JP3435727B2 - 接木ロボット - Google Patents

接木ロボット

Info

Publication number
JP3435727B2
JP3435727B2 JP10908993A JP10908993A JP3435727B2 JP 3435727 B2 JP3435727 B2 JP 3435727B2 JP 10908993 A JP10908993 A JP 10908993A JP 10908993 A JP10908993 A JP 10908993A JP 3435727 B2 JP3435727 B2 JP 3435727B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rootstock
cutting
scion
cotyledon
seedling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10908993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06319375A (ja
Inventor
洋一 井戸
晴樹 大月
弘践 上谷
光一 津賀
和彦 脇長
賢一 新田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP10908993A priority Critical patent/JP3435727B2/ja
Publication of JPH06319375A publication Critical patent/JPH06319375A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3435727B2 publication Critical patent/JP3435727B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は台木苗と穂木苗を自動的
に供給・接木する接木苗製造用ロボットに関し、特に台
木苗の切断を容易にするための台木搬送装置と台木切断
装置の改良に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の接木苗製造用のロボットは例えば
実開平3−27933号公報、実開平4−49935号
公報等に開示されているような装置が知られている。前
記公報記載の接木ロボットは、円盤台の外周部に放射状
に複数個設けられた苗支持孔に予め配置された台木苗お
よび同一構造の円盤台に配置された穂木苗をそれぞれ3
60度回転させながら、該円盤台に隣接して、やはり3
60度の回転をする台木処理円盤部および穂木処理円盤
部にそれぞれ突出して設けられる固定ハンドに一つずつ
各苗を受け渡し、各苗処理円盤部がそれぞれ所定角度回
転した位置で、切断装置で台木苗および穂木苗をそれぞ
れ切断し、これらの苗をさらに所定角度回転させて台木
と穂木が接合できる位置に回転搬送させ、台木と穂木を
クリップで接合する装置である。本発明者らは先に、前
記従来の接木ロボットを改良して、使いがっての良い接
木ロボットについて発明して一連の特許出願をした(特
願平4−161512号、特願平5−6753号、特願
平5−77896号等)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前記本発明者らの開発
した前記接木ロボットにおける台木搬送装置は図14に
示すように胚軸背当て用の円筒ローラ41の上方に位置
するように支持アーム45にL字状の子葉ささえ板42
を設けていた。図14(a)は正面図、図14(b)は
図14(a)の矢印A方向から見た側面図である。この
L字状の子葉ささえ板42がないと、台木の子葉40a
が開いている場合に切断時に切り落とすべき本葉40b
の一部が切断されずに接木苗側に残ることがあったの
を、子葉ささえ板42で子葉40aの規制を行うこと
で、台木の子葉40aが開いても閉じても同じようにき
れいに切断することができるように改良したものであっ
た。また、子葉ささえ板42は台木苗を深切りに調整し
た場合でも、接木苗側に残った子葉40aをささえてい
るため、穂木との接合時に子葉40aが垂れ下がって、
接合ミスをなくす機能もあった。 【0004】しかし、子葉ささえ板42を設けても、接
木側に残す方の子葉40aの一部を図14(a)の破線
のように切ってしまうことがあった。これは、台木の子
葉40aの展開角度、湾曲度合などが一様でないことお
よび台木の子葉40aが切断時にはフリーであるため切
断時に切断装置の切断刃の軌跡内に入り込むことがある
ことによる。切断時にカッタ軌跡内にある子葉40aの
一部が切傷されること、切傷された接木苗は順化不良を
招き易くなり、しかも、接木苗としての商品品質に欠け
る。また、胚軸背当て用の円筒ローラ41は台木の子葉
展開基部40cの直ぐ下方の胚軸に当接するように構成
されていた。そのため、本葉40bが大きく成っている
場合または胚軸が細くて剛性が低い場合等には、切断時
に台木上部が切断装置の反対側にしなって、図14
(a)に示すスペースDに本葉が逃げてしまい、本来接
木側に残すべきでない本葉40bを切り取ることができ
ずに接木側に残すことがあった。 【0005】そこで、本発明は前記本発明者らの開発し
た前記接木ロボットをさらに改良して、より使い勝手の
良い接木ロボットを提供することを目的とする。詳細に
は、本発明は接木ロボットの台木苗の搬送装置を操作性
の優れたものにすることを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者の上記目的は次
の構成によって達成される。すなわち、台木供給装置に
配置される台木苗および穂木供給装置に配置される穂木
苗を各々の苗の搬送装置で、各々の切断位置まで搬送
し、それぞれ切断した台木苗と穂木苗をさらに各々の搬
送装置で接合位置まで搬送して接合する接木ロボットに
おいて、台木搬送装置に台木胚軸背当て用ローラを設
け、該台木胚軸背当て用ローラを台木苗に接触させた状
態で、台木苗の胚軸に対して斜め方向に胚軸を切断する
ように台木切断装置を配置し、切断装置側に子葉を押し
て苗をたわませる子葉持ち上げ具(子葉持ち上げローラ
122)を設けると共に、台木胚軸背当て用ローラと台
木切断装置の切断軌跡との上下位置関係を変更できる調
整具(調整ネジ)を設けたことを特徴とする接木ロボッ
トである。 【0007】 【作用】本発明によれば、台木苗の胚軸を台木胚軸背当
て用ローラより支えた状態で台木切断装置により台木
苗を切断するので、台木切断装置の作動により胚軸が上
下に移動しようとすると、その移動をある程度許容する
ため、台木苗の切断位置にクラック等が生じるのを抑え
ることができ、適切な切断面が得られ、苗の接合を良好
に行える。また、台木切断装置による台木苗の切断時に
は、調整具(調整ネジ)により台木胚軸背当て用ローラ
(円筒ローラ41)と台木切断装置の切断軌跡とを近づ
けて高精度で適正な位置関係にすることができるので、
子葉持ち上げ具(ローラ122)により接ぎ木側に残す
子葉を切断装置の切断軌跡の外に適正に押し出すことが
できるため、確実に子葉一枚と本葉を確実に切り落とす
ことができ、穂木との接合率が向上する。 【0008】 【実施例】本発明の実施例を以下、図面と共に説明す
る。本実施例の接木ロボットの上面図を図1(天板を外
した図)に、その部分(接木部)拡大図を図2に、前面
図を図3に、側面図を図4にそれぞれ示す。接木ロボッ
トはクリップフイーダ部1と接木部2からなり、接木部
2は台木部3と穂木部5および接合部6からなってい
る。クリップフィーダ部1のクリップボウル7外周から
クリップガイドレール9を設け、その先端部に接木部2
を隣接させる。また、台木と穂木の各々を把持、搬送す
るためのそれぞれのロボットマニュピュレータ10、1
1および苗供給板13、14を接木部2の天板15(図
3)に懸架している。一枚の天板15に全てのムーブメ
ントを組み付けたため、寸法精度がよくなる。また、天
板15は接木ロボットのカバーと強度部材の役割を果た
しており、台木と穂木の切断カスの飛散を防ぐ。図1の
接木部2部分の拡大図を図2に示す。台木部3は台木苗
供給装置17と台木搬送装置18および台木切断装置1
9からなり、また、穂木部5も同様に穂木苗供給装置2
1、穂木搬送装置22、穂木切断装置23からなってい
る。 【0009】台木苗供給装置17に人手により供給され
る台木苗は図1の矢印(イ)の方向に回転する台木搬送
装置18により台木切断装置19の位置(切断位置)ま
で搬送され、ここで、切断装置19が回転して(図4参
照)その切断刃により台木苗の子葉を一枚残して、その
他の子葉部分は切り落とされる。台木切断装置19は先
端に切断刃を取り付けた回転式カッターであり、図1、
図4の矢印(ハ)方向に回転する。切断されて子葉を一
枚残した台木は矢印(ロ)方向(図1参照)に搬送さ
れ、接木部2で接合部6の接合装置25(図2、図3参
照)で穂木と接合される。また、同様に人手により穂木
苗供給装置21に供給された穂木苗は穂木搬送装置22
により矢印(ニ)方向(図1参照)に搬送され、切断位
置で矢印(ヘ)方向(図1、図4参照)に回転する穂木
切断装置23によりその胚軸部分より上の組織を残し
て、一部胚軸部と根部が切り落とされる。そして、子葉
部分を持つ穂木は矢印(ホ)方向(図1参照)に搬送さ
れ、台木と接木部2において、クリップフィーダ部1か
ら供給されるクリップで接合され、接木操作が完了し、
接木部2の下方に落下・回収される。 【0010】次いで、台木苗供給装置17と搬送装置1
8の説明をする。 まず、台木苗供給装置17について
図2、図3により説明する。台木苗供給板13は台木苗
胚軸径よりも大きな受け溝13aと対向する方向に開い
ている両子葉の裏面に接触する角度を持って台木を受け
取る構造からなる保持部13bからなっている。子葉裏
面に接触する角度を持って保持部13bが設けられてい
るので、台木苗を供給する時に子葉の向きを正確にセッ
トしなくても略同一方向に苗を供給板13上に載せる事
ができる。台木苗供給板13にセットされた台木苗は台
木搬送装置18で把持されて、切断位置と接合位置に順
次搬送される。 【0011】台木搬送装置18の詳細図を図5に示す。
図5(a)は上面図であり、図5(b)は側面図(図5
(a)は図5(b)のA−A線視図)である。台木搬送
装置18の台木搬送用回転アクチュエータ29は天板1
5に支持され、該アクチュエータ29の下部には台木搬
送アーム支持体30が該アクチュエータ回転軸31を中
心に回転自在に支持されている。台木搬送アーム支持体
30には、該支持体30に支持された台木搬送アーム押
出シリンダ33、該シリンダ33に固定された台木搬送
アーム34と該搬送アーム34先端の台木把持部35
(一対の台木胚軸ハンド37と一対の台木根固定ハンド
38と胚軸背当て用の円筒ローラ41)が設けられてい
る。前記両ハンド37、38は台木搬送アーム34のボ
ックス(図示せず)内に設けられたエアシリンダにより
台木を把持するように開閉制御される。台木胚軸ハンド
37は台木の胚軸を傷つけないために該ハンド37内側
はゴム製となっている。また、台木根固定ハンド38は
台木根鉢43(図5(b)参照)の円筒状の側面を把持
するような湾曲板で出来ている。また、台木搬送アーム
支持体30には、穂木との接合時に前記円筒ローラ41
を鉛直方向に回転させ、台木子葉を持ち上げるための支
持アーム45と台木子葉持ち上げ用回転アクチュエータ
49が設けられている。 【0012】台木苗供給板13上の台木苗のセット位置
まで押し出された台木搬送アーム34先端の台木胚軸ハ
ンド37のエアシリンダが作動して台木苗を把持する。
ハンド37の作動と同時に台木搬送アーム用回転アクチ
ュエータ29も作動して、前記ハンド37で把持した台
木苗を切断位置まで搬送する。また、穂木との接合時に
は図6に示すように、この円筒ローラ41を鉛直方向に
回転させ、台木に残す子葉を持ち上げ、クリップが台木
胚軸を把持できるようにする。また、台木胚軸ハンド3
7の根元近傍を遮へいする遮へい板37aを胚軸ハンド
37上方に設けて接合に失敗した台木苗が胚軸ハンド3
7根元に食い込むことを防ぐ。 【0013】次に、穂木部について詳細に説明する。ま
ず、穂木苗供給装置21について説明する。図2に明示
されるように穂木苗供給装置21には前面に開口した穂
木受け溝14aを形成した穂木苗供給板14が水平平面
を持つように設けられていて、この穂木受け溝14aに
人手により1本1本穂木苗の胚軸を挿入して、穂木苗を
支持させる。穂木苗供給板14に支持された穂木苗は穂
木搬送装置22で把持されて、切断位置と接合位置に順
次搬送される。穂木搬送装置22の詳細図を図7に示
す。図7(a)は上面図であり、図7(b)は側面図で
ある。図7(a)は図7(b)のA−A線視図である。
穂木搬送装置22は穂木搬送用回転アクチュエータ73
と該アクチュエータ73の下部の穂木搬送アーム支持体
75が該アクチュエータ回転軸76を中心に回転自在に
支持されている。穂木搬送アーム支持体75には、該支
持体75に支持された穂木搬送アーム押出シリンダ7
7、該シリンダ77により伸縮される穂木搬送アーム7
9と該搬送アーム79先端には穂木把持部80を構成す
る穂木子葉支えプレート81と穂木胚軸ハンド83が設
けられている。前記ハンド83は穂木搬送アーム79先
端に設けられたアクチュエータ89により穂木を把持す
るように開閉制御される。穂木子葉支えプレート81に
は穂木子葉の裏面を載せる板状部分81aがある。 【0014】穂木搬送アーム79は搬送アーム押出シリ
ンダ77で押し出されるが、その押し出し量は押し出し
量調整シム91により調整される。また、穂木搬送アー
ム押出シリンダ77下部には裏当てガイド92が固定さ
れていて、穂木搬送アーム79が後退した位置に来る
と、その裏当てガイド92先端のガイド片92aが穂木
の胚軸切断時に胚軸の裏当てをする。このガイド片92
aによる胚軸の裏当て支持によりカッタによる切断が確
実に行える。なお、穂木切断装置23の回転方向は図
1、図4の矢印(ヘ)に示す通りであり、台木切断装置
19とは逆方向に回転させる。その理由は台木切断時に
は子葉一枚を胚軸に残した状態で切断するのには胚軸側
から子葉側に切断したほうが有利であるのに対して、穂
木の胚軸の切断は裏当てガイド92先端のガイド片92
aの押えを効かすためと、胚軸が切断されてできるその
先端の鋭角部の形が崩れないようにするためである。 【0015】また、穂木搬送アーム79は穂木を供給位
置から切断位置に搬送中には押し出し位置にあり、切断
時には該アーム79は後退位置(図7(b))に移動す
る。さらに、穂木と台木の接合時には裏当てガイド92
は邪魔になるが、そのときは搬送アーム79を押し出
し、胚軸ハンド83等を突出させることで、裏当てガイ
ド92とハンド83等との干渉を防ぐことができる。こ
のように搬送アーム79の伸縮により、穂木把持部80
を移動可能としたことで、穂木苗を供給板14から受け
取る方法に自由度が増した。また、前述のように穂木苗
の搬送アーム79のシム91により、穂木把持部80の
押し出し量を調整する。これは、クリップによる接合時
に台木と穂木の切断面がクリップの先端の開口部の中に
入っていなければならないが、組立誤差や品種の違いに
よる胚軸径の違いなどによって搬送アーム79の押し出
し量を微調整する必要があるためである。本実施例では
穂木搬送装置22にシム91を設けたが、台木搬送装置
18に設けても良い。 【0016】次に切断装置を図8により説明する。な
お、切断装置は台木部3、穂木部5にそれぞれ設けられ
ているが、両方に共通する機構からなるものである。図
8には台木部3側の切断装置を示す。カッタ駆動用モー
タ111は鉛直方向に向いた支柱112に支持されてい
て、そのモータ111の回転軸113にカッタアーム1
15が取り付けられている。このカッタアーム115の
先端に該アーム115と直交する方向に設けられた切断
刃支持片116と押え板118に切断刃117が取り付
けられている。カッタアーム115への切断刃支持片1
16の取り付け位置はカッタアーム115に設けられた
調整ネジ119等の調整具で行う。また、カッタ駆動用
モータ111の取り付け高さの調整は支柱112に設け
られた調整ネジ(図示せず)等の調整具で行う。また、
カッタアーム115には胚軸の切断の邪魔にならないよ
うに、切断刃117が胚軸に当たる前に切断刃117の
回転軌跡内にある苗の子葉(切り落とす子葉)を持ち上
げるための子葉持ち上げローラ122が設けられてい
る。切断刃117の取付形状をカッタ軌跡に沿う形とし
ている。図8では切断刃支持片116と押え板118の
形状をカッタ軌跡に沿う円弧状にしているが、これを多
角形状にしても良い。こうして、台木苗の切断時にクラ
ックが発生することが無くなり、また、穂木苗の切断時
にも表皮が切断しきれずに残ることもなくなった。ま
た、切断刃を曲げたため、その剛性が向上し、苗の切断
の安定化が図れた。 【0017】本実施例の特徴は、図8に示すように胚軸
背当て用の円筒ローラ41を台木切断装置の回転中心と
台木苗の本葉のつけ根を結んだ直線の延長線上すなわち
該円筒ローラ41が子葉展開基部40cの直上付近の子
葉40aの根本に当たるような位置に配置することであ
る。すなわち、図14に示す従来技術は円筒ローラ41
は台木の子葉展開基部40cの直下の胚軸に当接してい
たのに対して、本実施例では円筒ローラ41は台木の子
葉展開基部40cの直上の子葉40aの根本に当接させ
るようにしている。こうして、台木切断装置による台木
苗の切断時には、図9に示すように台木切断装置の子葉
持ち上げローラ122が子葉を押して苗をたわませるの
で、円筒ローラ41が接木側に残す方の子葉をカッタ軌
跡の外に押し出す。そして、確実に子葉一枚と本葉を確
実に切り落とすことができるようになった。こうして、
台木の子葉40aの片葉を切断する時に本葉40bが切
断されずに接木苗側に残ることや、接木苗側に残す方の
子葉40aの一部を切り落とす問題が解決できた。しか
も、図14の子葉ささえ板42等の部品数を増やすこと
なく解決できることは機械製造コスト的に有利である。
なお、子葉持ち上げローラ122をローラとして回転可
能なガイドとすると粘着質の子葉をスムーズに持ち上げ
る利点がある。 【0018】また、台木切断装置19の切断刃117の
回転スピードを500mm/sec以上とすることが望
ましい。台木の切断時に、回転スピードが500mm/
sec以下だと、台木の薄皮が完全に切断されずに、接
木苗側に残す側の子葉40aに付着したり、切り取った
部分が切断刃117と円筒ローラ41の間に挟まったり
して後工程のトラブルの原因になる。また、従来技術の
項で述べたように、図14(a)のように子葉ささえ板
42を設けても、接木側に残す方の子葉40aの一部を
図14(a)の破線のように切ってしまうことがあっ
た。また、図示していないが、台木を切断時に接木苗側
に残す子葉40aの鉛直上部から子葉押え装置を垂下さ
せて、子葉40aを子葉ささえ板42との間に挟んで固
定する方法は、むしろカッタ軌跡内に子葉40aを湾曲
させ、それを切傷させるおそれがある。 【0019】そこで、図14(a)のように子葉ささえ
板42を使用する場合は、図10に示すように、接木苗
側の残す片方の台木子葉40aを子葉ささえ板42(図
10の場合は図14に比べこのささえ板42の子葉背面
を支える部分を大きく、かつ曲面状にしている。)と天
板15に支持された回転可能な子葉押え装置50の先端
のゴム51が把持側の表面に取り付けられたハンド52
とで挟み込む構成とすることにより台木子葉40aの切
断条件を一定化でき、接木苗側に残す片方の子葉40a
を切傷することなく切断することが望ましい。図10に
示す天板15に支持された子葉押え装置50は天板15
に固定されたアクチュエータ53に回転中心54aを持
つアーム54の先端に湾曲状のハンド52を持つもので
あり、この回転中心54aは上下方向で台木の切断位置
より後退した位置に配置されているので、台木切断位置
の接木苗側に残す子葉40aは確実にカッタ軌跡の外で
挟み込まれることになる。 【0020】クリップフィーダ部1(図1)とクリップ
接合装置25(図2、図3)については本出願人の先の
出願(特願平5−6753号)に記載したとおりの構成
を採用している。また、本実施例の接木ロボットの作動
シーケンスは図11に開示したとおりであり、本発明の
接木ロボットの台木部3および穂木部5の各装置の作動
タイムチャートについては、図12および図13に開示
したとおりである。また、クリップフィーダ部1の各装
置の作動タイムチャートは本出願人の先の出願(特願平
4−161512号等)に記載したとおりである。 【0021】 【発明の効果】本発明によれば、台木切断装置による台
木苗の切断時には、台木切断装置の子葉持ち上げローラ
が子葉を押して苗をたわませるので、胚軸背当てローラ
が接木苗側に残す方の子葉をカッタ軌跡外に押し出す。
こうして、確実に子葉一枚と本葉を確実に切り落とすこ
とができ、穂木との接合率が向上する。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の一実施例の接木ロボットの上面図。 【図2】 本発明の一実施例の接木ロボットの接木部の
上面図。 【図3】 本発明の一実施例の接木ロボットの接木部の
前面図。 【図4】 本発明の一実施例の接木ロボットの接木部の
側面図。 【図5】 本発明の一実施例の接木ロボットの台木搬送
装置の図。 【図6】 本発明の一実施例の接木ロボットの台木と穂
木の接合時の台木搬送装置の図。 【図7】 本発明の一実施例の接木ロボットの穂木搬送
装置の図。 【図8】 本発明の一実施例の接木ロボットの台木側の
切断装置と搬送装置の図。 【図9】 本発明の一実施例の接木ロボットの台木苗切
断時の切断装置と搬送装置の図。 【図10】 本発明の一実施例の接木ロボットの台木苗
切断時の切断装置と子葉押え装置の図。 【図11】 本発明の一実施例の接木ロボットの作動シ
ーケンスを示す図。 【図12】 本発明の一実施例の接木ロボットの台木部
の駆動のタイムチャートを示す図。 【図13】 本発明の一実施例の接木ロボットの穂木部
の駆動のタイムチャートを示す図。 【図14】 従来の接木ロボットの台木搬送装置に子葉
ささえ板を設けた場合の図。 【符号の説明】 1…クリップフィーダ部、2…接木部、3…台木部、5
…穂木部、6…接合部、13…台木苗供給板、17…台
木苗供給装置、18…台木搬送装置、19…台木切断装
置、21…穂木苗供給装置、22…穂木搬送装置、23
…穂木切断装置、37…台木胚軸ハンド、41…胚軸背
当て用円筒ローラ、42…台木子葉ささえ板、50…子
葉押え装置、115…カッタアーム、117…切断刃、
122…子葉持ち上げローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津賀 光一 愛媛県伊予郡松前町徳丸1515番地 ヒッ トエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 脇長 和彦 愛媛県伊予郡松前町徳丸1515番地 ヒッ トエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 新田 賢一 愛媛県伊予郡松前町徳丸1515番地 ヒッ トエンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 実開 平4−49937(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 1/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 台木供給装置に配置される台木苗および
    穂木供給装置に配置される穂木苗を各々の苗の搬送装置
    で、各々の切断位置まで搬送し、それぞれ切断した台木
    苗と穂木苗をさらに各々の搬送装置で接合位置まで搬送
    して接合する接木ロボットにおいて、 台木搬送装置に台木胚軸背当て用ローラを設け、該台木
    胚軸背当て用ローラを台木苗に接触させた状態で、台木
    苗の胚軸に対して斜め方向に胚軸を切断するように台木
    切断装置を配置し、切断装置側に子葉を押して苗をたわませる子葉持ち上げ
    具を設けると共に、台木胚軸背当て用ローラと台木切断
    装置の切断軌跡との上下位置関係を変更できる調整具
    設けたことを特徴とする接木ロボット。
JP10908993A 1993-05-11 1993-05-11 接木ロボット Expired - Fee Related JP3435727B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10908993A JP3435727B2 (ja) 1993-05-11 1993-05-11 接木ロボット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10908993A JP3435727B2 (ja) 1993-05-11 1993-05-11 接木ロボット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06319375A JPH06319375A (ja) 1994-11-22
JP3435727B2 true JP3435727B2 (ja) 2003-08-11

Family

ID=14501314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10908993A Expired - Fee Related JP3435727B2 (ja) 1993-05-11 1993-05-11 接木ロボット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3435727B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06319375A (ja) 1994-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3435727B2 (ja) 接木ロボット
JP3277595B2 (ja) 接木ロボット
JP3147507B2 (ja) 接木苗製造機
JP3282281B2 (ja) 接木ロボット
JP3277620B2 (ja) スイカの接木ロボット
JP3282280B2 (ja) 接木ロボット
JP3223579B2 (ja) 接木ロボット
JP3191248B2 (ja) 接木ロボット
JP3278960B2 (ja) 接木ロボット
JP3223578B2 (ja) 接木ロボット
JP3562003B2 (ja) 接ぎ木ロボット
JP3525539B2 (ja) 接ぎ木ロボット
JP3384053B2 (ja) 接木ロボット
JP3525537B2 (ja) 接ぎ木ロボット
JPH05219835A (ja) 接木苗製造機における苗切断装置
JP2880470B2 (ja) 自動接木装置
JPH06245649A (ja) 接木ロボット
JP3422327B2 (ja) 接木ロボット
JP3278961B2 (ja) 接木ロボット
JP3598541B2 (ja) ナス科接ぎ木ロボット
JP3591041B2 (ja) 接ぎ木ロボット
JPH08242691A (ja) 接ぎ木ロボット
JP3309490B2 (ja) 接木ロボット
JPH08308380A (ja) 接ぎ木ロボットの台木苗切断装置
JP2993650B2 (ja) 接木ロボット

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees