JPH0831054A - テープ張力制御機構 - Google Patents

テープ張力制御機構

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JPH0831054A
JPH0831054A JP6160925A JP16092594A JPH0831054A JP H0831054 A JPH0831054 A JP H0831054A JP 6160925 A JP6160925 A JP 6160925A JP 16092594 A JP16092594 A JP 16092594A JP H0831054 A JPH0831054 A JP H0831054A
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JP
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tape
sub
reel
brake
brake torque
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Application number
JP6160925A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Takeda
秀和 武田
Noriaki Masuda
憲明 益田
Hidenori Maruyama
英紀 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】リール駆動時におけるテープ巻径の変化に伴う
テープ張力の変化を抑え、薄手テープ使用時のテープ損
傷やテープ伸びを防止し、装置の信頼性を向上させるこ
と。 【構成】リールの回転数検知手段と、リールの回転数に
対応した最適なサブブレーキトルクを選定する制御カム
とを備え、検出した回転数に対応した最適なサブブレー
キトルクを供給側もしくは巻取り側の少なくとも一方の
テープリールに付与する構成とした。 【効果】テープ巻径が変化しても、テープ張力を略一定
に保持することが可能であるので、テープ損傷やテープ
伸びを防止し、装置の信頼性向上が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テープ状記録媒体を用
いる記録再生装置に係り、特に高速走行時のテープ張力
変化の平滑化に有効なテープ張力制御機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、テープ状記録媒体を用いる記
録再生装置としては、例えば一般的なオーディオテープ
レコーダやビデオテープレコーダ(以下VTRと略称す
る)が知られている。ここで、図9を参照して一般的な
VTRのテープ走行メカニズムの概要を説明する。同図
はVHS−VTRを例にとり、磁気テープがテープ案内
ドラムにローディングされた状態を示している。50は
テープ案内ドラムで、回転上ドラム51、固定下ドラム
52、及び回転上ドラム51に取り付けられた複数の回
転磁気ヘッド53より構成されている。56〜67はテ
ープガイドであり、56は走行中の磁気テープ54の張
力を検出するテンションガイド、57〜60はテープロ
ーディング用の移動ガイドで、カセット(図示せず)内
の磁気テープ54を供給側リール68より引出して、テ
ープ案内ドラム50にローディングする。この内57、
58はテープ案内ドラム50に対する磁気テープ54の
巻付け角を決定する傾斜ガイドであり、59、60は磁
気テープ54の走行高さを規定するフランジ付きのロー
ラガイドである。61はインピーダンスローラ、62は
全幅消去ヘッド、63は音声消去ヘッド、64は音声・
コントロールヘッド、70はカセット内のガイドであ
る。また、65はキャプスタン、66はピンチローラで
あり、これらにて磁気テープ54を挾持して定速度駆動
する。送り出されたテープは、リール巻取り用モータ7
1により回転駆動される巻取りリール69に巻取られ
る。尚図中の矢印Aは回転上ドラム51、回転磁気ヘッ
ド53の回転方向(反時計方向)、矢印Bは磁気テープ
54の走行方向を示している。
【0003】ここで記録再生モードにおけるテープ張力
は、テープ安定走行、テープヘッドコンタクト性能の確
保、及び互換の観点から供給側リール68に所定の負荷
トルクを付与することで確保されており、さらには上述
した様にテープ走行路上に設けられたテンションガイド
56により検出された検出結果にから負荷トルクを制御
し、巻始めから巻終りにかけてのテープの張力を略一定
に制御している。また、テープ早送りモードにおいては
図10(a)に示す様に、早送り専用のサブブレーキに
より一定負荷トルクτを付加された供給側リール68か
ら繰り出された磁気テープ54は、巻取り側リール69
により一定トルクで巻取られる方式が採用されている。
この場合のテープ張力Tsは負荷トルクτの大きさによ
り定まる。同様にテープ高速巻戻しモードにおいては図
10(b)に示す様に、巻戻し専用のサブブレーキによ
り一定負荷トルクτ′が付加された巻取り側リール69
から繰り出された磁気テープ54を供給側リール68に
より巻取る方式が採用されている。この場合もテープ張
力Ts′は負荷トルクτ′の大きさにより定まる。近年
では高速走行時にテープ上に記録されているサブコード
データを読み取ったり、記録再生モードへのメカモード
遷移時間の短縮を図るために、テープローディング状態
においてテープ高速走行を行なう方式が一般化してい
る。同様の構成を採用するVTRの一般的な機構構成
は、例えば特開平2−187954号公報に、その開示
を見ることが出来る。
【0004】また、家庭用の高級機種の一部や業務用機
種にはリールをダイレクト駆動するリールDDモータが
供給側、巻取り側双方のリールに直結して設けられてい
るものもあり、その場合負荷トルクや巻取りトルクが電
気的に制御される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のテープ
張力制御機構においては、リール駆動によるテープ早送
り、巻戻し走行モードにおいて、走行中のテープ張力は
供給側リール、巻取り側リールへの負荷トルクにより決
まる。つまりテープ巻始め状態においては供給側リール
におけるテープ巻径が最大になるため、早送り時のテー
プ張力が最小となる。ここで、タイムコード等のサブコ
ードを読み取って頭出しを行なう場合には、ヘッド出力
確保の観点より上述の最小テープ張力を所定の値に設定
する必要がある。ここで、テープ張力T、負荷トルク
τ、テープ巻径rの関係を示す下記(1)式に基づき、
負荷トルクτが一定値の場合、テープ巻径が小となるテ
ープ巻終り状態においてテープ張力は上昇する。
【0006】T=τ/r……(1) つまり、巻終りのテープ張力は図11に示す様に、巻始
めのテープ張力Tsに対し、巻終りに対する巻始めのテ
ープ巻径比α倍だけ上昇する。
【0007】また、テープ巻終り状態においては巻取り
側リールにおけるテープ巻径が最大になるため、巻戻し
時のテープ張力が最小となる。この場合、テープ巻始め
状態において、巻取り側リールのテープ巻径が最小とな
り、テープ巻径比α倍だけテープ張力が上昇する。
【0008】以上により従来のテープ張力制御機構で
は、主にテープ早送り、高速巻戻しモードにおいてテー
プ張力制御が成されていなかった。またリールDDモー
タを用いてテープ張力制御が成されている場合も、モー
タやテープ張力検出用テンションガイド等の検出部材の
追加によりコストが高くなり、家庭用途には不向きであ
った。
【0009】かかる点に鑑み、本発明の目的は、安価な
構成で且つあらゆるテープ走行モードにおいても巻始め
から巻終りに掛けてのテープ張力を略一定に保つことに
より、薄手テープにおけるテープ損傷やテープの伸びの
防止を図れるテープ張力制御機構を提供しようとするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によるテープ張力
制御機構は、テープリールの回転数を検知する回転数検
知手段と、テープリールの回転数に対応した最適なブレ
ーキトルク値を発生するメカ条件を記憶してある記憶部
と、検知されたテープリール回転数と記憶部内部に記憶
された諸情報を比較する比較演算器と、供給側テープリ
ールに所定のサブブレーキトルクを付与するサブブレー
キ付与手段と、巻取り側テープリールに所定のサブブレ
ーキトルクを付与するサブブレーキ付与手段と、サブブ
レーキ付与手段のサブブレーキトルクを制御するサブブ
レーキトルク制御カムと、サブブレーキトルク制御カム
の位置検出を行なうメカモード検出手段と、メカモード
検出手段の情報を基に、テープリール回転数に対応した
所定のサブブレーキトルク制御カム位置を制御するメカ
モード制御手段と、メカモード制御手段の制御指令によ
り所定量上記サブブレーキトルク制御カムを駆動するメ
カモード駆動源とを備え、上記比較演算器によるテープ
リール回転数と上記記憶部内部のデータとの比較結果よ
り所定のメカモードを選定し、最適なサブブレーキトル
クを供給側もしくは巻取り側の少なくとも一方のテープ
リールに付与する構成とした。
【0011】
【作用】かかる構成によれば、先ず回転数検知手段がテ
ープリールの回転数を検知し、比較演算器を用いて、検
知した回転数を記憶部内部に記憶してある回転数と比較
する。次に同一の記憶部内部に記憶されている、リール
回転数に対応する最適サブブレーキトルクを付与可能な
メカモードを選定する。メカモード制御手段がメカモー
ド選定の指令を受けて、メカモード駆動源によりサブブ
レーキトルク制御カムを駆動し、カムの回転と1対1で
対応するメカモード検出手段により制御カムの回転位置
を検知し、選定されたメカモード位置で制御カムを停止
させる。この時、サブブレーキトルク制御カムと連結し
たサブブレーキアーム等のサブブレーキ付与手段により
テープ張力が所定の値となる様に、最適な負荷トルクを
リールに与える。この一連の動作を所定時間間隔で定期
的に行なうことにより、テープ張力の変化を抑え、テー
プ張力を略一定値に制御することが可能となる。さら
に、上記時間間隔を短くすればする程、より滑らかに張
力変化を抑制可能である。
【0012】
【実施例】以下、図1〜図8を参照して、本発明のテー
プ張力制御機構の具体例を説明する。本実施例ではテー
プ状記録媒体を使用する記録再生装置としてVTRを例
に説明する。
【0013】図1は、本発明のテープ張力制御機構を搭
載したVTRの概略構成を示す平面図である。同図にお
いて、図9と同様の機能を果たす部品に関しては、同一
の番号が付してある。
【0014】まず同図により本発明のテープ走行メカニ
ズムの概要を説明する。ここで本図は磁気テープがテー
プ案内ドラムにローディングされた状態を示している。
50はテープ案内ドラムで、回転上ドラム51、固定下
ドラム52、及び回転上ドラム51に取り付けられた複
数の回転磁気ヘッド53より構成されている。57〜6
0はテープローディング用の移動ガイドで、カセット
(図示せず)内の磁気テープ54を供給側リール68よ
り引出して、テープ案内ドラム50にローディングす
る。この内移動ガイド57、及び58はテープ案内ドラ
ム50に対する磁気テープ54の巻き付け角を決定する
傾斜ガイドであり、移動ガイド59、60は磁気テープ
54の走行高さを規定するフランジが備えられているロ
ーラガイドである。61はインピーダンスローラ、62
は全幅消去ヘッド、63は音声消去ヘッド、64は音声
・コントロールヘッドである。1、2はテープ走行高さ
規制ガイドである。また、65はキャプスタン、66は
ピンチローラであり、これらにて磁気テープ54を挾持
して定速度駆動する。送り出されたテープは、リール巻
取り用モータ71により回転駆動される巻取りリール6
9に巻取られる。尚図中の矢印Aは回転上ドラム51、
回転磁気ヘッド53の回転方向(反時計方向)、矢印B
は磁気テープ54の走行方向を示している。ここで、記
録再生、早送りモードにおいては、テープ繰り出し側の
供給側リール68にサブブレーキ機構による負荷トルク
が付加され、逆に、巻き戻し、逆転走行モードにおいて
は、テープ繰り出し側となる巻取り側リール69にサブ
ブレーキ機構による負荷トルクが付加されており、走行
中の磁気テープ54に所定の張力が与えられている。ま
た本実施例ではリール巻取り用に専用モータを設けてい
るが、キャプスタンモータによりリールを巻取る構成も
可能である。
【0015】次にテープ張力制御機構の構成について説
明する。
【0016】図2は、テープ張力制御機構の概要を示す
システム構成図である。先ず、供給側リール68、及び
巻取り側リール69のリール回転数がリール回転数検知
手段3(詳細は後述)により検出される。次に、検知し
た回転数と、予めメモリ4内に入力されているリール回
転数に対応した最適リール負荷トルクを比較演算器5に
より選定する。その情報に基づいてメカモード制御回路
6からメカモード駆動源7に制御指令が出され、サブブ
レーキトルク制御手段8により駆動されるサブブレーキ
機構9a、9bにより、最適なリール負荷トルクがテー
プ走行の繰り出し側リール(早送り時は供給側リール6
8、巻戻し時は巻取り側リール69)に付与され、テー
プ張力が諸性能確保に必要な最小限の値に設定される。
以上の動作が所定時間間隔で繰り返されることによりテ
ープ張力が略一定に保持される。
【0017】次にテープ張力制御動作について詳細に説
明する。
【0018】図3、図4はテープ早送りモードにおける
供給側リール68のテープ張力制御動作を表したもので
あり、図3はほぼテープ巻始め状態、図4はほぼテープ
巻終り状態を示している。先ず図3により機構構成を説
明する。10は供給側リール68に係合し一体で回転す
る供給側リール台であり、メカシャーシ(図示せず)に
回転可能に軸支されている。11は、該供給側リール台
10に噛み合う中継ギヤであり、トルクリミッタを内蔵
している。リール駆動用モータ71の回転は、首振りア
イドラギヤ12、中継ギヤ26(後述)を介して適宜所
定のリール台に伝達される。この場合は、巻取り側リー
ル69(図示せず)が回転駆動され、供給側リール台1
0は中継ギヤ11と共に回転自由な状態となっている。
次に13は供給側リール台10に所定の負荷トルクを与
えるサブブレーキアームであり、リール台当接部にはフ
ェルト材の様なスリップ部材が貼付られている。14は
一端をブサブレーキアーム13に係止されたサブブレー
キアーム付勢用のスプリング、15は一端に該スプリン
グ14を係止したサブブレーキ制御アームであり、多端
に植立されたピン16がメカシャーシ上に回転可能に軸
支されたサブブレーキトルク制御カム17上に設けられ
たサブブレーキ制御用カム溝17aと係合している。ま
た18は、減速系ギヤ列19を介してサブブレーキトル
ク制御カム17を回転駆動する駆動モータである。
【0019】次に制御動作について説明する。同図にお
いて、20はリール回転数検出センサーであり、リール
台の裏面に設けられた情報を検出する。検出は、光学的
あるいは磁気的な方式が一般的である。ここでリールの
テープ巻径は供給側、巻取り側の両方の回転数を検出し
て、さらにカセット等から得られるテープ厚みあるいは
記録残時間等の他の情報と合わせて算出可能であり、比
較演算器22により行なわれる。またテープスピードも
リール回転数、リール巻径より求めることができる。こ
れらの情報を比較演算器22により、メモリ21内に入
力されているリール回転数と比較し、走行状況に応じた
最適なリール負荷トルクが選定される。
【0020】この選定条件を受けて、最適リール負荷ト
ルクを発生すべく、メカモード制御回路23により駆動
モータ18が駆動される。この時サブブレーキトルク制
御カム17の回転位置は、該サブブレーキトルク制御カ
ム17に同軸で設けられた、モード検出センサー24に
より検出され、逐次メカモード制御回路23にフィード
バックされる。フィードバックされた情報と、比較演算
器22からの情報をメカモード制御回路23内のマイコ
ン等により演算処理し、サブブレーキトルク制御カム1
7の回転停止位置が算出される。以上の一連の動作によ
り、サブブレーキアーム13による最適負荷トルクが供
給側リール台10に付与される。ここで、モード検出セ
ンサー24は制御カム17と同軸構造である必要はな
く、制御カムの回転位置を検出できれば、特に設置場所
の制約はない。
【0021】図4に示す様にテープ巻径が小さくなる
と、供給側リール68の回転数の増加を検出し、前記
(1)式の関係に基づいてリール負荷トルクを低減する
ため、サブブレーキトルク制御カムが矢印方向に回転す
る。それに伴いサブブレーキ制御アーム15が矢印方向
へ回動し、図示する如くスプリング14の張りを弱めサ
ブブレーキアーム13によるサブブレーキ力を低減す
る。これにより、リール巻径が小さくなった時のテープ
張力の増大が抑制され、巻始めから巻終りに掛けてのテ
ープ張力の均一化を図ることが可能である。
【0022】さらに図5、図6により、巻戻しモードに
おけるテープ張力制御動作について説明する。図3、図
4と同一の機能を果たす部品には同一の記号を付記して
いる。図5、図6はテープ巻戻しモードにおける巻取り
側リール69のテープ張力制御動作を表したものであ
り、図5はほぼテープ巻終り状態、図6はほぼテープ巻
始め状態を示している。機構構成は図3、図4とほぼ同
一であるので詳細説明は省略する。25は巻取り側リー
ル69に係合し一体で回転する巻取り側リール台、26
は該巻取り側リール台25に噛み合う中継ギヤであり、
メカシャーシ(図示せず)に回転可能に軸支されてい
る。リール駆動用モータ71の回転は、首振りアイドラ
ギヤ12、中継ギヤ11を介して供給側リール68(図
示せず)に伝達され、巻取り側リール台25は中継ギヤ
26と共に回転自由な状態となっている。27は巻取り
側リール台25に所定の負荷トルクを与えるサブブレー
キアームであり、リール台当接部にはフェルト材の様な
スリップ部材が貼付られている。28は巻戻し用サブブ
レーキアーム付勢用のスプリング、29は巻戻し用サブ
ブレーキ制御アーム、31は巻戻し用サブブレーキトル
ク制御カムであり、サブブレーキ制御用カム溝31aが
設けられている。32は減速系ギヤ列33を介してサブ
ブレーキトルク制御カム31を回転駆動する駆動モータ
である。
【0023】次に制御動作について説明する。図5にお
いて、34は巻取り側リール回転数検出センサーであ
り、リール台の裏面に設けられた回転情報を検出する。
ここでリール回転数、リールのテープ巻径、テープ厚み
あるいは記録残時間、テープスピード等の情報を比較演
算器22により、メモリ21内に入力されているデータ
と比較し、走行状況に応じた最適なリール負荷トルクが
選定される。この選定条件を受けて、最適リール負荷ト
ルクを発生すべく、メカモード制御回路23により駆動
モータ32が駆動される。この時サブブレーキトルク制
御カム31の回転位置は、該サブブレーキトルク制御カ
ム31に同軸で設けられた、モード検出センサー35に
より検出され、逐次メカモード制御回路23にフィード
バックされる。フィードバックされた情報と、比較演算
器22からの情報をメカモード制御回路23内のマイコ
ン等により演算処理し、サブブレーキトルク制御カム3
1の回転停止位置が算出される。早送り時と同様に以上
の一連の動作により、サブブレーキアーム27による最
適負荷トルクが巻取り側リール台25に付与される。こ
こで、モード検出センサー35は制御カム31と同軸構
造である必要はなく、制御カムの回転位置を検出できれ
ば、特に設置場所の制約はない。
【0024】図6に示す様にテープ巻径が小さくなる
と、巻取り側リール69の回転数の増加を検出し、前記
(1)式の関係に基づいてリール負荷トルクを低減する
ため、サブブレーキトルク制御カム31が矢印方向に回
転する。それに伴いサブブレーキ制御アーム29が矢印
方向へ回動し、図示する如くスプリング28の張りを弱
めサブブレーキアーム27によるサブブレーキ力を低減
する。これにより、リール巻径が小さくなった時のテー
プ張力の増大が抑制される。
【0025】図7は本テープ張力制御機構における、巻
始めから巻終りにいたるテープ張力の変化を示すグラフ
である。所定の時間間隔tでサブブレーキトルクの最適
化を行なうため、図に示す様にノコギリ状となる。ここ
で、テープ張力の制御性向上とテープ張力推移の滑らか
さを図るためには、上記時間間隔tを短くしてやればよ
い。つまりテープリールの回転検知のサンプリング時間
を短くしてやれば図8に示す様にテープ張力制御はより
滑らかに、しかも制御性良く(β≒1)行なわれること
になる。
【0026】本実施例では、動作説明を判り易くするた
めに、駆動モータからサブブレーキトルク制御カム、モ
ード検出センサーまでを、供給側、巻取り側の2系統設
けたが、実際のメカ構成においては1系統のみ配置し、
1個のサブブレーキトルク制御カムに一本、もしくは供
給側、巻取り側の2本のサブブレーキ制御用カム溝を設
けるのが好ましい。また言うまでもなく、比較演算器、
メモリ、メカモード制御回路は1系統での対応が可能で
ある。
【0027】また、以上述べたテープ張力制御は、通常
の記録再生モードを含むあらゆるテープスピードにおい
て適応可能な機構構成である。よって、従来必要であっ
たテープ張力検出手段が不要になり、メカニズムの簡素
化を図ることが可能である。
【0028】以上の様に、本発明のテープ張力制御機構
によれば、テープ巻径に応じた最適なサブブレーキトル
クをテープ供給リールに適宜付与することが可能である
ため、テープ巻径が変化してもテープ張力は略一定に保
たれる。それにより、薄手テープ使用時のテープ損傷や
テープ伸びを防止でき、良好な記録再生を行なうことが
可能である。さらに、テンションアーム及び関連機構素
子が不要となるため、装置の小形軽量化、低コスト化、
信頼性の向上が図れる。
【0029】上記実施例は、VTRを例に説明したもの
であるが、本発明のテープ張力制御機構は、フレキシブ
ルな薄状媒体を扱うシステムであれば応用が効く。例え
ばロール状の紙状媒体を扱うシステムとしてプリンタ、
FAX、あるいはフィルム状媒体を扱うオーディオテー
プレコーダ、カラープリンタ等のシステムに対し、紙、
フィルム送り性能の向上、及び低コスト化に極めて有効
である。
【0030】
【発明の効果】以上の説明によって明らかな様に、本発
明のテープ張力制御機構によれば、テープ巻径に応じた
最適なサブブレーキトルクをテープ供給リールに適宜付
与することが可能であるため、テープ巻径が変化しても
テープ張力は略一定に保たれる。それにより、薄手テー
プ使用時のテープ損傷やテープ伸びを防止でき、良好な
記録再生を行なうことが可能である。さらに、従来必要
であったテンションアーム及び関連機構素子が不要とな
るため、装置の小形軽量化、低コスト化、信頼性の向上
が図れるといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテープ張力制御機構を搭載したVTR
の全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明のテープ張力制御機構のシステム構成図
である。
【図3】早送り時の供給側リールにおけるテープ張力制
御動作(巻始め状態)を示す斜視図である。
【図4】早送り時の供給側リールにおけるテープ張力制
御動作(巻終り状態)を示す斜視図である。
【図5】巻戻し時の巻取り側リールにおけるテープ張力
制御動作(巻終り状態)を示す斜視図である。
【図6】巻戻し時の巻取り側リールにおけるテープ張力
制御動作(巻始め状態)を示す斜視図である。
【図7】本テープ張力制御間隔時間tにおける巻始めか
ら巻終りにいたるテープ張力変化を示すグラフである。
【図8】テープ張力制御間隔時間tを短くした場合の巻
始めから巻終りにいたるテープ張変化を示すグラフであ
る。
【図9】従来のVTRのテープ走行駆動系の概略を示す
斜視図である。
【図10】従来のVTRにおける早送り、巻戻しモード
でのテープ走行状態を示す概略図である。
【図11】従来のVTRにおける早送り、巻戻しモード
でのテープ張力変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1,2…テープ走行高さ規制ガイド、 3…リール回転数検知手段、 4…メモリ、 5…比較演算器、 6…メカモード制御回路、 7…メカモード駆動源、 8…サブブレーキトルク制御手段、 9a,9b…サブブレーキ機構、 10…供給側リール台、 11,26…中継ギヤ、 12…首振りアイドラギヤ、 13,27…サブブレーキアーム、 14,28…スプリング、 15,29…サブブレーキ制御アーム、 16,30…ピン、 17,31…サブブレーキトルク制御カム、 18,32…駆動モータ、 19,33…減速系ギヤ列、 20,34…リール回転数検知センサー、 21…メモリ、 22…比較演算器、 23…メカモード制御回路、 24,35…モード検出センサー、 25…巻取り側リール台、 50…テープ案内ドラム、 51…回転上ドラム、 52…固定下ドラム、 53…回転磁気ヘッド、 54…磁気テープ、 56…テンションガイド、 57,58…傾斜ガイド、 59,60…ローラガイド、 61…インピーダンスローラ、 62…全幅消去ヘッド、 63…音声消去ヘッド、 64…音声・コントロールヘッド、 65…キャプスタン、 66…ピンチローラ、 67…テープガイド、 68…供給側リール、 69…巻取り側リール、 70…カセット内ガイド、 71…リール巻取りモータ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テープリールの回転数を検知する回転数検
    知手段と、 テープリールの回転数に対応した最適なサブブレーキト
    ルク値を発生するメカ条件を記憶してある記憶部と、 検知されたテープリール回転数と記憶部内部に記憶され
    た回転数及び回転数に対応した諸情報を比較する比較演
    算器と、 供給側テープリールに所定のサブブレーキトルクを付与
    するサブブレーキ付与手段と、 巻取り側テープリールに所定のサブブレーキトルクを付
    与するサブブレーキ付与手段と、 サブブレーキ付与手段によるサブブレーキトルクを制御
    するサブブレーキトルク制御カムと、 上記サブブレーキトルク制御カムの位置検出を行なうメ
    カモード検出手段と、 上記メカモード検出手段の情報を基に、テープリール回
    転数に対応した所定のサブブレーキトルク制御カム位置
    を制御するメカモード制御手段と、 上記メカモード制御手段の指令により所定量上記サブブ
    レーキトルク制御カムを駆動するメカモード駆動源とを
    備え、 上記比較演算器によるテープリール回転数と上記記憶部
    内部のデータとの比較結果より所定のメカモードを選定
    し、最適なサブブレーキトルクを供給側もしくは巻取り
    側の少なくとも一方のテープリールに付与する様に構成
    したことを特徴とするテープ張力制御機構。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020045903A (ko) * 2000-12-11 2002-06-20 구자홍 자기기록재생기의 권취릴 브레이크장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020045903A (ko) * 2000-12-11 2002-06-20 구자홍 자기기록재생기의 권취릴 브레이크장치

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