JPH09193470A - プリント方法およびプリント装置 - Google Patents

プリント方法およびプリント装置

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JPH09193470A
JPH09193470A JP8005855A JP585596A JPH09193470A JP H09193470 A JPH09193470 A JP H09193470A JP 8005855 A JP8005855 A JP 8005855A JP 585596 A JP585596 A JP 585596A JP H09193470 A JPH09193470 A JP H09193470A
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篤 宗像
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J11/00Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form
    • B41J11/36Blanking or long feeds; Feeding to a particular line, e.g. by rotation of platen or feed roller
    • B41J11/42Controlling printing material conveyance for accurate alignment of the printing material with the printhead; Print registering

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  • Ink Jet (AREA)
  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)
  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像を複数行に分けてプリントする際に、各
行毎におけるプリント材の搬送量を等しくし、プリント
材の搬送誤差をなくして高品位の画像をプリントするこ
と。 【解決手段】 プリント材9の先頭行にプリントする画
像は、プリントヘッド13のプリント材搬送方向上流端
寄りに位置するノズルによってプリント可能な画像と
し、その先頭行にプリントする画像の幅J1は、他の行
にプリントする画像の幅をプリントヘッド13に応じた
規定の幅に統一するための調整幅とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント材の搬送
方向と交差する方向にプリントヘッドを走査して画像を
プリントするプリント方法およびプリント装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、様々な画像形成手段を用いた
プリント装置が実用化されており、それらの中でも、イ
ンクジェット方式は比較的安価で小型化、静音化が可能
で、パーソナルユースからオフィスユースまで多岐にわ
たって用いられている。
【0003】インクジェット方式による画像形成は、プ
リントヘッドを往復走査するとともに、プリント材をプ
リントヘッドの走査方向と直角する方向に1走査分のプ
リント幅に等しい量だけ間欠的に搬送して、画像を順次
帯状に形成する、いわゆるシリアルスキャン方式が一般
的である。
【0004】従来、この方式のプリント装置は、電子写
真方式に比べ、画像形成速度が遅いのが欠点であった。
しかし、昨今ではプリントヘッドのノズルの集積化が進
み、一部では512ノズルを400dpi(dot p
er inch)の密度で記録できるように配列したプ
リントヘッドも実用化され、電子写真に匹敵する画像形
成速度を達成している装置もある。
【0005】ところで、シリアルスキャン方式で画像を
形成する場合、良好な画像を得るためにはプリント材を
正確に所定量づつ搬送する必要がある。このような搬送
を実現するために、通常、プリント材の搬送部は、プリ
ント材のプリント部分近傍の上流側、或いは下流側に配
された1組のローラー対と、このローラー対を駆動する
ための駆動源と、この駆動源からの駆動力をローラー対
に伝達する駆動伝達手段等で構成されている。駆動源と
しては、プリント材の搬送量を容易に制御できるパルス
モータ、また駆動伝達手段としてはプーリーとゴムベル
ト等が一般的に使用されている。
【0006】しかしながら、プリント材の搬送量が僅か
でも不足すると、画像の重なり(黒スジ)が発生し、逆
に、その搬送量が多すぎると画像の不連続(白スジ)が
発生する。そして、このような搬送量の誤差は、例え
ば、400DPIの画像の場合、僅か半画素程度(約3
0μ)発生しただけで視認可能になり、画像品位が著し
く低下する。上記の誤差要因としては、プリント材の搬
送ローラーや駆動プーリーの加工精度、駆動源の停止精
度、ベルトやプーリーの歯の加工精度等があるが、特
に、搬送ローラーと、そのローラー軸上の駆動プーリー
の偏心による誤差が支配的である。
【0007】上記の偏心の影響を低減するためには、搬
送ローラーの周長を1走査分のプリント幅と一致させる
ことが最適である。すなわち、400dpi、512ノ
ズルのプリントヘッドの場合、1走査時のプリント幅は
32.512mmであるから、周長がこの長さに相当す
る直径10.349mmに略等しいローラーを搬送ロー
ラーとして用いれば、その搬送ローラーと、それに対し
て同軸上に直結された駆動プーリーとの偏心の影響を殆
ど排除できる。この場合、搬送ローラーと同軸上のプー
リーと、駆動源側の駆動プーリーとの間の減速比を整数
に設定しておけば、モータによる駆動プーリーの振れや
モータ自身の停止精度等により発生する搬送誤差も殆ど
排除することが可能となり、プリント材をプリントヘッ
ドの1走査分のプリント幅に等しい量だけ搬送する限
り、実用上十分な搬送精度が実現できる。
【0008】しかしながら、プリント材の搬送量を常に
一定量に設定すると、プリント材のサイズによっては、
画像後端部に大きな余白が生じたり、その余白量がプリ
ント材のサイズ毎に異なる等の不都合が生じる。そこ
で、複数のサイズのプリント材に対応するプリント装置
では、1つのプリント材に対する複数回のプリント動作
の内の1回は、通常のプリント幅より短い幅でプリント
を行うことで余白の長さを調整している。
【0009】この1回のプリント動作時の搬送を半端送
りと称し、プリントヘッドの通常の1走査によるプリン
ト幅をX、プリント材の送り方向の全長をL、先端余白
をa、後端余白をbとすると、半端送りの長さは{(L
−a−b)/X}の整数部の余りとして算出できる。例
えば、プリントヘッドが400dpi、512ノズル、
すなわち1走査による通常のプリント幅が32.512
mm、先端余白を2mm、後端余白を10mmとする装
置によって、A4縦送り、即ち297mmのプリント材
にプリントを行う場合には、プリント回数は9回で、そ
のうちの1回は通常よりも狭いプリント幅24.904
mm分の半端プリント(以下、「半端記録」という)を
行えばよい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のような半端記録
を行なえば、プリント材のサイズの如何によらず、プリ
ント材上の画像余白を常に一定の大きさにすることがで
きるが、プリント材における先頭のプリント行(以下、
「先頭行」という)や中間のプリント行(以下、「中間
行」という)で半端記録を行うと、その半端記録の幅に
等しい距離だけプリント材を搬送する必要が生じる。以
下に、図を用いて、半端記録を実施する行の位置に応じ
たプリント材の搬送について説明する。
【0011】(A)先頭行にて、プリントヘッド下流側
の半端ノズルを用いて半端記録を行う場合 図16(a)中にて、右側から矢印C方向に搬送されて
きたプリント材Pは、その先端がプリント領域(図16
(a)中の斜線領域)から余白の2mm分だけ進んだ地
点で停止する。そして、プリントヘッド51は、半端分
の24.904mmに相当するプリント材Pの搬送方向
下流側の392ノズルを用いて半端記録を行う。その半
端記録終了後、図16(b)のようにプリント材Pを今
回のプリント幅に等しい半端分だけ矢印C方向に搬送す
る。以降、プリントヘッド51の全ノズルを用いてのプ
リントと、その全ノズル幅分の距離だけのプリント材P
を搬送と繰り返すことによって、記録を終了する。52
は搬送ローラである。
【0012】(B)中間行にて、プリントヘッド下流側
の半端ノズルを用いて半端記録を行う場合 半端記録を行うまでは、全ノズル幅分のプリントと、そ
の全ノズル幅分のプリント材Pの搬送とを繰り返す。そ
して、半端記録時は、まず、プリントヘッド下流側の半
端分のノズルを用いて半端記録を行った後、その半端記
録量に等しい量だけプリント材Pを搬送する。以降は、
全ノズルを用いてのプリントと、その全ノズル幅分のプ
リント材Pの搬送とを繰り返す。
【0013】(C)中間行にて、プリントヘッド上流側
の半端ノズルを用いて半端記録を行う場合 図17(a)のように半端記録を行う前の行の記録が終
了した後に、同図(b)のように、次に行う半端記録の
幅に等しい量だけプリント材Pを搬送する。次に、ヘッ
ド上流側の半端分のノズルを用いて半端記録を行った
後、全ノズル幅に等しい量だけプリント材Pを搬送す
る。以降は、全ノズルを用いてのプリントと、その全ノ
ズル幅分のプリント材Pの搬送とを繰り返す。
【0014】(D)最終行にて、プリントヘッド上流側
の半端ノズルを用いて半端記録を行う場合 全ノズルを用いてのプリントと、その全ノズル幅分のプ
リント材Pの搬送とを繰り返した後、最終行の半端記録
前に限って、プリント材Pを半端記録幅だけ搬送する。
次に、プリントヘッド51の上流側の半端分のノズルを
用いて半端記録を行う。これが最終のプリント行である
ので、以降はプリント材Pを下流側に搬送して、プリン
トを終了する。
【0015】上述した(A)〜(D)の例では、全てプ
リント材Pを一度だけ半端記録幅分搬送している。しか
し、その搬送時には、駆動プーリーや搬送ローラー52
の偏心が相殺されない。例えば、図18に示すように、
半端記録幅が搬送ローラー52の半周分の約16mmで
ある場合、上述した直径約10mmの搬送ローラー52
に偏心が僅か10μmあるだけで、最悪の場合、搬送誤
差は±20μm生じる。その偏心は駆動プーリーにも生
じているため、半端記録幅分の搬送時の精度は、通常の
搬送時に比べ著しく低下する。
【0016】なお、半端記録幅分の搬送を行わない方法
としては、以下の方法がある。
【0017】(E)最終行にて、プリントヘッド下流側
の半端ノズルを用いて半端記録を行う場合 前述した(A)〜(D)における搬送方法では、図19
に示すように、プリント部上流側の搬送ローラー52と
プリント領域上流端との間の距離をMとすると、その距
離Mは、プリント材Pに生じる最低限の後端余白とな
る。本例の場合、後端余白を同じ長さMに維持するため
には、図20に示すように、プリント材後端が上流側の
搬送ローラー52から抜けてから半端記録を行う必要が
ある。そのため、プリント部上流側の搬送ローラー52
によってプリント材Pを挟持したまま最終行の半端記録
を行うためには、プリント材後端の画像余白を記録幅1
行分だけ増やす必要があり、その分、プリント材Pにお
ける有効な画像プリント領域が著しく減少してしまうと
いう問題がある。
【0018】なお、図21に示すように、プリント部下
流側にも搬送ローラー53を配設すれば、プリント材P
の後端余白を小さくすることができる。しかし、本構成
でも、最終行記録前のプリント材搬送中に、そのプリン
ト材後端が上流側の搬送ローラー52から抜けてしま
う。そのため、そのときにおけるプリント材Pの搬送精
度は、プリント部下流側の搬送ローラー53に依存す
る。インクジェット方式の場合、プリント領域よりも下
流側のプリント材Pは、インクによって伸びが生じてい
る。この伸び量は、プリント材Pのすき目方向、吐出イ
ンク量(画像濃度)、およびプリント材Pの種類によっ
て大きく異なり、例えば、プリント材Pが伸びの少ない
専用のコーティング紙の場合には記録幅の0.1%(3
0μm)程度、普通紙に至っては記録幅の1%(300
μm)程度の伸びが発生する。
【0019】このような伸びが生じたプリント材Pに関
しては、プリント部下流側の搬送ローラー53を所定量
回転させても、実際のプリント材Pの移動量は伸び分だ
け減じてしまう。すなわち、プリント材後端が上流側の
搬送ローラー52に挟持されていない状態で半端記録を
行うと、最大で300μm程度の搬送誤差が生じる。ま
た、その誤差自体がプリント材Pの種類や印字濃度によ
って変動するため、その補正ができない。
【0020】結局、以上の説明をまとめると、 (A)先頭行にてヘッド下流側の半端ノズルを用いての
半端記録:半端搬送時精度低下 (B)中間行にてヘッド上流側の半端ノズルを用いての
半端記録:半端搬送時精度低下 (C)中間行にてヘッド下流側の半端ノズルを用いての
半端記録:半端搬送時精度低下 (D)最終行にてヘッド上流側の半端ノズルを用いての
半端記録:半端搬送時精度低下 (E)最終行にてヘッド下流側の半端ノズルを用いての
半端記録:後端余白増加または精度低下となり、半端記
録時に搬送精度が低下 することがわかる。
【0021】上述した例は、最も単純な画像形成の一例
であるが、例えば原稿画像を読み取って複写する装置で
は、上記の半端記録が何回も発生する場合がある。
【0022】その一例としては、図22(a)に示すよ
うな原稿画像の一部分を抜き出して、その画像を同図
(b)のように繰り返してプリントするイメージリピー
ト機能の場合がある。このようなイメージリピートを行
う画像のエリアは、通常、オペレーターが指定するが、
図23(a)に示すように幅Y、長さKの原稿画像をプ
リント材Pの矢印Cの搬送方向に繰り返す場合、長さK
は、常にプリントヘッドの全ノズル幅分のプリント幅X
の整数倍となる保証は無い。いま、長さKがプリントヘ
ッドの全ノズル分のプリント幅Xよりも小さい場合、従
来は、プリントヘッド下流側の幅Kに相当する半端ノズ
ルを用いて1行分の半端記録を行ってから、その長さK
に等しい距離だけプリント材Pを搬送するというプロセ
スを繰り返していた。また、図23(b)のように、長
さKがプリント幅Xよりも大きい場合には、長さKから
のプリント幅Xの整数倍を減算して余ったプリント部分
に対して、同じような半端記録を行っていた。したがっ
て、このような画像を形成する際は、1枚のプリント材
Pに対するプリント中に何度も半端記録を行う必要があ
り、その半端記録時におけるプリント材Pは搬送精度の
低下が大きな問題となっていた。
【0023】本発明の目的は、画像を複数行に分けてプ
リントする際に、各行毎におけるプリント材の搬送量を
等しくし、プリント材の搬送誤差をなくして高品位の画
像をプリントすることができるプリント方法およびプリ
ント装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明のプリント方法
は、複数のプリント素子が設けられたプリントヘッドを
プリント材の搬送方向と交差する方向に走査して、前記
プリント材に1行分ずつ画像をプリントするプリント方
法において、前記プリント材の先頭行にプリントする画
像は、前記複数のプリント素子の内、前記プリント材の
搬送方向上流端寄りに位置する特定数のプリント素子に
よってプリント可能な画像とすることを特徴とする。
【0025】本発明のプリント装置は、複数のプリント
素子が設けられたプリントヘッドをプリント材の搬送方
向と交差する方向に走査して、前記プリント材に1行分
ずつ画像をプリントするプリント装置において、前記プ
リント材の先頭行にプリントする画像は、前記複数のプ
リント素子の内、前記プリント材の搬送方向上流端寄り
に位置する特定数のプリント素子によってプリント可能
な画像とする設定手段と、前記設定手段によって設定さ
れた画像を前記プリント材の先頭行にプリントさせる制
御手段とを備えたことを特徴とする。
【0026】〔作用〕本発明は、先頭行にプリントする
画像を特定のプリント素子によってプリント可能な画像
とすることにより、先頭行のプリント開始時から最終行
のプリント終了時まで、プリント材の搬送量を常に一定
とすることを可能とする。また、異なるサイズのプリン
ト材に対して、その先後端に生じる画像余白を一定に維
持することもできる。プリント材の搬送量を常に搬送ロ
ーラーの周長と一致させることにより、プリント材の搬
送時に搬送ローラー等の偏心により生じる搬送誤差を一
切排除して、高品位画像を提供することを可能とする。
プリント材の搬送系における搬送ローラー等の偏心によ
る搬送量のばらつきを相殺し、特別に複雑な機構を用い
ることなく、安価な構成による高品位な画像のプリント
を可能とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)図1から図5は、本発明の第1の実
施形態の説明図である。本例は、インクジェットプリン
ト装置としての適用例である。
【0028】図1は、本例のインクジェットプリント装
置におけるプリント動作部の斜視図、図2は同装置の主
要断面図である。
【0029】図1において、1はプリント動作部上流に
配された搬送ローラー、2は同ローラー1との対向方向
に付勢される従動ローラーである。本装置の場合、全ノ
ズルによる1ライン分のプリント幅は32.512mm
とされ、搬送ローラー1の周長は、そのプリント幅に等
しくなるように直径D1が10.349mmとなってい
る。
【0030】同様に、画像形成部下流には排紙ローラー
3と、同ローラー3の対向方向に付勢される従動ローラ
ー4が配されている。排紙ローラー3の直径D2は、搬
送ローラー1の直径D1よりも2%大きく設定されてい
る(D2=D1×1.02)。また、上流側の従動ロー
ラー2の付勢圧と下流側の従動ローラー4の付勢圧との
比を約4:1としている。この結果、排紙ローラー3
は、搬送ローラー1に比べて直径が大きい分、スリップ
しながらプリント材9を搬送し、プリント動作部におけ
るプリント材9の浮きやたるみの発生を防止している。
また、プリント材9がローラー1,2間およびローラー
3,4間に挟持されている状態でのプリント材9の搬送
量は、搬送ローラー1にのみ依存する。
【0031】搬送ローラー1及び排紙ローラー3のそれ
ぞれの軸部の一端にはプーリー5a,5bが圧入されて
おり、パルスモータ6によって、モータプーリー7およ
び歯付ベルト等伝達ベルト8を介して駆動される。伝達
ベルト8に代ってチェーン等の無端体を用いることもで
きる。プーリー5a,5bとモータプーリー7との周長
の比(伝達ベルト8が歯付きベルトの場合には歯数の
比)は6:1の整数比に設定されており、通常の搬送
時、すなわち搬送ローラー1が整数回転している限り、
モータプーリー7の加工精度は搬送精度に影響しない。
【0032】本例で使用したパルスモータ6には、この
種の駆動源としては安価なものであり、一般的な基本ス
テップ角度が1.8°の2相ハイブリット型で、1−2
相励磁で駆動され、1駆動パルス当たりのプリント材9
の搬送量は約13μmである。
【0033】11は画像形成部にてプリント材9を支持
するプラテン、13はインクジェット方式のプリントヘ
ッドである。本例の場合、プリントヘッド13は、フル
カラー画像形成を行うため、シアン、マゼンタ、イエロ
ー、ブラックの4色のインクを吐出するプリントヘッド
13C,13M,13Y,13Bkを走査方向に並設し
た構成となっており、各色のインクはそれぞれ1列に4
00DPIのピッチで並んだ512ノズルから吐出され
る。各ノズルは、インク吐出口からインクを吐出するプ
リント素子を構成している。
【0034】プリントヘッド13は、案内レール15
a,15bに沿って矢印B方向に移動可能なキャリッジ
14に搭載され、そのキャリッジ14と共に矢印B方向
に走査する毎に、プリント材9上に1行分の32.51
2mm幅のプリントを行う。その1行分のプリントを終
了する毎に、そのプリント幅に等しい距離だけプリント
材9を矢印A方向に搬送し、このような動作を繰り返す
ことによってプリント材9上に画像を形成する。キャリ
ッジ14の駆動は、パルスモータ(不図示)及び駆動ベ
ルト(不図示)を介して行う。図2は本装置の主要部の
概略側面図であり、同図2において、17はモータの駆
動を制御するCPU(中央演算装置)である。
【0035】図3に、本装置の画像形成部の寸法関係を
表す。図3において、9Aはプリント材9の先端、9B
はその後端である。
【0036】本例における具体的な数値は以下の通りで
ある。
【0037】全ノズルによるプリント幅X=32.51
2mm、画像先端余白の幅a=3mm、画像後端余白の
幅b=12mm、ノズル間隔e=0.0635mm、搬
送ローラー中心から記録領域上流端までの距離M=10
mm。
【0038】以下、本例において設定される具体的な数
値は[]内に示す。
【0039】本装置では、異なるサイズのプリント材9
にプリントを行っても、先端9A及び後端9Bに生じる
余白を一定にするために、下記の制御をプリント前に行
う。
【0040】予め、図2のカセット18内の検出装置
(不図示)、またはオペレーターの入力によって、プリ
ント材9のサイズを検知しておく。プリント材9のサイ
ズの検知方法としては、プリント材9の供給先となるカ
セット18の選択やオペレーターの指示内容に基づき、
それらと予め関連付けられたサイズを読み出して認知す
る方法、プリント材9の搬送路中の定位置におけるプリ
ント材9の通過時間および通過速度に基づいて、定形外
等のプリント材9のサイズを検知する方法なども採用で
きる。いま、A4R(A4サイズの紙送り)のプリント
材9にプリントを行う場合について説明する。図4はプ
リント後のプリント材9を表す。
【0041】プリント材9の全長L=297mmである
から、 実際にプリントを行う領域L−a−b[=282mm] …(1) プリント幅Xでプリントする回数 N=INT((L−a−b)/X)[=8mm] …(2) 半端記録領域 J1=(L−a−b)−N×X[=21.904mm] …(3) なお、INTは整数を意味する。
【0042】さて、上記の計算を行った後、図2におい
て、カセット18から給紙装置20によってプリント材
9を給紙し、そのプリント材9の先端9Aが搬送ローラ
ー1と従動ローラー2との間の挟持部に到達した時点で
搬送ローラー1を回転させて、さらにプリント材9を距
離M+J1+a=[34.904mm]だけ搬送させて
図3の状態にて停止させる。この状態から1行目のプリ
ントを行うが、本例では、プリントヘッド13の上流側
の幅J1に相当するノズルを用いて半端記録を行う。
【0043】さて、プリントヘッド13のノズルは間隔
eであるから、幅J1の半端記録を行おうとしても、実
際にプリント可能な半端記録幅Jはノズル間隔eの整数
倍である。したがって、半端記録幅J1に最も近い値で
記録できる幅Jは、 J={INT(J1/e+0.5)}×e[=21.908mm]…(4) で求められる(0.5を加えて、切り捨てる操作は四捨
五入)。
【0044】なお、計算で求めた半端記録幅J1と実際
の半端記録幅Jとの差は、最大でも±e/2、すなわち
約30μmである。しかし、この誤差は、先端余白の幅
aを伸縮させるだけであり、プリント材9の搬送時のつ
なぎスジの発生には全く影響しない。
【0045】このような1行目の半端記録の終了後、搬
送ローラー1で記録材9をプリント幅Xだけ搬送する。
本装置では、搬送ローラー1の1回転によってプリント
幅X分の搬送が行なわれ、ローラー1、プーリー5a、
モータプーリー7の偏心による搬送誤差は殆ど発生しな
い。
【0046】2行目以降は、通常のプリント幅X分のプ
リントと、そのプリント幅X分のプリント材9の搬送と
を繰り返す。したがって、最終行のプリント時における
プリント材9の停止位置は、図5に示す位置になり、後
端余白の幅がbとなる。同図に示した状態が最終行のプ
リント状態であり、これ以降はプリント材9を排出する
だけであるため、搬送精度は不要である。
【0047】以上のように、本例では、プリント画像の
先頭行にて、上流側のノズルによって半端記録を行うた
め、プリント開始からプリント終了までの間、プリント
材9の搬送量は全て搬送ローラー1の周長に等しい距離
となり、画像全域にわたって、搬送ローラー1の偏心、
プーリー5aの偏心、モータプーリー7の偏心による画
像劣化が発生しない。
【0048】(第2の実施形態)同様の目的を達成する
本発明の第2の実施形態を以下に説明する。
【0049】本例は、インクジェットプリント装置に原
稿の読み取り部を備えて、原稿画像をプリント材上に複
写することが可能な複写装置としての適用例である。
【0050】図6は本例の複写装置の要部の概略側面
図、図7は原稿読み取り部の斜視図、図8は原稿を読み
取る読み取りキャリッジの主要部の断面図である。な
お、画像形成部の構成は先の第1の実施形態と同様であ
るため、同じ記号を用いて説明する。
【0051】本装置に用いる原稿読み取り装置は、画像
形成部の動作に合わせて1行分づつ画像を読み取る、い
わゆるシリアルスキャン方式の原稿読み取り装置であ
る。
【0052】図7において10は原稿であり、原稿ガラ
ス12上に載置されている。16は読み取りキャリッジ
であり、図8のように、CCDセンサ19や光源22が
搭載されている。このキャリッジ16は、主走査レール
26に案内され、駆動ベルト28を介して駆動モータ2
7によって駆動されることにより、主走査台23上を主
走査方向(読み取りセンサの並び方向と直交する方向)
に移動するようになっている。一方、主走査台23は、
副走査レール30に案内され、駆動モータ31によって
駆動ベルト29を介して駆動されることにより、主走査
方向と直交する副走査方向(読み取りセンサの並び方向
と平行な方向)に移動するようになっている。図8にお
いて、22は原稿面を照射する光源、25は光源22か
らの光を原稿面の所定の位置に集光する反射板、19
は、原稿面の反射光に応じた電気信号を発生するCCD
センサ、24は、原稿面の反射光をCCDセンサ19に
結像させるレンズアレイである。
【0053】次に、本装置において原稿画像を読み取る
際の動作について説明する。
【0054】本装置における読み取りキャリッジ16
は、主、副走査方向における任意のX,Y座標に移動可
能とされて、プリントヘッド13のプリント幅に等しい
幅分の原稿画像を読み取ることが可能なCCDセンサ1
9を搭載している。すなわち、CCDセンサ19の並び
方向つまり副走査方向の画素数はプリントヘッド13の
ノズル数と一致されており、主走査方向に走査しなが
ら、原稿画像を1プリント行分に相当する読み取り幅だ
け読み取る。一方、画像形成部では、プリントヘッド1
3を主走査方向に走査しながら、CCDセンサ19によ
って読み取られた原稿画像をプリント材9上に1行プリ
ントする。その1行分のプリントを終了すると、読み取
りキャリッジ16を読み取り開始位置まで戻すととも
に、そのキャリッジ16を搭載した主走査台23を副走
査方向に読み取り幅だけ移動する。画像形成部では、こ
のような動作に対応して、プリントヘッド13を記録開
始位置まで戻すとともに、プリント材9をプリント幅に
等しい量だけ搬送する。以下、同様の動作を繰り返し
て、1ページの画像形成を行う。
【0055】なお、CCDセンサ19の画素に関して
は、その並び方向(副走査方向)において、副走査方向
に順次移動してゆく側を下流側と称し、それをプリント
ヘッド13の上流のノズルに対応付けている。
【0056】前述した第1の実施形態では、画像形成部
のみで最も単純な画像形成を行う場合の説明であった
が、本装置は、原稿読み取り装置と組み合わせて、複写
装置として使用することが可能である。昨今では、複写
装置も多機能化し複雑な画像編集機能を有するものがあ
る。例えば、図9に示すように、同じ原稿10上の任意
の一部分をプリント材9上に繰り返しプリントするイメ
ージリピートモード、または図10に示すように、異な
る原稿10の画像を一枚のプリント材9上に合成するイ
メージ合成モード等である。
【0057】本例では、上記のような画像形成を行う場
合にも、プリント開始時からプリント終了時まで、プリ
ント材9の搬送量を一定に維持できる構成となってい
る。
【0058】以下に、具体的な数値を[]内に示して、
説明を行う。
【0059】ここでは、図11に示すような幅K[=6
0mm]、長さY[=70mm]の原稿画像を、プリン
ト可能領域端部から距離m[=10mm]だけ離れた位
置から間隔n[=10mm]を隔ててf[=3]回繰り
返しプリントして、図12に示す画像を得る場合を考え
る。また、いまは、副走査方向に関してのみを考える。
【0060】プリント材9の全長L[=297mm]、
先端余白の幅a[=3mm]、後端余白の幅b[=12
mm]が先の実施形態と同じであれば、半端記録幅J
[=21.9mm]、通常のプリント幅X[=32.5
12mm]でプリントを行うときの行数N[=8]が算
出できる。そして、プリント行と画像との関係は図13
のようになる。
【0061】次に、実際のプリントを開始する行Pは、
m<(J+X*(P−1))を満たすP[=1]で算出
できる。本例では、1行目から記録を行うため、プリン
ト材9を画像形成部に導入するプロセスは先の実施形態
の場合と同じである。
【0062】一方、読み取り部では指定された領域を順
に読み取ってゆく。読み取りの行と読み取り画素との関
係は任意であるが、プリントヘッド13の使用ノズルに
対応させるほうが処理が単純である。したがって、本例
では、予め、距離d1を以下の式で算出する。
【0063】 d1=J+X×(P−1)−m[=11.9mm] …(5) さらに、距離d1の幅分をプリントするために必要な画
素数(ノズル数)Sを次の式で算出する。
【0064】 S=INT(d1/e+0.5)[=188] …(6) ただし、eはノズルピッチ63.5μmである。
【0065】そして読み取り部では、図14に示すよう
に、CCDセンサ19の下流端を最初の原稿画像エリア
の先端からd1だけずれた位置に合わせてからスキャン
する。一方、画像形成部では、読み取った画素に対応し
て、プリントヘッド13がプリントを行う。このとき
は、プリントヘッド13によって指定領域外の画像をプ
リントしないように、画素数Sに対応する上流側のノズ
ルにのみ画像信号を転送し、他のノズルによるプリント
は行わないようにする。
【0066】次の行は、プリントヘッド13の全ノズル
を用いてプリントを行うから、CCDセンサ19、プリ
ント材9共に、プリント幅X分だけ移動して読み取りと
プリントを行う。これは、INT((K−d1)/X)
の値が1以上の整数値をとることで判断できる。
【0067】更に、次の行は、上記の数値が「0」にな
るから、最初に指定された原稿画像エリアのプリント
は、このプリント行で終了することがわかる。CCDセ
ンサ19、プリント材9をプリント幅Xだけ移動させる
点は、前回のプリント行と同様であるが、この行では、
INT((K−d1−INT((K−d1)/X)×
X)/e+0.5)[=246]で算出できる246個
の下流側のノズルのみに対して、読み取り信号を転送し
てプリントを行う。以上により、最初の指定された原稿
画像エリアに関してのプリントが終了する。
【0068】次に、2つ目の原稿画像エリアを読み取
り、予め、その2つ目の原稿画像エリアに関しての距離
d2も上記の手順で算出する。そして、図15に示すよ
うに、CCDセンサ19の下流端を2つ目の原稿画像エ
リアの先端から距離d2の位置に合う位置まで戻してか
らスキャンする。一方、画像形成部では、プリント材9
は先程と同じ位置のまま、CCDセンサ19が読み取っ
た画素に対応すべく、距離d2に相当する上流側のノズ
ルのみを用いてプリントを行う。以降は、読み取る原稿
画像エリアの座標、プリント材9での画像のプリント座
標が既知であれば、同様の手順を繰り返すことによっ
て、画像を形成してゆくことが可能である。
【0069】なお、以上は、イメージリピートモードに
ついての説明であるが、図10のようなイメージ合成モ
ードを行う場合においても、各原稿画像上の読み取りエ
リア、プリント材9上のプリント位置を指定することに
より、画像形成中に順次原稿画像を取り替えて、同様の
方法でプリント材9を搬送してプリントを行うことが可
能である。
【0070】以上述べた方法によれば、イメージリピー
トモードを行う場合も、プリント開始時からプリント終
了時まで、プリント材9の搬送量は常に一定とすること
が可能であり、従来のように、読み取りの回数分だけ半
端記録を行う必要がなく、高画質を達成することが可能
となる。
【0071】(第3の実施形態)同様の目的を達成する
第3の実施形態を以下に説明する。
【0072】本例の構成は、前述した第1の実施形態と
同様であるため、以下においては、同じ記号を用いて説
明する。本例も、先の例と同じく、搬送ローラー1の周
長をプリントヘッド13のプリント幅Xに略等しく設定
している。即ち、プリント幅32.512mmに対し
て、搬送ローラー1の直径は10.349mmである。
しかしながら、ローラーを加工する際には、その直径の
誤差がある程度生じることは避けられない。例えば、直
径が10μm大きい場合、搬送ローラー1が1周してプ
リント材9を搬送する距離は、正規の32.512mm
に対して、32.543mmと±32μmも誤差が生じ
てしまう。これは、先に述べた画像のすじとして、十分
視認される欠陥になる。
【0073】本例では、予め、搬送ローラー1を1回転
させた時のプリント材9の搬送量を測定し、プリント材
搬送時におけるモータ6(図1参照)の駆動パルスを調
整する。先に述べたように、搬送ローラー1を駆動する
パルスモータ6が13μm/パルスの分解能(2400
パルスで32.512mm搬送)を有しているので、例
えば、前述のように搬送量が約30μm多い時は、モー
タ6に加えるパルス数を2パルス減じればよい。これに
より、30μm強あった搬送誤差は10μm以下にな
り、画像上に視認されるすじが発生しない。本例では、
先頭行のプリント開始時から最終行のプリント終了時ま
で、プリント材搬送時の搬送ローラー1の回転量が常に
一定であるから、補正するパルス数も1種類で良い。
【0074】なお、上述のように本来、2600パルス
で1回転するべき搬送ローラー1を、直径誤差分だけ駆
動パルス数を補正すると、厳密には1行毎にローラー位
相が順次ずれてゆく。しかしそのずれ量は、補正を4パ
ルス行ったとしても、1行当たりで4/2600×36
0=0.55°であり、振れの影響は殆ど生じない。
【0075】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0076】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0077】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0078】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0079】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0080】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0081】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0082】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
先頭行にプリントする画像をプリントヘッドにおける特
定数のプリント素子によってプリント可能な画像とし、
その特定数のプリント素子は、プリント板の搬送方向上
流端寄りに位置するプリント素子とするため、プリント
材上に複数行に分けてプリントする画像と、プリント材
におけるプリント可能領域との関係などに応じて、先頭
行における画像の形成範囲を調整することにより、従来
から搬送誤差の原因であった半端搬送を行わずに画像形
成を行うことができる。
【0084】また、先頭行の画像のプリント開始前から
最終行の画像のプリント終了時までの間において、プリ
ント材の搬送量を等しくすることにより、より、プリン
ト材の搬送誤差をなくすことができる。
【0085】また、複数の画像をプリント材にプリント
する場合に、それら複数の画像のそれぞれに関し、先頭
行の画像を前記特定数のプリント素子によってプリント
可能な画像とすることにより、前記複数の画像のプリン
トに際し、各行毎におけるプリント材の搬送量を等しく
して、プリント材の搬送誤差をなくすことができる。
【0086】さらに、搬送ローラーが1回転する毎に、
前記の等しくされた搬送量ずつプリント材を搬送するこ
とにより、搬送手段の構成部品の加工精度に依存するこ
となく、高品位の画像をプリントすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のプリント装置におけ
る画像形成部の斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態のプリント装置におけ
る主要部の概略側面図である。
【図3】図1に示す画像形成部の寸法関係を説明するた
めの概略側面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態のプリント装置によっ
て形成したプリント材上の画像を表す平面図である。
【図5】図1に示す画像形成部によって最終行のプリン
トを行っている状態を表す概略側面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態のプリント装置におけ
る主要の概略側面図である。
【図7】図6に示す原稿読み取り部の斜視図である。
【図8】図7に示す読み取りキャリッジの主要部断面図
である。
【図9】図6に示すプリント装置のイメージリピート機
能の説明図である。
【図10】図6に示すプリント装置のイメージ合成機能
の説明図である。
【図11】図6に示すプリント装置がイメージリピート
動作を行う際の読み取り部の動作説明図である。
【図12】図6に示すプリント装置がイメージリピート
動作を行う際の画像形成部の動作説明図である。
【図13】図6に示すプリント装置がイメージリピート
動作を行う際の画像形成部の動作説明図である。
【図14】図6に示すプリント装置がイメージリピート
動作を行う際の画像形成部の動作説明図である。
【図15】図6に示すプリント装置がイメージリピート
動作を行う際の画像形成部の動作説明図である。
【図16】従来のプリント装置によって半端記録を行う
際の動作の説明図である。
【図17】従来のプリント装置によって半端記録を行う
際の動作の説明図である。
【図18】従来例における搬送ローラーの加工精度と搬
送精度との関係の説明図である。
【図19】従来のプリント装置によって半端記録を行う
際の動作の説明図である。
【図20】従来のプリント装置によって半端記録を行う
際の動作の説明図である。
【図21】従来のプリント装置によって半端記録を行う
際の動作の説明図である。
【図22】従来のプリント装置がイメージリピート動作
を行う際の動作説明図である。
【図23】従来のプリント装置がイメージリピート動作
を行う際の動作説明図である。
【符号の説明】
1 搬送ローラー 6 パルスモータ 7 モータプーリー 8 伝達ベルト 9 プリント材 10 原稿 13 プリントヘッド

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のプリント素子が設けられたプリン
    トヘッドをプリント材の搬送方向と交差する方向に走査
    して、前記プリント材に1行分ずつ画像をプリントする
    プリント方法において、 前記プリント材の先頭行にプリントする画像は、前記複
    数のプリント素子の内、前記プリント材の搬送方向上流
    端寄りに位置する特定数のプリント素子によってプリン
    ト可能な画像とすることを特徴とするプリント方法。
  2. 【請求項2】 前記プリント材に対する先頭行の画像の
    プリント開始前から最終行の画像のプリント終了時まで
    の間は、前記プリント材を同量ずつ間欠的に搬送するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のプリント方法。
  3. 【請求項3】 前記プリント材に複数の画像を前記プリ
    ント材の搬送方向にずらしてプリントする際に、前記複
    数の画像のそれぞれに関し、先頭行にプリントする画像
    は、該先頭行のプリント位置に応じて変更された前記プ
    リント素子の特定数によってプリント可能な画像とし、 前記プリント材に対する先頭行の画像のプリント開始前
    から最終行の画像のプリント終了時までの間は、前記プ
    リント材を同量ずつ間欠的に搬送することを特徴とする
    請求項1に記載のプリント方法。
  4. 【請求項4】 前記プリント材の搬送は、該プリント材
    に圧接し、かつ周長が前記間欠的な搬送量に略等しい搬
    送ローラを用いて行うことを特徴とする請求項2または
    3に記載のプリント方法。
  5. 【請求項5】 前記プリント材に対する画像のプリント
    に先立って、予め、前記搬送ローラの1回転当たりにお
    ける前記プリント材の搬送量を測定し、その測定結果に
    基づいて前記搬送ローラを駆動制御することを特徴とす
    る請求項4に記載のプリント方法。
  6. 【請求項6】 複数のプリント素子が設けられたプリン
    トヘッドをプリント材の搬送方向と交差する方向に走査
    して、前記プリント材に1行分ずつ画像をプリントする
    プリント装置において、 前記プリント材の先頭行にプリントする画像は、前記複
    数のプリント素子の内、前記プリント材の搬送方向上流
    端寄りに位置する特定数のプリント素子によってプリン
    ト可能な画像とする設定手段と、 前記設定手段によって設定された画像を前記プリント材
    の先頭行にプリントさせる制御手段とを備えたことを特
    徴とするプリント装置。
  7. 【請求項7】 前記プリント材に対する先頭行の画像の
    プリント開始前から最終行の画像のプリント終了時まで
    の間は、前記プリント材を同量ずつ間欠的に搬送する搬
    送手段を備えたことを特徴とする請求項6に記載のプリ
    ント装置。
  8. 【請求項8】 前記設定手段は、前記プリント材に複数
    の画像を前記プリント材の搬送方向にずらしてプリント
    する際に、前記複数の画像のそれぞれに関し、先頭行に
    プリントする画像は、該先頭行のプリント位置に応じて
    変更された前記プリント素子の特定数によってプリント
    可能な画像とし、 前記プリント材に対する先頭行の画像のプリント開始前
    から最終行の画像のプリント終了時までの間は、前記プ
    リント材を同量ずつ間欠的に搬送する搬送手段を備えた
    ことを特徴とする請求項6に記載のプリント装置。
  9. 【請求項9】 前記搬送手段は、該プリント材に圧接
    し、かつ周長が前記間欠的な搬送量に略等しい搬送ロー
    ラを有することを特徴とする請求項7または8に記載の
    プリント装置。
  10. 【請求項10】 前記搬送手段は、前記搬送ローラの1
    回転当たりにおける前記プリント材の搬送量の測定結果
    に基づいて、前記搬送ローラを駆動制御することを特徴
    とする請求項9に記載のプリント装置。
  11. 【請求項11】 前記搬送手段は、前記搬送ローラの駆
    動源として、前記搬送ローラの周長に応じて駆動制御さ
    れるパルスモータを有することを特徴とする請求項9ま
    たは10に記載のプリント装置。
  12. 【請求項12】 前記搬送手段は、前記搬送ローラに直
    結される駆動プーリと、前記搬送ローラの駆動源として
    の回動モータと、前記回動モータに直結されるモータプ
    ーリと、前記駆動プーリと前記モータプーリとの間に架
    け渡される動力伝達用の無端体とを有し、 前記駆動プーリと前記モータプーリの周長の比は整数比
    とされていることを特徴とする請求項6から11のいず
    れかに記載のプリント装置。
  13. 【請求項13】 前記プリント材にプリントされるため
    の画像として、原稿に形成された原稿画像を読み取る読
    み取り部を備え、 前記読み取り部は、前記プリント材にプリントする1行
    分の画像に相当する原稿画像を走査しながら読み取るセ
    ンサを有することを特徴とする請求項6から12のいず
    れかに記載のプリント装置。
  14. 【請求項14】 前記プリントヘッドのプリント素子
    は、インクを吐出するインク吐出口を有することを特徴
    とする請求項1から13のいずれかに記載のプリント装
    置。
  15. 【請求項15】 前記プリントヘッドのプリント素子
    は、前記インク吐出口からインクを吐出するために利用
    される熱エネルギーを発生する電気熱変換素子を有する
    ことを特徴とする請求項14に記載のプリント装置。
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