JP3565356B2 - 写真用支持体の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は写真特性に優れ、接着性の良好なハロゲン化銀写真感光材料用支持体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年写真感光材料の用途は多様化しており、撮影時のフィルム搬送の高速化、撮影倍率の高倍率化、ならびに撮影装置の小型化が著しく進んでいる。その際には、写真感光材料用の支持体としては、強度、寸度安定性、薄膜化等の性質が要求される。
さらに、撮影装置の小型化に伴い、パトローネの小型化の要求が強くなっている。
従来の135システムでは、パトローネ内部で最も巻径の小さくなる36枚撮フィルムでも、巻径は14mmである。これを10mm以下に小型化しようとすると著しい巻ぐせが付き、ミニラボ自動現像機で現像処理を行うと、フィルム先端がリーダーに固定されているだけで、巻ぐせの強い巻芯側の後端は固定されないため、フィルムが巻上り、ここへの処理液の供給が遅れ“処理ムラ”の発生原因となる。また、このフィルムの巻上りは、ミニラボ中のローラーで押しつぶされ、“折れ”が発生する。
【0003】
この問題を解決するため、ポリエステル支持体をガラス転移温度(以降Tgと略する)以下の温度で加熱処理し、巻癖をつきにくくする方法が提案されている。しかし、このようなポリエステル支持体上に、従来TAC支持体に塗設していたハロゲン化銀感光層を塗布すると、カラーネガ感材では低濃度発色部の色素濃度が上昇しやすく、カラーポジ感材では、高濃度発色部の色素濃度が低下しやすい。
このようなポリエステル中のアセトアルデヒドの量を抑制する方法が、特開平6−116378号公報および特開平6−116378号公報に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、写真特性、接着性、力学強度に優れ、かつ巻癖のつきにくく、かぶりの発生しない写真用ポリエステル支持体の製造方法を開発することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
これらの課題は、溶融押し出し機の入り口温度をポリマーの溶融温度(Tm)−10℃〜Tm +15℃、スクリュー中央部の温度をTm 〜Tm +30℃、出口の温度をTm +10℃〜Tm +35℃に設定して未延伸フィルムを製膜後、2軸延伸、熱固定を行うことを特徴とする写真用ポリエステルフィルムの製造方法により達成された。また、該製造方法において、表面積(mm2)/体積(mm3)が0.5以上のポリエステルペレットを、Tg +10℃以上、Tm −20℃以下で熱処理したあと、溶融押し出しすることで、製膜後に残存するポリエステル支持体中のオリゴマー量が、1.5〜0mg/m2 、より好ましくは1.0〜0mg/m2 、さらに好ましくは0.7〜0mg/m2 のポリエステル支持体が得られる。
【0006】
ポリエステルの製膜は通常、溶融押し出し、延伸、熱固定の順に実施されるが、最も高温で処理されるのが溶融押し出し工程であり、ここで最もアセトアルデヒドを発生しやすい。従って、この工程での熱供給方法を改善することで、高温部でのアセトアルデヒドの発生を抑制し、同時に、押し出し時温度を下げた時に発生しがちな、溶解不足から生じる面状の低下も防止した。
押し出しは、通常加熱したスクリューの中をポリマーペレットを通過させて溶融するが、本発明では、ここでの温度を一定温度ではなく、いくつかのブロックに分けて、入り口側から特定のパターンでスクリューを昇温する。
好ましい昇温パタ−ンは、入り口温度をポリマ−の溶融温度(Tm)−10℃〜Tm +15℃、より好ましくはTm 〜Tm +10℃、スクリュー中央部の温度をTm 〜Tm +30℃、より好ましくはTm +10〜Tm +25℃、出口での温度をTm +10℃〜Tm +35℃、より好ましくはTm +15〜Tm +30℃、に昇温することが好ましい。
【0007】
アセトアルデヒドの発生はTm +10℃を越えると発生量が急激に増加しはじめる。一方、極めて均質性の要求される写真用支持体を製膜するためには、十分にポリマーを溶融してたのち製膜するのが好ましく、それにはTm +10℃以上の温度が必要である。従って、製膜には、Tm +10℃以上の温度が必要であるが、その時間はなるべく短くする必要がある。このために、ポリマーへの熱の供給が律速となるスクリュー入り口では、なるべく温度を下げ、高温に曝される時間をなるべく短くする。このような押し出し工程は3分〜30分、より好ましくは4分〜20分、さらに好ましくは5分〜15分で行うのが好ましい。これ以上の時間では、アセトアルデヒドの発生量が多くなり、これ以下では製膜後のフィルムの均質性が低下、即ちポリマーの溶け残りを発生しやすい。この方法により本発明では、ポリエステルフィルムのアセトアルデヒド含率を0.5〜5ppmの範囲に、好ましくは4ppm以下に、更に好ましくは4ppm以下に抑えることができる。
【0008】
又、ポリエステルの表面にオリゴマーが存在すると、接着性が大きく低下する。
このようなオリゴマーは、主に2〜5量体からなり、一部のオリゴマーは、環を形成している。また、エステル交換法で重合した場合のオリゴマーは、末端は、水酸基でおわっているものが大半を占めている。
このような残留オリゴマーの量を抑制するためには、押し出し前に、重合中に発生したものを、加熱してペレット中から追い出しておくことが効果的である。
本発明のポリエステル支持体のペレットからの脱オリゴマー処理は、拡散律速であるため、なるべく単位体積当たりの表面積を大きくすることがポイントである。好ましくは、表面積(mm2)/体積(mm3)が0.5以上、さらに好ましくは0.8以上、さらに好ましくは1以上である。この範囲以上では、脱アセトアルデヒド処理に時間を要し好ましくない。
このペレットの熱処理温度は、Tg +10℃以上、Tm −20℃以下、より好ましくはTg +30℃以上Tm −35℃以下、さらに好ましくはTg +50℃以上Tm −40℃の温度で、30分〜24時間、より好ましくは1時間〜12時間、さらに好ましくは2時間〜6時間実施するのが好ましい。
この範囲以下では、拡散速度が大きく低下し長い処理時間を要する。一方この範囲以上では、再びポリエステルの分解によりアセトアルデヒドの生成量が増加し好ましくない上、ペレットが融着をおこし取扱い性が低下する。さらに、このような処理は、真空中、あるいは不活性気体(例えば窒素)気流中で行うことが好ましい。これにより、加水分解や酸化による分子量の低下や着色を防止できる。
この処理により、製膜後のフィルム中に残存するオリゴマー量は、1.5〜0mg/m2 、より好ましくは1.0〜0mg/m2 、さらに好ましくは0.7〜0mg/m2 にするのがよい。これにより接着性の良好な支持体をえることができる。
さらに、上述のような形態のペレットに対して、上記熱処理を実施することにより、同時に合成中に発生したアセトアルデヒドを効率的にペレットの外に追い出すことができる効果も有する。
【0009】
本発明の方法によるポリエステル中のジカルボン酸のモノマーの中で、好ましい芳香族ジカルボン酸としてナフタレンジカルボン酸(2,6−、1,5−、1,4−、2,7−)、テレフタル酸(TPA)、イソフタル酸(IPA)、オルトフタル酸(OPA)、パラフェニレンジカルボン酸(PPDC)、さらに2,6−ナフタレンジカルボン酸(2,6−NDCA)が好ましい。
全ジカルボン酸残基中に含まれるナフタレンジカルボン酸の含率が少なくとも30mol%以上であることが好ましい。より好ましくは、50mol%以上、さらに好ましくは、70mol%以上である。
ジオールは、エチレングリコール(EG)、シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、ネオペンチルグリコール(NPG)、ビスフェノールA(BPA)、ビフェノール(BP)が好ましく、さらにエチレングリコールが好ましい。また、ヒドロキシカルボン酸としてパラヒドロキシ安息香酸(PHBA)、6−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸(HNCA)を用いてもよい。これらの、ナフタレンジカルボン酸残基、エチレングリコール残基はいずれも、共重合体の形で存在してもよく、またポリマーブレンドの形で存在してもよい。
【0010】
これらモノマ−を重合してポリエステルを形成するが、好ましいの例として、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート(PCT)等のホモポリマー、およびテレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールのコポリマー(テレフタル酸と2,6−ナフタレンジカルボン酸の混合モル比は0.5:0.5〜0:1.0の間が好ましく、0.7:0.4〜0:1.0が更に好ましい。)、2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコール、ビスフェノールAのコポリマー(エチレングリコールとビスフェノールAの混合モル比は0.5:0.5〜1.0:0の間が好ましく、更には0.6:0.5〜1.0:0が好ましい。)、イソフタール酸、パラフェニレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールのコポリマー(イソフタール酸;パラフェニレンジカルボン酸のモル比はナフタレンジカルボン酸を1とした時それぞれ0.1〜0.5、0.1〜0.5、更に好ましくは、それぞれ0.2〜0.3、0.2〜0.3が好ましい)、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ネオペンチルグリコールとエチレングリコールのコポリマー(ネオペンチルグリコールとエチレングリコールのモル比は0.5:0.5〜0.3:0.7が好ましい)、2,6−ナフタレンジカルボン酸、エチレングリコールとビフェノールのコポリマー(エチレングリコールとビフェノールのモル比は、0.5:0.5〜1.0:0が好ましく、さらに好ましくは0.7:0.3〜1.0:0である。)、パラヒドロキシ安息香酸、エチレングリコールと2,6−ナフタレンジカルボン酸のコポリマー(パラヒドロキシ安息香酸、エチレングリコールのモル比は0.5:0.5〜0.1:0.9が好ましく、さらに好ましくは0.3:0.7〜1.0:0)等の共重合体が好ましい。
これらのなかで、力学強度、巻癖のの付き難さで、最も優れるポリマーがポリエチレンナフタレート、なかでもポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)である。これらのポリエチレンナフタレートフィルムは、その特性を損なわない範囲において、共重合およびポリマーブレンドを行ってもよい。
【0011】
これらのホモポリマーおよびコポリマーは、従来公知のポリエステルの製造方法に従って合成できる。例えば酸成分をグリコール成分と直接エステル化反応してもよく(直重法)、または酸成分としてジアルキルエステル(例えばジメチルエステル、やジエチルエステルが好ましい)を用いて、グリコール成分とエステル交換反応をし、これを減圧下で加熱して余剰のグリコール成分を除去してもよい(エステル交換法)。あるいは、酸成分を酸ハライドとしておき、グリコールと反応させてもよい。なかでも好ましいのはエステル交換法である。
これらの重合時、必要に応じて、エステル交換反応触媒あるいは重合反応触媒を用いたり、耐熱安定化剤(例えば亜リン酸、リン酸、トリメチルフォスフェート、トリエチルフォスフェート、テトラエチルアンモニウム)を添加してもよい。
【0012】
また、これらの中に経時安定性付与の目的で紫外線吸収剤を添加しても良い。紫外線吸収剤としては、可視領域に吸収を持たないものが望ましく、かつその添加量はポリマーフィルムの重量に対して通常0.5重量%ないし20重量%、好ましくは1重量%ないし10重量%程度である。0.5重量%未満では紫外線劣化を抑える効果を期待できない。紫外線吸収剤としては2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系、2(2′−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2′−ヒドロキシ3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2′−ヒドロキシ−3′−ジ−t−ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系、サリチル酸フェニル、サリチル酸メチル等のサリチル酸系紫外線収剤が挙げられる。
【0013】
また、芳香族系ポリエステルの屈折率は、1.6〜1.7と高いのに対し、この上に塗設する感光層の主成分であるゼラチンの屈折率は1.50〜1.55とこの値より小さいので、光がフィルムエッジから入射した時、ベースと乳剤層の界面で反射していわゆるライトパイピング現象(縁被り)を起こす。
この様なライトパイピング現象を回避するため、フィルムに不活性無機粒子等を含有させる方法ならびに染料を添加する方法等が知られている。染料添加による方法はフィルムヘイズを著しく増加させないので好ましい。
フィルム染色に使用する染料については、色調は感光材料の一般的な性質上グレー染色が好ましく、ポリエステルフィルムの製膜温度域での耐熱性に優れ、かつポリエステルとの相溶性に優れたものが好ましい。
染料としては、上記の観点から三菱化成製のDiaresin、日本化薬製のKayaset等ポリエステル用として市販されている染料を混合することにより目的を達成することが可能である。
【0014】
本発明によるポリエステルフィルムは、用途に応じて易滑性を付与することも可能であり、不活性無機化合物の練り込み、あるいは界面活性剤の塗布等が一般的手法として用いられる。
このような不活性無機粒子としてはSiO2 、TiO2 、BaSO4 、CaCO3 、タルク、カオリン等が例示される。また、上記のポリエステル合成反応系に不活性な粒子を添加する外部粒子系による易滑性付与以外にポリエステルの重合反応時に添加する触媒等を析出させる内部粒子系による易滑性付与方法も採用可能である。外部粒子系としてはポリエステルフィルムと比較的近い屈折率をもつSiO2 、あるいは析出する粒子径を比較的小さくすることが可能な内部粒子系を選択することが望ましい。
更には、よりフィルムの透明性を得るために機能付与した層を積層する方法も好ましい。この手段としては具体的には複数の押し出し機ならびにフィードブロック、あるいはマルチマニフォールドダイによる共押出し法が例示される。
これらのポリエステル合成法については、例えば、高分子実験学第5巻「重縮合と重付加」(共立出版、1980年)第103頁〜第136頁、“合成高分子V”(朝倉書店、1971年)第187頁〜第286頁の記載や特開平5−163337、同3−179052、同2−3420、同1−275628、特開昭62−290722、同61−241316等を参考に行うことができる。
このようにして重合したポリマ−は、オルソクロロフェノ−ル溶媒中にて、35℃で測定した極限粘度が0.40以上,0.9以下のものが好ましく、0.45〜0.70のものがさらに好ましい。
【0015】
これらのポリエステルのなかで、ガラス転移温度(Tg)が90℃以上200℃以下のものが好ましく、より好ましくは95℃以上190℃以下、さらに好ましくは100℃以上180℃以下である。
【0016】
次に本発明に用いるポリエステルの好ましい具体的化合物例を示すが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0017】
ポリエステル ポリマ−ブレンド例(括弧内の数字は重量比を示す)
P−12:PEN/PET(60/40) Tg= 95℃
P−13:PEN/PET(80/20) Tg=104℃
P−14:PAr/PEN(10/90) Tg=127℃
P−15:PAr/PCT/PEN(10/10/80) Tg=135℃
P−16:PAr/PC/PEN(10/10/80) Tg=140℃
P−17:PEN/PET/PAr(50/25/25) Tg=108℃
【0018】
このようにして重合したPENあるいは、変性PENをペレットを上記大きさにペレット化した後、先述の方法にしたがって、脱アセトアルデヒド、脱オリゴマー処理のための熱処理を実施する。
このようにして得たペレットを上記方法にしたがって、押し出し機のなかで溶融した後、常法に従って延伸製膜する。
押し出された溶融ポリマーは、フィルターを用いて溶融ポリマーをあらかじめろ過しておくほうが好ましい。フィルターとしては、金網、焼結金網、焼結金属、サンド、グラスファイバーなどが挙げられる。
この後、溶融ポリマーは冷却ドラム上にキャストされるが、ドラムとの密着がフィルム表面の平坦性を決定する大きな因子となる。このため、T−ダイ口金と冷却ドラムの間に高電圧を印加する電極を設け、未固化のポリマーに電荷を発生させ、冷却ドラムとの密着を高める(以下、静電密着と略する)ことが好ましい。このようにして得た未延伸フィルムの固有粘度は0.45〜0.9が好ましい。
2種以上のポリマーブレンドを行うときは、通常の多軸混練押し出し機を利用すればよい。また、積層体を製膜するときは、共押し出し法、インラインラミネート法、オフラインラミネート法いずれで行っても良い。このうち、共押し出し法は、フィードブロック、あるいは、マルチマニフォールドを用いて製膜できる。前者は層数に応じたマニホールドをもち、ダイライン部で合流させるものであり、一方後者は、単層用ダイの導管部で層状に合流機構をもたせたものである。インラインラミネート法は未延伸、あるいは1軸延伸後のフィルムを積層させたあと、さらに延伸し2軸延伸フィルムとするものであり、オフラインラミネート法は、2軸延伸成型後に熱あるいは接着剤等で積層させるものである。
【0019】
このようにして得た未延伸フィルムは、同時あるいは逐次2軸延伸、熱固定、熱緩和を行って、延伸フィルムを形成する。縦方向・横方向の延伸回数は限定されるものではない。該未延伸フィルムを一軸方向(縦方向または横方向)に(Tg−10)〜(Tg+70)℃の温度で2.5〜4.0倍の倍率で延伸し、次いで上記延伸方向と直角方向(一段目延伸が縦方向の場合には、二段目延伸は横方向となる)にTg(℃)〜(Tg+70)℃の温度で2.5〜4.0倍の倍率で延伸することで製造できる。好ましくは、縦延伸は、2.7〜3.8倍、更に好ましくは、2.8〜3.5倍、横延伸は好ましくは、2.5〜4.0倍、より好ましくは、2.7〜3.8倍、さらに好ましくは2.8〜3.5倍である。縦、横とも延伸倍率が小さいとベースの平面性が悪く、強度も不十分である。一方、延伸倍率が大きいと面配向性が大きくなり、へきかいが発生しやすくなり、加工(穿孔)時のくず発生の原因となる。
更に、このようにして得た二軸配向フィルムに、(Tg+70)℃〜Tm(℃)の温度で熱固定することが好ましい。例えばポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムについては190〜250℃で熱固定することが好ましく、熱固定時間は例えば1〜60秒、より好ましくは5秒〜30秒である。
また、延伸中にUS−5,076,977に示したような方法でフィルム面の表裏に温度差を与え、逆カ−ルを付与してもよい。これにより、フィルムは低温側の面を内側にしてカールしやすくなるため、この反対面に感光層を塗設すれば、感光層の低湿下での収縮により発生する幅方向のカ−ルを軽減させることが可能である。
以上のような2軸延伸製膜法は、特開昭50−109,715号、特開昭50−95,374号等に記載されている方法を用いてもよい。
【0020】
支持体の厚みは60〜100μmであることが好ましい。より好ましくは70〜100μm、さらに好ましくは80〜95μmである。この範囲以下では、力学強度が不足し、乾燥下で乳剤層の収縮に起因する樋状のカ−ルが発生し、その結果、焦点ボケや擦り傷の発生の原因となりやすい。
このようにして得られた支持体中に含まれるアセトアルデヒド含率は、0ppm以上5ppm以下、さらに好ましくは、0ppm以上4ppm以下、0ppm以上3ppm以下であることが好ましい。
【0021】
次に本発明の熱処理方法についてのべる。US−4,141,735記載のような50℃以上Tg以下の熱処理によって支持体に巻癖をつきにくくすることが可能である。
この熱処理は、50℃以上Tg未満、より好ましくはTg−35℃以上Tg未満、さらに好ましくはTg −20℃以上Tg未満で熱処理を行う。50℃未満で行うと十分な巻き癖効果を得るためには長時間を要し工業生産性が劣り、一方Tg以上の温度では巻癖をつきにくくすることが十分に達成できない。
熱処理はこの温度範囲内の一定温度で実施してもよく、昇温あるいは冷却しながら熱処理してもよい。このような熱処理時間は、0.1時間以上1500時間以下、さらに好ましくは0.5時間以上500時間以下、さらに好ましくは1時間以上300時間以下である。0.1時間以下では十分な効果を得ることができず、1500時間以上では効果が飽和する一方、支持体の着色や脆化が起こりやすくなる。
【0022】
このような支持体の熱処理は、ロール状あるいは、ウェブ状で搬送しながら実施することが考えられる。ロール状で熱処理する場合、ロ−ルを室温から恒温槽中で熱処理する方(以降低温巻取り法と呼ぶ)、ウェブ搬送中に所定温度にした後ロール状に巻取り熱処理する方法(以降高温巻取り法と呼ぶ)のいずれの方法で実施してもよいが、より巻癖をつきにくくすることのでき、また設備投資が少なくてすむ後者のほうがより好ましい。
このような熱処理は、製膜後から感光層塗布までの間、どこで実施してもよいが、感光層の下塗り前、表面処理後に実施するのが好ましい。
しかし,このような巻癖をつきにくくするための熱処理は、比較的低温ながら長時間実施するため、アセトアルデヒドが発生しやすい。さらに、このような熱処理を工業規模で実施するためには、ロール状で行うため、発生したアセトアルデヒドが逃げにくい。このため、アセトアルデヒドの少ないポリエステル支持体が必要とされていた。本発明の支持体はアセトアルデヒド含量が少ないため、この熱処理後においても、十分に含量を少なく抑えることが可能であり、効果的な方法である。
【0023】
本発明の方法によるポリエステル誘導体からなる支持体上に写真層(例えば感光性ハロゲン化銀乳剤層、中間層、フィルター層、導電性層、など)を強固に接着させるためには薬品処理、機械的処理、コロナ処理、火焔処理、紫外線処理、高周波処理、グロー処理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理、などの表面活性化処理をした後、直接写真層を塗布する手法、あるいは一旦これらの表面処理をした後、下塗り層を設けこの上に写真乳剤層を塗布する方法が有効である。
【0024】
コロナ処理は、最もよく知られている方法であり、放電周波数は50Hz〜5000kHz 、好ましくは5kHz 〜数100kHz が適当である。放電周波数が小さすぎると、安定な放電が得られずかつ被処理物にピンホールが生じ、好ましくない。又周波数が高すぎると、インピーダンスマッチングのための特別な装置が必要となり、装置の価格が高くなり、好ましくない。被処理物の処理強度に関しては、通常のポリエステル誘導体の濡れ性改良の為には、0.001KV・A ・分/m2〜5KV・A ・分/m2、好ましくは0.01KV・A ・分/m2〜1KV・A ・分/m2、が適当である。電極と誘電体ロールのギャップクリアランスは0.5〜2.5mm、好ましくは1.0〜2.0mmが適当である。
例えば、Pillar社製ソリッドステートコロナ処理機6KVAモデルを用いるた場合、処理時の放電周波数は、5〜40KHz、より好ましくは10〜30KHzである。また波形は交流正弦波が好ましい。電極と誘電体ロールのギャップクリアランスは1〜2mm、より好ましくは1. 4〜1. 6mmである。また処理量は、0. 3〜0. 4KV・A・分/m2 、より好ましくは0.34〜0.38KV・A・分/m2 である。
【0025】
紫外線照射処理の方法については、365nmを主波長とする高圧水銀ランプであれば、照射光量20〜10000(mJ/cm2)がよく、より好ましくは50〜2000(mJ/cm2)である。254nmを主波長とする低圧水銀ランプの場合には、照射光量100〜10000(mJ/cm2)がよく、より好ましくは200〜1500(mJ/cm2)である。
【0026】
本発明のグロー処理では、特に雰囲気に水蒸気を導入した場合において最も優れた接着効果を得ることができる。また、この手法は支持体の黄色化抑制,ブロッキング防止にも非常に有効である。
水蒸気の存在下でグロー処理を実施する時の水蒸気分圧は、10%以上100%以下が好ましく、更に好ましくは40%以上90%以下である。10%未満では充分な接着性を得ることが困難となる。水蒸気以外のガスは酸素、窒素等からなる空気である。
このようなグロー放電の処理雰囲気中に水蒸気を定量的に導入する方法は、グロー放電処理装置に取付けたサンプリングチューブからガスを4極子型質量分析器(日本真空製MSQ−150)に導き、組成を定量しながら行うことで達成できる。
さらに、表面処理すべき支持体を加熱した状態で真空グロー処理を行うと、常温で処理するのに比べ短時間の処理で接着性が向上し、支持体の黄色化も大幅に減少させることができる。ここで述べる予熱は後述する巻き癖改良のための熱処理とは異なる。
予熱温度は50℃以上Tg以下が好ましく、70℃以上Tg以下がより好ましく、90℃以上Tg以下がさらに好ましい。Tg以上の温度で予熱すると接着が悪化する。
真空中で支持体表面温度を上げる具体的方法としては、赤外線ヒータによる加熱、熱ロールに接触させることによる加熱等がある。加熱方法は広く公知の加熱方法を利用することができる。
グロー処理は、冷媒流路となる中空部を持つ電極をフィルムの幅方向に複数対向させて設置し、支持体を搬送しながら処理するのが好ましい。
【0027】
グロー処理時の真空度は0.005〜20Torrとするのが好ましい。より好ましくは0.02〜2Torrである。圧力が低すぎると支持体表面を十分に改質することができず、充分な接着性を得ることができない。一方、圧力が高すぎると安定な放電が起こらない。
また、電圧は、500〜5000Vの間が好ましい。より好ましくは500〜3000Vである。電圧が低過ぎると支持体表面を十分に改質することができず、十分な接着性を得ることができない。一方、電圧が高すぎると表面が変質してしまい、逆に接着性が低下する。
また、使用する放電周波数は、従来技術に見られるように、直流から数1000MHz、好ましくは50Hz〜20MHz、さらに好ましくは1KHz〜1MHzである。
放電処理強度は、0.01KV・A・分/m2 〜5KV・A・分/m2 が好ましく、更に好ましくは0.15KV・A・分/m2 〜1KV・A・分/m2 で所望の接着性能が得られる。
このようにして、グロー処理を施こした支持体は、直ちに冷却ロールを用いて温度を下げることが好ましい。支持体は温度の上昇に伴ない外力により塑性変形し易くなり、被処理支持体の平面性が損なわれてしまう。さらに低分子量体(モノマー、オリゴマー等)が支持体表面に析出し、透明性やブロッキング性を悪化させる可能性がある。
【0028】
火焔処理の方法は天然ガスでも液化プロパンガスでもかまわないが、空気との混合比が重要である。プロパンガスの場合は、プロパンガス/空気の好ましい混合比は、容積比で1/14〜1/22、好ましくは1/16〜1/19である。また、天然ガスの場合は、1/6〜1/10、好ましくは1/7〜1/9である。火焔処理は1〜50Kcal/m2 、より好ましくは3〜30Kcal/m2 の範囲で行うとよい。またバーナーの内炎の先端と支持体の距離を4cm未満にするとより効果的である。処理装置は春日電気(株)製フレーム処理装置を用いることができる。また、火焔処理時に支持体を支えるバックアップロールは中空型ロールで、冷却水を通して水冷し、常に一定温度で処理するのがよい。
【0029】
本発明の支持体には、帯電防止層を付与することが好ましい。このような帯電防止剤は特に制限されず、導電性の帯電防止剤でも良いし、帯電列調整作用を有する化合物でも良い。
導電性帯電防止剤としては、金属酸化物やイオン性化合物などを挙げることができ、本発明で好ましく用いられる導電性の帯電防止剤は、現像処理後も帯電防止性が失活しない導電性金属酸化物及びその誘導体,導電性金属,炭素繊維,π共役系高分子(ポリアリーレンビニレン等)などであり、この中でも特に好ましく用いられる導電性材料は結晶性の金属酸化物粒子である。
この導電性金属酸化物粒子の最も好ましい物は、ZnO、TiO2 、SnO2 、Al2 O3 、In2 O3 、SiO2 、MgO、BaO、MoO3 、V3 O5 の中から選ばれた少なくとも1種の結晶性の金属酸化物或いはこれらの複合酸化物の微粒子である。この中で特に好ましい物は、SnO2 を主成分とし酸化アンチモン約5〜20%含有させ及び/又はさらに他成分(例えば酸化珪素、ホウ素、リンなど)を含有させた導電性材料である。これらの導電性の結晶性酸化物、或いはその複合酸化物の微粒子はその体積抵抗率が107 Ωcm以下、よりこのましくは106 Ω以下、さらに好ましくは105 Ωcm以下である。この範囲以上では、十分な帯電防止性をえることができない。またその粒子サイズは0.002〜0.7μm、特に0.005〜0.3μmであることが望ましい。これらの結晶性の金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物の微粒子については特開昭56−143430号、同 この導電性金属酸化物はバインダ−なしで塗布液から塗布されてもよく、好ましい塗布量は1g/m2 以下であり、より好ましくは0.001〜0.5g/m2 、更に好ましくは0.005〜0.3g/m2 、特に好ましくは、0.01〜0.3g/m2 である。その場合更にその上にバインダーを塗布することが好ましい。
【0030】
また、本発明の導電性金属酸化物はバインダーと共に塗布されることが更に好ましい。その時の金属酸化物の好ましい塗布量は1g/m2 以下であり、より好ましくは0.001〜0.5g/m2 、更に好ましくは0.005〜0.5g/m2 、特に好ましくは0.01〜0.3g/m2 である。バインダーの塗布量は0.001〜2g/m2 が好ましく、より好ましくは0.005〜1g/m2 、更に好ましくは0.01〜0.5g/m2 である。この時、金属酸化物とバインダーの重量比は1000/1〜1/1000が好ましく、より好ましくは500/1〜1/500、更に好ましくは250/1〜1/250である。又、これらの金属酸化物は球形状のものと繊維状のものを混合して使用しても良い。
60−258541号に詳細に記載されている。
【0031】
次に表面処理した支持体と感光層の間に設ける下塗り層について述べる。下塗り層としては、第1層として支持体によく接着する層(以下、下塗り第1層と略す)を設け、その上に第2層として下塗り第1層と写真層をよく接着する層(以下、下塗り第2層と略す)を塗布するいわゆる重層法と、支持体と写真層をよく接着する層を一層のみ塗布する単層法とがある。
重層法における下塗り第1層では、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリル酸エステル、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸等の中から選ばれた単量体を出発原料とする共重合体、エポキシ樹脂、ゼラチン、ニトロセルロース、ポリ酢酸ビニルなどが用いられる。(これらについては E.H.Immergut“Polymer Handbook” a 187−231、Intersciense Pub.New York 1966などに詳しい)。また、下塗り第2層では、主としてゼラチンが用いられる。
【0032】
単層法においては、多くは支持体を膨潤させ、下塗りポリマーと界面混合させる事によって良好な接着性を得る方法が多く用いられる。この下塗りポリマーとしては、ゼラチン、ゼラチン誘導体、ガゼイン、寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸共重合体、無水マレイン酸共重合体などの水溶性ポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースエステル、塩化ビニル含有共重合体、塩化ビニリデン含有共重合体、アクリル酸エステル含有共重合体、酢酸ビニル含有共重合体、酢酸ビニル含有共重合体等のラテックスポリマー、などが用いられる。これらのうち好ましいのはゼラチンである。ゼラチンとしては、いわゆる石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラチン、ゼラチン誘導体及び変性ゼラチン等当業界で一般に用いられているものはいずれも用いることができる。これらのゼラチンのうち、最も好ましく用いられるのは石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチンである。これらのゼラチンは、その作製工程における種々の不純物、例えば0.01〜20000ppmの金属類(Na,K,Li,Rb,Ca,Mg,Ba,Ce,Fe,Sn,Pb,Al,Si,Ti,Au,Ag,Zn,Niなどの金属、及びそのイオンなど)、イオン(F,Cl,Br,I,硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン、アンモニウムイオンなど)を含有していてもよい。特に石灰処理ゼラチンにおいてはCa,Mgイオンを含有するのは当業界では常識であり、その含有量も10〜3000ppmと非常に幅広いが、下塗塗布性能上1000ppm以下が好ましく、更に好ましくは500ppm以下である。
【0033】
本発明の下塗り層には、必要に応じて各種の添加剤を含有させることができる。例えば界面活性剤、帯電防止剤、アンチハレーション剤着色用染料、顔料、塗布助剤、カブレ防止剤等である。
また、本発明の下塗り層には画像の透明性や粒状性を実質的に損なわない程度に無機または、有機の微粒子をマット剤として含有させることができる。無機の微粒子のマット剤としてはシリカ(SiO2),二酸化チタン(TiO2),炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどを使用することができる。有機の微粒子マット剤としては、ポリメチルメタクリレート、セルロ−スアセテートプロピオネート、ポリスチレン、米国特許第4、142、894号に記載されている処理液可溶性のもの、米国特許第4、396、706号に記載されているポリマーなどを用いることができる。これらの微粒子マット剤の平均粒径は0.01〜10μmのものが好ましい。より好ましくは、0.05〜5μmである。また、その含有量は0.5〜600mg/m2 が好ましく、更に好ましくは、1〜400mg/m2 である。
本発明に使用される支持体を膨潤させる化合物として、レゾルシン、クロルレゾルシン、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、フェノール、o−クロルフェノール、p−クロルフェノール、ジクロルフェノール、トリクロルフェノール、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、トリフルオロ酢酸、抱水クロラール等が用いられる。この中で好ましいのはレゾルシンとp−クロルフェノールである。
【0034】
本発明にかかわる下塗り液は、一般によく知られた塗布方法、例えばディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、或いは米国特許第2,681,294号明細書に記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法等により塗布することができる。また必要に応じて、米国特許第2,761,791号、3,508,947号、2,941,898号、及び3,526,528号明細書、原崎勇次著「コーティング工学」253頁(1973年朝倉書店発行)等に記載された方法により2層以上の層を同時に塗布することができる。
このような下塗り層の塗設は本発明の熱処理後に実施するのが好ましい。これらの下塗り層は、接着性を付与するための層であるため、粘着性を有するものが多く、その結果きしみ値が上昇しやすく、その結果熱処理後の平面性が低下しやすいためである。
【0035】
次に本発明の写真感光材料の写真層について記載する。
ハロゲン化銀乳剤層としてはカラー用黒白用何れでもよい。ここではカラーハロゲン化銀写真感光材料について説明する。
本発明の感光材料は、支持体上に青感色性層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層が設けられていればよく、ハロゲン化銀乳剤層および非感光性層の層数および層順に特に制限はない。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感光材料であり、該感光性層は青色光、緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有する単位感光性層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料においては、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性層の順に設置される。しかし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、また同一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような設置順をもとりえる。
上記、ハロゲン化銀感光性層の間および最上層、最下層には各層の中間層等の非感光性層を設けてもよい。
【0036】
ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化学熟成および分光増感を行ったものを使用する。本発明の効率は、金化合物と含イオウ化合物で増感した乳剤を使用したときに特に顕著に認められる。このような工程で使用される添加剤はリサーチ・ディスクロージャーNO.17643および同NO.18716に記載されており、その該当個所を後掲の表にまとめた。
本発明に使用できる公知の写真用添加剤も上記の2つのリサーチ・ディスクロージャーに記載されており、下記の表に関連する記載個所を示した。
【0037】
【0038】
本発明に従ったカラー写真感光材料は、前述のRD.No. 17643の28〜29頁及び同No. 18716の615左欄〜右欄に記載された通常の方法によって現像処理する事が出来る。
本発明のハロゲン化銀カラー感光材料には処理の簡略化及び迅速化の目的で発色現像主薬を内蔵しても良い。内蔵するためには、発色現像主薬の各種プレカーサーを用いるのが好ましい。例えば米国特許第3,342,597号のインドアニリン系化合物、同第3,342,599号、リサーチ・ディスクロージャー14,850号及び同15,159号記載のシッフ塩基型化合物、同第13,924号に記載されている。
このようにして調製した写真感光材料は、外径3〜10mmのスプールに巻き回されるのが好ましい。外径が3mm以下では、現像時のトラブルな発生および取扱い性の低下のため、これ以上スプールを小さくすることはできない。一方、外径が10mm以上のスプールではカ−トリッジの小型化を達成できない。
【0039】
最後に、本発明の測定法について説明を加える。
1.支持体中のアセトアルデヒド含率
(1) 試料
製膜後の支持体(表面処理、塗布等いっさい行っていないもの)を40mm×50mmの大きさに切り出す。
(2) アセトアルデヒドの抽出
上記試料をパ−ジ&トラップ装置(例えば、日本分析工業(株)製 JHJ−100型キュリ−ポイントヘッドスペ−スサンプラ)中に入れ、50ml/分のヘリウムガスでパ−ジしながら、150℃で30秒間加熱し、揮発した成分を−80℃でトラップした。
(3) 測定
上記方法でトラップした成分を、急速加熱(385℃/10秒)してGC/MS(例 えば、GC:ヒューレットパッカード社製 HP−5890A型ガスクロマトグラフ、MS:ヒューレットパッカート社製 HP−5970B型質量検出器)に導入した。
GC条件
注入口温度:250℃
カラム温度:40℃で4分保持後、40→200℃に昇温(10℃/分)
カラム:J&W DB−WAX 0.25mm×30m (膜厚:0.25 μm)
注入方式:スプリット法(スプリット比 1/200)
キャリアガス:ヘリウム
アセトアルデヒドの検出条件
アセトアルデヒドに由来するm/z=43に着目して、マスクロマトグラムを測定。
ピークの同定は下記検量線用標準液から、求めた。
検量線
80wt%のアセトアルデヒドをイソプロパノールで希釈し、1mg/mlの標準液を調製した。
これを、さらに1/10に希釈したサンプルを調製した。
この二つの標準液をGC/MSに注入し、上と同様にm/z=43に着目して検量線を作成した。
2.ガラス転移温度(Tg )、溶融温度(Tm )
本発明で言うTg 、Tm は、走査型示差熱分析計(DSC)を用いて求めることができる。すなわち、窒素気流中でサンプル量10mgを、一度20℃/分で300℃まで昇温後、室温まで急冷し、非晶としたあと、再び20℃/分で昇温したときにベースラインから偏奇しはじめる温度と新たなベースラインに戻る温度の算術平均をTg とし、さらに昇温し吸熱側の現れる融解ピークの最大吸熱量を示した後、再びベースラインに戻る温度をTm とした。
【0040】
3.残留オリゴマー量
フィルムをクロロホルム中に浸漬し、25℃において60分間放置する。この後、フィルムを取り去り、クロロホルムを蒸発させ、残留物の量を秤量して求める。同量のクロロホルムのみを蒸発させた時の残留量をブランクとして差引き、この重さ(mg)をサンプルの面積(m2)で割った値を残留オリゴマー量とした。
【0041】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
最初に、本実施例で採用した評価・測定法について説明する。
1.写真性の評価
感材層を塗設した感光材料を35mm幅,12cm長に裁断し、白光(4800K)の階調露光を与えてから、1組は5℃、相対湿度30%に、もう1組は55℃、相対湿度30%の条件下にそれぞれ7日間保存した後、カラーネガ感材には後述のカラーネガ現像処理を行った。これについて、B,G,Rの濃度測定を行い特性曲線を得た。
特性曲線からそれぞれ最小濃度および最小濃度+0.2の濃度を与える露光量の逆数の対数値を求め、55℃、相対湿度30%の試料から得られた値と、5℃、相対湿度30%の相対湿度の試料から得られた値の差の絶対値(それぞれ△Dmin 、△Snegaとした)を算出し、これを評価した。
【0042】
2.巻癖の評価、ミニラボ現像機での処理適性の評価 (カラーネガ感材)
下記手順で、巻癖の付き易さ、および現像処理時の巻癖の取れ易さ、ミニラボ現像機の処理適性(通過性)を評価した。
(2−1) コアセット
・サンプルフィルム:幅35mm、長さ1.2m
・調湿:25℃60%RHで1晩
・コアセット:感光層を内巻にし、7mmのスプール径に巻きつけ
密封容器中に入れ、下記いずれかの条件で加熱。(表中に示した。)
80℃2時間
夏季に車中に置かれたフィルムを想定した条件
(これでトラブルが発生しないほうが望ましい条件)
50℃24時間
乳剤有効期限(常温で2〜3年)内につくカール量に相当
(これでトラブルが発生しないことが必須条件)
・放冷:25℃の部屋に一晩放置
(2−2) 巻癖測定・ミニラボ通過性の評価
現像前の巻癖評価
放冷したサンプルを密封容器から取り出し、直ちにコアセットを解放する。この直後のフィルム最内周のカ−ルをANSI/ASC PH1.29−1985のTest Method Aに従って測定し、1/R〔m〕(Rはカールの半径)で表示した。
3.ミニラボ通過性の評価
巻癖の強いフィルムはミニラボ現像処理中に最もトラブルを発生しやすい。このため、下記のような評価を実施した。
現像前の巻癖測定後、直ちにミニラボ現像機(富士写真フイルム製:ミニラボFP−550B、CN−16Q処理液)を用いて現像処理した。ミニラボ処理は常法に従い、巻外側の一端をリーダーに固定して実施した。
ミニラボ処理の終わったサンプルフィルムを下記観点に着目して目視で評価した。
・折れ:カールの強いサンプルはミニラボ内の駆動用ニップロールを通過できずに押しつぶされる。その結果リーダーと反対の一端に折れが発生する。このサンプル1本中の”折れ”の回数を数えた。1回でも折れの発生しているものは市場適性に欠ける。
・ムラ:カールの強いサンプルは、ミニラボ内を巻上がった状態で通過するため、そこへは十分な現像液の供給が行われない。その結果、現像の”ムラ”が発生する。これを目視で評価し、肉眼で少しでも発生が確認されたものを”NG”、全く発生が認められないものを”OK”とした。
現像後の巻癖評価
ミニラボで現像処理後、直ちに最内周側のカ−ルを上記の方法で測定した。
【0043】
4.アセトアルデヒド含率
上記測定法に従って実施。
5.残留オリゴマー量
上記測定法に従って実施。
6.Tg 、Tm
上記測定法に従って実施。
7.接着評価
(7−1) 乾燥時(ドライ)の接着評価
乳剤面、バック面表面に粘着テープを貼り付け180度方向に引き剥がし、接着のレベルを評価した。剥離しない物を○、剥離した面積が10%以下のものを△、それ以上剥離した物を×とする。実用上問題の無い物は、△、○である。
(7−2) 湿潤時(ウエット)の接着評価
発色現象、漂白、定着、水洗、安定浴の各処理段階において、液中でフィルムの乳剤面及びバック面を擦り、接着のレベルを評価した。剥離しない物を○、剥離した面積が10%以下のものを△、それ以上剥離した物を×とする。実用上問題の無い物は、△、○である。
8.幅方向のカール
感材を幅方向に35mm、長さ方向に2mm切り出した後、25℃10%RH下で一晩調湿する。これをANSI/ASC pH1.29−1985のTest Method Aに従って測定し、1/R〔m〕(Rはカールの半径)で表示した。
9.カメラ内での傷の発生の評価
実施例中で調整した感材を135フォーマットに加工(裁断、穿孔、パトローネづめ)した後、フジズームカルディア800(富士写真フイルム製)に装填後25℃10%RH下で調湿してから撮影を行った。この後、フィルムのバック面に発生した傷の量を目視で判断した。カラーネガ感材、カラー反転感材とも、TAC支持体を用いたものをタイプとし、傷の発生がそれと同等あるいは以下のものを○、それよりやや多いものを△、多いものを×とした。
10.ベースの均質性
製膜直後のベースの均質性をベース中に残留するポリマーペレットの溶解残差の数で評価した。10平方cmを光学顕微鏡で観察し、30μm以上の不溶解物の数で評価した。2個以下のものを○、4〜5個のものを△、6個以上のものを×とした。許容されるものは、△、○である。
【0044】
実施例1(1)支持体の作成(a) PEN支持体の作成(水準1−1,2,5,6,8〜10,12〜14)
発明協会公開技法 公技番号94−6023号の実施例−1の支持体(A)と同様にしてポリエチレン−2,6−ナフタレ−トを重合した。この固有粘度は0.50であった。このポリエステルの固形分に対して、特願平5−316676号記載の染料、化合物I−6と化合物I−24をそれぞれ54ppm、平均粒径0.3μmの球状シリカ粒子を0.1%添加した。これを表2に示した大きさにペレット化した。これを表2に示した条件で、窒素気流中、攪拌を行いながら熱処理を実施した。これを、表2に示した条件で、通常の一軸押し出し機を用いて押し出し、5μmの焼結金属フィルターを通過させた後、押し出し機出口温度と同温度に保ったT型ダイからTg −20℃に保ったキャスティングドラム上に静電印加法を用いて押し出した。これを、Tg +10℃で3.2倍に縦延伸、Tg +25℃で3.3倍に横延伸したあと、250℃で3%の緩和を行いながら10秒間の熱固定を実施した。
【0045】
(b) 共重合体・ポリマーブレンド支持体の作成(水準1−15〜18)
水準1−15(P−2):2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル:テレフタル酸ジメチルエステル:エチレングリコ−ル(モル比;90:10:100)を構成要素とするポリエステル共重合体を常法に従ってエステル交換法で重合した。このポリマー中にもPEN支持体と同じ染料、球状シリカを同量添加した。この固有粘度は0.60であった。これをPEN支持体と同様に、表2に示した条件でペレット化、ペレットの熱処理後、一軸押し出し機から押し出した。これを、PENと同様にしてキャスティング、縦延伸、横延伸、ついで熱固定を行い、2軸延伸フィルムを得た。
水準1−16(P−6):2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル:ビスフェノ−ルA:エチレングリコ−ル(モル比;100:10:90)を構成要素とするポリエステル共重合体を常法に従ってエステル交換法で重合した。このポリマ−中にもPEN支持体と同じ染料、球状シリカを同量添加した。この固有粘度は0.61であった。これをPEN支持体と同様に、表2に示した条件でペレット化、ペレットの熱処理後、一軸押し出し機から押し出した。これを、PENと同様にしてキャスティング、縦延伸、横延伸、ついで熱固定を行い、2軸延伸フィルムを得た。
水準1−17(P−13):PENは、上記方法で重合した。PETは、通常の直重法によって重合した。これらのポリマ−中にも上記PEN支持体と同じ染料、球状シリカを同量添加した。このPEN:PETを重量比でそれぞれ80:20で混合し、これを2軸混練押し出し機で押し出し表2に示した大きさにペレット化した。なお、この時の2軸混練押し出し機のスクリュ−部の温度は入口側、中央部、出口側をそれぞれ280,290,300℃にして押しだした。このペレットを表2に示した条件で乾燥後、押し出し、PEN支持体の場合と同様にしてキャスティング、縦延伸、横延伸、ついで熱固定を行い、2軸延伸フィルムを得た。
水準1−18(P−14):ビスフェノ−ルAとテレフタ−ルを構成要素とし、常法に従って重合し固有粘度0.55のポリアリレ−ト(PAr)を得た。PENは、上記方法で重合した。これらのポリマ−中にも上記PEN支持体と同じ染料、球状シリカを同量添加した。このPAr:PENを重量比でそれぞれ10:90で混合し、これを2軸混練押し出し機で押し出し表2に示した大きさにペレット化した。なお、この時の2軸混練押し出し機のスクリュー部の温度は入口側、中央部、出口側をそれぞれ290,300,310℃にして押しだした。このペレットを表2に示した条件で乾燥後、押し出し、PEN支持体の場合と同様にしてキャスティング、縦延伸、横延伸、ついで熱固定を行い、2軸延伸フィルムを得た。
(2)支持体の評価
上記方法で製膜した、表2に示した支持体の残留アセトアルデヒド、残留オリゴマー、面状(ベースの均質性)を上記方法で評価した。
【0046】
(3)支持体の表面処理
表2に示した、支持体に下に示すグロ−表面処理を実施した。
断面が直径2cmの円柱状の長さ120cmの棒状電極を10cm間隔に4本絶縁板上に固定した。この電極板を真空タンク内に固定し、この電極面から15cm離れ、電極面に正対するように、この支持体を2秒間の表面処理が行われるように走行させた。フィルムが電極を通過する直前に、フィルムが直径50cmの温度コントローラー付き加熱ロールに3/4周接触するように加熱ロールを配置し、さらに加熱ロールと電極ゾーンの間のフィルム面に熱電対温度計を接触させることによりフィルム面温度を各フィルムのTg−5℃にコントロールした。
真空槽内の圧力は0.2Torr、雰囲気気体中のH2 O分圧は75%で行った。放電周波数は30KHz、各水準の処理強度は表2に示す条件で行った。真空グロー放電電極は特願平5−147864記載の方法に従った。放電処理後の支持体が巻き取られる前に表面温度が30℃になるように、直径50cmの温度コントローラー付き冷却ロールに接触させ巻き取った。
【0047】
(4)バック第1層(導電層)の塗設
塩化第2スズ水和物230重量部と三塩化アンチモン23重量部をエタノール3000重量部に溶解し均一溶液を得た。この溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液を前記溶液がpH3になるまで滴下し、コロイド状酸化第2スズと酸化アンチモンの共沈澱物を得た。得られた共沈澱を50℃に24時間放置し、赤褐色のコロイド状沈澱を得た。
赤褐色コロイド状沈澱を遠心分離により分離した。過剰なイオンを除くため沈澱に水を加え遠心分離によって水洗した。この操作を3回繰り返し過剰イオンを除去した。
過剰イオンを除去したコロイド状沈澱200重量部を水1500重量部に再分散し、500℃に加熱した焼成炉に噴霧し、青みがかった平均粒径0.005μm の酸化第二スズ一酸化アンチモン複合物の微粒子を得た。この微粒子粉末の抵抗率は25Ω・cmであった。
上記微粉末40重量部と水60重量部の混合液をpH7.0に調製し、攪はん機で粗分散の後横型サンドミル(ダイノミル、Willy A. Backfen AG製)で滞留時間が30分になるまで分散して、一次粒子が一部凝集して2次凝集体として0.05μm になる分散液を調製した。
下記処方の液を乾燥膜厚が0.3μm になるように、表2に示したTAC以外の支持体に塗布し、110℃で30秒間乾燥した。
【0048】
(5)支持体の熱処理
支持体に対して、直径300mmの中空のアルミニウム製巻芯に巻き付けた。これを、恒温槽にいれ、表2に示した条件で熱処理を実施した。なお、巻芯への巻き付けは全てバック層塗布予定面(製膜時のキャスティングドラム面の反対面)を内巻にして実施した。
【0049】
(6)下塗り層(乳剤層側)の塗設
表2に示した支持体に下記組成の下塗り液をワイヤーバーを用いて10ml/m2 塗布し、Tg −5℃で2分間乾燥後卷き取った。
【0050】
(7)バック第2層の塗設
表2に示した支持体に対して、表面処理、下塗り層、バック第1層(導電層)、の上に、下記処方の液を乾燥膜厚が1.2μm になるように塗布した。乾燥はTg−5℃で行った。
・ジアセチルセルロース 100重量部
・トリメチロールプロパン−3−トルエンジイソシアネート 25重量部
・メチルエチルケトン 1050重量部
・シクロヘキサノン 1050重量部
【0051】
(8)バック第3層(滑り層)の塗設
(8−1) 滑り層第1液の調製
下記の1液を90℃加温容解し、2液に添加後、高圧ホモジナイザーで分散し滑り分散原液とした。
1液
・滑り剤(T3−4) 0.7 g
・滑り剤(T1−2) 1.1 g
・キシレン 2.5 g
(8−2) 滑り層第2液の調製
上記滑り層第1液に下記のバインダー、溶剤を加え塗布液とした。
・プロピレングリコールモノメチルエーテル 34.0 g
・ジアセチルセルロース 3.0 g
・アセトン 600.0 g
・シクロヘキサノン 350.0 g
(8−3) 滑り層の塗設
表2に示したすべての水準に対して、上記塗布液を10cc/m2 の塗布量でバック層最上層にワイヤーバーを用いてコ塗布し、Tg −5℃で10分間乾燥した。
【0052】
(9)カラ−ネガ感光材料の調整
このようにして調整した表2に示した支持体に対して、下記組成を有する各層を重層塗布し、多層カラ−ネガ感材を作製した。
【0053】
水準1−18の支持体には下記カラーネガ感光層を塗設した。
(感光層の組成)
塗布量はハロゲン化銀およびコロイド銀については銀のg/m2 単位で表した量を、またカプラー、添加剤およびゼラチンについてはg/m2 単位で表した量を、また増感色素については同一層内のハロゲン化銀1モル当りのモル数で示した。なお、添加物を示す記号は下記に示す意味を有する。ただし、複数の効用を有する場合はそのうちの一つを代表して載せた。
【0054】
UV;紫外線吸収剤、Solv;高沸点有機溶剤、ExF;染料、ExS;増感色素、ExC;シアンカプラー、ExM;マゼンタカプラー、ExY;イエローカプラー、Cpd;添加剤
第1層(ハレーション防止層)
黒色コロイド銀 銀 0.15
ゼラチン 2.33
UV−1 3.0×10−2
UV−2 6.0×10−2
UV−3 7.0×10−2
ExF−1 1.0×10−2
ExF−2 4.0×10−2
ExF−3 5.0×10−3
ExM−3 0.11
Cpd−4 1.0×10−3
Solv−1 0.16
Solv−2 0.10
第2層(低感度赤感乳剤層)
沃臭化銀乳剤A 塗布銀量 0.35
沃臭化銀乳剤B 塗布銀量 0.18
ゼラチン 0.77
ExS−1 2.4×10−4
ExS−2 1.4×10−4
ExS−5 2.3×10−4
ExS−7 4.1×10−6
ExC−1 9.0×10−2
ExC−2 5.0×10−2
ExC−3 4.0×10−2
ExC−10 8.0×10−2
ExC−6 2.0×10−2
ExC−9 2.5×10−2
Cpd−3 2.2×10−2
第3層(中感度赤感乳剤層)
沃臭化銀乳剤C 塗布銀量 0.55
ゼラチン 1.46
ExS−1 2.4×10−4
ExS−2 1.4×10−4
ExS−5 2.4×10−4
ExS−7 4.3×10−6
ExC−1 0.19
ExC−2 1.0×10−2
ExC−3 1.0×10−2
ExC−4 1.6×10−2
ExC−5 0.12
ExC−6 2.0×10−2
ExC−7 2.5×10−2
ExC−9 3.0×10−2
ExC−10 7.0×10−2
Cpd−3 1.5×10−3
第4層(高感度赤感乳剤層)
沃臭化銀乳剤D 塗布銀量 1.05
ゼラチン 1.38
ExS−1 2.0×10−4
ExS−2 1.1×10−4
ExS−5 1.9×10−4
ExS−7 1.4×10−5
ExC−1 2.0×10−2
ExC−3 2.0×10−2
ExC−4 9.0×10−2
ExC−5 5.0×10−2
ExC−8 1.0×10−2
ExC−9 1.0×10−2
Cpd−3 1.0×10−3
Solv−1 0.70
Solv−2 0.15
第5層(中間層)
ゼラチン 0.62
Cpd−1 0.13
ポリエチルアクリレートラテックス 8.0×10−2
Solv−1 8.0×10−2
第6層(低感度緑感乳剤層)
沃臭化銀乳剤E 塗布銀量 0.10
沃臭化銀乳剤F 塗布銀量 0.28
ゼラチン 0.31
ExS−3 1.0×10−4
ExS−4 3.1×10−4
ExS−5 6.4×10−5
ExM−1 8.0×10−2
ExM−7 2.1×10−2
ExM−8 5.1×10−2
Solv−1 0.09
Solv−3 4.5×10−3
Solv−4 4.0×10−2
第7層(中感度緑感乳剤層)
沃臭化銀乳剤G 塗布銀量 0.37
ゼラチン 0.54
ExS−3 2.7×10−4
ExS−4 8.2×10−4
ExS−5 1.7×10−4
ExM−1 0.20
ExM−7 7.2×10−2
ExM−9 6.5×10−2
ExY−1 5.4×10−2
Solv−1 0.23
Solv−3 1.3×10−2
第8層(高感度緑感乳剤層)
沃臭化銀乳剤H 塗布銀量 0.53
ゼラチン 0.61
ExS−4 4.3×10−4
ExS−5 8.6×10−5
ExS−8 2.8×10−5
ExM−2 5.5×10−3
ExM−3 1.0×10−2
ExM−5 1.0×10−2
ExM−6 3.0×10−2
ExY−1 1.0×10−2
ExC−1 4.0×10−3
ExC−4 2.5×10−3
Cpd−5 1.0×10−2
Solv−1 0.12
第9層(中間層)
ゼラチン 0.56
UV−4 4.0×10−2
UV−5 3.0×10−2
Cpd−1 4.0×10−2
ポリエチルアクリレートラテックス 5.0×10−2
Solv−1 3.0×10−2
Solv−4 2.0×10−2
第10層(赤感層に対する重層効果のドナー層)
沃臭化銀乳剤I 塗布銀量 0.40
沃臭化銀乳剤J 塗布銀量 0.20
沃臭化銀乳剤K 塗布銀量 0.39
ゼラチン 0.87
ExS−3 6.7×10−4
ExM−2 0.16
ExM−4 3.0×10−2
ExM−5 5.0×10−2
ExY−2 2.5×10−3
ExY−4 2.0×10−2
Solv−1 0.30
Solv−5 3.0×10−2
第11層(イエローフィルター層)
黄色コロイド銀 9.0×10−2
ゼラチン 0.84
Cpd−1 5.0×10−2
Cpd−2 5.0×10−2
Cpd−4 2.0×10−3
Solv−1 0.13
H−1 0.25
第12層(低感度青感乳剤層)
沃臭化銀乳剤L 塗布銀量 0.50
沃臭化銀乳剤M 塗布銀量 0.40
ゼラチン 1.75
ExS−6 9.0×10−4
ExY−1 8.5×10−2
ExY−2 5.5×10−3
Y−(1) 0.27
ExY−4 0.80
ExC−1 5.0×10−2
ExC−2 8.0×10−2
Solv−1 0.54
第13層(中間層)
ゼラチン 0.30
ExY−3 0.14
Solv−1 0.14
第14層(高感度青感乳剤層)
沃臭化銀乳剤N 塗布銀量 0.40
ゼラチン 0.95
ExS−6 2.6×10−4
ExY−2 1.0×10−2
Y−(1) 0.10
ExY−4 0.10
ExC−1 1.0×10−2
Solv−1 9.0×10−2
第15層(第1保護層)
微粒子沃臭化銀乳剤O 塗布銀量 0.12
ゼラチン 0.70
UV−4 0.11
UV−5 0.18
Solv−4 2.0×10−2
ポリエチルアクリレートラテックス 9.0×10−2
第16層(第2保護層)
微粒子沃臭化銀乳剤O 塗布銀量 0.36
ゼラチン 0.85
B−1 (直径2.0μm) 8.0×10−2
B−2 (直径2.0μm) 8.0×10−2
B−3 2.0×10−2
W−5 2.0×10−2
H−1 0.18
こうして作製した試料には、上記の他に、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(ゼラチンに対して平均200ppm)、n−ブチル−p−ヒドロキシベンゾエート(同約1,000ppm)、および2−フェノキシエタノール(同約10,000ppm)が添加された。更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力耐性、防黴・防菌性、帯電防止性および塗布性をよくするために、W−1〜W−4、W−6、B−4〜B−6、F−1〜F−16および鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されている。
【0055】
【表1】
【0056】
表1において、
(1)乳剤A〜Nは特開平2−191938号の実施例に従い、二酸化チオ尿素とチオスルホン酸を用いて粒子調製時に還元増感されている。
(2)乳剤A〜Nは特開平3−237450号の実施例に従い、各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されている。
(3)平板状粒子の調製には特開平1−158426号の実施例に従い、低分子量ゼラチンを使用している。
(4)平板状粒子および粒子構造を有する正常晶粒子には特開平3−237450号に記載されているような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されている。
(5)乳剤A〜Nは、B.H.Carroll、 Photographic Science and Engineering、 24、 265(1980)などに記載の方法で粒子内部にイリジウムを含有している。
【0057】
【化1】
【0058】
【化2】
【0059】
【化3】
【0060】
【化4】
【0061】
【化5】
【0062】
【化6】
【0063】
【化7】
【0064】
【化8】
【0065】
【化9】
【0066】
【化10】
【0067】
【化11】
【0068】
【化12】
【0069】
【化13】
【0070】
【化14】
【0071】
【化15】
【0072】
【化16】
【0073】
【化17】
【0074】
【化18】
【0075】
処理工程及び処理液組成を以下に示す。但し、処理は別途像様露光を与えた試料を1m2 /日ずつ連続(ランニング)処理を行なった後の処理液で実施した。
安定液は(2)から(1)への向流方式であり、水洗水のオーバーフロー液は全て定着浴へ導入した。漂白定着浴への補充は、自動現像機の漂白槽の上部並びに定着槽の上部に切りかきを設け、漂白槽、定着槽への補充液の供給により発生するオーバーフロー液の全てが漂白定着浴に流入されるようにした。尚、現像液の漂白工程への持ち込み量、漂白液の漂白定着工程への持ち込み量、漂白定着液の定着工程への持ち込み量及び定着液の水洗工程への持ち込み量は、感光材料1m2 当たりそれぞれ65ミリリットル、50ミリリットル、50ミリリットル、50ミリリットルであった。また、クロスオーバーの時間はいずれも6秒であり、この時間は前工程の処理時間に包含される。
【0076】
以下に処理液の組成を示す。
(漂白定着タンク液)
上記漂白タンク液と下記定着タンク液の15対85(容量比)混合液。
【0077】
(水洗水)
水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型強塩基性アニオン交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充填した混床式カラムに通水してカルシウム及びマグネシウムイオン濃度を3mg/リットル以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/リットルと硫酸ナトリウム150mg/リットルを添加した。この液のpHは6.5〜7.5の範囲にあった。
処理済の試料について、B、G、Rの濃度測定を行ない、特性曲線を得た。これらの特性曲線からそれぞれ最小濃度及び最小濃度+0.2の濃度を与える露光量の逆数の対数値を求め、55℃、相対湿度30%の試料から得られた値と5℃、相対湿度30%の試料から得られた値との差(それぞれΔDmin 、ΔSとした)を算出した。
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】
【0080】
結果
本発明をPEN支持体に対して実施し、アセトアルデヒド含率の少ない水準1−1,5,6では良好な写真特性が得られた。
オリゴマ−含率の少ない水準1−8,10,12,13では、良好な密着性が得られた。
このような本発明の効果は、水準1−15〜18に示したようにPEN以外にも、共重合体やポリマ−ブレンドにおいても同様に達成された。
【0081】
【発明の効果】
本発明即ち、溶融押し出し機の入り口温度をポリマ−の溶融温度(Tm)−10℃〜Tm +15℃、スクリュ−中央部の温度をTm 〜Tm +30℃、出口の温度をTm +10℃〜Tm +35℃に設定して未延伸フィルムを製膜後、2軸延伸、熱固定を行うことを特徴とする写真用ポリエステルフィルムの製造方法を用いることにより、製膜後に残存するポリエステル支持体中のアセトアルデヒド含率が5ppm以下の、写真特性に優れたポリエステル支持体を得ることができる。また、本発明即ち、前記溶融押出し機に供給するポリマーは、溶融押出し前に、表面積(mm2)/体積(mm3)が0.5以上のポリエステルペレットを、Tg +10℃以上、Tm −20℃以下で熱処理したポリマーであることを特徴とする写真用ポリエステルフィルムの製造方法を実施することにより、製膜後に残存するポリエステル支持体中のオリゴマ−量が、1.5〜0mg/m2 の、接着性の良好なポリエステル支持体を得ることができる。
Claims (11)
- 溶融押し出し機の入り口温度をポリマーの溶融温度(Tm)−10℃〜Tm +15℃、スクリュー中央部の温度をTm 〜Tm +30℃、出口の温度をTm +10℃〜Tm +35℃に設定して未延伸フィルムを製膜後、2軸延伸、熱固定を行うことを特徴とする写真用ポリエステルフィルムの製造方法。
- 前記ポリマーがポリエチレンナフタレートであることを特徴とする請求項1に記載の写真用ポリエステルフィルムの製造方法。
- 前記溶融押し出し機に供給するポリマーは、溶融押し出し前に、表面積(mm2)/体積(mm3)が0.5以上のポリエステルペレットを、Tg +10℃以上、Tm −20℃以下で熱処理したポリマーであることを特徴とする請求項1または2に記載の写真用ポリエステルフィルムの製造方法。
- 前記ポリエステルペレットが、ポリエチレンナフタレートのペレットであることを特徴とする請求項3に記載の写真用ポリエステルフィルムの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法で製造され、かつ、アセトアルデヒド含率が5ppm以下であるポリエステルフィルムからなることを特徴とする写真用支持体。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法で製造され、かつ、残留オリゴマー量が1.5mg/m2 以下であるポリエステルフィルムからなることを特徴とする写真用支持体。
- 前記ポリエステルフィルムが、ナフタレンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸のエステル、またはナフタレンジカルボン酸の酸ハライドと、エチレングリコールとを主成分として製造され、ガラス転移温度(Tg)が90℃以上、200℃以下であることを特徴とする請求項5又は6に記載の写真用支持体。
- 前記ポリエステルフィルムが、ポリエチレン−2,6−ナフタレートであることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の写真用支持体。
- 前記支持体が、50℃以上、ガラス転移温度(Tg)以下で熱処理されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の写真用支持体。
- 請求項5〜9のいずれか1項に記載の写真用支持体を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
- 前記写真用支持体の厚みが60〜100μmであり、かつ、外径が3〜10mmのスプールに巻回されて使用されることを特徴とする請求項10に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
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