得られたペレットを乾燥機中で80〜150℃程度で加熱しながら乾燥して精製剤とする方法、または、▲2▼上記のようなスラリーまたはケーキを加熱乾燥した後粉砕し、打錠成型して精製剤とする方法、あるいは、▲3▼スラリーまたはケーキを造粒機などを用いて、粒状に成型した後、加熱しながら乾燥させて精製剤とする方法などがある。これらのうち加工性および形状、大きさの選択の容易さなどから押し出し成型によりペレット状とし、加熱乾燥によって精製剤とする▲1▼の方法が一般的に好ましい。
【0016】
成型体の大きさおよび形状には特に制限はないが、球形、円柱状、円筒形および粒状などが代表例として挙げられる。その大きさは球状であれば直径0.5〜10mm、ペレット、タブレットなど円柱状であれば直径0.5〜10mm、高さ2〜20mm程度であり、粒状など不定形のものであれば、ふるいの目の開きで0.84〜5.66mm程度のものである。
精製剤を浄化筒に充填した場合の充填密度は通常は0.6〜2.0g/ml、程度のものである。
【0017】
本発明の精製剤は、通常は固定床として用いられる。精製剤は精製筒内に充填され、原料ハロゲンガスをこの精製筒内に流し、精製剤と接触させることにより不純物であるハロゲン化水素および水分が除去される。
精製筒に充填される精製剤の充填長は、実用上通常は、50〜1500mmとされる。充填長が50mmよりも短くなると精製能力が低下する恐れがあり、また、1500mmよりも長くなると圧力損失が大きくなり過ぎる恐れがある。
精製時のハロゲンガスの空筒線速度(LV)は、供給されるハロゲンガス中に含まれる不純物の濃度および各操作条件などによって異なり一概に特定できないが、通常は、100cm/sec以下、好ましくは30cm/sec以下とされる。
【0018】
ハロゲンガスと精製剤との接触温度は一般的には200℃以下であるが、通常は常温でよく、特に加熱や冷却は必要としない。
圧力にも特に制限はなく常圧、減圧、加圧のいずれでも処理が可能であるが、通常は20kg/cm2 abs以下、好ましくは0.1〜10kg/cm2 absである。
【0019】
本発明において、水分含有量の特に多いハロゲンガスを処理するような場合には、精製剤によるハロゲン化水素および水分の除去工程に、さらに、合成ゼオライトなどの脱湿剤による除去工程を適宜組み合わせることも可能であり、水分は完全に除去され、極めて高純度の精製ガスを得ることができる。
【0020】
【実施例】
実施例1
(精製剤の調製)
水酸化ストロンチウム〔Sr(OH)2 ・8H2 O〕(純度99%)248gに四三酸化鉄(関東化学(株)製、鹿1級、純度95%以上)54gを混合(原子比Sr:Fe=4:3)し、これにポリビニルアルコール(PVA、信越化学(株)製、PA−05)4gを24gの水に溶かした溶液を加えてかき混ぜた。得られたケーキを押し出し成型機(フジパウダル社製)によって1.6mmφのノズル板より押し出した成型物を切断して長さ3〜5mm程度のペレットとし、乾燥機中120℃で加熱しながら約12時間乾燥することによって154gの精製剤Aを得た。このものの充填密度は0.68g/mlであった。結果を表1に示す。
【0021】
(塩素ガスの精製)
内径16.4mmφ、長さ400mmのステンレス製の精製筒に精製剤Aを63.1ml(充填長300mm)充填した。
この精製筒に、ボンベからの塩素ガスにマスフローコントローラーを用い、不純物として塩化水素が50ppm、水分が200ppmになるようにそれぞれを添加した塩素ガスを0.633L/min(LV=5cm/sec)流しながら精製をおこなった。
【0022】
(腐食試験)
ハロゲンガス中に含まれる微量のハロゲン化水素および水分を測定する方法は未だ確率されていないため、精製ハロゲンガスの評価は次のようにしておこなった。
精製筒から出る精製塩素ガスを内面が電解研磨された3/8インチのSUS316L−EP(長さ400mm)配管に16時間連続的に流した後、この配管を縦割りに切断し、その内面を走査電子顕微鏡(島津製作所)によって観察した。
その結果、腐食は全く認められなかった。結果を表2に示す。
【0023】
実施例2〜8
(各精製剤B〜Gの調製)
精製剤B
粘結剤としてポリビニルアルコール(PVA)を用いる代わりにポリエチレングリコール(PEG、関東化学(株)製)4gを24gの水に溶かしたものを用いた他は、実施例1における精製剤Aと同様にして調製し、精製剤Bを得た。収量は150gで、充填密度は0.64g/mlであった。
【0024】
精製剤C
水酸化ストロンチウム260gに四三酸化鉄27gを混合(原子比Sr:Fe=16:3)した他は、実施例1における精製剤Aと同様にして調製し、精製剤Cを得た。収量は135gで、充填密度は0.68g/mlであった。
【0025】
精製剤D
水酸化ストロンチウム65gに四三酸化鉄108gを混合(原子比Sr:Fe=1:3)した他は、実施例1における精製剤Aと同様にして調製し、精製剤Dを得た。収量は120gで、充填密度は0.75g/mlであった。
【0026】
精製剤E
アルゴン雰囲気としたグローブボックス内で市販の硫酸鉄(II)7水塩(関東化学(株)製)1Kg(3.6モル)を10Lの水に溶解し、これに化学量論量の水酸化ナトリウム20%水溶液を加えて攪拌し、水酸化鉄(II)を沈澱させた。上澄み液をデカンテーションによって除き、残った沈澱物を水洗した後、アルゴン雰囲気とした乾燥機中120℃で5時間加熱乾燥して約232gの酸化鉄(II)を得た。
【0027】
アルゴンガス雰囲気としたグローブボックス内で、水酸化ストロンチウム248gに上記で得た酸化鉄(II)50gを混合(原子比Sr:Fe=4:3)したものに、ポリビニルアルコール4gを24gの水に溶かした溶液を加えてかき混ぜた。得られたケーキを押し出し成型機(フジパウダル社製)によって1.6mmφのノズル板より押し出した成型物を切断して長さ3〜5mm程度のペレットとし、乾燥機中120℃で約12時間焼成することによって精製剤Eを調製した。収量は150gで、充填密度は0.62g/mlであった。
【0028】
精製剤F
水酸化カルシウム54gに四三酸化鉄54gを混合(原子比Sr:Fe=4:3)した他は実施例1における精製剤Aと同様にして調製し、精製剤Fを得た。収量は97gで、充填密度は0.70g/mlであった。
【0029】
精製剤G
水酸化マグネシウム69gに四三酸化鉄54gを混合(原子比Sr:Fe=4:3)した他は、実施例1における精製剤Aと同様にして調製し、精製剤Gを得た。収量は110gで、充填密度は0.71g/mlであった。
精製剤B〜Gの成分などを表1に示す。
【0030】
実施例2〜7
精製剤B〜Gのそれぞれについて、実施例1におけると同様にしてハロゲンガスの精製および配管の腐食性試験をおこなった。
(ハロゲンガスの精製)
内径16.4mmφ、長さ400mmのステンレス製の精製筒に、精製剤B、C、D、E、FまたはGを63.1ml(充填長300mm)充填した。
それぞれの精製筒に、ボンベからの塩素ガスにマスフローコントローラーを用い、不純物として塩化水素が50ppm、水分が200ppmになるようにそれぞれを添加した塩素ガスを0.633L/min(LV=5cm/sec)流しながら精製をおこなった。
【0031】
(腐食試験)
各精製筒から出る精製塩素ガスのそれぞれについて、実施例1におけると同様にして配管の腐食試験をおこなった。
すなわち、各精製筒から出る精製塩素ガスのそれぞれについて、内面が電解研磨された3/8インチのSUS316L−EP(長さ400mm)配管に16時間連続的に流した後、それぞれの配管を縦割りに切断し、その内面を走査電子顕微鏡(島津製作所)によって観察した。
その結果、いずれの場合にも腐食は全く認められなかった。これらの結果を表2に示す。
【0032】
実施例8
(フッ素ガスの精製)
内径16.4mmφ、長さ400mmのステンレス製の精製筒に実施例1で調製した精製剤Aを63.1ml(充填長300mm)充填した。
この精製筒に、ボンベからのフッ素ガスにマスフローコントローラーを用い、不純物としてフッ化水素が50ppm、水分が200ppmになるようにそれぞれを添加したフッ素ガスを0.633L/min(LV=5cm/sec)流しながら精製をおこなった。
【0033】
(腐食試験)
精製筒から出る精製フッ素ガスを内面が電解研磨された3/8インチのSUS316L−EP(長さ400mm)配管に16時間連続的に流した後、この配管を縦割りに切断し、その内面を走査電子顕微鏡観察した。
その結果、腐食は全く認められなかった。結果を表2に示す。
【0034】
比較例 1
ボンベからの塩素ガスにマスフローコントローラーを用い、不純物として塩化水素が50ppm、水分が200ppmになるように添加した塩素ガスを精製筒を通さずに、直接に3/8インチのSUS316L−EP(長さ400mm)配管に0.633L/min(LV=5cm/sec)で16時間連続的に流した後、この配管を縦割りに切断し、その内面を観察した。
その結果、顕微鏡で見るまでもなく、肉眼でも著しい腐食が生じていることが認められた。
【0035】
比較例2
ボンベからの塩素ガスを精製筒を通さずに、直接に3/8インチのSUS316L−EP(長さ400mm)配管に0.633L/min(LV=5cm/sec)で16時間連続的に流した後、この配管を縦割りに切断し、その内面を走査電子顕微鏡観察した。
その結果、僅かではあるが明らかな腐食が認められた。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】
本発明は、水酸化ストロンチウムなどのアルカリ土類金属および四三酸化鉄などの酸化鉄の混合物を主成分とする精製剤を用いるものであり、これによって従来除去が困難であったハロゲンガス中に含まれる不純物であるハロゲン化水素および水分などを効率よく除去することができ、高純度の精製ガスを得ることが可能となった。
従って、半導体製造装置のガス供給配管などの腐食によるトラブルやドライエッチングによるアフターコロージョン、アルミニウムラインパターンの食刻などによる不良品の発生を確実に防止できるようになった。
【産業上の利用分野】
本発明はハロゲンガスの精製方法に関し、さらに詳細には、ハロゲンガス中に不純物として含まれる塩化水素、臭化水素およびフッ化水素などのハロゲン化水素ならびに水分を極低濃度まで除去し、ハロゲンまたはハロゲン含有高純度ガスを得るためのハロゲンガスの精製方法に関する。
【0002】
塩素、フッ素などのハロゲンガスは半導体製造プロセスにおける単結晶シリコン膜、アルミまたはアルミ合金膜のエッチングなどに比較的多量に使用されているが、昨今の半導体製造技術の著しい進歩に伴い、これらのハロゲンガスについても不純物の極めて少ないものが要求されている。
【0003】
【従来の技術】
半導体製造プロセスなどで使用されるハロゲンガスは、一般的にはガスボンベなどの容器に充填された形態で供給されるが、これらの原料ハロゲンガスには通常、5ppm程度またはそれ以上のハロゲン化水素および水分などが不純物として含有されている場合が多く、ガス供給配管など製造装置の腐食によるトラブルや半導体薄膜の食刻などによる不良製品発生の原因ともなっている。
これらの不純物のうち水分については、ゼオライトなど従来公知の脱湿剤と接触させることで、ある程度は除去することが可能と考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、最近では、半導体製造の主原料であるシランについてはその不純物である酸素を0.01ppm以下まで除去することが可能となっている(特開平3−12303号公報など)。このため同様の環境下で使用されるハロゲンガスについても上記の腐食や不良品発生防止の目的と合わせて不純物である塩化水素および水分を同様な低濃度になるまで除去することが望まれている。
【0005】
また、これらの原料ガスには半導体装置への供給過程において、ボンベの交換時や配管の切替え時などにも水分、空気などの不純物が混入する場合も考えられるため、製造装置に入る直前で不純物を最終的に除去することが望ましいとされている。
しかしながら、塩素、フッ素などのハロゲンガス中に含まれる不純物であるハロゲン化水素および水分を同時に、効率よく除去する方法についての技術はほとんど知られていなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これらの問題点を解決するべく鋭意研究を続けた結果、主成分としてアルカリ土類金属の水酸化物および酸化鉄の混合物を精製剤の有効成分として用いることにより、ハロゲンガス中に含まれるハロゲン化水素および水分が効率よく除去され、装置の腐食や不良製品の発生を防止しうることを見い出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、ハロゲンガスをアルカリ土類金属の水酸化物および酸化鉄の混合物を主成分とする組成物を成型してなる精製剤と接触させて、該ハロゲンガス中に含まれる不純物であるハロゲン化水素および水分を除去し、精製ガスを得ることを特徴とするハロゲンガスの精製方法である。
【0007】
本発明は塩素、フッ素、臭素などハロゲンガス単独、あるいは、これらのガスが窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスなどで希釈された状態のハロゲンガス(以下総称して単にハロゲンガスと記す)中に含有される不純物である塩化水素、臭化水素、フッ化水素のようなハロゲン化水素および水分を同時に効率よく除去するためのハロゲンガスの精製に適用される。
【0008】
本発明において、アルカリ土類金属の水酸化物および酸化鉄の混合物を主成分とする精製剤が使用される。
アルカリ土類金属の水酸化物としては水酸化ストロンチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウムおよびこれらの水和物などであり、それぞれを単独で、または、2種以上を混合した状態で使用することができる。
これらの水酸化物のうちでも、酸化鉄との混合によって優れた成型性が得られるとともにハロゲン化水素および水分の両者に対し、一段と優れた除去能力を示すことなどから水酸化ストロンチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどが好ましく、さらには、水酸化ストロンチウムを主体とするものが特に好ましい。
【0009】
水酸化ストロンチウム〔Sr(OH)2 〕は、例えば、塩化ストロンチウムと苛性ソーダとの反応によって製造することができるが、8水和物などの形で純度98%以上のものが市販されており、通常はこれらの市販品を用いることができるので好都合である。
水酸化ストロンチウムが8水和物のときには、これをそのままの状態で使用してもよく、また、80℃程度で加熱すると比較的容易に安定な1水和物が得られるのでこの1水和物相当とした形で用いてもよく、あるいは、結晶水のない無水物を使用してもよい。
【0010】
一方、酸化鉄としては、四三酸化鉄「酸化鉄(III)鉄(II)」〔Fe3 O4 〕、酸化鉄(II)〔FeO〕、その1水化物である水酸化鉄(II)〔FeO・H2 O〕、酸化鉄(III)〔Fe2 O3 〕、水酸化鉄(III)〔FeO(OH)〕などが挙げられる。
これらの酸化鉄は、それぞれ単独で用いてもよく、また、2種以上が混合された状態で使用してもよいが、一般的には四三酸化鉄、酸化鉄(II)、水酸化鉄(II)の含有量の多いものが望ましく、中でも四三酸化鉄を60重量%以上含むものが好ましく、さらには、80重量%以上含むものが特に好ましい。
【0011】
これらの酸化鉄は、例えば、下記のようにして得ることができる。
四三酸化鉄は、硫酸鉄(II)にアンモニアを吹き込むことによって生じた水酸化鉄(II)を苛性ソーダと硝酸で酸化することによって製造することができるが、純度95%以上のものが鉄黒として市販されているので、通常はこれらの市販品を用いることができる。
また、酸化鉄(II)は、例えば酸化鉄(III)の水素還元、鉄の低酸素分圧下での加熱、しゅう酸鉄(II)を空気を絶って加熱、あるいは水酸化鉄(II)を不活性ガス雰囲気下で加熱乾燥することによって得ることができる。
水酸化鉄(II)は、例えば硫酸鉄(II)あるいは塩化鉄(II)と水酸化ナトリウムと反応などによって得ることができる。酸化鉄(III)、水酸化鉄(III)なども市販品が使用できる。
中でも酸化鉄(II)および水酸化鉄(II)は、一般的に不安定な化合物であり、純度の高いものを得るのは困難であるが必ずしもその必要はなく、その他の酸化鉄が混ざっていても特に支障はない。そして、通常は空気との接触を極力避けて保存され、また、取扱に際してはグローブボックスなどを用いて不活性ガス雰囲気下でおこなうことが好ましい。
【0012】
アルカリ土類金属と酸化鉄の割合は、有害ガス中に含まれる酸性ガスの種類および濃度などによって異なり一概に特定はできないが、アルカリ土類金属および鉄の金属の原子比M:Fe(MはSr,Ca,MgまたはBa、2種以上を用いるときはその合計量)で通常は15:1〜1:12、好ましくは10:1〜1:6程度とされる。
【0013】
精製剤を得るにはアルカリ土類金属と酸化鉄とを混合した組成物をそのまま成型してもよく、また、混合物にアルミナ、シリカ、シリカアルミナ、アルミノシリケート、けいそう土などの担体物質を加えた組成物を成型してしてもよく、あるいは、あらかじめ成型体とされた担体物質上に組成物を担持させて精製剤としてもよい。これらのうちでもアルカリ土類金属と酸化鉄とを混合した組成物をそのまま、または、担体物質と混合してから押し出し成型、打錠成型などによって成型体としたものが好ましく、中でも担体などは用いずに水酸化ストロンチウムと酸化鉄を混合してなる組成物をそのまま成型したものが特に好ましい。
【0014】
成型に際しては、成型性および成型強度を高めるなどの目的で精製剤の組成物に、粘結剤としてポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびメチルセルロースの1種または2種以上を添加することが好ましく、中でもポリビニルアルコールが特に好ましい。
粘結剤の添加量は組成物の成分の割合、成型条件などによって定められるが、精製剤用の組成物100重量部に対し、通常は0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。
【0015】
精製剤を調製するには種々な方法があるが、例えば、▲1▼アルカリ土類金属水酸化物と酸化鉄を所定の割合で予備的に混合したものに粘結剤を溶解した水溶液を加えてかき混ぜて得られたスラリーまたはケーキを押し出し成型し、適当な長さに切断して得られたペレットを乾燥機中で80〜150℃程度で加熱しながら乾燥して精製剤とする方法、または、▲2▼上記のようなスラリーまたはケーキを加熱乾燥した後粉砕し、打錠成型して精製剤とする方法、あるいは、▲3▼スラリーまたはケーキを造粒機などを用いて、粒状に成型した後、加熱しながら乾燥させて精製剤とする方法などがある。これらのうち加工性および形状、大きさの選択の容易さなどから押し出し成型によりペレット状とし、加熱乾燥によって精製剤とする▲1▼の方法が一般的に好ましい。
【0016】
成型体の大きさおよび形状には特に制限はないが、球形、円柱状、円筒形および粒状などが代表例として挙げられる。その大きさは球状であれば直径0.5〜10mm、ペレット、タブレットなど円柱状であれば直径0.5〜10mm、高さ2〜20mm程度であり、粒状など不定形のものであれば、ふるいの目の開きで0.84〜5.66mm程度のものである。
精製剤を浄化筒に充填した場合の充填密度は通常は0.6〜2.0g/ml、程度のものである。
【0017】
本発明の精製剤は、通常は固定床として用いられる。精製剤は精製筒内に充填され、原料ハロゲンガスをこの精製筒内に流し、精製剤と接触させることにより不純物であるハロゲン化水素および水分が除去される。
精製筒に充填される精製剤の充填長は、実用上通常は、50〜1500mmとされる。充填長が50mmよりも短くなると精製能力が低下する恐れがあり、また、1500mmよりも長くなると圧力損失が大きくなり過ぎる恐れがある。
精製時のハロゲンガスの空筒線速度(LV)は、供給されるハロゲンガス中に含まれる不純物の濃度および各操作条件などによって異なり一概に特定できないが、通常は、100cm/sec以下、好ましくは30cm/sec以下とされる。
【0018】
ハロゲンガスと精製剤との接触温度は一般的には200℃以下であるが、通常は常温でよく、特に加熱や冷却は必要としない。
圧力にも特に制限はなく常圧、減圧、加圧のいずれでも処理が可能であるが、通常は20kg/cm2 abs以下、好ましくは0.1〜10kg/cm2 absである。
【0019】
本発明において、水分含有量の特に多いハロゲンガスを処理するような場合には、精製剤によるハロゲン化水素および水分の除去工程に、さらに、合成ゼオライトなどの脱湿剤による除去工程を適宜組み合わせることも可能であり、水分は完全に除去され、極めて高純度の精製ガスを得ることができる。
【0020】
【実施例】
実施例1
(精製剤の調製)
水酸化ストロンチウム〔Sr(OH)2 ・8H2 O〕(純度99%)248gに四三酸化鉄(関東化学(株)製、鹿1級、純度95%以上)54gを混合(原子比Sr:Fe=4:3)し、これにポリビニルアルコール(PVA、信越化学(株)製、PA−05)4gを24gの水に溶かした溶液を加えてかき混ぜた。得られたケーキを押し出し成型機(フジパウダル社製)によって1.6mmφのノズル板より押し出した成型物を切断して長さ3〜5mm程度のペレットとし、乾燥機中120℃で加熱しながら約12時間乾燥することによって154gの精製剤Aを得た。このものの充填密度は0.68g/mlであった。結果を表1に示す。
【0021】
(塩素ガスの精製)
内径16.4mmφ、長さ400mmのステンレス製の精製筒に精製剤Aを63.1ml(充填長300mm)充填した。
この精製筒に、ボンベからの塩素ガスにマスフローコントローラーを用い、不純物として塩化水素が50ppm、水分が200ppmになるようにそれぞれを添加した塩素ガスを0.633L/min(LV=5cm/sec)流しながら精製をおこなった。
【0022】
(腐食試験)
ハロゲンガス中に含まれる微量のハロゲン化水素および水分を測定する方法は未だ確率されていないため、精製ハロゲンガスの評価は次のようにしておこなった。
精製筒から出る精製塩素ガスを内面が電解研磨された3/8インチのSUS316L−EP(長さ400mm)配管に16時間連続的に流した後、この配管を縦割りに切断し、その内面を走査電子顕微鏡(島津製作所)によって観察した。
その結果、腐食は全く認められなかった。結果を表2に示す。
【0023】
実施例2〜8
(各精製剤B〜Gの調製)
精製剤B
粘結剤としてポリビニルアルコール(PVA)を用いる代わりにポリエチレングリコール(PEG、関東化学(株)製)4gを24gの水に溶かしたものを用いた他は、実施例1における精製剤Aと同様にして調製し、精製剤Bを得た。収量は150gで、充填密度は0.64g/mlであった。
【0024】
精製剤C
水酸化ストロンチウム260gに四三酸化鉄27gを混合(原子比Sr:Fe=16:3)した他は、実施例1における精製剤Aと同様にして調製し、精製剤Cを得た。収量は135gで、充填密度は0.68g/mlであった。
【0025】
精製剤D
水酸化ストロンチウム65gに四三酸化鉄108gを混合(原子比Sr:Fe=1:3)した他は、実施例1における精製剤Aと同様にして調製し、精製剤Dを得た。収量は120gで、充填密度は0.75g/mlであった。
【0026】
精製剤E
アルゴン雰囲気としたグローブボックス内で市販の硫酸鉄(II)7水塩(関東化学(株)製)1Kg(3.6モル)を10Lの水に溶解し、これに化学量論量の水酸化ナトリウム20%水溶液を加えて攪拌し、水酸化鉄(II)を沈澱させた。上澄み液をデカンテーションによって除き、残った沈澱物を水洗した後、アルゴン雰囲気とした乾燥機中120℃で5時間加熱乾燥して約232gの酸化鉄(II)を得た。
【0027】
アルゴンガス雰囲気としたグローブボックス内で、水酸化ストロンチウム248gに上記で得た酸化鉄(II)50gを混合(原子比Sr:Fe=4:3)したものに、ポリビニルアルコール4gを24gの水に溶かした溶液を加えてかき混ぜた。得られたケーキを押し出し成型機(フジパウダル社製)によって1.6mmφのノズル板より押し出した成型物を切断して長さ3〜5mm程度のペレットとし、乾燥機中120℃で約12時間焼成することによって精製剤Eを調製した。収量は150gで、充填密度は0.62g/mlであった。
【0028】
精製剤F
水酸化カルシウム54gに四三酸化鉄54gを混合(原子比Sr:Fe=4:3)した他は実施例1における精製剤Aと同様にして調製し、精製剤Fを得た。収量は97gで、充填密度は0.70g/mlであった。
【0029】
精製剤G
水酸化マグネシウム69gに四三酸化鉄54gを混合(原子比Sr:Fe=4:3)した他は、実施例1における精製剤Aと同様にして調製し、精製剤Gを得た。収量は110gで、充填密度は0.71g/mlであった。
精製剤B〜Gの成分などを表1に示す。
【0030】
実施例2〜7
精製剤B〜Gのそれぞれについて、実施例1におけると同様にしてハロゲンガスの精製および配管の腐食性試験をおこなった。
(ハロゲンガスの精製)
内径16.4mmφ、長さ400mmのステンレス製の精製筒に、精製剤B、C、D、E、FまたはGを63.1ml(充填長300mm)充填した。
それぞれの精製筒に、ボンベからの塩素ガスにマスフローコントローラーを用い、不純物として塩化水素が50ppm、水分が200ppmになるようにそれぞれを添加した塩素ガスを0.633L/min(LV=5cm/sec)流しながら精製をおこなった。
【0031】
(腐食試験)
各精製筒から出る精製塩素ガスのそれぞれについて、実施例1におけると同様にして配管の腐食試験をおこなった。
すなわち、各精製筒から出る精製塩素ガスのそれぞれについて、内面が電解研磨された3/8インチのSUS316L−EP(長さ400mm)配管に16時間連続的に流した後、それぞれの配管を縦割りに切断し、その内面を走査電子顕微鏡(島津製作所)によって観察した。
その結果、いずれの場合にも腐食は全く認められなかった。これらの結果を表2に示す。
【0032】
実施例8
(フッ素ガスの精製)
内径16.4mmφ、長さ400mmのステンレス製の精製筒に実施例1で調製した精製剤Aを63.1ml(充填長300mm)充填した。
この精製筒に、ボンベからのフッ素ガスにマスフローコントローラーを用い、不純物としてフッ化水素が50ppm、水分が200ppmになるようにそれぞれを添加したフッ素ガスを0.633L/min(LV=5cm/sec)流しながら精製をおこなった。
【0033】
(腐食試験)
精製筒から出る精製フッ素ガスを内面が電解研磨された3/8インチのSUS316L−EP(長さ400mm)配管に16時間連続的に流した後、この配管を縦割りに切断し、その内面を走査電子顕微鏡観察した。
その結果、腐食は全く認められなかった。結果を表2に示す。
【0034】
比較例 1
ボンベからの塩素ガスにマスフローコントローラーを用い、不純物として塩化水素が50ppm、水分が200ppmになるように添加した塩素ガスを精製筒を通さずに、直接に3/8インチのSUS316L−EP(長さ400mm)配管に0.633L/min(LV=5cm/sec)で16時間連続的に流した後、この配管を縦割りに切断し、その内面を観察した。
その結果、顕微鏡で見るまでもなく、肉眼でも著しい腐食が生じていることが認められた。
【0035】
比較例2
ボンベからの塩素ガスを精製筒を通さずに、直接に3/8インチのSUS316L−EP(長さ400mm)配管に0.633L/min(LV=5cm/sec)で16時間連続的に流した後、この配管を縦割りに切断し、その内面を走査電子顕微鏡観察した。
その結果、僅かではあるが明らかな腐食が認められた。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】
本発明は、水酸化ストロンチウムなどのアルカリ土類金属および四三酸化鉄などの酸化鉄の混合物を主成分とする精製剤を用いるものであり、これによって従来除去が困難であったハロゲンガス中に含まれる不純物であるハロゲン化水素および水分などを効率よく除去することができ、高純度の精製ガスを得ることが可能となった。
従って、半導体製造装置のガス供給配管などの腐食によるトラブルやドライエッチングによるアフターコロージョン、アルミニウムラインパターンの食刻などによる不良品の発生を確実に防止できるようになった。
Claims (8)
- ハロゲンガスをアルカリ土類金属の水酸化物および酸化鉄の混合物を主成分とする組成物を成型してなる精製剤と接触させて、該ハロゲンガス中に含まれる不純物であるハロゲン化水素および水分を除去し、精製ガスを得ることを特徴とするハロゲンガスの精製方法。
- ハロゲンガスが塩素、フッ素、臭素、または、これらが不活性ガスで希釈されたガスである請求項1に記載の精製方法。
- ハロゲン化水素が塩化水素、ふっ化水素および臭化水素の少なくとも1種である請求項1に記載の精製方法。
- アルカリ土類金属水酸化物と酸化鉄との混合割合がアルカリ土類金属および鉄の金属原子比(M:Fe)で15:1〜1:12である請求項1に記載の精製方法。
- アルカリ土類金属の水酸化物が水酸化ストロンチウムである請求項1に記載の精製方法。
- 酸化鉄が四三酸化鉄、酸化鉄(II)、水酸化鉄(II)、酸化鉄(III)および水酸化鉄(III)から選ばれる1種または2種以上である請求項1に記載の精製方法。
- 酸化鉄中の四三酸化鉄の含有量が60重量%以上である請求項6に記載の精製方法。
- 組成物の成型に際し、粘結剤としてポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびメチルセルロースから選ばれる1種または2種以上が添加される請求項1に記載の精製方法。
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