JP2864082B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2864082B2 JP34997792A JP34997792A JP2864082B2 JP 2864082 B2 JP2864082 B2 JP 2864082B2 JP 34997792 A JP34997792 A JP 34997792A JP 34997792 A JP34997792 A JP 34997792A JP 2864082 B2 JP2864082 B2 JP 2864082B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】ポリエステルを支持体とする巻ぐ
せの付きにくく、生産性にすぐれたハロゲン化銀写真感
光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】写真感光材料は一般的に、プラスチック
フィルム支持体上に少なくとも1層の写真感光性層を塗
布することによって製造される。このプラスチックフィ
ルムとしては一般的にトリアセチルセルロース(以下
「TAC」と記す)に代表される繊維系のポリマーとポ
リエチレンテレフタレート(以下(PET)と記す)に
代表されるポリエステル系のポリマーが使用されてい
る。一般に写真感光材料としては、Xレイ用フィルム、
製版用フィルム及びカットフィルムの如くシート状の形
態のものと、ロールフィルムの代表的なものは、35m
/m巾又はそれ以下の巾でパトローネ内に収められてお
り、一般にカメラに装填して撮影に用いるカラー又は黒
白ネガフィルムである。ロールフィルム用支持体として
は、主にTACが用いられているがこの最大の特徴は、
光学的に異法性が無く、透明度が高いことである。さら
にもう一点優れた特徴があり、それは現像処理後のカー
ル解消性についても優れた性質を有している点である。
即ち、TACフィルムはその分子構造からくる特徴とし
て比較的プラスチックフィルムとしては吸水性が高い
為、ロールフィルムとして巻かれた状況で経時されるこ
とによって生じる巻きぐせカールが現像処理における吸
水で分子鎖が流動し、巻き経時で固定化された分子鎖が
再配列を起こす。その結果一旦形成された巻きぐせカー
ルが解消するという優れた性質を有している。この様な
TACのごとき巻きぐせカール回復性を有さないフィル
ムを用いた写真感光材料では、ロール状態で用いられた
際に、例えば現像後写真印画紙に画像を形成させる焼き
付け工程等で、スリ傷の発生、焦点ボケ、搬送時のジャ
ミング等の問題が生じてしまう。一方、PETフィルム
は優れた生産性、機械的強度、ならびに寸度安定性を有
するためTACに代替するものと考えられてきたが、写
真感光材料として広範囲に用いられているロール形態で
は巻きぐせカールが強く残留するため現像処理後の取り
扱い性が悪く、上記の優れた性質がありながらその使用
範囲が限定されてきた。
【0003】ところで、近年写真感光材料の、用途は多
様化しており撮影時のフィルム搬送の高速化、撮影倍率
の高倍率化、ならびに撮影装置の小型化が著しく進んで
いる。その際には、写真感光材料用の支持体としては、
強度、寸度安定性、薄膜化等の性質が要求される。さら
に、撮影装置の小型化に伴い、パトローネの小型化の要
求が強くなっている。従来、135システムでは、直径
25mmのパトローネが用いられてきたが、このスプール
(巻芯)を10mm以下にし、同時に、現行135システ
ムで用いているTAC支持体厚みの122μmから90
μmに薄手化すれば、パトローネを直径20mm以下に小
型化することができる。これを達成するための第1の課
題はフィルムの薄手化に伴う力学強度の低下である。特
に、曲げ弾性は厚みの3乗に比例して小さくなる。ハロ
ゲン化銀写真感材は、一般にゼラチンに分散した感光層
を塗設しており、この層が低湿化で収縮を引き起こし、
トイ状カールを発生する。この収縮応力に抗するだけの
曲げ弾性が支持体に必要となる。
【0004】第2の課題は、スプールの小型化に伴う経
時保存中に発生する強い巻ぐせである。従来の135シ
ステムでは、パトローネ内部で最も巻径の小さくなる3
6枚撮フィルムでも、巻径は14mmである。これを10
mm以下に小型化しようとすると著しい巻ぐせが付き、こ
れにより種々のトラブルが発生する。例えば、ミニラボ
自現機で現像処理を行うと、一端がリーダーに固定され
ているだけで、もう一端は固定されないため、フィルム
が巻上り、ここに処理液の供給が遅れ“処理ムラ”の発
生原因となる。また、このフィルムの巻上りは、ミニラ
ボ中のローラーで押しつぶされ、“折れ”が発生する。
【0005】このような課題を達成するための支持体と
して従来から用いてきたTAC、PET支持体では満足
すべき性能が得られず、新たなポリマー素材から成る支
持体を用いる必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、優れた力学特性を有し、巻ぐせが付きにくく、製造
適性に優れたハロゲン化銀写真感光材料(以下写真感光
材料、写真材料と略する)を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロール状に巻
かれた、支持体と少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層
を設けたハロゲン化銀写真感材料において、該支持体が
2塩基酸として少なくとも、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナ
フタレンジカルボン酸又は2,7−ナフタレンジカルボ
ン酸と、ジオールからなる膜厚が60μm〜122μm
の2軸延伸したポリエステルフィルムであって、前記ポ
リエステルのガラス転移点(Tg)が90℃以上200
℃以下であり、支持体を50℃以上Tg以下の温度で
0.1時間以上1500時間以内熱処理したとき、ガラ
ス転移温度(Tg)をまたいで現れる吸熱ピークの熱量
が100〜1000mcal/gであり、外径が5mm
〜11mmのスプールに巻き回され該ロール状に巻かれ
たことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料、及び、
ロール状に巻かれた、支持体と少なくとも一層のハロゲ
ン化銀乳剤層を設けたハロゲン化銀写真感材料におい
て、該支持体が2塩基酸として少なくとも、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン
酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸又は2,7−ナフ
タレンジカルボン酸と、ジオールからなる膜厚が60μ
m〜122μmの2軸延伸したポリエステルフィルムで
あって、前記ポリエステルのガラス転移点(Tg)が9
0℃以上200℃以下であり、該支持体のTg〜Tg−
40℃の間を−20〜−0.01℃/分の平均速度で冷
却しながら熱処理したとき、ガラス転移温度(Tg)を
またいで現れる吸熱ピークの熱量が100〜1000m
cal/gであり、外径が5mm〜11mmのスプール
に巻き回され該ロール状に巻かれたことを特徴とするハ
ロゲン化銀写真感光材料により達成された。最初に用い
る巻ぐせ測定法およびそれに関する用語等について説明
を加える。 (1)コアセット フィルムをスプールに巻き付けて巻ぐせを付けること。 (2)コアセットカール コアセットにより付けた長さ方向の巻ぐせ。巻ぐせの程
度は、ANSI/ASC pH1.29−1985のT
est Method Aに従って測定し、1/R
〔m〕(Rはカールの半径)で表示した。 (3)ガラス転移温度(Tg) 示差熱分析計(DSC)を用い、サンプルフィルム10
mgをチッ素気流中、20℃/分で昇温していった時、
ベースラインから偏奇しはじめる温度と新たなベースラ
インに戻る温度の算術平均温度もしくはTgに吸熱ピー
クが現われた時はこの吸熱ピークの最大値を示す温度を
Tgとして定義する。 (4)Tgをまたいで現われる吸熱ピーク DSCを用い、サンプルフィルム10mgをチッ素気流
中、20℃/分で昇温しながら測定する。吸熱ピークが
ベースラインから立ち上がる2点をa、bとすると、こ
のa、bの間にTgが存在する場合、この吸熱ピークを
“Tgをまたいで現われる吸熱ピーク”と定義する。ま
た、この吸熱ピークの熱量は2点a、bを直線で結び、
この直線と吸熱ピークによって囲まれた面積と定義す
る。
【0008】上述の2つの課題、即ち、強い力学強度と
少ない巻ぐせを達成するためには、2つの方法が存在す
る。第1の方法は、巻ぐせ回復性を有するTACを変性
し、力学強度の向上を狙う方法である。第2の方法は、
力学強度に優れる、PETに代表されるポリエステル支
持体に、巻ぐせが付きにくいようにする方法である。前
者の方法でこの課題を達成することは、非常に困難であ
ると予想される。すなわち、現行カラーネガ写真材料で
用いているTAC支持体の厚みは122μmあり、これ
を90μmにまで低下させると、曲弾性率は、厚みの3
乗に比例するため、122μm支持体の4割にまで低下
する。即ち、2.5倍強い弾性率を持つ支持体を達成す
る必要がある。また、スプール径を10mm以下にまで低
下させると、巻ぐせ回復性を有するTACですら、現像
処理中に充分に回復しきれず、前述の“処理ムラ”や
“後端折れ”が発生する。このように、“弾性率の2.
5倍向上”と“巻ぐせ回復性の向上”という2つの課題
を同時に解決することはかなり困難であると考えられ
る。
【0009】一方、後者の方法で達成しようとする場
合、例えば、PETを用いた場合本来有する強い弾性率
のため、TAC122μm相当の曲げ弾性を90μmで
達成できる。さらに、ポリエチレンナフタレート(PE
N)を用いると、PETよりさらに弾性率が高く80μ
m近くまで薄くすることができる。従って後者の場合、
これらの支持体の巻ぐせ改良のみを行えば良いわけであ
り、この方向から検討を行い本発明に到った。
【0010】ポリエステルフィルムの巻きぐせを付きに
くくする方法として特開昭51−16358号に記載さ
れている方法、即ちガラス転移温度を30℃ないし50
℃下廻る温度で熱処理する方法が知られている。ところ
が、この方法を現実に工業生産に適応するには、いくつ
かの問題点が存在する。そのうち最も大きな問題がフィ
ルムの加熱処理方法である。生産性の観点からフィルム
支持体はロール状に巻き取って加熱処理するが、ポリエ
ステルの電熱速度が低いため巻芯部の温度が、所定の温
度に上昇するために約2〜3日の時間が必要となり生産
効率が非常に低下するという問題があった。さらに室温
で巻き取った後加熱するとベースの収縮によりベースに
ベコが発生するという問題も発生した。この問題を解決
する方法として、あらかじめ搬送中に加熱しておいたベ
ースを巻き取り熱処理する方法が考えられる。これによ
り巻芯部の伝熱による遅延時間がなくなり、均一に速や
かに熱処理を行うことが可能となる。さらには、搬送中
に熱収縮させておき、ロール状に巻き取った後は収縮し
ないようにすることで、収縮により発生するベコを防止
することが可能となる。さらに、熱処理方法を改善し短
時間化しベース搬送中に、熱処理が完了させる方法が考
えられる。このような熱処理はベース製膜後、あるいは
下塗り、バック層塗設後、乳剤塗布後いづれかで行うこ
とができる。しかし乳剤塗設後は高温での熱処理するこ
とができず、不適当である。また、下塗り後に行おうと
すると、巻取り時に、熱によりバック層のすべり剤が下
塗側に転写したり、下塗り層とバック層が密着を引きお
こして好ましくない。従って、製膜後におこなうのが好
ましい。
【0011】製膜工程は、溶融、押出し、縦延伸、横延
伸、熱固定の順でおこなわれる。これらは、いづれもT
g以上の温度で行われる。本発明の熱処理による巻ぐせ
の低下効果は後で述べるように熱処理後Tg以上の温度
にさらされると消失する。従って、本発明の熱処理工程
は、それ以降にTg以上の熱のかからない所で行うのが
望ましい。従って、熱固定後、巻取りの間で行うのが望
ましい。熱固定後熱緩和を行うことがあるが、この工程
もTg以上の温度で行うため、熱緩和後巻取りまでの間
で行うのが望ましい。
【0012】このような熱処理による巻ぐせ低下の効果
は次のように考えることができる。通常ベースの製膜
は、Tg以上の温度で行われた後、Tg以下の温度に急
冷される。Tg以上の温度では分子は活発なミクロブラ
ウン運動を行っており、非常に体積の大きな即ち、分子
間のすき間(自由体積)の大きな状態にある。これをT
g以下の温度に冷却すると、分子のミクロブラウン運動
が凍結される。この時急冷されると分子間のすき間(自
由体積)が大きなまま凍結される。このような分子間の
すき間が大きいベースは、分子がこのすき間を通って流
動し易く、クリープし易い、即ち巻ぐせの付き易いベー
スである。このようなベースをTgを下廻る温度で熱処
理すると、自由体積の大きな不安定状態から、自由体積
の小さな安定状態にシフトしてゆく。これによりクリー
プしにくい、即ち巻ぐせの付きにくいベースにすること
ができる。これと同様の効果は、Tg以上の温度から徐
冷していっても得ることができる。Tg以上の温度から
急激に冷却すると高温での自由体積の大きな状態(非平
衡状態)のまま固定されるが、分子が自由体積の小さな
平衡状態に達するのに足りうる速度でゆっくり冷却して
いっても同様の巻ぐせを付きにくくする効果を発現させ
ることができる。
【0013】このような熱処理により自由体積の小さく
なったベースは示差熱分析計(DSC)を用いて、容易
に定量的に評価することができる。即ち、このようなベ
ースをTg以下の温度から昇温しながら測定するとTg
で自由体積の小さな状態から急激に自由体積の大きな状
態に吸熱を伴いながら変化する。このTgをまたいで現
われる吸熱ピークが、DSCのサーモグラム上に検出さ
れる。従って、この吸熱量が大きなものほどより自由体
積の小さな、巻ぐせの付きにくいベースであることを示
している。この吸熱量が100mcal/g以下では十
分な巻ぐせを付きにくくする効果は得られない。一方、
1000mcal/g以上では、この効果は飽和し、こ
れ以上熱処理を施しても、効率の悪いものとなってしま
う。
【0014】このように本発明の方法で熱処理した支持
体は、Tg以上の温度に上げるとその効果は消失する。
これは、熱処理で小さくなった自由体積がTg以上にさ
らされると活発なミクロブラウン運動により、再び自由
体積の大きなものとなってしまうためである。このため
先述のように、本発明の熱処理は、以降にTg以上の温
度にさらされることのない所で行うのが望ましい。
【0015】このような熱処理による自由体積の減少を
用いた巻ぐせ低減効果は前述のように2つの方法で実施
することができる。1つは、Tg以下の温度で熱処理す
る方法(以降A法熱処理と称する。)もう1つは、Tg
以上の温度からTg以下の温度にゆっくりと徐冷する方
法(以降B法熱処理と称する。)とがある。まずA法熱
処理であるがこの場合50℃以上Tg以下の温度で行う
のが望ましい。Tg以上であれば、ミクロブラウン運動
が激しくなり、自由体積を小さくすることができない。
一方50℃以下では、自由体積の小さな状態にセグメン
トが動くために長大な時間を必要とする。従ってTg以
下、50℃の温度で熱処理するのが好ましい。このA法
熱処理の時間は、0.1時間以上、1500時間以下が
好ましい。0.1時間以下では十分に自由体積の小さな
安定構造を形成させることができず、一方1500時間
以上熱処理しても巻ぐせを付きにくくする効果が飽和す
る。
【0016】次にB法熱処理であるが、この方法では、
一度Tg以上に上げた後、ゆっくりと冷却してゆく。特
にTg直後の温度領域での冷却速度がポイントとなる。
従ってTg以下、Tg−40℃の間の平均冷却速度が−
20℃/分〜−0.01℃/分にするのが好ましい。こ
れ以上の速度で冷却すると分子が自由体積の小さな安定
状態に移る速度が追いつかず、自由体積の大きな巻ぐせ
の付易い支持体となる。徐冷速度が、これより遅い場
合、十分に分子は安定構造に移ることは可能だが、その
効果は飽和しており、効果の悪いものとなる。
【0017】これらの熱処理をより効率的に行うため
に、熱処理前に一度Tg以上の温度に上げ後実施すると
良いことを新たに見出した。(これを以降前熱処理と呼
ぶ。)この効果は次のように考えることができる。ベー
スは、大きく分類すると、結晶部、非晶部、非晶と結晶
の中間状態(例えば、結晶の周辺の束縛された非晶状
態)に大別できる。上述のような熱処理による自由体積
の変化は、比較的運動性の大きな非晶部でおこり易く、
一方中間状態では分子が束縛している分だけ運動性が小
さくなり、自由体積の小さな安定な構造にするために
は、より長時間の処理を必要とすると考えられる。この
ため本発明では、このような中間状態を熱処理前に溶か
し、全てを非晶構造とした後熱処理することで効率化で
きたものと考えられる。
【0018】前熱処理は、中間状態を完全にこわすため
にTg以上の温度が望ましい。一方、Tg+130℃を
越えると一般にベースの流動性が増大し取り扱い上、問
題が生じる。従って、Tg以上、Tg+130℃以下で
熱処理を行うのが好ましい。さらに好ましくは、Tg+
10℃以上、結晶化温度以下の温度が好ましい。また、
前熱処理時間は、この中間状態をこわすために0.1分
以上の時間が必要である。しかし、1500時間以上熱
処理を行うとベースの着色が発生し、好ましくない。従
って、前熱処理は0.1分以上1500時間以下である
のが好ましい。さらに好ましくは、1分以上1時間以下
である。これらの前熱処理は前述のA法熱処理、B法熱
処理いづれの場合にも有効である。
【0019】これらの前熱処理および、A法熱処理、B
法熱処理は、ベース搬送中に行ってもよく、ベースを高
温に保ったまま巻き取り、その状態で保つことにより行
ってもよい。またこれらの方法を組み合せて実施しても
かまわない。搬送中に熱処理を行うことは、従来から行
われている方法によって一般的に行うことができる。
(以降この方法を“搬送熱処理法”と称する。)例え
ば、搬送ゾーン中に、熱風を吹き出したり、赤外線ヒー
ターや電熱ヒーターを設置したり、加熱ロールを用いて
熱処理を施してもよい。このような搬送中の熱処理は、
B法熱処理、A法熱処理いづれでも実施可能であるが、
B法熱処理を用いた方が好ましい。B法熱処理はA法熱
処理と比較して短時間で同等の巻ぐせ低下効果を出すこ
とができるため、加熱ゾーンを短くできる。
【0020】ベースを高温に保ったまま巻取り、その状
態でA法熱処理、B法熱処理、前熱処理を行ってもよ
い。(この方法を以降“高温巻取り法”と称する。)A
法熱処理の場合前述のようにTg以下50℃以上の温度
で熱処理するため、この温度にまで加熱したベースをそ
の温度で巻きつけ、その温度に保てばよい。さらに前熱
処理法と組み合せる時は、Tg+130℃〜Tgの間の
温度で巻取った後、Tg以下50℃以上にまでベース温
度を下げた後、一定温度に保てばよい。従ってA法熱処
理をこの方法で行う場合、巻付け温度はTg+130°
〜50℃が望ましい。一方、B法熱処理の場合は、Tg
+130℃〜Tgの温度のベースを巻付けた後、所定の
速度で冷却すればよい。このような巻付け時のベースの
温度コントロールは、巻き付け機直前で、温度調製した
風の吹きつけ、赤外線ヒーターや電熱ヒータによる温度
コントロール、一定温度の流体を流したロール等により
実施することが可能である。また、ロールに巻付けてか
らの温度コントロールは、ロールに断熱材を巻付けて行
ってもよく、また、所定の温度に制御した恒温室に入れ
ることで実施することも可能である。また、この“高温
巻取り法”と“搬送熱処理法”を加わせて実施してもよ
い。
【0021】また、このような熱処理による自由体積の
減少効果は、ベース中に含水させることによって加速さ
せることができる。ベースに含水させる方法としては水
を塗布した後、熱処理を施してもよく、また、ベースを
水槽中を通過させた後熱処理を行ってもよい。最も好ま
しい方法は、高温の水蒸気をベースに吹きつける方法で
ある。この方法が最も速くベースに吸水させることが可
能である。このようにして含水させる量は、0.2〜5
%が好ましい。0.2%以下では、この効果を十分に発
揮させることができず、一方5%以上吸水させようとす
ると非常に長い時間を要する上に乾燥に伴い収縮が発生
し面状が悪化し易い。
【0022】このように熱処理を施した支持体を用いた
写真感材は外径5mm〜11mmのスプールに巻き回される
のが好ましい。外径が5mm以下では写真乳剤に圧力かぶ
りが発生するため、これ以上スプールを小さくすること
はできない。一方外径が11mm以上のスプールではこの
ような熱処理を施さなくとも巻ぐせに由来するトラブル
を発生しない。
【0023】また本発明の支持体は60μm以上122
μm以下で用いることが好ましい。支持体は薄いほどカ
ートリッジを小型化できるため、好ましいが、乳剤層が
発する低湿時の収縮応力に対抗できる腰の強さを有する
ことが必要となる。このためには、汎用ポリエステルの
場合、60μm以上の厚みが必要である。一方122μ
m以上の厚みにした場合、現行TAC支持体の厚みとほ
ぼ同等となり、ポリエステル支持体を用いた薄手化の意
味が無くなる。従って、膜厚は60μm以上122μm
以下であることが好ましい。
【0024】また、本発明で用いる支持体はTgが90
℃以上である方が好ましい。本発明の熱処理の効果は、
熱処理後短時間でもTg以上の温度にさらされると巻ぐ
せ低減効果が著しく低下する。このため、日常さらされ
る可能性のある最も高い温度よりもTgが高いことが要
求される。このような温度として、夏季日照下の車中の
温度が挙げられ最高90℃近くまで上昇する。従って、
支持体は、90℃以上のTgを有するものが好ましい。
このようにTgは高い方が好ましいが、汎用性があり透
明性を有し、フィルムに成膜可能なポリエステルでTg
が200℃を越えるポリエステルは現在のところ存在し
ない。例えばポリ(オキシイソフタロイルオキシ−2,
6−ジメチル−1,4−フェニレンイソプロピリデン−
3,5−ジメチル−1,4−フェニレン)は225℃の
Tgを有するが透明性が無い。従って本発明のポリエス
テルは、Tgが90℃以上200℃以下であるものが望
ましい。
【0025】このようなTgを有するポリエステルは、
少なくとも2塩基酸として、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナ
フタレンジカルボン酸又は2,7−ナフタレンジカルボ
ン酸とジオールから形成される。
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】これらのジオール、2塩基酸から成なるポ
リエステルの中で、好ましいものとしてポリエチレン−
2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)、ナ
フタレンジカルボン酸、テレフタール酸とエチレングリ
コールのコポリマー(ナフタレンジカルボン酸とテレフ
タール酸の混合モル比は0.3:0.7〜1.0:0の
間が好ましく、0.5:0.5〜0.8:0.2が更に
好ましい。)、ナフタレンジカルボン酸、ネオペンチル
グリコールとエチレングリコールのコポリマー(ネオペ
ンチルグリコールとエチレングリコールのモル比は1:
0〜0.7:0.3が好ましく、より好ましくは0.
9:0.1〜0.6:0.4)等の共重合体、およびP
ENとPET(組成比0.3:0.7〜1.0:0が好
ましく、0.5:0.5〜0.8:0.2が更に好まし
い)等のポリマーブレンドでも良い。
【0034】PENは、これらのポリエステルの中で最
もバランスが取れており、力学強度、特に高い弾性率を
有し、かつガラス転移温度も119℃と充分高い。しか
し蛍光を発するという欠点を有している。一方、PCT
は力学強度も高く、ガラス転移温度も110℃付近と高
いが結晶化速度が極めて高く、透明なフィルムを得にく
い欠点を有している。PArはこれらのポリマーの中
で、最も高いガラス転移温度(190℃)を有するが、
力学強度がPETに比べて弱い欠点を有する。従って、
これらの欠点を補うためこれらのポリマーをブレンドも
しくはこれらを形成するモノマーを共重合したものを用
いることができる。これらのホモポリマーおよびコポリ
マーは、従来公知のポリエステルの製造方法に従って合
成できる。例えば酸成分をグリコール成分と直接エステ
ル化反応するか、または酸成分としてジアルキルエステ
ルを用いる場合は、まず、グリコール成分とエステル交
換反応をし、これを減圧下で加熱して余剰のグリコール
成分を除去することにより、合成することができる。あ
るいは、酸成分を酸ハライドとしておき、グリコールと
反応させてもよい。この際、必要に応じて、エステル交
換反応、触媒あるいは重合反応触媒を用いたり、耐熱安
定化剤を添加してもよい。これらのポリエステル合成法
については、例えば、高分子実験学第5巻「重縮合と重
付加」(共立出版、1980年)第103頁〜第136
頁、“合成高分子V”(朝倉書店、1971年)第18
7頁〜第286頁の記載を参考に行うことができる。こ
れらのポリエステルの好ましい平均分子量の範囲は約1
0,000ないし500,000である。
【0035】また、このようにして得られたポリマーの
ポリマーブレンドは、特開昭49−5482、同64−
4325、特開平3−192718、リサーチ・ディス
クロージャー283,739−41、同284,779
−82、同294,807−14に記載した方法に従っ
て、容易に形成することができる。
【0036】次に本発明に用いるポリエステル(B)の
好ましい具体的化合物例を示すが、本発明がこれに限定
されるものではない。 ポリエステル化合物例 ・ホモポリマー PEN:〔2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDCA)/エチレングリコー ル(EG)(100/100)〕 Tg=119℃ ・共重合体(( )内はモル比を表わす。) PBC−1 2,6−NDCA/TPA/EG(50/50/100) Tg=92℃ PBC−2 2,6−NDCA/TPA/EG(75/25/100) Tg=102℃ PBC−3 2,6−NDCA/TPA/EG/BPA(50/50/75/ 25) Tg=112℃ PBC−8 NDCA/NPG/EG(100/70/30) Tg=105℃ ・ポリマーブレンド(( )内は重量比を表わす。) PBB−1 PEN/PET(60/40) Tg=95℃ PBB−2 PEN/PET(80/20) Tg=104℃ PBB−3 PAr/PEN(50/50) Tg=142℃ PBB−6 PEN/PET/PAr(50/25/25)Tg=108℃
【0037】以上のようなポリエステルは全てTACよ
りも強い曲弾性率を有し、当初の目的であるフィルムの
薄手化を実現可能である。しかし、これらの中で最も強
い曲弾性を有していたのがPENであり、これを用いる
とTACで122μm必要だった膜厚を80μmにまで
薄くすることが可能である。また、これらのポリマーフ
ィルムの厚みは50μm以上、300μm以下である。
50μm以下で感光層の収縮おうりょく耐えられる曲げ
弾性を有する透明ポリマーフィルムはまた存在しておら
ず、また300μm以上では、細巻きスプールを用いる
意味が無い。
【0038】また、これらのポリマーフィルム中に蛍光
防止および経時安定性付与の目的で紫外線吸収剤を、練
り込んでも良い。紫外線吸収剤としては、可視領域に吸
収を持たないものが望ましく、かつその添加量はポリマ
ーフィルムの重量に対して通常0.5重量%ないし20
重量%、好ましくは1重量%ないし10重量%程度であ
る。0.5重量%未満では紫外線劣化を抑える効果が期
待できない。紫外線吸収剤としては2,4−ジヒドロキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベン
ゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベン
ゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベ
ンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジ
メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系、2
(2′−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2(2′−ヒドロキシ3′,5′−ジ−t−
ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2′−ヒド
ロキシ−3′−ジ−t−ブチル−5′−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系、サ
リチル酸フェニル、サリチル酸メチル等のサリチル酸系
紫外線吸収剤が挙げられる。
【0039】また、ポリエステルフィルムを写真感光材
料用支持体として使用する際に問題となる性質の一つに
支持体が高屈折率であるために発生するふちかぶりの問
題があげられる。ポリエステル特に芳香族系ポリエステ
ルの屈折率は、1.6〜1.7と高いのに対し、この上
に塗設する感光層の主成分であるゼラチンの屈折率は
1.50〜1.55とこの値より小さい。従って、光が
フィルムエッジから入射した時、ベースと乳剤層の界面
で反射しやすい。従って、ポリエステル系のフィルムは
いわゆるライトパイピング現象(ふちかぶり)を起こ
す。この様なライトパイピング現象を回避する方法とし
てはフィルムに不活性無機粒子等を含有させる方法なら
びに染料を添加する方法等が知られている。本発明にお
いて好ましいライトパイピング防止方法はフィルムヘイ
ズを著しく増加させない染料添加による方法である。フ
ィルム染色に使用する染料については特に限定を加える
ものでは無いが色調は感光材料の一般的な性質上グレー
染色が好ましく、また染料はポリエステルフィルムの製
膜温度域での耐熱性に優れ、かつポリエステルとの相溶
性に優れたものが好ましい。染料としては、上記観点か
ら三菱化成製の Diaresin 、日本化薬製の Kayaset等ポ
リエステル用として市販されている染料を混合すること
により目的を達成することが可能である。染色濃度に関
しては、マクベス社製の色濃度計にて可視光域での色濃
度を測定し少なくとも0.01以上であることが必要で
ある。更に好ましくは0.03以上である。
【0040】本発明によるポリエステルフィルムは、用
途に応じて易滑性を付与することも可能であり、易滑性
付与手段としては特に限定を加えるところでは無いが、
不活性無機化合物の練り込み、あるいは界面活性剤の塗
布等が一般的手法として用いられる。かかる不活性無機
粒子としてはSiO2 、TiO2 、BaSO4 、CaC
3、タルク、カオリン等が例示される。また、上記の
ポリエステル合成反応系に不活性な粒子を添加する外部
粒子系による易滑性付与以外にポリエステルの重合反応
時に添加する触媒等を析出させる内部粒子系による易滑
性付与方法も採用可能である。これら易滑性付与手段に
は特に限定を加えるものでは無いが、写真感光材料用支
持体としては透明性が重要な要件となるため、上記易滑
性付与方法手段では外部粒子系としてはポリエステルフ
ィルムと比較的近い屈折率をもつSiO2 、あるいは析
出する粒子径を比較的小さくすることが可能な内部粒子
系を選択することが望ましい。更には、練り込みによる
易滑性付与を行う場合、よりフィルムの透明性を得るた
めに機能付与した層を積層する方法も好ましい。この手
段としては具体的には複数の押し出し機ならびにフィー
ドブロック、あるいはマルチマニフォールドダイによる
共押出し法が例示される。
【0041】これらのポリマーフィルムを支持体に使用
する場合、これらポリマーフィルムがいずれも疎水性の
表面を有するため、支持体上にゼラチンを主とした保護
コロイドからなる写真層(例えば感光性ハロゲン化銀乳
剤層、中間層、フィルター層等)を強固に接着させる事
は非常に困難である。この様な難点を克服するために試
みられた従来技術としては、(1) 薬品処理、機械的処
理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線処理、高周波処
理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処
理、混酸処理、オゾン酸化処理、などの表面活性化処理
をしたのち、直接写真乳剤を塗布して接着力を得る方法
と、(2) 一旦これらの表面処理をした後、あるいは表面
処理なしで、下塗層を設けこの上に写真乳剤層を塗布す
る方法との二法がある。(例えば米国特許第2,69
8,241号、同2,764,520号、同2,86
4,755号、同3,462,335号、同3,47
5,193号、同3,143,421号、同3,50
1,301号、同3,460,944号、同3,67
4,531号、英国特許第788,365号、同80
4,005号、同891,469号、特公昭48−43
122号、同51−446号等)。
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】本発明の下びき層には種々のゼラチン硬化
剤を用いることができる。ゼラチン硬化剤としてはクロ
ム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルムアル
デヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシアネート
類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−ヒド
ロキシ−S−トリアジンなど)、エピクロルヒドリン樹
脂などを挙げることができる。本発明の下びき層にはS
iO2 、TiO2 、マット剤の如き無機物微粒子又はポ
リメチルメタクリレート共重合体微粒子(1〜10μ
m)を含有することができる。これ以外にも、下塗液に
は、必要に応じて各種の添加剤を含有させることができ
る。例えば界面活性剤、帯電防止剤、アンチハレーショ
ン剤、着色用染料、顔料、塗布助剤、カブリ防止剤等で
ある。本発明において、下塗第1層用の下塗液を使用す
る場合には、レゾルシン、抱水クロラール、クロロフェ
ノールなどの如きエッチング剤を下塗液中に含有させる
必要は全くない。しかし所望により前記の如きエッチン
グ剤を下塗中に含有させることは差し支えない。
【0046】
【0047】バック層のバインダーとしては、疎水性ポ
リマーでもよく、下びき層に用いる如き親水性ポリマー
であってもよい。本発明の感光材料のバック層には、帯
電防止剤、易滑剤、マット剤、界面活性剤、染料等を含
有することができる。本発明のバック層で用いられる帯
電防止剤としては、特に制限はなく、たとえばアニオン
性高分子電解質としてはカルボン酸及びカルボン酸塩、
スルホン酸塩を含む高分子で例えば特開昭48−220
17号、特公昭46−24159号、特開昭51−30
725号、特開昭51−129216号、特開昭55−
95942号に記載されているような高分子である。カ
チオン性高分子としては例えば特開昭49−12152
3号、特開昭48−91165号、特公昭49−245
82号に記載されているようなものがある。またイオン
性界面活性剤もアニオン性とカチオン性とがあり、例え
ば特開昭49−85826号、特開昭49−33630
号、US2,992,108、US3,206,31
2、特開昭48−87826号、特公昭49−1156
7号、特公昭49−11568号、特開昭55−708
37号などに記載されているような化合物を挙げること
ができる。本発明のバック層の帯電防止剤として最も好
ましいものは、ZnO、TiO3、SnO2 、Al2
3 、In2 3 、SiO2 、MgO、BaO、MoO3
の中から選ばれた少くとも1種の結晶性の金属酸化物あ
るいはこれらの複合酸化物の微粒子である。本発明に使
用される導電性の結晶性酸化物又はその複合酸化物の微
粒子はその体積抵抗率が107 Ωcm以下、より好ましく
は105 Ωcm以下である。またその粒子サイズは0.0
1〜0.7μ、特に0.02〜0.5μですることが望
ましい。
【0048】本発明に使用される導電性の結晶性金属酸
化物あるいは複合酸化物の微粒子の製造方法については
特開昭56−143430号及び同60−258541
号の明細書に詳細に記載されている。第1に金属酸化物
微粒子を焼成により作製し、導電性を向上させる異種原
子の存在下で熱処理する方法、第2に焼成により金属酸
化物微粒子を製造するときに導電性を向上させる為の異
種原子を共存させる方法、第3に焼成により金属微粒子
を製造する際に雰囲気中の酸素濃度を下げて、酸素欠陥
を導入する方法等が容易である。異種原子を含む例とし
てはZnOに対してAl、In等、TiO2 に対しては
Nb、Ta等、SnO2 に対してはSb、Nb、ハロゲ
ン元素等が挙げられる。異種原子の添加量は0.01〜
30mol%の範囲が好ましいが0.1〜10mol%
であれば特に好ましい。
【0049】次に本発明の写真感光材料の写真層につい
て記載する。ハロゲン化銀乳剤層としては黒白用カラー
用何れでもよい。ここではカラーハロゲン化銀写真感光
材料について説明する。本発明の感光材料は、支持体上
に青感色性層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀
乳剤層の少なくとも1層が設けられていればよく、ハロ
ゲン化銀乳剤層および非感光性層の層数および層順に特
に制限はない。典型的な例としては、支持体上に、実質
的に感色性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲ
ン化銀乳剤層から成る感光性層を少なくとも1つ有する
ハロゲン化銀写真感光材料であり、該感光性層は青色
光、緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有する単
位感光性層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材
料においては、一般に単位感光性層の配列が、支持体側
から順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置
される。しかし、目的に応じて上記設置順が逆であって
も、また同一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたよ
うな設置順をもとりえる。上記、ハロゲン化銀感光性層
の間および最上層、最下層には各層の中間層等の非感光
性層を設けてもよい。該中間層には、特開昭61−43
748号、同59−113438号、同59−1134
40号、同61−20037号、同61−20038号
明細書に記載されているようなカプラー、DIR化合物
等が含まれていてもよく、通常用いられるように混色防
止剤を含んでいてもよい。各単位感光性層を構成する複
数のハロゲン化銀乳剤層は、西独特許第1,121,4
70号あるいは英国特許第923,045号、特開昭5
7−112751号、同62−200350号、同62
−206541号、同62−206543号、同56−
25738号、同62−63936号、同59−202
464号、特公昭55−34932号、同49−154
95号明細書に記載されている。ハロゲン化銀粒子は、
立方体、八面体、十四面体のような規則的な結晶を有す
るもの、球状、板状のような変則的な結晶形を有するも
の、双晶面などの結晶欠陥を有するもの、あるいはそれ
らの複合形でもよい。
【0050】
【0051】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。本発明
の効率は、金化合物と含イオウ化合物で増感した乳剤を
使用したときに特に顕著に認められる。このような工程
で使用される添加剤はリサーチ・ディスクロージャーN
o. 17643および同No. 18716に記載されてお
り、その該当箇所を後掲の表にまとめた。本発明に使用
できる公知の写真用添加剤も上記の2つのリサーチ・デ
ィスクロージャーに記載されており、下記の表に関連す
る記載箇所を示した。
【0052】 (添加剤種類) (RD17643) (RD18716) 1 化学増感剤 23頁 648頁右欄 2 感度上昇剤 同上 3 分光増感剤、強色増感剤 23〜24頁 648頁右欄〜 649頁右欄 4 増 白 剤 24頁 5 かぶり防止剤および安定剤 24〜25頁 649頁右欄〜 6 光吸収剤、フィルター染料、 紫外線吸収剤 25〜26頁 649頁右欄〜 650頁左欄 7 ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左〜右欄 8 色素画像安定剤 25頁 9 硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 10 バインダー 26頁 同上 11 可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 12 塗布助剤、表面活性剤 26〜27頁 650頁右欄 また、ホルムアルデヒドガスによる写真性能の劣化を防
止するために、米国特許4,411,987号、や同第
4,435,503号に記載されたホルムアルデヒドと
反応して、固定化できる化合物を感光材料に添加するこ
とが好ましい。
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】本発明に従ったカラー写真感光材料は、前
述のRD.No. 17643の28〜29頁、および同N
o. 18716の615左欄〜右欄に記載された通常の
方法によって現像処理することができる。本発明のハロ
ゲン化銀カラー感光材料には処理の簡略化及び迅速化の
目的で発色現像主薬を内蔵しても良い。内蔵するために
は、発色現像主薬の各種プレカーサーを用いるのが好ま
しい。例えば米国特許第3,342,597号のインド
アニリン系化合物、同第3,342,599号、リサー
チ・ディスクロージャー14,850号および同15,
159号記載のシッフ塩基型化合物、同第13,924
号に記載されている。
【0058】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 1)支持体の作成 以下に述べる方法によって、下記支持体A〜Cを作成し
た。 支持体A(ポリエチレンナフタレート(PEN):厚み
50μm、60μm、85μm) 支持体B(ポリエチレンテレフタレート(PET):厚
み90μm) 支持体C(トリアセチルセルロース(TAC):厚み1
22、110μm) 支持体A:市販のポリエチレン−2,6−ナフタレート
ポリマー100重量部と染料として Diaresin (三菱化
成製)を80μm厚みで400nmでの吸光度が、0.
05となるように添加し常法により乾燥した後、300
℃にて溶融後、T型ダイから押し出し140℃で3.3
倍の縦延伸を行いつづいて130℃で3.3倍の横延伸
を行いさらに250℃で6秒間熱固定し、厚み50、6
0、85μmのフィルムを得た。 支持体B:市販のポリエチレンテレフタレートポリマー
を適法に従い2軸延伸、熱固定を行い、厚み90μmの
フィルムを得た。 支持体C:トリアセチルセルロースを通常の溶液流延法
によりメチレンクロライド/メタノール=82wt比、
TAC濃度13%可塑剤 TPP/BDP=2/1(こ
こでTPP;トリフェニルフォスフェート、BDP:ビ
フェニルジフェニルフォスフェート)の15wt%のバ
ンド法にて122μmと110μmの支持体を作成し
た。
【0059】2)支持体の熱処理 支持体A、Bについて表1、2に示したような条件で熱
処理を行った。A法熱処理を行ったものを表1に、B法
熱処理を行ったものを表2に示した。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】この熱処理は、全て製膜工程中熱固定工程
後巻取り工程までの間で実施した。高温巻取り法を用い
た時は、巻き取りローラーの直前に赤外線ヒーターを設
置し、ベースを所定の温度にあたためた後巻き取った。
巻き取った後は、このロールを恒温槽中に入れ、所定の
温度で熱処理した。搬送熱処理法を用いた場合、熱固定
工程後に熱処理ゾーンを設けた。このゾーン内は10ケ
所に区分され、独自に温度設定がしてありA法熱処理で
も、冷却速度をコントロールする必要のあるB法熱処理
でも処理できるようにした。水蒸気処理は、高温巻取り
法の場合、巻取り機と熱固定工程の間に、搬送熱処理法
の場合は、熱固定工程と熱処理ゾーンの間に水蒸気の吹
出し口を作り、ベースに吹き付けた。これらの本発明の
比較例として、一度室温まで冷却して巻き取ったロール
を、ロール状のまま110℃で24時間保持した場合の
例をA−26に示した。またこれらのすべての実験はい
づれも幅1400mm、長さ1000mの支持体を用い、
直径300mmの巻芯に20kgの巻取り張力で巻き付けて
いる。
【0065】3)支持体の表面処理 支持体A、Bは、その各々の両面にUV光処理した。U
V光処理は200℃に加熱しながら1kW高圧水銀灯を
用い20cmの距離から30秒間照射した。
【0066】4)下塗り層の塗設 この支持体に下記下塗り液を10ml/m2塗布し115℃
で2分間乾燥した。 ゼラチン 1重量部 蒸留水 1 〃 酢酸 1 〃 メタノール 50 〃 エチレンジクロライド 50 〃 p−クロロフェノール 4 〃 支持体Cは、下記組成の下塗り液を20ml/m2塗布し、
90℃で3分間乾燥した。 ゼラチン 275重量部 ホルムアルデヒド 12.1 〃 サリチル酸 82.4 〃 メタノール 4372 〃 メチレンクロライド 22200 〃 アセトン 31000 〃 蒸留水 626 〃
【0067】5)バック層の塗設 下塗後の支持体A〜Cの下塗層を設けた側とは反対側の
面に下記組成のバック層を塗設した。 5−1)導電性微粒子分散液(酸化スズ−酸化アンチモ
ン複合物分散液)の調製:塩化第二スズ水和物230重
量部と三塩化アンチモン23重量部をエタノール300
0重量部に溶解し均一溶液を得た。この溶液に1Nの水
酸化ナトリウム水溶液を前記溶液のpHが3になるまで滴
下し、コロイド状酸化第二スズと酸化アンチモンの共沈
澱を得た。得られた共沈澱を50℃に24時間放置し、
赤褐色のコロイド状沈澱を得た。赤褐色コロイド状沈澱
を遠心分離により分離した。過剰なイオンを除くため沈
澱に水を加え遠心分離によって水洗した。この操作を3
回繰り返し過剰イオンを除去した。過剰イオンを除去し
たコロイド状沈澱200重量部を水1500重量部に再
分散し、600℃に加熱した焼成炉に噴霧し、青味がか
った平均粒径0.2μmの酸化スズ−酸化アンチモン複
合物の微粒子粉末を得た。この微粒子粉末の比抵抗は2
5Ω・cmであった。上記微粒子粉末40重量部と水60
重量部の混合液をpH7.0に調製し、攪拌機で粗分散の
後、横型サンドミル(商品名ダイノミル;WILLYA. BACH
OFENAG製)で滞留時間が30分になるまで分散して調製
した。
【0068】5−2)バック層の塗設:下記処方〔A〕
を乾燥膜厚が0.3μmになるように塗布し、110℃
で30秒間乾燥した。この上に更に下記の被覆層用塗布
液(B)を乾燥膜厚が0.1μmになるように塗布し
た。 〔処方A〕 上記導電性微粒子分散液 10重量部 ゼラチン 1重量部 水 27重量部 メタノール 60重量部 レゾルシン 2重量部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 0.01重量部 〔被覆層用塗布液(B)〕 セルローストリアセテート 1重量部 アセトン 70重量部 メタノール 15重量部 ジクロルメチレン 10重量部 p−クロルフェノール 4重量部 6)感光層の塗設 上記方法で得た支持体上に下記に示すような組成の各層
を重層塗布し、多層カラー感光材料A−1〜26、A−
101〜121、B−1、C−1〜2を作成した。 (感光層組成)各層に使用する素材の主なものは下記の
ように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収
剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機
溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬
化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0069】 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.18 ゼラチン 1.40 ExM−1 0.18 ExF−1 2.0×10-3 HBS−1 0.20
【0070】 第2層(中間層) 乳剤G 銀 0.065 2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン 0.18 ExC−2 0.020 UV−1 0.060 UV−2 0.080 UV−3 0.10 HBS−1 0.10 HBS−2 0.020 ゼラチン 1.04
【0071】 第3層(低感度赤感乳剤層) 乳剤A 銀 0.25 乳剤B 銀 0.25 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−3 0.030 ExC−4 0.10 ExC−5 0.020 ExC−7 0.0050 ExC−8 0.010 Cpd−2 0.025 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.87
【0072】 第4層(中感度赤感乳剤層) 乳剤D 銀 0.70 ExS−1 3.5×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.1×10-4 ExC−1 0.13 ExC−2 0.060 ExC−3 0.0070 ExC−4 0.090 ExC−5 0.025 ExC−7 0.0010 ExC−8 0.0070 Cpd−2 0.023 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.75
【0073】 第5層(高感度赤感乳剤層) 乳剤E 銀 1.40 ExS−1 2.4×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.4×10-4 ExC−1 0.12 ExC−3 0.045 ExC−6 0.020 ExC−8 0.025 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.10 ゼラチン 1.20
【0074】 第6層(中間層) Cpd−1 0.10 HBS−1 0.50 ゼラチン 1.10
【0075】 第7層(低感度緑感乳剤層) 乳剤C 銀 0.35 ExS−4 3.0×10-5 ExS−5 2.1×10-4 ExS−6 8.0×10-4 ExM−1 0.010 ExM−2 0.33 ExM−3 0.086 ExY−1 0.015 HBS−1 0.30 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.73
【0076】 第8層(中感度緑感乳剤層) 乳剤D 銀 0.80 ExS−4 3.2×10-5 ExS−5 2.2×10-4 ExS−6 8.4×10-4 ExM−2 0.13 ExM−3 0.030 ExY−1 0.018 HBS−1 0.16 HBS−3 8.0×10-3 ゼラチン 0.90
【0077】 第9層(高感度緑感乳剤層) 乳剤E 銀 1.25 ExS−4 3.7×10-5 ExS−5 8.1×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−1 0.010 ExM−1 0.030 ExM−4 0.040 ExM−5 0.019 Cpd−3 0.040 HBS−1 0.25 HBS−2 0.10 ゼラチン 1.44
【0078】 第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.030 Cpd−1 0.16 HBS−1 0.60 ゼラチン 0.60
【0079】 第11層(低感度青感乳剤層) 乳剤C 銀 0.18 ExS−7 8.6×10-4 ExY−1 0.020 ExY−2 0.22 ExY−3 0.50 ExY−4 0.020 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.10
【0080】 第12層(中感度青感乳剤層) 乳剤D 銀 0.40 ExS−7 7.4×10-4 ExC−7 7.0×10-3 ExY−2 0.050 ExY−3 0.10 HBS−1 0.050 ゼラチン 0.78
【0081】 第13層(高感度青感乳剤層) 乳剤F 銀 1.00 ExS−7 4.0×10-4 ExY−2 0.10 ExY−3 0.10 HBS−1 0.070 ゼラチン 0.86
【0082】 第14層(第1保護層) 乳剤G 銀 0.20 UV−4 0.11 UV−5 0.17 HBS−1 5.0×10-2 ゼラチン 1.00
【0083】 第15層(第2保護層) H−1 0.40 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.10 B−3 0.10 S−1 0.20 ゼラチン 1.20
【0084】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
イリジウム塩、ロジウム塩が含有されている。
【0085】
【表5】
【0086】表3において、 (1)乳剤A〜Fは特開平2-191938号の実施例に従い、
二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時
に還元増感されている。 (2)乳剤A〜Fは特開平3-237450号の実施例に従い、
各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウ
ムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されて
いる。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426号の実施例
に従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子および粒子構造を有する正常晶粒子に
は特開平3-237450号に記載されているような転位線が高
圧電子顕微鏡を用いて観察されている。
【0087】
【化6】
【0088】
【化7】
【0089】
【化8】
【0090】
【化9】
【0091】
【化10】
【0092】
【化11】
【0093】
【化12】
【0094】
【化13】
【0095】
【化14】
【0096】
【化15】
【0097】
【化16】
【0098】
【化17】
【0099】
【化18】
【0100】
【化19】
【0101】
【化20】
【0102】7)サンプル評価 このようにして作成したサンプルについて下記評価を実
施した。ハンドリング性、収縮、含水率、Tgをまたい
だ吸熱ピークの吸熱量、面状、着色については、製膜後
のベースについて、巻ぐせ、圧力かぶり、トイ状カール
については、感光層まで塗設したフィルムに対して評価
を行った。評価は下記手順に従って行った。 7−1)巻ぐせ コアセット サンプルフィルムを35mm幅で、1.2mの長さにスリ
ットした。これを25℃60%RHで1晩調湿後、感光
層を内巻にし、4〜12mmのスプールに巻きつけた。こ
れを密封容器中に入れ、80℃で2hr加熱して巻ぐせを
付けた。この温度条件は夏季に日中自動車中にフィルム
を置いていたことを想定した条件である。 現像処理、カール測定 上記条件で巻きぐせを付けたフィルムを、一晩25℃の
部屋の中で放冷した後、密封容器からサンプルフィルム
を取出し、これを自動現像機(ミニラボFP−550
B:富士写真フイルム製)で現像処理し、直ちに25℃
60%RH下にて、カール板を用いてカール測定を行っ
た。また、巻ぐせの強いものはミニラボ内のニップロー
ルでつぶされ後端折れが発生する。この有無についても
評価を行い発生したものを×、しないものを○とした。
なお、現像処理条件は下記のとおりである。
【0103】 処理工程 温 度 時間 発色現像 38℃ 3分 停 止 38℃ 1分 水 洗 38℃ 1分 漂 白 38℃ 2分 水 洗 38℃ 1分 定 着 38℃ 2分 水 洗 38℃ 1分 安定浴 38℃ 1分 用いた処理液は次の組成を有する。 発色現像液 苛性ソーダ 2g 亜硫酸ソーダ 2g 臭化カリウム 0.4g 塩化ナトリウム 1g ホー砂 4g ヒドロキシルアミン硫酸塩 2g エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム2水塩 2g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β− ヒドロキシエチル)アニリン・モノサルフェート) 4g 水を加えて 全量 1リットル 停止液 チオ硫酸ソーダ 10g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 30ml 酢酸 30ml 酢酸ソーダ 5g カリ明ばん 15g 水を加えて 全量 1リットル 漂白液 エチレンジアミン4酢酸鉄(III)ナトリウム・2水塩 100g 臭化カリウム 50g 硝酸アンモニウム 50g ホー酸 5g アンモニア水 pHを5.0に調節 水を加えて 全量 1リットル 定着液 チオ硫酸ソーダ 150g 亜硫酸ソーダ 15g ホー砂 12g 氷酢酸 15ml カリ明ばん 20g 水を加えて 全量 1リットル 安定浴 ホー酸 5g クエン酸ソーダ 5g メタホー酸ソーダ(4水塩) 3g カリ明ばん 15g 水を加えて 全量 1リットル
【0104】7−2)トイ状カール 感光層まで付いたサンプルを35mm幅で1.2mの長さ
にスリットした後、25℃10%RHで1晩調湿後、こ
れを平坦な台の上に感光層が下になるように置き、その
時の高さをノギスを開いて測定した。水準C−1をタイ
プとし、これよりも大きな値を示したものを×、これと
同等以下のものを○として表わした。
【0105】7−3)圧力かぶり 感光層まで付いたサンプルを35mm幅で1.2mの長さ
にスリットした後、表1、2に示したスプールに巻きつ
け30分間放置した後、これを上述の現像方法にて現像
処理し、目視にてかぶりを評価した。かぶりの発生した
ものを×、しないものを○で表現した。
【0106】7−4)着色 熱処理まで終ったベースを紫外−可視分光光度計を用
い、参照側に熱処理前のベースを試料側に熱処理後のベ
ースを入れ測定を行い、450nmでの吸光度が0.0
5以上のものを×、0.05未満のものを○として評価
した。
【0107】7−5)面状 熱処理まで終ったベースについて目視でベコの発生、表
面の平滑性について評価を行った。熱処理前のベースを
タイプにこれと比べて同等のものを○、これより劣るも
のを×として評価した。
【0108】7−6)収縮 熱処理前のベースの幅を熱処理後のベースの幅を比べ、
0.5%以上縮んだものを×、これ以下のものを○で表
わした。
【0109】7−7)ハンドリング性 熱処理工程中、ベースの伸び等に由来する工程トラブル
の発生したものを×、発生しなかったものを○で表わし
た。
【0110】7−8)含水率 水蒸気処理工程直後でベースをサンプリングし、これを
密封ガラス容器に入れ、直ちに微量水分計(三菱化成
(株)製CA−02型)を用い乾燥温度150℃で測定
した。
【0111】7−9)Tgをまたいだ吸熱ピークの吸熱
量 DSCを用い、先に定義した方法に従って吸熱量を測定
した。
【0112】8)結果 結果を表1、2に示した。A法熱処理について行った結
果を表1にB法熱処理について行った結果を表2に示し
た。 8−1)A法熱処理 A法熱処理時間 熱処理時間は、0.1時間以上必要である。0.1時間
以上処理したA−1では巻ぐせは十分小さく後端折れは
発生していない。また、吸熱量も100mcal/gを
越えている。一方、0.1時間未満のA−2では、巻ぐ
せが大きく、後端折れが生じている。この時の吸熱量は
100mcal/gを下廻っている。このように熱処理
は、0.1時間以上を要し、かつこれにより生ずるTg
をまたいで現われる吸熱ピークの熱量は、100mca
l/g以上であることが必要である。また、熱処理時間
は、1500時間以下が望ましい。1500時間以上熱
処理した例をA−4に示したが、1400時間処理した
もの(A−3)とカール値はほとんど変わらない。ま
た、吸熱量も大きな差は認められない。従って1500
時間以上の熱処理また1000mcalをこえる吸熱量
を有するような熱処理はカールを付きにくくする効果は
飽和しており効率の悪いものとなっている。以上のよう
に、熱処理時間は、0.1〜1500時間、吸熱量は1
00〜1000mcal/gが好ましい。
【0113】A法熱処理温度 熱処理温度下限は50℃以上が望ましい。50℃を下廻
る温度で熱処理したA−5は1400時間の熱処理にも
かかわらず、巻ぐせは付き易く、後端折れが発生してい
る。一方、50℃以上の熱処理をしたA−3では巻ぐせ
は付きにくく後端折れは発生していない。一方、熱処理
温度上限は、Tgが望ましい。Tgを越えるとA−6に
示したように巻ぐせは付き易いものとなり後端折れが発
生している。一方、Tg以下の温度で熱処理したA−1
では問題は発生していない。このように熱処理温度はT
g〜50℃が望ましい。
【0114】前熱処理温度 前熱処理の下限温度はTgである。これ以下で行うとA
−8に示したように前熱処理を行われなかったA−7に
比べて、ほとんど巻ぐせの改良効果が認められない。一
方、Tgを越えているA−9では、短時間の処理でもA
−7に比べ巻ぐせが付きにくくなっている。一方上限温
度はTg+130℃である。この温度を越えて処理した
A−12ではベースの弾性率が低下し、ハンドリング性
がNGであった。一方、この温度以下で熱処理したA−
13では、このようなトラブルは発生していない。従っ
て前熱処理温度は、Tg〜Tg+130℃が望ましい。
【0115】前熱処理時間 前熱処理時間の下限は0.1分である。これ以下では、
A−14に示すように、A−7と比べて巻ぐせを低下す
る効果はほとんど得られない。一方この時間以上の処理
を行ったA−13では、A−7に比べて巻ぐせは低下し
ており効果が確認できる。一方、上限の時間は1500
時間(即ち900,000分)である。この時間を越え
て熱処理したものをA−11に示した。このように長時
間にわたって熱処理したため着色が発生している。一
方、この時間を下廻るA−10ではこのトラブルは生じ
ていない。従って、前熱処理時間は0.1分〜1500
時間である。
【0116】含水率 含水率は0.2%以上が望ましい。この値以下の例をA
−15に示した。これに対して0.2%以上含水させた
A−16は、巻ぐせが付きにくくなっている。また含水
率の上限は5%であり、これを越えるA−18では熱処
理後収縮が大きくNGである。一方、5%下廻るA−1
7では収縮量はOKレベルである。このように含水率は
0.2〜5%が望ましい。
【0117】熱処理法(高温巻取り法と搬送熱処理
法) このような熱処理は、ベース搬送中に行ってもよく、ま
た高温にしたベースを巻き取りバルク状態で行ってもよ
い。これまでのA−1〜18は全て高温巻取り法の結果
であった。A−19〜20に搬送熱処理法の結果を示し
たが、高温巻取り法と同様に十分な巻ぐせを付きにくく
する効果がある。
【0118】スプール径 本発明の熱処理をした写真感材は、5mm以上が望まし
い。これを下廻るスプールでは、A−21に示すように
圧力かぶりが発生する。5mmスプールではA−22のよ
うに問題ない。一方、上限は直径11mmである。これを
越える場合、A−25に示すように本発明の熱処理を施
されなくても後端折れのトラブルは発生しない。一方1
1mmのスプールではA−24に示すように本発明の熱処
理を行わないと後端折れが生ずる。このようにスプール
は直径5−11mmであることが望ましい。
【0119】室温からロール状態のまま加熱した場合
との比較 室温からロール状態で加熱し熱処理した例をA−26に
示した。この方法では、ベコが発生し極めて面状の悪い
ものになる。これに対し本発明を実施した例えばA−1
ではこのようなトラブルは発生しておらず本発明が有効
な手法であることを示している。
【0120】8−2)B法熱処理 冷却速度 Tg〜Tg−40℃の冷却速度は、−20℃1分以下が
望ましい。これ以上の冷却速度ではA−101に示すよ
うに巻ぐせが強く、後端折れが発生している。またTg
をまたいで現われる吸熱量も100mcal/g以下で
ある。これに対し−20℃/分以下のA−102では巻
ぐせは小さくなり後端折れも発生せず、吸熱量も100
mcal/gを越えている。一方、冷却速度は−0.0
1℃/分以上が望ましい。これよりも遅い例として−
0.005℃/分で冷却した例をA−104に示したこ
こでの吸熱量は1000mcal/gを下廻っている。
また、これよりも速い例として−0.02℃/分で冷却
した例をA−103に示した。ここでの吸熱量は100
0mcal/gをこえている。両者はほとんど同じ巻ぐ
せを示しており、−0.01℃/分よりゆっくり冷却し
ても巻ぐせの値は変わらないことを示している。このよ
うに冷却速度は、20〜0.01℃/分が望ましく、ま
た、Tgをまたいで現われる吸熱ピークの吸熱量は10
0〜1000mcal/gであることが望ましい。
【0121】前熱処理 A法熱処理の場合と同様、下限温度Tg、上限温度Tg
+130℃、処理時間0.1分以上、1500時間以下
が望ましい。これらの実験結果は、それぞれ、A−10
6とA−107、A−110とA−111、A−111
とA−112、A−108とA−109を対比させれば
明らかである。
【0122】水蒸気処理 A法熱処理と同様、含水率0.2%以上、5%以下が望
ましい。これは、おのおのA−113とA−114、A
−115とA−116を比べれば明らかである。
【0123】高温巻取り法と搬送熱処理法 A−101〜A−116は全て搬送熱処理法の結果を示
したが、高温巻取り法に於てもA−117、118に示
すように、良好な結果が得られている。
【0124】ベース膜厚 ベース厚みは60μm以上が望ましい。50μm以下の
A−121ではベースの強度が付足し、トイ状カールが
発生している。一方70μmのA−120では発生して
いない。このように、ベース厚みは60μ以上が望まし
い。一方、TAC支持体は、122μmではC−1に示
すようにトイ状カールは発生しないが110μmではC
−2に示すようにトイ状カールは発生している。即ち、
122μm以上に厚くなると、TACでも達成可能な厚
みであり本発明のメリットがない。従って、ベース厚み
は、60〜122μmが望ましい。
【0125】PETとの比較 PETを用いた例をB−1に示した。PETはTgが6
9℃と低いため、本発明に相当する熱処理を施したがT
gを越えると80℃でコアセットしたため、これらの効
果が消失し、非常に強い巻ぐせが発生している。このよ
うに、ベースのTgは日常さらされる可能性のある最高
温度以上の温度、即ち90℃以上である必要がある。
【0126】実施例2 1)感材の作成 支持体に用いるTgの異なるポリエステルのブレンド物
は、PEN、PET、PCTポリカーボネート(PC)
のペレットをあらかじめ130℃で4時間真空下で乾燥
した後表3−1に示す様な混合比で2軸混練押出し機を
用い300℃で混練押し出した後ペレット化し調製し
た。このポリエステルを実施例1のPENと同じ方法で
製膜した。このように調製したフィルムのTgは表3に
示したように73〜123℃を示した。これをさらに実
施例1のPENの処方に従い下塗り層の塗設、バック層
の塗設を行った。この後、熱処理は表3に示した条件で
行った。熱処理は幅1400mm、長さ1000mの支
持体を直径30cmのロールに巻き取りながら行った。
【0127】2)サンプルの評価 実施例1と同様にしてベースおよび感光層を付けた写真
感材フィルムについて評価を行った。
【0128】3)結果 結果を表4に示した。
【0129】
【表6】
【0130】
【表7】
【0131】A法熱処理に前熱処理を施した例をD−1
〜6、B法熱処理に前熱処理を施した例をD−7〜12
に示した。いづれの場合もTgが90℃以下のD−4、
D−10以外は十分巻ぐせも低下し、後端折れも発生し
ていない。このようにTgが90℃以上のポリマーブレ
ンド系に於ても十分に本発明は有効であることが判る。
一方、Tgが90℃を下廻ると本発明の効果は発揮され
ないことも明らかである。さらにA法熱処理、B法熱処
理に、水蒸気処理を組合せた例をD−13、14に示し
たが、このようなポリマーブレンド系に於てもこの処理
は有効に働き、それぞれD−2、D−8に比べて小さな
巻ぐせを示している。
【0132】実施例3 1)感材の作成 ガラス転移温度90℃以上のポリエステルはステンレス
鋼製のオートクレーブを用い、ジカルボン酸としてテレ
フタル酸ジメチル(TPDM)と2,6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチル(NDCA)、ジオールとしてエチ
レングリコール(EG)を表4に示す組成で混合し、触
媒として3酸化アンチモン0.025モル(酸成分に対
して)を用い、エステル交換法によって重縮合した。こ
のようにして合成したポリエステルを実施例1のPEN
と同じ方法で製膜した。これをさらに実施例1に従い、
下塗り層の塗設、バック層の塗設後、熱処理を行った。
熱処理は幅1400mm、長さ1000mの支持体を直
径30cmのロールに巻き取りながら行った。
【0133】2)サンプルの評価 実施例1と同様にして、ベースおよび感光層を付けた写
真感材フィルムについて評価した。
【0134】3)結果 結果を表5に示した。
【0135】
【表8】
【0136】
【表9】
【0137】A法処理に前処理を施した例をE−1〜5
に、B法処理に前処理を組合せた例をE−6〜10に示
した。いづれの場合もTgが90℃を越えているE−
1、2、5、およびE−6、7に於て十分巻ぐせが低下
している。これに対し、Tgが90℃以下のE−3、
4、E−8、9では巻ぐせは大きな値を示し後端折れを
生じている。さらにA法処理および前処理、B法処理お
よび前処理にそれぞれ水蒸気処理を組合せた例をA−1
1、12に示した。このような共重合体ベースに於ても
水蒸気処理を加えることで、A−1、A−6に比べて、
巻ぐせが小さくなっていることが判る。以上のように本
発明は、共重合ポリエステル系に於てもTgが90℃以
上であれば有効であることを示している。
【0138】
【発明の効果】支持体を製膜工程中、熱固定工程から巻
き取り工程までの間にTgをまたいで現われる吸熱ピー
クの熱量が100〜1000mcal/gになるように
Tg以下、50℃以上の温度で0.1〜1500時間の
熱処理もしくは、Tg〜Tg−40℃を−20℃〜−
0.01℃/分の平均速度で冷却しながらの熱処理する
ことにより巻ぐせが付きにくく、面状にすぐれ、かつ生
産性にすぐれたハロゲン化銀写真感光材料を提供でき
る。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロール状に巻かれた、支持体と少なくと
    も一層のハロゲン化銀乳剤層を設けたハロゲン化銀写真
    感材料において、該支持体が2塩基酸として少なくと
    も、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタ
    レンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸又
    は2,7−ナフタレンジカルボン酸と、ジオールからな
    る膜厚が60μm〜122μmの2軸延伸したポリエス
    テルフィルムであって、前記ポリエステルのガラス転移
    点(Tg)が90℃以上200℃以下であり、支持体を
    50℃以上Tg以下の温度で0.1時間以上1500時
    間以内熱処理したとき、ガラス転移温度(Tg)をまた
    いで現れる吸熱ピークの熱量が100〜1000mca
    l/gであり、外径が5mm〜11mmのスプールに巻
    き回され該ロール状に巻かれたことを特徴とするハロゲ
    ン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 ロール状に巻かれた、支持体と少なくと
    も一層のハロゲン化銀乳剤層を設けたハロゲン化銀写真
    感材料において、該支持体が2塩基酸として少なくと
    も、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタ
    レンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸又
    は2,7−ナフタレンジカルボン酸と、ジオールからな
    る膜厚が60μm〜122μmの2軸延伸したポリエス
    テルフィルムであって、前記ポリエステルのガラス転移
    点(Tg)が90℃以上200℃以下であり、該支持体
    のTg〜Tg−40℃の間を−20〜−0.01℃/分
    の平均速度で冷却しながら熱処理したとき、ガラス転移
    温度(Tg)をまたいで現れる吸熱ピークの熱量が10
    0〜1000mcal/gであり、外径が5mm〜11
    mmのスプールに巻き回され該ロール状に巻かれたこと
    を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 該熱処理の前にTg以上Tg+130℃
    の温度で前熱処理を行ったことを特徴とする請求項1又
    は2に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】 該熱処理が、搬送中に行われたことを特
    徴とする請求項1〜3に記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。
  5. 【請求項5】 該熱処理が50℃以上Tg+130℃以
    下の温度で巻取られた後行われたことを特徴とする請求
    項1又は3に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  6. 【請求項6】 該熱処理が、該支持体の含水率を0.2
    〜5%の間に湿潤化した後行ったことを特徴とする請求
    項1〜5に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  7. 【請求項7】 該支持体が2軸延伸したポリエチレンナ
    フタレートであることを特徴とする請求項1〜6に記載
    のハロゲン化銀写真感光材料。
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