JP2009002926A - プレス成形状態推定方法及び成形シミュレーション用の摩擦係数取得方法 - Google Patents

プレス成形状態推定方法及び成形シミュレーション用の摩擦係数取得方法 Download PDF

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Abstract

【課題】実プレス成形の結果と整合がとれたシミュレーション結果を得ることができ、かつ低面圧、低摺動速度でも十分精度が高いシミュレーション結果を得ることができる。
【解決手段】プレス成形状態推定方法は、所定の摩擦係数を用いて成形シミュレーションを実施して、有限要素法の各節点について、成形過程における金型に対する鋼材の移動速度及び金型から鋼材が受ける面圧を算出するとともに、鋼材の所定部位についての、面圧を算出するとともに、鋼材の移動速度を基に鋼材と金型との摺動速度を算出し(ステップS1〜ステップS3)、算出した面圧及び摺動速度を満たす条件下で摺動試験装置を用いて摺動試験を行い、摩擦係数を取得し(ステップS4)、取得した摩擦係数を用いて再度成形シミュレーションを実施して、鋼材の成形状態を推定する(ステップS5)。
【選択図】図2

Description

本発明は、成形シミュレーションによりプレス成形品の成形状態を推定するプレス成形品の成形状態推定方法、及び成形シミュレーションで用いる鋼材と金型との摩擦係数を取得する成形シミュレーション用の摩擦係数取得方法に関する。
特許文献1には、鋼板の機械的性質として絞り性を評価する方法が開示されている。具体的には、r値(ランクフォード値)を求め、次いで、該鋼板の表面摩擦係数を用いて次式によりそのr値を補正し、補正したr値に基づいて絞り性を評価している。
rx=r0・exp(−Kμ)
ここで、r0は補正前のr値であり、rxは補正値のr値であり、Kは潤滑状態に起因した定数であり、μは表面摩擦係数である。
また、特許文献2には、ドロービード部の面圧を算出し、実測された摩擦係数を適用して、ビードを通過させるのに必要な引き抜き力を算出し、見かけの摩擦係数を算出して、シミュレーションに適用する技術が開示されている。
また、特許文献3には、金属板に対して曲げ・曲げ戻し及び摺動の塑性加工を施し、次いで、その塑性加工を施した金属板の表面の摩擦係数を測定するドロービード摺動試験方法が開示されている。
また、特許文献4には、ピンオンディスク試験機において、点状又は20mm以下の平面状の接触面で接触摺動させた際の摺動抵抗から求められる摩擦係数を基にプレス成形性を評価する技術が開示されている。
また、特許文献5には、面圧、摩擦仕事量、成形速度、工具との相対硬度差、粗度、潤滑油粘度、塑性ひずみ、温度及び磨耗粉の径の1種又は2種以上を用いて、多項式近似により摩擦係数を算出し、算出した摩擦係数を用いて成形シミュレーションを行う技術が開示されている。
また、特許文献6には、各要素接点毎に面圧、相当応力、相当塑性ひずみを算出して、変形熱増分による変数変更を行うことを目的としたシミュレーション方法が開示されている。
特開2003−207431号公報 特開2003−31138号公報 特開平9−72799号公報 特開2003−136151号公報 特開2005−207774号公報 特開2002−86218号公報
鋼板の摺動特性評価法として、特許文献1に開示の引抜きによる平板摺動によるもの、特許文献2、3に開示のドロービード摺動試験によるもの、特許文献4に開示のピンオンディスク試験機によるものが挙げられる。
しかし、特許文献1では、2水準の押さえ荷重(8KN、12KN)で測定した摩擦係数の換算式により、プレス成形性を反映させたr値を算出している。しかし、プレス成形時の押さえ荷重(面圧)は、極低面圧から超高面圧まで広範囲にわたる。また、摺動速度も多岐にわたり、これに対して、引用文献1のように200mm/minの1水準で行う評価は、評価鋼板の摺動特性の一部を評価しているのにすぎない。
また、引用文献2では、各材料ごとに種々の面圧に変化させて摩擦係数を測定して、面圧をパラメータとする摩擦係数近似式を作成し、シミュレーションに適用する方法が開示されている。しかし、引用文献2で得られる摩擦係数は、摺動速度、すなわち速度依存性を考慮したものにはなっていない。さらに、ドロービード部の摩擦係数を鋼板の機械強度に影響されず測定する方法が開示されている引用文献3でも、摩擦係数の測定に速度依存性は考慮されていない。
また、引用文献4では、測定される摩擦係数より、プレス成形性を事前評価する方法としてピンオンディスクが提案されている。ここで、プレス割れは、プレス時の塗油が部分的に切れて、金型と鋼板とが直接的に接触するメタルタッチを起こしやすい領域で発生し易いことから、高面圧における評価が可能なピンオンディスク法は、そのような場合に有利に作用する。しかし、実プレス品全面についてシミュレーションを実施する場合、面圧は極低面圧から超高面圧まで多岐にわたるので、そのような条件に対応できないピンオンディスク法は、シミュレーションに適用する摩擦係数の測定方法としては十分ではなかった。
以上から、引用文献1〜4でも述べているように、摺動時の面圧、速度(摺動速度)及び温度それぞれが変化することで、摺動特性を示す指標である摩擦係数も大きく変化する。 また、引用文献1〜4で示される摺動試験から求めた摩擦係数によるシミュレーション及び鋼板の機械特性の補正では、ある特定の単純形状における実プレス成形性を予測することは可能である。しかし、一般的に複雑形状である自動車部品全体について成形性を予測することは不可能である。さらに、平均的な動摩擦係数を用いている点にも課題が残る。
また、近年、シミュレーション技術は、その発達により、自動車部品の成形分野でも、大幅に活用されている。そのように活用されているシミュレーション技術では、材料の機械的特性と工具との接触について、一定値の摩擦係数を入力することで解析を実施している。しかしながら、上述のように実プレスでは成形過程において、部品における各部位で、面圧、速度及び温度等が変化するため、シミュレーションによる高精度な解析は困難であり、実プレス結果との間に差異が発生することが多い。このような実情に対し、引用文献5、6では、面圧、速度及び温度変化を変数とする状態関数により摩擦係数を算出する手法を提案している。しかし、引用文献5、6では、状態関数として算出される摩擦係数は、いかなる面圧、摺動速度でも動摩擦係数となっており、静止摩擦係数が支配的になる低面圧、低摺動速度での成形や摺動を受ける張出し部位については、十分なシミュレーション結果を得ることができなかった。
本発明の課題は、自動車部品等の実プレス成形の結果と整合がとれたシミュレーション結果を得ることができ、かつ低面圧、低摺動速度での成形や摺動を受ける張出し部位等についても十分精度が高いシミュレーション結果を得ることである。
前記課題を解決するために、本発明に係る請求項1に記載のプレス成形状態推定方法は、金型によりプレス成形される鋼材の成形状態を、少なくとも前記鋼材と前記金型との摩擦係数を用いて有限要素法で構築された成形シミュレーションにより推定するプレス成形状態推定方法において、所定の摩擦係数を用いて前記成形シミュレーションを実施して、前記有限要素法の各節点について、成形過程における前記金型に対する前記鋼材の移動速度及び前記金型から前記鋼材が受ける面圧を算出し、前記鋼材の所定部位について、前記面圧を算出するとともに、前記鋼材の移動速度を基に前記鋼材と前記金型との摺動速度を算出し、算出した前記面圧及び摺動速度を満たす条件下で摺動試験装置を用いて摺動試験を行い、摩擦係数を取得し、取得した摩擦係数を用いて再度成形シミュレーションを実施して、前記鋼材の成形状態を推定することを特徴とする。
また、本発明に係る請求項2に記載のプレス成形状態推定方法は、請求項1に記載のプレス成形状態推定方法において、前記再度実施する成形シミュレーションでは、前記鋼材の所定部位について算出した前記面圧及び摺動速度に応じて、前記摺動試験装置で得られる静止摩擦係数又は動摩擦係数を用いて、前記鋼材の成形状態を推定することを特徴とする。
また、本発明に係る請求項3に記載のプレス成形状態推定方法は、請求項2に記載のプレス成形状態推定方法において、前記鋼材の所定部位について算出した前記面圧が7MPa以下であり、かつ前記摺動速度が50mm/min以下の場合、前記再度実施する成形シミュレーションでは、前記摺動試験装置で得られる静止摩擦係数を用いて、前記鋼材の成形状態を推定することを特徴とする。
また、本発明に係る請求項4に記載の成形シミュレーション用の摩擦係数取得方法は、有限要素法で構築された成形シミュレーションにより金型によりプレス成形される鋼材の成形状態を推定する場合に該成形シミュレーションで用いる前記鋼材と前記金型との摩擦係数を取得する成形シミュレーション用の摩擦係数取得方法において、所定の摩擦係数を用いて成形シミュレーションを実施して算出される、前記有限要素法の各節点についての前記金型から前記鋼材が受ける面圧及び前記鋼材と前記金型との摺動速度のうち、前記鋼材の所定部位の前記面圧及び摺動速度を取得し、その取得した前記面圧及び摺動速度を満たす条件下で摺動試験装置を用いて摺動試験を行い、摩擦係数を取得しており、その後実施する成形シミュレーションでは、前記取得した摩擦係数を用いて成形シミュレーションを実施して、前記鋼材の成形状態を推定することを特徴とする。
本発明によれば、所定の摩擦係数を用いて成形シミュレーションを実施して、面圧及び摺動速度を算出し、その算出した面圧及び摺動速度を満たす条件下で摺動試験装置を用いて摺動試験を行い摩擦係数を取得し、取得した摩擦係数を用いて再度成形シミュレーションを実施することで、高い精度で鋼材の成形状態を推定することができる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
(構成)
本実施形態は、本発明を適用したプレス成形状態推定方法である。プレス成形状態推定方法では、成形シミュレーションにより、成形品の形状を推定している。具体的には、成形シミュレーションの結果から、実際にプレス成形できるか否かを判断している。
図1は、プレス成形状態推定方法を実現する構成を示す。
図1に示す成形シミュレーション1は、成形品の成形状態のシミュレーション用として一般的に用いられているものであり、成形部品の有限要素法(静的陰解法や静的陽解法、動的陽解法等)により構築されている。成形シミュレーション1は、パーソナルコンピュータ等の演算手段を用いて実施される。
図2は、プレス成形状態推定方法の処理手順を示す。この図2に示す処理手順に沿って、プレス成形状態推定方法の処理内容を説明する。
先ずステップS1において、成形シミュレーション1には、該成形シミュレーション1に必要なデータが入力される。すなわち、図1(a)に示すように、成形シミュレーション1には、該成形シミュレーション1に必要なデータとして、プレス型(金型)形状(プレス型の設計を基にした成形品の形状)、ビードサイズ、鋼材(ブランク材)の形状、板厚、応力−歪線図(例えばモデル化したもの)、有限要素解析に必要である有限要素のデータ、板押え部の圧力、成形速度、プレス型と鋼材との間の摩擦係数(摩擦係数の初期値)等のプレス条件が入力される。
続いてステップS2〜ステップS3において、最初の成形シミュレーション1を実施する。すなわち、先ずステップS2において、成形過程の演算の増分ステップ毎に、対象部品について、有限要素法の各節点での板厚減少量、面圧及び鋼板移動量を算出する。続いてステップS3において、破断危険部位の節点要素の鋼板移動量(最大板厚減少量相当)を基に摺動速度を算出する。例えば、元々の板厚に対して所定割合(例えば20%)の減少量を示した部位を最大板厚減少量を示す破断危険部位としている。また、同時に、破断危険部位の面圧も算出する(前記ステップS2で得た各節点の面圧の中から破断危険部位の面圧を特定する)。
なお、対象部品において面圧及び摺動速度を算出する部位については、破断危険部位に限定されるものではなく、任意に指定した指定部位でも良い。
続いてステップS4において、図1(b)に示すように、前記ステップS3で算出した面圧及び摺動速度で摺動試験装置10による摺動試験を行い、摩擦係数を取得する。
図3は、摺動試験装置10を用いた摺動試験方法を示す。
前記ステップS3で算出した面圧及び摺動速度の条件下で、摺動試験装置10による摺動試験を行う。すなわち、サンプル(成形シミュレーション1で成形の演算対象となるブランク材に対応するもの)100に、前記算出した面圧を実現するように一定加重Pで金型11,12を押し付けてから(金型11,12により一定加重Pで挟持しながら)、前記算出した摺動速度となるように金型11,12で挟持されているサンプル100を引き抜く。これにより、一定加重Pとサンプル100の引き抜きに必要な荷重Fとを用いて、下記(1)式により摩擦係数μを算出できる。
μ=F/(2・P) ・・・(1)
この(1)式の関係から、摺動開始直後のピーク値の摩擦係数μを静止摩擦係数として取得し、摺動させてから所定の区間で得た摩擦係数を動摩擦係数として取得する。
ここで、プレス成形品の各部位を想定した摩擦係数の評価をする場合には、サンプル100との接触面積が小さい方の金型11において、該サンプル100と接触する部分の形状、具体的には長さ(該サンプル100を引抜く方向における長さ、以下、工具長という。)Lは、該各部位に応じて、次のように設定されるのが好ましい。
(1)ビード通過部を評価する場合、工具手入や鋼板との接触面積を一定に保つ必要性から、工具長Lを2mm以上としつつ、実部品の接触長さの観点から、工具長Lを10mm以下とする(2mm≦L≦10mm)。
(2)パンチ肩部を評価する場合、鋼板表面の損傷度を実部品摺動部のものに近似させるため、工具長Lを20mm以上としつつ、工具手入の簡便さや実部品の接触長さの観点から、工具長Lを70mm以下とする(20mm≦L≦70mm)。
(3)張出し成形部を評価する場合、実成形の摩擦係数との乖離の観点から、工具長Lを10mm以上としつつ、工具手入と実験時間短縮の観点から、20mm未満とする(10mm≦L<20mm)。
図4は、例えば、摺動距離130mmを所定の摺動速度で摺動試験を行った場合の、摺動距離と、前記(1)式により得た摩擦係数μとの関係を示す。
図4に示すように、摺動距離130mm間、ほぼ安定した値として摩擦係数μを得ることができる。このような結果から、摺動開始直後のピーク値の摩擦係数μを静止摩擦係数として取得し、摺動させてから所定の区間で得た摩擦係数の平均値を動摩擦係数として取得する。
続いてステップS5において、図1(c)に示すように、最初の成形シミュレーション1で用いた摩擦係数に代えて前記ステップS4で取得した摩擦係数を用いて、再び成形シミュレーションを実施する。このとき、前記ステップS4での摩擦係数の測定条件、すなわち、最初の成形シミュレーション1で算出した面圧及び摺動速度に基づいて、静止摩擦係数を用いるか、動摩擦係数を用いるかを決定する。具体的には、最初の成形シミュレーション1で算出した面圧が7MPa以下であり、かつ摺動速度が50mm/min以下の場合には、再び実施する成形シミュレーション1で用いる摩擦係数を、前記ステップS4で得た静止摩擦係数にする。また、それ以外の場合には、再び実施する成形シミュレーション1で用いる摩擦係数を、前記ステップS4で得た動摩擦係数にする。
(動作、作用及び効果)
動作、作用及び効果は次のようになる。
必要なデータを成形シミュレーション1に入力して(前記ステップS1)、最初(1回目)の成形シミュレーション1を実施し、破断危険部位又は指定部位について、面圧及び摺動速度を算出する(ステップS2、ステップS3)。そして、算出した面圧及び摺動速度の条件下で、実際に摺動試験装置10を用いた摺動試験を行い摩擦係数を取得する。詳しくは静止摩擦係数及び動摩擦係数を取得する。それから、この摩擦係数を用いて、再び(2回目の)成形シミュレーション1を実施し、成形品の成形状態をシミュレーションする。具体的には、成形シミュレーション1により破断直前のプレス成形品の成形高さ(成形可能高さ)を算出し、そのような成形シミュレーション1による結果を基に、実際にプレス成形できるか否かを判断する。
これにより、成形金型による成形実験を行うことなく、高精度な成形シミュレーションが可能になる。また、従来のように、成形シミュレーションの結果を実成形結果と比較しながら、最適な成形シミュレーション結果が得られるまで、摩擦係数を変更させて繰り返しシミュレーションを行うといったこともなく、プレス成形性の評価(具体的にはプレス成形の可否)が可能になったため、シミュレーションの演算時間を大幅に低減でき、コストを大幅に低減できる。
(他の実施形態等)
なお、前記実施形態を次のような構成により実現することもできる。
すなわち、前記実施形態では、摺動試験装置10の具体例を図3に示した。しかし、これに限定されるものではない。
なお、前記実施形態の説明において、ステップS1及びステップS2の処理は、所定の摩擦係数を用いて成形シミュレーションを実施して、有限要素法の各節点について、成形過程における金型に対する鋼材の移動速度及び金型から鋼材が受ける面圧を算出するステップを実現しており、ステップS2及びステップS3の処理は、鋼材の所定部位について、面圧を算出するとともに、鋼材の移動速度を基に鋼材と金型との摺動速度を算出するステップを実現しており、摺動試験装置によるステップS4の処理は、算出した前記面圧及び摺動速度を満たす条件下で摺動試験装置を用いて摺動試験を行い、摩擦係数を取得するステップを実現しており、ステップS5の処理は、取得した摩擦係数を用いて再度成形シミュレーションを実施して、鋼材の成形状態を推定するステップを実現している。
また、前記実施形態では、有限要素法で構築された成形シミュレーションにより金型によりプレス成形される鋼材の成形状態を推定する場合に該成形シミュレーションで用いる前記鋼材と前記金型との摩擦係数を取得する成形シミュレーション用の摩擦係数取得方法において、所定の摩擦係数を用いて成形シミュレーションを実施して算出される、前記有限要素法の各節点についての前記金型から前記鋼材が受ける面圧及び前記鋼材と前記金型との摺動速度のうち、前記鋼材の所定部位の前記面圧及び摺動速度を取得し、その取得した前記面圧及び摺動速度を満たす条件下で摺動試験装置を用いて摺動試験を行い、摩擦係数を取得しており、その後実施する成形シミュレーションでは、前記取得した摩擦係数を用いて成形シミュレーションを実施して、前記鋼材の成形状態を推定することを特徴とする成形シミュレーション用の摩擦係数取得方法を実現している。
(実施例1)
実施例1では、鋼材A及び鋼材Bの2種類の鋼材を対象として、球頭張り出し成形のシミュレーションを行った。鋼材Aの鋼種、成分及び寸法等は、合金化溶融亜鉛めっき鋼板(590MPa級)、板厚0.7mm、降伏強度326MPa、引張強度593MPa、伸び29%、表面のめっき付着量49g/m及び裏面のめっき付着量52g/m等となっている。また、鋼材Bの鋼種、成分及び寸法等は、合金化溶融亜鉛めっき鋼板(440MPa級)、板厚0.7mm、降伏強度288MPa、引張強度445MPa、伸び36%、表面のめっき付着量42g/m、裏面のめっき付着量43g/m等となっている。そして、最初の球頭張り出しの成形シミュレーションで算出した面圧及び摺動速度を用いて行う摺動試験装置として、前記図3の摺動試験装置10を用いた。
一方、球頭張り出し成形のシミュレーション結果を検証するため、前記鋼材A及び鋼材Bを用いる等して、球頭張り出し成形のシミュレーションと同じ条件で、実際に球頭張り出し成形試験を行った。
図5は、球頭張り出し成形の試験装置を示す。図6は、球頭張り出し成形の試験装置におけるダイス51及びしわ押え板52の詳細な構成を示す。
図5及び図6に示すように、球頭張り出し成形試験では、ビード53,54を設けたダイス51及びしわ押え板52でサンプル100を挟み込み、そのサンプル100に対してポンチ55を押し当てて、球頭張り出し成形を行っている。ここで、試験の諸条件については、サンプル100の寸法は200mm×200mmであり、ポンチ55の直径は150mm(R75)であり、ダイス51の寸法は、内側直径が153mm、肩部曲率が10Rであり、ビード53,54の位置は、180mmの円周上であり、ダイス51側のビード53は、幅が4mm、高さが2mmであり、しわ押え板52側のビード54は、幅が6mm、高さが3mmであり、成形速度は50mm/minであり、しわ押え圧(BHF)は100Tonであり、塗油として、プレトンR352L(スギムラ化学の商品の商品名)を用いている。
以上の条件下で、成形シミュレーション及び球頭張り出し成形試験を実施し、次のような結果を得た。
成形シミュレーションでは、最初の成形シミュレーションを実施して、通常の摺動試験により得た動摩擦係数μ=0.14を用いた結果として、破断直前の成形高さ(限界成形高さ)が46mmになる結果を得た。また、通常の摺動試験により得た静止摩擦係数μ=0.16を用いて成形シミュレーションを実施して、その結果として、破断直前の成形高さが45mmになる結果を得た。そして、破断危険部位の面圧及び摺動速度を得た。
図7及び図8は、成形シミュレーションにより得た破断危険部位の面圧変化と摺動速度変化を示す。
図7に示すように、破断危険部位の面圧、すなわち破断直前の面圧が7MPa付近の値となり、図8に示すように、そのときの摺動速度が略8mm/min付近の値となった。
そして、このようにして算出した面圧(7MPa)及び摺動速度(8mm/min)の条件下で摺動試験装置により摺動試験を行い、摩擦係数を得た。面圧が7MPaであり、かつ摺動速度が8mm/minであることから、摩擦係数として静止摩擦係数を得た。このときの静止摩擦係数は、μ=0.35となった。
そして、そのように実際の摺動試験により得た静止摩擦係数μ=0.35を用いて、再び成形シミュレーションを実施して、その結果として、破断直前の成形高さが40mmとなる結果を得た。
一方、実際に行った球頭張り出し成形試験では、破断直前の高さが40mmとなる結果を得た。
以上のように、静止摩擦係数μ=0.35により最終的に成形シミュレーションで算出した破断直前の高さが、実際の球頭張り出し成形試験により得た破断直前の高さ同様の40mmとなる結果を得ることができた。
これに対して、従来の成形シミュレーションによる結果とも言える最初の成形シミュレーションの結果は、破断直前の高さが45〜46mmとなっており、実際の球頭張り出し成形試験により得た破断直前の高さが40mmとなる結果に対して乖離するものとなっている。
また、面圧が7MPa以下であり、かつ摺動速度が50mm/min以下である場合には、摺動試験で得た静止摩擦係数を用いることで、成形シミュレーションの結果(40mm)と実際の球頭張り出し成形試験による結果(40mm)とが一致し、成形シミュレーションの計算精度が高くなっている。
さらに、詳細な比較検討のため、種々の面圧及び摺動速度により得た動摩擦係数又は静止摩擦係数に基づいて球頭張り出し成形のシミュレーションを行った。また、球頭張り出し成形の試験も行い、その球頭張り出し成形の試験では、前記図5と同様、図9に示すように(詳細な構成については図6と同様)、ビード53,54を設けたダイス51及びしわ押え板52でサンプル100を挟み込み、そのサンプル100に対してポンチ55を押し当てて、球頭張り出し成形を行っている。
ここで、必要に応じて以下の5条件で試験を実施した。
(1)ポンチ55の直径は100mm(R50)、ダイス51の寸法は内側直径が103mm、ビード53,54の位置は直径130mmの円周上であり、サンプル100の寸法は150mm×150mmであり、しわ押え荷重(BHF)は100Tonである。
(2)ポンチ55の直径は125mm(R62.5)、ダイス51の寸法は内側直径が128mm、ビード53,54の位置は直径155mmの円周上であり、サンプル100の寸法は180mm×180mmであり、しわ押え荷重(BHF)は100Tonである。
(3)ポンチ55の直径は150mm(R75)、ダイス51の寸法は内側直径が153mm、ビード53,54の位置は直径180mmの円周上であり、サンプル100の寸法は200mm×200mmであり、しわ押え荷重(BHF)は100Tonである。
(4)ポンチ55の直径は200mm(R100)、ダイス51の寸法は内側直径が203mm、ビード53,54の位置は直径240mmの円周上であり、サンプル100の寸法は270mm×270mmであり、しわ押え荷重(BHF)は150Tonである。
(5)ポンチ55の直径は300mm(R150)、ダイス51の寸法は内側直径が303mm、ビード53,54の位置は直径350mmの円周上であり、サンプル100の寸法は380mm×380mmであり、しわ押え荷重(BHF)は150Tonである。
なお、共通条件として、ダイス51側のビード53は幅が4mm、高さが2mmであり、しわ押え板52側のビード54は幅が6mm、高さが3mmである。
以上の条件下で、成形シミュレーション及び球頭張り出し成形試験を実施し、次のような結果を得た。
図10〜図12において、発明例の結果は、最初の成形シミュレーションで面圧及び摺動速度を算出し、その算出した面圧及び摺動速度の条件下で摺動試験により摩擦係数を得て、その摩擦係数を用いて、再度成形シミュレーションを行った結果である(No2,No9,No11,No12,No15,No17,No21,No23,No25,No26,No29,No30,No32,No34)。
また、その比較例の結果については、従来通り通常の摺動試験条件で得た摩擦係数を用いて、一度だけ成形シミュレーションを行った結果(No1,No3,No4,No14,No19)、又は最初の成形シミュレーションで算出した面圧及び摺動速度とは異なる値の条件下で摺動試験を行い、その摺動試験で得た摩擦係数を用いて、再度成形シミュレーションを行った結果である(No5〜No8)。
また、発明例の結果は、最初の成形シミュレーションで算出した面圧が7MPa以下で、かつ摺動速度が50mm/min以下であることを満たす条件下では、再度実施する成形シミュレーションで静止摩擦係数を用いた場合の結果であり、該条件を満たすのにもかかわらず、再度実施する成形シミュレーションで動摩擦係数を用いたり、その逆に、該条件を満たさないのにもかかわらず、再度実施する成形シミュレーションで静止摩擦係数を用いたりしたものも比較例(以下、数値限定比較例という。)としている(No10,No13,No16,No18,No20,No22,No24,No27,No28,No31,No33,No35)。
図10〜図12に示すように、発明例の成形高さ(シミュレーション結果)と実際に得た成形高さ(実成形高さ)との誤差が絶対値で2mm以下に抑えられており、発明例では、成形高さ(シミュレーション結果)が、実際に得た成形高さ(実成形高さ)とほぼ同じ結果になっている。これに対して、比較例の成形高さ(シミュレーション結果)と実際に得た成形高さ(実成形高さ)との誤差が絶対値で3mm以上になっており、比較例では、成形高さ(シミュレーション結果)が、実際に得た成形高さ(実成形高さ)と大きく異なる結果となった。
また、発明例の結果と前記数値限定比較例の結果とを比較して、次のような結論を得ることができる。
最初の成形シミュレーションで算出した面圧が6MPaで、摺動速度が40〜60mm/minのときの結果(No22〜No27)から、面圧が6MPaで摺動速度が50mm/min以下のときには、再度実施する成形シミュレーションで静止摩擦係数を用いた方が良好な結果となり(シミュレーション結果と実成形結果との誤差が少なくなり)、面圧が6MPaでも摺動速度が50mm/minよりも大きくなると、再度実施する成形シミュレーションで動摩擦係数を用いた方が良好な結果となる。
また、最初の成形シミュレーションで算出した面圧が7MPaで、摺動速度が40〜60mm/minのときの結果(No10〜No13,No28,No29)も同様であり、面圧が7MPaで摺動速度が50mm/min以下のときには、再度実施する成形シミュレーションで静止摩擦係数を用いた方が良好な結果となり、面圧が7MPaでも摺動速度が50mm/minよりも大きくなると、再度実施する成形シミュレーションで動摩擦係数を用いた方が良好な結果となる。
一方、最初の成形シミュレーションで算出した面圧が8MPaで、摺動速度が40〜60mm/minのときの結果(No30〜No35)になると、摺動速度が50mm/min以下のときでも、再度実施する成形シミュレーションで動摩擦係数を用いた方が良好な結果となる。すなわち、面圧が8MPaになると、摺動速度の大小にかかわらず、再度実施する成形シミュレーションで動摩擦係数を用いた方が良好な結果となる。
以上のような結果から、結論として、面圧が7MPaで、かつ摺動速度が50mm/minとなる条件に、選択する摩擦係数の如何により成形シミュレーションの結果が変わる特異点が存在しているのがわかる。すなわち、発明例の結果を得るための条件としているように、面圧が7MPa以下で、かつ摺動速度が50mm/min以下のときに、再度実施する成形シミュレーションで静止摩擦係数を用いた方が良好な結果を得ることができる。
なお、他の結果(No15〜No18,No20,No21)でも、面圧が7MPa以下で、かつ摺動速度が50mm/min以下となる条件を満たす限り、再度実施する成形シミュレーションで静止摩擦係数を用いることで良好な結果となる。
以上のような関係は図13のように示すことができる。図13に示すように、面圧が7MPa以下で、かつ摺動速度が50mm/min以下の場合には、再度実施する成形シミュレーションで静止摩擦係数を用いた方が良好な結果となり、それ以外の場合には、再度実施する成形シミュレーションで動摩擦係数を用いた方が良好な結果となる。
(実施例2)
実施例2では、鋼材Cを対象とし、図14に示すような車体のフェンダーモデルパネルについて、プレス成形試験(実試験)及び成形シミュレーションを行った。鋼材Cの鋼種、成分及び寸法等は、合金化溶融亜鉛めっき鋼板(軟質鋼板)、板厚0.7mm、降伏強度168MPa、引張強度322MPa、伸び49%、平均γ値1.6、表面のめっき付着量42g/m及び裏面のめっき付着量43g/m等となっている。
プレス成形試験として、図14(a)に示す車体のフェンダーモデルパネルのビード通過部、図14(b)に示す車体のフェンダーモデルパネルのパンチ肩部、それぞれについて、プレス割れ状態が変化するように、クッション圧(しわ押え荷重)及びパンチ移動速度(成形速度)を調整して、実プレスを実施した。これに対応して、成形シミュレーションでは、実プレス品と同様な破断状態(プレス割れ状態)となるように、しわ押え荷重、パンチ移動速度及びビード張力設定値を変化させている。
以上の条件下で、プレス成形試験(実試験)及び成形シミュレーションを実施し、次のような結果を得た。図15及び図16はその結果を示す。
図15及び図16に示すように、最初(1回目)の成形シミュレーションの結果、ビード通過部では、面圧が30〜195MPaとなり、摺動速度は500〜2500mm/minとなる演算結果を得た。また、パンチ肩部では、面圧は5〜25MPaとなり、摺動速度100〜500mm/minとなる演算結果を得た。
発明例では、これらの最初のシミュレーションで算出した面圧や摺動速度の条件下で摺動試験により摩擦係数を得て、その摩擦係数を用いて、再度成形シミュレーションを行った。なお、最初のシミュレーションの結果のいずれも、面圧が7MPa以下で、かつ摺動速度が50mm/min以下となる条件を満たさないことから、摺動試験で得た動摩擦係数を用いて、再度成形シミュレーションを行った(No104,No105,No111〜No115,No118,No120,No121,No123)。
また、比較例では、最初のシミュレーションで算出した面圧や摺動速度とは異なる値を用いて摺動試験により摩擦係数を得て、その摩擦係数を用いて再度成形シミュレーションを行った(No101〜No103,No106〜No110,No116,No117,No119,No122,No124)。
また、摺動試験を前記図3に示した摺動試験装置10を用いて行い、摩擦係数を測定した。このとき、ビード通過部を評価するための摺動試験では、該ビード通過部に対応した工具長L(2mm≦L≦10mm)を用いており、パンチ肩部を評価するための摺動試験では、該パンチ肩部に対応した工具長L(20mm≦L≦70mm)を用いている。
図15及び図16に示すように、発明例の結果(CAE結果)がプレス割れとなることを示す場合、実プレス結果でも、プレス割れが発生しており、発明例の結果と実プレス結果とが整合する結果となった。これに対して、比較例の結果(CAE結果)がプレス割れとならないことを示す場合に、実プレス結果ではプレス割れが発生しており、比較例の結果と実プレス結果とが整合しない結果となった。
本発明のプレス成形状態推定方法を実現する構成を示す。 プレス成形状態推定方法の処理手順を示すフローチャートである。 摺動試験装置の構成を示す図である。 摺動距離と摩擦係数との関係を示す特性図である。 球頭張り出し成形の試験装置の構成を示す図である。 球頭張り出し成形の試験装置のビードの形状を示す図である。 成形シミュレーションで得た面圧変化を示す特性図である。 成形シミュレーションで得た摺動速度変化を示す特性図である。 球頭張り出し成形の試験装置の他の構成を示す図である。 実施例1の結果であり、本発明の結果及び比較例の結果を示す前半の図である。 実施例1の結果であり、本発明の結果及び比較例の結果を示す中半の図である。 実施例1の結果であり、本発明の結果及び比較例の結果を示す後半の図である。 面圧及び摺動速度に基づく摩擦係数の選択の説明に使用した図である。 車体のフェンダーモデルパネルの形状を示す図である。 実施例2の結果であり、本発明の結果及び比較例の結果を示す前半の図である。 実施例2の結果であり、本発明の結果及び比較例の結果を示す後半の図である。
符号の説明
1 成形シミュレーション(パーソナルコンピュータ)、10 摺動試験装置、11,12 金型

Claims (4)

  1. 金型によりプレス成形される鋼材の成形状態を、少なくとも前記鋼材と前記金型との摩擦係数を用いて有限要素法で構築された成形シミュレーションにより推定するプレス成形状態推定方法において、
    所定の摩擦係数を用いて前記成形シミュレーションを実施して、前記有限要素法の各節点について、成形過程における前記金型に対する前記鋼材の移動速度及び前記金型から前記鋼材が受ける面圧を算出し、
    前記鋼材の所定部位について、前記面圧を算出するとともに、前記鋼材の移動速度を基に前記鋼材と前記金型との摺動速度を算出し、
    算出した前記面圧及び摺動速度を満たす条件下で摺動試験装置を用いて摺動試験を行い、摩擦係数を取得し、
    取得した摩擦係数を用いて再度成形シミュレーションを実施して、前記鋼材の成形状態を推定することを特徴とするプレス成形状態推定方法。
  2. 前記再度実施する成形シミュレーションでは、前記鋼材の所定部位について算出した前記面圧及び摺動速度に応じて、前記摺動試験装置で得られる静止摩擦係数又は動摩擦係数を用いて、前記鋼材の成形状態を推定することを特徴とする請求項1に記載のプレス成形状態推定方法。
  3. 前記鋼材の所定部位について算出した前記面圧が7MPa以下であり、かつ前記摺動速度が50mm/min以下の場合、前記再度実施する成形シミュレーションでは、前記摺動試験装置で得られる静止摩擦係数を用いて、前記鋼材の成形状態を推定することを特徴とする請求項2に記載のプレス成形状態推定方法。
  4. 有限要素法で構築された成形シミュレーションにより金型によりプレス成形される鋼材の成形状態を推定する場合に該成形シミュレーションで用いる前記鋼材と前記金型との摩擦係数を取得する成形シミュレーション用の摩擦係数取得方法において、
    所定の摩擦係数を用いて成形シミュレーションを実施して算出される、前記有限要素法の各節点についての前記金型から前記鋼材が受ける面圧及び前記鋼材と前記金型との摺動速度のうち、前記鋼材の所定部位の前記面圧及び摺動速度を取得し、
    その取得した前記面圧及び摺動速度を満たす条件下で摺動試験装置を用いて摺動試験を行い、摩擦係数を取得しており、
    その後実施する成形シミュレーションでは、前記取得した摩擦係数を用いて成形シミュレーションを実施して、前記鋼材の成形状態を推定することを特徴とする成形シミュレーション用の摩擦係数取得方法。
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