JP6133660B2 - 防錆組成物 - Google Patents

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本発明は防錆組成物に関し、特に自動車の車体の床裏、車体の足回り部品、車体の袋構造部および板合わせ部などに用いる防錆組成物に関する。
従来、自動車の車体の足回り部品や、車体のドア、ボンネットなどの袋構造部および板合わせ部に用いる防錆剤としては、ワックスと各種の添加剤をミネラルスピリットまたはその他の有機溶剤に溶解または分散させた組成物であるワックスタイプの防錆剤が使用されてきた。そのような防錆剤は多いもので70質量%を超える有機溶剤を含み、塗布後にその有機溶剤が大気中に揮発することにより乾燥皮膜が形成されるように設計されている。しかし、最近では環境問題などを考慮して大気に放出される有機溶剤を規制する動きもあるため、防錆剤の組成に含まれる有機溶剤を低減する試みがなされている。
例えば、特許文献1には、ヨウ素価130以上の乾性油を組成物全体に対して10〜60重量%と、特定のワックス類および/または防錆添加剤類を組成物全体に対して1〜50重量%とを、鉱物油系潤滑油基油類、合成潤滑油基材または液状飽和炭化水素混合物により溶解または分散させた、揮発する有機溶剤を10質量%以下にした防錆組成物が開示されている。また、特許文献2には、特許文献1と類似する組成を有する防錆組成物であって、乾性油に代えて、ヨウ素価130以上の油脂類を熱重合させた重合油類から選ばれた加熱重合乾性油を5〜60重量%用いた防錆組成物が開示されている。
特開2003−268574号 特開2006−16632号
従来の防錆組成物は、厚膜で塗布した場合には、塗布工程、自動車組み立て工程、あるいは車両搬送時などにおいて、乾燥が不十分であることなどに起因して、皮膜形成が完了する前に流動がおこって車体からタレが発生し、作業環境の汚染や他の車体への汚染を生じることがあった。
その原因の一つとして、従来、防錆組成物はスプレー塗布されることが多く、組成物の粘度を低く抑える必要があったため、低融点のワックス類を用いていることが挙げられる。低融点のワックスを用いた場合、有機溶剤や高粘度油などに溶解した場合に、高融点ワックスを用いた場合と比較して防錆組成物が低粘度となることが知られている。しかし、ワックスが低融点であるがゆえに、防錆組成物を塗布後にその融点を超える環境に置くと、組成物が流動性を有するようになり、タレを発生させてしまうと考えられる。
そこで、本発明は、揮発する有機溶剤を低く抑えながら、作業性および防錆性能に優れ、かつ厚膜で塗布した場合であってもタレを生じないような防錆組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、検討の結果、自動車の車体の床裏、車体の足回り部品、車体の袋構造部および板合わせ部などに用いるのに十分な作業性および防錆性能を備え、かつ塗布後に揮発する有機溶剤が少なく厚膜で塗布してもタレを生じない、優れた性能を有する防錆組成物の組成を見出した。本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)防錆添加剤、ワックス、硬化油および希釈剤を含む防錆組成物であって、さらにベントナイトを組成物全体に対して2〜6質量%含む、前記防錆組成物。
(2)防錆添加剤を組成物全体に対して12〜39質量%含む、(1)に記載の組成物。
(3)希釈剤を組成物全体に対して15〜58質量%含む、(1)または(2)に記載の組成物。
(4)ワックスを組成物全体に対して1〜15質量%含む、(1)〜(3)のいずれかに記載の組成物。
(5)硬化油がヨウ素価80以上の乾性油である、(1)〜(4)のいずれかに記載の組成物。
(6)ワックスがマイクロクリスタリンワックスまたはポリエチレン系もしくはポリプロピレン系の合成ワックスから選択され、融点が60〜130℃の範囲である、(1)〜(5)のいずれかに記載の組成物。
(7)希釈剤が流動パラフィンである、(1)〜(6)のいずれかに記載の組成物。
(8)防錆添加剤がスルホン酸塩、カルボン酸塩、アミン塩、脂肪酸エステル、酸化パラフィン塩、または酸化ワックス塩から選択される、(1)〜(7)のいずれかに記載の組成物。
(9)膜厚が200μm以上の防錆塗膜を形成するための、(1)〜(8)のいずれかに記載の組成物。
(10)(1)〜(8)のいずれかに記載の組成物を塗布することにより膜厚が200μm以上の防錆塗膜が形成された自動車部品。
本発明の防錆組成物は、塗布時の作業性および防錆性能に優れており、かつ塗布後に揮発する有機溶剤が少なく、さらには膜厚200μm以上の厚膜で塗布してもタレなどが生じることがない。本発明によれば、自動車部品、特に自動車の車体の床裏、車体の足回り部品、車体の袋構造部および板合わせ部などに用いるのに適した防錆組成物を提供することができる。
本発明の防錆組成物は、防錆添加剤、ワックス、硬化油および希釈剤を含み、さらにベントナイトを組成物全体に対して2〜6質量%、より好ましくは3〜6質量%、特に好ましくは3〜5質量%の範囲の量で含むことを特徴とする。ベントナイトは、アルミノシリケートからなる板状結晶が積み重なった層状構造を有するモンモリロナイトを主成分とした鉱物である。ベントナイトは、粒径が2〜3μmであるものが好ましい。ベントナイトを加えることで、防錆組成物の流動性を制御することができ、例えば組成物に含有されるワックスの融点を超えた高温下においても防錆皮膜が流動化してタレが発生することを防ぐことができる。
本発明の防錆組成物は、防錆添加剤を組成物全体に対して12〜39質量%の範囲の量で含むことが好ましい。防錆添加剤は、少なすぎると十分な防錆性が得られないことから、12質量%以上、特に18質量%以上、とりわけ25質量%以上とすることが好ましい。また、多すぎると塗布作業性に影響を与えるため、39質量%以下、特に37質量%以下、とりわけ35質量%以下とすることが好ましい。防錆添加剤としては、例えばスルホン酸塩(アルキルベンゼンスルホン酸塩、例えばカルシウム塩など)、カルボン酸塩(カルボン酸アミン塩など)、アミン塩、脂肪酸エステル、酸化パラフィン塩、または酸化ワックス塩を用いることができる。防錆添加剤の中には予め有機溶剤で希釈したものもあるが、本発明の組成物に用いる防錆添加剤は、揮発成分ができるだけ少ないものが好ましい。具体的には、オイルカットしたスルホン酸塩、脂肪酸エステル、酸化パラフィン塩、特にオイルカットしたスルホン酸塩および脂肪酸エステル類が好ましい。防錆添加剤は、一種を単独で、または複数種を混合して用いることができる。
本発明の防錆組成物は、硬化油を組成物全体に対して11〜24質量%、特に11〜19質量%、とりわけ13〜17質量%の範囲の量で含むことが好ましい。このような範囲とすることで、防錆皮膜の十分な乾燥性が得られ、かつ防錆組成物の粘度が高くなりすぎず作業性を低下させることもない。硬化油は、ヨウ素価が80以上であることが好ましい。硬化油の具体例としては、アマニ油、エノ油、桐油、麻実油、サフラワー油、オイチシカ油、イワシ油、ニシン油、脱水ひまし油、合成乾性油などの乾性油が挙げられる。これらの中でも、比較的入手が容易なアマニ油、桐油または脱水ひまし油が好ましい。硬化油は、一種を単独で、または複数種を混合して用いることができる。
本発明の防錆組成物は、ワックスを組成物全体に対して1〜15質量%、特に2〜13質量%、とりわけ3〜10質量%の範囲の量で含むことが好ましい。ワックスは、天然ワックスまたは合成ワックスを使用することができる。ワックスは融点が60〜130℃、特に80〜120℃の範囲であることが好ましい。ワックスは一種を単独で、または複数種を混合して用いることができる。
本発明の防錆組成物に利用可能な天然ワックスとしては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油などの植物油系ワックスや、みつろう、ラノリン、鯨ろうなどの動物系ワックス、また、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物油系ワックスや、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムなどの石油ワックスが挙げられ、中でもマイクロクリスタリンワックスが特に好ましい。
本発明の防錆組成物に利用可能な合成ワックスとしては、ポリエチレン系またはポリプロピレン系の合成ワックス、例えば、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックスなどが挙げられる。合成ワックスを用いる場合、合成ワックスの性質にも依存するが、防錆組成物全体におけるワックスの含有量を低減させることができ、例えば6質量%以下、さらには5質量%以下とすることができる。
本発明の防錆組成物は、希釈剤を組成物全体に対して15〜58質量%、特に24〜33質量%、とりわけ27〜31質量%、なかでも28〜30質量%の範囲の量で含むことが好ましい。前述したような防錆添加剤の量に対して希釈剤をこのような範囲とすることで、スプレー塗装による塗布作業性に優れた防錆組成物とすることができる。
希釈剤としては、例えば鉱物油系潤滑油基油類、合成潤滑油基材、液状飽和炭化水素混合物、植物油系半乾性油類、植物油系不乾性油類などを用いることができ、具体的には、鉱物油系潤滑油基油として、パラフィン系潤滑油基油、ナフテン系潤滑油基油など、合成潤滑油基材として、エステル類、ポリアルファオレフィン類、ポリアルキレングリコール類、ポリブテン類、アルキルジフェニルエーテル類などが、液状飽和炭化水素混合物として、流動パラフィンなどが、植物油系半乾性油として、大豆油、綿実油、ナタネ油、コメ油、ゴマ油、ヒマワリ油、トウモロコシ油などが、また植物油系不乾性油として、オリーブ油、落花生油、椿油などが挙げられる。希釈剤としては流動パラフィンが好ましく、特に40℃における動粘度が70mm/s程度である流動パラフィンが好ましい。希釈剤は一種を単独で、または複数種を混合して使用することができる。
本発明の防錆組成物は、さらにフィラーとして炭酸カルシウム、カオリンクレー、タルク、マイカ、およびその他従来公知の各種体質顔料を含んでいてもよい。フィラーは、例えば組成物全体に対して5〜15質量%、特に7〜13質量%、とりわけ9〜11質量%の範囲の量で用いることが好ましい。
また、本発明の防錆組成物は、必要に応じて加温型チクソ性付与剤を含んでいてもよい。本明細書において加温型チクソ性付与剤とは、一度加温して粘度を低下させた後に降温すると加温前よりも粘度が上昇する性質を組成物に付与する成分を意味する。加温型チクソ性付与剤としては、脂肪族アミンおよび脂肪酸アミドなどが挙げられる。加温型チクソ性付与剤は、例えば組成物全体に対して2〜5質量%、特に3〜5質量%の範囲の量で用いることができる。
本発明の防錆組成物は、自動車の車体の床裏、車体の足回り部品、車体の袋構造部、および板合わせ部などにスプレー塗布などにより用いるのに十分な作業性および防錆性能を備え、かつ揮発する有機溶剤が10質量%以下、より好ましくは5質量%以下であることを特徴とする。なお、本明細書において有機溶剤とは、炭化水素類(n−ヘキサンなど)ハロゲン化炭化水素類(トリハロメタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンなど)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン)や多環式芳香族炭化水素類(ベンゼン環を3個以上有する芳香族化合物、例えばベンゾ[a]ピレンなど)などの化合物、とりわけ自然環境や生体に有害である化合物を意味する。揮発する有機溶剤は、防錆組成物を110℃の環境下で1時間置いた際に揮発する有機化合物の質量を求めることにより、あるいは不揮発分の質量に基づいて求めることができる。本発明の防錆組成物は、110℃の環境下で1時間置いた際に不揮発分が95質量%以上、好ましくは97質量%以上である。
本発明の防錆組成物は、厚膜で塗布しても、含有するワックスの融点以上の高温環境下であってもタレを生じることがない。本発明の防錆組成物によれば、自動車の部品などに対して、膜厚200μm以上、特に300μm以上、とりわけ400μm以上の防錆皮膜を形成することができる。なお、本明細書において防錆組成物により形成される防錆皮膜の膜厚は、防錆組成物を塗布後、安定した皮膜が形成された後の該皮膜の膜厚を意味する。従って、本発明の防錆組成物は、鋼材などからなる自動車部品などに膜厚が200μm以上の防錆塗膜を形成するという用途に特に適している。本発明の防錆組成物によれば、膜厚が200μm以上の防錆皮膜が形成された自動車部品を提供することができる。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
1.防錆組成物の調製
表1に示した組成(単位:質量%)に従って原料を混合し、加熱して溶解させた後に攪拌機を用いてよく攪拌したものを常温まで冷却し、防錆組成物試料No.1〜30を得た。なお、試料No.12〜14で用いた加温型チクソ性付与剤は冷却後に混合した。試料No.15〜30で用いたベントナイトは、予め溶媒(流動パラフィン)に分散させたものを用いた。各成分の詳細は以下のとおりである。
防錆添加剤:ジアルキルベンゼンスルホン酸カルシウム
加温型チクソ性付与剤:ポリアルキレンポリアミン脂肪酸アミド
ベントナイト:平均粒径3μmの市販品
マイクロクリスタリンワックス:融点87℃の市販品
合成ワックス:融点110℃の市販品
硬化油:ヨウ素価80以上の乾性油である市販品
流動パラフィン:40℃における動粘度が70mm/sである市販品
なお、対照として、試料No.31は市販されている従来型揮発溶剤型の不揮発分50%の防錆ワックス、試料No.32は市販されている無溶剤型の防錆ワックスとした。
Figure 0006133660
2.防錆組成物の評価方法
(1)防錆試験
溶剤で油分を除去し乾燥させた70×150×0.8mmの冷延鋼板(JIS G 3141SPCC−SD)に、バーコーターを用いて防錆組成物試料を50μmの膜厚で塗布し、常温で72時間乾燥後、塩水噴霧試験機に入れ720時間の試験を行い、錆発生までの時間を評価した。評価基準は下記のとおりである。SS:720時間以上、S:480時間以上720時間未満、A:240時間以上480時間未満、B:240時間以下。
(2)乾燥後の皮膜状態
上記(1)と同様にして冷延鋼板に防錆組成物試料を50μmの膜厚で塗布し、常温で72時間乾燥後、指で皮膜に触れて評価した。評価基準は下記のとおりである。S:軟質膜で良好、B:硬質膜であり硬すぎるか軟質膜であり柔らかすぎる。
(3)皮膜硬化時間
上記(1)と同様にして冷延鋼板に防錆組成物試料を50μmの膜厚で塗布し、常温で72時間乾燥後、指で皮膜の硬化状態を確認しながら硬化時間を測定した。評価基準は下記のとおりである。S:塗布後72時間以内に硬化、A:塗布後120時間以内で硬化、B:硬化せず。
(4)塗布作業性
防錆組成物試料を50℃の液温に調整し、塗装用エアレスポンプを用いて塗出圧力6MPaで口径15/100インチのチップを用いてスプレーし、吐出性を観察した。評価基準は下記のとおりである。S:均一に霧化、A:やや不均一、B:不均一で斑状。
(5)膜厚保持性
溶剤で油分を除去し乾燥させた70×150×0.8mmの冷延鋼板(JIS G 3141SPCC−SD)に電着塗装した試験片を用意した。試験片の下部半面はマスキングし、上部半面にバーコーターを用いて防錆組成物試料を塗布した。膜厚が100μmから100μmピッチで600μmまでの塗装板を作成した。常温で4時間水平にして放置した後、マスキングを外して80℃の乾燥機内に30分間垂直にして放置し、タレが発生し始める膜厚を確認した。評価基準は下記のとおりである。S:膜厚500μm以上、A:膜厚200μm以上、B:膜厚100μmでタレ発生。
(6)初期耐水性
溶剤で油分を除去し乾燥させた70×150×0.8mmの冷延鋼板(JIS G 3141SPCC−SD)に、バーコーターを用いて防錆組成物試料を200μmの膜厚で塗布し、常温で4時間乾燥後、塗膜に20℃の水シャワーをかけて皮膜の状態を観察した。評価基準は下記のとおりである。S:異常なし、A:皮膜流失はないものの皮膜がゆず肌状化、B:皮膜流失。
(7)塗膜汚染性
自動車用上塗り塗装を施した塗装板の上に防錆組成物試料をスポイトで1mL滴下し、50℃の乾燥機内に240時間放置した後、防錆組成物試料を溶剤で湿らせた脱脂綿で軽く拭き取って除去し、塗装の変色および膨潤を観察した。評価基準は下記のとおりである。S:変色および膨潤なし、A:膨潤のみあり、B:変色あり。
3.評価結果
上記2(1)〜(7)の評価を表2にまとめた。評価Bが含まれるものは使用時に問題ありとし、評価A以上であれば使用可能な範疇であると認定した。
Figure 0006133660
ベントナイトを用いていない試料No.1〜14では、膜厚保持性において特に劣っており、いずれも実用に即しないと判断された。試料No.15〜30の結果から、十分な膜厚保持性を得るためにはベントナイト量は2〜6質量%とするのが適切であることがわかった。
防錆添加剤については、試料No.1〜30の結果から、12〜35質量%の範囲であれば防錆作用が認められ、かつ塗布作業性にも影響を与えないことがわかった。
硬化油については、試料No.7および8の結果から、添加することにより皮膜硬化時間の短縮硬化が得られることがわかった。
ワックスについては、マイクロクリスタリンワックスまたは合成ワックスのいずれを用いても膜厚保持性には大きな影響はないことがわかった。
加温型チクソ性付与剤については、試料No.9および12〜14の結果から、添加することにより初期耐水性向上効果が得られることがわかった。
総合的に判断すると、防錆組成物の組成としては、試料No.20〜22および26〜28の組成が好ましく、特に試料No.21、26および27の組成が好ましいことがわかった。

Claims (6)

  1. 防錆添加剤、マイクロクリスタリンワックスまたはポリエチレン系もしくはポリプロピレン系の合成ワックスから選択される融点が60〜130℃の範囲であるワックス、硬化油および希釈剤を含む防錆組成物であって、防錆添加剤を組成物全体に対して12〜39質量%含み、さらにベントナイトを組成物全体に対して2〜6質量%含み、
    ワックスを組成物全体に対して3〜13質量%含む、前記防錆組成物。
  2. 希釈剤を組成物全体に対して15〜58質量%含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 希釈剤が流動パラフィンである、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 防錆添加剤がスルホン酸塩、カルボン酸塩、アミン塩、脂肪酸エステル、酸化パラフィン塩、または酸化ワックス塩から選択される、請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 膜厚が200μm以上の防錆塗膜を形成するための、請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物を塗布することにより膜厚が200μm以上の防錆塗膜が形成された自動車部品。
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