JP3525540B2 - 接ぎ木ロボット - Google Patents

接ぎ木ロボット

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JP3525540B2
JP3525540B2 JP05258995A JP5258995A JP3525540B2 JP 3525540 B2 JP3525540 B2 JP 3525540B2 JP 05258995 A JP05258995 A JP 05258995A JP 5258995 A JP5258995 A JP 5258995A JP 3525540 B2 JP3525540 B2 JP 3525540B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は台木苗と穂木苗を自動的
に供給・切断・接合する接ぎ木苗製造用の接ぎ木ロボッ
トに関する。 【0002】 【従来の技術】本発明者らは操作性の優れた接ぎ木ロボ
ットを開発すべく、研究を重ね一連の特許出願(特願平
4−161515号、特願平6−308962号など)
を行った。前記本発明者らの開発した接ぎ木ロボットは
苗供給装置に配置された台木苗と穂木苗をそれぞれの切
断装置で切断し、切断された穂木と台木をこれらの接合
装置でクリップにより接合する装置であり、これらの操
作を自動的に行う接ぎ木ロボットである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前記本発明者らの開発
した接ぎ木ロボットの操作性に改良の余地があった。特
に、台木搬送装置および穂木搬送装置において、各苗の
胚軸把持の確実性が良くなく、切断位置が一定しない欠
点があり、接合率の向上に改善の余地があった。そこ
で、本発明の目的は操作性の優れた、接合率の向上した
接ぎ木ロボットを提供することである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は次の
構成によって達成される。すなわち、台木苗供給装置に
配置される台木苗および穂木苗供給装置に配置される穂
木苗をそれぞれ把持して搬送する台木搬送装置および穂
木搬送装置と、該搬送装置で搬送された台木苗及び穂木
苗の胚軸をそれぞれ斜めに切断するカッター刃を備えた
台木切断装置および穂木切断装置と、該切断装置で切断
され前記搬送装置で搬送された台木苗と穂木苗を接合す
接合装置とを設けた接ぎ木ロボットにおいて、前記
木搬送装置および穂木搬送装置のぞれぞれには、胚軸を
把持する一対の胚軸把持ハンドと、胚軸の切断個所近く
を把持する一対の胚軸補助ハンドを設け、前記カッター
刃の前記胚軸補助ハンド近くの通過軌跡を鉛直線に対し
カッター刃が斜めに通過するように設定し、前記胚軸
補助ハンドの前記カッター刃通過軌跡に近接する部位
に、該カッター刃通過軌跡に沿う傾斜面を形成した接ぎ
木ロボットである。好ましくは、前記胚軸補助ハンドの
カッター刃通過軌跡に沿う傾斜面を鉛直線に対してほぼ
25〜30°の傾斜角度にする。 【0005】 【作用】本発明の接ぎ木ロボットは、上記構成としたの
で、例えば穂木苗の胚軸把持用のハンド64で固定し
た様子を示す図5のように切断時に切断角度が一定し、
切断面の位置が変わらず、台木、穂木の切断面の合わせ
が良好になる。なお、胚軸の切断角度が鈍角であると、
切断面積が小さくなり、台木との接合性能が悪くなるの
で、鉛直線に対してほぼ25〜30°の傾斜角度で胚軸
を切断する場合が、最も活着性能が良い。 【0006】 【実施例】本発明の一実施例を図面と共に説明する。ま
ず、台木苗と穂木苗の接合を自動的に行う接ぎ木ロボッ
トの概略を説明する。本実施例の接ぎ木ロボットの上面
図を図1(天板を外した図)に、その部分(接木部)拡
大図を図2に、前面図を図3に、側面図を図4にそれぞ
れ示す。本実施例の接ぎ木ロボットの接合苗作製のため
の機構は図1に示すようにクリップフィーダ部1と接木
部2からなり、接木部2は台木部3と穂木部5および接
合部6からなっている。 【0007】クリップフィーダ部1のクリップボウル7
外周からクリップガイドレール9を設け、その先端部に
接木部2を隣接させる。また、台木と穂木の各々を把
持、搬送するためのそれぞれの搬送装置18、24を接
木部2の天板15(図3)に懸架している。図1に示す
接木部2部分の拡大図を図2に示すが、台木部3は台木
苗供給装置17と台木搬送装置18および台木切断装置
19からなり、また、穂木部5も同様に穂木苗供給装置
21、穂木搬送装置22、穂木切断装置23からなって
いる。 【0008】台木苗供給装置17に人手により供給され
た台木苗はハンド76、77に把持される。そして、ハ
ンド76、77に把持された台木苗は図1の矢印(イ)
の方向に回転する台木搬送装置18により台木切断装置
19の位置(切断位置)まで搬送され、ここで、切断装
置19が回転してそのカッター刃により台木苗の胚軸を
斜めに切り落とす。台木切断装置19は先端にカッター
刃を取り付けた回転式カッターであり、図1、図4の矢
印(ハ)方向に回転する。切断された台木は矢印(ロ)
方向に搬送され、接木部2で接合部6の接合装置25
(図2、図3参照)で穂木と接合される。 【0009】また、同様に人手により穂木苗供給装置2
1の穂木苗供給板14に供給された穂木苗は穂木搬送装
置22により矢印(ニ)方向(図1参照)に搬送され、
切断位置で矢印(ヘ)方向(図1、図4参照)に回転す
る穂木切断装置23によりその胚軸部分より上の組織を
残して、一部胚軸部と根部が切り落とされる。そして、
子葉部分を持つ穂木は矢印(ホ)方向に搬送され、接木
部2において台木と、クリップフィーダ部1から供給さ
れるクリップで接合され、接合苗は適宜の方法で鉢に移
植される。 【0010】次に、台木苗供給装置17と台木搬送装置
18の説明をする。まず、台木苗供給装置17について
説明する。台木苗供給装置17と台木搬送装置18の正
面図を図6に示す。本実施例の台木苗供給装置17には
台木苗胚軸把持ハンド76と子葉除去ハンド77と一対
のハンド76を開閉する胚軸把持ハンドシリンダ76a
と一対のハンド77の開閉用の子葉除去ハンドシリンダ
77aとハンド77を上下方向に移動させるための昇降
シリンダ80が設けられ、さらに台木苗子葉除去ハンド
77の下方に上側胚軸規制板78aと胚軸把持ハンド7
6の下方に下側胚軸規制板78bとがあり、またハンド
77の一方に固定された胚軸引き起こし板82も設けら
れている。 【0011】一対の台木苗胚軸把持ハンド76は人手に
より供給される台木苗の根鉢近くの胚軸を把持するため
のもので、一対の子葉除去ハンド77は胚軸の把持後
に、該ハンド77を上下方向に昇降させることで、切断
時に邪魔になる子葉の除去を行うためのものである。ま
た、一対の苗検出センサ81を胚軸把持ハンド76と子
葉除去ハンド77の間に配置してあり、例えば、ナス科
の台木苗を供給する場合に、台木苗が細い場合でも、台
木苗がその供給装置17のハンド76、77に把持され
ているか否か、接ぎ木ロボット自身で確認することがで
きる。 【0012】ここで、台木苗供給装置17の要部のみを
示す図7(図7(a)は接ぎ木ロボットの側面図、図7
(b)は子葉除去ハンド部分と胚軸規制板部分を苗の挿
入方向から見た図)と図8(図8(a)は子葉除去ハン
ド部分を上から見た図、図8(b)は台木の供給時の上
側胚軸規制板と下側胚軸規制板部分の斜視図)と図9を
用いて、本実施例の特徴を説明する。図9は胚軸引き起
こし板が苗を起こす様子を示す図である。 【0013】台木苗供給装置17には台木苗胚軸把持ハ
ンド76と子葉除去ハンド77と一対のハンド76を開
閉する胚軸ハンドシリンダ76aと一対のハンド77の
開閉用の子葉除去ハンドシリンダ77aとハンド77を
シリンダ取付板77b(図7参照)を介して上下方向に
移動させるための昇降シリンダ80があるが、その他に
上側胚軸規制板78aと下側胚軸規制板78bが一対の
子葉除去ハンド77を橋渡しするように配置され、さら
にハンド77の一方に固定された胚軸引き起こし板82
も設けられている。また、上側胚軸規制板78aには台
木苗が供給されたことを検出して、両ハンド76、77
の駆動制御をするための台木苗検出センサ81を設けて
ある。 【0014】一対の台木苗把持ハンド76は人手により
供給される台木苗の根鉢近くの胚軸を把持するためのも
ので、一対の子葉除去ハンド77は胚軸の把持後に、該
ハンド77を上下方向に昇降させることで、切断時に邪
魔になる子葉を除去するためのものである。一対の台木
苗胚軸把持ハンド76と一対の子葉除去ハンド77の先
端が開き、この一対のハンド76、77間に台木苗の胚
軸を受け入れた後に、閉じてこれを把持し、その後、子
葉除去ハンド77は台木苗を上下方向にスライドさせて
胚軸を鉛直方向に固定支持する。この子葉除去ハンド7
7の上下方向へのスライドは昇降シリンダ80で行われ
るが、胚軸を把持したまま、スライドさせるために、該
ハンド77の内側には胚軸把持用のハンド溝(図示せ
ず)を設けても良い。このハンド溝が胚軸を把持する時
にできる円が台木苗の胚軸径と略同径になるようにして
おく。そして、子葉除去ハンド77が台木苗を受け取る
際には、ハンド溝により確実に台木苗の胚軸を把持する
ことができる。また、台木苗を把持した後に子葉除去ハ
ンド77をスライドさせるので、台木搬送装置18に受
け渡す位置では胚軸把持ハンド76と子葉除去ハンド7
7の間の胚軸にある不要な子葉はそり落とされ、この両
ハンド76、77間に十分な間隔A(図7参照)がで
き、この部分で台木搬送装置18の胚軸把持ハンド37
が胚軸を確実に把持することができると同時に、切断装
置19による切断もスムーズに行える。 【0015】こごで、胚軸把持ハンド76と子葉除去ハ
ンド77の各々の把持圧力に差を設け、胚軸把持ハンド
76の把持圧力より、子葉除去ハンド77の把持圧力が
小さくなるようにすると、子葉除去ハンド77を上下方
向にスライドしても、台木苗の胚軸把持ハンド76によ
る把持位置は動かない。そのため、台木苗の切断位置が
常に一定とすることができる。また、子葉除去ハンド7
7の把持圧力の調整により、胚軸を損傷しないように、
不要な子葉を除去することができる。 【0016】また、人手により台木苗供給装置17に供
給される台木苗が傾いた場合または台木苗が軟弱で直立
しない場合、子葉除去ハンド77が昇降した時に苗が曲
がり、台木搬送装置で苗を把持する時、斜めになり、台
木苗を切断する時の切断高さがバラツキ、接合不良の原
因になる。そこで、本実施例では、子葉除去ハンド77
のいずれかの一方にその端部が取り付けられ、かつ苗の
供給サイドの奥側の部位で、ほぼ台木の胚軸に接する位
置に胚軸引き起こし板82を設けて、子葉除去ハンド7
7が上昇する時に、この胚軸引き起こし板82で台木の
傾きを直し、胚軸を真っすぐに引き起こして、台木苗の
把持性能と切断性能を向上させることができる。また、
同様に、胚軸引き起こし板82で軟らかい苗の傾きも矯
正できる。さらに、胚軸引き起こし板82は台木苗を供
給装置17に供給する時、当たりとなるので、挿入作業
が容易になる。また、下側胚軸規制板78bは図8
(b)に示すように台木苗挿入時の胚軸当たり面となる
溝を先端部の中央部分に持ち、上側胚軸規制板78aも
同様の構造であるので、図8(b)に示すように台木苗
を供給装置17に供給する時の当たりとなる。 【0017】また、子葉除去ハンド77で子葉を除去し
た時に、確実に子葉を除去するために、図9に示すよう
に台木子葉除去ハンド77の適宜の部位に子葉除去ノズ
ル73を設けても良い。こうして、台木子葉除去ハンド
77が上昇して子葉を除去したときに、除去された子葉
がハンド77上に残り、台木苗を台木搬送装置18の台
木胚軸把持ハンド37などに受け渡す際に、残った子葉
が該ハンド37にかみこんだり、接合時に子葉が穂木と
の接合面に入るなどの不具合が発生することはなくな
る。子葉除去ノズル73は、天板15(図6参照)等に
固定し、除去した子葉を吹き飛ばすように設けても良
い。 【0018】穂木苗供給装置21には、一対の把持ハン
ド67(図3参照)が設けられているだけで、図示して
ないが、この把持ハンド67もエアーアクチュエータで
開閉制御される。台木苗と穂木苗は台木苗供給装置17
と穂木苗供給装置21のそれぞれ苗把持ハンドから台木
搬送装置18と穂木搬送装置22に受け渡される。 【0019】次に、台木搬送装置18と台木切断装置1
9について、主に図3、図10、図11により説明をす
る。図10は台木部3側の切断装置19と台木搬送装置
18を接ぎ木ロボットの台木部側の側壁方向から見た側
面図である。また、図11(図11(a)は接ぎ木ロボ
ット上方から見た図、図11(b)は接ぎ木ロボット側
面から見た図)に示すように台木胚軸補助ハンド39に
も台木胚軸把持面に胚軸長手方向に切欠き39aを設け
てある。 【0020】台木搬送装置18の台木搬送用回転アクチ
ュエータ29は天板15に支持され、該アクチュエータ
29の下部には台木搬送アーム支持体30が該アクチュ
エータ回転軸31を中心に回転自在に支持されている。
台木搬送アーム支持体30には、該支持体30に支持さ
れた台木搬送アーム押出シリンダ33、該シリンダ33
に固定された台木搬送アーム34と該搬送アーム34先
端の台木把持部(一対の台木胚軸把持ハンド37と台木
根鉢把持ハンド38)が設けられている。前記ハンド3
7、38はそれぞれエアシリンダ37a、38aにより
台木を把持するように開閉制御される。台木苗供給装置
17の台木苗のセット位置まで押し出された台木搬送ア
ーム34先端の台木胚軸把持ハンド37と台木根鉢把持
ハンド38が作動して前記両ハンド37、38が台木苗
を把持する。台木胚軸把持ハンド37と台木根鉢把持ハ
ンド38の作動と同時に台木搬送用回転アクチュエータ
29も作動して、前記ハンド37、38で把持した台木
苗を切断位置まで搬送する。 【0021】また、一対の台木胚軸補助ハンド39が台
木搬送アーム支持体30に固定される支持板40に支持
され、アクチュエータ41内のエアシリンダ(図示せ
ず)により開閉される。台木苗供給装置17のハンド7
6、77(図6参照)に把持された台木苗の位置まで押
し出された台木搬送アーム34先端の台木胚軸把持ハン
ド37と台木根鉢把持ハンド38が作動して前記両ハン
ド37、38が台木苗を把持する。 【0022】台木胚軸把持ハンド37と台木根鉢把持ハ
ンド38の作動と同時に台木搬送用回転アクチュエータ
29も作動して、前記ハンド37、38で把持した台木
苗を切断位置まで搬送する。切断位置では台木搬送アー
ム34が引っ込んで、その時台木胚軸補助ハンド39が
胚軸を把持する。 【0023】台木胚軸補助ハンド39のカッター刃通過
面の形状は台木切断時に台木切断装置19のカッター刃
116の回転軌跡と接するような形状として、切断時苗
の位置決めが不安定になりやすいのを防ぎ、胚軸を固定
する。好ましくは、このカッター刃通過面の形状を鉛直
線に対してほぼ25〜30°の傾斜角度にする。胚軸の
切断角度が鈍角であると、切断面積が小さくなり、後述
するクリップ123(図14参照)の台木との接合性能
が悪くなるので、前記25〜30°の傾斜角度で胚軸を
切断する場合が、最も活着性能が良い。したがって、台
木切断装置19のカッターアーム115の回転軌跡が前
記台木胚軸補助ハンド39のカッター刃通過面の形状に
沿うように、カッターアーム115の回転軸を設置する
必要がある。また、図11に示すように、一対の台木胚
軸補助ハンド39の胚軸当接面にはそれぞれ溝39aを
設けておくと、なお、切断時の保持力が増す。 【0024】また、台木胚軸(茎)の把持を確実にする
ために、一対の胚軸把持ハンド37の台木胚軸把持面に
胚軸長手方向と胚軸太さ方向にそれぞれ切欠き(図示せ
ず)を設けてある。胚軸把持ハンド37の切欠きはウリ
科に比べて硬いナス科植物の胚軸(茎)が胚軸把持ハン
ド37の把持面ですべらないようにすることができる。
さらに、該胚軸把持ハンド37の下方には、重い根鉢を
把持するために台木根鉢側面に沿う形状の一対の把持面
を備えた一対の根鉢把持ハンド38がある。 【0025】次に、台木切断装置19を図10により説
明する。なお、切断装置19、23は台木部3、穂木部
5にそれぞれ設けられているが、両方に共通する機構か
らなるものである。カッター駆動シリンダ99(図12
参照)は鉛直方向に向いた支柱112に支持されてい
て、その回転軸113にカッターアーム115が取り付
けられている。このカッターアーム115の先端に該ア
ーム115と直交する方向に切断軌跡を有するカッター
刃116の支持部117が取り付けられている。カッタ
ーアーム115へのカッター刃支持部117の取り付け
位置の調整はカッターアーム115に設けられた調整ボ
ルト118等の調整具で行う。また、カッター駆動用モ
ータ114の取り付け高さの調整は支柱112に設けら
れたネジ119と長孔を備えた調整板120との調整具
で行う。 【0026】また、カッターアーム115にはカッター
刃116が胚軸に当たる前にカッター刃116の回転軌
跡内にある台木苗の胚軸を台木搬送装置18側に押しつ
けるための台木押さえ具121が設けられている。さら
に、カッター刃116を洗浄するための洗浄装置である
スポンジを収納したスポンジケース110も設けられて
いる。 【0027】本実施例では切断装置19、23は回転形
式のものを説明したが、本発明では本出願人の特許出願
発明(特願平6−241324号)に記載したような、
構成としても良い。すなわち、図示していないが、台木
切断装置19、23は接ぎ木ロボット基体の支柱112
に取り付けられた平行四辺形の形のカッターブラケット
の鉛直方向に対して傾斜した方向に設けられている一辺
にカッター刃を固定したものを用い、搬送装置18、2
2の回転搬送時に台木苗または穂木苗の胚軸部分を切断
する形式のものを用いても良い。また、台木切断装置1
9、23のカッター刃部分をスライド可能な構成として
搬送装置18、22の回転搬送時に台木苗または穂木苗
の胚軸部分を切断する形式のものを用いても良い。 【0028】次に穂木搬送装置22と穂木切断装置23
の説明をする。図3、図12、図13に示すように、穂
木搬送装置22は穂木搬送用回転アクチュエータ51と
該アクチュエータ51の下部の穂木搬送アーム支持体5
2が該アクチュエータ回転軸53を中心に回転自在に支
持されている。穂木搬送アーム支持体52には、該支持
体52に支持された穂木搬送アーム押出シリンダ55、
該シリンダ55により伸縮される穂木搬送アーム56と
該搬送アーム56先端には穂木胚軸把持ハンド59が設
けられている。前記ハンド59は穂木搬送アーム56先
端に設けられたアクチュエータ(図示せず)により穂木
を把持するように開閉制御される。また、穂木搬送アー
ム56は押出量調整シム60により、その押し出し量が
調整され、搬送アーム押出シリンダ55で押し出され
る。 【0029】穂木搬送アーム支持体52の下部に設けら
れたアーム61の先端にはエアシリンダ62が設けら
れ、そのエアシリンダ62により胚軸補助ハンド64が
穂木の胚軸切断時の胚軸の支持を確実にし、胚軸の切断
も確実に行うことができる。また、胚軸補助ハンド64
のカッター刃の通過面の形状は穂木切断時に穂木切断装
置23のカッター刃96の回転軌跡と接するような形状
として、さらに図13に示すように、一対のハンド64
の胚軸当接面に溝64aを設けておき、これで胚軸を挟
み込むと切断時苗の位置決めが不安定になりやすいのを
防ぎ、胚軸を固定することができる。好ましくは、この
カッター刃通過面の形状を鉛直線に対してほぼ25〜3
0°の傾斜角度にする。胚軸の切断角度が鈍角である
と、切断面積が小さくなり、台木との接合性能が悪くな
るので、前記25〜30°の傾斜角度で胚軸を切断する
場合が、最も活着性能が良い。 【0030】したがって、穂木切断装置23のカッター
アーム95の回転軌跡が前記穂木胚軸把持ハンド59の
カッター刃通過面の形状に沿うように、カッターアーム
94の回転軸を設置する必要がある。 【0031】また、穂木切断装置23も台木切断装置1
9と同様の構造からなり、カッター駆動用モータの回転
軸93、カッターアーム94、カッター刃支持台95、
カッター刃96、カッター刃調整ネジ97、長穴98、
調整ネジ99、カッター刃96の洗浄装置100などが
ある。また、カッタアーム94には胚軸の切断の邪魔に
ならないように、カッター刃96が胚軸に当たる前にカ
ッター刃96の回転軌跡内にある苗の子葉(切り落とす
子葉)などを払いのけるためのローラ101が設けられ
ている。 【0032】本実施例の接ぎ木ロボットにおいて、自動
運転の終了時に台木切断装置19、穂木切断装置23の
両カッター刃116、96をそれぞれのカッター洗浄装
置110、100のクリーニングポットに入れて洗浄す
るが、それ以外にも、穂木苗、台木苗が接ぎ木ロボット
で検出されない時にも、両カッター刃116、96をそ
れぞれクリーニング操作を行う。 【0033】自動運転の終了時だけでなく、穂木苗、台
木苗の無検出時にもカッター刃116、96を洗浄する
理由は、接ぎ木作業中に苗を供給しないいで、苗の切断
途中のままでの接ぎ木ロボットが停止状態であると、カ
ッター刃116、96に苗の樹液が固着し、カッター刃
116、96の切れ味が悪くなるので、これを防ぎ、常
にカッター刃116、96をきれいにすると共に、その
寿命を長く保つためである。なお、穂木切断装置23の
カッター刃96は、図12に示す上側の位置から下側の
カッター洗浄装置100のある位置に下がった後、クリ
ーニングポットに入るようになっている。 【0034】本実施例では切断装置19、23は回転形
式のものを説明したが、本発明では本出願人の特許出願
発明(特願平6−241324号)に記載したような、
構成としても良い。すなわち、図示していないが、台木
切断装置19、23は接ぎ木ロボット基体の支柱に取り
付けられた平行四辺形の形のカッターブラケットの鉛直
方向に対して傾斜した方向に設けられている一辺にカッ
ター刃を固定したものを用い、搬送装置18、22の回
転搬送時に台木苗または穂木苗の胚軸部分を切断する形
式のものを用いても良い。また、台木切断装置19、2
3の切断刃部分をスライド可能な構成として搬送装置1
8、22の回転搬送時に台木苗または穂木苗の胚軸部分
を切断する形式のものを用いても良い。 【0035】次にクリップ供給装置とクリップ接合装置
について図14に示す。クリップ供給装置のクリップフ
ィーダ部1(図1参照)はクリップボウル7の内面に沿
って螺旋状の上昇路を持つ振動型のパーツフィーダにク
リップ123の取手部123aの両端部をガイドする溝
を形成した振動トラフからなるクリップガイドレール9
を接続して、そのガイドレール9の先端は接ぎ木部2に
臨むクリップ掛け装置124が接続している。図14に
はクリップガイドレール9に接続するクリッブ掛け装置
124(=クリップ接合装置25)の要部上面図を示
す。 【0036】図14に示すように、このガイドレール9
の先端は接ぎ木部2の台木と穂木の接合部6(図1参
照)の直前で前記クリップ123の取手部123aの両
端部のガイド間隔を狭め、クリップ123の把持部12
3bを開放するための狭窄ガイドレール125が接続し
ている。ここで把持部123bを開放した状態で前進し
たクリップ123(図14(a))が台木と穂木の接合
位置に来ると、クリップ開閉具126がクリップ123
の取手部123aの付勢を開放する方向に移動して(図
14(b))、把持部123bにより台木と穂木を接合
状態に保つ。 【0037】また、本実施例の接ぎ木ロボットの作動シ
ーケンスは図15に開示したとおりであり、本発明の接
ぎ木ロボットの台木部3および穂木部5の各装置の作動
タイムチャートについては、図16および図17に開示
したとおりである。 【0038】また、本実施例の上記接ぎ木ロボットはコ
ンパクトパッケージ仕様になっているため、胚軸ハンド
などの各駆動部分を駆動させるためのコンプレッサーや
ドライヤーという発熱源により接ぎ木ロボット内部の温
度上昇が起こる。そのため前記コンプレッサーの限界温
度である40℃をオーバーするおそれがあるので、図1
8に示すように、接ぎ木ロボット本体に二つの吸気口1
30と排気ファン131を設け、最も効率的に接ぎ木ロ
ボット内部の温度を低下させ、接ぎ木ロボットの排熱性
を向上させてコンプレッサの限界温度を守る。 【0039】 【発明の効果】本発明によれば、切断時に切断角度が一
定し、切断面の位置が変わらず、台木、穂木の切断面の
合わせが良好になって、台木との接合性能が良くなり、
接ぎ木の活着性能も良くなる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の一実施例の接ぎ木ロボットの上面
図。 【図2】 本発明の一実施例の接ぎ木ロボットの接ぎ木
部の上面図。 【図3】 本発明の一実施例の接ぎ木ロボットの接ぎ木
部の前面図。 【図4】 本発明の一実施例の接ぎ木ロボットの接ぎ木
部の側面図。 【図5】 本発明の一実施例の接ぎ木ロボットによる穂
木苗の胚軸切断部分の拡大図。 【図6】 本発明の一実施例の接ぎ木ロボットの台木苗
供給装置と台木搬送装置の接ぎ木ロボットの正面から見
た図。 【図7】 本発明の一実施例の接ぎ木ロボットの台木把
持部を中心とした台木苗供給装置の一部側面図(図7
(a))、図7(a)のA−A線視図(図7(b))。 【図8】 本発明の一実施例の接ぎ木ロボットの台木苗
供給装置の一部を上方から見た図(図8(a))と胚軸
規制板部分の斜視図(図8(b))。 【図9】 本発明の一実施例の接ぎ木ロボットの台木苗
供給装置の胚軸引き起こし板が苗を起こす様子を示す
図。 【図10】 本発明の一実施例の接ぎ木ロボットの台木
搬送装置と台木切断装置の側面図。 【図11】 図10の台木胚軸補助ハンドの底面図(図
11(a))と側面図(図11(b))。 【図12】 本発明の一実施例の接ぎ木ロボットの穂木
搬送装置と穂木切断装置の側面図。 【図13】 図12の穂木胚軸補助ハンドの底面図(図
13(a))と側面図(図13(b))。 【図14】 本発明の一実施例の接ぎ木ロボットのクリ
ップ掛け装置の上面図。 【図15】 本発明の一実施例の接ぎ木ロボットの作動
シーケンスを示す図。 【図16】 本発明の一実施例の接ぎ木ロボットの台木
部のタイムチャートを示す図。 【図17】 本発明の一実施例の接ぎ木ロボットの穂木
部のタイムチャートを示す図。 【図18】 本発明の接ぎ木ロボット本体の吸気口と排
気ファンを説明する図。 【符号の説明】 1…クリップフィーダ部、2…接木部、3…台木部、5
…穂木部、6…接合部、9…クリップガイドレール、1
5…天板、17…台木苗供給装置、18…台木搬送装
置、19…台木切断装置、21…穂木苗供給装置、22
…穂木搬送装置、23…穂木切断装置、39…台木胚軸
補助ハンド、59…穂木胚軸把持ハンド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大越 崇博 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (56)参考文献 特開 平6−38630(JP,A) 特開 平6−292457(JP,A) 特開 平6−319375(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 1/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 台木苗供給装置に配置される台木苗およ
    び穂木苗供給装置に配置される穂木苗をそれぞれ把持し
    て搬送する台木搬送装置および穂木搬送装置と、該搬送
    装置で搬送された台木苗及び穂木苗の胚軸をそれぞれ斜
    めに切断するカッター刃を備えた台木切断装置および穂
    木切断装置と、該切断装置で切断され前記搬送装置で搬
    送された台木苗と穂木苗を接合する接合装置とを設けた
    接ぎ木ロボットにおいて、前記 台木搬送装置および穂木搬送装置のぞれぞれには
    胚軸を把持する一対の胚軸把持ハンドと、胚軸の切断個
    所近くを把持する一対の胚軸補助ハンドを設け、前記カ
    ッター刃の前記胚軸補助ハンド近くの通過軌跡を鉛直線
    に対してカッター刃が斜めに通過するように設定し、前
    記胚軸補助ハンドの前記カッター刃通過軌跡に近接する
    部位に、該カッター刃通過軌跡に沿う傾斜面を形成した
    ことを特徴とする接ぎ木ロボット。
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