JP4195967B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カセットに内蔵された磁気テープを引き出して回転ヘッドシリンダに搭載された磁気ヘッドに当接及び走行させて信号を記録または再生するビデオテープレコーダ等の磁気記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、記録再生媒体としては、アクセス速度の有利なディスクが広く用いられる様になって来ている。これに対して、アクセス速度の不利な磁気テープについては、モータの回転速度を高速にすることにより、磁気テープの巻取走行速度を高速にして早送り/巻戻し時間を短縮して使いやすさを改善することが求められている。なお、一般にビデオテープレコーダ等の磁気記録再生装置の巻戻し時間の性能値として、磁気テープ終端での停止状態において、巻戻し指令を入力した時点から巻戻しを行い、磁気テープ始端で停止するまでの時間を用いている。
【0003】
以下に従来の磁気記録再生装置について説明する。
【0004】
図6は、従来の磁気記録再生装置における早送り動作で磁気テープの終端に達する時の動作を示すフローチャートである。図6において、1は磁気テープの早送りを行うステップ、2は磁気テープの終端の検出を行うステップ、4は磁気テープの動きを停止するステップである。
【0005】
ここで説明する磁気記録再生装置には、磁気テープの巻戻しをするメカニズムの動作モードとして、磁気テープの走行経路の違う第1の巻取モードと第2の巻取モードの2つのモードが設定されている。第1の巻取モードは、カセットから磁気テープを引き出し、磁気ヘッドが搭載された回転ヘッドドラムに磁気テープを巻き付けた動作状態であり、また、コントロールヘッドに磁気テープが当接された動作状態である。この第1の巻取モードは、コントロールヘッドで検出されたコントロール信号を用いて、回転ヘッドドラムと磁気テープで記録再生する信号の位相を合わせる場合や磁気テープの位置をカウンタ表示する場合に用いられ、主に低速での巻戻しに用いる。第2の巻取モードは、磁気テープを回転ヘッドドラムに巻き付けない動作状態であり、また、コントロールヘッドに磁気テープが当接しない動作状態である。この第2の巻取モードでは、磁気テープに対する回転ヘッドドラムやコントロールヘッドよる走行負荷を小さくすることで、高速で巻戻しできることが特徴である。図6では、第1の巻取モードで早送りして磁気テープの終端に達する時の動作を示している。
【0006】
以下、図6を用いて、第1の巻取モードで早送りを開始して磁気テープの終端に達した時の動作について説明する。まず、ステップ1で第1の巻取モードで早送り動作が開始されると、ステップ2で磁気テープ終端のリーダテープを検出するまで第1の巻取モードで早送り動作が行われ、磁気テープ終端のリーダテープが検出されるとステップ4に進んで、磁気テープの早送りを停止し、第1の巻取モードのままで磁気テープの走行を停止した状態になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の従来の構成では、磁気記録再生装置の巻戻し時間の性能値として高速巻戻し用の第2の巻取モードで磁気テープの終端から始端まで巻戻しする時間を用いる場合、巻戻し時間は、第1の巻取モードで磁気テープの終端まで早送りして停止した状態において、第2の巻取モードでの巻戻し指令を入力した時点から、第1の巻取モードから第2の巻取モードにメカニズムのモード移行して、巻戻し動作を行い、磁気テープの始端で停止するまでの時間になるため、第1の巻取モードから第2の巻取モードへの移行に要する時間の分だけ、実際に第2の巻取モードで磁気テープを巻戻す時間より長くなり、性能値としての巻戻し時間の短縮化を妨げるという問題点を有していた。
【0008】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、第2の巻取モードでの磁気テープの終端から始端までの巻戻し動作において、第1の巻取モードから第2の巻取モードへのモード移行に要する時間をなくし、巻戻し時間を短縮することができる磁気記録再生装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明の磁気記録再生装置は、磁気テープを回転ヘッドドラムに所定の角度巻き付けるテープ引き出し手段と、少なくとも早送りまたは巻戻し動作において、磁気テープを回転ヘッドドラムに巻き付けた状態でテープを巻き取る第1の巻き取りモード、または磁気テープを回転ヘッドドラムに巻き付けない状態でテープを巻き取る第2の巻き取りモードのいずれかを選択する操作手段と、操作手段で指示されたモードの状態にメカニズムを移行させるモード移行手段と、第1または第2の巻き取りモードにおいて、磁気テープの早送りまたは巻戻しを行うテープ駆動手段と、磁気テープの終端を検出する終端検出手段とを備え、モード移行手段は、第1の巻取モードによる早送り動作の際には、終端検出手段からの終端検出に基づき、該早送り動作を停止させ、テープ引き出し手段を第2の巻取モードに移行させ、テープ引き出し手段を第2の巻取モードに移行させた状態において、操作手段から第1の巻取モードによる巻戻し指令が出された場合には、モード移行手段によりテープ引き出し手段を第1の巻取モードに移行させ、テープ駆動手段で終端まで早送りした後に、巻戻しを行うことを特徴とする。
【0010】
この構成によって、第2の巻取モードでの磁気テープの終端から始端までの巻戻しにおいて、第1の巻取モードから第2の巻取モードへのモード移行に要する時間をなくし、巻戻し時間を短縮することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、磁気テープを巻き付けた回転ヘッドドラムにより信号の記録または再生を行う磁気記録再生装置であって、
磁気テープを回転ヘッドドラムに所定の角度巻き付けるテープ引き出し手段と、少なくとも早送りまたは巻戻し動作において、磁気テープを回転ヘッドドラムに巻き付けた状態でテープを巻き取る第1の巻取モード、または磁気テープを回転ヘッドドラムに巻き付けない状態でテープを巻き取る第2の巻取モードのいずれかを選択する操作手段と、操作手段で指示されたモードの状態にメカニズムを移行させるモード移行手段と、第1または第2の巻取モードにおいて、磁気テープの早送りまたは巻戻しを行うテープ駆動手段と、磁気テープの終端を検出する終端検出手段とを備え、モード移行手段は、第1の巻取モードによる早送り動作の際には、終端検出手段からの終端検出に基づき、該早送り動作を停止させ、テープ引き出し手段を第2の巻取モードに移行させ、テープ引き出し手段を第2の巻取モードに移行させた状態において、操作手段から第1の巻取モードによる巻戻し指令が出された場合には、モード移行手段によりテープ引き出し手段を第1の巻取モードに移行させ、テープ駆動手段で終端まで早送りした後に、巻戻しを行うことを特徴とするものである。
【0012】
これにより、第2の巻取モードでの磁気テープの終端から始端までの巻戻しは、第2の巻取モードでの停止状態から第2の巻取モードでの巻戻し指令が入力されて巻戻しが行われて磁気テープの始端に達して停止するという動作になり、第1の巻取モードから第2の巻取モードへのモード移行に要する時間は不要となるため、巻戻し時間を短縮することができるという作用を有する。
【0014】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、上記請求項1に係る発明において、前記モード移行手段により第1の巻取モードに移行させ、前記テープ駆動手段で終端まで早送りする際に、カウンタの動作を停止させて終端まで早送りすることを特徴とするものである。
【0015】
これらにより、第1の巻取モードで早送りをして磁気テープ終端に達して第2の巻取モードへモード移行して停止した状態から第1の巻取モードで巻戻しを行う時、まず第1の巻取モードにモード移行して、一旦磁気テープの終端までカウンタ表示を動かさずに磁気テープを送り、その後、巻戻しを行うという動作にすることにより、第1の巻取モードから第2の巻取モードへのモード移行中に磁気テープが動くことによって引き起こされる、巻戻し時の磁気テープの位置とカウンタ表示値とのズレを無くすことができるという作用を有する。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0019】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における磁気記録再生装置の動作を示すフローチャートであり、同図において従来と同一のステップには同一符号を付与し説明を省略する。図1において、3はメカニズムの動作モードを第1の巻取モードから第2の巻取モードへ移行するステップである。
【0020】
図2は本発明の実施の形態1における磁気記録再生装置の構成を示すブロック図である。図2において、5は磁気テープ16に映像および音声信号の記録再生を行う回転ヘッドドラム、6は磁気テープ16で記録再生する信号の位相を合わせるため、及び磁気テープ16の位置をカウンタ表示するために用いられるコントロール信号を磁気テープ16に記録/検出を行うコントロールヘッド、7は磁気テープ16をカセット19から引き出して磁気テープ16の走行時に磁気テープ16の高さ方向の規制をするテープガイド、8はテープガイド7を動かしてメカニズムの動作モードを移行させるモード移行手段で、例えばモータと歯車とスライド部材により構成される。20は早送りや巻戻しの操作を行う操作手段、9はテープ駆動手段としてのキャプスタンモータ、10は操作手段20からの操作指示に基づきキャプスタンモータ9の回転数を制御するキャプスタンモータ制御手段、11は磁気テープ16の一端が巻かれたカセット19内の巻取側リールハブを拘持してキャプスタンモータ9の回転がベルトや歯車により伝達され回転することで磁気テープ16を走行させる巻取側リール、12は磁気テープ16の他端が巻かれたカセット19内の供給側リールハブを拘持して巻取側リール11の回転により磁気テープ16が走行する時に巻取側リール11に磁気テープ16を供給する供給側リール、13は磁気テープ16の終端の透明なリーダテープを検出する終端検出手段で、例えばLED発光部とLED受光部により構成される。
【0021】
また、本実施の形態の磁気記録再生装置では、磁気テープ16を巻戻しするメカニズムのモードとして、磁気テープ16の走行経路の違う第1の巻取モードと第2の巻取モードの2つが設定されている。図3は、第1の巻取モードでの本実施の形態1による磁気記録再生装置の平面図、図4は、第2の巻取モードでの平面図である。図3、図4において、14はメカニズムのシャーシ、15は磁気テープに記録された映像及び音声信号を消去する消去ヘッド、16は磁気テープ、17は終端検出手段13として用いるLED受光部、18は終端検出手段13として用いるLED発光部、19はカセットである。第1の巻取モードは、磁気テープ16をテープガイド7によりカセット19から引き出して、回転ヘッドドラム5に巻き付けるとともコントロールヘッド6に当接させた位置で巻戻しを行うモードであり、巻戻し中に磁気テープ16からコントロール信号を検出して磁気テープ16の位置をカウンタ表示で確認できることが特徴であり、主に低速での巻戻しに用いる。第2の巻取モードは、磁気テープ16をカセット19から引き出さない位置で巻戻しを行うモードであり、回転ヘッドドラム5やコントロールヘッド6に接触しないで走行するため走行負荷が小さく高速で巻戻しできることが特徴である。
【0022】
以上のように構成された磁気記録再生装置について、第1の巻取モードで早送りして磁気テープ16の終端に達した時の動作を説明する。まず、ステップ1では、図3に示す第1の巻取モードでキャプスタンモータ9が、キャプスタンモータ制御手段10で制御されながら回転し、キャプスタンモータ9の回転は、ベルトや歯車(図示せず)により巻取側リール11に伝達され、巻取側リール11は回転して、磁気テープ16を供給側リール12から巻取る。次に、ステップ2では、終端検出手段13で、磁気テープ16の終端の透明なリーダテープの検出を行い、LED受光部17でLED発光部18のLED光が検出されると、一旦キャプスタンモータ9は停止して、それに伴い巻取側リール11と供給側リール12の回転も停止して磁気テープ16は停止する。その後、ステップ3で、モード移行手段8により、メカニズムの動作モードが第1の巻取モードから図4に示す第2の巻取モードに移行され、テープガイド7は第2の巻取モードの位置に移動する。モード移行中は、キャプスタンモータ9を回転して巻取側リール11を回転させ、第1の巻取モードと第2の巻取モードとの磁気テープ走行経路の長さの差の分の磁気テープ16を巻取り、磁気テープ16のたるみを防ぐ。メカニズムの動作モードが第2の巻取モードに達すると、ステップ4で再度キャプスタンモータ9の回転は停止して磁気テープ16の走行は停止する。
【0023】
そして、この様な状態で、操作手段20から高速の巻戻し指令が発せられた場合は、メカニズムの動作モードを移行することなく、キャプスタンモータ制御手段10によりキャプスタンモータ9を制御して、高速の巻戻しを行う。
【0024】
以上のように本実施の形態によれば、第1の巻取モードで早送りして磁気テープ16の終端に達した時、第2の巻取モードにメカニズムの動作モードを移行した後に停止することにより、第2の巻取モードでの磁気テープ16の終端から始端までの巻戻し時は、第1の巻取モードから第2の巻取モードへモード移行する必要はなく、モード移行に要する時間は不要となるため、巻戻し時間を短縮することができる。
【0025】
なお、上記実施の形態では、例えば、第1の巻取モードでの磁気テープ16の走行速度を8m/s、第2の巻取モードでの磁気テープ16の走行速度を10m/sとするが、(第1の巻取モードでの磁気テープの走行速度)<(第2の巻取モードでの磁気テープの走行速度)の関係を満足すれば、この限りでない。
【0026】
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2における磁気記録再生装置の第1の巻取モードで早送りにより磁気テープの終端に達して停止した後、第1の巻取モードで巻戻しをする時の動作を示すフローチャートであり、同図において従来と同一のステップには同一符号を付与し説明を省略する。
【0027】
図5において、3はメカニズムの動作モードを第1の巻取モードから第2の巻取モードへ移行するステップ、21は巻戻し指令を検出するステップ、22は巻戻し命令が第1の巻取モードによるものか第2の巻取モードによるものかを判断するステップ、23は巻戻し命令が第1の巻取モードによる場合にメカニズムの動作モードを第2の巻取モードから第1の巻取モードに移行するステップ、24は第1の巻取モードでカウンタ表示を進めずに磁気テープの早送りを行うステップ、25は磁気テープの終端の透明のリーダテープからテープ終端を検出するステップ、26は第1の巻取モードで巻戻しを行うステップ、27は巻戻し命令が第2の巻取モードによる場合に第2の巻取モードで(モード移行せずに)磁気テープの早送りを行うステップ、28は磁気テープの始端の透明のリーダテープからテープ始端を検出するステップ、29は磁気テープの始端が検出された場合に巻戻し動作を停止するステップである。
【0028】
なお、本実施の形態における磁気記録再生装置の構成は、図2に示した実施の形態1における磁気記録再生装置と同じであり、その説明は省略する。また、本実施の形態においても実施の形態1と同様に、磁気テープ16の巻戻しをするメカニズムの動作モードとして、磁気テープ16の走行経路の違う第1の巻取モードと第2の巻取モードの2つが設定されており、第1の巻取モードの平面図と第2の巻取モードの平面図は、実施の形態1で示した図3、図4と同じであり、その説明は省略する。
【0029】
以上のように構成された磁気記録再生装置について、第1の巻取モードでの早送りにより磁気テープ16の終端に達して停止した後、第1の巻取モードで巻戻しをする時の動作を説明する。
【0030】
まず、ステップ1では、キャプスタンモータ9は、キャプスタンモータ制御手段10で制御されながら回転し、キャプスタンモータ9の回転は、ベルトや歯車により巻取側リール11に伝達され、巻取側リール11は回転して、磁気テープ16を供給側リール12から巻取る。早送り中、磁気テープ16はコントロールヘッド6に当接して走行しており磁気テープ16の位置を示すカウンタ表示は進む。次に、ステップ2では、終端検出手段13で、磁気テープ16の終端のリーダテープの検出を行い、LED受光部17でLED発光部18のLED光が検出されると、一旦キャプスタンモータ9は停止して、それに伴い巻取側リール11と供給側リール12の回転も停止して磁気テープ16は停止する。その後、ステップ3で、モード移行手段8により、メカニズムの動作モードは第1の巻取モードから第2の巻取モードに移行され、テープガイド7は第2の巻取モードの位置に移動する。モード移行中は、キャプスタンモータ9が回転して巻取側リール11を回転させ、第1の巻取モードと第2の巻取モードとの磁気テープ走行経路の長さの差の分の磁気テープ16を巻取り、磁気テープ16のたるみを防ぐ。第1の巻取モードから第2の巻取モードへのモード移行中および第2の巻取モードでは、磁気テープ16はコントロールヘッド6に接しないため、コントロール信号を検出できず、カウンタを進めることはできない。ステップ4では、メカニズムのモードが第2の巻取モードに達するとキャプスタンモータ9は回転を停止して磁気テープ16の走行を停止する。
【0031】
次にステップ21及び22で操作手段20からの第1の巻取モードでの巻戻し指令が検出されると、ステップ23で第2の巻取モードから第1の巻取モードにメカニズムのモード移行を行う。その後、ステップ24では第1の巻取モードで早送りを行う。ただし、この早送り中はカウンタ表示を進めない。この動作により、モード移行によって発生した磁気テープ16の位置とカウンタ表示値とのズレがなくなる。そして、ステップ25で磁気テープ16の終端が検出されるまで早送りが行われる。ステップ25で磁気テープ16の終端が検出されるとステップ26に進み、第1の巻取モードで巻戻しを行う。ステップ26による巻戻し動作では、コントロール信号によりカウンタ表示値を戻すが、磁気テープ16の位置とカウンタ表示値のズレは既に無くなっているので、正しくカウント表示することができる。そして、ステップ28で、磁気テープ16の始端が検出された際には、ステップ29に移り、巻戻し動作を停止する。
【0032】
なお、ステップ21,22において、操作手段20からの巻戻し指令が第2の巻取りモードによる高速巻戻しの場合は、ステップ22からステップ27に移り、メカニズムのモード移行を行うことなく巻戻し動作を開始し、ステップ28で磁気テープ16の始端が検出された際に、ステップ29に移行して巻戻し動作を停止する。
【0033】
以上のように本実施の形態によれば、第1の巻取モードで早送りをしてテープ終端に達して第2の巻取モードへモード移行して停止した状態から第1の巻取モードで巻戻しを行う時、まず第1の巻取モードにモード移行して、一旦、磁気テープ16の終端までカウンタ表示を動かさずに磁気テープ16を送り、その後、巻戻しを行うという動作にすることにより、第1の巻取モードから第2の巻取モードへのモード移行により発生する第1の巻取モードでの巻戻し時の磁気テープ16の位置とカウンタ表示値とのズレを無くすことができる。
【0034】
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、同様の趣旨において変形が可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、低速巻戻し用の第1の巻取モードと、高速巻戻し用の第2の巻取モードとのメカニズムの状態が異なる2つの巻戻しモードを持つ磁気記録再生装置において、第1の巻取モードにおいて磁気テープ終端まで早送りを行った際には、第2の巻取モードにメカニズムの動作モードを移行した後に停止するので、第2の巻取モードで磁気テープの終端から始端までの巻戻しをする際に、第1の巻取モードから第2の巻取モードへのモード移行に要する時間をなくし、巻戻し時間を短縮することができ、第2の巻取モードの停止状態から第1の巻取モードでの巻戻しを行う際には、第1の巻取モードに移行した後にカウンタを止めて磁気テープ終端まで早送りした後に、巻戻し動作に移行するので、メカニズムの動作モード変更によるカウンタ表示のずれをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による磁気記録再生装置の動作を示すフローチャート
【図2】同磁気記録再生装置の構成を示すブロック図
【図3】同磁気記録再生装置の第1の巻取モードでの平面図
【図4】同磁気記録再生装置の第2の巻取モードでの平面図
【図5】本発明の実施の形態2における磁気記録再生装置の動作を示すフローチャート
【図6】従来の磁気記録再生装置の動作を示すフローチャート
【符号の説明】
5 回転ヘッドドラム
6 コントロールヘッド
7 テープガイド
8 モード移行手段
9 キャプスタンモータ
10 キャプスタンモータ制御手段
11 巻取側リール
12 供給側リール
13 終端検出手段
16 磁気テープ
19 カセット
20 操作手段
Claims (2)
- 磁気テープを巻き付けた回転ヘッドドラムにより信号の記録または再生を行う磁気記録再生装置であって、
磁気テープを回転ヘッドドラムに所定の角度巻き付けるテープ引き出し手段と、
少なくとも早送りまたは巻戻し動作において、磁気テープを回転ヘッドドラムに巻き付けた状態でテープを巻き取る第1の巻き取りモード、または磁気テープを回転ヘッドドラムに巻き付けない状態でテープを巻き取る第2の巻き取りモードのいずれかを選択する操作手段と、
前記操作手段で指示されたモードの状態にメカニズムを移行させるモード移行手段と、
第1または第2の巻き取りモードにおいて、磁気テープの早送りまたは巻戻しを行うテープ駆動手段と、
磁気テープの終端を検出する終端検出手段とを備え、
前記モード移行手段は、第1の巻取モードによる早送り動作の際には、前記終端検出手段からの終端検出に基づき、該早送り動作を停止させ、前記テープ引き出し手段を第2の巻取モードに移行させ、前記テープ引き出し手段を第2の巻取モードに移行させた状態において、前記操作手段から第1の巻取モードによる巻戻し指令が出された場合には、前記モード移行手段により前記テープ引き出し手段を第1の巻取モードに移行させ、前記テープ駆動手段で終端まで早送りした後に、巻戻しを行うことを特徴とする磁気記録再生装置。 - 前記モード移行手段により第1の巻取モードに移行させ、前記テープ駆動手段で終端まで早送りする際に、カウンタの動作を停止させて終端まで早送りすることを特徴とする請求項1記載の磁気記録再生装置。
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