JP3655532B2 - テープ送り停止処理装置 - Google Patents

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    • G11B15/54Controlling, regulating, or indicating speed by stroboscope; by tachometer

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオテープレコーダ等の磁気記録再生装置において、高速での早送り又は巻き戻しにおけるテープ送り停止処理に関するものである。
【0002】
【従来技術】
ビデオテープ等の記録再生装置においては、テープの早送り又は巻き戻し中にテープリールを停止させる処理を行う場合があるが、近年、テープの早送り又は巻き戻しの高速化に伴い、テープ弛みやテープダメージを起こさないような安定的なテープ停止処理が重要になってきている。
【0003】
従来の早送り又は巻き戻し時の巻取り速度が遅い記録再生装置においては、早送り又は巻き戻し中に停止処理を行う場合、駆動モータの電源をOFFすると共に、機械的制動機構により強い制動力を両リールに同時に、かつ瞬時にかけることでテープ停止処理を行っていた。
【0004】
この制動力は、機械的制動機構のポジション移動により、各リールに機械的に掛けられるブレーキ力であり、機械的制動機構は各リールに夫々設けられているが、そのブレーキ特性は、テープの位置、送り方向、キャプスタンモータの回転数で強弱変化するものではなく、常に一定の制動力をリールに作用するようになっている。
【0005】
近年、早送り又は巻き戻しの高速化に伴い、上記のような機械的制動機構のみで急制動をかけた場合、供給側リールと巻取り側リールの両リールにおける微妙な制動タイミング差により、テープに異常な張力を与えたり、あるいは記録再生装置内部へテープが飛び出すなどの問題が生じた。
【0006】
この問題を解決するために、上記機械的制動機構を、リールの回転方向により特性差を持たせ、例えば、記録再生装置内部へテープを引き出す方向には強く、巻き取る方向には弱い制動力を持たせ、必ず巻取り側が供給側よりも多く巻くように改良した制動機構も提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、今日のように、テープの早送り又は巻き戻しの高速化が進むと、リール台を回すための駆動モータの回転数が高くなり、モータ自身が持つ回転慣性による影響も大きくなってきている。
【0008】
すなわち、高速での巻取り動作中に停止処理を行う場合、駆動モータの駆動電源をOFFし、機械的制動機構により制動力を与えても、モータ自身が回転慣性でさらに回ろうとする力が大きいため、モータにアイドラギヤ等の伝達機構を介して連結されたリール台は、さらにテープを巻き取る方向に回転を続け、強い制動力がかけられた供給側リール台との間で、テープに異常な張力が発生することになる。
【0009】
この問題を解決するために、駆動モータに現在回っているのとは逆の回転力を与えて制動を掛ける反転ブレーキ力を発生させ、その制動力がアイドラギヤ等に連結されている巻取り側リールに及ぶようにし、さらに、その反転ブレーキ力をテープポジションに応じて概略3種類に分類し、その各々で異なる設定の反転ブレーキ力を掛けるようにしたテープ停止処理装置も提案されている。
【0010】
しかしながら、反転ブレーキが作動中は常に一定の反転ブレーキ力が掛けられているため、駆動モータの回転を急激に落とすと、巻取り側リール台の慣性による回転がアイドラギヤの回転を上回ることがあり、アイドラギヤの歯と巻取り側リール台の歯が不適切な噛み込みにより、いわゆる「アイドラ鳴き」を起こすことがあった。また、このような状態で、全ての種類のテープカセットに満足する機械的制動機構の設定が非常に困難であった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決して安定したテープ停止処理を可能とするために鋭意検討した結果、巻取り側リール及び供給側リールにも機械的制動機構により一定の制動力を作用させると共に、反転ブレーキ力も作用させ、この反転ブレーキ力の決定因子としてモータ回転数を加味し、これに応じて駆動モータの回転数が低いほど反転ブレーキ力を小さく設定すれば、巻取り側リールの回転慣性によるアイドラ鳴きやテープの飛出し及びテープダメージを抑えることができることを見出した。
【0012】
この場合の反転ブレーキ力は、機械的制動機構による制動力を加味して決定すればよいが、その他にテープ総面積に反比例して設定するのが好ましい。すなわち、総面積の大きいテープでは巻き始めや巻き終わりでの巻取り側と供給側とのリール面積の比が大きくなるため、巻き始めでの早送りからの停止時や、巻き終わりでの巻き戻しから停止時において、供給側リールの慣性が大きくなり、強い反転ブレーキをかけると巻取り側リールが直ぐに停止してしまい、供給側リールからのテープの飛び出しが発生する。また、総面積が小さいテープでは供給側リールが停止するのが早いため、強い反転ブレーキをかけて巻取り側リールを早く止め、テープダメージを抑える必要がある。
【0013】
そこで、反転ブレーキをテープの総面積に反比例させることで、テープの総面積が大きいときは反転ブレーキ力を弱く、小さいときは強く出力するようにすれば、リールの回転慣性によって起こるテープの飛出しとテープダメージを抑えることができる。この場合のテープ総面積は、供給側リールおよび巻取側リールの回転数をリール回転検知手段により検出し、各リールの回転数から算出すればよい。
【0014】
また、反転ブレーキ力は、これを作用させた後、モータ回転数が低下するほど、低下させるように制御すれば、テープ終始端において反転ブレーキ力が弱まり、異音の発生を防止することができる。
【0015】
この場合、モータ回転数に応じて比例制御的に低下させる方式、あるいは段階的に低下させる方式のいずれを採用してもよい。段階的に低下させる方式としては、モータ回転数に応じて第1段階〜第3段階までの反転ブレーキ力を設定し、回転数検出手段から検出したモータ回転数に応じた反転ブレーキ力により駆動モータを制御すると共に、モータ回転数の低下に合わせて反転ブレーキ力を段階的に低下させるよう制御する方式が例示できる。この場合のモータ回転数の検出は、例えば、モータの回転数に比例して発生する周波数信号(FG)から検出する方式が採用可能である。
【0016】
反転ブレーキとして主な特性を決定付ける第1の反転ブレーキ力の決定因子として、巻取り側リールのリール面積や駆動モータの回転数を加味すれば、リールの慣性に合った反転ブレーキ力を設定できる。すなわち、反転ブレーキとは巻取り側のリールの慣性を抑えるものであるので、巻取り側のリールの慣性が大きくなれば反転ブレーキ力も強くする必要がある。慣性は重さと速度の自乗に比例するから、重さ=巻取り側リール面積、速度=モータ回転数と考え、反転ブレーキ力を巻取り側リール面積とモータ回転数に比例させれば常にリールの慣性にあった状態で出力することが可能である。
【0017】
この場合のリール面積は、テープ総面積の検出と同様に、供給側リールおよび巻取側リールの回転数をリール回転検知手段により検出し、各リールの回転数から算出すればよい。
【0018】
さらに、テープの総面積、及び巻取り側リールのリール面積を検出し、テープ総面積に対する巻取り側リール面積の比を算出して、テープの終始端における反転ブレーキ力を低下させるように制御すれば、テープダメージを抑えることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態のテープ送り停止処理装置を備えた磁気記録再生装置の概略構成図である。図1のごとく、磁気記録再生装置は、テープ1を供給する供給側リール2と、テープを巻き取る巻取側リール3と、各リール2、3を回転駆動する駆動モータ4とを備えた公知な構造のものである。
【0020】
各リール2、3には、テープ走行方向に応じて駆動モータ4からクラッチ機構及びプーリ、ベルト等の伝達機構を介して高トルクの駆動力が選択的に伝達され、高速巻き取りが行われる。早送りモード時と巻き戻しモード時によってクラッチ機構により供給側リール2あるいは巻取側リール3への駆動伝達が切換えられる。各リール2,3には、ブレーキバンドなどから構成される公知構造の機械的制動機構5、6が夫々設けられ、停止時に各リール2,3に同時に一定の制動力が働くようになっている。
【0021】
また、各リール2、3には、その回転数を検出するリール回転検出器8,9が夫々設けられている。このリール回転検出器8,9としては、リール2、3の回転に応じてパルスを発生する光センサ等の回転センサが用いられ、そのリールパルスをカウントすることによってリール2、3の回転数が得られるようになっている。例えばリール2、3が1回転すれば、6パルスを発生するようになっている。このパルス信号は制御部10に入力され、このパルス信号をカウントすることでリール面積やテープ総面積を算出するようにしている。
【0022】
また、モータ4の駆動力はキャプスタン11に伝達され、キャプスタンモータとして機能する。この駆動モータ4の回転数は回転検出器12によって検出され、その検出信号は制御部10に入力されるようになっている。この回転検出器12としては、例えば周波数発生器(FG)が用いられ、回転数に応じた周波数信号を発生させ、制御部10に出力している。
【0023】
また、このキャプスタン11に対してピンチローラ13を近接離間させる駆動機構が設けられ、ピンチローラ13をキャプスタン11に近接させた状態に設定したとき、ピンチローラ13とキャプスタン11とにテープ1が挟み込まれて、定速のテープ送りが行われるようになっている。図中、14はシリンダ、15はガイドピンである。
【0024】
マイクロコンピュータからなる制御部10は、再生、記録、早送り再生、巻き戻し再生、早送り、巻き戻しの各走行モードに応じて駆動モータ4を所定の回転数になるようモータドライバ16を介して駆動制御すると共に、特に、早送りあるいは巻き戻しの各走行モード中の停止処理において、モータドライバ16を介して駆動モータ4に所定の逆電圧を供給して反転ブレーキ力を与えるようにしている。
【0025】
この早送りモードあるいは巻き戻しモードのときには、テープ1を高速走行させるために駆動モータ4を高速で回転させなければならず、かつ、その高速走行時において駆動モータ4に反転ブレーキ力を与えなければならない。そこで、以下に、早送りあるいは巻き戻しの各走行モードにおける制御動作を説明し、次いで、そのモード中の停止処理について説明する。
【0026】
図2は高速巻取り時のモータ4の回転数を縦軸に、また時間を横軸としたタイミングチャートである。図2のごとく、制御部10では、高速巻取りを開始するための指示キーの入力操作によって、テープの巻き始めは駆動モータ4に低電圧を供給して駆動モータ4を略一定速度で回転させ、テープの走行速度が一定の期間にリール2,3の回転数からテープの総面積を算出し、その後、各リール面積を算出して、テープ巻取り状態に応じた最適な加速条件及び減速ポイントを設定してから、駆動モータ4への出力を高めて加速していく。
【0027】
駆動モータ4の回転数がある値(例えば1000rpm)以上になったら、駆動モータ4への出力電圧を高電圧(例えば23V)に切換え、駆動モータ4の回転数を上げていく。テープ走行速度は徐々に加速されていき、駆動モータ4が最高回転数に達したら、その回転数で一定にしたまましばらく駆動して、テープ1を高速で巻き取る。
【0028】
テープ1が巻き取られていくにつれてテープ1の走行速度が速くなってくるので、テープ1の走行速度が一定になるように駆動モータ4の回転数を徐々に下げていく。さらに、テープ1が巻き取られていくと、供給側リール2の回転が速くなり過ぎてしまうので、モータの回転数をさらに下げて、供給側リール3の回転数を一定になるようにする。このとき、駆動モータ4の回転数がある値(例えば2000rpm)以下になったら、駆動モータ4への出力電圧を高電圧から低電圧に切換えてモータ4の回転数を急激に低下させて第1段階の減速を行う。
【0029】
巻取側リール3のテープ巻取量に対応するリール面積が予め設定された値になったとき、駆動モータ4の回転数をさらに低下させるように制御され、第2段階の減速が行われる。さらに、駆動モータ4の回転数が予め設定された値(500rpm)以下になったら、駆動モータ4を低速で回転させる第3段階の減速を行う。この段階的な減速によって、テープ1は張力をほぼ一定に保ちながら、走行速度が低下して、テープエンドを検出したときテープ1の巻き取りが停止される。
【0030】
この高速巻き取り動作では、この駆動モータ4を略一定速度で回転している間に求めた面積により、テープ1の状態に合わせた最適の加速条件を設定して、より安全に加速されるように設定できる。例えば、早送り時に、上記のように駆動モータ4を略一定速度で回転させて求めた各リール面積より、テープ1の状態が巻き始め(始端部)であることを検出すると、駆動モータ4は短時間に最高速まで立ち上がる急加速モードに制御部10によって制御される。逆に、駆動モータ4を略一定速度で回転させて求めた各リール面積より、テープ1の状態が巻き終わり(終端部)であることを検出すると、駆動モータ4は緩やかに加速するように制御部10によって制御される。
【0031】
次に、上記高速巻取り動作中にテープ停止キーが押された場合の制御動作を図3ないし図5に基づいて説明する。図3は反転ブレーキ処理フローチャート、図4は反転ブレーキ力の仕様例、図5はリール面積比と反転ブレーキ力の関係グラフである。
【0032】
高速巻取り動作(FF/REW)中に停止指示が入力されると、制御部10は、テープポジションに関係なく機械的制動機構5,6の駆動部を制御して常に一定の制動力を両リール2,3にかけると同時に、反転ブレーキ処理を開始する。反転ブレーキ処理は、まず、回転駆動モータ4の周波数信号からFG周期を算出し、その算出値(CGF)が3つの閾値(A<B<C)のどの範囲にあるか判断し、その算出値に応じて異なる反転ブレーキ力(本実施形態では3種類の反転ブレーキ力)を出力すると共に、モータの回転数の低下に比例して反転ブレーキ力を順次切換え、モータ回転数が所定回転数以下になった場合に反転ブレーキ処理を終了する。
【0033】
例えば、FG周期が第1の閾値Aよりも短い(回転数が高い)とき、下記式(1)に基づいて算出した第1の反転ブレーキ力BRK1を出力する。FG周期が第1の閾値Aよりも長く(回転数が低く)、かつ第2の閾値Bよりも短い(回転数が高い)ときは下記式(2)に基づいて算出した第2の反転ブレーキ力BRK2を出力する。FG周期が第2の閾値Bよりも長く(回転数が低く)、かつ第3の閾値Cよりも短い(回転数が高い)ときには下記(3)式に基づいて算出した第3の反転ブレーキ力BRK3を出力する。FG周期が第3の閾値Cよりも長く(回転数が低く)なったときは反転ブレーキの出力を終了する。
【0034】
式(1)〜(3)は下記の通りである。
式(1):BRK1=K1/(テープ総面積×モータ回転数)
但し、モータ回転数は反転ブレーキ力の作用直前の回転数、K1は任意の定数である。
式(2):BRK2=(K2−K3(P1−0.5)2)/テープ総面積
但し、K2、K3は任意の定数、P1=巻取り側リール面積/総面積で、0.00〜1.00の値である。巻取り側リール面積は停止指示時の値である。
式(3):BRK3=(K4−K5(P1−0.6)2)/テープ総面積
但し、K4,K5は任意の定数とする。
【0035】
ここで、式(1)において、反転ブレーキ力BRK1をテープ総面積に反比例するようにしている。これは、総面積の大きなカセットにおいて、テープ始端側あるいはテープ終端側から巻き取り始める場合、供給側の面積(回転慣性)が大きく、巻取り側の面積(回転慣性)が小さい状態から始まり、この状態で強い反転ブレーキ力が作用すると、巻取り側リールが供給側よりも早く止まってしまい、供給側からテープが飛び出すことになるため、これを防止するために反転ブレーキ力を総面積に反比例させている。なお、式(1)のみならず、式(2)(3)においても反転ブレーキ力を総面積に反比例させている。
【0036】
また、反転ブレーキ力BRK1をモータ回転数に反比例させている。これは、以下の理由による。図2のごとく、高速巻取り動作中は、テープ始端で一気に最高速に加速し、テープ中間以降では徐々に減速するようにモータの回転を制御している。このモータが高速で回転している時は、供給側のリール面積(回転慣性)が大きいときであり、この時点で反転ブレーキを強くかけると、リール面積(回転慣性)の小さな巻取り側は即停止してしまい、供給側からテープが飛び出すことになる。そこで、第1の反転ブレーキ力をモータ回転数に反比例させて出力している。
【0037】
これを別の視点から、つまり反転ブレーキ力と巻取り側リール面積との関係から考察すると、図2に示す高速巻取り動作においては、巻取り側リール面積が大きくなるに連れて減速制御される。従って、式(1)のモータ回転数に代えて巻取り側リール面積との関係で反転ブレーキ力BRK1を考察すると、BRK1は巻取り側リール面積に比例して設定しているとも言える。
【0038】
次に、式(2)(3)においては、(P1−0.5)2あるいは(P1−0.6)2の巻取り側リール面積比を加味した負の2次関数項をもつことで、テープの終始端で反転ブレーキ力を低下させるようにし、アイドラギヤなどからの異音の発生を防止するようにしている。
【0039】
すなわち、巻取り側リールの面積比は、P1=0.5でテープ中間位置を示し、P1=0.1又は0.9で終・始端を表している。従って、(P1−0.5)2あるいは(P1−0.6)2は、テープの終始端で最も大きな値となり、これが式(2)(3)では負の関数項となるため、反転ブレーキ力BRK2,BRK3はテープの終・始端側にいくほど小さい値となり、反転ブレーキ力が弱くなるようにしている。
【0040】
これは、テープの始端部では巻取り側の面積が小さく、反転ブレーキを強くかけると、リールよりも先にモータが減速する場合がある。一方、テープの終端部ではモータの回転数が小さく、反転ブレーキを強くかけるとリールよりも先にモータが減速する場合がある。いずれの場合も、リールに係合されているアイドラギヤがリールの回転により弾かれ、異音を発生する不具合があるから、これを解消するために、第2、第3の反転ブレーキ力の決定因子としてリール面積比を加味している。
【0041】
ここで、テープ1の総面積とは、平面に投影された両リール2、3のハブ面積とテープ1の面積との和であり、リール面積とは、各リール2、3におけるハブ面積とそこに巻かれているテープ1の面積との和であり、両リール面積の和が総面積となる。
【0042】
テープ総面積の算出は、高速巻き取り開始直後に算出したテープ総面積算出結果を利用する。すなわち、高速巻取り開始直後に、駆動機構の状態をピンチローラ13とキャプスタン11が協働してテープ1を送る状態に移行させた後、駆動モータ4を略一定速度で回転させ、リール2、3を回しながらテープ1をゆっくりと走行させ、テープ走行が安定した一定時間経過後に、リールパルスおよび周波数信号を取り込み、算出したテープ1の総面積を制御部10に記憶しておき、これを利用する。
【0043】
この際、リールパルスのカウント数から回転数を計算し、このときのテープ送り量を周波数信号のカウント値から求め、回転数とテープ送り量によってリール2、3の半径を求めて、各リール2、3のテープ面積を算出してから総面積を算出するか、各リール2、3における周長を周波数信号のカウント値と基準のテープ速度とから求めて、総面積を算出したものを利用する。
【0044】
リール面積の算出は、リール2、3で一定数のリールパルスがカウントされる間における周波数信号のカウント値に基づいて回転比を求め、各リール面積を求める。高速巻き取り動作中は、常時、このリールパルスをカウントし、各リール2、3の回転比を求め、各リール面積を算出する。
【0045】
ここで、重要なことは、第1の反転ブレーキ力BRK1、第2の反転ブレーキ力BRK2及び第3の反転ブレーキ力BRK3の関係は、図4のごとく、BRK1>BRK2>BRK3に設定されており、駆動モータ4の回転数の低下に比例して順次低い反転ブレーキ力(BRK1>BRK2>BRK3)に切換えるようにしていることである。
【0046】
図4はV−Limit端子電圧を縦軸に、時間を横軸にして、反転ブレーキBRK1、BRK2、BRK3を順次切換えて制動した場合の仕様例であり、図中▲1▼▲2▼▲3▼は夫々BRK1,BRK2,BRK3のブレーキ力を示し、▲4▼▲5▼は夫々の切換えポイントを示す。反転ブレーキ力の切換えは、上述の通り、モータの回転数の低下に比例して順次切換える。例えば、BRK1からBRK2への切換えはモータの回転数が2450rpmになったとき、BRK2からBRK3への切換えはモータ回転数が2000rpmになったときに行うようにする。また、切換えポイントは、早送りモードと巻き戻しモードによって変更するようにしてもよい。
【0047】
反転ブレーキ力は、モータ4のV−Limit端子に0〜5(volt)までの電圧をかけることで制御されるが、その電圧を、例えば、5Vを256段階に分けたデジタルデータで与え、その大きさにより強弱をコントロールすることができる。
【0048】
ただ、V−Limit端子にかける電圧が低すぎる(例えば1.25V以下)と、反転ブレーキ力が微力となり、ブレーキ力がほとんど無効となるため、最低電圧以下にならないように下限値を設定する。また、V−Limit端子にかける電圧が高すぎる(例えば2.8V以上)と、モータ4のドライブICに過大な負荷がかかり、破壊するおそれがあるため、上限値を設定している。
【0049】
図5は左縦軸にV−Limit端子の電圧を、巻取り側リールのリール面積比PIを横軸にし、参考までに右縦軸に制御用デジタル数値(60〜150)を付した反転ブレーキ力線図であり、反転ブレーキ力BRK1について上限値を設定した例である。
【0050】
上述のように、本実施形態では、機械的制動機構以外に、リールを回転させるモータにマイクロコンピュータで制御可能な3種類の反転ブレーキ力をテープの状態に合わせてかけると共に、モータ回転数の低下に比例して低い反転ブレーキ力を出力するので、モータの慣性及びリールの慣性を抑えることができ、機械的制動機構の動作タイミングや精度を厳しくすることなく、安定的な制動動作が行える。
【0051】
特に、反転ブレーキ力は、常に一定のブレーキ力ではなく、テープの状態、すなわち、テープ総面積、巻取り側リール面積、モータ回転数等を加味した算出式に基づいて決定された出力となり、最適な反転ブレーキ力で、アイドラ鳴きやテープダメージを抑えることができる。
【0052】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、停止キーの入力時のモータ回転数やリール面積比に基づいて算出した値を出力するようにしているが、これに限らず、常に入力されるモータ回転数やリール面積に基づいて比例制御的に反転ブレーキ力を変更するように制御してもよいことは勿論である。また、上記実施形態における反転ブレーキ力の算出式(1)(2)(3)は一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明によると、機械的制動機構以外にリールを回転駆動するモータに反転ブレーキ力をテープの状態に合わせて順次適切にかけ、モータの慣性を抑えると共に巻取り側リールに制動をかけるようにしているので、機械的制動機構の動作タイミングや精度を厳しくすることなく、安定的な制動動作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるテープ処理装置の概略構成図
【図2】テープ高速走行時におけるキャプスタンモータの加減速タイミングチャート
【図3】テープ高速巻取り時におけるテープ停止処理制御フローチャート
【図4】同じく停止処理時の反転ブレーキ印加電圧を示す図
【図5】同じくリール面積比と反転ブレーキ印加電圧との関係図
【符号の説明】
1 テープ
2,3 リール
4 駆動モータ(キャプスタンモータ)
5,6 機械的制動機構
8、9リール回転検出器
10 制御部
11 キャプスタン
12 モータ回転数検出器
13 ピンチローラ
14 シリンダ
15 ガイドピン
16 モータドライバ

Claims (8)

  1. テープを送り出す供給側リールと、テープを巻き取る巻取側リールと、前記巻取側リールを回転駆動するための駆動モータと、前記供給側リールおよび巻取側リールを制動する機械的制動機構と、前記駆動モータの回転数を検出する回転数検出手段と、テープの早送り又は巻き戻し時に前記駆動モータに逆電圧をかけることにより発生する反転ブレーキ力によってテープ停止処理を行う制御部とを備え、
    テープ停止処理時に、前記機械的制動機構を動作させて供給側リールおよび巻取側リールに同時に一定の制動力をかけると共に、前記制御部は、前記回転数検出手段により検出した駆動モータの回転数が低いほど反転ブレーキ力を小さく設定するようにしたテープ送り停止処理装置。
  2. 前記制御部は、反転ブレーキ力作用後にモータ回転数が低下するほど、その反転ブレーキ力を低下させるようにした請求項1記載のテープ送り停止処理装置。
  3. 前記制御部は、モータ回転数に応じて段階的に反転ブレーキ力を設定するようにした請求項2記載のテープ送り停止処理装置。
  4. 前記制御部は、モータ回転数に応じて第1段階〜第3段階までの反転ブレーキ力を設定し、前記回転数検出手段から検出したモータ回転数に応じた反転ブレーキ力により前記駆動モータを制御すると共に、モータ回転数の低下に合わせて反転ブレーキ力を段階的に低下させるようにした請求項3記載のテープ送り停止処理装置。
  5. 前記テープの総面積を検出する手段を有し、前記制御部は、前記反転ブレーキ力を前記テープ総面積に反比例して設定するようにした請求項1記載のテープ送り停止処理装置。
  6. 前記巻取り側リールのリール面積を検出する手段を有し、前記制御部は、巻取り側リール面積に比例して前記第1段階の反転ブレーキ力を設定するようにした請求項4記載のテープ送り停止処理装置。
  7. 前記制御部は、前記巻取り側リール面積に比例し駆動モータの回転数に反比例して前記第1段階の反転ブレーキ力を設定するようにした請求項6記載のテープ送り停止処理装置。
  8. 前記テープの総面積、及び巻取り側リールのリール面積を検出する手段を有し、前記制御部は、テープ総面積に対する巻取り側リール面積の比を算出し、その算出結果に基づいてテープの終始端における前記第2段階の反転ブレーキ力および前記第3段階の反転ブレーキ力を低下させるようにした請求項4記載のテープ送り停止処理装置。
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