JP3548971B2 - 押出し形材の曲げ加工方法 - Google Patents

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車フレーム材やサッシ等建築用部材として使用されるアルミニウム合金形材等金属形材の曲げ加工において、曲げ加工後、型装置から外した時に曲げ加工品に生じるスプリングバックを考慮し、予め、測定した材料の硬さによってスプリングバック量を補償する補正量を算出し、曲げ半径等に補正を加えて曲げ加工する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
管材あるいは異形材等形材に曲げモーメントを加える曲げ加工方法には、2個の支持型で保持した形材の中央部をプレス等加工機で可動曲げ型をもって押圧するプレス曲げ、あるいは、図1に示したような固定型1の前方に上下左右動及び回転移動可能に配置した可動曲げ型2を用いて固定型1を通して押し出された形材を可動曲げ型2で拘束し、この可動曲げ型2を移動し、その移動量Mで所定曲げ半径Rの二次元又は三次元の曲げ加工を行って曲げ成形材3を得る押し通し曲げ等各種の方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、上記の押し通し曲げにより曲げ加工を行った後、可動曲げ型2に加えた荷重を曲げ成形材3から除去した時、これらの曲げ成形材3の曲げ半径Rに戻り変形即ちスプリングバックが生じる。
【0004】
曲げ半径Rまたは曲げ角度θに見られるこのようなスプリングバック量は、一般に、次の(1)式または(2)式から計算されるように、加工力に相当する曲げモーメントM及び被加工物の曲げ剛性E・Iの影響を受け、特にアルミニウム合金材の場合のように、鉄材と比べてヤング率Eが小さい材料では、曲げ剛性E・Iも小さく、従って曲げ加工におけるスプリングバック量も大きくなり、曲げ加工上の大きな問題点となっている。
1/R1−1/R2=M/E・I (1)
または Δθ=θ1−θ2=M・R1・θ1/E・I (2)
ただし、R1,θ1 :負荷時の曲げ半径及び曲げ角度
2,θ2 :除荷時の曲げ半径及び曲げ角度
M :曲げモーメント
E :ヤング率
I :断面二次モーメント
(E・I :曲げ剛性)
【0005】
このため、予め、このようなスプリングバック量を考慮に入れて曲げ金型を製作したり、曲げ半径又は曲げ角度を規制する可動曲げ型の移動量を余分に設定すること等が一般に行われているが、このスプリングバック量は曲げ加工の負荷方式や加工条件によって変動するので、スプリングバック量を考慮に入れた必要な曲げ半径又は曲げ角度を正確に予測するのは難しく、現場で試行錯誤を重ね、前記可動曲げ型の移動量等による曲げモーメントの修正を行いながら加工を行っているのが実状で、特に、前記のような押し通し曲げで二次元又は三次元の曲げ加工を行う場合にはその規制が非常に困難なものになっている。
【0006】
従って、本発明の目的とするところは、目標とする曲げ半径又は曲げ角度の曲げ加工品を得るべく、少ない回数の試行錯誤で曲げモーメントを修正して、効率的に作業を進めるための形材の曲げ加工方法を得ることにあり、より具体的には、スプリングバック量を規制する計測容易な因子を特定し、該因子の計測値に基づいて曲げモーメントを調整することにより、曲げ半径又は曲げ角度を制御できるようにした形材の曲げ加工方法を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、移動量により曲げ半径又は曲げ角度を調整し得る可動曲げ型を使用する曲げ加工において、曲げ加工時、被加工物のロックウェル硬さを耐力値に換算し、該耐力値に基づいてスプリングバック量を補償する加工条件を決め、曲げ加工を行う押出し形材の曲げ加工方法であって、前記可動曲げ型のスプリングバックがないとした場合の理論移動量に対する実行移動量の比を示す補正係数Cを、被加工物のヤング率Eと断面係数Zと曲げ半径Rと耐力値σ0.2との関数式により規定し、曲げ加工時に被加工物のロックウェル硬さを耐力値σ0.2に換算し、所要の曲げ半径Rと共に、前記関数式に代入して前記補正係数Cを求め、前記可動曲げ型の実行移動量を決めて曲げ加工を行う押出し形材の曲げ加工方法を、さらに、アルミニウム合金押出し形材を固定型と可動曲げ型に押し通して行う曲げ加工時に、被加工物のロックウェル硬さを、予め作成した次の換算式
σ0.2=g×H+h
ただし、g,h:定数
により、0.2%耐力値σ0.2(kgf/mm2)に換算した後、所要の曲げ半径Rと共に、次式
C={A×(Z×σ0.2)+0.3}×10-3×R+B
ただし、A:(8〜11)×10-6の範囲にある係数
B:3.0〜3.6の範囲にある係数
Z:形材断面における引張り側と圧縮側の断面係数の平均値(mm3
R:曲げ半径(mm)
により前記可動曲げ型の理論移動量に対する実行移動量の比で表される補正係数Cを算出し、前記可動曲げ型の実行移動量を決めて曲げ加工を行う押出し形材の曲げ加工方法を、またさらに、被加工物がJIS A6063材からなるアルミニウム合金押出し形材であって、ロックウェルFスケール硬さから0.2%耐力値(kgf/mm2)を求める場合の前記換算式において、g=0.30、且つ、h=−1.63であるところの押出し形材の曲げ加工方法を提案するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
前記のように、曲げ加工におけるスプリングバック量は前記の(1)式又は(2)式により算定されるが、所定の曲げ半径Rに曲げ加工するのに、必要な曲げモーメントは被加工物の強度に左右されるものであり、この強度を弾性限界値とすることのできる0.2%耐力値σ0.2で表すとすれば、スプリングバック量Sは次の(3)式の関数式としても表すことができる。
S=f1(E,Z,σ0.2,R) (3)
【0009】
しかし、被加工物として材質及び調質が一定の形材を用いると、ヤング率Eは材料に固有な値で一定であり、断面係数Zは形材断面における引張り側と圧縮側の断面係数の平均値で被加工物の形状によって決まり、押出し成形の場合、押出し加工時間の経緯と共に僅かながら進行する押出しダイスの磨耗により、その形状寸法の変化に伴ってこの断面係数Zが変化するとしても、例えば、50mm×50mm×2mmの材料が、50.2mm×50.2mm×2.1mmのように板厚が5パーセント増加した場合の断面係数Zの変化は5%である。即ち、この被加工物の板厚等寸法の経時変化はごく僅かであるので、時々測定することにより、殆ど作業能率を阻害することなく曲げ加工データの補足的修正は十分に可能である。
【0010】
一方、被加工物の強度に関しては、JISに規定のあるアルミニウム合金押出し材のA6063−T1材及びA6063−T5材の0.2%耐力値についてみると、JISにおいては、それぞれ6.0kgf/mm2以上及び11kgf/mm2以上と規定されているのみであるが、実際作業における実測値では、押出し形材の材料間あるいは測定位置等により、A6063−T1材で7.0〜8.7kgf/mm2、A6063−T5材で17〜21kgf/mm2の値をとり、各20%以上のバラツキがあり、前記スプリングバック量のバラツキ即ち曲げ形状のバラツキに最も大きく影響していることがわかる。従って、曲げモーメントに係る被加工物の強度として0.2%耐力値をこの曲げ加工データに取り入れることにより曲げ加工精度を向上させることが可能である。この耐力値により、押出し形材を拘束する可動曲げ型の移動量を調整する創案については、被加工物を、図1のように、固定型と可動曲げ型に押し通して曲げ加工を行う場合として、本出願人の一人によって、特願平7−184793号として出願されている。
【0011】
しかしながら、押出し形材の場合は、押出し工程における加工条件の変動や加工後の調質条件の相違等から、前記のように形材の材料間における耐力値にバラツキが大きく、例えば単純に耐力値の平均値によりスプリングバック量を想定し、補正を加えて曲げ加工を行っても、曲げ成形品の曲げ半径又は曲げ角度に依然大きなバラツキを生じるなど、曲げ加工精度に問題があり、また、曲げ加工に際し、試験片を採取して耐力値等強度測定をすることは、現状においては作業能率を阻害することにもなるという問題がある。
【0012】
本発明は、さらに、このような問題に鑑み、材料の強度と相関関係があり、測定し易く且つ比較的バラツキの少ない硬さを採用し、曲げ加工前に被加工物の硬さを測定し、その値を曲げ加工データに入れて、スプリングバック量との相関関係から曲げ加工における可動曲げ型の実行移動量を求め、曲げ加工を行うものであって、実質的に作業性を阻害することなく曲げ加工精度を向上させようとするものである。
【0013】
スプリングバックがないとした場合の可動曲げ型の理論移動量Mt とスプリングバック量を組み入れた可動曲げ型の実行移動量Ma との比を補正係数Cとして、次の(4) 式で表すとする。
C=Ma /Mt (4)
【0014】
この補正係数Cは、また、次の(5)式のように、被加工物のヤング率Eと断面係数Zと0.2%耐力値σ0.2と曲げ半径Rの関数としても表すことができる。
C=f2(E,Z,σ0.2,R) (5)
【0015】
補正係数Cは、図1に示すような、固定型と可動曲げ型を用いる押し通し曲げにおいては、 A6063材やA6N01材等アルミニウム合金押出し形材について、図2に示すとおり、曲げ半径Rと略直線比例の関係にあることが確認されており、次の(6)式のように表される。
C=aR+b (6)
【0016】
この(6)式における比例定数aと切片bは被加工物毎に異なるが、比例定数aはまた、図3に示すとおり、被加工物の耐力値σ0.2と断面係数Zとの積に略直線比例することが見いだされており、次の(7)式で表される。
a=d×(E×Z×σ0.2)+e (7)
【0017】
さらに、材料の耐力値σ0.2ロックウェル硬さHとの間にも、図6に示すとおり、直線比例の関係にあり、次の(8)式で表される。
σ0.2=gH+h (8)
従って、このσ0.2を(7)式と(6)式に代入して次の(9)式が成り立つ。
C=[d×{E×Z×(gH+h)}+e]R+b (9)
【0018】
作業に際しては、予め、理論移動量Mtと実行移動量Maとの比による補正係数Cと曲げ半径Rとの関係を調査して、前記(6)式の定数aとbを求め、この定数aとE×Z×σ0.2との関係から(7)式の定数dとeとを求めておき、所要材料毎に耐力値σ0.2ロックウェル硬さHの関係から(8)式の定数gとhとを求めておく。曲げ加工作業に際し、被加工物のロックウェル硬さHを測定し、設定するRと該当g及びhと共に前記(9)式に代入することによって、補正係数Cを求め、目標とする理論移動量Mtから実行移動量Maが決定できる。
【0019】
なお、(7)式の定数dとeは、被加工物の材質を一定とすれば、Z×σ0.2との関係から求めておくことができ、また材質と断面形状を一定にした場合は、aとσ0.2とのみの関係から求めることができる。
【0020】
また、前記したように、A6063材及びA6N01材を含む押出し用アルミ合金形材の場合、前記(6)式に相当する補正係数C(=Ma /Mt)と曲げ半径Rとの関係は、図2のように直線比例関係を示し、前記(7)式に相当するその比例定数αとZ×σ0.2との関係もまた、図3に示すような直線比例関係を示し、αは、
α1=8×10-9×Zσ0.2+0.3とα2=11×10-9×Zσ0.2+0.3の範囲内にあることが知見されている(特願平7−184793号)。
従って、補正係数Cは次式で表される。
C={A×(Z×σ0.2)+0.3}×10-3×R+B (10)
ただし、A:(8〜11)×10-6の範囲にある定数
B:3.0〜3.6の範囲にある定数
Z:形材断面における引張り側と圧縮側の断面係数の平均値(mm3
σ0.2:引張り試験における0.2%耐力値(kgf/mm2
R:曲げ半径(mm)
【0021】
従ってまた、アルミニウム合金の押出し形材の曲げ加工においては、曲げ作業に先立って、被加工物のロックウェル硬さを測定し、予め測定値に基づいて作成した換算式により、0.2%耐力値σ0.2に換算し、所要の曲げ半径Rと共に前記補正係数Cの式(10)に代入することにより、補正係数Cが求められ、可動曲げ型の実行移動量を決めることができ、スプリングバック量のバラツキの少ない曲げ加工品を得ることができる。なお、上記の押し通し曲げ以外の曲げ加工においても、前記(5)式が成り立つので、前記(9)式のような具体式と係数を求めて利用すればよい。
【0022】
【実施例】
JIS A6063材について、可動曲げ型の移動量規制により曲げ半径を制御できる図1に示した押し通し曲げ加工装置を使用し、本発明を実施した場合について、説明する。形状が50mm×50mm×2mmで、0.2%耐力値の代表値が7.5kgf/mm2 (74N/mm2)のA6063−T1材の10試量を被加工物として使用し、曲げ半径R=490mmを目標値とし、補正係数Cとしては、前記の(10)式を用い、σ0.2=7.5kgf/mm2、また、A=9.5×10-6、B=3.3 を定数として求めて曲げ加工した結果を、耐力値σ0.2と曲げ半径Rとの関係を示す図表として図4に白丸印で示す。
即ち、得られた曲げ半径は486〜498mmの範囲にばらついている。
【0023】
また、形状が同様に、50mm×50mm×2mmで、0.2%耐力値の代表値が18.6kgf/mm2(182N/mm2)のA6063−T5材の10試料を被加工物として使用し、曲げ半径R=550mmを目標値とし、補正係数Cとしては、前記の(10)式を用い、σ0.2=18.6kgf/mm2、また、A=9.5×10-6、B=3.3を定数として求めて曲げ加工した結果を、断面係数Zを一定値とし、耐力値σ0.2と曲げ半径Rとの関係を示す図表として図5に白丸印で示す。
即ち、得られた曲げ半径Rは535〜562mmの範囲にばらついている。
【0024】
一方、前記A6063−T1材とA6063−T5材による被加工物を試料としてロックウェルFスケール硬さHRFと0.2%耐力値σ0.2(kgf/mm2)との関係を調べたところ、図6に示すような関係があり、その耐力値σ0.2と前記ロックウェル硬さHRFとの間には、概ね次式で示される比例関係があった。
σ0.2=0.30×HRF−1.63 (8′)
【0025】
この関係式を換算式とし、前記ロックウェル硬さHRFから0.2%耐力値σ0.2を算出し、前記(10)を用いて補正係数Cを求め、曲げ半径Rを修正し、A6063−T1材とA6063−T5材による10試料について前記のように、それぞれ、曲げ半径Rを490mm及び550mmを目標値として曲げ加工を行った。その結果を断面係数Zを一定値とし、耐力値σ0.2と曲げ半径Rとの関係を、前記の図4と図5に黒丸印で併示した。
【0026】
A6063−T1材の場合、図4に示したように、耐力値σ0.2が7.2〜7.7kgf/mm2(71〜76N/mm2)の範囲のバラツキを示しているが、曲げ半径Rは488〜494mmの範囲となり、バラツキが略半減状態に改善されている。A6063−T5材の場合、図5に示したように、耐力値σ0.2が17.5〜19.5kgf/mm2(172〜191N/mm2)の範囲のバラツキを示しているが、曲げ半径Rは544〜555mmで、補正前のものに比べて約60%減のバラツキの範囲に改善できた。
【0027】
なお、上記の実施例では、硬さとしてロックウェルFスケール硬さの場合を示したが、例えば、他の簡易硬さ計等による測定値に基づいた耐力値への換算式を作成しておいてもよいし、他の測定硬さからのロックウェルFスケール硬さへの換算値を用い、前記(8) の換算式によって処理することもできる。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、スプリングバックを考慮して曲げ加工を行う際に、補正係数のうち、実操業において変動及び曲げ加工の結果に対する要因として大きな因子である材料強度(耐力値)を操業時において計測容易な硬さから換算し、曲げデータに取り入れるようにしたから、容易に、作業能率を阻害することなく、効率的にスプリングバック量を補償する可動曲げ型の移動量を見いだすことができ、曲げ精度を向上させることができるという効果を奏する。また、アルミニウム合金押し出し形材を固定金型と可動金型に押し通して行う押し通し曲げ加工における耐力値と断面係数と曲げ半径の直線比例関係にある具体的な関係式にアルミニウム合金におけるロックウェル硬さと耐力値との直線比例関係についての関係式を組み合わせて開示した発明は、予め、必要とする材質について予備テストを行うことで、各種アルミニウム合金材のスプリングバック量を補償する可動曲げ型の適正な移動量を見いだすことができ操業上有効なものである。さらに、アルミニウム合金の押出し材としてJIS A6063材についての具体的な係数を含めた関係式により作業手順を示したものは、利用度の高い押出し形材の曲げ加工を簡便的に実施し易いものにするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】可動曲げ型を使用する押し通し曲げ加工装置を示す模式図である。
【図2】アルミニウム合金押出し形材の曲げ加工における補正係数と曲げ半径との関係を示す図表である。
【図3】図2の直線の比例定数とZ×σ0.2との関係を示す図表である。
【図4】A6063−T1材の曲げ加工における補正前後の耐力と曲げ半径との関係を示す図表である。
【図5】A6063−T5材の曲げ加工における補正前後の耐力と曲げ半径との関係を示す図表である。
【図6】A6063材におけるロックウェル硬さと耐力との関係を示す図表である。
【符号の説明】
1 固定型
2 可動曲げ型
3 曲げ成形材
M 移動量
R 曲げ半径

Claims (3)

  1. 移動量により曲げ半径又は曲げ角度を調整し得る可動曲げ型を使用する押出し形材の曲げ加工において、曲げ加工時、被加工物のロックウェル硬さを耐力値に換算し、該耐力値に基づいてスプリングバック量を補償する加工条件を決め、曲げ加工を行う押出し形材の曲げ加工方法であって、
    前記可動曲げ型のスプリングバックがないとした場合の理論移動量に対する実行移動量の比を示す補正係数Cを、被加工物のヤング率Eと断面係数Zと曲げ半径Rと耐力値σ0.2との関数式により規定し、曲げ加工時に被加工物のロックウェル硬さを耐力値σ 0.2 に換算し、所要の曲げ半径Rと共に、前記関数式に代入して前記補正係数Cを求め、前記可動曲げ型の実行移動量を決めて曲げ加工を行うことを特徴とする押出し形材の曲げ加工方法。
  2. 移動量により曲げ半径又は曲げ角度を調整し得る可動曲げ型を使用する押出し形材の曲げ加工において、曲げ加工時、被加工物のロックウェル硬さを耐力値に換算し、該耐力値に基づいてスプリングバック量を補償する加工条件を決め、曲げ加工を行う押出し形材の曲げ加工方法であって、
    アルミニウム合金押出し形材を固定型と可動曲げ型に押し通して行う曲げ加工時に、被加工物のロックウェル硬さを、予め作成した次の換算式
    σ0.2=g×H+h
    ただし、g,h:定数
    により0.2%耐力値σ0.2(kgf/mm2)に換算した後、所要の曲げ半径Rと共に、次式
    C={A×(Z×σ0.2)+0.3}×10-3×R+B
    ただし、A:(8〜11)×10-6の範囲にある係数
    B:3.0〜3.6の範囲にある係数
    Z:形材断面における引張り側と圧縮側の断面係数の平均値(mm3
    R:曲げ半径(mm)
    により前記可動曲げ型の理論移動量に対する実行移動量の比で表される補正係数Cを算出し、前記可動曲げ型の実行移動量を決めて曲げ加工を行うことを特徴とする押出し形材の曲げ加工方法。
  3. 被加工物がJIS A6063材からなるアルミニウム合金押出し形材であって、ロックウェルFスケール硬さから0.2%耐力値(kgf/mm2)を求める場合の前記換算式において、g=0.30、且つ、h=−1.63であることを特徴とする請求項2に記載の押出し形材の曲げ加工方法。
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