JP3556047B2 - ディジタル放送受信機 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フレーム内に固定パターンの同期信号を送出する、各キャリアが差動位相変調され直交周波数分割多重(OFDM)変調されたデジタル放送方式に対応するデジタル放送受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
OFDM方式によるディジタル変調により音声信号データを放送する方式としてITU−R勧告BS.774に記載されるディジタル音声放送方式(以下、「DAB」(Digital Audio Broadcasting)という)がある。
【0003】
図9は従来のディジタル放送受信機の構成を示すブロック図である。図において、1はアンテナ、2はRF増幅器、3は周波数変換器、4は局部発振器、5中間周波増幅器、6は直交復調器、7はA/D変換器、8は同期信号検出器、9は同期制御手段、10はDFT処理手段、11は差動復調器、12は位相誤差検出器、13は周波数同調制御手段、14はビタビ復号器、15はMPEG音声デコーダ、16はD/A変換器、17は音声増幅器、18はスピーカである。
【0004】
以上のように構成された受信機において、アンテナ1にて受信された放送波はRF増幅器2において増幅、周波数変換器3にて周波数変換、中間周波増幅器5にて隣接チャンネル波など不要成分の除去および増幅、直交復調器6にて検波が行われ、ベースバンド信号としてA/D変換器7に与えられる。
【0005】
A/D変換器7によりサンプリングされた信号はDFT手段10にて複素離散フーリエ変換処理(以下、「DFT処理」という)が行われ4相差動位相変調(DQPSK)された各伝送キャリアの位相が検出される。続く差動復調器11では時間的に隣接する2伝送シンボルの同一キャリアの変調位相を比較しこの間の位相推移を出力する処理(差動復調)が行われる。差動復調されたデータは、送信側にて変調を行う際のキャリア順序規則に従い、順次ビタビ復号器14に対し出力される。
【0006】
ビタビ復号器14では、送信側にて行われた複数伝送シンボルにまたがる時間インターリーブの解除を行うとともに、畳み込み符号化して伝送されたデータの復号を行う。この際、伝送路で発生するデータの誤り訂正が行われる。
【0007】
MPEG音声デコーダ15は、ISO/MPEG1レイヤー2の規定に従いビタビ復号器14から出力される圧縮されたDAB放送音声データを伸張しD/A変換器16に与える。D/A変換器16にてアナログ変換された音声信号は、音声増幅器17をとおしてスピーカ18より再生される。
【0008】
ここで、同期信号検出器8は図10に示すDABの伝送信号中のフレーム同期信号の内ヌルシンボル(=信号なしの期間)をエンベロープ検波により検出するものであり、この出力は同期制御手段9を通して、DFT処理手段9にて行われるDFT処理が正しく信号の伝送フレームおよび各シンボルに同期して行われるためのタイミング信号となる。
【0009】
位相誤差検出器12は、差動復調器11より出力される各キャリアの位相データの本来の位相点からの誤差を検出するものである。すなわち、DABでは直交復調器6に与えられる信号の周波数が正しい場合には、差動復調器11より出力される各キャリア対応の作動復調データの位相はほぼ、π/4、3・π/4、5・π/4、7・π/4の4位相のいずれかとなる。そこで、各キャリア対応のデータをそれぞれ4乗し2πに対する剰余をとると、この値は元のデータに誤差が無い場合はπ、元のデータに位相誤差がある場合はその4倍の値となることから位相誤差検出を行う。実際には位相誤差検出器11では多数のキャリアのデータについて上記操作を行い、その結果を平均化することで検出の精度を向上する。
【0010】
こうして求めた位相誤差εは差動復調器11の出力に基づくものであるため、このときの信号周波数の誤差ζとの間に以下の関係を持つ。
ζ=ε/T
ここに、Tはガードインターバルを含むシンボル期間である。
【0011】
周波数制御手段13はこの位相誤差εが少なくなるように局部発振器4の周波数を制御することで周波数変換器3から出力される中間周波信号の周波数を制御して直交復調器6から与えられるベースバンド信号の周波数誤差ζを0に近づけるよう動作する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この位相誤差検出に基づく周波数制御処理においては信号の周波数誤差が大きく差動復調器11の出力データに含まれる位相誤差が大きい場合には正しく周波数の誤差を反映した出力を得られないという問題がある。例えば、差動復調器11出力データの位相が本来の位相点から約π/2ずれてあらわれる場合、このデータを4乗して2πに対する剰余をとると、この値の位相はすべてπとなり、この結果を使って局部発振器4の周波数を制御しても信号の周波数のずれは補正されない。そればかりかこの差動復調器11出力データに約π/2の位相誤差を生ずる信号周波数に対し誤った引き込み制御を行う結果となる。これは、各キャリアの位相データが本来の位相点からπおよび3・π/2等ずれる場合についても同様である。
【0013】
また、この位相誤差検出に基づく周波数制御処理においては各キャリアに対する識別をしないため、更に周波数誤差が大きくOFDMの各キャリア間隔の±1/2を越える場合、この周波数誤差の検出および補正ができないという問題がある。
【0014】
また、信号の伝送フレームおよび各シンボルへのタイミング同期処理は同期信号検出器8によりフレーム同期信号中のヌルシンボルをエンベロープ検波して検出した信号に基づき行われるため、信号に反射波や雑音が重畳する場合など正確なタイミングを得ることが困難となる。特に、車載受信機やポータブル受信機などの劣悪な受信条件での動作が求められる受信機についてはこの問題が大きかった。
【0015】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、各キャリアが差動位相変調されたOFDM方式を用いるデジタル放送に対応の受信機において比較的大きな信号周波数の誤差に対してもこれを正しく検出して自動的に補正するとともに信号に反射波や雑音が重畳する場合にも正確なタイミング同期を得るディジタル放送受信機を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るディジタル放送受信機においては、放送波受信信号のエンベロープ検出に基づく同期信号検出器と、放送波受信信号の各伝送シンボルに対して一括して各キャリアの位相検出を行うDFT処理手段と、時間的に隣り合う伝送シンボルの各キャリア毎の位相変化に基づく差動復調器と、この差動復調器出力データに対する位相誤差検出器と、各伝送フレーム毎に送信され各キャリアの位相基準を与える固定パターンシンボル(位相基準シンボル)の復調データの処理に基づきほぼキャリア間隔単位の周波数誤差検出を行う第1の周波数誤差検出器と、ほぼキャリア間隔以内の周波数誤差検出を行う第2の周波数誤差検出器と、前記同期信号検出器、位相誤差検出器、第1の周波数誤差検出器および第2の周波数誤差検出器の出力が各々接続される制御装置を備えるものである。
【0017】
また、放送波受信信号の各伝送シンボルに対して一括して各キャリアの位相検出を行うDFT処理手段と、時間的に隣り合う伝送シンボルの各キャリア毎の位相変化に基づく差動復調器と、この差動復調器出力データに対する位相誤差検出器と、各伝送フレーム毎に送信され各キャリアの位相基準を与える固定パターンシンボル(位相基準シンボル)の復調データの処理に基づきほぼキャリア間隔単位の周波数誤差検出を行う第1の周波数誤差検出器と、ほぼキャリア間隔以内の周波数誤差検出を行う第2の周波数誤差検出器と、位相基準シンボルの復調データ処理に基づき前記DFT処理手段によるDFT処理タイミングと位相基準シンボル先頭タイミングとの時間誤差を検出する時間誤差検出器と、前記同期信号検出器、位相誤差検出器、第1の周波数誤差検出器、第2の周波数誤差検出器および時間誤差検出器の出力が各々接続される制御装置を備えるものである。
【0018】
また、第1の周波数誤差検出器を、位相基準シンボル復調データに対し位相を補正する位相補正手段、位相補正のための規定値データを蓄える位相基準シンボルデータ保持手段、位相補正手段の出力に対し逆離散フーリエ変換処理(以下、「IDFT処理」という)を施すIDFT手段、IDFT手段の出力に含まれるピーク値を検出するピーク検出器、および、位相基準シンボルデータ保持手段から位相補正手段に与えるデータをシフトさせながら最大ピーク値を求め、その時のシフトの大きさをキャリア間隔単位の周波数誤差として出力する最大値探索手段から構成するものである。
【0019】
また、第2の周波数誤差検出器を、第1の周波数誤差検出器のIDFT手段の出力が最大となるタイミングの1つ前の位相シンボル復調データに対し位相を補正する第1の位相補正手段、IDFT手段の出力が最大となるタイミングの1つ後の位相シンボル復調データに対し位相を補正する第2の位相補正手段、位相補正のための規定値データを蓄える位相基準シンボルデータ保持手段、第1の位相補正手段の出力に対しIDFT処理を行う第1のIDFT手段、第2の位相補正手段の出力に対しIDFT処理を行う第2のIDFT手段、第1の周波数誤差検出器のIDFT手段の出力の符号と第1のIDFT手段の出力の符号と第2のIDFT手段の出力の符号とに基づき周波数誤差を判定する周波数誤差判定手段から構成するものである。
【0020】
また、時間誤差検出器を、位相基準シンボル復調データに対し位相を補正する位相補正手段、位相補正のための規定値データを蓄える位相基準シンボルデータ保持手段、位相補正手段の出力に対しIDFT処理を行うIDFT手段、IDFT手段の出力に含まれるピーク値のタイミングを検出し、時間誤差として出力するピーク検出器から構成するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1であるディジタル放送受信機の構成を示すブロック図である。図において、1はアンテナ、2はRF増幅器、3は周波数変換器、4は局部発振器、5中間周波増幅器、6は直交復調器、7はA/D変換器、8は同期信号検出器、10はDFT処理手段、11は差動復調器、12は位相誤差検出器、14はビタビ復号器、15はMPEG音声デコーダ、16はD/A変換器、17は音声増幅器、18はスピーカ、19は第1の周波数誤差検出器、20は第2の周波数誤差検出器、21は制御装置である。ここに、1〜8、10〜12および14〜18は従来と同等のものである。
【0022】
図において、第1の周波数誤差検出器19は位相基準シンボル復調データに基づき、ほぼキャリア間隔単位の周波数誤差検出を行うものであり、信号の周波数にOFDMのキャリア間隔以上の周波数誤差がある場合にも受信機において、この誤差を補正可能とするものである。以下この動作について説明する。
DABの位相基準シンボルは次のように表現することができる。
【0023】
【数1】
【0024】
ここに、Zkはk番目のキャリアに対する変調成分でありDABの場合、振幅が1で位相の異なる4つの値 exp(j・n・π/2)、(但しn=1〜3)のいずれかの値となる。
【0025】
ここで、Zkの値は固定である。式(1)の信号にDFT処理を施すと出力としてこのZkの配列を得るから理想的にはDFT処理手段10の出力データの配列と既知のZkの配列との間には完全な相関を得ることとなる。また周波数誤差がキャリア間隔の整数倍の場合にはZkの配列の要素を推移させながら相関をとることでこの周波数ずれに相当する推移を与えた場合に相関が最大となることから周波数誤差検出ができる。
【0026】
ところが実際のDFT処理手段10の入力データは、信号の周波数誤差ζおよびDFT処理タイミングと位相基準シンボルとの時間誤差Δtにより次式のように変形する。
【0027】
【数2】
【0028】
これを離散的なデータとして表すと次式となる。
【0029】
【数3】
【0030】
ここに、ξ=2π・ζ/ωとする。
【0031】
このため、DFT処理手段10の出力は次式のようになる。
【0032】
【数4】
【0033】
ここで、ak=hk・Zkとする。
【0034】
ここに、式(4)の第2項I(m)は、信号の周波数誤差ξのためにDFT処理の際の各キャリア間の直交性が崩れて発生するm番目キャリア以外のキャリアからのもれ成分(以下、「キャリア間干渉成分」という)である。この成分は各キャリア対応のデータ毎に比較的ランダムな性質を持っており、相関をとる際のデータ数を十分大きくすることでその影響を軽減することができる。
【0035】
ところが、時間誤差により生じる位相誤差成分2πmΔ/Nは各キャリア対応のデータ毎にその値が異なるため、この成分を残したまま復調データの配列とZkの配列との間で相関をとっても、周波数誤差に関する有意な結果を得ることができない。
【0036】
よって、この実施の形態においては第1の周波数誤差検出は単なる相関計算ではなく、復調データの配列とZkの共役複素数値の配列とを各要素毎に乗算した結果に対しIDFT処理を行い、その結果に対するピーク値の検出を行う。また、復調データの配列とZkの共役複素数値の配列の各要素の対応関係に推移を与えながら以上の処理を繰り返して最も大きなピーク値を与える対応関係を求めて、この対応関係に於ける各配列間の推移の大きさから周波数誤差を求める。
【0037】
図2は第1の周波数誤差検出器の構成を示すブロック図である。図において、101は位相補正手段、102は位相基準シンボルデータ保持手段、103はIDFT手段、104はピーク検出器、105は最大値探索手段である。
【0038】
位相補正手段101は式(4)で表される位相基準シンボル復調データに対し、位相基準シンボルデータ保持手段102に蓄えられた既定値Zkの共役値Zk*を乗ずる。この結果、周波数誤差がない場合、式(4)の a’mの位相はすべて実質的にゼロに補正される。
【0039】
IDFT手段103は、この位相補正された出力に対しIDFT処理を行うが、この処理は次式のように表現できる。
【0040】
【数5】
【0041】
これより、n=Δにおいて総和をとられる項の位相が一定値となることが分かる。このためIDFT手段103の出力にはn=Δの時点に大きなピークが生じ、被総和項に位相回転の残る他の時点には明らかなピークは生じないこと明らかである。ピーク検出器104はIDFT手段103の出力に明らかなピークがあるか否かの判定を行うものである。
【0042】
この明らかなピークが発生する条件は位相補正手段101による既定値Zkによる位相補正が正しく行われることである。最大値探索手段105は復調データの配列とZkの共役複素数値の配列の各要素の対応関係をシフトしながら以上の処理を繰り返して最も大きなピーク値を与える対応関係を求めるもので、この対応関係に於けるシフトの大きさをキャリア間隔を単位とする周波数誤差とし出力するものである。
【0043】
また、第2の周波数誤差検出器20は位相基準シンボル復調データに基づき、ほぼキャリア間隔以内の周波数誤差検出を行うものであり、位相誤差検出器12および第1の周波数誤差検出器による周波数同調制御を行ってなお周波数誤差がある場合にこの誤差を補正可能とするものである。以下、この動作について説明する。
【0044】
この場合、キャリア間隔単位の大きな周波数誤差は第1の周波数誤差検出器出力に基づく周波数同調制御により除かれているため、検出すべき周波数誤差は先に説明の位相誤差検出器12の出力に基づく周波数制御にて発生するN・π/2に相当の誤引き込みである。
【0045】
このとき、位相基準シンボルのn番目データ出力には、図3に示すとおり比較的大きな隣接キャリアからの復調成分が含まれる。従ってこの隣接キャリアからもれ込む成分の大きさおよび位相を検出することにより、誤引き込みによる周波数ずれの正負および大きさを知ることができる。
【0046】
図4は第2の周波数誤差検出器の構成を示すブロック図である。図において、201は第1の位相補正手段、202は第2の位相補正手段、203は位相基準シンボルデータ保持手段、204は第1のIDFT手段、205は第2のIDFT手段、206は周波数誤差判定手段である。
【0047】
第1の位相補正手段201は第1の周波数誤差検出器と同様に位相基準シンボル復調データの配列と位相基準シンボル変調の既定値Zkの複素共役値の配列を要素毎に乗算するものであるが、ここでは第1の周波数誤差検出器において検出した各配列の相関が最大となる関係に対し位相基準シンボルデータの配列要素を正方向にそれぞれ1だけシフトして位相補正処理を行う。
【0048】
こうして位相補正された出力に対し第1のIDFT手段204ではIDFT処理を施す。この時、処理データ数が十分大きければ第1のIDFT手段204の出力には、1要素シフトした位相基準シンボルデータの配列に相関をもつ成分、すなわち図3に示す隣接キャリアによる出力(図中、n−1と示す)を得る。
【0049】
次に、第2の位相補正手段202は位相基準シンボル復調データの配列に対し位相基準シンボルデータの配列要素を負方向にそれぞれ1だけシフトして位相補正処理を行う。こうして、第2のIDFT手段205の出力には、1要素シフトした位相基準シンボルデータの配列に相関をもつ成分、すなわち図3に示す隣接キャリアによる出力(図中、n+1と示す)を得る。
【0050】
周波数誤差判定手段206は第1のIDFT手段204および第2のIDFT手段205の出力を受けて周波数誤差の有無およびその正負を判定するものであり、例えば図3に示すように第1のIDFT手段204の出力(n−1)が第1の周波数誤差検出器19で得たピーク最大値(図中、nに相当)と同符号であり、第2のIDFT手段205の出力(n+1)が第1の周波数誤差検出器19で得たピーク最大値(図中、nに相当)と逆符号でありこれらの振幅が予め定める域値より大きい場合に各キャリアの周波数に正方向の誤差ありと判定する。
【0051】
また、第1および第2のIDFT手段出力と第1の周波数誤差検出器で得たピーク最大値の符号関係が上記と逆でありこれらの振幅が予め定める域値より大きい場合に各キャリアの周波数に負方向の誤差ありと判定する。この判定結果は制御装置21に与えられる。制御装置21ではこれに基づき局部発振器4に対する周波数制御を行う。
【0052】
次に、制御装置21の動作について説明する。図5はこの発明の実施の形態1における制御装置の動作フローチャートである。受信機の電源投入や受信局の変更等により新たに同期、AFC処理を行うことが必要となった場合、制御装置21は最初に同期検出器8の出力に基づくフレーム同期処理301を行う。同期検出器8によりヌルシンボルのタイミングが検出されると制御装置21は、ほぼフレーム周期のタイマーを起動する。このフレーム同期処理はDFT処理手段10にて復調する各シンボルのタイミングを制御するものであり、この同期が確立した時点から、各シンボルデータの復調が正しく行われ差動復調出力にもQPSKに基づく正しいデータが現れることとなる。
【0053】
制御装置21はこの同期確立を待ち位相誤差検出/周波数制御302を行う。この位相誤差検出は位相誤差検出器12により行うものでヌルシンボルを含む場合を除きすべての差動復調データについて実施可能である。制御装置21は復調データに対し適度な間隔で周波数誤差検出、制御を行うことで、これらの処理の負荷を適度に抑えながらきめ細かな制御を行う。この位相誤差検出による周波数制御により周波数誤差が十分小さくなった場合、制御装置21はこの制御完了の判定303を行う。
【0054】
制御装置21は次の段階として第1の周波数誤差検出307を行うが、この処理は先に説明のとおりフレームの先頭から2番目の位相基準シンボル復調データに基づいて行うため先ず判定304でフレーム期間が経過していることを確認し、次に処理305および判定306でフレーム同期が維持されていることを確認する。フレーム期間が経過していない場合は位相誤差検出と制御302に、フレーム同期が確認されない場合はフレーム同期処理301に戻る。
【0055】
第1の周波数誤差検出307にて周波数誤差が検出された場合(308:Yes)、制御装置21は局部発振器4に対しその誤差に応じた周波数制御309を行う。また周波数誤差が検出されない場合(308:No)には先に説明の第2の周波数誤差検出310を行う。この時点においては先の説明で前提としたとおりキャリア間隔の1/2を越えるような大きな周波数誤差は除かれているため、位相誤差検出/制御による誤引き込みを正しく検出することができる。この処理310の結果を判定311で判定して誤引き込みありの場合、処理312にて誤引き込みによる周波数ずれを補償する。
【0056】
このとき、第1および第2の周波数誤差検出/制御動作では周波数誤差について正確な補正を行うものではないが、これらの処理が行われた後でも位相誤差検出/制御302を繰り返し行うため精度のよい周波数同調が確保される。
【0057】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2であるディジタル放送受信機の構成を示すブロック図である。図において、1はアンテナ、2はRF増幅器、3は周波数変換器、4は局部発振器、5中間周波増幅器、6は直交復調器、7はA/D変換器、8は同期信号検出器、10はDFT手段、11は差動復調器、12は位相誤差検出器、14はビタビ復号器、15はMPEG音声デコーダ、16はD/A変換器、17は音声増幅器、18はスピーカ、19は第1の周波数誤差検出器、30は第2の周波数誤差検出器、21は制御装置、22は時間誤差検出器である。ここに、1〜8、10〜12および14〜30は実施の形態1.と同等のものであり、ほぼ同じ動作を行う。
【0058】
図7は時間誤差検出器22の構成を示すブロック図である。図において、401は位相補正手段、402は位相基準シンボルデータ保持手段、403はIDFT手段、404はピーク検出器である。図より明らかなとおり、この構成は最大値探索手段を除いた第1の周波数誤差検出器と同じである。
【0059】
位相補正手段401は式(4)で表される位相基準シンボル復調データに対し、位相基準シンボルデータ保持手段402に蓄えられた既定値Zkの共役値Zk*を乗ずる。この結果、周波数誤差がない場合、式(4)の a’mの位相は実質的にすべてゼロに補正される。IDFT手段403は、この位相補正された出力に対しIDFT処理を行うが、この処理は式(5)のように表現できる。
【0060】
これより、n=Δにおいて総和をとられる項の位相が一定値となることが分かる。このためIDFT手段403の出力にはn=Δの時点に大きなピークが生じ、被総和項に位相回転の残る他の時点には明らかなピークは生じないこと明らかである。ピーク検出器404はこの場合、IDFT手段403の出力に明らかなピークが発生する時点nの検出を行うものである。
【0061】
この明らかなピークの発生する時点nは先に説明のとおり位相基準シンボルに対するDFT処理手段のデータ入力タイミングの誤差を表す。従って、制御装置21は、データ復調タイミングの同期を行うために、ヌルシンボルの検出信号のみに頼るのではなく、この時間誤差検出信号22の出力を参照して同期処理を行う。
【0062】
次に、制御装置21の動作について説明する。図8はこの発明実施の形態2における制御装置の動作フローチャートである。受信機の電源投入や受信局の変更等により新たに同期、AFC処理を行うことが必要となった場合、制御装置21は最初にヌルシンボル検出信号に基づくフレーム同期処理501を行う。この処理によりヌルシンボルのタイミングが検出されると制御装置21は、ほぼフレーム周期のタイマーを起動する。このフレーム同期処理はDFT処理手段にて復調する各シンボルのタイミングを制御するものであり、この同期が確立した時点から、各シンボルデータの復調が正しく行われ差動復調出力にもQPSKに基づく正しいデータが現れることとなる。
【0063】
制御装置21はこの同期確立を待ち位相誤差検出および周波数制御502を行う。この位相誤差検出は先に説明のとおりヌルシンボルを含む場合を除きすべての差動復調データについて実施可能である。制御装置21は復調データに対し適度な間隔で周波数誤差検出、制御を行うことで、これらの処理の負荷を適度に抑えながらきめ細かな制御を行う。この位相誤差検出による周波数制御により周波数誤差が十分小さくなったことを検知して制御装置21はこの制御完了の判定503を行う。
【0064】
制御装置21は次の段階として第1の周波数誤差検出507を行うが、この処理は先に説明のとおりフレームの先頭から2番目の位相基準シンボル復調データに基づいて行うため先ず判定504でフレーム期間が経過していることを確認し、次に処理505および判定506でフレーム同期が維持されていることを確認する。フレーム期間が経過していない場合は位相誤差検出と制御502に、フレーム同期が確認されない場合はフレーム同期処理501に戻る。
【0065】
第1の周波数誤差検出507にて周波数誤差が検出された場合(508:Yes)、制御装置21は局部発振器4に対しその誤差に応じた周波数制御509を行う。また周波数誤差が検出されない場合(508:No)には先に説明の第2の周波数誤差検出510を行う。この時点においては先の説明で前提としたとおりキャリア間隔の1/2を越えるような大きな周波数誤差は除かれているため、位相誤差検出/制御による誤引き込みを正しく検出することができる。この処理510の結果を判定511で判定して誤引き込みありの場合、処理512にて誤引き込みによる周波数ずれを補償する。さらに、データ入力タイミングの誤差検出513を行い、判定514でタイミングの誤差が無いことを確認し、タイミングに誤差が有る場合(514:Yes)、制御装置21はデータ復調タイミングの同期515を行う。また、タイミングに誤差が無い場合(514:No)にはフレーム同期処理501に戻る。
【0066】
このとき、第1および第2の周波数誤差検出/制御動作では周波数誤差について正確な補正を行うものではないが、これらの処理が行われた後でも位相誤差検出/制御502を繰り返し行うため精度のよい周波数同調が確保される。
【0067】
ところで、上記説明では位相誤差検出器12、第1の周波数誤差検出器19、第2の周波数誤差検出器20、制御装置21、時間誤差検出器22等は独立した装置として述べてきたが、これらはそれぞれ単一の装置を共用することが可能である。
【0068】
特に、第1の周波数誤差検出器、第2の周波数誤差検出器および時間誤差検出器の構成手段には共通する部分が多く共用化により装置を簡略化、低価格化できる効果がある。
【0069】
また、位相誤差検出器12、第1の周波数誤差検出器19、第2の周波数誤差検出器20、制御装置21、時間誤差検出器22はデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等を用いてプログラム処理として構成することも可能である。
【0070】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0071】
位相誤差検出に基づく周波数制御処理に誤引き込みが発生した場合にも第2の周波数誤差検出器の出力に基づき誤引き込みを解除して正しい同調点への引き込みを行い得るようになる。また信号の周波数誤差が大きくOFDMの各キャリア間隔を越える場合にも第1の周波数誤差検出器の出力とに基づく周波数同調制御を行うことで周波数誤差の検出および補正を行い得るようになるため、広範な周波数誤差に対応し引き込み周波数精度の高い同調処理を行い得る。
【0072】
更に、制御装置が前記同期検出器出力に基づくタイミング同期が確立した段階において、前記位相誤差検出器の出力と第1の周波数誤差検出器の出力とに基づく周波数同調制御を行い、この周波数同調制御が完了した段階において、前記第2の周波数誤差検出器の出力に基づく周波数同調制御を行うよう動作するため位相誤差検出器、第1の周波数誤差検出器および第2の周波数誤差検出器の各検出動作が適切に行られ周波数同調処理が確実に行われる。
【0073】
また、受信信号に反射波や雑音が重畳する場合にも時間誤差検出器の出力に基づく同期処理を行うことで正確なタイミング同期処理を行い得る。
【0074】
更に、制御装置が同期手段によるタイミング同期が確立した段階において位相誤差検出器の出力と第1の周波数誤差検出器の出力とに基づく周波数同調制御を行い、この周波数同調制御が完了した段階において第2の周波数誤差検出器の出力に基づく周波数同調制御および時間誤差検出器の出力に基づく復調タイミングの同期処理を行うよう動作するため位相誤差検出器、第1の周波数誤差検出器、第2の周波数誤差検出器および時間誤差検出器の各検出動作が適切に行われタイミング同期処理が確実に行われる。
【0075】
また、第1の周波数誤差検出器を位相補正手段、位相基準シンボルデータ保持手段、IDFT手段、ピーク検出器および最大値探索手段から構成するので精度良く周波数誤差検出を行い得る。
【0076】
また、第2の周波数誤差検出器を、第1の位相補正手段、第2の位相補正手段、位相基準シンボルデータ保持手段、第1のIDFT手段、第2のIDFT手段、周波数誤差判定手段から構成するので精度良く周波数誤差検出を行い得る。
【0077】
また、時誤差検出器を位相補正手段、位相基準シンボルデータ保持手段、IDFT手段、およびピーク検出器から構成するので精度良く時間誤差検出を行い得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1であるディジタル放送受信機の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の周波数誤差検出器の構成を示すブロック図である。
【図3】OFDM受信信号に周波数ずれがある場合のDFT処理による復調出力を示す図である。
【図4】第2の周波数誤差検出器の構成を示すブロック図である。
【図5】この発明の実施の形態1における制御装置の動作フローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2であるディジタル放送受信機の構成を示すブロック図である。
【図7】時間誤差検出器の構成を示すブロック図である。
【図8】この発明の実施の形態2における制御装置の動作フローチャートである。
【図9】従来の放送受信機の構成を示すブロック図である。
【図10】DABのデータ伝送フレームの構成図である。
【発明の属する技術分野】
この発明は、フレーム内に固定パターンの同期信号を送出する、各キャリアが差動位相変調され直交周波数分割多重(OFDM)変調されたデジタル放送方式に対応するデジタル放送受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
OFDM方式によるディジタル変調により音声信号データを放送する方式としてITU−R勧告BS.774に記載されるディジタル音声放送方式(以下、「DAB」(Digital Audio Broadcasting)という)がある。
【0003】
図9は従来のディジタル放送受信機の構成を示すブロック図である。図において、1はアンテナ、2はRF増幅器、3は周波数変換器、4は局部発振器、5中間周波増幅器、6は直交復調器、7はA/D変換器、8は同期信号検出器、9は同期制御手段、10はDFT処理手段、11は差動復調器、12は位相誤差検出器、13は周波数同調制御手段、14はビタビ復号器、15はMPEG音声デコーダ、16はD/A変換器、17は音声増幅器、18はスピーカである。
【0004】
以上のように構成された受信機において、アンテナ1にて受信された放送波はRF増幅器2において増幅、周波数変換器3にて周波数変換、中間周波増幅器5にて隣接チャンネル波など不要成分の除去および増幅、直交復調器6にて検波が行われ、ベースバンド信号としてA/D変換器7に与えられる。
【0005】
A/D変換器7によりサンプリングされた信号はDFT手段10にて複素離散フーリエ変換処理(以下、「DFT処理」という)が行われ4相差動位相変調(DQPSK)された各伝送キャリアの位相が検出される。続く差動復調器11では時間的に隣接する2伝送シンボルの同一キャリアの変調位相を比較しこの間の位相推移を出力する処理(差動復調)が行われる。差動復調されたデータは、送信側にて変調を行う際のキャリア順序規則に従い、順次ビタビ復号器14に対し出力される。
【0006】
ビタビ復号器14では、送信側にて行われた複数伝送シンボルにまたがる時間インターリーブの解除を行うとともに、畳み込み符号化して伝送されたデータの復号を行う。この際、伝送路で発生するデータの誤り訂正が行われる。
【0007】
MPEG音声デコーダ15は、ISO/MPEG1レイヤー2の規定に従いビタビ復号器14から出力される圧縮されたDAB放送音声データを伸張しD/A変換器16に与える。D/A変換器16にてアナログ変換された音声信号は、音声増幅器17をとおしてスピーカ18より再生される。
【0008】
ここで、同期信号検出器8は図10に示すDABの伝送信号中のフレーム同期信号の内ヌルシンボル(=信号なしの期間)をエンベロープ検波により検出するものであり、この出力は同期制御手段9を通して、DFT処理手段9にて行われるDFT処理が正しく信号の伝送フレームおよび各シンボルに同期して行われるためのタイミング信号となる。
【0009】
位相誤差検出器12は、差動復調器11より出力される各キャリアの位相データの本来の位相点からの誤差を検出するものである。すなわち、DABでは直交復調器6に与えられる信号の周波数が正しい場合には、差動復調器11より出力される各キャリア対応の作動復調データの位相はほぼ、π/4、3・π/4、5・π/4、7・π/4の4位相のいずれかとなる。そこで、各キャリア対応のデータをそれぞれ4乗し2πに対する剰余をとると、この値は元のデータに誤差が無い場合はπ、元のデータに位相誤差がある場合はその4倍の値となることから位相誤差検出を行う。実際には位相誤差検出器11では多数のキャリアのデータについて上記操作を行い、その結果を平均化することで検出の精度を向上する。
【0010】
こうして求めた位相誤差εは差動復調器11の出力に基づくものであるため、このときの信号周波数の誤差ζとの間に以下の関係を持つ。
ζ=ε/T
ここに、Tはガードインターバルを含むシンボル期間である。
【0011】
周波数制御手段13はこの位相誤差εが少なくなるように局部発振器4の周波数を制御することで周波数変換器3から出力される中間周波信号の周波数を制御して直交復調器6から与えられるベースバンド信号の周波数誤差ζを0に近づけるよう動作する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この位相誤差検出に基づく周波数制御処理においては信号の周波数誤差が大きく差動復調器11の出力データに含まれる位相誤差が大きい場合には正しく周波数の誤差を反映した出力を得られないという問題がある。例えば、差動復調器11出力データの位相が本来の位相点から約π/2ずれてあらわれる場合、このデータを4乗して2πに対する剰余をとると、この値の位相はすべてπとなり、この結果を使って局部発振器4の周波数を制御しても信号の周波数のずれは補正されない。そればかりかこの差動復調器11出力データに約π/2の位相誤差を生ずる信号周波数に対し誤った引き込み制御を行う結果となる。これは、各キャリアの位相データが本来の位相点からπおよび3・π/2等ずれる場合についても同様である。
【0013】
また、この位相誤差検出に基づく周波数制御処理においては各キャリアに対する識別をしないため、更に周波数誤差が大きくOFDMの各キャリア間隔の±1/2を越える場合、この周波数誤差の検出および補正ができないという問題がある。
【0014】
また、信号の伝送フレームおよび各シンボルへのタイミング同期処理は同期信号検出器8によりフレーム同期信号中のヌルシンボルをエンベロープ検波して検出した信号に基づき行われるため、信号に反射波や雑音が重畳する場合など正確なタイミングを得ることが困難となる。特に、車載受信機やポータブル受信機などの劣悪な受信条件での動作が求められる受信機についてはこの問題が大きかった。
【0015】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、各キャリアが差動位相変調されたOFDM方式を用いるデジタル放送に対応の受信機において比較的大きな信号周波数の誤差に対してもこれを正しく検出して自動的に補正するとともに信号に反射波や雑音が重畳する場合にも正確なタイミング同期を得るディジタル放送受信機を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るディジタル放送受信機においては、放送波受信信号のエンベロープ検出に基づく同期信号検出器と、放送波受信信号の各伝送シンボルに対して一括して各キャリアの位相検出を行うDFT処理手段と、時間的に隣り合う伝送シンボルの各キャリア毎の位相変化に基づく差動復調器と、この差動復調器出力データに対する位相誤差検出器と、各伝送フレーム毎に送信され各キャリアの位相基準を与える固定パターンシンボル(位相基準シンボル)の復調データの処理に基づきほぼキャリア間隔単位の周波数誤差検出を行う第1の周波数誤差検出器と、ほぼキャリア間隔以内の周波数誤差検出を行う第2の周波数誤差検出器と、前記同期信号検出器、位相誤差検出器、第1の周波数誤差検出器および第2の周波数誤差検出器の出力が各々接続される制御装置を備えるものである。
【0017】
また、放送波受信信号の各伝送シンボルに対して一括して各キャリアの位相検出を行うDFT処理手段と、時間的に隣り合う伝送シンボルの各キャリア毎の位相変化に基づく差動復調器と、この差動復調器出力データに対する位相誤差検出器と、各伝送フレーム毎に送信され各キャリアの位相基準を与える固定パターンシンボル(位相基準シンボル)の復調データの処理に基づきほぼキャリア間隔単位の周波数誤差検出を行う第1の周波数誤差検出器と、ほぼキャリア間隔以内の周波数誤差検出を行う第2の周波数誤差検出器と、位相基準シンボルの復調データ処理に基づき前記DFT処理手段によるDFT処理タイミングと位相基準シンボル先頭タイミングとの時間誤差を検出する時間誤差検出器と、前記同期信号検出器、位相誤差検出器、第1の周波数誤差検出器、第2の周波数誤差検出器および時間誤差検出器の出力が各々接続される制御装置を備えるものである。
【0018】
また、第1の周波数誤差検出器を、位相基準シンボル復調データに対し位相を補正する位相補正手段、位相補正のための規定値データを蓄える位相基準シンボルデータ保持手段、位相補正手段の出力に対し逆離散フーリエ変換処理(以下、「IDFT処理」という)を施すIDFT手段、IDFT手段の出力に含まれるピーク値を検出するピーク検出器、および、位相基準シンボルデータ保持手段から位相補正手段に与えるデータをシフトさせながら最大ピーク値を求め、その時のシフトの大きさをキャリア間隔単位の周波数誤差として出力する最大値探索手段から構成するものである。
【0019】
また、第2の周波数誤差検出器を、第1の周波数誤差検出器のIDFT手段の出力が最大となるタイミングの1つ前の位相シンボル復調データに対し位相を補正する第1の位相補正手段、IDFT手段の出力が最大となるタイミングの1つ後の位相シンボル復調データに対し位相を補正する第2の位相補正手段、位相補正のための規定値データを蓄える位相基準シンボルデータ保持手段、第1の位相補正手段の出力に対しIDFT処理を行う第1のIDFT手段、第2の位相補正手段の出力に対しIDFT処理を行う第2のIDFT手段、第1の周波数誤差検出器のIDFT手段の出力の符号と第1のIDFT手段の出力の符号と第2のIDFT手段の出力の符号とに基づき周波数誤差を判定する周波数誤差判定手段から構成するものである。
【0020】
また、時間誤差検出器を、位相基準シンボル復調データに対し位相を補正する位相補正手段、位相補正のための規定値データを蓄える位相基準シンボルデータ保持手段、位相補正手段の出力に対しIDFT処理を行うIDFT手段、IDFT手段の出力に含まれるピーク値のタイミングを検出し、時間誤差として出力するピーク検出器から構成するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1であるディジタル放送受信機の構成を示すブロック図である。図において、1はアンテナ、2はRF増幅器、3は周波数変換器、4は局部発振器、5中間周波増幅器、6は直交復調器、7はA/D変換器、8は同期信号検出器、10はDFT処理手段、11は差動復調器、12は位相誤差検出器、14はビタビ復号器、15はMPEG音声デコーダ、16はD/A変換器、17は音声増幅器、18はスピーカ、19は第1の周波数誤差検出器、20は第2の周波数誤差検出器、21は制御装置である。ここに、1〜8、10〜12および14〜18は従来と同等のものである。
【0022】
図において、第1の周波数誤差検出器19は位相基準シンボル復調データに基づき、ほぼキャリア間隔単位の周波数誤差検出を行うものであり、信号の周波数にOFDMのキャリア間隔以上の周波数誤差がある場合にも受信機において、この誤差を補正可能とするものである。以下この動作について説明する。
DABの位相基準シンボルは次のように表現することができる。
【0023】
【数1】
【0024】
ここに、Zkはk番目のキャリアに対する変調成分でありDABの場合、振幅が1で位相の異なる4つの値 exp(j・n・π/2)、(但しn=1〜3)のいずれかの値となる。
【0025】
ここで、Zkの値は固定である。式(1)の信号にDFT処理を施すと出力としてこのZkの配列を得るから理想的にはDFT処理手段10の出力データの配列と既知のZkの配列との間には完全な相関を得ることとなる。また周波数誤差がキャリア間隔の整数倍の場合にはZkの配列の要素を推移させながら相関をとることでこの周波数ずれに相当する推移を与えた場合に相関が最大となることから周波数誤差検出ができる。
【0026】
ところが実際のDFT処理手段10の入力データは、信号の周波数誤差ζおよびDFT処理タイミングと位相基準シンボルとの時間誤差Δtにより次式のように変形する。
【0027】
【数2】
【0028】
これを離散的なデータとして表すと次式となる。
【0029】
【数3】
【0030】
ここに、ξ=2π・ζ/ωとする。
【0031】
このため、DFT処理手段10の出力は次式のようになる。
【0032】
【数4】
【0033】
ここで、ak=hk・Zkとする。
【0034】
ここに、式(4)の第2項I(m)は、信号の周波数誤差ξのためにDFT処理の際の各キャリア間の直交性が崩れて発生するm番目キャリア以外のキャリアからのもれ成分(以下、「キャリア間干渉成分」という)である。この成分は各キャリア対応のデータ毎に比較的ランダムな性質を持っており、相関をとる際のデータ数を十分大きくすることでその影響を軽減することができる。
【0035】
ところが、時間誤差により生じる位相誤差成分2πmΔ/Nは各キャリア対応のデータ毎にその値が異なるため、この成分を残したまま復調データの配列とZkの配列との間で相関をとっても、周波数誤差に関する有意な結果を得ることができない。
【0036】
よって、この実施の形態においては第1の周波数誤差検出は単なる相関計算ではなく、復調データの配列とZkの共役複素数値の配列とを各要素毎に乗算した結果に対しIDFT処理を行い、その結果に対するピーク値の検出を行う。また、復調データの配列とZkの共役複素数値の配列の各要素の対応関係に推移を与えながら以上の処理を繰り返して最も大きなピーク値を与える対応関係を求めて、この対応関係に於ける各配列間の推移の大きさから周波数誤差を求める。
【0037】
図2は第1の周波数誤差検出器の構成を示すブロック図である。図において、101は位相補正手段、102は位相基準シンボルデータ保持手段、103はIDFT手段、104はピーク検出器、105は最大値探索手段である。
【0038】
位相補正手段101は式(4)で表される位相基準シンボル復調データに対し、位相基準シンボルデータ保持手段102に蓄えられた既定値Zkの共役値Zk*を乗ずる。この結果、周波数誤差がない場合、式(4)の a’mの位相はすべて実質的にゼロに補正される。
【0039】
IDFT手段103は、この位相補正された出力に対しIDFT処理を行うが、この処理は次式のように表現できる。
【0040】
【数5】
【0041】
これより、n=Δにおいて総和をとられる項の位相が一定値となることが分かる。このためIDFT手段103の出力にはn=Δの時点に大きなピークが生じ、被総和項に位相回転の残る他の時点には明らかなピークは生じないこと明らかである。ピーク検出器104はIDFT手段103の出力に明らかなピークがあるか否かの判定を行うものである。
【0042】
この明らかなピークが発生する条件は位相補正手段101による既定値Zkによる位相補正が正しく行われることである。最大値探索手段105は復調データの配列とZkの共役複素数値の配列の各要素の対応関係をシフトしながら以上の処理を繰り返して最も大きなピーク値を与える対応関係を求めるもので、この対応関係に於けるシフトの大きさをキャリア間隔を単位とする周波数誤差とし出力するものである。
【0043】
また、第2の周波数誤差検出器20は位相基準シンボル復調データに基づき、ほぼキャリア間隔以内の周波数誤差検出を行うものであり、位相誤差検出器12および第1の周波数誤差検出器による周波数同調制御を行ってなお周波数誤差がある場合にこの誤差を補正可能とするものである。以下、この動作について説明する。
【0044】
この場合、キャリア間隔単位の大きな周波数誤差は第1の周波数誤差検出器出力に基づく周波数同調制御により除かれているため、検出すべき周波数誤差は先に説明の位相誤差検出器12の出力に基づく周波数制御にて発生するN・π/2に相当の誤引き込みである。
【0045】
このとき、位相基準シンボルのn番目データ出力には、図3に示すとおり比較的大きな隣接キャリアからの復調成分が含まれる。従ってこの隣接キャリアからもれ込む成分の大きさおよび位相を検出することにより、誤引き込みによる周波数ずれの正負および大きさを知ることができる。
【0046】
図4は第2の周波数誤差検出器の構成を示すブロック図である。図において、201は第1の位相補正手段、202は第2の位相補正手段、203は位相基準シンボルデータ保持手段、204は第1のIDFT手段、205は第2のIDFT手段、206は周波数誤差判定手段である。
【0047】
第1の位相補正手段201は第1の周波数誤差検出器と同様に位相基準シンボル復調データの配列と位相基準シンボル変調の既定値Zkの複素共役値の配列を要素毎に乗算するものであるが、ここでは第1の周波数誤差検出器において検出した各配列の相関が最大となる関係に対し位相基準シンボルデータの配列要素を正方向にそれぞれ1だけシフトして位相補正処理を行う。
【0048】
こうして位相補正された出力に対し第1のIDFT手段204ではIDFT処理を施す。この時、処理データ数が十分大きければ第1のIDFT手段204の出力には、1要素シフトした位相基準シンボルデータの配列に相関をもつ成分、すなわち図3に示す隣接キャリアによる出力(図中、n−1と示す)を得る。
【0049】
次に、第2の位相補正手段202は位相基準シンボル復調データの配列に対し位相基準シンボルデータの配列要素を負方向にそれぞれ1だけシフトして位相補正処理を行う。こうして、第2のIDFT手段205の出力には、1要素シフトした位相基準シンボルデータの配列に相関をもつ成分、すなわち図3に示す隣接キャリアによる出力(図中、n+1と示す)を得る。
【0050】
周波数誤差判定手段206は第1のIDFT手段204および第2のIDFT手段205の出力を受けて周波数誤差の有無およびその正負を判定するものであり、例えば図3に示すように第1のIDFT手段204の出力(n−1)が第1の周波数誤差検出器19で得たピーク最大値(図中、nに相当)と同符号であり、第2のIDFT手段205の出力(n+1)が第1の周波数誤差検出器19で得たピーク最大値(図中、nに相当)と逆符号でありこれらの振幅が予め定める域値より大きい場合に各キャリアの周波数に正方向の誤差ありと判定する。
【0051】
また、第1および第2のIDFT手段出力と第1の周波数誤差検出器で得たピーク最大値の符号関係が上記と逆でありこれらの振幅が予め定める域値より大きい場合に各キャリアの周波数に負方向の誤差ありと判定する。この判定結果は制御装置21に与えられる。制御装置21ではこれに基づき局部発振器4に対する周波数制御を行う。
【0052】
次に、制御装置21の動作について説明する。図5はこの発明の実施の形態1における制御装置の動作フローチャートである。受信機の電源投入や受信局の変更等により新たに同期、AFC処理を行うことが必要となった場合、制御装置21は最初に同期検出器8の出力に基づくフレーム同期処理301を行う。同期検出器8によりヌルシンボルのタイミングが検出されると制御装置21は、ほぼフレーム周期のタイマーを起動する。このフレーム同期処理はDFT処理手段10にて復調する各シンボルのタイミングを制御するものであり、この同期が確立した時点から、各シンボルデータの復調が正しく行われ差動復調出力にもQPSKに基づく正しいデータが現れることとなる。
【0053】
制御装置21はこの同期確立を待ち位相誤差検出/周波数制御302を行う。この位相誤差検出は位相誤差検出器12により行うものでヌルシンボルを含む場合を除きすべての差動復調データについて実施可能である。制御装置21は復調データに対し適度な間隔で周波数誤差検出、制御を行うことで、これらの処理の負荷を適度に抑えながらきめ細かな制御を行う。この位相誤差検出による周波数制御により周波数誤差が十分小さくなった場合、制御装置21はこの制御完了の判定303を行う。
【0054】
制御装置21は次の段階として第1の周波数誤差検出307を行うが、この処理は先に説明のとおりフレームの先頭から2番目の位相基準シンボル復調データに基づいて行うため先ず判定304でフレーム期間が経過していることを確認し、次に処理305および判定306でフレーム同期が維持されていることを確認する。フレーム期間が経過していない場合は位相誤差検出と制御302に、フレーム同期が確認されない場合はフレーム同期処理301に戻る。
【0055】
第1の周波数誤差検出307にて周波数誤差が検出された場合(308:Yes)、制御装置21は局部発振器4に対しその誤差に応じた周波数制御309を行う。また周波数誤差が検出されない場合(308:No)には先に説明の第2の周波数誤差検出310を行う。この時点においては先の説明で前提としたとおりキャリア間隔の1/2を越えるような大きな周波数誤差は除かれているため、位相誤差検出/制御による誤引き込みを正しく検出することができる。この処理310の結果を判定311で判定して誤引き込みありの場合、処理312にて誤引き込みによる周波数ずれを補償する。
【0056】
このとき、第1および第2の周波数誤差検出/制御動作では周波数誤差について正確な補正を行うものではないが、これらの処理が行われた後でも位相誤差検出/制御302を繰り返し行うため精度のよい周波数同調が確保される。
【0057】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2であるディジタル放送受信機の構成を示すブロック図である。図において、1はアンテナ、2はRF増幅器、3は周波数変換器、4は局部発振器、5中間周波増幅器、6は直交復調器、7はA/D変換器、8は同期信号検出器、10はDFT手段、11は差動復調器、12は位相誤差検出器、14はビタビ復号器、15はMPEG音声デコーダ、16はD/A変換器、17は音声増幅器、18はスピーカ、19は第1の周波数誤差検出器、30は第2の周波数誤差検出器、21は制御装置、22は時間誤差検出器である。ここに、1〜8、10〜12および14〜30は実施の形態1.と同等のものであり、ほぼ同じ動作を行う。
【0058】
図7は時間誤差検出器22の構成を示すブロック図である。図において、401は位相補正手段、402は位相基準シンボルデータ保持手段、403はIDFT手段、404はピーク検出器である。図より明らかなとおり、この構成は最大値探索手段を除いた第1の周波数誤差検出器と同じである。
【0059】
位相補正手段401は式(4)で表される位相基準シンボル復調データに対し、位相基準シンボルデータ保持手段402に蓄えられた既定値Zkの共役値Zk*を乗ずる。この結果、周波数誤差がない場合、式(4)の a’mの位相は実質的にすべてゼロに補正される。IDFT手段403は、この位相補正された出力に対しIDFT処理を行うが、この処理は式(5)のように表現できる。
【0060】
これより、n=Δにおいて総和をとられる項の位相が一定値となることが分かる。このためIDFT手段403の出力にはn=Δの時点に大きなピークが生じ、被総和項に位相回転の残る他の時点には明らかなピークは生じないこと明らかである。ピーク検出器404はこの場合、IDFT手段403の出力に明らかなピークが発生する時点nの検出を行うものである。
【0061】
この明らかなピークの発生する時点nは先に説明のとおり位相基準シンボルに対するDFT処理手段のデータ入力タイミングの誤差を表す。従って、制御装置21は、データ復調タイミングの同期を行うために、ヌルシンボルの検出信号のみに頼るのではなく、この時間誤差検出信号22の出力を参照して同期処理を行う。
【0062】
次に、制御装置21の動作について説明する。図8はこの発明実施の形態2における制御装置の動作フローチャートである。受信機の電源投入や受信局の変更等により新たに同期、AFC処理を行うことが必要となった場合、制御装置21は最初にヌルシンボル検出信号に基づくフレーム同期処理501を行う。この処理によりヌルシンボルのタイミングが検出されると制御装置21は、ほぼフレーム周期のタイマーを起動する。このフレーム同期処理はDFT処理手段にて復調する各シンボルのタイミングを制御するものであり、この同期が確立した時点から、各シンボルデータの復調が正しく行われ差動復調出力にもQPSKに基づく正しいデータが現れることとなる。
【0063】
制御装置21はこの同期確立を待ち位相誤差検出および周波数制御502を行う。この位相誤差検出は先に説明のとおりヌルシンボルを含む場合を除きすべての差動復調データについて実施可能である。制御装置21は復調データに対し適度な間隔で周波数誤差検出、制御を行うことで、これらの処理の負荷を適度に抑えながらきめ細かな制御を行う。この位相誤差検出による周波数制御により周波数誤差が十分小さくなったことを検知して制御装置21はこの制御完了の判定503を行う。
【0064】
制御装置21は次の段階として第1の周波数誤差検出507を行うが、この処理は先に説明のとおりフレームの先頭から2番目の位相基準シンボル復調データに基づいて行うため先ず判定504でフレーム期間が経過していることを確認し、次に処理505および判定506でフレーム同期が維持されていることを確認する。フレーム期間が経過していない場合は位相誤差検出と制御502に、フレーム同期が確認されない場合はフレーム同期処理501に戻る。
【0065】
第1の周波数誤差検出507にて周波数誤差が検出された場合(508:Yes)、制御装置21は局部発振器4に対しその誤差に応じた周波数制御509を行う。また周波数誤差が検出されない場合(508:No)には先に説明の第2の周波数誤差検出510を行う。この時点においては先の説明で前提としたとおりキャリア間隔の1/2を越えるような大きな周波数誤差は除かれているため、位相誤差検出/制御による誤引き込みを正しく検出することができる。この処理510の結果を判定511で判定して誤引き込みありの場合、処理512にて誤引き込みによる周波数ずれを補償する。さらに、データ入力タイミングの誤差検出513を行い、判定514でタイミングの誤差が無いことを確認し、タイミングに誤差が有る場合(514:Yes)、制御装置21はデータ復調タイミングの同期515を行う。また、タイミングに誤差が無い場合(514:No)にはフレーム同期処理501に戻る。
【0066】
このとき、第1および第2の周波数誤差検出/制御動作では周波数誤差について正確な補正を行うものではないが、これらの処理が行われた後でも位相誤差検出/制御502を繰り返し行うため精度のよい周波数同調が確保される。
【0067】
ところで、上記説明では位相誤差検出器12、第1の周波数誤差検出器19、第2の周波数誤差検出器20、制御装置21、時間誤差検出器22等は独立した装置として述べてきたが、これらはそれぞれ単一の装置を共用することが可能である。
【0068】
特に、第1の周波数誤差検出器、第2の周波数誤差検出器および時間誤差検出器の構成手段には共通する部分が多く共用化により装置を簡略化、低価格化できる効果がある。
【0069】
また、位相誤差検出器12、第1の周波数誤差検出器19、第2の周波数誤差検出器20、制御装置21、時間誤差検出器22はデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等を用いてプログラム処理として構成することも可能である。
【0070】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0071】
位相誤差検出に基づく周波数制御処理に誤引き込みが発生した場合にも第2の周波数誤差検出器の出力に基づき誤引き込みを解除して正しい同調点への引き込みを行い得るようになる。また信号の周波数誤差が大きくOFDMの各キャリア間隔を越える場合にも第1の周波数誤差検出器の出力とに基づく周波数同調制御を行うことで周波数誤差の検出および補正を行い得るようになるため、広範な周波数誤差に対応し引き込み周波数精度の高い同調処理を行い得る。
【0072】
更に、制御装置が前記同期検出器出力に基づくタイミング同期が確立した段階において、前記位相誤差検出器の出力と第1の周波数誤差検出器の出力とに基づく周波数同調制御を行い、この周波数同調制御が完了した段階において、前記第2の周波数誤差検出器の出力に基づく周波数同調制御を行うよう動作するため位相誤差検出器、第1の周波数誤差検出器および第2の周波数誤差検出器の各検出動作が適切に行られ周波数同調処理が確実に行われる。
【0073】
また、受信信号に反射波や雑音が重畳する場合にも時間誤差検出器の出力に基づく同期処理を行うことで正確なタイミング同期処理を行い得る。
【0074】
更に、制御装置が同期手段によるタイミング同期が確立した段階において位相誤差検出器の出力と第1の周波数誤差検出器の出力とに基づく周波数同調制御を行い、この周波数同調制御が完了した段階において第2の周波数誤差検出器の出力に基づく周波数同調制御および時間誤差検出器の出力に基づく復調タイミングの同期処理を行うよう動作するため位相誤差検出器、第1の周波数誤差検出器、第2の周波数誤差検出器および時間誤差検出器の各検出動作が適切に行われタイミング同期処理が確実に行われる。
【0075】
また、第1の周波数誤差検出器を位相補正手段、位相基準シンボルデータ保持手段、IDFT手段、ピーク検出器および最大値探索手段から構成するので精度良く周波数誤差検出を行い得る。
【0076】
また、第2の周波数誤差検出器を、第1の位相補正手段、第2の位相補正手段、位相基準シンボルデータ保持手段、第1のIDFT手段、第2のIDFT手段、周波数誤差判定手段から構成するので精度良く周波数誤差検出を行い得る。
【0077】
また、時誤差検出器を位相補正手段、位相基準シンボルデータ保持手段、IDFT手段、およびピーク検出器から構成するので精度良く時間誤差検出を行い得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1であるディジタル放送受信機の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の周波数誤差検出器の構成を示すブロック図である。
【図3】OFDM受信信号に周波数ずれがある場合のDFT処理による復調出力を示す図である。
【図4】第2の周波数誤差検出器の構成を示すブロック図である。
【図5】この発明の実施の形態1における制御装置の動作フローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2であるディジタル放送受信機の構成を示すブロック図である。
【図7】時間誤差検出器の構成を示すブロック図である。
【図8】この発明の実施の形態2における制御装置の動作フローチャートである。
【図9】従来の放送受信機の構成を示すブロック図である。
【図10】DABのデータ伝送フレームの構成図である。
Claims (5)
- 各キャリアが差動位相変調された直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式を用いるデジタル放送に対応し、放送波受信信号のエンベロープ検出に基づく同期信号検出器と、
放送波受信信号の各伝送シンボルに対して一括して各キャリアの位相検出を行うDFT処理手段と、
時間的に隣り合う伝送シンボルの各キャリア毎の位相変化に基づく差動復調器と、
この差動復調器出力データに対する位相誤差検出器と、
各伝送フレーム毎に送信され各キャリアの位相基準を与える固定パターンシンボル(位相基準シンボル)の復調データの処理に基づきほぼキャリア間隔単位の周波数誤差検出を行う第1の周波数誤差検出器と、
ほぼキャリア間隔以内の周波数誤差検出を行う第2の周波数誤差検出器と、
前記同期信号検出器、位相誤差検出器、第1の周波数誤差検出器および第2の周波数誤差検出器の出力が各々接続される制御装置
を備えるとともに、この制御装置が
前記同期検出器出力に基づくタイミング同期が確立した段階において、前記位相誤差検出器の出力と第1の周波数誤差検出器の出力とに基づく周波数同調制御を行い、
この周波数同調制御が完了した段階において、前記第2の周波数誤差検出器の出力に基づく周波数同調制御を行う
よう構成したことを特徴とするディジタル放送受信機。 - 各キャリアが差動位相変調された直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式を用いるデジタル放送に対応し、放送波受信信号のエンベロープ検出に基づく同期信号検出器と、
放送波受信信号の各伝送シンボルに対して一括して各キャリアの位相検出を行うDFT処理手段と、
時間的に隣り合う伝送シンボルの各キャリア毎の位相変化に基づく差動復調器と、
この差動復調器出力データに対する位相誤差検出器と、
各伝送フレーム毎に送信され各キャリアの位相基準を与える固定パターンシンボル(位相基準シンボル)の復調データの処理に基づきほぼキャリア間隔単位の周波数誤差検出を行う第1の周波数誤差検出器と、
ほぼキャリア間隔以内の周波数誤差検出を行う第2の周波数誤差検出器と、
位相基準シンボルの復調データ処理に基づき前記DFT処理手段によるDFT処理タイミングと位相基準シンボル先頭タイミングとの時間誤差を検出する時間誤差検出器と、
前記同期信号検出器、位相誤差検出器、第1の周波数誤差検出器、第2の周波数誤差検出器および時間誤差検出器の出力が各々接続される制御装置
を備えるとともに、この制御装置が、
前記同期手段によるタイミング同期が確立した段階において、前記位相誤差検出器の出力と第1の周波数誤差検出器の出力とに基づく周波数同調制御を行い、
この周波数同調制御が完了した段階において、前記第2の周波数誤差検出器の出力に基づく周波数同調制御および前記時間誤差検出器の出力に基づく復調タイミングの同期処理を行う
よう動作することを特徴とするディジタル放送受信機。 - 第1の周波数誤差検出器を、
位相基準シンボル復調データに対し位相を補正する位相補正手段、
位相補正のための規定値データを蓄える位相基準シンボルデータ保持手段、
位相補正手段の出力に対しIDFT処理を行うIDFT手段、
IDFT手段の出力に含まれるピーク値を検出するピーク検出器、および、
位相基準シンボルデータ保持手段から位相補正手段に与えるデータをシフトさせながら最大ピーク値を求め、その時のシフトの大きさをキャリア間隔単位の周波数誤差として出力する最大値探索手段
から構成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載のディジタル放送受信機。 - 第2の周波数誤差検出器を、
前記第1の周波数誤差検出器のIDFT手段の出力が最大となるタイミングの1つ前の位相シンボル復調データに対し位相を補正する第1の位相補正手段、
前記IDFT手段の出力が最大となるタイミングの1つ後の位相シンボル復調データに対し位相を補正する第2の位相補正手段、
位相補正のための規定値データを蓄える位相基準シンボルデータ保持手段、
第1の位相補正手段の出力に対しIDFT処理を行う第1のIDFT手段、
第2の位相補正手段の出力に対しIDFT処理を行う第2のIDFT手段、
前記第1の周波数誤差検出器のIDFT手段の出力の符号と第1のIDFT手段の出力の符号と第2のIDFT手段の出力の符号とに基づき周波数誤差を判定する周波数誤差判定手段
から構成したことを特徴とする請求項3記載のディジタル放送受信機。 - 時間誤差検出器を、
位相基準シンボル復調データに対し位相を補正する位相補正手段、
位相補正のための規定値データを蓄える位相基準シンボルデータ保持手段、
位相補正手段の出力に対しIDFT処理を行うIDFT手段、
IDFT手段の出力に含まれるピーク値のタイミングを検出し、時間誤差として出力するピーク検出器
から構成したことを特徴とする請求項2記載のディジタル放送受信機。
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