JP3541581B2 - テープ状媒体走行装置 - Google Patents

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【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、テープ状媒体を用いているビデオテープレコーダ(以下、VTRとする)等の磁気記録再生装置に搭載されているテープ状媒体走行装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、テープ状媒体走行装置は特開平2−49256号公報に記載されたものが知られている。
以下、従来のテープ状媒体走行装置について図面を用いて説明する。図7は従来のテープ状媒体走行装置の構成を示すブロック図である。図7において、71はキャプスタンモータ、72は巻取りリール、73は供給リール、77は巻取りリール72及び供給リール73の巻径を算出する中央処理部、78は中央処理部77で発生した巻径に応じたデジタル信号を、そのレベルに応じた電圧に変換するD/A変換器、76は入力制御信号に応じてキャプスタンモータ71に供給する駆動信号を可変にして磁気テープ(テープ状媒体を示す)の走行速度を可変にするテープ走行速度可変部、74はキャプスタンモータ71の回転周波数を検出する回転検出部と、75は回転検出部74により検出した回転周波数に基づいて、テープ走行速度可変部76に入力する制御信号を生成すると共に、高速サーチ開始時に磁気テープの走行速度を段階的に徐々に加速した後、高速サーチ時の目標走行速度で走行させるように制御信号を出力する制御部である。
【0003】
以上のように構成された従来のテープ状媒体走行装置について、以下その動作を説明する。
高速走行が指令されると、まず制御部75はキャプスタンモータ71を起動して、通常再生時の走行速度の50倍速にテープ走行速度となるようにキャプスタンモータ71の目標速度を設定して立ち上げ、テープを50倍速で走行するように制御する。その後一定時間が経過すると、制御部75は100倍速のテープ走行速度となるようにキャプスタンモータ71の目標速度を設定し、テープが100倍速で走行するように制御する。
【0004】
以上のように、このテープ状媒体走行装置では高速でテープを走行させる際には、設定速度を複数設定(最終速度設定までに途中の速度を設定)して、段階的にキャプスタンモータ71を立ち上げている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来のテープ状媒体走行装置では、段階的に中間速度を介してモータを立ち上げるため、最終的な目標速度に到達するまでに時間を要してしまい、テープの巻取り/巻き戻しに時間を要してしまう。また、立ち上げ時には50倍速に設定して立ち上げるため、モータ起動時に過大なテープテンションが発生し、テープダメージにつながるという問題点がある。
【0006】
本発明では上記従来の問題点を解決するもで、テープ状媒体の高速走行に於いて、テープ状媒体にダメージを与えることなく、モータ起動時の応答性を高めることで、短時間で目標速度にテープ速度を到達させるテープ状媒体走行装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、巻取り動作開始時におけるモータの回転に同期して回転する第1のリールに巻かれているテープ状媒体の巻径に基づいて、目標テープ速度でテープ状媒体が走行するために必要なモータの目標速度を算出し、その目標速度に最短時間でモータの回転速度が到達するようにモータを立ち上げるように構成したものである。
【0008】
これにより、起動時の過渡応答性を向上さると共に、短時間でテープ状媒体を目標最高速度に到達させることができ、巻取りに要する時間を大幅に短縮できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項の発明は、モータの回転速度に比例した周波数の信号を出力する信号発生手段と、前記信号発生手段が出力する信号を分周する分周手段と、テープ状媒体の一端が巻かれ前記モータの回転に同期して回転する第1のリールと、前記テープ状媒体の他端が巻かれた第2のリールと、前記第1のリールに巻かれている前記テープ状媒体の巻径を検出する巻径検出手段と、前記巻径検出手段が出力する巻径に基づいて、前記テープ状媒体が目標速度で走行するために必要な前記モータの回転速度を算出する必要速度算出手段と、前記必要速度算出手段の出力する必要速度が所定の範囲に収まっているかを確認し、収まっている場合は必要速度を目標速度とし、収まっていない場合は必要速度に基づいて前記分周手段の分周値と所定範囲に収まる目標速度を算出する目標速度算出手段と、前記信号発生手段の出力と前記目標速度算出手段の出力する目標速度とに基づいて回転指令信号を出力する速度制御手段と、前記回転指令信号に基づいて前記モータを回転させる駆動手段とを備えたことを特徴とするテープ状媒体走行装置であり、請求項6に記載の発明の有する作用に加え、目標速度が所定の範囲内に収まるように分周値を変化させるため、モータの回転速度が変化しても常に一定周期で速度制御の実行する事が可能であるため、一定の制御特性を保ち、安定したテープ状媒体の高速走行が可能であるという作用を有する。
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1のテープ状媒体走行装置の構成を示すブロック図である。
図1において、1はモータで、その回転は後述する第1のリール2に伝達される。2は第1のリールで、テープ状媒体の一端が巻かれており、第1のリール2が回転する事でテープ状媒体を走行させ、第1のリール2に巻取る事が出来る。なお、モータ1の回転力を第1のリール2への伝達にはベルトや歯車を用いる。また、モータ1が一回転する間に第1のリール2が何回転するかを示す減速比をMとする。
【0015】
3は第2のリールで、テープ状媒体の他端が巻かれており、第1のリール2が回転することでテープ状媒体は走行し、第2のリール3から第1のリール2へとテープ状媒体は供給される。
4は信号発生器で、モータ1の回転速度に比例した周波数の信号を出力する。信号発生器としてのMR素子は、モータ1の周辺部に所定の間隔で着磁されており、その極性(N極とS極)を検出して周波数信号を出力する。
【0016】
5は巻径検出回路で、テープ状媒体を一定速度で走行させた時(巻取りではなく、正確な速度でテープ状媒体を走行させるVTR等における再生や、キュー/レビューと言われる早送り再生/巻き戻し再生いった特殊再生などを行ったときを示す)の第1のリール2の回転数から第1のリール2に巻かれているテープ状媒体の巻径を検出する。
【0017】
以下、巻径算出方法を説明する。テープ速度をV1、第1のリールが1回転する時間をT1、巻径をR(リールの中心からテープ媒体の外周までの半径を示す)とする。リール1回転で巻取られるテープ状媒体の長さは、
【0018】
【数1】
Figure 0003541581
【0019】
で求められる。このときのリールの外周は、円周率πを用いると、
【0020】
【数2】
Figure 0003541581
【0021】
である。第1のリール2の回転によりテープ状媒体は巻取られるため、(数1)と(数2)の長さは等しい。従って、両者から巻径Rは、
【0022】
【数3】
Figure 0003541581
【0023】
で求められる。
なお、リールの回転を検出するために、リールに設けられたスリットが、フォトセンサが設けられた一カ所をスリットが何回通過したかでリールの回転を検出する。また、上記ではリール1回転の時間を用いた巻径算出方法を説明したが、上記スリットがリールにA個設けられていた場合、1/A回転のリール回転時間からも巻径は求めることが出来る。また、モータ1のようにMR素子を用いても同様の効果が得られる(逆に、モータ1にスリットを設けても同じである) 。
【0024】
6はテープ速度検出回路で、テープ状媒体のテープ走行速度を検出する。テープ走行速度の検出方法を説明する。基準速度(VTRの再生速度など1倍速を示す)での第1のリールが1回転する時間をT1、第2のリールが1回転する時間をT2とし、n倍速でテープ状媒体が走行したときの、第1と第2のリールが1回転する時間をそれぞれT1n、T2nとするとテープ状媒体のテープ総量が不変であるため、
【0025】
【数4】
Figure 0003541581
【0026】
が成り立つ。これより、基準速度に対しての倍速値nは、
【0027】
【数5】
Figure 0003541581
【0028】
で求められる。また、テープ状媒体に一定間隔で制御信号が記録されている場合は、制御信号の発生周期、又は発生周波数からもテープ状媒体のテープ速度を求めることが出来る。
7は目標速度算出回路で、テープ状媒体の走行速度が所定の目標テープ速度に到達するまでは巻径検出回路5が出力する巻径に基づいてモータ1の目標速度を算出する。算出方法を以下に説明する。巻径算出回路5の出力である巻径R、内部に設定されたテープ状媒体の目標速度の基準速度に対する倍速値n、基準速度V1、減速比Mとから、モータ1の目標回転数Nmは、
【0029】
【数6】
Figure 0003541581
【0030】
で求められる。目標回転数Nmに基づいて、モータの目標速度を算出する。また、テープ速度検出回路6によりテープ走行速度が目標テープ速度に到達した事を検出すると、テープ速度検出回路6に基づいてテープ状媒体が目標速度で走行するように目標速度を設定する。
8は速度制御回路で、信号発生回路4の出力する周波数信号の発生周期からモータ1の回転速度を検出する。検出した回転速度と、目標速度算出回路7の出力する目標速度とから、モータ1を目標速度で回転するための回転指令信号を出力する。
【0031】
9は駆動回路で、速度制御回路8の出力する回転指令信号に基づいて、モータ1を回転させる。
以上のように構成された本実施の形態のテープ状媒体走行装置について、以下その動作について説明する。
テープ状媒体走行装置にテープ状媒体を巻取るように指令が入力されると(指令は図示せず)、速度制御回路8は駆動回路9を介してモータ1を起動する。巻径検出回路5は、そのテープ位置における第1のリール2に巻かれているテープ状媒体の巻径Rを検出する(事前に再生等を実施していない場合は、その位置から再生等を行って巻径を算出する)。また、テープ速度検出回路6は、基準速度での各リールの1回転の回転時間の2乗和である
【0032】
【数7】
Figure 0003541581
【0033】
モータ起動後、巻取り動作中の各リールの1回転の回転時間の2乗和である、
【0034】
【数8】
Figure 0003541581
【0035】
とから、(数5)を用いてテープ走行速度を検出するし、目標速度算出回路7に出力する。
目標速度算出回路7は、テープ速度検出回路6から供給されるテープ走行速度が目標速度に到達していない場合は、巻径検出回路5が出力する巻径Rに基づいてモータ1の目標速度を算出し、速度制御回路8に出力する。
【0036】
速度制御回路8は、モータ1の回転により信号発生回路4から発生を開始した周波数信号からモータ1の回転速度を検出し、目標速度算出回路7の出力する目標速度とから、モータ1を目標速度で回転するための回転指令信号を出力する。駆動回路9は、速度制御回路8の出力する回転指令信号に基づいて、モータ1を回転させる。モータ1の回転により、回転を伝達された第1のリール2はテープ状媒体を第2のリール3から巻取る。
【0037】
その後、モータ1の回転速度が上昇し、テープ走行速度が目標速度に到達したことをテープ速度検出回路6の出力から検出した目標速度算出回路7は、テープ速度検出回路6の出力が常に目標速度と一致するように、目標速度を算出して出力する。
以上のように本実施の形態によれば、短時間でテープ状媒体を目標速度に到達させることが出来る。
【0038】
なお、上記の実施の形態1において、図1中に破線で囲まれた部分100はマイクロコンピュータの中でソフトウェア処理によっても同様に実現すること可能であり、本実施の形態にとどまるものではない。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について図面を用いて説明する。図2は本実施の形態であるテープ状媒体走行装置の構成を示すブロック図である。
【0039】
図2に示すようにテープ状媒体走行装置は、モータ1と、第1のリール2と、第2のリール3と、信号発生手段となる信号発生器4と、巻径検出手段となる巻径検出回路5と、テープ速度検出手段となるテープ速度検出回路6と、分周手段となる分周器10と、必要速度算出手段となる必要速度算出回路11と、目標速度算出手段となる目標速度算出回路27と、速度制御手段となる速度制御回路28と、駆動手段となる駆動回路9とからなる。
【0040】
図2に示された各部の機能について以下に説明する。但し、実施の形態1の構成と同一部分は同一符号とし説明を省く。
11は必要速度算出回路で、テープ状媒体の走行速度が所定の目標テープ速度に到達するまでは、巻径検出回路5が出力する巻径に基づいてモータ1の目標速度を算出する。算出方法を以下に説明する。巻径算出回路5の出力である巻径R、内部に設定されたテープ状媒体の必要速度が基準速度に対する倍速値n、基準速度V1、減速比Mとから、モータ1の必要回転数Nmは、(数6)を用いて求められる。そして、必要回転数Nmに基づいて、モータの必要速度を算出する。また、テープ速度検出回路6によりテープ走行速度が目標テープ速度に到達した事を検出すると、テープ速度検出回路6に基づいてテープ状媒体が目標速度で走行するように必要速度を設定する。
【0041】
10は分周器で、後述する目標速度検出回路27の出力する分周値B(Bは自然数)に基づいて、モータ1の回転により信号発生回路4から発生される周波数信号を分周する。
27は目標速度算出回路で、必要速度算出回路11の出力する必要速度Vmが分周器10に設定する分周値B=1の時、Vmin(範囲下限値)からVmax(範囲上限値)の速度範囲に収まっているかを確認する。収まっている場合は、分周器に分周値B=1を設定し、必要速度Vnを目標速度とし速度制御回路28に出力する。収まっていない場合は、必要速度に基づいて分周器10に分周値Bを、
【0042】
【数9】
Figure 0003541581
【0043】
により算出して設定する。そして、目標速度Vnを、
【0044】
【数10】
Figure 0003541581
【0045】
により算出して、後述する速度制御回路28に出力する。これにより、速度制御回路28に入力される周波数信号は、ほぼ一定の周期で入力されるため、速度制御回路28は回転指令信号の出力値を更新する間隔を常に一定範囲内の周期に収めることが出来る。
28は速度制御回路で、分周器10から供給される分周後の周波数信号に基づいてモータ1の回転速度を検出する。検出した回転速度と、目標速度算出回路27の出力する目標速度とから、モータ1を目標速度で回転するための回転指令信号を出力する。
【0046】
以上のように構成された本実施の形態のテープ状媒体走行装置について、以下その動作について説明する。
テープ状媒体走行装置にテープ状媒体を巻取るように指令が入力されると(指令は図示せず)、速度制御回路28は駆動回路9を介してモータ1を起動する。巻径検出回路5は、そのテープ位置における第1のリール2に巻かれているテープ状媒体の巻径Rを検出する。
【0047】
また、テープ速度検出回路6は、基準速度での各リールの1回転の回転時間の2乗和と、モータ起動後の巻取り動作中の各リールの1回転の回転時間の2乗和とから、(数5)を用いてテープ走行速度を検出し、必要速度算出回路11に出力する。
必要速度算出回路11は、テープ速度検出回路6から供給されるテープ走行速度が目標速度に到達していない場合は、巻径検出回路5が出力する巻径Rに基づいてモータ1の必要速度を算出し、目標速度算出回路27に出力する。
【0048】
目標速度算出回路27は、供給された必要速度に基づいて、周波数信号が所定の速度範囲に収まるように、分周器10に分周値Bを設定すると共に、目標速度を算出して速度制御回路28に供給する。
速度制御回路8は、モータ1の回転により信号発生回路4から発生を開始した周波数信号からモータ1の回転速度を検出し、これと目標速度算出回路7の出力する目標速度とから、モータ1を目標速度で回転するための回転指令信号を出力する。
【0049】
駆動回路9は、速度制御回路8の出力する回転指令信号に基づいて、モータ1を回転させる。モータ1の回転により、回転を伝達された第1のリール2はテープ状媒体を第2のリール3から巻取る。
その後、モータ1の回転速度が上昇し、必要速度算出回路11はテープ走行速度が目標速度に到達したことをテープ速度検出回路6の出力から検出すると、テープ速度検出回路6の出力が常に目標速度と一致するように、必要速度を算出して出力する。
【0050】
以上のように本実施の形態によれば、短時間でテープ状媒体を目標速度に到達させることが出来る。
なお、上記の実施の形態2において、図2中に破線で囲まれた部分200はマイクロコンピュータの中でソフトウェア処理によっても同様に実現すること可能であり、本実施の形態にとどまるものではない。
【0051】
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3について図面を用いて説明する。
図3は本実施の形態であるテープ状媒体走行装置の構成を示すブロック図である。
図3に示すようにテープ状媒体走行装置は、モータ1と、第1のリール2と、第2のリール3と、信号発生手段となる信号発生器4と、巻径検出手段となる巻径検出回路5と、テープ速度検出手段となるテープ速度検出回路6と、目標速度算出手段となる目標速度算出回路7と、速度制御手段となる速度制御回路8と、指令制限手段となる指令制限回路31と、駆動手段となる駆動回路9とからなる。
【0052】
図3に示された各部の機能について、以下に説明する。但し、実施の形態1及び2の構成と同一部分は同一符号とし説明を省く。
31は指令制限回路で、モータ1が起動すると計時を開始する。そして、速度制御回路8から供給される回転指令信号の最大値を起動からの経過時間に応じて設定する。そして、速度制御回路8からの回転指令信号が、制限値より大きい場合は制限値を回転指令信号として駆動回路9に出力する。また、制限値より小さい場合は、速度制御回路8からの回転指令信号をそのまま出力する(図4の特性図参照)。これにより、速度制御回路8の出力する回転指令信号の出力値(電圧値)に比例するモータ1の発生トルクに制限をモータ起動時から所定時期間中に加え、テープ状媒体に加わる急激且つ過大なテープテンションを防止する。
【0053】
以上のように構成された本実施の形態のテープ状媒体走行装置について、以下その動作について説明する。
テープ状媒体走行装置にテープ状媒体を巻取るように指令が入力されると(指令は図示せず)、速度制御回路8は指令制限回路31と駆動回路9を介してモータ1を起動する。巻径検出回路5は、そのテープ位置における第1のリール2に巻かれているテープ状媒体の巻径Rを検出する(事前に再生等を実施していない場合は、その位置から再生又はキュー等を行って巻径を算出する)。
【0054】
また、テープ速度検出回路6は、基準速度での各リールの1回転の回転時間の2乗和と、モータ起動後、巻取り動作中の各リールの1回転の回転時間の2乗和とから、式(5)を用いてテープ走行速度を検出するし、目標速度算出回路7に出力する。
目標速度算出回路7は、テープ速度検出回路6から供給されるテープ走行速度が目標速度に到達していない場合は、巻径検出回路5が出力する巻径Rに基づいてモータ1の目標速度を算出し、速度制御回路8に出力する。
【0055】
速度制御回路8は、モータ1の回転により信号発生回路4から発生を開始した周波数信号から検出したモータ1の回転速度と、目標速度算出回路7の出力する目標速度とから、モータ1を目標速度で回転するための回転指令信号を出力する。
指令制限回路31は、モータが起動すると計時を開始する。そして、計時時間に応じた制限値で速度制御回路8から供給される回転指令信号に制限を加えて駆動回路9へ出力する。
【0056】
駆動回路9は速度制御回路8の出力する回転指令信号に基づいて、モータ1を回転させる。モータ1の回転により、回転を伝達された第1のリール2はテープ状媒体を第2のリール3から巻取る。
その後、モータ1の回転速度が上昇し、目標速度算出回路7はテープ走行速度が目標速度に到達したことをテープ速度検出回路6の出力から検出すると、テープ速度検出回路6の出力が常に目標速度と一致するように、目標速度を算出して出力する。
【0057】
以上のように本実施の形態によれば、短時間でテープ状媒体を目標速度に到達させることが出来ると共に、モータ起動時に発生する過大なテープテンションを防止することが出来る。
なお、上記の実施の形態3において、指令制限回路31の制限値の初期値は、モータ起動起動時に必要な出力値、又は巻取り動作の直前に行ったテープ走行に要した出力値することで、走行負荷の異なる各種テープ状媒体に対してテープダメージを防ぐことが可能である。
【0058】
また、回転指令信号の制限を、モータ1の起動からの経過時間に基づいて変化するとしたが、これは一定値にしても対応が可能である。そして、出力値の制限を経過時間に依存しているしたが、これは、テープ速度が所定速度に達するまで制限を加える、または起動後のリールの回転角、回転数が所定の位置に達するまで制限を加える事でも同様の効果が得られ、本実施の形態にとどまるものではない。
【0059】
さらに、図3中に破線で囲まれた部分300はマイクロコンピュータの中でソフトウェア処理によっても同様に実現すること可能であり、本実施の形態にとどまるものではない。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4について図面を用いて説明する。
【0060】
図5は本実施の形態であるテープ状媒体走行装置の構成を示すブロック図である。図5に示すようにテープ状媒体走行装置は、モータ1と、第1のリール2と、第2のリール3と、信号発生手段となる信号発生器4と、巻径検出手段となる巻径検出回路5と、目標速度算出手段となる目標速度算出回路57と、速度制御手段となる速度制御回路8と、駆動手段となる駆動回路9とからなる。
【0061】
図5に示された各部の機能について、以下に説明する。但し、実施の形態1〜3の構成と同一部分は同一符号とし説明を省く。
57は目標速度算出回路で、巻径算出回路5の出力である巻径R、内部に設定されたテープ状媒体の目標速度の基準速度に対する倍速値n、基準速度V1、減速比Mとから、モータ1の目標回転数Nmとして、(数6)を用いて求める。そして、目標回転数Nmに基づいてモータの目標速度を算出し、速度制御回路8に供給する。
【0062】
以上のように構成された本実施の形態のテープ状媒体走行装置について、以下その動作について説明する。
テープ状媒体走行装置にテープ状媒体を巻取るように指令が入力されると(指令は図示せず)、速度制御回路8は駆動回路9を介してモータ1を起動する。起動後、巻径検出回路5は、第1のリール2に巻かれているテープ状媒体の巻径R1を検出する。
【0063】
目標速度算出回路57は、巻径算出回路5の出力である巻径R1に基づいて、モータ1の目標回転数Nm1を、(数6)より、
【0064】
【数11】
Figure 0003541581
【0065】
と算出する。そして、目標回転数Nm1に基づいてモータの目標速度を算出し、速度制御回路8に供給する。
速度制御回路8は、信号発生回路4から発生を開始した周波数信号から検出したモータ1の回転速度と、目標速度算出回路7の出力する目標速度とから、モータ1を目標速度で回転するための回転指令信号を出力する。
【0066】
駆動回路9は速度制御回路8の出力する回転指令信号に基づいて、モータ1を回転させる。モータ1の回転により、回転を伝達された第1のリール2はテープ状媒体を第2のリール3から巻取る。
そして、巻径検出回路5は、巻取り動作中は巻径を算出し、巻取り動作が進み、第1のリールの巻径が増加すると、第1のリール2に巻かれているテープ状媒体の巻径R2を検出する。目標速度算出回路57は、モータ1の目標回転数Nm2を、
【0067】
【数12】
Figure 0003541581
【0068】
と算出し、目標回転数Nm2に基づいてモータの目標速度を算出する。
速度制御回路8は、周波数信号から検出したモータ1の回転速度と、目標速度とから、モータ1を目標速度で回転するための回転指令信号を出力する。駆動回路9は速度制御回路8の出力する回転指令信号に基づいて、モータ1を回転させる。
【0069】
以上のように本実施の形態によれば、巻取り動作中に常に巻径を検出し、巻径が変化する度に目標速度を更新して、常にテープ状媒体が目標速度で走行するようにモータ1の回転を制御することができる。
なお、図5中に破線で囲まれた部分500はマイクロコンピュータの中でソフトウェア処理によっても同様に実現すること可能であり、本実施の形態にとどまるものではない。
【0070】
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態5について図面を用いて説明する。
図6は本実施の形態であるテープ状媒体走行装置の構成を示すブロック図である。図6に示すようにテープ状媒体走行装置は、モータ1と、第1のリール2と、第2のリール3と、信号発生手段となる信号発生器4と、巻径検出手段となる巻径検出回路5と、分周手段となる分周器10と、必要速度算出手段となる必要速度算出回路61と、目標速度算出手段ととなる目標速度算出回路67、速度制御手段となる速度制御回路28と、駆動手段となる駆動回路9とからなる。
【0071】
図6に示された各部の機能について、以下に説明する。但し、実施の形態1〜4の構成と同一部分は同一符号とし説明を省く。
61は必要速度算出回路で、巻径算出回路5の出力である巻径Rに基づいて、モータ1の目標回転数Nmを、(数6)より、
【0072】
【数13】
Figure 0003541581
【0073】
と算出する。そして、目標回転数Nmに基づいてモータの必要速度Vmを算出し、目標速度算出回路67に供給する。
67は目標速度算出回路で、必要速度算出回路61の出力する必要速度Vmが分周器10に設定する分周値B=1の時、Vmin(範囲下限値)からVmax(範囲上限値)の速度範囲に収まっているかを確認する。収まっている場合は、分周器に分周値B=1を設定し、必要速度Vnを目標速度とし速度制御回路28に出力する。収まっていない場合は、必要速度に基づいて分周器10に分周値Bを、
【0074】
【数14】
Figure 0003541581
【0075】
により算出して設定する。そして、目標速度Vnを、
【0076】
【数15】
Figure 0003541581
【0077】
により算出して、速度制御回路28に出力する。これにより、速度制御回路28に入力される周波数信号は、ほぼ一定の周期で入力されるため、速度制御回路28は回転指令信号の出力値を更新する間隔を常に一定範囲内の周期に収めることが出来る。
以上のように構成された本実施の形態のテープ状媒体走行装置について、以下その動作について説明する。
【0078】
テープ状媒体走行装置にテープ状媒体を巻取るように指令が入力されると(指令は図示せず)、速度制御回路28は駆動回路9を介してモータ1を起動する。起動後、巻径検出回路5は、第1のリール2に巻かれているテープ状媒体の巻径R1を検出する。
必要速度算出回路61は、モータ1起動時点における巻径に基づいて、モータ1の目標回転数を、(数6)より算出する。そして、目標回転数に基づいてモータの必要速度を算出し、目標速度算出回路28に供給する。
【0079】
目標速度算出回路27は、供給された必要速度に基づいて、周波数信号が所定の速度範囲に収まるように、分周器10に分周値Bを設定すると共に、目標速度を算出して速度制御回路28に供給する。
速度制御回路28は、信号発生回路4から発生を開始した周波数信号から検出したモータ1の回転速度と、目標速度算出回路7の出力する目標速度とから、モータ1を目標速度で回転するための回転指令信号を出力する。
【0080】
駆動回路9は速度制御回路8の出力する回転指令信号に基づいて、モータ1を回転させる。モータ1の回転により、回転を伝達された第1のリール2はテープ状媒体を第2のリール3から巻取る。
以上のように本実施の形態によれば、常に第1のリール2の巻径を検出し、巻径が変化する度に分周値と目標速度を算出して、安定してテープ状媒体が目標速度で走行するようにモータ1の回転を制御する。
【0081】
なお、図6中に破線で囲まれた部分600はマイクロコンピュータの中でソフトウェア処理によっても同様に実現すること可能であり、本実施の形態にとどまるものではない。
【0082】
【発明の効果】
以上により本発明によれば、テープ状媒体の高速走行開始位置の巻取り側のテープ巻径から、モータの目標回転速度を算出し、停止から直ちに目標回転速度に到達するようにモータを立ち上げるため、一旦、中間速度を設定して立ち上げないため、テープ状媒体の高速走行の起動時の応答性を高め、短時間での目標のテープ走行速度への到達が可能であるという効果が得られる。
【0083】
また、目標速度が所定の範囲内に収まるように分周値を設定して立ち上げるため、モータの回転速度が変化しても常に一定周期内でモータの回転制御を行うため、一定の制御特性を保ち安定したモータ制御を行うことが可能であるという効果が得られる。
さらに、モータの立ち上げ開始時にはモータの発生トルクに制限を加えることにより、テープ状媒体に加わる過大なテープテンションを防止し、テープへのダメージを発生なせないという効果が得られる。
【0084】
また、高速走行に検出したテープ状媒体の巻取り側リールの巻径のみを用いて、目標のテープ速度を走行させるために必要なモータの回転速度を算出して、テープ状媒体の所定の速度で高速走行する事が可能であるという効果が得られる。さらに、巻取り側リールの巻径に基づいて、目標速度が所定の範囲内に収まるように分周値を変化させるため、モータの回転速度が変化しても常に一定範囲内の周期で速度制御の実行する事が出来るため、ほぼ一定の制御特性を保ち、安定したテープ状媒体の高速走行が可能であるという作用を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるテープ状媒体走行装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態2におけるテープ状媒体走行装置の構成を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態3におけるテープ状媒体走行装置の構成を示すブロック図
【図4】モータ起動時における、回転指令信号の制限値と時間の関係を概略図
【図5】本発明の実施の形態4におけるテープ状媒体走行装置の構成を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態5におけるテープ状媒体走行装置の構成を示すブロック図
【図7】従来のテープ状媒体走行装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 モータ
2 第1のリール
3 第2のリール
4 信号発生器
5 巻径検出回路
6 テープ速度検出回路
7 目標速度算出回路
8 速度制御回路
9 駆動回路
10 分周回路
11 必要速度算出回路
27 目標速度算出回路
31 指令制限回路
57 目標速度算出回路
61 必要速度算出回路
67 目標速度算出回路
31 指令制限回路

Claims (1)

  1. モータの回転速度に比例した周波数の信号を出力する信号発生手段と、前記信号発生手段が出力する信号を分周する分周手段と、テープ状媒体の一端が巻かれ前記モータの回転に同期して回転する第1のリールと、前記テープ状媒体の他端が巻かれた第2のリールと、前記第1のリールに巻かれている前記テープ状媒体の巻径を検出する巻径検出手段と、前記巻径検出手段が出力する巻径に基づいて前記テープ状媒体が目標速度で走行するために必要な前記モータの回転速度を算出する必要速度算出手段と、前記必要速度算出手段の出力する必要速度が所定の範囲に収まっているかを確認して収まっている場合は必要速度を目標速度として収まっていない場合は必要速度に基づいて前記分周手段の分周値と所定範囲に収まる目標速度を算出する目標速度算出手段と、前記信号発生手段の出力と前記目標速度算出手段の出力する目標速度とに基づいて回転指令信号を出力する速度制御手段と、前記回転指令信号に基づいて前記モータを回転させる駆動手段とを備えたことを特徴とするテープ状媒体走行装置。
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