JP3550653B2 - 亜酸化窒素ガス含有ガスの処理方法及びその処理触媒 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、亜酸化窒素ガスを含有する各種燃焼排ガス、産業設備からの排ガス、及び麻酔用排ガス等のガスに含まれる亜酸化窒素を還元除去する処理方法及び処理方法に使用される触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
NO(NO+NOの混合ガス)と言われる窒素酸化物は、光化学スモックの原因や健康上好ましくないものとされ、その処理対策が積極的に進められてきた。しかしながら、亜酸化窒素(以下、NOとも言う)は、このような作用を及ぼすことがないとされ、その処理対策は、従来から十分に行われてきたものであるというものではない。ところで、NOは温室効果ガスの一つであり、その1分子あたりで比較すると、COの310倍もの温暖化効果を持つとされ、温室効果ガスを処理して温室効果を有しないガスに変換することは、地球の温暖化防止の点から見て、近年注目されるに至っている。第3回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP−3)においても、このガスは削減対象に指定され、本格的な処理対策を図る必要があることが確認された。
Oを含有するガスには、三元触媒を装着したガソリン自動車の排ガス、石炭や廃棄物の燃焼炉からの排出ガス、ナイロンの原料となるアジピン酸製造工程からの排出ガスなど知られており、これらの排ガスを処理することが必要となっている。また、酸素が過剰に残存する排ガス中のNOを、炭化水素類やアルコール類を用いて選択的に還元する触媒の研究が盛んに行われており、これらの触媒としては、Pt等の貴金属を使用した触媒は水分やSOxを含む実際の排ガスを処理しても活性の低下が少ない優れた触媒であることが知られている。しかしながら、Pt等の貴金属触媒を使用してNOxを還元すると、大量のNOが副生することも知られている(H. Hirabayashi et al. Chem. Lett., (1992) 2235. G.Zhang et al., Appl. Catal. B, 1(1992) L15. A. Obuchi et al., Appl. Catal. B, 2(1993) 71.)。
従来知られているNO処理触媒の代表的なものとしては以下のものがある。
Y. Liらは種々のカチオンをイオン交換したゼオライト触媒についてN0の分解活性を調べ、CuやCoをイオン交換したMFI、ベータゼオライト、RhやRuをイオン交換したMFIが高活性であることを報告している(Y. Li et al., Appl. Catal. B, 1(1992) L21.)。しかし、実際に水分、SO等を含む排ガスの処理に使用すると、活性の低下が起こる。
J.W. Hightower らは、イオン交換法で調製したN0分解触媒に対するHO、SOの影響を調べ、Co−MFI, Fe−MFI, Cu−MFIはいずれもHOの存在で活性が低下すること、Co−MFI, Cu−MFIはSOでも活性が低下すること、を報告している(J.W. Hightower et al., 11th International Congress on Catalysis−40th Aniversary Studies in Surface Science and Catalysis, 101 a),(1996)641.)。
ハイドロタルサイト(MgAl12(OH)16CO・4HO)にCoやLa、Rhを導入した触媒は、Co−MFIより高活性であるが、酸素と水分が共存すると低温活性が著しく低下する(特開平7−163870、J.N. Armor et al., Appl. Catal. B, 7(1996) 397.)。
Rh若しくはCo又はそれらの混合物、Cr、Mo、Mn、Ce、Sn、Au、Ru化合物又はそれらの混合物、アルカリ金属化合物若しくはアルカリ土類金属化合物又はそれらの混合物、それぞれ一種以上を有効成分として含む多元触媒は、水分、SO、HCl等の被毒成分が共存する条件下でも高活性を示す、と報告されている(特開平5−131117号公報,特開平 5−192540号公報,特開平5−220350号公報,特開平6−7640号公報,特開平 6−23236号公報,特開平 6−106027号公報,特開平 6−106028号公報,特開平 6−190244号公報,特開平 6−246135号公報等)。しかし、実際に水分、SO等を含む排ガスの処理に使用すると、活性の低下が起こる。
アルミナにイリジウムを高担持した触媒は、SOが共存する条件下でも活性が高いという報告もある(中辻ら, 第72回触媒討論会講演要旨集, 3H311(1993).)。しかし、この触媒も水分の存在下で低温活性が低下する。また、イリジウムは稀少金属であり、その使用は触媒コストの上昇をもたらすので好ましくない。C. Pophalらは、MFIに2価の鉄をイオン交換した触媒(Fe−MFI)を用いてプロピレンでNOを還元すると、水分及び酸素が共存しても効率よくNOをNへ還元できると報告している(C. Pophal et al., Applied Catalysis B, Vol.16, p177(1998))。しかしながら、この場合には、プロピレンを用いるものであるから、高価な還元剤を用いることになり、その点で実用的ではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、この種の反応としては比較的低温であるとされる、300〜350℃の温度で、かつ水蒸気,NOx及びSOxなどの影響を受けずに、炭化水素等の還元ガスの存在下に処理できる、NOを含有する排ガスの処理方法及びその触媒を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、亜酸化窒素ガスを含有するガスを処理して亜酸化窒素を還元処理する亜酸化窒素の処理方法において、金属イオンによりイオン交換及び/又は金属イオンを含浸させたベータゼオライトと接触させると、亜酸化窒素ガスを還元処理できることを、新たに見出した。即ち、このように処理すると、前記課題を解決できることを見出したものである。
本発明は以下の通りである。
(1)炭化水素ガスの存在下に亜酸化窒素ガスを含有するガスを処理して亜酸化窒素を還元処理する亜酸化窒素の処理方法において、2価の鉄イオンによりイオン交換及び/又は2価の鉄イオンを含浸させたベータゼオライトと接触させることを特徴とする亜酸化窒素の処理方法。
(2)2価の鉄イオンの他にコバルト、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、銅から選ばれる金属の金属イオンにより構成されていることを特徴とする(1)記載の亜酸化窒素の処理方法。
(3)亜酸化窒素ガスを含有するガス中にNOを含有することを特徴とする(1)記載の亜酸化窒素の処理方法。
(4)NOを含有するガスのNOの処理と亜酸化窒素を含有するガスの亜酸化窒素の処理を、2価の鉄イオンによりイオン交換及び/又は2価の鉄イオンを含浸させたベータゼオライトとNO処理触媒の存在下に行うことを特徴とするNO及び亜酸化窒素の処理方法。
(5)2価の鉄イオンによりイオン交換及び/又は2価の鉄イオンを含浸させたベータゼオライトから構成されていることを特徴とする炭化水素ガスの存在下に行う亜酸化窒素ガス還元用触媒。
(6)2価鉄イオンの他に、銅、コバルト、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、及びイリジウムから選ばれる金属イオンであることを特徴とする(6)記載の亜酸化窒素ガス還元用触媒。
(7)2価の鉄イオンによりイオン交換及び/又は2価の鉄イオンを含浸させたベータゼオライト、並びにNO還元触媒からなることを特徴とする亜酸化窒素ガス及びNO還元用触媒。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明で処理しようとする排ガスは、NOを含有しているガスである。これらの排ガスには,NO以外の成分として、NOやSOガスの他COを含有しているガスから選ばれるガスを含んでいても差し支えない。
したがって、NOなどを含有する排ガスを処理するための排ガス処理とNOを処理して還元処理するための排ガス処理を同時に行うことができる。又、前段階でNOを処理した後に得られる排ガスを、引き続いて、後段階として、本発明の処理対象ガスとして、NOの処理を行うことができる。
Oの含有量は排ガスの組成に応じて、適宜変化させたものとして供給することができる。一般には、NOの含有量は、0.0001〜10体積%、好ましくは0.001〜1体積%(圧力0.5〜2atm、 温度200〜700℃)の範囲のものである。
この排ガスに含有する他のガスとしては、NO,SO,CO,H、HOがある。
NOは、0〜0.5体積%、SOは、0〜0.5体積%、COは、0〜2体積%及びHは、0〜2体積%、HOは0〜20体積%の範囲で含有していて差し支えない。又、酸素ガスは含んでいてもよいし、含んでいなくても問題はない。一般に不活性であると言われている窒素、炭酸ガスなどのガスを含んでいることは、何ら差し支えない。
【0006】
本発明で使用される触媒は、SiO/Alのモル比が10〜100のH型又はNa型、アンモニウム型のベータゼオライトである。このベータゼオライトを、鉄、コバルト、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、銅から選ばれる金属の金属塩又はアンミン錯塩水溶液中にて処理し、ベータゼオライトの陽イオンを前記金属イオンによりイオン交換及び/又は金属イオンを含浸させた後に、これを加熱処理した後のものが用いられる。
これらの金属の原料としては、水溶液中で、鉄イオンの他、他の金属イオン、例えば、銅イオン、コバルトイオン、白金イオン、ロジウムイオン、パラジウムイオン、ルテニウムイオン、イリジウムイオン、あるいはこれらのアンミン錯体イオンとなるものが好ましい。これらのイオンは、混合して用いることができる。2価の鉄により置換されているものが特に好ましい。これらの金属イオンは複数のイオンから構成されるものであっても差し支えない。例えば、鉄イオンと銅イオン、鉄イオンと白金イオン、鉄イオンとロジウムイオン、鉄イオンとパラジウムイオン、鉄イオンとルテニウムイオン、鉄イオンとイリジウムイオン、鉄イオンと銅イオンとパラジウムイオンの組み合わせなどを挙げることができる。
イオン交換に際しては、粉粒状の状態にあるベータゼオライトを水に浸漬した後、交換しようとする金属塩化合物を含有している水溶液と合し、十分に撹拌し懸濁状態となるようにする。イオン交換は、一般に室温〜95℃の温度で行う。金属塩化合物の濃度は、適宜必要に応じて濃度を変更して用いることができる。金属イオンを含浸法によってベータゼオライトに担持する場合には、乾燥したベータゼオライトに金属塩化合物を含有する水溶液を含浸させる。
金属イオン交換及び/又は金属イオンを含浸処理して得られる、金属イオンを担持したベータゼオライトは、空気中で焼成して用いる。焼成温度は、一般に300〜550℃の温度が用いられる。焼成後には一般に、イオン交換で担持した金属イオンはイオンの形で存在するが、含浸法で担持した金属イオンは酸化物の形で存在する。
このようにして得られるベータゼオライトの金属イオンの担持量は、一般に0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜10重量%である。
【0007】
金属イオンを担持したベータゼオライトは、アルミナゾル等を用いてペレット状に成形又はコージェライト等のハニカム状の基体にウオシュコートし、反応器に充填して用いる。ペレットとして使用する場合の粒径は、一般には0.2〜10mmの範囲である。反応器内に偏りが生じないように充填することが重要である。反応器内には、この触媒の他不活性の充填物を存在させることができる。
【0008】
NOを含有する排ガスの処理とNOガスを含有する排ガスの処理を、同時に行う場合には、NOを含有する排ガスの処理触媒と本発明のN0ガス処理触媒を、同一の反応器に充填して両方の反応を同時に行うことができる。この場合の両触媒の混合割合は、どちらの反応を重点的に行うか等を考慮して適宜定めることができる。一般には、両方の反応を行うことが必要であり、その混合割合は10対1〜1対10の範囲の割合の中から適宜選択される。
NOx触媒としては、従来知られている触媒を用いることができる。具体的には、以下の触媒を挙げることができる。金属としては、 鉄、銅、コバルト、バナジウム、タングステン、モリブデン、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、及びイリジウムの中から選ばれる1種以上の金属を挙げることができる。これらの金属を担体に担持して用いることができ、担体には、各種ゼオライトを用いることができる。具体的には、モルデナイト、ZSM−5等のペンタシル型ゼオライト、 ベータゼオライト、MFIゼオライト等を挙げることができる。ゼオライトの他にもアルミナ、チタニア等を担体として用いることができる。これらの担体に金属を担持する場合には、イオン交換法又は含浸法等の手段を用いることができる。金属イオンを担持したゼオライトは、アルミナゾル等を用いてペレット状に成形又はコージェライト等のハニカム状の基体にウオシュコートし、反応器に充填して用いることができる。ペレットとして使用する場合の粒径は、一般には0.2〜10mmの範囲である。反応器内に偏りが生じないように充填することが重要である。反応器内には、この触媒の他不活性の充填物を存在させることができる。
【0009】
反応に際しては、亜酸化窒素含有ガスが、メタン、エタン、プロパン、プロピレン、ブタン、i−ブタン等の炭化水素と共に反応器に供給される。これらの炭化水素ガスはのNOの還元剤として作用する。これらの炭化水素は、NO処理後のガス中に含まれているものでもよいし、反応器の直前で新たに必要量を添加してもよい。HOガスが存在することも差しつかえない。
反応温度は、200〜700℃、好ましくは250〜600℃の温度に維持される反応器内で行われる。反応圧力は、0.5〜2の範囲で設定される。
供給されるガス中には 酸素は共存してもよいし、共存しなくてもよい。
空間速度は、1000〜500000/時間の範囲の条件を適宜設定して用いる。
NOの処理を同時に行う場合には、NOの反応処理温度として有効な範囲の温度を選択することができる。
【0010】
反応終了後の排ガスは、既にNOの全量が、ほぼ完全に窒素ガスに変換されているので、そのまま空気中に排出することができる。又、処理後の排ガスは、前記の反応器に循環させることもできる。
【0011】
【実施例】
以下に実施例を示す。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
反応生成ガスの分析は、ガスクロマトグラフを用いて行った。
実施例1(本発明の触媒である、鉄イオン(2価)によりイオン交換されたベータゼオライトの作製)
東ソー製のH−BEA(H型ベータゼオライト、SiO/Al = 27.3(モル比))を空気中、500℃で5時間焼成後使用した。水350mlの中に窒素ガスを毎分100mlの流速で流して、1時間バブリングした後、窒素ガスによるバブリングを継続しながら、FeSO・7H0 1.44gを水に溶かし、1N NaOH水溶液を添加して、そのpHを5に調整した(A液)。次に、水150mlの中に窒素ガスを毎分100mlの流速で流して1時間バブリングした後、窒素ガスによるバブリングを継続しながら、焼成後のH−BEA 3gを投入して懸濁させた(B液)。窒素ガスによるバブリングを継続しながらB液をA液に合し、攪拌しながら50℃に20時間保持して、Fe2+イオンによるイオン交換を行った。イオン交換後の試料をろ過により分離し、ろ液が中性になるまで蒸留水で洗浄した。その後、110℃で一晩乾燥させ、さらに空気中で加熱し、500℃で12時間焼成した。イオン交換後のろ液を吸光光度計を用いて化学分析して求めたFeの担持量は0.77wt%(Fe2+イオン交換率25%)であった。
【0012】
実施例2(本発明の触媒を用いた排ガス処理)
上記のように調製したFe−BEA触媒 50mgを充填した反応管にNO 950ppm, CH 500ppm, O 10%, バランスHeの組成のガスを空間速度60,000/hで流し、生成物をガスクロマトグラフで測定した。NOのNへの転化率を図1に示す。
【0013】
比較例1(他のゼオライトを用い、鉄イオンにより交換した場合の結果)
水350mlの中に窒素ガスを毎分100mlの流速で流して1時間バブリングした後、窒素ガスによるバブリングを継続しながら、FeSO・7HO 1.57gを溶かし、1N NaOH水溶液を添加してpH 5に調整した(A液)。水150mlの中に窒素ガスを毎分100mlの流速で流して1時間バブリングした後、窒素ガスによるバブリングを継続しながら、東ソー製のNa−MFI(Na−ZSM−5、SiO/Al = 23.8(モル比))3gを投入して懸濁させた(B液)。窒素ガスによるバブリングを継続しながらB液をA液に合し、攪拌しながら50℃に20時間保持(イオン交換)した。イオン交換後の試料をろ過により分離し、ろ液が中性になるまで蒸留水で洗浄した。その後、110℃で一晩乾燥し、さらに空気中、500℃で12時間焼成した。Feの担持量は2.9wt%(Fe2+イオン交換率80%)であった。上記のように調製したFe−MFI触媒 50mgを用いて、実施例2と同じ条件で試験した結果を図1に示す。
【0014】
比較例2(他のゼオライトを用い、鉄イオンにより交換した場合の結果)
水350mlの中に窒素ガスを毎分100mlの流速で流して1時間バブリングした後、窒素ガスによるバブリングを継続しながら、FeSO・7HO 2.38gを溶かし、1N NaOH水溶液を添加してpH 5に調整した(A液)。水150mlの中に窒素ガスを毎分100mlの流速で流して1時間バブリングした後、窒素ガスによるバブリングを継続しながら、東ソー製のH−MOR(H型モルデナイト、SiO/Al= 15.7(モル比))3gを投入して懸濁させた(B液)。窒素ガスによるバブリングを継続しながらB液をA液に合し、攪拌しながら50℃に20時間保持(イオン交換)した。イオン交換後の試料をろ過により分離し、ろ液が中性になるまで蒸留水で洗浄した。その後、110℃で一晩乾燥し、さらに空気中、500℃で12時間焼成した。Feの担持量は0.9wt%(Fe2+イオン交換率16.7%)であった。上記のように調製したFe−MOR触媒 50mgを用いて、実施例2と同じ条件で試験した結果を図1に示す。
【0015】
比較例3(他のゼオライトを用い、ロジウムを担持した場合の結果)
N.E.ケムキャット製硝酸ロジウム水溶液(0.031gRh/ml)0.4mlを東ソー製のH−USY(SiO/Al = 5.9(モル比))1.22gに含浸させた後、110℃で一晩乾燥し、さらに空気中、500℃で12時間焼成した。Rhの担持量は1wt%であった。上記のように調製したRh/USY触媒 50mgを用いて、実施例2と同じ条件で試験した結果を図1に示す。
【0016】
実施例3(本発明の触媒を用いた排ガスの処理)
実施例1と同じ触媒(Fe−BEA)について、NO 950ppm, C 500ppm, O 10%、バランスHeの組成のガスを空間速度60,000/hで流し、生成物をガスクロマトグラフで測定した。試験結果を図2に示す。
【0017】
比較例4(本発明の触媒に用いられるH型ベータゼオライトのみを用いた排ガスの処理)
実施例1で用いたものと同じ東ソー製のH−BEAを空気中、500℃で5時間焼成したもの50mgを用いて、実施例3と同じ条件で試験した。試験結果を図2に示す。
【0018】
実施例4(本発明の触媒を用いた排ガスの処理)
実施例1と同じ触媒(Fe−BEA)について、NO 950ppm, CH 500ppm, バランスHeの組成のガスを空間速度60,000/hで流し、生成物をガスクロマトグラフで測定した。試験結果を図3に示す。
【0019】
比較例5(他のゼオライトを用い、鉄イオンによりイオン交換した触媒による排ガスの処理)
比較例1と同じ触媒(Fe−MFI)について、実施例4と同じ条件で試験した。試験結果を図3に示す。
【0020】
【発明の効果】
本発明のよれば、この種の反応としては比較的低温であるとされる、300〜350℃の温度で、かつ水蒸気,NOx及びSOxなど共存するガスの影響を受けずに、炭化水素ガスの存在下に処理できる、NOを含有する排ガスの処理方法及びその触媒を提供されることである。
又、この処理に際してはNOの処理触媒を共存させることによりNOの処理と同時に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(NO 950ppm + CH 500ppm + O 10% + He)の条件下に処理を行った結果を示す図である。
【図2】(NO 950ppm + C 500ppm + O 10% + He)の条件下に処理を行った結果を示す図である。
【図3】(NO 950ppm + CH 500ppm + He)の条件下に反応を行った処理を示す図である。

Claims (7)

  1. 炭化水素ガスの存在下に亜酸化窒素ガスを含有するガスを処理して亜酸化窒素を還元処理する亜酸化窒素の処理方法において、2価の鉄イオンによりイオン交換及び/又は2価の鉄イオンを含浸させたベータゼオライトと接触させることを特徴とする亜酸化窒素の処理方法。
  2. 2価の鉄イオンの他にコバルト、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、銅から選ばれる金属の金属イオンにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の亜酸化窒素の処理方法。
  3. 亜酸化窒素ガスを含有するガス中にNOを含有することを特徴とする請求項1記載の亜酸化窒素の処理方法。
  4. NOを含有するガスのNOの処理と亜酸化窒素を含有するガスの亜酸化窒素の処理を、2価の鉄イオンによりイオン交換及び/又は2価の鉄イオンを含浸させたベータゼオライトとNO処理触媒の存在下に行うことを特徴とするNO及び亜酸化窒素の処理方法。
  5. 2価の鉄イオンによりイオン交換及び/又は2価の鉄イオンを含浸させたベータゼオライトから構成されていることを特徴とする炭化水素ガスの存在下に行う亜酸化窒素ガス還元用触媒。
  6. 2価鉄イオンの他に、銅、コバルト、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、及びイリジウムから選ばれる金属イオンであることを特徴とする請求項6記載の亜酸化窒素ガス還元用触媒。
  7. 2価の鉄イオンによりイオン交換及び/又は2価の鉄イオンを含浸させたベータゼオライト、並びにNO還元触媒からなることを特徴とする亜酸化窒素ガス及びNO還元用触媒。
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