JP3541193B2 - 使用済み自動車の解体方法および解体装置 - Google Patents

使用済み自動車の解体方法および解体装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用済み自動車の解体方法および解体装置に関し、特に使用済み自動車の有価資源を最大限に活用するために、エンジン等のリサイクル可能部品の効率的回収手段と自然環境および作業安全性を考慮した使用済み自動車の解体処理方法および解体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
使用済みとなった廃棄自動車の解体リサイクルシステムの一例として、リサイクル部品と不要部品とを回収して廃棄自動車の後処理を容易化した「廃棄自動車の解体リサイクルシステムおよびその方法」が知られている(特開平11−348855号公報)。
この技術は、廃棄車両を上下動自在なハンガーに吊り下げて車両セットステーションと車体取外しステーション間に配列した複数の作業ステーションを順次低速で移動させるループ式キャリアと、各作業ステーションにおいて廃棄車両から取外された部品を区分保管するリサイクル部品保管部と解体部品置き場とを設け、また、作業空間と検査空間との間には燃料回収装置を下方に備えた車両搬入装置を設けたシステムと、このシステムを用いて廃棄車両から部品を取外してリサイクル部品を回収し、不要な解体部品と廃棄車体を後処理工程へ送り込むことを可能にしている。
【0003】
また「自動車解体方法」(特開平7−329844号公報)ではボディ本体上にピラーを介してルーフが設けられた自動車を解体する自動車解体方法として、ピラーをガスバーナーを用いた溶断手段により分断してルーフを取り外すことによりボディ本体の上面を開口し、この上面の開口部よりボディ本体内の車両内装部品類をクランプにより把持し強制的に掴み出すことを提案している。
【0004】
また「自動車の解体方法」(第2742365号特許公報)では自動車の屋根部を下方に押圧することによりウインドガラスを破砕してウインドガラスを自動車から分離し、ウインドガラスが取り除かれた自動車の屋根部と車体下部構造部とを連結するピラー部を切断して屋根部を分離し、露出した車体下部構造部の車室内から内装部品を順次分離し、車室内から分離された夫々の内装部品を材質別に夫々異なる方向に搬送するコンベアに移載しコンベアの下流に設けた内装部品の回収手段によりそれぞれ回収すること提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の解体リサイクルシステムは、効率的な資源循環システムとはなっていない。例えば、「廃棄自動車の解体リサイクルシステムおよびその方法」(特開平11−348855号公報)においては、廃棄自動車の解体リサイクルシステムを提案しているが、効率的な解体手段を提案するものではなく、また具体的な解体手段を提案するものではない。
【0006】
また、「自動車解体方法」(特開平7−329844号公報)においては、ピラーをガスバーナー等で溶断してルーフを取り外すことによりボディ本体の上面を開口し、開口部よりボディ本体内の車両内装部品類をクランプにより強制的に掴み出すというように、作業環境の悪化ひいては解体作業者には常に危険を伴う過酷な作業になる場合がある。
【0007】
また、「自動車の解体方法」(第2742365号特許公報)では自動車の屋根部をプレス機等により下方に押圧することでウインドガラスを破砕してウインドガラスを分離し、自動車の屋根部と車体下部構造部とを連結するピラー部を切断して屋根部を取り除くという解体方法が提案されているが、プレス機でウインドガラスを破砕した場合飛散したガラスの回収手段が必要であり、むしろ効率的とはいえない、さらに本解体方法もプレス作業という危険な作業が不可欠であり、解体作業者にとって好ましい作業とはいえない。
【0008】
一方、最近の車社会を取り巻く情勢は、シュレッダーダスト等の最終処分場残余ひっ迫、廃車処理費用の有償化、不法投棄の増加、フロン・オイル・バッテリ等の安易投棄、処理工場の環境悪化等が重なり、深刻な社会問題を引き起している。このため、単に使用済み自動車を解体処理するのではなく、資源として再利用できる形態に解体することが重要となってきている。再利用するための価値のある部品ブロックに解体処理できれば、最終処分することなく資源の活用ができ、環境汚染を引き起こさない。
【0009】
しかし、有価ブロックの一つである自動車のエンジン部を再利用できる形態のまま効率的に取り外す方法についての従来技術は見あたらない。エンジンの取り外しについては、自動車を横倒しにした状態でフロント部分を溶断し、エンジンの取り付けボルトを外してからクレーンによりエンジンを吊り上げるという危険かつ効率のよくない作業を行なっているのが現状である。
【0010】
本発明は、このような問題に対処するためになされたもので、使用済み自動車の特にエンジン並びに車内内装品の資源循環のための効率的回収手段と自然環境および作業安全性を考慮した使用済み自動車の解体方法および解体装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る使用済み自動車の解体装置は、使用済み自動車を切断機を用いて解体する解体装置であって、上記切断機は、機械的切断手段と、上記機械的切断時の切断方向を任意に設定保持する手段と、上記機械的切断時に飛散する切断時飛散物を吸引回収する回収手段と、上記機械的切断を緊急停止させる手段とを備えてなることを特徴とする。
また、上記機械的切断手段が回転歯であることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る使用済み自動車の解体方法は、使用済み自動車をエンジン部を含むフロントブロック、インパネを含むセンターブロック、およびトランクを含むリアブロックの少なくとも一つのブロックに分解する工程を備え、該工程は、上記記載の解体装置を用いて、上記使用済み自動車のフェンダー部分からエンジン部に干渉しない位置で切断して上記フロントブロックと車体とを分離する工程と、上記使用済み自動車の上記エンジン部を車体から引き出す工程とを備えることを特徴とする。
また、上記記載の解体装置を用いて、上記使用済み自動車のルーフ部分およびフロア部分の少なくとも一つの部分を切断する工程と、上記インパネを含むセンターブロックおよびトランクを含むリアブロックに切断する工程とを備えることを特徴とする。
また、上記使用済み自動車に使用されている液類を抜き取った後に、上記切断をそれぞれ行なうことを特徴とする。
【0013】
使用済み自動車の解体に使用する切断機が、機械的切断手段と、その機械的切断時の切断方向を任意に設定保持する手段と、上記機械的切断時に飛散する切断時飛散物を吸引回収する回収手段と、上記機械的切断を緊急停止させる手段とを備えることにより、各ブロックを熱などにより損傷させることなく、安全に解体できる。特に機械的切断手段が回転歯であることにより、任意の箇所を容易に切断できる。
【0014】
使用済み自動車をエンジン部を含むフロントブロック、インパネを含むセンターブロック、トランクを含むリアブロック等に分解することにより、使用済み自動車を大きなブロックに解体できる。エンジン部の解体方法として、使用済み自動車のフェンダー部分からエンジン部に干渉しない状態で切断してエンジン部と車体とを分離する工程と、使用済み自動車からエンジン部を引き出す工程とを備えることにより、エンジンとしての再利用を可能としつつ安全かつ効率的に解体できる。
フロントブロックの解体後の解体方法として、使用済み自動車のルーフ部分およびフロア部分を切断する工程と、インパネを含むセンターブロックおよびトランクを含むリアブロックに切断する工程とを備えることにより、座席シートやダッシュボードなどの価値のある内装品をサブラインで損傷させることなく解体できる。
また、自動車に使用されている液類を抜き取った後に切断分離をそれぞれ行なうことにより、解体後の処理が安全で容易になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に係る使用済み自動車の解体方法は、該自動車を各ブロックまたは部品に分解したとき、市場における有用性の指標としての有価価値がそのブロック等にあるかどうかを解体前に判定する。
有価価値判定は、使用済み自動車を各部品に分解した場合の各分解部品の国内市場価格および海外市場価格がそれぞれ算出され、この値を基に、分解費および輸送費等を減じて以下の式により有価価値P3RJまたはP3RFが算出される。なお、以下の式において、添字が J のときは国内を、添字が F のときは海外を、J/F のときは国内または海外をそれぞれ示すものとする。図1は判定方法のフローチャートである。
3RJ=Σ(PA3RJ×XAJ×XSJ×XIJ)−PTRPJ−Pcost
3RF=Σ(PA3RF×XAF×XSF×XIF)−PTRPF−Pcost
ここで、
A3RJ:有価価値判定時前より直近3ヶ月の国内オートオークション価格の平均部品価格
A3RJ:国内オートオークション係数、この重み係数は出荷時期、出荷地区、オプション品装備程度によって、例えば期待小の場合、0.8 から期待大の場合、1.2 まで重み付けされる値である。
S3RJ:国内スポットオーダ係数、この重み係数はスポットオーダが多いか少ないかによって重み付けされる値である。
I3RJ:部品移動累計係数、この重み係数は有価価値判定時前より直近3ヶ月の国内における仕入れ後、販売に至る販売店での該当部品の移動累計によって重み付けされる値である。
TRPJ:輸送費であり、販売店で直売りする場合は考慮しない。
cost:分解に要する費用である。
【0019】
上記有価価値判定により、P3RJまたはP3RFがプラスまたは所定の値以上の場合、有価と判定する。使用済み自動車の場合、エンジン部分、座席シートおよびダッシュボード等の内装品を含むブロックが高い値を示す場合が多い。その後その有価価値を維持する状態、すなわち、エンジン部分の場合、自動車エンジンとして使用できる状態を維持して使用済み自動車から解体する。
【0020】
使用済み自動車からエンジン部を含むフロントブロックを解体する方法について図2により説明する。図2は解体方法を説明するための斜視図である。
使用済み自動車1(以下、自動車1と称する)は解体工場に搬入される。解体工場は解体するための十分な作業空間を有する解体ヤードと、サブラインと、解体された部品を分別保管する解体部品置き場とを備えており、解体ヤードには自動車1の任意の位置を垂直、水平または任意の角度で切断できる機械的切断手段である切断機7が一つまたは必要に応じて二つ配設されている。
自動車1は、ガソリン、エンジンオイル、ブレーキオイル、フロンガス、等の液類を最初に抜き取り、バッテリー、タイヤ等を解体ヤードで最初に取り外す。なお、液類を抜き取った後に解体ヤードに搬入してもよい。その後、必要に応じてボンネットまたはドアを解放するかあるいは取り外す。
【0021】
次に上記切断機7を用いて自動車1の運転席からみて右側フェンダー部分3aまたは左側フェンダー部分3bからボンネットの付け根の部分にある境界線5を切断する。境界線5を切断する場合、必要に応じて二つの切断機を用いて右側フェンダー部分の上部および左側フェンダー部分の下部からそれぞれ切断することで効率的に切断できる。エンジン部4はボンネット中央に配置されているので、エンジン部4の主要部分は損傷することなく切断できる。また、機械的に境界線5を切断するので、エンジン部4の主要部分を損傷させることなく、かつ解体作業が飛躍的に短時間で行なえる。
切断により分離されたエンジン部4は、車体前方、車体横方向、クレーンによる車体上方向、またはピットが設けられていれば車体下方向に容易に引き出すことができる。なお、車体横方向に引き出す場合、自動車1の右側または左側フェンダー部分3a、3bをエンジンに干渉しない位置まで切断機により切断してフェンダー部分を取り除した後に引き出すことで比較的大きなエンジンも容易に取り出すことができる。
【0022】
従来のガス切断による場合、1台の自動車1のエンジン部4を溶断するのに要する時間は 30 分から 1 時間を要し、作業効率が悪く、ガスを用いるために作業自体が危険であった。一方、上記本発明方法によれば、1台の自動車1のエンジン部4をフロントブロックとして自動車1から分離、引き出すのに要する時間は 1 分程度であり作業効率もよく、危険性も殆どない解体方法となる。
【0023】
フロントブロックを分離した後の解体方法について図3および図4により説明する。図3はルーフ部分を解体するための斜視図であリ、図4はリアブロックを切断している斜視図である。
フロントブロックを分離した自動車1は、ピラー部分6が切断機7を用いて切断され、自動車本体より除去される。ウィンドウガラスおよびリアガラスが装着したままの状態であればルーフの前方部と後方部を切断機7の垂直歯で切断し必要であれば水平歯でセンターピラーを切断して、ルーフ部分を取り去る。また、ウィンドウガラスおよびリアガラスが外された状態であれば前後左右のピラーおよびセンターピラーを水平歯で切断することでルーフ部分を取り去る。
次にフロアを、ルーフ部を取り除かれた上部空間から、あるいは該使用済み自動車の床下面から切断機で切断して、インパネを含むセンターブロック2aおよびトランクを含むリアブロック2bとしてそれぞれ分離した後、有価価値のある内装品類を軽作業で安全かつ効率的に取り外すサブライン工程へ搬出されて細部分別される。
【0024】
具体的な自動車1の解体工程を図5に示す。図5は乗用車を例とした解体のフローチャートである。
使用済み自動車は液抜きをされた後解体ヤードに搬入される。
次いでコンベア上の位置決めスタンドに設置され、第1分解ゾーンとして、液抜き、バッテリー、タイヤ、プロペラシャフト等が取り外されてコンベア搬出され、エンジン部等引出しのための前工程が完了する。
【0025】
第2分解ゾーンとして、上述したフロントカット等が切断機によりなされる。具体的には、エンジン部を含むフロントブロックを分離する→ルーフ部を切断分離しインパネを含むセンターブロック、およびトランクを含むリアブロックの二つのブロックに切断分離する。
その後、上記センターブロックとリアブロックとを各サブラインへコンベア搬出する。
その後、各有価グロックの分解分別サブライン工程→分解された有価パーツの分類と出荷作業→出荷→非有価物の材料リサイクルおよびサーマルリサイクル作業を経て使用済み自動車の解体が完了する。
【0026】
上述したように、本発明の解体方法は、インパネを含むセンターブロックおよびトランクを含むリアブロックとしてそれぞれ大ブロック毎に分離した後、有価価値のある内装品類を軽作業で安全かつ効率的に取り外すサブライン工程へ搬出して細部分別する。
【0027】
また、上記本発明の解体方法によれば、解体後の自動車部品は、形態または材質毎に容易に分別保管できる。例えばボンネット、ルーフパネル、トランクフード等の比較的平らな部品は複数枚を重ね合わせた状態で、フロントバンパ、リアバンパ、サイドメンバ、ボディサイドシェル等の長尺部品は束ねた状態で、フロア、フェンダ、ラジエータコアサポート、ダッシュパネルロアー、インサイドパネル等の異形部品は可能な限り重ね合わせた状態で搬出、保管できる。その結果、搬出工程を簡素化し、さらに、従来採用されていた使用済み自動車全体をプレスする工程およびプレス機そのものが不要になる。
【0028】
使用済み自動車を解体する解体装置を構成する切断機について図6により説明する。図6は切断機の斜視図である。
切断機7は、モータ9dを介して回転する回転歯8と、切断方向を任意に調節できる回転歯支持アーム9と、この回転歯支持アームを保持する支柱10と、切断時に飛散する切り粉やオイルミストなどの切断時飛散物13を吸引回収する回収手段11と、制御盤内にモータの過負荷を感知して該モータの回転を緊急停止させる緊急停止手段12とを備える。
【0029】
モータ9dを介して回転する回転歯8は機械的切断手段のひとつであり、回転歯8以外に機械的に切断できる手段であれば使用できる。例えば電動鋸、エアソー、エンジンカッター、バンドソー、ワイヤソー等が挙げられる。細部の切断が容易な回転歯8が本発明に好適である。回転歯8としては、回転砥石を用いることができる。例えば、直径が 660mm、厚みが 5.5mm 程度の切断砥石が自動車の解体に好適に使用できる。
【0030】
切断方向を任意に調節できる回転歯支持アーム9と、この回転歯支持アームを保持する支柱10とは、機械的切断時の切断方向を任意に設定保持する手段のひとつであり、支持アーム9と支柱10との組み合わせ以外に、回転歯8を任意の角度で任意の方向に前進後退させることができる機構であれば使用できる。例えばロボットアーム、マニピュレータ、自在アーム等が挙げられる。
【0031】
切断方向を任意に調節できる回転歯支持アーム9は、回転軸を軸支する回転軸アーム9aと回転軸アーム9aを保持し被切削物に対して前後に移動する前後アーム9bと、前後アーム9bを保持し支柱10に沿って上下に移動する摺動部9cとから構成される。回転軸アーム9aと前後アーム9bとは軸9fで軸支され、回転軸アーム9aの先端には電動モータ9dに直結もしくはプーリーを介して回転力を伝える回転軸9eに回転歯8が取り付けられている。
【0032】
他の切断機の例を図7に示す。図7は門型構造を有する切断機の斜視図である。
切断機7aは、モータを介して回転する回転歯8と、回転歯8を被切削物に対して前後、左右、上下に移動できる回転歯支持アーム9と、支持アームを保持する支柱10とを備えている。この切断機7aにおいても、回転歯8としては、上記回転砥石を用いることができる。
【0033】
切断機の制御盤内には図1に示す有価価値判定手段が組み込まれ、有価と判定された部品ブロックを回転歯8によって解体するための制御手段が組み込まれている。制御手段としては、回転歯の回転数制御、回転方向、緊急停止、回転軸の角度制御等が挙げられる。
【0034】
【発明の効果】
本発明に係る使用済み自動車の解体装置は、使用済み自動車を切断機を用いて解体する解体装置であって、上記切断機は、機械的切断手段と、上記機械的切断時の切断方向を任意に設定保持する手段と、上記機械的切断時に飛散する切断時飛散物を吸引回収する回収手段と、上記機械的切断を緊急停止させる手段とを備えてなるので、使用済み自動車を安全に解体できる。
【0035】
本発明に係る使用済み自動車の解体方法は、使用済み自動車をエンジン部を含むフロントブロック、インパネを含むセンターブロック、およびトランクを含むリアブロックの少なくとも一つのブロックに分解する工程を備える使用済み自動車の解体方法において、該ブロックに分解する工程は、上記解体装置を用いて、上記使用済み自動車のフェンダー部分からエンジン部に干渉しない位置で切断して上記フロントブロックと車体とを分離する工程と、上記使用済み自動車の前記エンジン部を車体から引き出す工程とを備えるので、安全かつ効率的に使用済み自動車を解体できる。また、エンジンとしての再利用を可能としつつ安全に解体できる。
【0036】
フロントブロックの解体後の解体方法としては、使用済み自動車のルーフ部分およびフロア部分等を切断する工程と、上記インパネを含むセンターブロックおよびトランクを含むリアブロックに切断する工程とを備えるので、安全かつ効率的に使用済み自動車を解体できる。
【0037】
また、使用済み自動車に使用されている液類を抜き取った後に、上記切断分離をそれぞれ行なうので、また、切断分離した後の自動車部品は、形態または材質毎に分別保管するので、使用済み自動車を各部品または各原料にまで、効率的にリサイクルすることが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】有価価値判定のフローチャートである。
【図2】エンジン部を解体する方法を説明するための斜視図である。
【図3】ルーフを解体するしている斜視図である。
【図4】リアブロックを切断している斜視図である。
【図5】解体のフローチャートである。
【図6】切断機の斜視図である。
【図7】他の切断機の斜視図である。
【符号の説明】
1 使用済み自動車
2 ブロック
3 フェンダー部分
4 エンジン部
5 切断境界線
6 ピラー部分
7 切断機
8 回転歯
9 回転歯支持アーム
10 支柱
11 回収手段
12 緊急停止手段
13 切断時飛散物

Claims (5)

  1. 使用済み自動車を切断機を用いて解体する解体装置であって、前記切断機は、機械的切断手段と、前記機械的切断時の切断方向を任意に設定保持する手段と、前記機械的切断時に飛散する切断時飛散物を吸引回収する回収手段と、前記機械的切断を緊急停止させる手段とを備えてなることを特徴とする使用済み自動車の解体装置。
  2. 前記機械的切断手段が回転歯であることを特徴とする請求項1記載の使用済み自動車の解体装置。
  3. 使用済み自動車をエンジン部を含むフロントブロック、インパネを含むセンターブロック、およびトランクを含むリアブロックの少なくとも一つのブロックに分解する工程を備える使用済み自動車の解体方法において
    該ブロックに分解する工程は、請求項1または請求項2記載の解体装置を用いて、前記使用済み自動車のフェンダー部分からエンジン部に干渉しない位置で切断して前記フロントブロックと車体とを分離する工程と、前記使用済み自動車前記エンジン部を車体から引き出す工程とを備えることを特徴とする使用済み自動車の解体方法。
  4. 請求項1または請求項2記載の解体装置を用いて、前記使用済み自動車のルーフ部分およびフロア部分の少なくとも一つの部分を切断する工程と、前記インパネを含むセンターブロックおよびトランクを含むリアブロックに切断する工程とを備えることを特徴とする請求項3記載の使用済み自動車の解体方法。
  5. 前記使用済み自動車に使用されている液類を抜き取った後に、前記切断をそれぞれ行なうことを特徴とする請求項3または請求項4記載の使用済み自動車の解体方法。
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