JPH0664502A - 自動車の解体方法 - Google Patents

自動車の解体方法

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Publication number
JPH0664502A
JPH0664502A JP4220183A JP22018392A JPH0664502A JP H0664502 A JPH0664502 A JP H0664502A JP 4220183 A JP4220183 A JP 4220183A JP 22018392 A JP22018392 A JP 22018392A JP H0664502 A JPH0664502 A JP H0664502A
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JP
Japan
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automobile
vehicle
dismantling
work
rail
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Application number
JP4220183A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Kaibuki
繁雄 貝吹
Masaaki Kuribayashi
雅朗 栗林
Toyoaki Hayashi
豊明 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0664502A publication Critical patent/JPH0664502A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 再生可能な樹脂部品等を廃棄された自動車か
ら取り外して回収しつつ解体することによって、解体作
業の効率を向上してしかも部品のリサイクルが可能とな
る自動車の解体方法を提供する。 【構成】 自動車を解体する方法であって、自動車Xの
車長方向及び車幅方向に移動可能な台車22に自動車X
を固定して載置する。台車22によって自動車Xを車長
方向に搬送する。このとき、自動車Xの所定の解体作業
24,25を備えた自動車解体工程Bを行う。台車22
によって自動車Xを車幅方向に搬送する。このとき、自
動車Xの所定の解体作業49を備えた他の自動車解体工
程Cを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃棄された自動車を解
体する自動車の解体方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、廃棄された自動車を解体する場
合には、先ず、タイヤ、バッテリー及び他の付属部品を
ニブラー等の大型作業具により取り外した後、自動車を
シュレッダーにより断裁する。次いで、断裁されたもの
の中から、大型磁石により鉄くずを選別する。次に、銅
やアルミ等の金属と布切れやプラスチック片等の非金属
とに選別し、金属は再生され、非金属はシュレッダーダ
ストとして捨てられる。
【0003】このように、自動車の解体の際に前記大型
作業具を使用することにより、短時間で大量の自動車の
解体を行っている。
【0004】ところで、近年、廃棄された自動車を解体
したときに、自動車から取り外した部品や、シュレッダ
ーダストとされていたプラスチック部品等の樹脂部品を
リサイクルすることが見直されている。
【0005】しかしながら、前述したように、自動車の
解体の際に前記大型作業具を使用して作業効率を向上さ
せても、自動車の付属部品等は著しく変形してその再利
用が不可能であったり、シュレッダーにより断裁した後
に、再生可能な樹脂部品を回収することが困難であり、
前述したリサイクルを実現するためには多大な労力やコ
ストがかかる不都合があった。
【0006】そこで、自動車のシュレッダーによる断裁
に先立って、該自動車から再生利用可能な部品を取り外
して回収する作業を効率良く行って、該自動車をシュレ
ッダーにより断裁した後に行われる再生可能な樹脂部品
等の回収作業を軽減することが望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】かかる不都合を解消し
て、本発明は、再生可能な樹脂部品等を自動車から取り
外して回収しつつ解体することによって、解体作業の効
率を向上してしかも部品のリサイクルが可能となる自動
車の解体方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、自動車を解体する方法であって、自動
車の両側から行う複数の解体作業を備えた搬送路と、自
動車の前後側から行う複数の解体作業を備えた他の搬送
路とに沿って移動自在であり且つ該自動車を車長方向と
車幅方向とに方向を変換自在の台車に前記自動車を載置
し、該台車によって自動車を車長方向に搬送して該自動
車の所定の解体作業を行う自動車解体工程と、前記台車
によって自動車を車幅方向に搬送して該自動車の所定の
解体作業を行う他の自動車解体工程とを備えることを特
徴とする。
【0009】また、前記台車によって自動車を車長方向
に搬送して該自動車の所定の解体作業を行う自動車解体
工程は、自動車からルーフ部を分離させる解体作業と、
ルーフ部が取り除かれた自動車から内装部品を取り除く
解体作業とを備えることを特徴とする。
【0010】更に、前記台車によって自動車を車幅方向
に搬送して該自動車の所定の解体作業を行う他の自動車
解体工程は、自動車の前部及び後部の外装部品を取り外
す解体作業を備えることを特徴とする。
【0011】また、前記各自動車解体工程を行った後
に、前記台車から自動車を分離し、該自動車を所定寸法
に偏平に押圧変形させて払出す押圧工程を設けたことを
特徴とする。
【0012】
【作用】本発明によれば、前記台車によって搬送した自
動車の左右側から行う複数の解体作業を備えた搬送路
と、該台車によって搬送した自動車の前後側から行う複
数の解体作業を備えた他の搬送路とに沿って、前記各自
動車解体工程を行なうことにより、自動車の前後側及び
左右側に設けられている各部品の取り外しに適した方向
から解体作業を行うことが可能となる。更に、該自動車
から再生利用可能な部品を取り外すことを可能とし、例
えば、再生利用可能な部品が取り外された自動車をシュ
レッダーにより断裁することにより、断裁後に行われる
再生可能な樹脂部品等の回収作業が軽減される。
【0013】また、前記台車によって自動車を車長方向
に搬送して行われる前記自動車解体工程においては、例
えば、自動車からルーフ部を分離させる解体作業と、ル
ーフ部が取り除かれた自動車から内装部品を取り除く解
体作業とを行うので、効率の良い解体作業が可能とな
る。
【0014】また、前記台車によって自動車を車幅方向
に搬送して行われる前記他の自動車解体工程において
は、例えば、バンパー等の自動車の前部及び後部の外装
部品を取り外す作業を行うので、効率の良い解体作業が
可能となる。
【0015】また、前記押圧工程を、前記各自動車解体
工程を行った後に行い、これによって偏平に形成された
複数の自動車を積み重ねることを可能とし、例えば、シ
ュレッダーによる断裁に先立って行われる自動車の輸送
や保管を容易とする。
【0016】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0017】図1は本発明の自動車の解体方法を実施す
る解体ラインのブロック図、図2は予備解体工程の概略
図、図3は第1乃至第3の自動車解体工程の概略図、図
4は自動車の移載装置の説明図、図5は搬送台車を示す
説明図、図6は搬送台車の移動方向の変換時のレールの
作動を示す説明図、図7は搬出工程の概略図である。
【0018】本実施例は、自動車のシュレッダーによる
断裁に先立って、該自動車から再生利用可能な部品を取
り外して回収するものである。
【0019】図1で、Aは複数の予備解体作業を行う予
備解体工程、Bは前記予備解体工程Aの下流に連結され
て複数の解体作業を行う第1の自動車解体工程、Cは第
1の自動車解体工程Bの下流に連結されて搬送方向を変
換した後に自動車の解体作業を行う第2の自動車解体工
程、Dは第2の自動車解体工程Cの下流に連結されて搬
送方向を変換した後に複数の解体作業を行う第3の自動
車解体工程、Eは第3の自動車解体工程Dの下流に連結
されて解体作業が終了した自動車を搬出する搬出工程を
示す。
【0020】上記の各工程について詳細に説明する。
【0021】前記予備解体工程Aは、図1及び図2に示
すように、自動車Xの車長方向に向かって延設されたス
ラットコンベア1によって自動車Xを移動させながら行
われる。該スラットコンベア1は、後述する各作業位置
に停止自在に自動車Xを移動させる。また、該スラット
コンベア1は、自動車Xの一方側の前輪と後輪とを載置
し、図4に一部を示すように、自動車Xの一方側の前輪
を係止する係止部材2を備えている。これにより、スラ
ットコンベア1に一方側の前輪と後輪とを載置した自動
車Xは係止部材2にその前輪が係止され、スラットコン
ベア1による自動車Xの移動方向に追従して、自動車X
の他方側の前輪と後輪とは共に自転する。
【0022】該予備解体工程Aにおいては、未解体の自
動車Xのストックエリア3から順次投入された自動車X
を検査する検査作業4と、自動車Xの付属品を取り除く
付属品除去作業5と、自動車Xに使用されている所定の
液体を抜き取る液体抜き作業6と、自動車Xの燃料を抜
き取る燃料抜き作業7とが行われる。前記したが、これ
らの各作業位置においてスラットコンベア1が停止さ
れ、それによって自動車Xは該予備解体工程Aの上流か
ら下流にかけて設けられた各作業位置で順次停止状態と
なる。
【0023】前記検査作業4では、これから行われる各
解体作業に支障のある部品を確認した後にそれらを取り
除くことが行われるが、具体的には、エンジンルーム内
のバッテリ8の取り外しや室内のエアバッグを作動させ
る等が行われる。バッテリ8の取り外しは、図1に示す
ように、該検査作業4位置に設けられたバッテリ取外し
装置9によって行われ、取り外されたバッテリ8は、取
外し装置9の近傍に備えられたバッテリ収納容器10内
に収納される。これらのバッテリ8は再生することが可
能てある。
【0024】前記付属品除去作業5では、エンジンルー
ムからハーネスを取り除く作業、スペアタイヤを取り除
く作業、発煙灯を探して取り除く作業が行われる。取り
外されたハーネスと発煙灯とはそれぞれ収納容器11,
12に収納されるが、スペアタイヤは、ホイール部とタ
イヤ部とが分離されてホイール部は収納容器13へ、タ
イヤ部X1は所定の載置位置14にまとめられる。該タ
イヤ部X1は後に図示しないタイヤ粉砕装置によって粉
砕される。また、ホイール部については再生することが
可能てある。
【0025】前記液体抜き作業6では、パワーステアリ
ングに使用されているオイルと、ブレーキに使用されて
いるオイルと、エアーコンディショナに使用されている
フロンガスとを夫々抜き取る作業が行われる。これらの
作業は、図1に示すように、該液体抜き作業6位置に設
けられた液体抜き装置15によって行われ、パワーステ
アリングとブレーキに使用されているオイルは共にタン
ク16内に収納され、フロンガスは液化した後にタンク
17内に収納される。
【0026】前記燃料抜き作業7では、該燃料抜き作業
7位置に設けられた燃料抜き装置18によって自動車X
の燃料が抜き取られる。また、該燃料抜き作業7はその
作業位置の近傍に設けられた水の噴霧装置19による水
の噴霧雰囲気内で行われる。これにより、静電気の発生
が防止された状態で燃料抜き作業7を行うことができ
る。燃料抜き装置18によって抜き取られた燃料はタン
ク20内に収納される。
【0027】以上のような各作業を備えた予備解体工程
Aに続いて、前記第1の自動車解体工程Bが行われる。
【0028】前記第1の自動車解体工程Bは、図1及び
図3に示すように、自動車Xの車長方向に向かう搬送路
に沿って延設されたレール21と、該レール21によっ
て案内されて移動自在の搬送台車22とが設けられてお
り、該搬送台車22上に自動車Xを載置して該自動車X
を移動させながら行われる。該搬送台車22は、詳しく
は後述するが、図示しない駆動手段によって自動車Xの
搬送方向に沿って移動される。そして、該搬送台車22
は、後述する各作業位置に停止自在となっている。
【0029】該第1の自動車解体工程Bにおいては、図
3に示すように、前記予備解体工程Aのスラットコンベ
ア1の下流から前記搬送台車22に自動車Xを移載する
移載作業23と、自動車Xのタイヤ部を切り外すタイヤ
外し作業24と、自動車XのルーフX2を取り除くルー
フ解体作業25とが行われる。
【0030】前記移載作業23は、図3に示すように、
第1の自動車解体工程Bの上流側に設けられた移載装置
26によって行われる。該移載装置26は、図4に示す
ように、自動車Xの床下の両側部を係止して昇降自在の
ハンガ27と、該ハンガ27を第1の自動車解体工程B
の上流側に待機する搬送台車22の直上に移動させる移
動装置28とによって構成されている。前記ハンガ27
は、図示しない駆動装置が設けられた昇降アーム29を
備えており、スラットコンベア1の下流側で停止された
自動車Xを保持した後に上昇させる。そして該ハンガ2
7はその昇降アーム29を介して移動装置28の移動ベ
ース30に連結されている。該移動ベース30は、支柱
31,32の間に水平に設けられたレール33に沿って
ローラ34を介して摺動自在となっている。また、該移
動ベース30は、前記レール33の両端部に一対の滑車
35,36を介して掛け亘されたワイヤーロープ37の
所定位置に固定されており、図示しない駆動装置によっ
て回動されるワイヤーロープ37によって前記ハンガ2
7を移動させる。
【0031】前記タイヤ外し作業24では、図3に示す
ように、該タイヤ外し作業24位置に設けられたタイヤ
切除装置38によって自動車Xのタイヤ部X1が切り外
される。タイヤ切除装置38には、コンベア39を介し
てタイヤ粉砕装置40が設けられており、切り外された
タイヤ部X1は、コンベア39によってタイヤ粉砕装置
40に送られて、粉砕状態で収納容器41に収納され
る。また、該タイヤ外し作業24位置に設けられたコン
バータ切除装置(図示しない)によって自動車Xのコン
バータが外される。該コンバータ切除装置には、コンベ
ア42を介してコンバータ粉砕装置43が設けられてお
り、外されたコンバータは、コンベア42によってコン
バータ粉砕装置43に送られて、粉砕状態で収納容器4
4に収納される。
【0032】前記ルーフ解体作業25では、図3に示す
ように、自動車XのルーフX2を押圧すると共にウイン
ドガラスを粉砕し、また、ピラーを切断してルーフX2
が取り外される。ルーフ解体作業25位置には、ルーフ
X2を押圧すると共に該ルーフX2を払出し方向に移送
する移送装置45が設けられ、更に、ウインドガラスが
粉砕されたピラーを切断する切断装置46が設けられて
いる。切り取られたルーフX2は、移送装置45によっ
て移送途中でガラス収納容器47上でガラスが払い落と
された後に所定の載置位置48に移動され、積み重ねて
載置される。
【0033】以上のような各作業を備えた第1の自動車
解体工程Bに続いて、前記第2の自動車解体工程Cが行
われる。
【0034】該第2の自動車解体工程Cは、図3に示す
ように、自動車Xのバンパー取り外し作業49を備えて
おり、この作業49が行われる際には、自動車Xは前記
搬送台車22によって車幅方向に搬送される。即ち、第
1の自動車解体工程Bに沿って搬送された自動車Xの搬
送方向は自動車Xの車長方向であるため、第2の自動車
解体工程Cに沿って自動車Xを搬送する場合には搬送方
向を変換させることが行われる。
【0035】ここで、自動車Xの搬送方向の変換につい
て詳説する。
【0036】図3に示すように、第2の自動車解体工程
Cが備えられた他の搬送路に沿ってレール50が延設さ
れている。該レール50の始端部は、図3及び図5に示
すように、前記第1の自動車解体工程Bに沿って延設さ
れたレール21の終端部に直交して設けられている。そ
して、両レール21,50に案内されて移動自在の前記
搬送台車22が設けられている。該搬送台車22は、図
5に示すように、自動車Xが載置されるベースフレーム
51と、該ベースフレーム51に自動車Xを固定する一
対の固定部材52と、該ベースフレーム51の底部に軸
支されて自動車Xの車長方向に沿って回転自在の第1車
輪53,54と、該ベースフレーム51の底部に第1車
輪53,54の軸支方向に直交して軸支されて自動車X
の車幅方向に沿って回転自在の第2車輪55,56とに
よって構成されている。前記第1車輪53,54は、前
記第1の自動車解体工程Bのレール21に対応し、前記
第2車輪55,56は、前記第2の自動車解体工程Cの
レール50に対応している。更に、第2の自動車解体工
程Cのレール50の始端部は、図6に示すように、第1
の自動車解体工程Bのレール21よりも上方位置及び下
方位置に揺動自在となっている。
【0037】以上の構成により、搬送台車22の方向変
換を行うときには、第2の自動車解体工程Cのレール5
0の始端部が第1の自動車解体工程Bのレール21より
も下方に位置させておき、搬送台車22が第1車輪5
3,54により第1の自動車解体工程Bのレール21に
沿って案内された後、該レール21の終端部において、
第2の自動車解体工程Cのレール50の始端部を第1の
自動車解体工程Bのレール21よりも上方に位置させ
る。これにより、搬送台車22の第2車輪55,56
が、前記第2の自動車解体工程Cのレール50上に当接
し、同時に搬送台車22の第1車輪53,54が、第1
の自動車解体工程Bのレール21から分離する。このよ
うにして、搬送台車22は第2の自動車解体工程Cのレ
ール50に沿って移動自在となり、その搬送方向の変換
が完了する。
【0038】前記第2の自動車解体工程Cのバンパー取
り外し作業49は、図3に示すように、前記搬送台車2
2によって車幅方向に搬送された自動車Xに対して行わ
れる。該バンパー取り外し作業49では、図3に示すよ
うに、該バンパー取り外し作業49位置に設けられた一
対のバンパー取り外し装置57によって自動車Xの前部
及び後部のバンパーX3が取り外される。更に、バンパ
ー取り外し装置57の近傍には、コンベア58を介して
バンパー収納容器59が設けられており、取り外された
バンパーX3は、コンベア58によってバンパー収納容
器59に送られて収納される。
【0039】以上のような第2の自動車解体工程Cに続
いて、前記第3の自動車解体工程Dが行われる。
【0040】該第3の自動車解体工程Dの後述する各作
業が行われる際には、自動車Xは前記搬送台車22によ
って車長方向に搬送される。即ち、第2の自動車解体工
程Cに沿って搬送された自動車Xの搬送方向は自動車X
の車幅方向であるため、第3の自動車解体工程Dに沿っ
て自動車Xを搬送する場合には搬送方向を変換させるこ
とが行われる。このときの搬送方向の変換については、
前述した第1の自動車解体工程Bから第2の自動車解体
工程Cへの方向変換と同様であるのでその説明を省略す
る。
【0041】該第3の自動車解体工程Dに沿って、自動
車Xの車長方向に向かう搬送路に沿って延設されたレー
ル60が設けられている。該レール60は搬送台車22
の第1車輪53,54を案内し、その始端部は前記第2
の自動車解体工程Cのレール50の後端部に直交して設
けられている。これによって、該第3の自動車解体工程
Dは前記搬送台車22上に自動車Xを載置して該自動車
Xを移動させながら行われる。
【0042】該第3の自動車解体工程Dにおいては、図
3に示すように、自動車Xの内装用の樹脂部品を取り除
く樹脂部品除去作業61と、自動車Xのエンジンオイル
を抜き取るオイル抜き作業62と、自動車Xのラジエタ
ー内部からラジエター液を抜き取るラジエター液抜き作
業63とが行われる。
【0043】前記樹脂部品除去作業61では、インパ
ネ、シート、ドアライニング等の樹脂部品X4を取り除
く。該樹脂部品除去作業61位置には、図3に示すよう
に、停止状態の前記搬送台車22を自動車Xが載置固定
された状態でその側方に起立させる起立装置(図示しな
い)が設けられている。自動車Xは、前記第1の解体工
程BにおいてルーフX2が切り取られているので、室内
が露出された状態であるが、前記起立装置によって自動
車Xが起立されたとき、その室内に対向する位置にアイ
アンクロウ型のマニュピレタ64が設けられている。該
マニュピレタ64によって、起立状態の自動車X室内か
ら前記インパネ、シート、ドアライニング等の樹脂部品
X4を取り外す。更に、該マニュピレタ64の近傍に
は、コンベア65を介して樹脂部品粉砕装置66が設け
られており、前記マニュピレタ64によって取り外され
た樹脂部品X4をコンベア65によって樹脂部品粉砕装
置66へ移送し、粉砕された樹脂部品X4は、収納容器
67に回収される。これにより、回収された樹脂部品X
4の再生が可能となる。そして、マニュピレタ64によ
る樹脂部品X4の取り外しが終了した後には、前記起立
装置による自動車Xの起立が解除され、搬送台車22は
レール60上で移動自在となる。
【0044】前記オイル抜き作業62は、図3に示すよ
うに、該オイル抜き作業62位置に設けられたオイル抜
き装置68によって自動車Xのエンジンのオイルパンが
突き破られてエンジンオイルが抜き取られ、抜き取られ
たオイルはタンク69内に収納される。
【0045】前記ラジエター液抜き作業63では、該ラ
ジエター液抜き作業63位置に設けられたラジエター液
抜き抜き装置70によって自動車Xの燃料が抜き取られ
る。該ラジエター液抜き装置70によって抜き取られた
ラジエター液はタンク71内に収納される。
【0046】以上のような各作業を備えた第3の自動車
解体工程Dに続いて、前記搬出工程Eが行われる。
【0047】該搬出工程Eは、図7に示すように、自動
車Xの車長方向に向かって延設されたコンベア72によ
って自動車Xを移動させて行われる。
【0048】該搬出工程Eのコンベア72の始端部に
は、前記第3の自動車解体工程Dのレール60に沿って
自動車Xを搬送した搬送台車22から自動車Xのみが移
載される。
【0049】なお、該第3の自動車解体工程Dのレール
60の終端部には、該レール60に直交すると共に前記
第1の自動車解体工程Bのレール21の始端部に直交す
る台車送りレール73が設けられている。該台車送りレ
ール73は、第3の自動車解体工程Dのレール60から
自動車Xが載置されていない状態の搬送台車22を受け
取った後にその第2車輪55,56を案内して第1の自
動車解体工程Bのレール21の始端部に投入する。
【0050】該搬出工程Eは、コンベア72によって移
送された自動車Xを上方から押圧するソフトプレス作業
74と、自動車Xをコンベア72の終端から搬出する搬
出作業75とを備えている。
【0051】前記ソフトプレス作業74は、その作業位
置に設けられた押圧装置76によって、自動車Xを所定
の寸法に偏平に形成する。これにより、自動車Xは後述
するように上下方向に積み重ねることが可能となる。
【0052】前記搬出作業75は、コンベア72の終端
に移送された自動車Xをコンベア72から分離して所定
両積み重ねる積み重ねローダ77によって行われ、該積
み重ねローダ77によって積み重ねた状態で搬出された
自動車Xは、ストックエリア78に載置される。
【0053】そして、上述した各工程が終了してストッ
クエリア78に載置された自動車Xは、図示しないシュ
レッダー等により断裁される。
【0054】なお、本実施例においては、前記搬送台車
22は各レール21,50,60に沿って方向を変換し
て自動車Xを搬送することにより該自動車Xの車長方向
と車幅方向との方向変換を行うが、例えば、図示しない
が、前記台車22上に自動車Xを回動自在に載置して、
各レール21,50,60上において自動車Xのみを回
動させて該自動車Xの車長方向と車幅方向との方向変換
を行ってもよい。更にこの場合には、各レール21,5
0,60を直線状に配設してもよく、また、各レール2
1,50,60を直線状に配設したとき、レール50に
沿って行われるバンパー取り外し作業49を備えた第2
の自動車解体工程Cを、第1の自動車解体工程Bに先立
って行っても、第3の自動車解体工程Dの後に行っても
よい。
【0055】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
によれば、自動車の車長方向又は車幅方向に向かって該
自動車を搬送する夫々の搬送路に沿って、台車によって
該自動車を搬送して各自動車解体工程を行うので、例え
ば、再生可能な状態で各部品を回収することが容易とな
ると共に、樹脂部品等を容易に取り外して回収すること
ができ、解体作業の効率を向上させることができる。
【0056】また、前記各自動車解体工程によって、各
部品の取り外しに適した方向から解体作業を行うことが
でき、これによって、前記台車によって自動車を車長方
向に搬送して行われる前記自動車解体工程において、例
えば、自動車からルーフ部を分離させる解体作業と、ル
ーフ部が取り除かれた自動車から内装部品を取り除く解
体作業とを行うので、効率の良い解体作業を行うことが
できる。更に、前記台車によって自動車を車幅方向に搬
送して行われる他の自動車解体工程において、例えば、
バンパー等の自動車の前部及び後部に取り付けられてい
る部品を取り外す作業を行うので、効率の良い解体作業
を行うことができる。
【0057】また、前記押圧工程を設けることにより、
前記各自動車解体工程を行った後に自動車を偏平に形成
するので、複数の自動車を積み重ねることができ、自動
車を大量に効率よく輸送することができると共に自動車
を保管する場合にも保管場所を有効に利用することがで
きる。
【0058】従って、本発明によれば、再生可能な樹脂
部品等を自動車から取り外して回収して解体することに
よって、解体作業の効率を向上してしかも部品のリサイ
クルが可能となる自動車の解体方法を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車解体方法を実施する解体ライン
のブロック図。
【図2】予備解体工程の概略構成図。
【図3】自動車解体工程の概略構成図。
【図4】自動車の移載装置の説明図。
【図5】搬送台車を示す説明図。
【図6】搬送台車の移動方向の変換時のレールの作動を
示す説明図。
【図7】搬出工程の概略構成図。
【符号の説明】
X…自動車、B…第1の自動車解体工程(自動車解体工
程)、C…第2の自動車解体工程(他の自動車解体工
程)、D…第3の自動車解体工程(自動車解体工程)、
22…搬送台車(台車)、25…ルーフ解体作業、2
1,60…レール(搬送路)、49…バンパー取り外し
作業、50…レール(他の搬送路)、61…樹脂部品除
去作業、74…ソフトプレス作業(押圧工程)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車を解体する方法であって、自動車の
    両側から行う複数の解体作業を備えた搬送路と、自動車
    の前後側から行う複数の解体作業を備えた他の搬送路と
    に沿って移動自在であり且つ該自動車を車長方向と車幅
    方向とに方向を変換自在の台車に前記自動車を載置し、
    該台車によって自動車を車長方向に搬送して該自動車の
    所定の解体作業を行う自動車解体工程と、前記台車によ
    って自動車を車幅方向に搬送して該自動車の所定の解体
    作業を行う他の自動車解体工程とを備えることを特徴と
    する自動車の解体方法。
  2. 【請求項2】前記台車によって自動車を車長方向に搬送
    して該自動車の所定の解体作業を行う自動車解体工程
    は、自動車からルーフ部を分離させる解体作業と、ルー
    フ部が取り除かれた自動車から内装部品を取り除く解体
    作業とを備えることを特徴とする請求項1記載の自動車
    の解体方法。
  3. 【請求項3】前記台車によって自動車を車幅方向に搬送
    して該自動車の所定の解体作業を行う他の自動車解体工
    程は、自動車の前部及び後部の外装部品を取り外す解体
    作業を備えることを特徴とする請求項1記載の自動車の
    解体方法。
  4. 【請求項4】前記各自動車解体工程を行った後に、前記
    台車から自動車を分離し、該自動車を所定寸法に偏平に
    押圧変形させて払出す押圧工程を設けたことを特徴とす
    る請求項1記載の自動車の解体方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100452453B1 (ko) * 2002-06-24 2004-10-12 현대자동차주식회사 폐차 해체방법
JP2009208705A (ja) * 2008-03-06 2009-09-17 Tsuruoka:Kk オートリサイクルシステム
US7703345B2 (en) 2006-08-09 2010-04-27 Hyundai Motor Company System for monitoring dismantling process of scrapped vehicle
JP2016155047A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 三菱マテリアル株式会社 固定部材解体装置

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