JP4276141B2 - 防錆組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、車両、特に自動車の車体部品や袋構造部等に塗布する防錆組成物に係り、金属素材一般の長期防錆に利用することができる防錆組成物に関するものである。
車体の足回り部品、車体の袋構造部、板合わせ部に対する防錆剤としては、ワックスと各種の添加剤を、ミネラルスピリット等の有機溶剤に溶解又は分散させた組成物、いわゆるワックスタイプの防錆剤が使用されている。これらの組成物は防錆性能が優れているので、屋内外での金属素材の長期防錆剤としても使用されている。
従来のワックスタイプ防錆剤としては、皮膜性能を向上させる組成物や、生産技術面を向上させる組成物が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。ところが、これらの組成物においては、希釈及び分散溶媒としてミネラルスピリット等の有機溶剤が使用されており、多いものでは70重量%を超えて含有されている。そのため、これらの組成物は、塗布された後に有機溶剤を空気中に揮発して半硬膜のワックス皮膜を形成するものである。このような揮発した有機溶剤は、最近の地球温暖化の原因の一つとして問題となっているため、塗料等に使用する有機溶剤の量を低減させる検討もさかんに行われており、一部では法律により揮発有機溶剤量を規制する動きもある。
特開昭60−40159号公報 特開平1−92267号公報 特開昭61−55198号公報
しかしながら、ワックスタイプ防錆剤から揮発する有機溶剤を単純に減少させた場合、粘度が上がってしまい隙間への充分な浸透が得られないので、従来技術では浸透を確保するには不揮発分80mass%が限界であった。また、ワックスタイプ防錆剤から揮発する有機溶剤を減少させる手法として、組成物に使用する有機溶剤を揮発性の少ない高粘度油に代替する手法も検討されたが、塗布後の皮膜がいつまでも不乾性のままで、高温や振動により皮膜が流れ落ちてしまったり、水などの接触等による物理的力により容易に皮膜が除去されてしまい、充分な防錆性能が得らない問題点があった。
また、有機溶剤を減少させる手法として水系の防錆組成物を使用する方法も提案されているが、水系組成物の場合、車体の袋構造部、板合わせ部に塗布した場合、浸透した組成物に含まれる水分がいつまでも蒸発せず、サビを発生させてしまう問題があった。さらに、有機溶剤を減少させる手法として常温で固形のワックス組成物を高温で加熱溶解させて浸漬塗布したり、加熱溶解させたワックスを流しかける防錆方法も一部で実用化されているが、大掛かりな設備が必要であり、また固形ワックスを溶解させるのに膨大な熱エネルギーが必要で経済的に問題があった。
したがって、本発明は、車体の足回り部品、車体の袋構造部、板合わせ部等に対する防錆要求品質や作業品質を満足する性能を備え、揮発する有機溶剤を10mass%以下にした環境にやさしい防錆組成物を提供することを目的としている。具体的には、低粘度で浸透性が良好であり、防錆性能に優れ、しかも塗布後に乾燥した軟質皮膜を形成することが可能な防錆組成物を提供することを目的としている。
本発明者らは、油脂類の中の加熱重合乾性油が常温で液体でありながら、空気に触れることによって酸化重合反応により乾燥皮膜を形成することに着目し、皮膜剤や揮発性の低い溶媒に混合することによって、揮発する有機溶剤を使用することなく目的の軟質皮膜を形成し得るワックスタイプ防錆組成物の開発に成功した。
よって、本発明の防錆組成物は、ヨウ素価130以上の油脂類を熱重合させた重合油類から選ばれた少なくとも1種の加熱重合乾性油を組成物全体に対して5〜55重量%と、天然ワックス類及び合成ワックス類から選ばれた少なくとも1種のワックス類、及び/又は、スルフォン酸塩類、カルボン酸塩類、脂肪酸エステル類、アミン塩類、酸化パラフィン塩類、酸化ワックス塩類の中から選ばれた少なくとも1種の防錆添加剤類を組成物全体に対して1〜50重量%とを、鉱物油系潤滑油基油類、合成潤滑油基材、液状飽和炭化水素混合物、植物油系半乾性油類及び植物油系不乾性油類から選ばれた少なくとも1種の溶媒により溶解又は分散させたことを特徴としている。
また、本発明の防錆組成物においては、溶媒は、鉱物油系潤滑油基油類、合成潤滑油基材、液状飽和炭化水素混合物から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい形態であり、さらに、105℃、3時間における不揮発分が90mass%以上であることが好ましい。また、本発明の防錆組成物においては、上記の組成に加えて、さらに、ヨウ素価130以上の油脂類から選ばれた少なくとも1種の乾性油を組成物全体に対して60重量%以下配合することも可能である。
本発明によれば、従来の有機溶剤を含有する防錆ワックスと同等に長期の防錆が可能であり、しかも、従来と同じ方法で使用ができる上、揮発する有機溶剤分が少なく、地球温暖化対策に優れた効果を奏する。また本発明の防錆組成物は酸化重合による硬化反応を応用しているので、例えば袋構造部等の板合わせ部位に塗布した場合、内面では空気との接触が少ないため、いつまでも不乾燥の状態で残存することにより、走行中の車体の歪みに対する追随性に優れ、結果として長期の防錆効果が期待できる。さらに、従来の溶剤含有ワックスを使用した場合には、塗装面に付着したワックスが塗装を汚染するため、輸送途中や組み立て途中で付着したワックスは速やかに除去する必要があったが、本発明の防錆組成物は溶剤を使用していないので塗装に対する汚染性が全くなく、拭き取り作業などの省略が可能である。
以下、本発明の防錆組成物についてさらに詳細を説明する。
本発明における加熱重合乾性油としては、ヨウ素価130以上の油脂類を熱により重合させた重合油であり、具体的には、アマニ油、エノ油、桐油、麻実油、サフラワー油、オイチシカ油、イワシ油、ニシン油、ひまし油を脱水反応で共役酸にした脱水ひまし油、合成乾性油等の加熱重合油が挙げられる。これらの中でも特に、入手が容易なアマニ油、桐油、脱水ひまし油の加熱重合油を単体もしくは混合で使用することが好ましく、加熱重合脱水ひまし油の配合量が多い方がさらにより好ましい。本発明においては、加熱重合乾性油の配合量は組成物全体に対して5〜55重量%の範囲であり、好ましくは、10〜20重量%である。配合量が5%未満では防錆組成物の皮膜に充分な乾燥性が得られず、不乾性の皮膜となり好ましくない。一方、この配合量が55%を超えると防錆組成物の粘度が高くなり過ぎて作業性が悪く、均一塗布が困難である。
本発明におけるワックス類は、天然ワックスとして、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油等の植物油系ワックスや、みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックスが、また、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物油系ワックスや、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の石油ワックスが挙げられる。
合成ワックスとしてはフィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素、モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体等の変性ワックス、硬化ひまし油、硬化ひまし油誘導体等の水素化ワックス、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸、ステアリン酸アミド等の酸アミド、無水フタル酸イミド等のエステル、また塩素化炭化水素、及びこれらを配合してなる配合ワックス、等が挙げられる。これらのワックス類は単体もしくは混合して配合することができるが、使用するワックスの融点は60℃以上130℃未満が好ましく、80〜100℃がより好ましい。この融点が60℃より低いと、車体内面に塗布した場合、乾燥前に夏期の高温にさらされると溶解してタレが発生してしまう。一方、この融点が130℃より高いと組成物の製造時に高温が必要となり実用性に劣る。
具体的には、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム、ポリエチレンワックス、各種変性ワックスを単体もしくは混合して配合するのが好ましい。さらに好ましくは、マイクロクリスタリンワックスを単体もしくは混合して配合するのが好ましい。
また、本発明においては、スルフォン酸塩類、カルボン酸塩類、脂肪酸エステル類、アミン塩類、酸化パラフィン塩類、酸化ワックス塩類から選ばれた防錆添加剤を上記ワックス類に代えて使用してもワックス類と同様な効果が得られる。防錆添加剤の中には予め有機溶剤で希釈した添加剤もあるが、本発明に配合する防錆添加剤は揮発成分ができるだけ少ないものが好ましい。具体的には、オイルカットしたスルフォン酸塩、脂肪酸エステル類、酸化パラフィン塩類が好ましい。さらに好ましくは、オイルカットしたスルフォン酸Ca塩及び脂肪酸エステル類を単体もしくは混合して配合するのが好ましい。
本発明においては、ワックス類や防錆添加剤を配合することにより皮膜に撥水性を与えると同時に緻密な連続皮膜を形成することにより優れた耐食性能を得ることができる。また、ワックスの結晶化作用を利用して粘度を調整することも可能になる。本発明におけるワックス類及び防錆添加剤類の配合量は組成物全体に対して1〜50重量%であり、好ましくは、10〜30重量%である。なお、結晶性の高い物を配合する場合には比較的少ない配合量が好ましく、逆に結晶性の低い物を配合する場合には多く配合することが好ましい。この配合量が1重量%未満では充分な耐食性能が得られない。一方、この配合量が50重量%を超えると、粘度が高くなり過ぎて作業性が悪く、均一塗布が困難である。
本発明における溶媒は、各成分を溶解又は分散させて目的に合わせた粘度に調整するためのものであり、鉱物油系潤滑油基油類、合成潤滑油基材、液状飽和炭化水素混合物、植物油系半乾性油類及び植物油系不乾性油類から選択される。具体的には、鉱物油系潤滑油基油として、パラフィン系潤滑油基油、ナフテン系潤滑油基油等が、合成潤滑油基材として、エステル系、ポリアルファオレフィン系、ポリアルキレングリコール系、ポリブテン系、アルキルジフェニールエーテル系等が、液状飽和炭化水素混合物として、流動パラフィン等が、植物油系半乾性油として、大豆油、綿実油、ナタネ油、コメ油、ゴマ油、ヒマワリ油、トウモロコシ油等が、また植物油系不乾性油として、オリーブ油、落花生油、椿油等が挙げられ、単体もしくは混合して使用することができる。
植物油系半乾性油類及び植物油系不乾性油類の溶媒は分子中に二重結合を多く含むことから、長期の安定性を考えた場合には、鉱物油系潤滑油基類、合成潤滑油基材又は液状飽和炭化水素混合物が好ましい。また、本発明においては揮発性の少ないものが好ましく、具体的には105℃、3時間における揮発量が5重量%以下のものが好ましく、さらに105℃、3時間における揮発量が1重量%以下のものがより好ましい。
本発明においては、上記の加熱重合乾性油を含有することが必須であるが、これに加えて配合し得るヨウ素価130以上の油脂類から選ばれた乾性油としては、具体的には、アマニ油、エノ油、桐油、麻実油、サフラワー油、オイチシカ油、イワシ油、ニシン油、ひまし油を脱水反応で共役酸にした脱水ひまし油、合成乾性油等が挙げられる。これらの中でも特に、入手が容易なアマニ油、桐油、脱水ひまし油を単体もしくは混合で使用することが好ましく、脱水ひまし油の配合量が多い方がさらにより好ましい。本発明においては、乾性油の配合量は組成物全体に対して60重量%以下であり、好ましくは10重量%以下であり、より好ましくは5重量%以下である。配合量が60%を超えると防錆組成物の乾燥後の皮膜が硬過ぎて、防錆ワックスの利点である柔軟皮膜による優れた耐食性能が得られない。
さらに、本発明の防錆組成物には、要求品質を満足する範囲内で、皮膜硬さを調整したり、チキソトロピイー性を持たせてタレ性を改善する目的で、顔料やフィラー類を配合することもできる。配合する顔料としては、弁柄、亜鉛末、リン酸亜鉛等が挙げられるが、その他従来公知の各種顔料を使用することもできる。また、フィラーとしては、炭酸カルシウム類、カオリンクレー類、タルク類、マイカ類、ベントナイト類、その他従来公知の各種体質顔料が挙げられる。さらに、必要に応じて、カーボンブラック、酸化チタン等の着色顔料を適当量添加して任意の色に着色することが可能である。
また、本発明の防錆組成物には、乾燥速度を向上及び調整する目的で硬化促進剤や、表面硬化を防止する目的で皮張り防止剤を添加して使用することもできる。硬化促進剤としては、ナフテン酸コバルトやナフテン酸マンガン、その他従来公知の各種添加剤が挙げられる。また、皮張り防止剤としては、ブチル化ヒドロキシトルエン、その他従来公知の各種添加剤が挙げられる。また、本発明の防錆組成物には、酸化重合による硬化反応時に発生する臭気を低減及び抑制する目的で脱臭剤や吸着剤を添加して使用することもできる。脱臭剤及び吸着剤としては、チモールや酵素化合物、その他従来公知の各種添加剤が挙げられる。
本発明の防錆組成物は、エアレススプレー、エアースプレー、等の従来公知の塗装機によるスプレー塗布、シャワー状態での流し塗り、刷毛等による直接塗布等によって、車体の足回り部品、袋構造部、板合わせ部等に、優れた性能の防錆皮膜を得ることができる。塗布する膜厚は、長期防錆の場合、30μm以上が好ましい。
次に、具体的な実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
1.防錆組成物の調製
<実施例1>
表1に示す配合の原料を混合した後、加熱溶解した。次いで、これを攪拌機でよく攪拌した後、冷却し、本発明の実施例1の防錆組成物を調製した。なお、表1及び2において、マイクロクリスタレンワックスは融点87℃の市販品を、スルフォン酸カルシウムは塩基性アルキルベンゼンカルシウム塩のオイルカット品を、脂肪酸エステルはグリセリンオレートを、パラフィン系潤滑油基油は一般市販品の500ニュートラルオイルを、流動パラフィンは40℃における動粘度が70mm/sの一般市販品を、炭酸カルシウムは粒径0.1μmのものを、ベントナイトは予め溶媒中で分散させた平均粒径3μmのものを、その他の原料は一般市販品を用いた。
<実施例2〜19及び比較例1〜9>
原料の配合を表1及び2に示すものに変更した以外は、実施例1と同様にして、本発明の実施例2〜19の防錆組成物及び比較例1〜9の防錆組成物を調製した。
Figure 0004276141
Figure 0004276141
<比較例10〜12>
従来の防錆ワックスであるパーカー興産(株)社製のNOX−RUST HS−700(商品名)を比較例10の防錆組成物として用いた。また、従来の高固形分防錆ワックスであるパーカー興産(株)社製のNOX−RUST 117(商品名)を比較例11の錆組成物として用いた。さらに、比較例10のNOX−RUST HS−700(商品名)の溶剤を潤滑油に変更したものを比較例12の防錆組成物として用いた。
2.評価試験
上記のようにして調製した各実施例及び比較例の防錆組成物について以下に示す方法で試験を行い、性能を評価した。これらの評価結果は表3及び4に示した。
(1)防錆性能(塩水噴霧試験)
溶剤で油分を除去し、乾燥させた70×150×0.8mmの冷延鋼板(JISG3141SPCC−SD)上に、バーコーターを用いて各実施例及び比較例の防錆組成物を30μmの膜厚に塗布し、常温で1週間乾燥後、360時間の塩水噴霧試験を行った。この試験において、各鋼板の外観を観察してサビ発生までの時間を測定し、サビ発生時間が240時間以上のものを◎、120〜240時間のものを○、48〜119時間のものを△、48時間以下のものを×として防錆性能を評価した。
(2)乾燥後の皮膜状態
溶剤で油分を除去し、乾燥させた70×150×0.8mmの冷延鋼板(JISG3141SPCC−SD)上に、バーコーターを用いて各実施例及び比較例の防錆組成物を30μmの膜厚に塗布し、常温で1週間乾燥後、指で皮膜を触れて皮膜のベタ付き及び皮膜硬さについて評価した。評価基準としては、ベタ付きについて、ベタ付きのないものを○、ややベタ付くものを△、ベタ付きが多く指に付着するものを×とし、また、硬さについて、皮膜が軟質膜で良好な柔軟性を有するものを○、皮膜が硬質膜で硬過ぎるもの又は軟質膜で軟らか過ぎるものを×とした。
(3)浸透性
長さ方向の一端から50mmの位置で端部を30度の角度で折り曲げた70×150×0.8mmの冷延鋼板(JISG3141SPCC−SD)を2枚用意し、これらの油分を溶剤で除去し、乾燥させた後、これらの鋼板の、端部を折り曲げた側とは逆の面どうしを対向させて断面がY字型となるように重ね合わせた。この際、厚さ100μmのテフロン(登録商標)スペーサーを幅方向の両端部に挟み込んだ。次いで、これらをクリップで固定して浸透性評価用の治具を形成した。折り曲げ部を上にしてこの治具を立て、スペーサーが挟まれた鋼板間の隙間に、上部からスポイトを用いて各実施例及び比較例の防錆組成物を1ml注入し、24時間放置した後、治具を分解して浸透長さを測定し、浸透長さが30mm以上のものを○、29mm以下のものを×として、浸透性を評価した。なお、試験雰囲気、治具及び防錆組成物は、全て10℃の温度に調整した。
(4)耐熱タレ性
溶剤で油分を除去し、乾燥させた70×150×0.8mmの冷延鋼板(JISG3141SPCC−SD)の下部半面にマスキングをし、上部半面にバーコーターを用いて各実施例及び比較例の防錆組成物を200μmの膜厚に塗布し、常温で1週間放置後、マスキングを外して80℃の乾燥器中に垂直に1時間放置し、各防錆組成物のタレを測定して、流れ落ちたタレの長さが10mm以下のものを○、11〜50mmのものを△、51mm以上のものを×として耐熱タレ性を確認した。
(5)塗布作業性
各実施例及び比較例の防錆組成物を20℃の液温に調整し、塗装用エアレスポンプを用いて吐出圧力4.9MPa、口径15/100インチのチップにてスプレーし、吐出性を観察して、吐出状態が均一に霧化したものを○、やや不均一なものを△、不均一で斑状のものを×として塗布作業性を評価した。
(6)塗装汚染性
自動車用上塗り塗装を施した塗装板の上に、各実施例及び比較例の防錆組成物をスポイドで0.1ml滴下し、60℃の乾燥器内に水平に1時間放置した後、室温で30分間冷却した。次いで、溶剤を湿らせたガーゼで各防錆組成物を軽く拭き取り除去した後、変色膨潤のないものを○、膨潤のあるものを△、変色まであるものを×として塗装汚染性を評価した。
(7)乾燥時間
溶剤で油分を除去し、乾燥させた70×150×0.8mmの冷延鋼板(JISG3141SPCC−SD)上に、バーコーターを用いて各実施例及び比較例の防錆組成物を30μmの膜厚に塗布し、常温で室内放置し、経過時間による乾燥状態を指で皮膜に触れて、乾燥時間が24時間以内のものを○、1週間以内のものを△、乾燥しないものを×として、皮膜の乾燥時間について評価した。
(8)不揮発分
JIS K5407の4.塗料成分試験方法における加熱残分の試験方法に従って、各実施例及び比較例の防錆組成物の不揮発分を測定し、加熱残分が99%以上のものを○、90%以上のものを△、89%以下のものを×として、不揮発分を評価した。
(9)臭気
蓋で密閉可能な1l容器の塗料用丸缶の底部に、各実施例及び比較例の防錆組成物を5ml滴下し、蓋を開けたオープン状態で50℃の乾燥機中に10日間放置後、蓋で密閉し、さらに1時間放置後に乾燥機から取り出し、蓋を開けた時の臭いを嗅いで、臭気をほとんど感じないものを○、臭気を感じるが不快臭ではないものを△、不快臭を感じるものを×として臭気を評価した。
Figure 0004276141
Figure 0004276141
表3及び表4に示すように、本発明の実施例1〜19の防錆組成物については、全ての項目において実用上問題がなく優れた性能が示され、これらの中でも特に実施例8〜10の防錆組成物については、全ての項目において○以上の評価が得られ、環境対応型防錆ワックス組成物として、きわめて有効であることが示された。これに対し、加熱重合乾性油の配合量が少な過ぎる比較例1及び2では、防錆性能、乾燥後皮膜状態、耐熱タレ性、乾燥時間が劣り、一方、多すぎる比較例3及び4では、防錆性能及び乾燥後の皮膜硬さに問題があった。また、ワックス及び/又は防錆添加剤が少な過ぎる比較例5及び6では、充分な防錆性能が得られず、一方、多過ぎる比較例7及び8では、浸透性及び塗布作業性が劣っていた。さらに、加熱重合乾性油の配合量が多すぎる比較例3及び4、並びに、乾性油の配合量が多すぎる比較例9では、臭気に問題があった。これは、乾性油が酸化される際に揮発成分が発生するためと考えられる。
さらに、本発明の防錆組成物は、従来の有機溶剤を含有する防錆ワックスである比較例10〜12と同様に長期の防錆が可能であり、しかも、従来と同じ方法で使用ができるにもかかわらず、揮発する有機溶剤分が少なく、地球温暖化対策に効果がある優れた環境対応型防錆組成物であることが示された。また、本発明においては、加熱重合乾性油とワックス及び/又は防錆添加剤の配合量を異ならせることにより特色のある防錆組成物を調合することが可能であることも示された。

Claims (5)

  1. ヨウ素価130以上の油脂類を熱重合させた重合油類から選ばれた少なくとも1種の加熱重合乾性油を組成物全体に対して5〜55重量%と、
    天然ワックス類及び合成ワックス類から選ばれた少なくとも1種のワックス類、及び/又は、スルフォン酸塩類、カルボン酸塩類、脂肪酸エステル類、アミン塩類、酸化パラフィン塩類、酸化ワックス塩類の中から選ばれた少なくとも1種の防錆添加剤類を組成物全体に対して1〜50重量%とを、
    鉱物油系潤滑油基油類、合成潤滑油基材、液状飽和炭化水素混合物、植物油系半乾性油類及び植物油系不乾性油類から選ばれた少なくとも1種の溶媒により溶解又は分散させたことを特徴とする防錆組成物。
  2. 前記溶媒は、鉱物油系潤滑油基油類、合成潤滑油基材、液状飽和炭化水素混合物から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の防錆組成物。
  3. 105℃、3時間における不揮発分が90mass%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の防錆組成物。
  4. ヨウ素価130以上の油脂類から選ばれた少なくとも1種の乾性油を組成物全体に対して60重量%以下配合したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防錆組成物。
  5. 脱臭剤を添加したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の防錆組成物。
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