JP3539712B2 - 水不含の金属造形用ダイ壁処理用組成物及び金属造形用ダイ壁処理方法並びにその製造方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水不含の金属造形用ダイ壁処理用組成物及び金属造形用ダイ壁処理方法並びにその製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
ダイカスト法，シェルモールド法，ダイ鍛造法等々の金属工業で使用される常用の剤（ｒｅｌｅａｓｅ ａｇｅｎｔｓ；離型剤）又は潤滑剤は水系の分散液（懸濁液、又は特にエマルジョン）の形を取っているオイル及びワックスより成っ ている。安定な状態を保っているこの種の分散液及びエマルジョンを製造するには、相分離、即ちオイル及び／又はワックスからの水の分離を回避するためにかなりの量の乳化剤が必要になる。しかし、ダイ用潤滑剤中にそのような乳化剤が存在したり、また潤滑剤自体に水が存在してさえ、重大な一連の不利益に結び付く。
【０００３】
例えば金属のダイカスト又はダイ鍛造で使用されるダイを予備処理するために使用される常用の剥離及び潤滑剤においては、総固形分含有基準での乳化剤の含有は１０〜３０重量％の範囲である。しかし、これらの乳化剤には、剥離又は潤滑剤の実際の機能に何らかの寄与を果たし得る能力はなく、従って乳化剤は剥離又は潤滑剤の有効性に関しては不必要なバラスト（ｂａｌｌａｓｔ）であると見られる。このバラストのあるものは、更に、造形物がダイから剥離された後もその造形物の上又は中に残る。
【０００４】
加えて、公知のダイ用潤滑及び剥離剤では水の含有が高いので、ダイ上及び固定板のような通常は金属から作られている他の機械部品上の腐食を防ぐために、防錆剤を加えることが必要である。大量の水を含んでいる常用の潤滑及び剥離剤は細かい霧として噴霧されるため、更に離れている機械部材でさえもその水に暴露される。加えて、過去においては、エマルジョン中での細菌生育の防止剤を加えることも必要であった。そのような殺菌剤なしでは、エマルジョンは十分に長い期間安定であることはないだろう。しかし、これらの成分には、均一な皮膜の形成又はダイ上での剥離作用に何らかの寄与を果たし得る能力はない。それどころか、これらの添加剤は著しくマイナスの効果を示す。また、水の中に存在する塩（脱イオン水であっても、その中には依然として少量の塩が存在する）も、剥離剤によってダイ表面上に形成されるべき皮膜に対して非常にマイナスの影響を及ぼす可能性がある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
乳化剤、その他の添加剤を用いて製造されるこれらの水系の剥離及び潤滑剤を使用する場合、次の諸問題に直面する。すなわち、１．いわゆるライデンフロスト（Ｌｅｉｄｅｎｆｒｏｓｔ）現象により皮膜の形成が遅れる。２．形成された皮膜の凝集が損なわれる。３．形成された皮膜の均質性が損なわれる。４．皮膜の（金属に対する塗皮膜の）接着力と強度が低下する。５．水の蒸発後に皮膜の潤滑及び剥離作用が低下する。６．ガスの生成傾向が増し、そのためキャスト物（ｃａｓｔｉｎｇ）の中にガスが含まれる危険が出る。
【０００６】
上記の不可欠な添加剤のこれらのマイナス効果のため、この技術状態に従って使用される剥離及び潤滑剤の成分の剥離及び潤滑性に関する利点は、完全には、決して得られず、それらの皮膜形成性が著しく損なわれる。
【０００７】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、公知の剥離及び潤滑剤の不利益を招くことがなく、加えて非常に少量でも効果が著しく高く、しかも好ましい貯蔵挙動を有する、剥離及び潤滑剤としての水不含の金属造形用ダイ壁処理用組成物及び金属造形用ダイ壁処理方法並びにその製造方法の提供をその目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、下記の（Ａ），（Ｂ）及び（Ｃ）からなり、下記の（Ａ）及び（Ｂ）を少なくとも９８重量％含み、噴霧可能である水不含の金属造形用ダイ壁処理用組成物を第１の要旨とし、前記請求項１記載の水不含の造形用ダイ壁処理用組成物をダイ壁に噴霧するようにした金属造形用ダイ壁処理方法を第２の要旨とし、ポリオレフィンワックスを３０重量％以下の割合で、シリコーン油及び合成オイルの少なくとも一方を７０重量％以上の割合で、防腐剤を２重量％以下の割合で準備し、これらを混合して上記請求項１記載の水不含の金属造形用ダイ壁処理用組成物を得るようにした水不含の金属造形用ダイ壁処理用組成物の製造方法を第３の要旨とする。
（Ａ）ポリオレフィンワックスが３０重量％以下。
（Ｂ）シリコーン油及び合成オイルの少なくとも一方が７０重量％以上。
（Ｃ）防腐剤を２重量％以下。
【０００９】
本発明による組成物は水を本質的に含んでいない。本発明の範囲内において、“水を含んでいない”と言う用語は、可能な限り純粋な形で使用される構成成分には水はいずれの時点でも添加されていないことを意味することを意図するものである。しかし、例えば周囲の空気から水分が僅かに取り込まれる結果として、極めて少量の水は存在していてもよい。しかし、これらの量は、通常、組成物の１重量％未満であり、そして本発明による組成物は、それらの水含量が０．５重量％未満となるように貯蔵されるのが好ましい。
【００１０】
本発明の組成物は相対的に無水であるため、本発明による製品は、乳化剤を用いずに、また防錆剤を用いずに製造することができる。本発明による組成物には防腐剤が絶対に必要であると言う訳ではないが、特に良好な貯蔵挙動を確実に達成するためには、少量の防腐剤（０〜２重量％）を加えることが推奨されることがある。
【００１１】
本発明による組成物は、通常の方法でダイに施すことができる。特に、本発明による組成物は、それらが均一に噴霧された後に、特に良好な皮膜を速やかに形成することができる。従って、それら組成物は、例えばダイカスト法のサイクル時間をかなり短縮させる助けになり、また製造速度を増加させる助けになる。本発明による組成物中の構成成分は濃縮形態で存在するため、極く少量の潤滑剤しか必要とされない。その結果、ダイからしたたり落ちたり、或いは蒸発する大量の廃潤滑剤を捨てなければならないと言う問題が回避される。このことは、また、金属作業場で働いている者に対する、その組成物の構成成分に関連するだろう健康上の潜在的危険を減らし、かつまた環境汚染を少なくすることにもなる。本発明による剥離剤・潤滑剤を用いる作業は水なしで行われるため、従って排水系はかなりの負担が軽減されることも強調しなければならない。
【００１２】
加えて、本発明による組成物は、それらがダイ表面上に皮膜を形成した後に著しく改善された均質性と安定性を示し、しかしてより良好な潤滑及び剥離性を有する。これは、ダイを満たし、ダイを開け、そして造形物を取り出すのに必要な力が一層小さいことを意味する。最後に、形成される皮膜はダイの壁に、より良好に接着するため、金属がダイに粘着したまま残ると言う危険が小さくなり、このことは、また、ダイの実用寿命の増大に通じる。キャスト用材料又はダイで造形された材料もよりきれいである。それらに対する異物の接着がより少ないからである。その上、既に述べたように、ダイに十分な潤滑を達成するのに、本発明による組成物は比較的少量しか必要とされない。
【００１３】
本発明の範囲内で使用することができる好ましいポリオレフィンワックスは、ポリエチレン，ポリプロピレン，エチレン−プロピレン共重合体及びポリブテンの各ワックスである。少なくとも２種のこれらワックスのブレンド又は他のポリオレフィン若しくはパラフィンワックスとのブレンドが、本発明の範囲内で有利に使用することができる。
【００１４】
アタクチックポリプロピレン単独重合体がポリプロピレンとして特に適している。
【００１５】
少なくとも部分的に結晶性のワックスを使用する場合、これらのワックスは、本発明による水を含まない組成物中で、熱的に予備処理された形で使用されているのが好ましい。
【００１６】
ポリオレフィンワックスのある一定割合での酸化（ポリオレフィンワックスの量を基準として３重量％までの酸素）が好ましく、その酸化が本発明による組成物の成分の混合を容易にする。しかして、少なくとも部分的に酸化されたポリオレフィンが、従って、本発明の範囲内で特に好ましいワックスである。
【００１７】
本発明のもう１つの好ましい態様では、ポリシロキサン、特に官能性側鎖基を有するポリシロキサンがオイルとして使用される。例えばジメチルシロキサン、アルキル基により少なくとも部分的に修飾処理されているシロキサン、アリール基により少なくとも部分的に修飾処理されているシロキサン及びアルキルアリール基により少なくとも部分的に修飾処理されているシロキサンが本発明の範囲内で特に好ましい。しかし、ポリエーテル官能基で少なくとも部分的に修飾処理されているシロキサンのような、更に高極性のシロキサンも適している。
【００１８】
本発明の範囲内において、上記側鎖、特にアルキル側鎖は１〜３０個、好ましくは３〜８個の炭素原子を含んでいる。
【００１９】
本発明の範囲内で、軽度の予備熱処理に付されたポリオルガノシロキサン、開始剤の添加により予備処理されたポリオルガノシロキサン、及び特に部分的に架橋されたポリオルガノシロキサンが存在しているのが有利である可能性がある。これらの“予備硬化された”シロキサンを使用すると、皮膜が更に速やかに形成され、しかも更に均質であることがしばしば観察される。
【００２０】
しかし、ポリシロキサンに加えて、鉱油を本発明の範囲内で使用することも可能である。これらは重質油であろうと、或いは軽質油であろうと関係がない。ここに挙げることができる典型的な例は、“加熱用スチーム−シリンダ−オイル”である。
【００２１】
適した植物油に、例えばヒマシ油，大豆油，ヒマワリ油及びアマニ油がある。本発明の範囲内での使用に好ましい合成オイルの例は、グリセロ−ルトリオレエートのようなオレエート類である。
【００２２】
本発明の範囲内においては、少量の添加剤が使用可能であるが、これらの添加剤が本発明による組成物の剥離及び潤滑作用を有意に損なわせないことを保証するよう、注意しなければならない。本発明による水を含まない組成物に適した添加剤の量とタイプは、専門家であればその専門知識に基づいて確認することができるか、又は手引き実験で容易に求めることができる。
【００２３】
例えば、湿潤剤，殺菌剤，潤滑及び剥離効果の改善用添加剤，最後に粘度調節剤が添加剤として使用することができる。
【００２４】
湿潤剤の例にエトキシ化脂肪酸及びエトキシ化アルコールのような界面活性剤があるが、適当なアルコール、即ち当該混合物を分離させないアルコールだけを使用するよう注意しなければならない。
【００２５】
適した殺菌剤に、例えばヘキサヒドロトリアジンに基づいて製造された混合物がある。
【００２６】
潤滑及び剥離性の改善用添加剤は、例えばテフロン（Ｔｅｆｌｏｎ）様化合物，超微粉砕シロキサン樹脂ビーズ及び各種タイプの顔料であり、これらは全て専門家には公知である。
【００２７】
一般に、公知の粘度調節剤が粘度調節剤として適している。
【００２８】
本発明の組成物は剥離，潤滑作用を持つ物質、即ちワックス（１種）及びオイル（１種又は複数種）を少なくとも９８重量％含有している。
【００２９】
本発明のもう１つの目的は、本発明による水を含まない組成物の製造方法である。この方法では、その構成成分が一緒に均質になるまで混合される。混合は加熱下で達成されるのが好ましい。
【００３０】
本発明の更にもう１つの目的は、最初の造形用又は再造形用ダイの壁を処理するための水を含まない剥離／潤滑剤の使用である。
【００３１】
本発明による使用では、剥離物質及び／又は潤滑性物質が、組成物は水を含んでいないと言う前記の定義に従って水を含んでいない限り、原則的には、いかなる剥離及び／又は潤滑性物質も適当である。シリコーン油のような合成オイルが特に適している。潤滑及び剥離剤も、本発明による組成物のように、当該特定用途に有利であると思われる補助物質を含んでいることができる。しかし、選択された当該潤滑，剥離剤の少なくとも９８重量％の潤滑及び剥離効果を持つ物質より成り、そして殺菌剤，乳化剤，溶媒等々のような添加剤又は補助物質は２重量％以下の量で存在する。
【００３２】
請求の範囲に明記される本発明による水を含まない組成物が、本発明の範囲内で特に好ましい。
【００３３】
既に詳細に説明したように、本発明による水を含まない組成物はこの用途において特に顕著な性質を示す。
【００３４】
本発明による組成物を使用することによりダイ表面上に作ることができる剥離剤の皮膜がたとえ最少限の構成成分しか含んでいないとしても、その剥離性はいかなる点でも損なわれない。それどころか、前記のように、形成される剥離剤の皮膜はより安定であり、より均質であり、そしてより接着性である。加えて、この皮膜は剥離剤と接触することになる金属部材の腐食を防ぐ。この改善された剥離効果の結果としてもたらされる保護によってダイの実用寿命も伸び、また作業者に対する危険、及び大量の廃水が蓄積するといったような環境への危険によって生ずる問題も避けられる。
【００３５】
この剥離剤・潤滑剤は、これを可能な限り最も微細化して噴霧する方法でダイに適用することによって本発明に従って使用することができる。剥離剤は、例えば、遠心霧化と空気の供給を伴う噴霧装置により適用することができる。
【００３６】
【実施例】
次の実施例は、本発明を更に詳細に説明しようとするものである。
【００３７】
【実施例１】
アタクチックポリプロピレン単独重合体〔ＰＰ単独重合体、ＤＭＳ性能重合体（ＤＭＳ Ｐｅｒｆｏｒｍａｎｃｅ Ｐｏｌｙｍｅｒ）、シタード社（Ｓｉｔｔａｒｄ）、オランダ〕を２２０℃まで加熱した。この重合体が溶融／軟化された後、その液状重合体に激しい攪拌下で空気を激しく攪拌導入して、高温で誘発される酸化反応を加速した。２２０℃で２０分後に、その酸化された重合体を１００℃まで放冷し、次いでその重合体を、予熱された（１００℃）、有機基で官能化されたシリコーン油〔ワッカー（Ｗａｃｋｅｒ）ＴＮ、ワッカー ヘミー社〔Ｗａｃｋｅｒ Ｃｈｅｍｉｅ）、ブルガウゼン（Ｂｕｒｇｈａｕｓｅｎ）、ドイツ（Ｇｅｒｍａｎｙ）〕と混合した。
【００３８】
この混合物を均質な組成物が形成されるまで３０分間攪拌した。
【００３９】
この混合物を室温まで冷却した後、小量の殺菌剤（フォーシド７８、プロギヴェン防腐剤、フォンテナイーソーアーボイス社、フランス）を加えて細菌の生育に対して保護した。この組成物の最終組成は次のとおりであった。
【００４０】
有機基で官能化されたシリコーン油８４．９重量％、酸化アタクチックポリプロピレン１５．０重量％及び殺菌剤０．１重量％。
【００４１】
【実施例２】
エチレン−プロピレン共重合体〔イーストフレックス（Ｅａｓｔｏｆｌｅｘ）Ｅ１００３Ｄ、イーストマン ケミカル プロダクツ社（Ｅａｓｔｍａｎ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｐｒｏｄｕｃｔｓ Ｉｎｃ．）、キングスポート（Ｋｉｎｇｓｐｏｒｔ）、ＴＮ、米国〕を２００℃まで加熱した。その共重合体が溶融／軟化された後、０．４ｐｐｈの有機ペルオキシド〔トリゴノックス（Ｔｒｉｇｏｎｏｘ）１０１−７−５ＰＰ−ｐｄ、アクゾ ノーベル社（Ａｋｚｏ Ｎｏｂｅｌ）、デベンター（Ｄｅｖｅｎｔｅｒ）、オランダ〕を窒素雰囲気下で９０分の過程にわたり非常に注意深く加えて、酸素分子の共重合体鎖中への添入を加速した。そのペルオキシドの添加後に再び窒素雰囲気下において２００℃で更に１２０分間行った。
【００４２】
酸化を完了させるために、上記の液状予備酸化共重合体を２４０℃で再び加熱した。この共重合体溶融物に激しく攪拌しながら空気を導入した。３５時間後に、その酸化された共重合体を７０℃まで放冷し、次いでその酸化共重合体を液状ポリブテン（ポリブテン−Ｌ５０、アモコ ケミカル社、シカゴ、米国）と一緒に１：１比で３０分間攪拌して均質な混合物を形成した。この液状混合物を次に室温まで放冷した。
【００４３】
上記構成成分の最終組成物を、上記酸化エチレン−プロピレン共重合体／ポリブテン混合物と合成グリセロ−ルトリオレエート油〔グリセロ−ルトリオレエート、ダウトルイ バン コーウエンベルグ アンド フィルス（Ｄａｕｄｒｕｙｖａｎ Ｃａｕｗｅｎｂｅｒｇｈｅ ＆ Ｆｉｌｓ）、ダンケルク（Ｄｕｎｋｅｒｑｕｅ）、フランス〕とを室温で３０分間混合することにより得た。その混合プロセスの最後に、小量の殺菌剤（フォーシド７８、プロギヴェン、フォンテナイーソーアーボイス社）を加えて細菌の生育に対して保護した。
【００４４】
最終組成は次のとおりであった。
【００４５】
グリセロ−ルトリオレエート８４．９重量％、酸化エチレン−プロピレン共重合体７．５重量％、ポリブテン７．５重量％及び殺菌剤０．１重量％
【００４６】
【発明の効果】
以上のように、本発明の組成物は相対的に無水であるため、本発明による製品は、乳化剤を用いずに、また防錆剤を用いずに製造することができる。本発明による組成物には防腐剤が絶対に必要であると言う訳ではないが、特に良好な貯蔵挙動を確実に達成するためには、少量の防腐剤（０〜２重量％）を加えることが推奨されることがある。
【００４７】
本発明による組成物は、通常の方法でダイに施すことができる。特に、本発明による組成物は、それらが均一に噴霧された後に、特に良好な皮膜を速やかに形成することができる。従って、それら組成物は、例えばダイカスト法のサイクル時間をかなり短縮させる助けになり、また製造速度を増加させる助けになる。本発明による組成物中の構成成分は濃縮形態で存在するため、極く少量の潤滑剤しか必要とされない。その結果、ダイからしたたり落ちたり、或いは蒸発する大量の廃潤滑剤を捨てなければならないと言う問題が回避される。このことは、また、金属作業場で働いている者に対する、その組成物の構成成分に関連するだろう健康上の潜在的危険を減らし、かつまた環境汚染を少なくすることにもなる。本発明による剥離剤を用いる作業は水なしで行われるため、従って排水系はかなりの負担が軽減されることも強調しなければならない。
【００４８】
加えて、本発明による組成物は、それらがダイ表面上に皮膜を形成した後に著しく改善された均質性と安定性を示し、しかしてより良好な潤滑及び剥離性を有 する。これは、ダイを満たし、ダイを開け、そして造形物を取り出すのに必要な力が一層小さいことを意味する。最後に、形成される皮膜はダイの壁により良好に接着するため、金属がダイに粘着したまま残ると言う危険が小さくなり、このことは、また、ダイの実用寿命の増大に通じる。キャスト用材料又はダイで造形された材料もよりきれいである。それらに対する異物の接着がより少ないからである。その上、既に述べたように、ダイに十分な潤滑を達成するのに、本発明による組成物は比較的少量しか必要とされない。

Claims (3)

1. 下記の（Ａ），（Ｂ）及び（Ｃ）からなり、下記の（Ａ）及び（Ｂ）を少なくとも９８重量％含み、噴霧可能であることを特徴とする水不含の金属造形用ダイ壁処理用組成物。
   （Ａ）ポリオレフィンワックスが３０重量％以下。
   （Ｂ）シリコーン油及び合成オイルの少なくとも一方が７０重量％以上。
   （Ｃ）防腐剤を２重量％以下。
2. 請求項１記載の水不含の金属造形用ダイ壁処理用組成物をダイ壁に噴霧するようにしたことを特徴とする金属造形用ダイ壁処理方法。
3. ポリオレフィンワックスを３０重量％以下の割合で、シリコーン油及び合成オイルの少なくとも一方を７０重量％以上の割合で、防腐剤を２重量％以下の割合で準備し、これらを混合して上記請求項１記載の水不含の金属造形用ダイ壁処理用組成物を得るようにしたことを特徴とする水不含の金属造形用ダイ壁処理用組成物の製造方法。