JP2001344849A - テープ巻き締め処理装置 - Google Patents

テープ巻き締め処理装置

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JP2001344849A
JP2001344849A JP2000165452A JP2000165452A JP2001344849A JP 2001344849 A JP2001344849 A JP 2001344849A JP 2000165452 A JP2000165452 A JP 2000165452A JP 2000165452 A JP2000165452 A JP 2000165452A JP 2001344849 A JP2001344849 A JP 2001344849A
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reel
tape
winding
slack
pulses
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JP2000165452A
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English (en)
Inventor
Fumio Kinoshita
文男 木下
Takehiko Deguchi
岳彦 出口
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Orion Electric Co Ltd
Original Assignee
Orion Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気記録再生装置における高速巻取り動作から
停止におけるテープ弛みを解消する。 【解決手段】高速巻取り動作から制動動作において発生
するテープの弛み量を各リール2,3に設けた回転検出
器により検出したリールパルスと、両リールパルスから
算出した面積比Pを用いて判別し、そのときの弛み量に
応じて巻き締め処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオテープレコ
ーダ等の磁気記録再生装置において、高速での早送り又
は巻き戻し時からの制動処理時に発生するテープの弛み
を検出してこれを巻き締めするテープ巻き締め処理装置
に関するものである。
【0002】
【従来技術】ヘリカルスキャン型のビデオテープ等の記
録再生装置においては、ビデオヘッド等を搭載した、テ
ープ送り方向に回転するシリンダが設けられている。記
録再生時には、キャプスタンやピンチローラ及びリール
などのテープ駆動手段により、カセットより送り出され
たテープは、シリンダの表面に沿って送られ、ビデオヘ
ッドにおいてテープ上の磁気情報を記録したり、テープ
上に記録された磁気情報を読み取ったりして、記録再生
を行っている。
【0003】また、テープの早送り又は巻き戻しの動作
中においても、近年はシリンダ上にテープを走らせたま
ま行う、フルローディングタイプが主流となっている。
このような回転するシリンダ上にテープを走らせること
ができるのは、シリンダが回転することで、テープとの
間にエアフィルム(空気膜)が形成され、シリンダとテ
ープとの間に摩擦がほとんどなくなるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高速での早
送り又は巻き戻し時からの制動動作においては、供給側
リールより送り出されるテープ量と、巻取り側リールに
て巻き取られるテープ量とが等しいのが理想であるが、
上記ヘリカルスキャン型の磁気記録再生装置等のよう
に、テープ送り方向に回転するシリンダを有する機構に
おいては、特に、テープの張力が他の状態より若干高く
なる前記制動処理時に、テープに傷や汚れのある部分が
回転シリンダの箇所にくると、シリンダとテープの間に
形成されるエアフィルムが希薄となり、シリンダとテー
プとの間の摩擦が急激に大きくなる、シリンダによって
カセット内部より、テープが記録再生装置本体内部に引
き出され、テープに弛みを生じる場合がある。
【0005】このままの状態で再生などの動作に入った
場合は、走行が不安定になり、テープにダメージを与え
たり、記録再生装置本体内部でテープが絡むなどの不具
合が生じる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑
み、制動処理時に、両リールの回転数(テープ送り及び
巻取り量)を監視することで、テープの飛出し(弛み)
を検出する手段を設け、飛出しが発生した場合に、すみ
やかにカセット内部にテープを巻き取り、正常なテープ
走行状態を保つようにしたもので、この場合の弛み量の
算出は、リールパルスと両リールパルスから算出した面
積比を用い、より平易に算出できるようにしたことを特
徴としている。
【0007】すなわち、本発明に係るテープ巻き締め処
理装置においては、テープを送り出す供給側リールと、
テープを巻き取る巻取側リールと、早送りモード又は巻
き戻しモードにおける制動処理時にテープの弛みを検出
する手段と、その検出結果に基づいてテープ弛み量を演
算する弛み量演算手段と、この演算手段により算出した
弛み量に応じてテープを巻き締めする巻き締め手段とを
備えたことを特徴としている。
【0008】このテープ弛み検出手段としては、供給側
リール及び巻取り側リールの回転数を夫々検出するリー
ル回転検知器を含み、リール回転検知器から入力される
リールパルスに基づいてテープ弛みを検出するようにし
たものが好適に採用可能である。
【0009】弛み量演算手段としては、リール回転検知
器から入力されるリールパルスと、このリールパルスか
ら算出した巻取り側リール面積とテープ総面積との比か
らテープ弛み量を演算するようにすれば、より平易に弛
み量が算出できる。
【0010】具体的な処理としては、弛み量演算手段に
おいて、テープ弛み量を制動処理開始からリール停止ま
でにカウントされる巻取り側リールパルス数と供給側リ
ールパルス数とのパルス数の差として算出し、テープ弛
み検出後の巻き締め処理は、巻き締め手段において、リ
ール回転検出器から入力される巻き締め側リールパルス
数が前記算出値以上になったときに巻き締め処理を終了
するようにする。
【0011】この場合の弛み量の演算は、巻取り側リー
ルの巻き径を考慮した巻取り側リールパルス数と供給側
リールパルス数とのパルス数の差として算出するので、
弛み量に相当する正確なリールパルス数が算出でき、以
後の巻き締め処理も簡単に行える。
【0012】このように、巻き締め処理の終了は、検出
されたリールパルス数が算出値以上になるか否かを判断
するだけの簡単な処理なので、コンピュータの処理負担
が軽減できる。
【0013】また、巻き締め側リールパルス数が前記算
出値以上になったとき、巻取り側リールからリールパル
スが入力されたとき、あるいは予め定められた巻き締め
処理時間を超えたときのいずれか一つでも該当するとき
に、巻き締め処理を終了する構成も採用できる。この場
合においても、コンピュータの処理は、リールパルスの
検出や処理時間のカウント等、簡単な演算で済むので、
その負担が軽減できる。
【0014】なお、制動処理としては、テープの早送り
又は巻き戻し時に、機械的制動機構の作動により発生す
るブレーキ力と、巻取り側リールを駆動するモータに逆
電圧をかけることにより発生する反転ブレーキ力とのう
ちのいずれか一方、又は両方による処理のいずれであっ
てもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本実施形態のテープ巻き締
め処理装置を備えた磁気記録再生装置の概略構成図であ
る。図1のごとく、磁気記録再生装置は、テープ1を供
給する供給側リール2と、テープを巻き取る巻取側リー
ル3と、各リール2、3を回転駆動する駆動モータ4と
を備えた公知な構造のものである。
【0016】各リール2、3には、テープ走行方向に応
じて駆動モータ4からクラッチ機構及びプーリ、ベルト
等の伝達機構を介して高トルクの駆動力が選択的に伝達
され、高速巻き取りが行われる。早送りモード時と巻き
戻しモード時によってクラッチ機構により供給側リール
2あるいは巻取側リール3への駆動伝達が切換えられ
る。各リール2,3には、ブレーキバンドなどから構成
される公知構造の機械的制動機構5、6が夫々設けら
れ、停止時に各リール2,3に同時に一定の制動力が働
くようになっている。
【0017】また、各リール2、3には、その回転数を
検出するリール回転検出器8,9が夫々設けられてい
る。このリール回転検出器8,9としては、リール2、
3の回転に応じてパルスを発生する光センサ等の回転セ
ンサが用いられ、そのリールパルスをカウントすること
によってリール2、3の回転数が得られるようになって
いる。例えばリール2、3が1回転すれば、6パルスを
発生するようになっている。このパルス信号は制御部1
0に入力され、このパルス信号をカウントすることで、
リール面積やテープ総面積、並びに制動時のテープ弛み
量を算出するようにしている。
【0018】モータ4の駆動力はキャプスタン11に伝
達され、キャプスタンモータとして機能する。この駆動
モータ4の回転数は回転検出器12によって検出され、
その検出信号は制御部10に入力されるようになってい
る。この回転検出器12としては、例えば周波数発生器
(FG)が用いられ、回転数に応じた周波数信号を発生
させ、制御部10に出力している。
【0019】このキャプスタン11に対してピンチロー
ラ13を近接離間させる駆動機構が設けられ、ピンチロ
ーラ13をキャプスタン11に近接させた状態に設定し
たとき、ピンチローラ13とキャプスタン11とにテー
プ1が挟み込まれて、定速のテープ送りが行われるよう
になっている。図中、14はシリンダ、15はガイドピ
ンである。
【0020】マイクロコンピュータからなる制御部10
は、再生、記録、早送り再生、巻き戻し再生、早送り、
巻き戻しの各走行モードに応じて駆動モータ4を所定の
回転数になるようモータドライバ16を介して駆動制御
すると共に、特に、早送りあるいは巻き戻しの各走行モ
ード中の停止処理において、モータドライバ16を介し
て駆動モータ4に所定の逆電圧を供給して反転ブレーキ
力を与えるようにしている。
【0021】さらに、制御部10は、上記制動処理時
に、リール回転検出器8,9からのリールパルスを入力
し、そのリールパルス信号から供給側リールのテープ送
り量と巻取り側リールの巻取り量とを算出し、両者の差
が所定値以上ならばテープ弛みが発生していると判別
し、両者の差から弛んだテープ量を算出して、その量だ
け巻き締め処理を行っている。この巻き締め処理は弛み
量に応じて供給側リールを逆転させるよう駆動モータ4
及びその伝達機構を切換制御する処理をいう。
【0022】すなわち、制御部10は、早送りモード又
は巻き戻しモードにおける制動処理時にテープの弛みを
検出する手段の検出結果に基づいてテープ弛み量を演算
する弛み量演算手段と、この演算手段により算出した弛
み量に応じてテープを巻き締めする巻き締め手段とを有
している。
【0023】弛み量演算手段は、リール回転検出器から
入力されるリールパルスと、このリールパルスから算出
した巻取り側リール面積とテープ総面積との比からテー
プ弛み量を演算する。具体的には、テープ弛み量を制動
処理開始からリール停止までにカウントされる巻取り側
リールパルス数と供給側リールパルス数とのパルス数の
差として算出する。この際、テープ弛み量を巻取り側リ
ールの巻き径を考慮して巻取り側リールパルス数と供給
側リールパルス数とのパルス数の差として算出する。
【0024】一方、巻き締め手段は、供給側リールを逆
転させるよう駆動モータ4及びその伝達機構を切換制御
するが、その巻き締め処理終了を、リール回転検出器か
ら入力される巻き締め側リールパルス数が算出値以上に
なったとき、巻取り側リールからリールパルスが入力さ
れたとき、あるいは予め定められた巻き締め処理時間を
超えたときのいずれか一つでも該当するときとしてい
る。
【0025】弛み量の算出は以下の算出式により行う。 Ns−Nt×(P/1−P)1/2=ΔN………(1) Nt:制動処理開始からリール停止までにカウントされ
る巻取り側リールパルス数 Ns:制動処理開始からリール停止までにカウントされ
る供給側リールパルス数ΔN:弛み量 P:停止時の巻取り側リール面積と総面積との比(面積
比) そして、ΔN≧2のときは供給側リールパルスがΔNカ
ウントするまで供給側リールを逆転させるように制御し
ている。
【0026】式(1)において、巻取り側リールパルス
数に係数として(P/1−P)1/2を乗算したのは、リ
ールパルスのみでテープ送り量及び巻取り量を算出でき
ればよいが、停止処理時の各リールのテープ巻き径によ
りリールパルスに対するテープ送り量が異なるためであ
る。その巻き径を考慮した係数として上記(P/1−
P)1/2を乗算したものである。以下、その係数の根拠
を示す。
【0027】N:各リール1回転でのリールパルス数 Ls:制動処理開始から停止までに送り出されたテープ
量 Lt:制動処理開始から停止までに巻き取られたテープ
量 RS:供給側巻き半径 RT:巻取り側巻き半径 SS:供給側リール面積 ST:巻取り側リール面積 So:総面積 P:面積比 Ns、Ntは上記式(1)と同じ定義である。
【0028】今、早送り・巻き戻しからの制動動作にお
いて、 P=(π×RT2)/So……(2) RT=[(P×So)/π]1/2………(3) また、So=π×RS2+π×RT2より π×RS2=So−π×RT2 ………(4) 式(3)及び(4)より、 RS=[So×(1−P)/π]1/2 ………(5)
【0029】また、巻取り側リールでの制動処理開始か
ら停止までに巻き取られたテープ量Ltは、 Lt=(Nt/N)×2π×RT ………(6) 故に、式(3)と式(5)より Lt=(Nt/N)×2π×[(P×So)/π]1/2 ………(7)
【0030】同様に、供給側リールでの制動処理開始か
ら停止までに送り出されたテープ量Lsは、 Ls=(Ns/N)×2π×RS ………(8) 故に、式(5)及び(8)より、 Ls=(Ns/N)×2π×[So×(1−P)/π]1/2 ………(9)
【0031】制動処理開始から停止までに送り出される
テープ量Lsと巻き取られるテープ量Ltとは一致する
ものとして、式(7)=式(9)と置くと、 [(Ns/N)×2π×[So×(1−P)/π]
1/2 ]=[(Nt/N)×2π×[(P×So)/π]
1/2]=ΔN
【0032】以上より、制動処理時のテープ巻き径を考
慮し、巻取り側リールパルスと供給側リールパルスとを
比較するための変数を求める。 Ns=Nt×[P/(1−P)]1/2 ………(10)
【0033】このように、制動処理時のテープ巻き径を
考慮し、リールパルス数の比較を行うために式(10)
にある変数を乗算すれば、テープ巻き径に応じた弛み量
が算出でき、テープ状態に応じた巻き締め処理が可能と
なる。
【0034】ここで、テープ1の総面積とは、平面に投
影された両リール2、3のハブ面積とテープ1の面積と
の和であり、リール面積とは、各リール2、3における
ハブ面積とそこに巻かれているテープ1の面積との和で
あり、両リール面積の和が総面積となる。
【0035】テープ総面積は、例えば、高速巻き取り開
始直後に算出したテープ総面積算出結果を利用する。す
なわち、高速巻取り開始直後に、駆動機構の状態をピン
チローラ13とキャプスタン11が協働してテープ1を
送る状態に移行させた後、駆動モータ4を略一定速度で
回転させ、リール2、3を回しながらテープ1をゆっく
りと走行させ、テープ走行が安定した一定時間経過後
に、リールパルスおよび周波数信号を取り込み、算出し
たテープ1の総面積を制御部10に記憶しておき、これ
を利用して弛み量の判別処理に利用する。
【0036】具体的には、リールパルスのカウント数か
ら回転数を計算し、このときのテープ送り量を周波数信
号のカウント値から求め、回転数とテープ送り量によっ
てリール2、3の半径を求めて、各リール2、3のテー
プ面積を算出してから総面積を算出するか、各リール
2、3における周長を周波数信号のカウント値と基準の
テープ速度とから求めて、総面積を算出する。
【0037】弛み量算出時に必要な面積比Pは、制動処
理開始から停止までに、リール2、3で一定数のリール
パルスがカウントされる間における周波数信号のカウン
ト値に基づいて回転比を求め、各リール面積を求め、そ
の算出された各リール面積のうち、巻取り側リール面積
と総面積に基づいて算出する。なお、高速巻取り動作や
制動処理動作など各動作中は、常時、リールパルスをカ
ウントし、各リール2、3の回転比を求め、各リール面
積を算出している。
【0038】ここで、制動処理開始とは、高速巻取り動
作中における停止キーが押されて、機械的制動機構5,
6の駆動部を制御して常に一定の制動力を両リール2,
3にかけると同時に、反転ブレーキ処理を開始した時点
をいい、この時点からの各リールパルスをカウントして
テープ弛み量を算出するようにしている。
【0039】図2は高速巻取り中の停止処理におけるテ
ープ弛み判別並びに巻き締め処理に関する制御フローチ
ャートである。図示のごとく、制御部10では、反転ブ
レーキ処理を開始した時点で、リール回転検出器8,9
からのリールパルスを入力し、そのリールパルス信号か
ら供給側リールのテープ送り量と巻取り側リールの巻取
り量とを算出し、両者の差ΔNが所定値(図2において
は「2」)以上か否かを判別する。所定値よりも小さけ
ればテープ弛み量が許容量であると判断して巻き締め処
理を終了する。
【0040】テープ弛み量ΔNが所定値以上ならば、次
にテープの終始端か否かを判断し、テープ終始端ならば
巻き締め処理を必要としないので、処理を終了する。テ
ープ終始端でない場合、すでに弛み量ΔNを算出してい
るので、巻き締め処理のために、各リールカウントをリ
セットし、駆動モータを駆動して巻き締め側のリールに
動力を伝達し、巻き締め処理を開始する。巻き締め処理
は、駆動モータ4は、再生時よりも低速(例えば100
rpm程度)で回転させて、巻き締め側リール(巻取り
処理における供給側リール)をゆっくりと逆転させなが
ら行う。
【0041】この巻き締め処理は、無限ループとなるの
を回避するために所定時間(例えば500ms)だけ実
行するようにする。そのため、タイマーにより巻き締め
処理時間をセットした後、巻き締め側リールパルスの入
力の有無を検出し、1パルスでも入力された場合は検知
時間(例えば200ms)を更新しつつ、以下の判断を
行う。すなわち、巻き締め開始からの巻き締め側リール
パルスNtが弛み量ΔN以上となるか、巻取り側リール
が巻き締めにより逆転するか、あるいは巻き締め処理時
間を超えるかのいずれか一つでもクリアした場合には、
駆動モータを停止して巻き締め処理を停止する。
【0042】巻き締め量が不足する場合、巻取り側リー
ルが逆転していない場合、及び巻き締め処理時間に到達
していない場合の全ての条件をクリアしている場合に
は、再度巻き締め側リールパルスの入力を検知する動作
を繰り返し、いずれか一つでも相反する場合には巻き締
め処理を終了する。
【0043】このように、高速巻取り動作から制動動作
において発生するテープの弛み量を判別し、そのとき弛
んだ量だけ巻き締め処理を行う。従って、巻き締め処理
を固定された一定時間だけ行う従来の巻き締め処理に比
べて、テープダメージが解消され、テープ状態に応じた
最適な巻き締め処理が可能となる。
【0044】しかも、弛み量検出以後の巻き締め処理
は、リールパルスの検出や検知時間のカウントなどによ
る比較的簡単な演算処理でその終了を判断するようにし
ているので、コンピュータ処理負担が軽減できる。
【0045】なお、本実施形態における高速巻取り動作
及び制動動作は以下のように行われる。図3は高速巻取
り時のモータ4の回転数を縦軸に、また時間を横軸とし
たタイミングチャートである。図3のごとく、制御部1
0では、高速巻取りを開始するための指示キーの入力操
作によって、テープの巻き始めは駆動モータ4に低電圧
を供給して駆動モータ4を略一定速度で回転させ、テー
プの走行速度が一定の期間にリール2,3の回転数から
テープの総面積を算出し、その後、各リール面積を算出
して、テープ巻取り状態に応じた最適な加速条件及び減
速ポイントを設定してから、駆動モータ4への出力を高
めて加速していく。
【0046】駆動モータ4の回転数がある値(例えば1
000rpm)以上になったら、駆動モータ4への出力
電圧を高電圧(例えば23V)に切換え、駆動モータ4
の回転数を上げていく。テープ走行速度は徐々に加速さ
れていき、駆動モータ4が最高回転数に達したら、その
回転数で一定にしたまましばらく駆動して、テープ1を
高速で巻き取る。
【0047】テープ1が巻き取られていくにつれてテー
プ1の走行速度が速くなってくるので、テープ1の走行
速度が一定になるように駆動モータ4の回転数を徐々に
下げていく。さらに、テープ1が巻き取られていくと、
供給側リール2の回転が速くなり過ぎてしまうので、モ
ータの回転数をさらに下げて、供給側リール3の回転数
を一定になるようにする。
【0048】このとき、駆動モータ4の回転数がある値
(例えば2000rpm)以下になったら、駆動モータ
4への出力電圧を高電圧から低電圧に切換えてモータ4
の回転数を急激に低下させて第1段階の減速を行う。
【0049】巻取側リール3のテープ巻取量に対応する
リール面積が予め設定された値になったとき、駆動モー
タ4の回転数をさらに低下させるように制御され、第2
段階の減速が行われる。さらに、駆動モータ4の回転数
が予め設定された値(500rpm)以下になったら、
駆動モータ4を低速で回転させる第3段階の減速を行
う。この段階的な減速によって、テープ1は張力をほぼ
一定に保ちながら、走行速度が低下して、テープエンド
を検出したときテープ1の巻き取りが停止される。
【0050】この高速巻取り動作中にテープ停止キーが
押された場合、制御部10は、テープポジションに関係
なく機械的制動機構5,6の駆動部を制御して常に一定
の制動力を両リール2,3にかけると同時に、反転ブレ
ーキ処理を開始する。反転ブレーキ処理は、まず、回転
駆動モータ4の周波数信号からFG周期を算出し、その
算出値に応じて最適な反転ブレーキ力を算出して出力す
ると共に、モータの回転数の低下に比例して反転ブレー
キ力を順次切換え、モータ回転数が所定回転数以下にな
った場合に反転ブレーキ処理を終了するようにしてい
る。
【0051】この反転ブレーキ力は、モータ4のV−L
imit端子に0〜5(volt)までの電圧をかける
ことで制御されるが、その電圧を、例えば、5Vを25
6段階に分けたデジタルデータで与え、その大きさによ
り強弱をコントロールすることができる。
【0052】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多く
の修正・変更を加え得ることは勿論である。例えば、上
記実施形態においては、巻き締め処理の終了を、巻き締
め開始からの巻き締め側リールパルスが弛み量以上とな
るか、巻取り側リールが巻き締めにより逆転するか、あ
るいは巻き締め処理時間を超えるかのいずれか一つでも
クリアしたときとしているが、これら3つの判断要素の
うち、1又は2の判断要素を用いて判断するようにして
もよい。例えば、巻き締め処理終了を巻き締め開始から
の巻き締め側リールパルスが弛み量以上となったか否か
のみを判断要素としてもよい。
【0053】また、弛み判別及び巻き締め処理は、上記
実施形態では、早送り及び巻き戻しモードのいずれの制
動処理時にも行っているが、これに限らず、記録再生装
置の機構的特性に応じて、早送り又は巻き戻しモードの
いずれか一方において弛み判別及び巻き締め処理を行う
ようにしてもよい。
【0054】さらに、上記実施形態においては、弛み量
の算出時期を反転ブレーキ処理開始から行っているが、
反転ブレーキ力を使用しない制動処理においては、機械
的制動機構による制動開始から弛み量を算出するように
してもよい。
【0055】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、高速巻取り動作から制動動作において発生する
テープの弛み量を判別し、そのときの弛み量に応じた巻
き締め処理を行うので、テープの状態に応じた処理を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である磁気記録装置の概略構
成図
【図2】テープ弛み判別及び巻き締め処理フローチャー
【図3】テープ高速走行時におけるキャプスタンモータ
の加減速タイミングチャート
【符号の説明】
1 テープ 2,3 リール 4 駆動モータ(キャプスタンモータ) 5,6 機械的制動機構 8、9リール回転検出器 10 制御部 11 キャプスタン 12 モータ回転数検出器 13 ピンチローラ 14 シリンダ 15 ガイドピン 16 モータドライバ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テープを送り出す供給側リールと、テープ
    を巻き取る巻取側リールと、早送りモード又は巻き戻し
    モードにおける制動処理時にテープの弛みを検出する手
    段と、その検出結果に基づいてテープ弛み量を演算する
    弛み量演算手段と、この演算手段により算出した弛み量
    に応じてテープを巻き締めする巻き締め手段とを備えた
    テープ巻き締め処理装置。
  2. 【請求項2】前記検出手段は、供給側リール及び巻取り
    側リールの回転数を夫々検出するリール回転検出器を含
    み、該リール回転検出器から入力されるリールパルスに
    基づいてテープ弛みを検出するようにした請求項1記載
    のテープ巻き締め処理装置。
  3. 【請求項3】前記演算手段は、前記リール回転検出器か
    ら入力されるリールパルスと、このリールパルスから算
    出した巻取り側リール面積とテープ総面積との比からテ
    ープ弛み量を演算するようにした請求項2記載のテープ
    巻き締め処理装置。
  4. 【請求項4】 前記弛み量演算手段は、テープ弛み量を
    制動処理開始からリール停止までにカウントされる巻取
    り側リールパルス数と供給側リールパルス数とのパルス
    数の差として算出し、前記巻き締め手段は、前記リール
    回転検出器から入力される巻き締め側リールパルス数が
    前記算出値以上になったときに巻き締め処理を終了する
    請求項3記載のテープ巻き締め処理装置。
  5. 【請求項5】前記弛み量演算手段は、テープ弛み量を巻
    取り側リールの巻き径を考慮した巻取り側リールパルス
    数と供給側リールパルス数とのパルス数の差として算出
    する請求項4記載のテープ巻き締め処理装置。
  6. 【請求項6】前記巻き締め手段は、巻き締め側リールパ
    ルス数が前記算出値以上になったとき、巻取り側リール
    からリールパルスが入力されたとき、あるいは予め定め
    られた巻き締め処理時間を超えたときのいずれか一つで
    も該当するときに、巻き締め処理を終了する請求項1〜
    5のいずれかに記載のテープ巻き締め処理装置。
  7. 【請求項7】前記制動処理は、テープの早送り又は巻き
    戻し時に、機械的制動機構の作動により発生するブレー
    キ力、及び(又は)これと同時に巻取り側リールを駆動
    するモータに逆電圧をかけることにより発生する反転ブ
    レーキ力とによる処理である請求項1記載のテープ巻き
    締め処理装置。
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