JP3551259B2 - 情報機器制御システム、並びに情報機器およびその制御方法 - Google Patents

情報機器制御システム、並びに情報機器およびその制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は情報機器制御システム、並びに情報機器およびその制御方法関するものであり、例えば携帯型のパーソナルコンピュータに対して、アプリケーションプログラムを自動的に起動させるようにした情報機器制御システム、並びに情報機器およびその制御方法関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯型のパーソナルコンピュータ(例えばノートブック型パーソナルコンピュータ、以下PCと称呼する)が普及してきており、またこのPCによって利用される多種多様のアプリケーションプログラムが提供されている。そしてこれらのPCにおいては、それぞれ使用する場所または好みに応じて必要な所定のアプリケーションプログラムをユーザが自らマニュアル操作によって起動させるように成されている。
【0003】
例えばオフィスビルを例にとった場合、そのオフィスビルの会議室においては前記PCを議事録用のワードプロセッサとして使用する場合が多く、この場合にはPCに対してワードプロセッサプログラムとしてのアプリケーションプログラムをユーザが自らマニュアル操作によって起動させるように成される。また同時に必要に応じて会議の進行管理用の時計表示用のアプリケーションプログラムをユーザが自らマニュアル操作によって起動させるように成される。
【0004】
さらに例えば廊下に置いてある電話の設置場所近辺においては、電話番号管理プログラムを必要とする確率が高く、これが必要な場合には同様にユーザが自らマニュアル操作によって前記電話番号管理プログラムを起動させるように成される。また同時に必要に応じてメモが記録できるフリーハンドエディタプログラムも起動させる必要が生じ、この場合も同様にフリーハンドエディタプログラムをユーザが自らマニュアル操作によって起動させるように成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、前記した従来のPCにおいてはそれぞれ必要とするアプリケーションプログラムをユーザが自らマニュアル操作によって起動させる必要があるため、PCを利用しようとする場所に持ち運んだ際に、必ずその場で必要とするアプリケーションプログラムをロードさせる操作が不可欠となる。
【0006】
本発明は、この様な点に着目して成されたものであり、例えばPCを会議室に持ち運んだ場合においては、一般に会議室において使用される議事録用のワードプロセッサプログラムとしてのアプリケーションプログラムを自動的に起動せしめ、また同時に会議の進行管理用の時計表示用のアプリケーションプログラムを自動的に起動せしめるようにし、より時間節約が可能なユーザインタフェース機能を有する情報機器等を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報機器は、ID情報を送信する送信装置から送信されるID情報を受信する受信手段と、受信手段により受信したID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動する起動手段と、受信手段により受信したID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動手段が起動する際、アプリケーションプログラムを起動させるだけのメモリ容量があるか否かを判定する判定手段と、判定手段によりメモリ容量が不足すると判定された場合、動作状態またはスリープ状態にある他のアプリケーションプログラムのうち、使用しているメモリ容量の大きいアプリケーションプログラムから順に、アプリケーションプログラムの動作を終了させるか否かをユーザに提示する提示手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
携帯型とすることができる。
【0009】
受信手段には、ID情報を表す信号の強度をさらに判定させ、起動手段には、受信手段の信号の強度の判定結果に基づき、情報機器により近い位置にある送信装置から送信されるID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動させることを特徴とする。
【0010】
本発明の情報機器の制御方法は、ID情報を送信する送信装置から送信されるID情報を受信する受信ステップと、受信ステップの処理により受信したID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動する起動ステップと、受信ステップの処理により受信したID情報に対応するアプリケーションプログラムが起動される際、アプリケーションプログラムを起動させるだけのメモリ容量があるか否かを判定する判定ステップと、判定ステップの処理によりメモリ容量が不足すると判定された場合、動作状態またはスリープ状態にある他のアプリケーションプログラムのうち、使用しているメモリ容量の大きいアプリケーションプログラムから順に、アプリケーションプログラムの動作を終了させるか否かをユーザに提示する提示ステップとを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の情報機器制御システムは、送信装置は、ID情報を送信する送信手段を備え、情報機器は、送信装置によって送信されたID情報を受信する受信手段と、受信手段により受信したID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動する起動手段と、受信手段により受信したID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動手段が起動する際、アプリケーションプログラムを起動させるだけのメモリ容量があるか否かを判定する判定手段と、判定手段によりメモリ容量が不足すると判定された場合、動作状態またはスリープ状態にある他のアプリケーションプログラムのうち、使用しているメモリ容量の大きいアプリケーションプログラムから順に、アプリケーションプログラムの動作を終了させるか否かをユーザに提示する提示手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の情報機器は、ID情報を送信する送信装置から送信されるID情報を受信する受信手段と、受信手段により受信したID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動する起動手段と、受信手段により受信したID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動手段が起動する際、アプリケーションプログラムを起動させるだけのメモリ容量があるか否かを判定する判定手段と、判定手段によりメモリ容量が不足すると判定された場合、動作状態またはスリープ状態にある他のアプリケーションプログラムのうち、起動された順の古いアプリケーションプログラムから順に、アプリケーションプログラムの動作を終了させるか否かをユーザに提示する提示手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
携帯型とすることができる。
【0014】
受信手段には、ID情報を表す信号の強度をさらに判定させ、起動手段には、受信手段の信号の強度の判定結果に基づき、情報機器により近い位置にある送信装置から送信されるID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動させることを特徴とする。
【0015】
本発明の情報機器の制御方法は、ID情報を送信する送信装置から送信されるID情報を受信する受信ステップと、受信ステップの処理により受信したID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動する起動ステップと、受信ステップの処理により受信したID情報に対応するアプリケーションプログラムが起動される際、アプリケーションプログラムを起動させるだけのメモリ容量があるか否かを判定する判定ステップと、判定ステップの処理によりメモリ容量が不足すると判定された場合、動作状態またはスリープ状態にある他のアプリケーションプログラムのうち、起動された順の古いアプリケーションプログラムから順に、アプリケーションプログラムの動作を終了させるか否かをユーザに提示する提示ステップとを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明の情報機器制御システムは、送信装置は、ID情報を送信する送信手段を備え、情報機器は、送信装置によって送信されたID情報を受信する受信手段と、受信手段により受信したID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動する起動手段と、受信手段により受信したID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動手段が起動する際、アプリケーションプログラムを起動させるだけのメモリ容量があるか否かを判定する判定手段と、判定手段によりメモリ容量が不足すると判定された場合、動作状態またはスリープ状態にある他のアプリケーションプログラムのうち、起動された順の古いアプリケーションプログラムから順に、アプリケーションプログラムの動作を終了させるか否かをユーザに提示する提示手段とを備えることを特徴とする。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の情報機器の制御システムの全体構成を示したものであり、あるオフィスビルのフロアを一例にしたネットワーク図を示したものである。オフィスビルの管理センタにはID信号送信手段の一部を構成する送信機管理コンピュータ1が配置されており、この送信機管理コンピュータ1には建物内に張り巡らされたネットワーク2を介して各部屋または廊下等の随所に配置された送信機3a乃至3pが接続されている。前記送信機管理コンピュータ1には後述するように、複数の送信機3a乃至3pの各々に対し、送信すべき場所の環境に応じたID信号をそれぞれ送信すべく送信管理手段を備えている。
【0025】
前記各送信機3a乃至3pは、その送信機が設置されている場所(環境)を示すそれぞれ異なったID信号を空間的に出力している。これは後述するように赤外線光が好ましいが、他に電波を利用するようにしても良い。例えば事務室A4の天井角に設置された送信機3aは、ある一定時間ごとに事務室Aである旨を含んだID信号を出力する。また同事務室Aの机5の上にも送信機3bが設置されているが、ここからは机の上である旨の信号が出力されている。この送信機3bから出力される信号は
(1)“事務室Aであり、かつ机の上である。”
(2)“机の上である。”
という2種類が可能であるが、いずれにしても事務室Aの天井角に配置された送信機3aとの信号の衝突を回避する方法が必要であり、この場合には時分割等の手法が考えられる。
【0026】
前記各送信機3a〜3pからの信号は、携帯型パーソナルコンピュータ(PC)6a,6b等に具備されたID信号受信手段としての受信機Rによって受信される。前記PC6a,6b等は、受信した場所情報(ID信号)に基づいて
(1)0または1以上のデータを引数として、
(2)1つ以上のアプリケーションプログラムを起動させる。
【0027】
例えば、PC6aで受信される情報が“ここは会議室である”の場合、PC6aは議事録用のワードプロセッサプログラムを起動させる。また必要に応じて時計(会議の進行管理用)プログラムも起動する。またさらに、廊下に置いてある電話7に近い位置にPC6bを運んだ場合(これは信号強度などから判定する)には、PC6bにおいては電話番号管理プロクラムが起動され、同時にメモが記録できるフリーハンドエディタプログラムも起動される。
【0028】
以上が本発明の実施例における全体構成およびその作用の概念を示したものであるが、図2には前記した各部のより詳細な構成が示されている。図2において建物内に張り巡らされたネットワーク2を介して送信機管理コンピュータ1に複数の送信機が接続されている。図2では破線で囲まれた送信機3aおよび3bの構成が代表して示されているが、他の送信機3c乃至3pにおいても同一に構成される。
【0029】
前記送信機3aおよび3bは、それぞれ前記ネットワーク2を介して送信機管理コンピュータ1に接続されたネットワーク通信モジュール3a1 ,3b1 、前記通信モジュール3a1 ,3b1 によって受けた送信信号をラッチする送信信号ラッチ部3a2 ,3b2 、前記ラッチ部3a2 ,3b2 によってラッチされた送信信号を識別し、且つPPM(Pulse Position Modulasion)信号に変換する送信信号識別部およびエンコード部3a3 ,3b3 、前記送信信号識別部およびエンコード部3a3 ,3b3 によってエンコードされた信号を赤外線信号として空間的に出力する赤外線LEDドライブ部3a4 ,3b4 より構成している。
【0030】
そして携帯型パーソナルコンピュータ(PC)6側にはID信号受信手段としての受信機Rが備えられている。すなわち受信機Rは破線で示すように、前記送信機3a,3b……から送信された赤外線光を受光するフォトディテクタより成る赤外線信号受光部R1と、前記フォトディテクタR1によって受光され、電気信号に変換されたPPM信号を復調する赤外線信号デコード部R2と、このデコード部R2によってデコードされたID信号をラッチするデコード信号ラッチ部R3より構成している。
【0031】
前記受信機Rのデコード信号ラッチ部R3はPC6のバスライン601に接続されており、またバスライン601にはCPU(中央演算ユニット)602、ROM603並びにRAM604が接続されると共に、外部記憶インターフェース605を介して外部記憶ディバイス606が接続されている。また前記バスライン601にはタブレットおよびペンインタフェース607を介してペン608およびタブレット609が接続され、さらにバスライン601より、ディスプレイコントローラ610を介してディスプレイ部611、VRAM612が接続されている。
【0032】
図2の構成において、送信機管理コンピュータ1は送信管理手段を具備し、ネットワーク2を介して各送信機3a,3b……が送信すべきメッセイジ列を各送信機3a,3b……に対して出力する。この送信指示は各送信機3a,3b……が設置されている部屋や場所に対応する内容を含んだID信号を出力するものである。この信号内容の例としては、“会議室”“電話の近く”“ファックスの近く”“机の近く”“事務室”等である。
【0033】
図3は送信機管理コンピュータ1が各送信機3a,3b……に対して送信するメッセイジ列の一例を示している。この例においては、ヘッダ部101、対象送信機ID102、送信場所名ID103、テイル部104を一組としている。これをネットワーク2を介して順次各送信機3a,3b……に対して送出する。各送信機3a,3b……内のネットワーク通信モジュール3a1 ,3b1……は前記送信機管理コンピュータ1から送信された送信文字列を受取り、送信信号を前記ラッチ部3a2,3b2……に保持する。この図3に示した例では対象送信機ID11ビット中、上位3ビットをグループID、下位8ビットを個別IDとして定義付けられている。そして送信信号識別部3a3 ,3b3……はラッチ部3a2,3b2……に保持された送信文字列内の対象送信機IDコードを識別する。
【0034】
例えばグループID=100、個別ID=00000000として定義された送信機(例として3a)に図3に示すような送信信号が送られた場合、送信機3aのネットワーク通信モジュール3a1 は送信信号受信後、送信文字列(本例では、対象送信機IDおよび送信場所名ID)を送信信号ラッチ部3a2 に保持する。その後、送信信号識別部およびエンコード部3a3 は、この送信文字列の対象送信機IDと自身のグループIDまたは個別IDが一致するか否かを判定する。一致した場合、さらに続く送信場所名IDをPPMエンコードし、赤外線LEDドライブ部3a4 を通じて送信場所名ID(場所の環境に応じたID)を発信する。
【0035】
図4は前記送信信号識別部およびエンコード部3a3 におけるPPMエンコード作用について説明するものである。すなわち、送信場所名IDは図4に示すようにリーダコード201、送信場所IDコード202、ストップコード203を一組としており、図5に示すようにリーダコード201は、パルス幅最小単位をTとした場合、4Tの“H”出力と、それに続く1Tの“L”出力の組み合わせからなり、送信場所IDコード202は、1Tの“H”出力と、それに続く1Tの“L”出力の組み合わせにより“0”を表わし、2Tの“H”出力と、それに続く1Tの“L”出力により“0”を表す8ビットコード体系を形成しており、またストップコード203は、2Tの“H”出力と、それに続く48Tの“L”出力によって形成されている。
【0036】
従って送信場所名IDコードが例えば“11001010”である場合には、図6に示したようなPPM信号に成され、これが赤外線LEDドライブ部3a4 に供給されて赤外線光として発信される。
【0037】
前記PC6に具備された受信機Rにおける赤外線信号受光部R1は、前記送信場所名IDコードでPPM変調された赤外線光を受光し、電気信号に変換して赤外線信号デコード部R2へ供給する。赤外線信号デコード部R2は前記図5に示したコード変復調の規約に基づいてPPM信号を復調し、送信場所名IDを取り出し、これをデコード信号ラッチ部R3に保持する。
【0038】
前記PC6においては、ハードウエア割り込みなどシステムで設定された方法により、デコード信号を受信したことを認識すると、前記ROM603,RAM604或いは外部記憶ディバイス606に保持された起動希望アプリケーションリストから希望のアプリケーションプログラムを立ち上げる処理をする。
【0039】
なお、前記アプリケーションプログラムとしては、例えば次のようなものが用意されている。
====議事録プログラム====
会議の記録用に適したフォームを持った文字/図形入力エディタで通常、出席者名、日付、議題等が書き込める専用のフィールドが準備されている。
====時計プログラム====
時間管理を行うためのプログラムである。通常の時計機能のみではなく、アラーム機能、タイマ機能等会議の時間管理に適した機能を持っている。
====電話番号管理プログラム====
コンピュータ内に保持された電話番号を簡単に検索できる機能を持つプログラム
====フリーハンドエディタプログラム====
簡単なメモを記録するためのプログラム。フリーフォーマットのエディタである。
【0040】
前記起動希望アプリケーションリストは、例えば次のようなID対場所対応テーブル形式に成されている。
Figure 0003551259
【0041】
すなわち、起動希望アプリケーションリストは、ある場所においてユーザが起動することを希望するアプリケーションプログラムを記述したものであり、基本的にはユーザが起動を希望するアプリケーションプログラム名および引数が場所別に記述されたものである。
【0042】
起動希望アプリケーションリストの例としては、次のようになる。
##もし、場所が会議室ならば、
## 1番目に、議事録プログラムを起動すること
## このとき、プログラムに渡す引数は、会議室の部屋番号と日付
## 2番目に、時計プログラムを起動すること
## このとき、プログラムに渡す引数は、なし
####もし、場所が電話の前ならば、
## 1番目に、電話番号管理プログラムを起動すること
## このとき、プログラムに渡す引数は、なし
## 2番目に、時計プログラムを起動すること
## このとき、プログラムに渡す引数は、3分、逆算
## 3番目に、フリーハンドエディタプログラムを起動すること
## このとき、プログラムに渡す引数は、なし
【0043】
前記議事録プログラムに引き渡された引数(ここでは、会議室の部屋番号と日付)は、起動した議事録プログラムが開いた議事録記入フォームの中に適切に展開される。すなわちこの場合では、場所を示すフィールドに会議室番号、日付を示すフィールドにその時点の日時が引数に従って自動的に記入される。また、電話の前で使用する時計プログラムの場合には、引数の“逆算”によりカウントダウン動作が指定され、その初期値として“3分”が指定される。
【0044】
図7は以上のように構成された情報機器における作用を説明するフローチャートであり、主に図2に示すCPU602の働きを示すものである。CPU602は、受信機Rが送信機3a,3b……より信号を受け取ったことを契機として、まずSTEP1において、位置信号(送信場所名ID)を受け取ることを禁止する。必ずしもこの処理は必要ではないが、制御を容易にするために位置信号禁止状態にする。次にSTEP2において、受信した位置信号とメモリ(ROM603,RAM604,または外部記憶ディバイス606)内に保持されている起動希望アプリケーションプログラムリストを入力として、起動すべき0個または1個以上のアプリケーションプログラムを優先順位付きで決定し、起動予定アプリケーションプログラムリストを生成し、メモリ(ROM603,RAM604,または外部記憶ディバイス606)内の適切な位置に保持する。そしてSTEP3において、起動予定アプリケーションプログラムリストの読み出し位置を示す内部変数Iを初期化し0とする。
【0045】
次いでSTEP4において、起動予定アプリケーションプログラムリスト中、第I番目のプログラムを動作させるだけのメモリ容量が有るか否かを判断し、メモリ容量が不足であればSTEP5に進み、メモリ容量が有ればSTEP8に進む。ここでメモリ容量が不足であればSTEP5において、メモリ容量確保のため、現在動作状態(或いはスリープ状態)にあるアプリケーションプログラムの動作を終了させるか否かについてユーザに尋ねる。この場合のユーザインタフェースは任意であるが、例としては、
(a)使用メモリの大きいアプリケーションプログラムから順に提示してユーザに選択させる。
(b)起動された順の古いアプリケーションプログラムから順に提示してユーザに選択させる。
など、システム側から終了させるアプリケーションプログラムを提示する。ユーザが選択した終了させるべくアプリケーションプログラム名は、終了アプリケーションプログラムリストとして、メモリ(ROM603,RAM604,または外部記憶ディバイス606)内に保持する。
【0046】
そしてSTEP6において、ユーザの返答が“終了してよい”である場合には、STEP7へ進み、そうでない場合には、STEP9に進む。前記STEP6におけるユーザの回答が“終了してよい”である場合には、STEP7において、終了アプリケーションプログラムリストを参照して、ユーザが選択したアプリケーションプログラムの動作を終了させる。そしてSTEP4に戻り、再び起動予定アプリケーションプログラムリスト中、第I番目のプログラムを動作させるだけのメモリ容量が有るか否かを判断する。
【0047】
一方、前記STEP4において、メモリ容量が有ると判断した場合には、STEP8において、起動予定のアプリケーションプログラムリストの第I番目のアプリケーションプログラムを起動する。そしてSTEP9において、起動予定アプリケーションプログラムリストの読み出し位置を1つ進める。なお前記STEP6において、ユーザの返答が“終了してよい”との回答が得られない場合にも、STEP9に進み、起動予定アプリケーションプログラムリストの読み出し位置を1つ進める。そしてSTEP10において、起動予定アプリケーションプログラムリスト中に起動すべきアプリケーションプログラムが残っているかを判断する。すなわち、起動予定アプリケーションプログラムリストの読み出し位置が最後まで到達したかを判断する。もし、最後まで到達していたならば、STEP11に進み、前記STEP2で生成した起動予定アプリケーションプログラムリストを消去し、また位置信号(送信場所名ID)受取り禁止状態を解除する。
【0048】
なお、前記STEP10において、起動予定アプリケーションプログラムリスト中に起動すべきアプリケーションプログラムが残っていると判断された場合には、前記STEP4に戻り、他の残りのアプリケーションプログラムの起動ルーチンに入る。
【0049】
以上の説明で明らかなように、この情報機器の制御システムによれば、例えば各部屋毎に複数の送信機が用意され、それぞれの送信機より送信機が設置されている場所の環境に応じた赤外線光等のID信号が送信される。そして例えば携帯型パーソナルコンピュータに備えられた受信機によって前記ID信号が受信され、受信されたID信号に基づいて携帯型パーソナルコンピュータのアプリケーションプログラムが自動的に起動される。すなわち、携帯型パーソナルコンピュータが持ち運ばれた場所の環境に応じて必要とするアプリケーションプログラムが自動的に起動されることになり、よりユーザの行動に近付いた動作の提供が成され、時間節約が可能なユーザインタフェース機能が提供される。
【0050】
また他の情報機器によれば、アプリケーションプログラムを自動的に起動するに際し、アプリケーションプログラムがロードされるメモリの容量に余裕があるか否かが確認される。そしてメモリ容量に余裕が無い場合には、すでにロードされているアプリケーションプログラムの動作を終了させて良いかを尋ねるルーチンが入り、新たに必要とするアプリケーションプログラムの起動を可能にする。
【0051】
さらに他の情報機器によれば、アプリケーションプログラムを起動するに際し、複数のアプリケーションプログラムの起動順序に優先順位がつけられる。これにより、携帯型パーソナルコンピュータを使用する場所に応じて利用価値の高い順序にアプリケーションプログラムが自動的に起動されることになり、より高度なユーザインタフェース機能が発揮される。
【0052】
また送信装置によれば、ID信号送信手段にさらに例えば送信機管理コンピュータより成る送信管理手段が備えられ、送信管理ネットワークを介して前記複数の送信機の各々に対し、送信すべき場所の環境に応じたID信号をそれぞれ送信すべく指令が供給される。従って、部屋または廊下等のレイアウトの変更に際しても、例えば送信機管理コンピュータにおけるプログラムまたはパラメータの一部を変更することで、それぞれ必要とするID信号が変換でき、一括管理が可能となる。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、ID情報が送信され、受信したID情報に基づいてアプリケーションプログラムが起動される。従って、よりユーザの行動に近付いた動作の提供が成され、時間節約が可能なユーザインタフェース機能が提供される。
【0054】
また、本発明によれば、ID情報を保持し、保持しているID情報を、情報機器に送信するようにしたので、情報機器に、よりユーザの行動に近付いた動作を実行させ、時間節約が可能なユーザインタフェース機能を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における情報機器の制御システムの全体的な構成を示したブロック図である。
【図2】図1に示した情報機器の制御システムの各部の構成を示したブロック図である。
【図3】図1におけるネットワークコンピュータが送信するメッセイジ例を示すフォーマット図である。
【図4】図1における送信機が発信する赤外光伝送信号のフォーマット図である。
【図5】本発明の実施例に使用されるPPM信号の変復調規約を説明する波形図である。
【図6】本発明の実施例に使用される赤外線光伝送信号の変調例を示す波形図である。
【図7】図1および図2に示す情報機器の作用を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 送信機管理コンピュータ
2 ネットワーク
3a乃至3p 送信機(送信手段)
4 事務室
5 机
6,6a,6b 携帯型コンピュータ
R 受信機(受信手段)

Claims (10)

  1. ID情報を送信する送信装置から送信されるID情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信した前記ID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動する起動手段と
    前記受信手段により受信した前記ID情報に対応するアプリケーションプログラムを前記起動手段が起動する際、前記アプリケーションプログラムを起動させるだけのメモリ容量があるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によりメモリ容量が不足すると判定された場合、動作状態またはスリープ状態にある他のアプリケーションプログラムのうち、使用しているメモリ容量の大きいアプリケーションプログラムから順に、アプリケーションプログラムの動作を終了させるか否かをユーザに提示する提示手段と
    を備えることを特徴とする情報機器。
  2. 携帯型である
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報機器。
  3. 前記受信手段は、前記ID情報を表す信号の強度をさらに判定し、
    前記起動手段は、前記受信手段の信号の強度の判定結果に基づき、前記情報機器により近い位置にある前記送信装置から送信される前記ID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動する
    ことを特徴とする請求項に記載の情報機器。
  4. ID情報を送信する送信装置から送信されるID情報を受信する受信ステップと、
    前記受信ステップの処理により受信した前記ID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動する起動ステップと、
    前記受信ステップの処理により受信した前記ID情報に対応するアプリケーションプログラムが起動される際、前記アプリケーションプログラムを起動させるだけのメモリ容量があるか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップの処理によりメモリ容量が不足すると判定された場合、動作状態またはスリープ状態にある他のアプリケーションプログラムのうち、使用しているメモリ容量の大きいアプリケーションプログラムから順に、アプリケーションプログラムの動作を終了させるか否かをユーザに提示する提示ステップと
    を備えることを特徴とする情報機器の制御方法。
  5. 送信装置と情報機器と
    を備える情報機器制御システムにおいて、
    前記送信装置は、
    ID情報を送信する送信手段を備え、
    前記情報機器は、
    前記送信装置によって送信された前記ID情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信した前記ID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動する起動手段と
    前記受信手段により受信した前記ID情報に対応するアプリケーションプログラムを前記起動手段が起動する際、前記アプリケーションプログラムを起動させるだけのメモリ容量があるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によりメモリ容量が不足すると判定された場合、動作状態またはスリープ状態にある他のアプリケーションプログラムのうち、使用しているメモリ容量の大きいアプリケーションプログラムから順に、アプリケーションプログラムの動作を終了させるか否かをユーザに提示する提示手段と
    を備えることを特徴とする情報機器制御システム。
  6. ID情報を送信する送信装置から送信されるID情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信した前記ID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動する起動手段と、
    前記受信手段により受信した前記ID情報に対応するアプリケーションプログラムを前記起動手段が起動する際、前記アプリケーションプログラムを起動させるだけのメモリ容量があるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によりメモリ容量が不足すると判定された場合、動作状態またはスリープ状態にある他のアプリケーションプログラムのうち、起動された順の古いアプリケーションプログラムから順に、アプリケーションプログラムの動作を終了させるか否かをユーザに提示する提示手段と
    を備えることを特徴とする情報機器。
  7. 携帯型である
    ことを特徴とする請求項6に記載の情報機器。
  8. 前記受信手段は、前記ID情報を表す信号の強度をさらに判定し、
    前記起動手段は、前記受信手段の信号の強度の判定結果に基づき、前記情報機器により近い位置にある前記送信装置から送信される前記ID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動する
    ことを特徴とする請求項6に記載の情報機器。
  9. ID情報を送信する送信装置から送信されるID情報を受信する受信ステップと、
    前記受信ステップの処理により受信した前記ID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動する起動ステップと、
    前記受信ステップの処理により受信した前記ID情報に対応するアプリケーションプログラムが起動される際、前記アプリケーションプログラムを起動させるだけのメモリ容量があるか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップの処理によりメモリ容量が不足すると判定された場合、動作状態またはスリープ状態にある他のアプリケーションプログラムのうち、起動された順の古いアプリケーションプログラムから順に、アプリケーションプログラムの動作を終了させるか否かをユーザに提示する提示ステップと
    を備えることを特徴とする情報機器の制御方法。
  10. 送信装置と情報機器と
    を備える情報機器制御システムにおいて、
    前記送信装置は、
    ID情報を送信する送信手段を備え、
    前記情報機器は、
    前記送信装置によって送信された前記ID情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信した前記ID情報に対応するアプリケーションプログラムを起動する起動手段と、
    前記受信手段により受信した前記ID情報に対応するアプリケーションプログラムを前記起動手段が起動する際、前記アプリケーションプログラムを起動させるだけのメモリ容量があるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によりメモリ容量が不足すると判定された場合、動作状態またはスリープ状態にある他のアプリケーションプログラムのうち、起動された順の古いアプリケーションプログラムから順に、アプリケーションプログラムの動作を終了させるか否かをユーザに提示する提示手段と
    を備えることを特徴とする情報機器制御システム。
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