JP3557915B2 - 双方向印刷を行う印刷装置およびそのための印刷位置調整方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主走査を往復で双方向に行いつつ印刷媒体上に画像を印刷する技術に関し、特に、往路と復路における主走査方向の印刷位置のズレ(印刷ズレ)を調整する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの出力装置として、数色のインクをヘッドから吐出するタイプのカラープリンタが広く普及している。このようなカラープリンタの中には、印刷速度の向上のために、いわゆる「双方向印刷」を行う機能を有するものがある。
【0003】
双方向印刷では、主走査方向の駆動機構のバックラッシュや、キャリッジベルトの伸び、印刷媒体を下で支えているプラテンの反り等に起因して、往路と復路における主走査方向の印刷位置がずれてしまうという問題が生じ易い。このような印刷ズレを解決する技術としては、例えば本出願人により開示された特開平5−69625号公報に記載されたものが知られている。この従来技術では、主走査方向における印刷位置のズレ量(印刷ズレ量)を予め登録しておき、この印刷ズレ量に基づいて往路と復路における印刷位置を補正している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、印刷媒体としては、A3用紙、A4用紙、はがきなどの種々のものが使用される。通常は、A3用紙やA4用紙はプリンタの主走査範囲のほぼ中央に挿入されて印刷されるが、はがきはプリンタの端部近傍に挿入されて印刷される。印刷ズレは、プリンタの主走査範囲の両端において特に大きいという傾向がある。このため、A3用紙やA4用紙に対して印刷ズレの調整を適正に行ったとしても、はがきに対する印刷ズレをうまく調整できないという問題があった。
【0005】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、双方向印刷を行う印刷装置において、往路と復路における主走査方向の印刷位置のズレを軽減するための新たな技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の印刷装置は、主走査を往復で双方向に行いつつ印刷媒体上に画像を印刷する双方向印刷機能を有する印刷装置であって、印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドと前記印刷媒体を少なくとも相対的に主走査方向および副走査方向に移動させるとともに、前記印刷ヘッドを駆動して前記印刷媒体上に印刷を行わせる駆動機構部と、前記駆動機構部を制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記印刷ヘッドの主走査方向の位置に応じて、往路における主走査方向の印刷位置と復路における主走査方向の印刷位置とがほぼ一致するように、前記往路と復路の少なくとも一方において印刷位置を調整する印刷ズレ調整部を備える。
【0007】
このような印刷装置によれば、複数の記録媒体について適正な印刷ずれの調整を行うことができる。
【0008】
前記印刷ズレ調整部は、前記印刷ヘッドの実際の主走査範囲と前記印刷ヘッドの主走査方向の位置とに応じて前記印刷位置の調整を行うようにしてもよい。
【0009】
こうすれば、印刷ヘッドの実際の主走査範囲によって印刷ズレ量が異なるときにも、適切な調整を行うことができる。
【0010】
前記制御部は、さらに、前記印刷位置の調整に用いる調整値を、主走査方向の幅が異なる複数の印刷媒体のそれぞれに関して記憶する調整値メモリを備え、前記印刷ズレ調整部は、印刷に実際に使用される印刷媒体の主走査方向の幅に応じて前記調整値メモリから前記調整値を読み出すとともに、読み出された前記調整値に従って前記印刷位置の調整を行うようにしてもよい。
【0011】
こうすれば、複数の印刷媒体に適した調整値を容易に利用することができる。
【0012】
前記印刷装置は、さらに、前記複数の印刷媒体に対応した複数の印刷ズレ検査用パターンを印刷するためのデータを記憶するメモリを備えるようにしてもよい。
【0013】
このデータを用いて印刷された検査パターンを調べれば、複数の印刷媒体のための印刷ズレの調整値をそれぞれ設定することができる。
【0014】
前記印刷ズレ調整部は、前記印刷に実際に使用される印刷媒体の厚さに応じたオフセットを用いて前記印刷ズレの調整値を補正するようにしてもよい。
【0015】
こうすれば、例えば検査パターンによる検査に用いた印刷媒体の厚さと、実際の印刷に使用する印刷媒体の厚さとが異なるときにも、実際の印刷に使用する印刷媒体の厚さに応じて印刷ズレを調整することが可能である。
【0016】
前記印刷ズレ調整部は、前記複数の記録媒体のそれぞれの主走査方向の中央位置において前記印刷位置の調整を行うようにしてもよい。
【0017】
また、前記印刷ズレ調整部は、前記複数の記録媒体のそれぞれの主走査方向の複数の位置において前記印刷位置の調整を行うようにしてもよい。
【0018】
前記印刷ズレ調整部は、前記印刷ヘッドに与える駆動クロック信号を生成するとともに、前記往路と復路の少なくとも一方において前記駆動クロック信号の周波数を主走査方向に沿って変化させる駆動クロック生成部を備えるようにしてもよい。
【0019】
この印刷装置では、往路と復路の少なくとも一方において駆動クロック信号の周波数を主走査方向に沿って変化させることによって、往路と復路における主走査方向の印刷位置のズレを軽減することができる。
【0020】
前記駆動クロック生成部は、主走査範囲を区分した複数の領域において前記駆動クロック信号の周波数を個別に設定するようにしてもよい。
【0021】
こうすれば、記録位置のズレ量が主走査方向に沿って変化している場合にも、主走査範囲のほぼ全体に渡ってズレを補正することができる。
【0022】
また、前記駆動クロック生成部は、前記駆動クロック信号の周波数を設定するためのパラメータを前記複数の領域のそれぞれに関して記憶する調整値メモリと、所定の基準周波数を有する基準クロック信号を生成する基準クロック生成部と、前記調整値メモリから読み出されたパラメータを用いて、前記基準クロック信号の周波数を変換することによって前記駆動クロック信号を生成する周波数変換部と、前記印刷ヘッドの主走査位置が前記複数の領域のいずれに含まれているかを判断し、前記主走査位置を含む領域に対応するパラメータを前記メモリから読み出して前記周波数変換部に設定するパラメータ設定部と、を備えるようにしてもよい。
【0023】
こうすれば、周波数変換部のパラメータを変更するだけで、駆動クロック信号の周波数を容易に変更することができる。
【0024】
前記パラメータ設定部は、使用される印刷媒体の主走査方向の幅と厚さとに応じて、前記複数の領域の区分と前記パラメータの値とを変更するようにしてもよい。
【0025】
こうすれば、使用される印刷媒体の主走査方向の幅と厚さとに応じて、記録位置のズレをうまく補正することができる。
【0026】
本発明の方法は、主走査を往復で双方向に行いつつ印刷ヘッドを用いて印刷媒体上に画像を印刷する印刷装置における主走査方向の印刷位置の調整方法であって、前記印刷ヘッドの主走査方向の位置に応じて、往路における主走査方向の印刷位置と復路における主走査方向の印刷位置とがほぼ一致するように、前記往路と復路の少なくとも一方において印刷位置が調整される。
【0027】
この方法によっても、上記装置と同様に、複数の記録媒体について適正な印刷ずれの調整を行うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
A.印刷用紙に応じた印刷ズレの補正
図1は、本発明を適用するインクジェットプリンタの概念図である。インクジェットプリンタは、制御部200と駆動機構部300とを備えている。制御部200は、印刷ズレ調整値メモリ202と、印刷ズレ調整部204と、印刷ズレ検査用パターンメモリ206とを備えている。また、駆動機構部300は、印刷ヘッド302と、キャリッジモータ304と、紙送りモータ306と、用紙センサ308とを備えている。
【0029】
印刷ズレ検査用パターンメモリ206には、後述するような印刷ズレの検査用パターンを印刷するためのパラメータが格納されている。プリンタで通常使用可能な印刷用紙の種類は、或る程度限定されている。印刷ズレ調整値メモリ202には、各印刷用紙のための検査用パターンを用いて決定された各印刷用紙に関する印刷ズレの調整値δ1,δ2,δ3…がそれぞれ格納される。
印刷に実際に使用される印刷用紙の種類(すなわち印刷用紙の幅)は、用紙センサ308によって検出される。用紙センサ308は、予め登録されている複数種類の印刷用紙の中から、実際に印刷に使用される印刷用紙の種類を検出する。印刷ズレ調整部204は、実際に印刷に使用される印刷用紙に適した調整値δi(添え字iは、i番目の印刷用紙であることを示す)を用いて駆動機構部300を制御し、印刷ズレの調整を行う。
印刷ズレの具体的な調整方法としては、後述するように、印刷ヘッド302に供給される駆動クロック信号の周波数を調整する方法を採用することもでき、あるいは、他の任意の方法を採用することも可能である。
【0030】
図2(a)および2(b)は、印刷ズレの検査用パターンを用いた印刷ズレの調整を示す図である。検査用パターン402は、図2(a)に示すように、往路において副走査方向に並ぶ複数のドットを印刷し、復路においても副走査方向に並ぶ複数のドットを印刷することによって形成される。往路で印刷されたドット列と復路で印刷されたドット列の主走査方向のズレ量Δxが、双方向印刷における印刷ズレとして検出される。印刷ズレ量Δxの検出は、目視によって行うこともでき、また、図示しない光学式位置検出装置を用いて自動的に行うことも可能である。図2(b)は、図2(a)に示す印刷ズレ量Δxが0になるように、印刷ズレの調整を行った状態を示している。印刷ズレの調整量δ(ここでは、δ=Δx)は調整者が入力することもでき、あるいは、例えば光学式位置検出装置の検出結果から自動的に調整量を決定することも可能である。
【0031】
図3は、複数種類の印刷用紙のための印刷ズレ検査用パターンの一例を示す図である。ここでは、A3用紙とA4用紙とはがきの3種類の印刷用紙401a,401b,401cのそれぞれの主走査方向の中央位置に、印刷ズレ検査用パターン402が印刷されている。印刷ズレの調整は、この印刷ズレ検査用パターン402のズレがゼロになるように、これらの複数の印刷用紙のそれぞれに関して、主走査方向の中央位置においてそれぞれ行われる。
【0032】
例えば、使用可能な印刷用紙の最大サイズがA3であるインクジェットプリンタに関する印刷ズレの調整量δiの決定は、以下のようにして行われる。まず、使用可能な複数の印刷用紙(A3用紙,A4用紙,はがき)の主走査方向の中央位置に印刷ズレ検査用パターンをそれぞれ印刷するために、各印刷用紙のための検査用パターンを表すデータがそれぞれ作成されて印刷ズレ検査用パターンメモリ206に格納される。この検査用パターンデータは、同一機種のプリンタに共通に使用される。そして、図3に示すように、各印刷用紙上に、その印刷用紙に適した印刷ズレ検査用パターンを印刷し、これらの検査用パターン402における印刷ズレ量Δxを測定する。そして、印刷ズレ量Δxがゼロになるように、双方向印刷における印刷ズレの調整値δ1,δ2,δ3…をそれぞれ決定する。この印刷ズレの調整値δ1,δ2,δ3…は、印刷ズレ調整値メモリ202に格納される。なお、印刷ズレ量Δxは、同一機種のプリンタであっても個々のプリンタ毎に異なるので、その調整値δ1,δ2,δ3…も個々のプリンタ毎に異なる値が設定される。従って、印刷ズレ調整値メモリ202は、個々のプリンタ毎に調整値δ1,δ2,δ3…を書き込めるように、書き換え可能な不揮発性メモリを使用することが好ましい。
【0033】
図4は、紙幅が異なる複数の印刷用紙における印刷ズレ量Δxの分布を示すグラフである。ここでは、各印刷用紙は、プリンタの給紙トレイ(図示せず)の左端に合わせて給紙されると仮定している。それぞれの印刷用紙についての印刷ズレの調整値は、各用紙に関する主走査方向の幅の中央位置404a,404b,404cにおける印刷ズレ量Δxがゼロになるようにそれぞれ決定されている。すなわち、図4の例では、各印刷用紙における調整値が適正に設定されており、この結果、各印刷用紙毎に、印刷ズレによる印刷品質の低下が最小限に抑えられている。印刷ズレ量は、プリンタの主走査方向に沿った印刷可能範囲(印刷ヘッドの走査可能範囲)の両端において大きくなるので、仮に、給紙可能な最大紙幅を有するA3用紙に合わせて印刷ズレを調整すると、紙幅が小さいはがきに関しては、印刷ズレがうまく調整できない可能性がある。これに対して、図4に示すように、各印刷用紙毎にそれぞれ別個の調整値を使用すれば、はがきのように紙幅が小さい印刷用紙に関しても、印刷ズレを適切に調整することができるという効果がある。なお、各印刷用紙毎の調整値は、調整値メモリ202内に記憶しておくので、一度調整した印刷用紙については再度調整する必要はない。
なお、同じサイズの印刷用紙でも、給紙時の向きによって、主走査方向の幅が異なる(すなわち縦置きと横置きとでは主走査方向の幅が異なる)。また、違うサイズの印刷用紙でも、給紙時の向きによっては、主走査方向の幅が同じにある可能性がある。例えば、A3用紙の縦置きと、A4用紙の横置きは、主走査方向の幅が同じになる。このような種々の場合を考慮すると、印刷ズレの調整は、印刷用紙のサイズではなく、印刷用紙が給紙されるときの主走査方向に沿った幅に応じて行われることが好ましい。
【0034】
図5は、印刷ズレ検査用パターンの他の一例を示す図である。この例では、紙幅の異なる複数の印刷用紙に検査用パターンを印刷する代わりに、最も紙幅の大きなA3用紙401aの上に、すべての印刷用紙に関する印刷ズレ検査用パターンが印刷されている。
【0035】
具体的な手順では、例えば、給紙可能な印刷用紙の最大サイズがA3用紙であるときには、A3用紙,A4用紙,および、はがきに対する印刷ズレ検査用パターンを1枚の印刷用紙の上に印刷するためのデータを作成し、予め印刷ズレ検査用パターンメモリ206に予め格納しておく。そして、ある一つの印刷用紙(この場合A3用紙)に、この印刷ズレ検査用パターンを印刷して、紙幅の異なる印刷用紙び全てについて、双方向印刷における印刷ズレの調整値δ1,δ2,δ3…を順次決定する。そして、各印刷用紙毎に調整値δ1,δ2,δ3…を印刷ズレ調整量メモリ202に記憶する。
【0036】
図5の方法では、複数の印刷用紙そのもので印刷ズレの調整を行う訳ではないので、印刷ズレの調整に使用した印刷用紙とは紙厚が異なる他の印刷用紙に印刷するときには、紙厚の差によって印刷ズレが生じてしまう可能性がある。そこで、はがきなどのように、紙厚が、検査用パターンの印刷に用いた印刷用紙とはかなり異なるような印刷用紙については、紙厚分に相当する印刷ズレの調整量のオフセットをかけて、印刷ズレの調整値を自動補正するようにすることが好ましい。例えば、はがきの紙厚を予め測定しておき、はがきに関して紙厚の差に起因する印刷ズレの調整量のオフセット(調整値の差分)を設定し、印刷ズレの調整値にオフセットを加算するようにすることができる。印刷ズレの調整量のオフセットは、図5の方法で決定された調整量δ1,δ2,δ3…とは別に調整量メモリ202内に格納されるようにしてもよく、あるいは、オフセットが反映された調整量δ1,δ2,δ3…を調整量メモリ202内に格納するようにしてもよい。なお、オフセット量の切換は、実際に使用される印刷用紙(プリンタによって搬送された印刷用紙)の紙厚を用紙センサ308によって自動検出し、その検出結果に応じて適宜切り替えるようにすることが可能である。このとき、オフセット量が、調整値δ1,δ2,δ3…とは別に格納されているようにしておけば、同じ紙幅を有する印刷用紙でも、その紙厚に応じて適切なオフセット量で印刷ズレの調整量を補正することが可能である。
【0037】
図5のように、1枚の印刷用紙上にすべての印刷用紙のための検査用パターンを印刷するようにすれば、普通紙のような安価な印刷用紙を用いて印刷ズレの調整を行うことが可能であり、コート紙やはがきを印刷ズレの調整のために使用する必要がない。
【0038】
なお、印刷用紙の主走査方向の複数の位置において検査用パターンを印刷し、これらの複数の位置における印刷ズレを調整することも可能である。
【0039】
例えば、図6(a),6(b)に示すように、紙幅の異なる各印刷用紙の主走査方向5カ所図2に示したような印刷ズレ検査用パターンを印刷して、5カ所における印刷ズレ量の平均値を、適正な印刷ズレの調整値として採用してもよい。あるいは、後述するように、5カ所のそれぞれにおいて異なる調整量を設定し、5カ所のそれぞれで印刷位置を調整することも可能である。
【0040】
なお、温度等の環境変化によって、双方向における印刷ズレ量が異なることが考えられる。このときには、ある一つの印刷用紙をもちいて再度印刷ズレの調整を行って再調整値を決定し、以前の調整値との差分を他の全ての紙幅あるいは紙厚の異なる印刷用紙の調整値に加算するようにすれば、簡単に環境変化による印刷ズレに対応できる。いずれにしても、再度全印刷用紙の調整値を決め直す必要はない。
【0041】
なお、本実施例においては、図4に示したように、印刷用紙のセット位置が給紙トレイの左側の一方に固定されているようなプリンタを例にして説明した。この場合、印刷用紙の幅の違いによって、その印刷用紙の中央位置が異なることになる。例えばA3用紙であればその中央位置が印刷ヘッドの走査可能区間のほぼ中央となり、ハガキであればその中央位置は印刷ヘッドの走査可能区間の左側となる(図4参照)。従って、印刷用紙の主走査方向の幅によって印刷ズレの調整値を変える代わりに、印刷用紙の中央位置が印刷ヘッドの走査可能区間のどの位置に相当するかに応じて、印刷ズレの調整値を変えることも可能である。
【0042】
以上に説明したように、往路と復路の印刷ズレの調整値を、主走査方向の幅が異なる印刷用紙毎に設定するようにしたので、それぞれの印刷用紙について適正な印刷ズレの調整を行うことができ、ざらつきやがたつきによる印刷品質の低下を最小限に抑えて双方向で高速印刷することができる。しかも、一度調整を行った印刷用紙については再度調整する必要がない。
【0043】
特に、インクジェットプリンタのホームユースにおいて非常に使用頻度の高いはがきの双方向印刷において、印刷ズレを最小限に抑えることができる。
【0044】
B.プリンタの具体的構成
図7は、本発明の一実施例としてのプリンタを備えたコンピュータシステムの概略構成を示す説明図である。このコンピュータシステムは、コンピュータ20と、プリンタ22とを備えている。プリンタ22は、コンピュータ20から送られる画像信号に応じて印刷用紙P上に画像を記録する。
【0045】
プリンタ22は、紙送りモータ23によって印刷用紙Pを搬送する副走査駆動機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復動させる主走査駆動機構と、キャリッジ31に搭載された印刷ヘッド28を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御する印字機構と、これらの紙送りモータ23,キャリッジモータ24,印刷ヘッド28および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40と、を備えている。
【0046】
キャリッジ31には、黒インク用のカートリッジ71と、シアン,ライトシアン,マゼンタ,ライトマゼンダ、イエローの5色のインクを収納したカラーインク用カートリッジ72とが搭載可能である。キャリッジ31の下部の印刷ヘッド28には計6個のインク吐出用ヘッド61〜66が形成されている。
【0047】
紙送りモータ23は、プラテン26その他のローラを回転させて印刷用紙Pを搬送することによって副走査を実行する。一方、キャリッジモータ24は、キャリッジ31を往復動させることによって双方向の主走査を実行する。主走査時には、制御回路40が印刷ヘッド28の各色ヘッド61〜66のピエゾ素子(後述する)を駆動して各色インクの吐出させ、印刷用紙P上に多色の画像を形成する。
【0048】
印刷用紙Pを搬送する機構は、紙送りモータ23の回転をプラテン26のみならず、用紙搬送ローラに伝達するギヤトレインを備える(図示省略)。また、キャリッジ31を往復動させる機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検出する位置検出センサ39とを備えている。
【0049】
制御回路40は、インク吐出ヘッド28におけるインクの吐出タイミングを規定する駆動クロック信号CLKを生成する駆動クロック生成回路44を備えている。駆動クロック生成回路44は、駆動クロック信号CLKの周波数を調整することによって、インクの吐出位置(すなわちドットの記録位置)を主走査方向に変化させる機能を有する。駆動クロック生成回路44の内部構成については後述する。
プリンタ22の内部の給紙経路には、用紙センサ51〜53が設けられている。用紙センサ51〜53は、それぞれ下端に用紙検出ピン51a〜53aを有している。制御回路40は、押し込まれている用紙検出ピンの組合せ(図7の例では、52aと53a)に応じて、給紙中の印刷用紙の主走査方向の幅を検出する。また、押し込まれている用紙検出ピン52a,53aの押し込み量に応じて、印刷用紙の厚さを検出することも可能である。
なお、用紙センサ51〜53を用いずに、コンピュータ20のプリンタドライバ(図示せず)を用いてユーザによって設定された用紙のサイズと給紙方向(縦置き、横置き)に応じて、印刷用紙の主走査方向の幅と厚さとを決定するようにすることも可能である。
図7の用紙センサ51〜53は図1の用紙センサ308に相当し、また、図7の印刷ヘッド28とキャリッジモータ24と紙送りモータ23とは、図1の印刷ヘッド302とキャリッジモータ304と紙送りモータ306とにそれぞれ相当する。また、図40の制御回路40は、図1の制御部200に相当する。
【0050】
図8はインク吐出用ヘッド28の内部の概略構成を示す説明図である。インク用カートリッジ71,72がキャリッジ31に装着されると、図8に示すように毛細管現象を利用してインク用カートリッジ内のインクが導入管67を介して吸い出され、キャリッジ31下部に設けられた印刷ヘッド28の各色ヘッド61ないし66に導かれる。なお、初めてインクカートリッジが装着されたときには、専用のポンプによりインクを各色のヘッド61ないし66に吸引する動作が行われるが、本実施例では吸引のためのポンプ、吸引時に印刷ヘッド28を覆うキャップ等の構成については図示および説明を省略する。
【0051】
各色のヘッド61ないし66には、各色毎に複数個のノズルNzが設けられており、各ノズル毎に電歪素子の一つであって応答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。ピエゾ素子PEとノズルNzとの構造を詳細に示したのが、図9である。図示するように、ピエゾ素子PEは、ノズルNzまでインクを導くインク通路68に接する位置に設置されている。ピエゾ素子PEは、周知のように、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネルギの変換を行う素子である。本実施例では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加することにより、図9下段に示すように、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路68の一側壁を変形させる。この結果、インク通路68の体積はピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとなって、ノズルNzの先端から高速に吐出される。このインク粒子Ipがプラテン26に装着された用紙Pに染み込むことにより、印刷が行われる。
【0052】
C.双方向印刷時の印刷ズレの補正方法:
図10は、本実施例において双方向印刷時の印刷ズレを補正する方法を示す説明図である。図10(a)は、補正を行わない場合の印刷ズレ量Δxの主走査方向の分布を示している。また、図10(b)はこれに対応する往路と復路の印刷位置(画素位置)のズレを示している。なお、図10(a)の横軸xの方向は主走査方向であり、これは、印刷用紙の桁方向にも相当している。主走査方向に沿った印刷用紙の幅Lmax を以下では「主走査幅」あるいは「主走査範囲」と呼ぶ。
【0053】
図10(b)において実線で示されるように、プラテンの反りやキャリッジベルトの伸び等の要因によって、往路の記録位置と復路の印刷ズレ量Δxは、主走査方向に沿って変化している。図10(b)の横軸xは往路の主走査方向の座標軸として定義されており、ズレ量Δxは往路の記録位置から復路の記録位置を減算した値として定義されている。図10(a)の例では、主走査方向に沿ったズレ量Δxの分布は上に凸であり、主走査幅Lmax のほぼ中央で正の値を取り、両端で負の値を取る。但し、ズレ量Δxのゼロレベルは任意であり、図10(a)では主走査幅Lmax にわたるズレ量Δxの平均値をゼロレベルとして使用している。なお、プリンタによっては、図10(a)とは反対に、ズレ量Δxが下に凸の分布を示すこともある。ズレ量Δxの分布は個々のプリンタ毎に異なるので、個々のプリンタ毎に実際の印刷物上のズレ量Δxが測定される。
【0054】
図10(c)は、図10(a)のズレ量を補正するための理想的な補正量δの分布を示している。また、図10(d)は補正されてズレ量Δxがほぼゼロになったときの往路と復路の印刷位置を示している。理想的な補正量δは、図10(a)に示すズレ量Δxの分布の正負の符号を反転したものである。
【0055】
図10(e)は、本実施例において印刷ズレを補正するために用いられる駆動クロック信号CLK(図7)の周波数fCLK の変化を示している。主走査幅Lmax は、ほぼ等間隔の5つの領域R1〜R5に区分されており、各領域毎に駆動クロック信号CLKの周波数fCLK の値が個別に設定されている。なお、L1〜L4は、領域の境界の位置を示している。図10(c)の補正量δがゼロに近い領域R2,R4では周波数fCLK は標準値f2に設定され、補正量δが負の領域R3では周波数fCLK が標準値f2よりも大きな値f3に、また、補正量δが正の領域R1,R5では周波数fCLK が標準値f2よりも小さな値f1に設定されている。印刷ヘッド28におけるインクの吐出タイミングは、駆動クロック信号CLKの周波数に依存している。従って、周波数fCLK が高いほどインク吐出の周期は短くなり、主走査方向におけるドット同士の距離が小さくなる。周波数fCLK の変化によるドットの記録位置の変化と、印刷ズレの補正との関係については後述する。
【0056】
図10(e)のように、駆動クロック信号CLKの周波数fCLK を主走査範囲を区分した複数の領域毎に個別に設定するようにすれば、理想的な補正量δを近似的に実現することができる。なお、駆動クロック生成回路44(図7)の能力が許せば、駆動クロック信号CLKの周波数をほぼ連続的に変化させるようにしてもよい。但し、図10(e)に示すように、周波数fCLK を階段状に変化させる方が回路構成が単純になるという利点がある。
【0057】
図10(e)に示すような周波数の変化を復路において適用し、往路では周波数fCLK を一定値(例えば標準値f2)に保つことによって、ズレ量Δxがほぼゼロになるように記録位置を補正することができる。あるいは、往路において周波数fCLK を調整し、復路においては周波数fCLK を一定値に保つようにしてもよい。また、往路と復路の両方で周波数を調整するようにしてもよい。すなわち、一般には、往路と復路の少なくとも一方で、駆動クロック信号CLKの周波数fCLK を調整するようにすればよい。
【0058】
なお、キャリッジモータ24を駆動する主走査駆動信号の周波数は、往路と復路とで同じ一定値に保たれる。従って、印刷ヘッド28の駆動クロック信号CLKの周波数fCLK を図10(e)のように変化させれば、これに応じて主走査方向の記録位置(インクの吐出位置)が変化する。但し、主走査駆動信号の周波数を変化させることによっても、双方向印刷時の記録位置のズレを補正することが可能である。
【0059】
さて、周波数fCLK の変化によるドットの記録位置の変化と、印刷ズレの補正との関係は以下のようになる。前述したように、周波数fCLK が高いほどドット同士の距離が小さくなる。図10(e)の1番目と5番目の領域R1,R5では周波数fCLK が比較的低いので、ドット同士の距離が比較的大きくなり、復路の記録位置は図10(b)に比べてマイナスx方向にずれることになる。一方、3番目の領域R3では周波数fCLK が比較的高いので、ドット同士の距離は比較的小さくなり、復路の記録位置は図10(b)に比べてプラスx方向にずれることになる。この結果、図10(d)に示すように、往路と復路の記録位置がほぼ一致するように復路の記録位置が補正される。なお、往路において周波数fCLK を調整する場合にも、図8(e)と同様の分布で周波数fCLK を変化させればよい。
【0060】
なお、ズレ量Δxの分布は、種々の方法によって測定可能である。例えば、プリンタ22の組立時に往路と復路とでそれぞれ同一のパターン(例えば黒白の縞模様)を印刷する。そして、その印刷結果から各領域R1〜R5におけるズレ量Δxを手動で測定することができる。あるいは、プリンタ22にCCDカメラ等の光学的な読取り装置を設けておき、往路と復路で同一のパターンを印刷しながら自動的にズレ量Δxを測定するようにしてもよい。測定されたズレ量Δx(または、これに対応する補正量δ、周波数f1〜f3、あるいは、後述する分周比n,m)の値は、各領域R1〜R5毎に制御回路40(図7)内に登録される。
【0061】
D.駆動クロック生成回路44の内部構成:
図11は、駆動クロック生成回路44の内部構成を示すブロック図である。駆動クロック生成回路44は、基準クロック生成回路102と、分周器104と、オン/オフゲート106と、パラメータ設定回路108と、プログラマブルROM(PROM)110とを備えている。基準クロック生成回路102は、所定の比較的高い周波数を有する基準クロック信号RCLKを生成する。この基準クロック信号RCLKは、分周器で1/nに分周されて駆動クロック信号CLKとなる。オン/オフゲート106は、制御回路40内の他の回路からの制御信号に応じて、印刷ヘッド28への駆動クロック信号CLKの供給を停止したり再開したりする機能を有する。
【0062】
PROM110は、各領域R1〜R5における分周比n(R1)〜n(R5)の値と、領域間の境界の位置L1〜Lmax (または各領域の幅)とを記憶している。パラメータ設定回路108は、分周器104における分周比nの設定を変更することによって、図10(e)に示す周波数変化を実現する。パラメータ設定回路108は、オン/オフゲート106から出力された駆動クロック信号CLKのパルス数をカウントする図示しないカウンタを有しており、このカウンタのカウント値と領域間の境界の位置L1〜Lmax との比較(またはカウント値と各領域の幅との比較)を行うことによって、キャリッジ31の現在の主走査位置が5つの領域R1〜R5のうちのいずれであるかを判断する。なお、キャリッジ31の原点位置は、位置検出センサ39(図7)から制御回路40に供給される信号によって予め決定されている。パラメータ設定回路108は、キャリッジ31の主走査位置を含む領域に対応する分周比nをPROM110から読み出して分周器104に設定する。
なお、図11のPROM110は、図1の印刷ズレ調整値メモリ202に相当する。すなわち、PROM110には、印刷用紙の幅と厚さとの複数の組合せに対応するパラメータ{n(L1)〜n(Lmax ),L1〜Lmax }が、印刷ズレの調整値としてそれぞれ格納されている。また、図11の他の回路要素102,104,106,108の全体が、図1の印刷ズレ調整部204に相当する。
【0063】
このように、この駆動クロック生成回路44では、基準クロック信号RCLKを分周するための分周比nを各領域毎に変更するだけで、各領域に適した周波数を有する駆動クロック信号CLKを容易に得ることができるという利点がある。また、駆動クロック信号CLKの周波数の調整によって記録位置を補正する本実施例の方法は、記録位置自身を補正する従来の方法に比べて回路構成が簡単であり、実現がより容易であるという利点がある。
【0064】
ところで、プリンタによっては、キャリッジの振動に起因する印刷ズレを補正する目的で、リニアエンコーダが設けられている機種も存在する。しかし、リニアエンコーダでは、プラテンの反りに起因する印刷ズレを補正することは困難である。しかし、上記実施例のように、印刷ヘッド28の駆動クロック信号CLKの周波数を主走査方向に沿って変化させるようにすれば、プラテンの反りに起因する印刷ズレも補正することが可能である。すなわち、本発明は、印刷ズレを補正するためのリニアエンコーダが設けられた機種に適用しても効果がある。また、印刷ズレを補正するためのリニアエンコーダが設けられていない機種に関しても、本発明を適用することによって、キャリッジの振動に起因する印刷ズレと、プラテンの反りに起因する印刷ズレの双方を同時に補正することができるという効果がある。
【0065】
図12は、駆動クロック生成回路44の他の構成を示すブロック図である。この駆動クロック生成回路44aは、図11の回路44の分周器104とオン/オフゲート106との間にPLL回路120を追加したものである。また、パラメータ設定回路108aの機能と、PROM110の記憶内容とは、PLL回路120の追加に応じて多少変更されている。
【0066】
PLL回路120は、位相周波数検出器(PFD)122と、ローパスフィルタ(LPF)124と、電圧制御発振器(VCO)126と、分周器128とを備えている。このPLL回路120は、第1の分周器104で分周されたクロック信号CLKの周波数を逓倍数m(これは分周器128の分周比に等しい)で逓倍することによって駆動クロック信号CLK’を生成して、印刷ヘッド28に供給する。この駆動クロック信号CLK’の周波数fCLK’は、基準クロック信号RCLKの周波数fRCLKのm/n倍の値を有している。
【0067】
パラメータ設定回路108aは、2つの分周器104,128の分周比n,mを各領域R1〜R5に適した値にそれぞれ設定することによって、駆動クロック信号CLK’の周波数fCLK’を各領域R1〜R5に適した値に設定することができる。図12に示す回路では、周波数を調整するためのパラメータが2つ(nとm)になるので、図11に回路に比べてより細かな単位で周波数を設定することが可能である。
【0068】
なお、図11における分周器104や、図12における分周器104とPLL回路120は、基準クロック信号RCLKの周波数を変換することによって駆動クロック信号を生成する周波数変換部(「周波数設定部」とも呼ぶ)を実現している。但し、これらの構成は単なる例示であり、周波数変換部(周波数設定部)として他の構成を採用することも可能である。
【0069】
以上説明したように、上記実施例では、印刷ヘッドに与える駆動クロック信号の周波数を変化させることによって、往路と復路における記録位置がほぼ一致するように記録位置を補正しているので、記録位置自体を補正する場合に比べて簡単な構成で容易に印刷ズレの補正を行うことができるという利点がある。特に、印刷用紙の主走査幅を区分した複数の領域において駆動クロック周波数を個別に設定するようにしたので、理想に近い補正を簡単な構成で実現することが可能である。
【0070】
なお、駆動クロック信号の周波数を変更することによる印刷ズレの調整は、前述した図3,図4に示したように、印刷用紙の主走査方向の中央位置のみで印刷ズレを調整する場合にも適用可能である。
上記の回路では、印刷用紙の主走査幅Lmax を5つの領域R1〜R5に等分していたが、必ずしも互いに等しい幅に区分する必要は無く、任意の幅で複数の領域に区分することが可能である。また、領域区分の数は5に限らず、一般には2以上の複数の領域に区分すればよい。但し、領域区分の数が多いほど理想的な補正量δに近い補正量が得られるので、走査幅Lmax を少なくとも5つの領域に区分することが好ましい。
ところで、印刷用紙の主走査幅Lmax が同じ場合でも、実際に印刷ヘッド28が移動する主走査範囲が印刷用紙の主走査幅Lmax の一部分に限定されるような場合がある。例えば、画像が印刷用紙の左半分にだけ印刷されるようなときには、印刷ヘッド28の実際の主走査範囲は印刷用紙の左半分だけになる。このような場合には、例えば図10(a)の2番目の位置L2の印刷ズレΔxの値が、印刷用紙の主走査幅Lmax の全体にわたって印刷ヘッド28が走査される場合の印刷ズレの値とは異なる可能性がある。この理由は、印刷ズレにキャリッジベルトの伸びが影響していることに起因している。キャリッジベルトの伸びは、キャリッジの加速状態に依存している。印刷用紙の主走査幅Lmax の全体を走査する場合には位置L2においてはキャリッジがほぼ等速で移動しているのに対して、印刷用紙の左半分のみを走査する場合には位置L2においてはキャリッジが加速または減速状態にある。従って、同じ位置L2においても、印刷ヘッド28の実際の主走査範囲に応じて印刷ズレΔxの値が異なる。このような現象を考慮すると、印刷用紙の主走査幅Lmax が同じ場合にも、印刷ズレの調整値(補正量)を、印刷ヘッド28の実際の走査範囲に応じて、印刷用紙上の複数の位置毎に異なる値を設定するようにすることが好ましい。
【0071】
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0072】
上記実施例では印刷ヘッドを移動させることによって主走査を行っていたが、この代わりに、印刷用紙を移動させるようにしてもよい。すなわち、本発明は、一般に、印刷媒体と印刷ヘッドを少なくとも相対的に移動させることによって双方向の主走査を行う双方向印刷機能を有するプリンタに適用可能である。
【0073】
上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図11および図12に示した回路の一部(例えばパラメータ設定回路108,108a)の機能を、マイクロプロセッサが記録媒体に格納されたコンピュータプログラムを実行することによって実現するようにしてもよい。また、制御回路40の機能の一部あるいは全部を、コンピュータ20のマイクロプロセッサ(CPU等)が実行するようにしてもよい。
【0074】
なお、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するインクジェットプリンタの概念図。
【図2】印刷ズレの調整の一例を示す図。
【図3】印刷ズレ検査用パターンの一例を示す図。
【図4】インクジェットプリンタの主走査方向の印刷ズレの調整結果を示すグラフ。
【図5】印刷ズレ検査用パターンの他の例を示す図。
【図6】印刷ズレ検査用パターンのさらに他の例を示す図。
【図7】本発明の一実施例としてのプリンタ22の概略構成を示す説明図。
【図8】本発明のプリンタのドット記録ヘッドの概略構成を示す説明図。
【図9】本発明のプリンタにおけるドット形成原理を示す説明図。
【図10】実施例において双方向印刷の印刷ズレを補正する方法を示す説明図。
【図11】駆動クロック生成回路44の内部構成を示すブロック図。
【図12】駆動クロック生成回路44の他の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
20…コンピュータ
22…プリンタ
23…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
26…プラテン
28…印字ヘッド
31…キャリッジ
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置検出センサ
40…制御回路
44,44a…駆動クロック生成回路
51〜53…用紙センサ
51a〜53a…用紙検出ピン
61〜66…インク吐出用ヘッド
67…導入管
68…インク通路
71,72…インクカートリッジ
102…基準クロック生成回路
104…分周器
106…オン/オフゲート
108,108a…パラメータ設定回路
110…PROM
120…PLL回路
122…位相比較器
124…ローパスフィルタ
126…電圧制御発振器
128…分周器
200…制御部
202…印刷ズレ調整量メモリ
204…印刷ズレ調整部
206…印刷ズレ検査用パターンメモリ
300…駆動機構部
302…印刷ヘッド
304…キャリッジモータ
306…紙送りモータ
308…用紙センサ
401a,401b,401c…印刷用紙
402…印刷ズレ検査用パターン
404a,404b,404c…印刷用紙の中央位置
Claims (21)
- 主走査を往復で双方向に行いつつ印刷媒体上に画像を印刷する双方向印刷機能を有する印刷装置であって、
印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドと前記印刷媒体を少なくとも相対的に主走査方向および副走査方向に移動させるとともに、前記印刷ヘッドを駆動して前記印刷媒体上に印刷を行わせる駆動機構部と、
前記駆動機構部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記印刷ヘッドの主走査方向の位置に応じて、往路における主走査方向の印刷位置と復路における主走査方向の印刷位置とがほぼ一致するように、前記往路と復路の少なくとも一方において印刷位置を調整する印刷ズレ調整部を備え、
前記制御部は、さらに、
前記印刷位置の調整に用いる調整値を、主走査方向の幅が異なる複数の印刷媒体のそれぞれに関して記憶する調整値メモリを備え、
前記印刷ズレ調整部は、印刷に実際に使用される印刷媒体の主走査方向の幅に応じて前記調整値メモリから前記調整値を読み出すとともに、読み出された前記調整値に従って前記印刷位置の調整を行う、印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置であって、
前記印刷ズレ調整部は、前記印刷ヘッドの実際の主走査範囲と前記印刷ヘッドの主走査方向の位置とに応じて前記印刷位置の調整を行う、印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置であって、さらに、
前記複数の印刷媒体に対応した複数の印刷ズレ検査用パターンを印刷するためのデータを記憶するメモリを備える、印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置であって、
前記印刷ズレ調整部は、前記印刷に実際に使用される印刷媒体の厚さに応じたオフセットを用いて前記印刷ズレの調整値を補正する、印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置であって、
前記印刷ズレ調整部は、前記複数の記録媒体のそれぞれの主走査方向の中央位置において前記印刷位置の調整を行う、印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置であって、
前記印刷ズレ調整部は、前記複数の記録媒体のそれぞれの主走査方向の複数の位置において前記印刷位置の調整を行う、印刷装置 - 主走査を往復で双方向に行いつつ印刷媒体上に画像を印刷する双方向印刷機能を有する印刷装置であって、
印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドと前記印刷媒体を少なくとも相対的に主走査方向および副走査方向に移動させるとともに、前記印刷ヘッドを駆動して前記印刷媒体上に印刷を行わせる駆動機構部と、
前記駆動機構部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記印刷ヘッドの主走査方向の位置に応じて、往路における主走査方向の印刷位置と復路における主走査方向の印刷位置とがほぼ一致するように、前記往路と復路の少なくとも一方において印刷位置を調整する印刷ズレ調整部を備え、
前記印刷ズレ調整部は、
前記印刷ヘッドに与える駆動クロック信号を生成するとともに、前記往路と復路の少なくとも一方において前記駆動クロック信号の周波数を主走査方向に沿って変化させる駆動クロック生成部を備える、印刷装置。 - 請求項7記載の印刷装置であって、
前記駆動クロック生成部は、主走査範囲を区分した複数の領域において前記駆動クロック信号の周波数を個別に設定する、印刷装置。 - 請求項8記載の印刷装置であって、
前記駆動クロック生成部は、
前記駆動クロック信号の周波数を設定するためのパラメータを前記複数の領域のそれぞれに関して記憶する調整値メモリと、
所定の基準周波数を有する基準クロック信号を生成する基準クロック生成部と、
前記調整値メモリから読み出されたパラメータを用いて、前記基準クロック信号の周波数を変換することによって前記駆動クロック信号を生成する周波数変換部と、
前記印刷ヘッドの主走査位置が前記複数の領域のいずれに含まれているかを判断し、前記主走査位置を含む領域に対応するパラメータを前記メモリから読み出して前記周波数変換部に設定するパラメータ設定部と、
を備える印刷装置。 - 請求項9記載の印刷装置であって、
前記パラメータ設定部は、使用される印刷媒体の主走査方向の幅と厚さとに応じて、前記複数の領域の区分と前記パラメータの値とを変更する、印刷装置。 - 主走査を往復で双方向に行いつつ印刷ヘッドを用いて印刷媒体上に画像を印刷する印刷装置における主走査方向の印刷位置の調整方法であって、
前記印刷ヘッドの主走査方向の位置に応じて、往路における主走査方向の印刷位置と復路における主走査方向の印刷位置とがほぼ一致するように、前記往路と復路の少なくとも一方において印刷位置を調整し、
主走査方向の幅が異なる複数の印刷媒体に関して前記印刷位置の調整に用いる調整値が予め準備されており、
前記印刷ズレの調整は、印刷に実際に使用される印刷媒体の主走査方向の幅に応じた前記調整値に従って行なわれる、方法。 - 請求項11記載の方法であって、
前記印刷位置の調整は、前記印刷ヘッドの実際の主走査範囲と前記印刷ヘッドの主走査方向の位置とに応じて行われる、方法。 - 請求項11記載の方法であって、さらに、
前記複数の印刷媒体上に、各印刷媒体に対する印刷ズレ検査用パターンをそれぞれ印刷し、前記印刷ズレ検査用パターンにおける印刷ズレに基づいて、前記複数の印刷媒体に関する前記調整値が準備される、方法。 - 請求項11記載の方法であって、さらに、
前記複数の印刷媒体の中の選択された1つの印刷媒体の上に、前記複数の印刷媒体に対する複数の印刷ズレ検査用パターンをすべて印刷し、前記印刷ズレ検査用パターンにおける印刷ズレに基づいて、前記複数の印刷媒体に関する前記調整値が準備される、方法。 - 請求項11記載の方法であって、
前記印刷ズレの調整値は、前記印刷に実際に使用される印刷媒体の厚さに応じたオフセットを用いて補正される、方法。 - 請求項11記載の方法であって、
前記印刷ズレの調整は、前記複数の記録媒体のそれぞれの主走査方向の中央位置において行われる、方法。 - 請求項11記載の方法であって、
前記印刷ズレの調整は、前記複数の記録媒体のそれぞれの主走査方向の複数の位置において行われる、方法 - 主走査を往復で双方向に行いつつ印刷ヘッドを用いて印刷媒体上に画像を印刷する印刷装置における主走査方向の印刷位置の調整方法であって、
前記印刷ヘッドの主走査方向の位置に応じて、往路における主走査方向の印刷位置と復路における主走査方向の印刷位置とがほぼ一致するように、前記往路と復路の少なくとも一方において印刷位置を調整し、
前記印刷ズレの調整は、前記印刷ヘッドに与えられる駆動クロック信号の周波数を、前記往路と復路の少なくとも一方において主走査方向に沿って変化させることによって行われる、方法。 - 請求項18記載の方法であって、
前記駆動クロック信号の周波数は、主走査範囲を区分した複数の領域において個別に設定される、方法。 - 請求項19記載の方法であって、
前記駆動クロック信号の周波数の設定は、
前記駆動クロック信号の周波数を設定するためのパラメータを前記複数の領域のそれぞれに関して予め準備し、
所定の基準周波数を有する基準クロック信号を生成し、
前記印刷ヘッドの主走査位置が前記複数の領域のいずれに含まれているかを判断し、
前記印刷ヘッドの主走査位置を含む領域に対応する前記パラメータを用いて、前記基準クロック信号の周波数を変換することによって前記駆動クロック信号を生成することによって行われる、方法。 - 請求項20記載の方法であって、
印刷に実際に使用される印刷媒体の主走査方向の幅と厚さとに応じて、前記複数の領域の区分と前記パラメータの値とが変更される、方法。
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