JP2887716B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真用感光材料に関する
ものであり、特に共重合ポリエステルを支持体として用
い、機械的性質、写真性および巻癖の付きにくさに優れ
た写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】写真用感光材料は一般に、プラスチック
フィルム支持体上に少なくとも1層の写真感光性層を塗
布することによって製造される。このプラスチックフィ
ルムとしては一般的にトリアセチルセルロース(以下
「TAC」と記す)に代表される繊維系のポリマーとポ
リエチレンテレフタレート(以下(PET)と記す)に
代表されるポリエステル系のポリマーが使用されてい
る。一般に写真用感光材料としては、Xレイ用フィル
ム、製版用フィルム及びカットフィルムのごとくシート
状の形態のものと、35m/m 巾又はそれ以下の巾でパト
ローネ内に納められ一般のカメラに装填して撮影に用い
られる、カラー又は白黒ネガフィルムに代表されるロー
ル状の形態のものとがある。ロールフィルム用支持体と
しては主にTACが用いられているが、この最大の特徴
は、光学的異方性がなく透明度が高いことである。さら
にもう一点優れた特徴があり、それは現像処理後のカー
ル解消性についても優れた性質を有している点である。
即ち、TACフィルムはその分子構造からくる特徴とし
て比較的プラスチックフィルムとしては吸水性が高いた
め、ロールフィルムとしてまかれた状況で経時されるこ
とによって生じる巻きぐせカールが現像処理における吸
水で分子鎖が流動し、巻き経時で固定化された分子鎖が
再配列を起こす。
【0003】その結果一旦形成された巻き癖カールが解
消するという優れた性質を有している。この様なTAC
の如き巻きぐせカール回復性を有さないフィルムを用い
た写真感光材料では、ロール状態で用いられた際に、例
えば現像後写真印画紙に画像を形成させる焼き付け工程
等で、擦り傷の発生、焦点ボケ、搬送時のジャミング等
の問題が生じてしまう。
【0004】一方、PETフィルムは優れた生産性、機
械的強度、並びに寸法安定性を有するためTACに代替
するものと考えられてきたが、写真感光材料として広範
囲に用いられているロール形態では巻き癖カールが強く
残留するため現像処理後の取扱い性が悪く、上記の優れ
た性質がありながらその使用範囲が限定されてきた。P
ETに代表されるポリエステル系ポリマーについては、
ガラス転移温度(以下(Tg)と記す)以下の温度で熱
処理する事(以下 below Tg annealing 、略して( BT
A)と記す)により巻き癖カールをつきにくくする手法
が知られている(例えば米国特許4141735号)。
これは、フィルムをロールに巻いたときに容易に流動を
起こし巻き癖カールのもととなっているポリマーの分子
鎖を、熱エネルギーにより安定な配置を取らせることに
より固定し、熱処理温度より低い温度条件では巻き癖カ
ールをつきにくくする方法である。ところがPETの場
合、Tgが70℃程度と低いため、フィルム使用時にこ
れ以上の熱履歴を受け(例えば炎天下の車中)、ロール
状にまかれた状態で分子鎖が容易に流動を起こし、固定
され強い巻き癖カールを示すことがあり、BTA処理に
よる巻き癖防止効果は小さい。
【0005】また、PETに類似のポリエステル系ポリ
マーであるポリエチレンナフタレート(以下(PEN)
と記す)は、PETよりさらに優れた機械的性質を有す
る上に、そのTgは約119℃と高く、BTA処理効果
は大きく実用的であるものの、波長400nm以上の光
を吸収し、400〜500nm(ピーク波長427n
m)の可視光領域の蛍光を発するという、写真性に重大
な影響を及ぼす欠点を有している。ところで、近年写真
感光材料の、用途は多様化しており撮影時のフィルム搬
送の高速化、撮影倍率の高倍率化、ならびに撮影装置の
小型化が著しく進んでいる。その際には、写真感光材料
の支持体としては、強度、寸法安定性、薄膜化等の性質
が要求される。さらに、撮影装置の小型化にともない、
パトローネの小型化の要求が強くなっている。従来、1
35システムでは、直径25mmのパトローネが用いられ
ていたが、このスプール(巻き芯)を10mm以下にし、
同時に現行135システムで用いているTAC支持体厚
みの122μmから90μmに薄手化すれば、パトロー
ネを直径20mm以下に小型化することが出来る。この様
なパトローネの小型化を行うためには2つの課題が存在
する。第1の課題は、フィルムの薄手化にともなう力学
強度の低下である。特に、スティフネスは厚みの3乗に
比例して小さくなる。ハロゲン化銀写真感光材料は、一
般にゼラチンに分散した感光層を塗設しており、この層
が低湿化で収縮を引き起こし樋状カール(幅方向カー
ル)を発生する。この収縮力に抗するだけのスティフネ
スが支持体に必要となる。
【0006】第2の課題は、スプールの小型化にともな
う経時保存中に発生する強い巻き癖である。従来の13
5システムでは、パトローネ内部で最も巻き径の小さく
なる36枚取りフィルムでも、巻き径は14mmである。
これを10mm以下に小型化しようとすると著しい巻き癖
がつき、これにより種々のトラブルが発生する。例え
ば、ミニラボ自動現像機で現像処理を行うと、一端がリ
ーダーに固定されているだけで、もう一端は固定されな
いため、フィルムが巻き上がり、ここに処理液の供給が
遅れ“処理ムラ”の発生原因となる。またこのフィルム
の巻き上がりはミニラボ中のローラーで押しつぶされ、
“折れ”が発生する。しかし、上記TACでは剛直な分
子構造からくる性質のため、製膜したフィルムの膜質が
脆弱でこれらの用途には使用できないのが現状であり、
PETフィルムはその優れた機械的性質を有するものの
巻き癖カールが強いため使用できないという問題があ
る。さらに、PENフィルムはPETよりさらに優れた
機械的性質を有する上に巻き癖カールもつきにくくする
ことができるものの、写真性に重大な影響を与える蛍光
を発するという問題があり、その改質が望まれていると
ころであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、優れた機械的性質及び写真性を有する支持体か
らなり、かつ巻き癖カールの少ない写真感光材料を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はポリエステルフ
ィルム支持体上に少なくとも1層の感光性層を有してな
る写真感光材料において、該ポリエステルがジカルボン
酸成分のうち10モル%以上100モル%未満がテレフ
タル酸であり、90モル%以下が下記一般式(I)で表
されるナフタレンジカルボン酸より選ばれた1種もしく
は2種以上の組み合わせであり、グリコール成分が主と
してエチレングリコールである共重合ポリエステルから
なり、該フィルム支持体が該ポリエステルのガラス転移
温度(Tg)以下の温度で熱処理されたことを特徴とす
る写真感光材料により達成された。 一般式(I)
【0009】
【化5】
【0010】本発明における共重合ポリエステルは、好
ましくはジカルボン酸成分のうち10モル%以上がテレ
フタル酸成分であり90モル%以下が一般式(I)で表
されるナフタレンジカルボン酸であること、さらに好ま
しくはジカルボン酸成分のうち15モル%以上がテレフ
タル酸成分であり、20〜85モル%が一般式(I)で
表されるナフタレンジカルボン酸であること、最も好ま
しくはジカルボン酸成分のうち20モル%以上がテレフ
タル酸成分であり30〜80モル%が一般式(I)で表
されるナフタレンジカルボン酸であることが必要であ
る。一般式(I)で表されるナフタレンジカルボン酸が
80モル%を超えると蛍光により写真性が損なわれ易
く、30モル%に満たないとTgが低いため充分なBT
A効果を得ることが出来ない。
【0011】一般式(I)で表されるナフタレンジカル
ボン酸としては、例えば1,2−ナフタレンジカルボン
酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタ
レンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、
1,6−ナフタレンジカルボン酸、1,7−ナフタレン
ジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、2,
3−ナフタレンジカルボン酸、2,4−ナフタレンジカ
ルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボ
ン酸、2,8−ナフタレンジカルボン酸、等が挙げられ
る。それらの中でも特に好ましいのは、1,5−ナフタ
レンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸で
ある。
【0012】本発明における共重合ポリエステル自体は
従来から一般的に行われているポリエステルの製造方法
によって製造することができる。例えばテレフタル酸と
一般式(I)で表されるナフタレンジカルボン酸にエチ
レングリコールを直接エステル化させる方法、またジメ
チルテレフタレートと一般式(I)で表されるナフタレ
ンジカルボン酸のジメチルエステルにエチレングリコー
ルを作用させるエステル交換法などが示される。グリコ
ール成分はエチレングリコールを主成分とするが、共重
合体の性質を大きく変えない範囲でほかの成分を共重合
しても良い。例えば、ジエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオールのご
とき脂肪族のジオール、或いは1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、キシリレングリコール、ビス(4−βヒ
ドロキシフェニール)スルホン、2,2−(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン等の脂環族系または芳香族系の
ジオール等が例示される。
【0013】本発明のポリエステルフィルム巾には種々
の添加剤を含有せしめることができる。たとえば、ポリ
エステルフィルムを写真感光材料用支持体として使用す
る際に問題となる性質の一つに支持体が高屈折率である
ために発生するふちかぶりの問題があげられる。写真用
支持体としてはトリアセチルセルロース(TAC)なら
びにポリエチレンテレフタレート(PET)に代表され
るポリエステル系のポリマーが一般的に用いられている
が、このTACとPETとの光学的性質の大きな差の一
つは、屈折率である。この屈折率はPETが1.6程度
に対してTACは1.5と小さい。一方、下びき層なら
びに写真乳剤層にもっぱら用いられるゼラチンの屈折率
は1.50〜1.55であり、ゼラチンの屈折率の比を
とるとPETでは1.5/1.6と1より小さく、光が
フィルムエッジから入射した時、ベースと乳剤層の界面
で反射しやすい。従って、ポリエステル系のフィルムは
いわゆるライトパイピング現象(ふちかぶり)を起こ
す。
【0014】この様なライトパイピング現象を回避する
方法としてはフィルムに不活性無機粒子等を含有させる
方法ならびに染料を添加する方法等が知られている。本
発明において好ましいライトパイピング防止方法はフィ
ルムヘイズを著しく増加させない染料添加による方法で
ある。フィルム染色に使用する染料については特に限定
を加えるものでは無いが色調は感光材料の一般的な性質
上グレー染色が好ましく、また染料はポリエステルフィ
ルムの製膜温度域での耐熱性に優れ、かつポリエステル
との相溶性に優れたものが好ましい。染料としては、上
記観点から三菱化成製の Diaresin 、日本化薬製の Kay
aset等ポリエステル用として市販されている染料を混合
することにより目的を達成することが可能である。染色
濃度に関しては、マクベス社製の色濃度計にて可視光域
での色濃度を測定し少なくとも0.01以上であること
が必要である。更に好ましくは0.03以上である。本
発明によるポリエステルフィルムは、用途に応じて易滑
性を付与することも可能であり、易滑性付与手段として
は特に限定を加えるところでは無いが、不活性無機化合
物の練り込み、あるいは界面活性剤の塗布等が一般的手
法として用いられる。かかる不活性無機粒子としては、
SiO2 、TiO2 、BaSO4 、CaCO2 、タル
ク、カオリン等が例示される。また、上記のポリエステ
ル合成反応系に不活性な粒子を添加する外部粒子系によ
る易滑性付与以外にポリエステルの重合反応時に添加す
る触媒等を析出させる内部粒子系による易滑性付与方法
も採用可能である。これら易滑性付与手段には特に限定
を加えるものでは無いが、写真感光材料用支持体として
は透明性が重要な要件となるため、上記易滑性付与方法
手段では外部粒子系としてはポリエステルフィルムと比
較的近い屈折率をもつSiO2 、あるいは析出する粒子
径を比較的小さくすることが可能な内部粒子系を選択す
ることが望ましい。更には、練り込みによる易滑性付与
を行う場合、よりフィルムの透明性を得るために機能付
与した層を積層する方法も好ましい。この手段としては
具体的には複数の押し出し機ならびにフィードブロッ
ク、あるいはマルチマニフォールドダイによる共押出し
法が例示される。本発明の共重合ポリエステルフィルム
の原料ポリマーの合成法は従来公知のポリエステルの製
造方法に従って製造できる。例えば酸成分をグリコール
成分と直接エステル化反応するか、または酸成分として
ジアルキルエステルを用いる場合はグリコール成分とで
エステル交換反応し、これを減圧下に加熱して余剰のグ
リコール成分を除去することにより、共重合ポリエステ
ルを得ることができる。この際、必要に応じてエステル
交換反応触媒あるいは重合反応触媒を用い、あるいは耐
熱安定剤を添加することができる。前記にて得られた共
重合ポリエステルは一般に粒状に成型し、乾燥後、溶融
押し出しして、未延伸シートとし、次いで2軸延伸およ
び熱処理することにより目的とするフィルムにする。2
軸延伸は、縦、横の遂次延伸あるいは2軸同時延伸のい
ずれでもよく、延伸倍率は特に限定されるものではない
が通常は2.0〜5.0倍が適当である。また縦、横延
伸後、縦、横方面のいずれかに再延伸してもかまわな
い。本発明における溶融押出前の乾燥方法としては、真
空乾燥法、脱湿乾燥法が好ましい。本発明における延伸
時の温度としては、縦延伸は70〜100℃、横延伸は
80〜160℃であることが望ましい。熱固定温度とし
ては150〜210℃、特に160〜200℃であるこ
とが好ましい。本発明に用いる共重合ポリエステルフィ
ルムの厚みは写真フィルムの用途分野により適宜設定で
きるが、25〜250μが望ましく、更に望ましくは4
0〜150μの厚みが採用される。
【0015】本発明のポリエステルフィルム支持体はポ
リエステル本来の優れた機械的性質とPEN同様の巻き
ぐせカールのつきにくさを保有すると同時に、PENの
蛍光性を低減化し優れた写真性を有することに特徴があ
る。ここで以降に用いる巻ぐせカール測定法と写真性測
定法およびそれ等に関する用語等について説明を加え
る。 (1) コアセット フィルムをスプールに巻き付けて巻ぐせを付けること (2) コアセットカール コアセットにより付けた長さ方向の巻きぐせ。 (3) カール値の測定 ANSI/ASC PH1.29−1985のTest Met
hod A に従って測定し、1/R m (Rはカールの半径)で
表示した。 (4) ガラス転移温度(Tg) 示差熱分析計(DSC)を用い、サンプルフィルム10
mgをヘリウムチッ素気流中、20℃/1分で昇温してい
った時、ベースラインから偏奇しはじめる温度と新たな
ベースラインに戻る温度の算術平均温度もしくは、Tg
に吸熱ピークが現われた時はこの吸熱ピークの最大値を
示す温度をTgとして定義する。 (5) 写真性の測定 常法に従いセンシトメトリー評価を行い、支持体から発
する蛍光の評価を行なった。
【0016】本発明のポリエステルフィルムは接着性向
上およびコーティング液のぬれ特性を改良するため、予
めコロナ放電処理、薬液処理、火炎処理などの各種表面
処理を必要に応じて施すことができる。これらの表面処
理の中で、本発明に最も好ましく用いられるのは、フィ
ルム表面への低重合物の析出が少ないコロナ放電処理で
ある。本発明のポリエステル支持体は、その上に塗設さ
れる感光性層等の写真層との接着力を増す為に下びき層
を有することが好ましい。下びき層としては、スチレン
−ブタジエン系共重合体又は塩化ビニリデン系共重合体
からなるポリマーラテックスを用いる下びき層、ゼラチ
ンの如き親水性バインダーを用いる下びき層がある。本
発明に好ましく用いられる下びき層は親水性バインダー
を用いる下びき層である。本発明に使用する親水性バイ
ンダーとしては水溶性ポリマー、セルロースエステル、
ラテックスポリマー、水溶性ポリエステルなどが例示さ
れる。水溶性ポリマーとしては、ゼラチン、ゼラチン誘
導体、カゼイン、寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん、
ポリビニールアルコール、ポリアクリル酸共重合体、無
水マレイン酸共重合体などであり、セルロースエステル
としてはカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロースなどである。ラテックスポリマーとしては
塩化ビニル含有共重合体、塩化ビニリデン含有共重合
体、アクリル酸エステル含有共重合体、酢酸ビニル含有
共重合体、ブタジエン含有共重合体などである。この中
でも最も好ましいのはゼラチンである。本発明に使用さ
れる支持体を膨潤させる化合物として、レゾルシン、ク
ロルレゾルシン、メチルレゾルシン、o−クレゾール、
m−クレゾール、p−クレゾール、フェノール、o−ク
ロルフェノール、p−クロルフェノール、ジクロルフェ
ノール、トリクロルフェノール、モノクロル酢酸、ジク
ロル酢酸、トリフルオロ酢酸、抱水クロラールなどがあ
げられる。この中で好ましいのは、レゾルシンとp−ク
ロルフェノールである。
【0017】本発明の下びき層には種々のゼラチン硬化
剤を用いることができる。ゼラチン硬化剤としてはクロ
ム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルムアル
デヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシアネート
類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−ヒド
ロキシ−S−トリアジンなど)、エピクロルヒドリン樹
脂などを挙げることができる。本発明の下びき層にはS
iO2 、TiO2 、の如き無機物微粒子又はポリメチル
メタクリレート共重合体微粒子(1〜10μm)をマッ
ト剤として含有することができる。本発明に係る下びき
層は一般によく知られた塗布方法、例えばデップコート
法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤ
ーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョ
ンコート法等により塗布することが可能である。本発明
の感光材料には感光性層の他に、ハレーション防止層、
中間層、バック層、表面保護層の如き非感光性層を有す
ることができる。バック層のバインダーとしては、疎水
性ポリマーでもよく、下びき層に用いる如き親水性ポリ
マーであってもよい。本発明の感光材料のバック層に
は、帯電防止剤、易滑剤、マット剤、界面活性剤、染料
等を含有することができる。本発明のバック層で用いら
れる帯電防止剤としては、特に制限はなく、たとえばア
ニオン性高分子電解質としてはカルボン酸及びカルボン
酸塩、スルホン酸塩を含む高分子で例えば特開昭48−
22017号、特公昭46−24159号、特開昭51
−30725号、特開昭51−129216号、特開昭
55−95942号に記載されているような高分子であ
る。カチオン性高分子としては例えば特開昭49−12
1523号、特開昭48−91165号、特公昭49−
24582号に記載されているようなものがある。また
イオン性界面活性剤もアニオン性とカチオン性とがあ
り、例えば特開昭49−89826号、特開昭49−3
3630号、US2,992,108、US3,20
6,312、特開昭48−87826号、特公昭49−
11567号、特公昭49−11568号、特開昭55
−70837号などに記載されているような化合物を挙
げることができる。
【0018】本発明のバック層の帯電防止剤として最も
好ましいものは、ZnO、TiO3、SnO2 、Al2
3 、In2 3 、SiO2 、MgO、BaO、MoO
3 の中から選ばれた少くとも1種の結晶性の金属酸化物
あるいはこれらの複合酸化物の微粒子である。本発明に
使用される導電性の結晶性酸化物又はその複合酸化物の
微粒子はその体積抵抗率が107 Ωcm以下、より好まし
くは105 Ωcm以下である。またその粒子サイズは0.
01〜0.7μ、特に0.02〜0.5μですることが
望ましい。本発明に使用される導電性の結晶性金属酸化
物あるいは複合酸化物の微粒子の製造方法については特
開昭56−143430号及び同60−258541号
の明細書に詳細に記載されている。第1に金属酸化物微
粒子を焼成により作製し、導電性を向上させる異種原子
の存在下で熱処理する方法、第2に焼成により金属酸化
物微粒子を製造するときに導電性を向上せる為の異種原
子を共存させる方法、第3に焼成により金属微粒子を製
造する際に雰囲気中の酸素濃度を下げて、酸素欠陥を導
入する方法等が容易である。異種原子を含む例としては
ZnOに対してAl、In等、TiO2 に対してはN
b、Ta等、SnO2 に対してはSb、Nb、ハロゲン
元素等が挙げられる。異種原子の添加量は0.01〜3
0mol %の範囲が好ましいが0.1〜10mol %であれ
ば特に好ましい。次に本発明の写真感光材料の写真層に
ついて記載する。本発明の写真感光材料として最も好ま
しいものは、ハロゲン化銀写真感光材料であり、例えば
ハロゲン化銀カラーネガフィルム、カラーポジフィル
ム、カラーリバーサルフィルム、黒白ネガフィルム等を
挙げることができる。本発明に用いられる写真乳剤は
P. Glafkides 著 Chimie et Physique Photographic (P
aul Montel 社刊、1967年) 、G.F.Duffin著 Photograph
ic EmulsionChemistry (The Focal Press刊、1966年)
、V.L.Zelikman et al著 Making andCoating Photogra
phic Emulsion (The Focal Press刊、1964年) などに記
載された方法を用いて調製することができる。すなわ
ち、酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよ
く、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形
式としては片側混合法、同時混合法、それらの組合せな
どのいずれを用いてもよい。粒子を銀イオン過剰の下に
おいて形成させる方法(いわゆる逆混合法)を用いるこ
ともできる。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化
銀の生成される液相中のpAgを一定に保つ方法、すな
わちいわゆるコントロールド・ダブルジェット法を用い
ることもできる。この方法によると、結晶形が規則的で
粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀乳剤がえられる。
別々に形成した2種以上のハロゲン化銀乳剤を混合して
用いてもよい。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明す
る。 実施例 1)ポリエステルフィルムの作成 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸と2,6−ナフタ
レンジカルボン酸を種々の割合で、グリコール成分とし
てエチレングリコールを、触媒として3酸化アンチモン
0.025mol %(酸成分に対し)を用いて直接エステ
ル化法により重縮合し、種々の比率にてテレフタル酸と
2,6−ナフタレンジカルボン酸を含んだ共重合ポリエ
ステルを得た。共重合ポリエステルのジカルボン酸成分
の組成比と得られたポリマーの固有粘度(単位dl/g) を
以下に示した。ポリマーNo. は実施例No. に対応してい
る。粘度は30℃、フェノール/テトラクロルエタン
(1/1)で測定した。 No. テレフタル酸/2,6−ナフタレンジカルボン酸 〔η〕 1 12/88 0.76 2 17/83 0.74 3 22/78 0.79 4 30/70 0.81 5 50/50 0.73 6 68/32 0.79 7 72/28 0.75 8 78/22 0.77 9 85/15 0.78 10 96/4 0.73 これらの共重合ポリエステルを常法で乾燥した後、それ
ぞれにつき290℃で溶融押出しし、未延伸シートを作
成し、次いで、90℃で縦方向に3.5倍、95℃で横
方向に3.7倍遂次延伸した後、200℃で5秒間熱固
定して厚さ90μmの2軸延伸フィルムを得た。
【0030】2)写真感光材料の作成 2−1)下びき層の塗設 前記のように調製した種々の共重合ポリエステルフィル
ムのそれぞれにその両面にコロナ放電処理した後、下記
組成の下びき層を設けた。コロナ放電処理の程度は、
0.02KVA・分/m2であった。 ゼラチン 3g 蒸留水 250cc ソジウムα−スルホジ−2−エチル 0.05g ヘキシルサクシネート ホルムアルデヒド 0.02g
【0031】2−2)バック層の塗設 下塗後のポリエステルフィルムの片面に下記組成のバッ
ク層を塗設した。 〔酸化スズ・酸化アンチモン複合物分散液の調製〕塩化
第二スズ水和物230重量部と三塩化アンチモン23重
量部をエタノール3000重量部に溶解し均一溶液を得
た。この溶液に1Nの水酸化ナトリウム水溶液を前記溶
液のpHが3になるまで滴下し、コロイド状酸化第二ス
ズと酸化アンチモンの共沈澱を得た。得られた共沈澱を
50℃に24時間放置し、赤褐色のコロイド状沈澱を得
た。赤褐色コロイド状沈澱を遠心分離により分離した。
過剰なイオンを除くため沈澱に水を加え遠心分離によっ
て水洗した。この操作を3回繰り返し過剰イオンを除去
した。過剰イオンを除去したコロイド状沈澱200重量
部を水1500重量部に再分散し、600℃に加熱した
焼成濾に噴霧し、青味がかった平均粒径0.2μの酸化
スズ一酸化アンチモン複合物の微粒子粉末を得た。この
微粒子粉末の比抵抗は25Ω・cmであった。上記微粒子
粉末40重量部と水60重量部の混合液をpH7.0に
調製し、攪拌機で粗分散の後、横型サンドミル(商品名
ダイノミル;WILLYA, BACHOFENAG製) で滞留時間が30
分になるまで分散して調製した。 (バック層の塗設)下記処方(A)を乾燥膜厚が0.3
μになるように塗布し、130℃で30秒間乾燥した。
この上に更に下記の被覆層用塗布液(B)を乾燥膜厚が
0.1μになるように塗布し、130℃で2分間乾燥し
た。
【0032】 〔処方A〕 導電性微粒子分散液 10重量部 ゼラチン 1重量部 水 27重量部 メタノール 60重量部 レゾルシン 2重量部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 0.01重量部
【0033】 〔被覆層用塗布液(B)〕 セルローストリアセテート 1重量部 アセトン 70重量部 メタノール 15重量部 ジクロルメチレン 10重量部 p−クロルフェノール 4重量部
【0034】2−3)BTA処理 上記の如くバック層を設けたそれぞれのポリエステルフ
ィルムを直径15cmの紙製巻き芯に巻いた状態でBTA
処理を施した。Tgより5℃程度低い処理温度にて48
時間熱風にて処理を行なった。
【0035】2−4)写真層の塗設 上記の如くバック層を設け、BTA処理を施したそれぞ
れポリエステルフィルムの反対側に以下の如き写真層を
設けた。
【0036】(感光層組成) 各層に使用する素材の主なものは下記のように分類され
ている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収
剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機
溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬
化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0037】(試料101) 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.18 ゼラチン 1.40 ExM−1 0.18 ExF−1 2.0×10-3 HBS−1 0.20
【0038】
【0039】第3層(低感度赤感乳剤層) 乳剤A 銀 0.25 乳剤B 銀 0.25 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−3 0.030 ExC−4 0.10 ExC−5 0.020 ExC−7 0.0050 ExC−8 0.010 Cpd−2 0.025 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.87
【0040】第4層(中感度赤感乳剤層) 乳剤D 銀 0.70 ExS−1 3.5×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.1×10-4 ExC−1 0.13 ExC−2 0.060 ExC−3 0.0070 ExC−4 0.090 ExC−5 0.025 ExC−7 0.0010 ExC−8 0.0070 Cpd−2 0.023 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.75
【0041】第5層(高感度赤感乳剤層) 乳剤E 銀 1.40 ExS−1 2.4×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.4×10-4 ExC−1 0.12 ExC−3 0.045 ExC−6 0.020 ExC−8 0.025 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.10 ゼラチン 1.20
【0042】第6層(中間層) Cpd−1 0.10 HBS−1 0.50 ゼラチン 1.10
【0043】第7層(低感度緑感乳剤層) 乳剤C 銀 0.35 ExS−4 3.0×10-5 ExS−5 2.1×10-4 ExS−6 8.0×10-4 ExM−1 0.010 ExM−2 0.33 ExM−3 0.086 ExY−1 0.015 HBS−1 0.30 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.73
【0044】第8層(中感度緑感乳剤層) 乳剤D 銀 0.80 ExS−4 3.2×10-5 ExS−5 2.2×10-4 ExS−6 8.4×10-4 ExM−2 0.13 ExM−3 0.030 ExY−1 0.018 HBS−1 0.16 HBS−3 8.0×10-3 ゼラチン 0.90
【0045】第9層(高感度緑感乳剤層) 乳剤E 銀 1.25 ExS−4 3.7×10-5 ExS−5 8.1×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−1 0.010 ExM−1 0.030 ExM−4 0.040 ExM−5 0.019 Cpd−3 0.040 HBS−1 0.25 HBS−2 0.10 ゼラチン 1.44
【0046】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.030 Cpd−1 0.16 HBS−1 0.60 ゼラチン 0.60
【0047】第11層(低感度青感乳剤層) 乳剤C 銀 0.18 ExS−7 8.6×10-4 ExY−1 0.020 ExY−2 0.22 ExY−3 0.50 ExY−4 0.020 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.10
【0048】第12層(中感度青感乳剤層) 乳剤D 銀 0.40 ExS−7 7.4×10-4 ExC−7 7.0×10-3 ExY−2 0.050 ExY−3 0.10 HBS−1 0.050 ゼラチン 0.78
【0049】第13層(高感度青感乳剤層) 乳剤F 銀 1.00 ExS−7 4.0×10-4 ExY−2 0.10 ExY−3 0.10 HBS−1 0.070 ゼラチン 0.86
【0050】第14層(第1保護層) 乳剤G 銀 0.20 UV−4 0.11 UV−5 0.17 HBS−1 5.0×10-2 ゼラチン 1.00
【0051】第15層(第2保護層) H−1 0.40 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.10 B−3 0.10 S−1 0.20 ゼラチン 1.20
【0052】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
イリジウム塩、ロジウム塩が含有されている。
【0053】
【表1】
【0054】表1において、 (1)乳剤A〜Fは特開平2-191938号の実施例に従い、
二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時
に還元増感されている。 (2)乳剤A〜Fは特開平3-237450号の実施例に従い、
各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウ
ムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されて
いる。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426号の実施例
に従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子および粒子構造を有する正常晶粒子に
は特開平3-237450号に記載されているような転位線が高
圧電子顕微鏡を用いて観察されている。
【0055】
【化6】
【0056】
【化7】
【0057】
【化8】
【0058】
【化9】
【0059】
【化10】
【0060】
【化11】
【0061】
【化12】
【0062】
【化13】
【0063】
【化14】
【0064】
【化15】
【0065】
【化16】
【0066】
【化17】
【0067】
【化18】
【0068】
【化19】
【0069】
【化20】
【0070】3)写真性の評価 このように作成したカラーネガフィルムについて、常法
に従いセンシトメトリー評価を行い支持体から発する蛍
光の評価を行なった。評価はPETを支持体として用い
たカラーネガフィルムの青感層のセンシトメトリーに着
目し、最大濃度と最小濃度の中間の濃度における相対的
な濃度増加率を調べることにより行なった。評価基準を
実用性能に基づき、以下のように設定した。 ○…濃度の増加率が1%未満 △… 〃 1%以上2%未満 ×… 〃 2%以上
【0071】4)巻ぐせカール評価 カラーネガフィルムの巻ぐせカールの評価を下記手順に
従って行なった。 4−1)コアセット サンプルフィルムを35mm幅で1.2mの長さにスリッ
トした。これを25℃60%RHで1晩調湿後感光層を内
巻きにし、直径7mm及び12mmのスプールに巻きつけ
た。これを密封容器中に入れ、80℃で2時間加熱して
巻ぐせをつけた。この温度条件は夏季に車中にフィルム
を置いていたことを想定した条件である。
【0072】4−2)現像処理、カール測定 上記条件で巻きぐせを付けたフィルムを一晩25℃の部
屋の中で放冷した後、密封容器からサンプルフィルムを
取り出し、これを自動現像機(ミニラボFP−550
B:富士写真フイルム製)で現像処理し、直ちに25
℃、60%RH下にてカール板を用いてカール測定を行
なった。
【0073】なお現像処理条件は下記の通りである。 処理工程 温 度 時間 発色現像 38℃ 3分 停 止 38℃ 1分 水 洗 38℃ 1分 漂 白 38℃ 2分 水 洗 38℃ 1分 定 着 38℃ 2分 水 洗 38℃ 1分 安定浴 38℃ 1分 用いた処理液は次の組成を有する。 発色現像液 苛性ソーダ 2g 亜硫酸ソーダ 2g 臭化カリウム 0.4g 塩化ナトリウム 1g 硼 砂 4g ヒドロキシルアミン硫酸塩 2g エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム2水塩 2g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β− ヒドロキシエチル)アニリン・モノサルフェート) 4g 水を加えて 全量 1リットル 停止液 チオ硫酸ソーダ 10g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 30ミリリットル 酢酸 30ミリリットル 酢酸ソーダ 5g カリ明ばん 15g 水を加えて 全量 1リットル 漂白液 エチレンジアミン4酢酸鉄(III)ナトリウム・2水塩 100g 臭化カリウム 50g 硝酸アンモニウム 50g 硼 酸 5g アンモニア水 pHを5.0に調節 水を加えて 全量 1リットル 定着液 チオ硫酸ソーダ 150g 亜硫酸ソーダ 15g 硼 砂 12g 氷酢酸 15ミリリットル カリ明ばん 20g 水を加えて 全量 1リットル 安定浴 硼 酸 5g クエン酸ソーダ 5g メタホー酸ソーダ(4水塩) 3g カリ明ばん 15g 水を加えて 全量 1リットル
【0074】5)結果 本発明にかかわるフィルムを支持体として作製したカラ
ーネガフィルムの写真性と巻き癖カール評価結果を表2
にまとめて示した。
【0075】
【表2】
【0076】表3には比較例として本発明の範囲外のテ
レフタル酸/2,6−ナフタレンジカルボン酸共重合比
よりなるフィルムおよびTACフィルムを支持体として
作製したカラーネガフィルムの写真性と巻き癖カール評
価結果を示した。
【0077】
【表3】
【0078】表2、3より以下のことが明白である。ジ
カルボン酸成分のうち2,6−ナフタレンジカルボン酸
の組成が80モル%を越えると写真性に問題が生じ、そ
の傾向は2,6−ナフタレンジカルボン酸の組成が増大
するにつれて増大した。2,6−ナフタレンジカルボン
酸の組成が30モル%に満たないとカール値が大きく、
現像時に処理ムラ、折れ等のトラブルが生じ、その傾向
は2,6−ナフタレンジカルボン酸が減少するにつれ増
大した。2,6−ナフタレンジカルボン酸組成が30〜
80モル%においては写真性、巻き癖カールとも極めて
良好な結果を示した。
【0079】
【発明の効果】本発明の写真感光材料は、ポリエステル
本来の優れた機械的性質を保持し、写真性と巻き癖カー
ルのつき難さに優れる。そのため、ロールフィルムの場
合でも支持体厚みを著しく薄くすることができ、パトロ
ーネの形をコンパクト化し得るし、同一のパトローネな
ら、長尺のフィルムを装填することができる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフィルム支持体上に少なく
    とも1層の感光性層を有してなる写真感光材料におい
    て、該ポリエステルがジカルボン酸成分のうち10モル
    %以上100モル%未満がテレフタル酸であり、90モ
    ル%以下が下記一般式(I)で表されるナフタレンジカ
    ルボン酸より選ばれた1種もしくは2種以上の組み合わ
    せであり、グリコール成分が主としてエチレングリコー
    ルである共重合ポリエステルからなり、該フィルム支持
    体が該ポリエステルのガラス転移温度(Tg)以下の温
    度で熱処理されたことを特徴とする写真感光材料。一般
    式(I) 【化1】
  2. 【請求項2】 該ナフタレンジカルボン酸が1,4−ナ
    フタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン
    酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸または2,7−ナ
    フタレンジカルボン酸より選ばれた少なくとも1種のカ
    ルボン酸であることを特徴とする請求項1記載の写真感
    光材料。
  3. 【請求項3】 ナフタレンジカルボン酸が2,6−ナフ
    タレンジカルボン酸であることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の写真感光材料。
  4. 【請求項4】 ポリエステルが、ジカルボン酸成分のう
    ち30モル%以上がナフタレンジカルボン酸であること
    を特徴とする請求項1、2または3に記載の写真感光材
    料。
  5. 【請求項5】 該写真感光材料が直径7mm以上12m
    m以下のスプールに巻き付けられていることを特徴とす
    る請求項1、2、3または4に記載の写真感光材料。
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