JP3278961B2 - 接木ロボット - Google Patents

接木ロボット

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JP3278961B2
JP3278961B2 JP06494093A JP6494093A JP3278961B2 JP 3278961 B2 JP3278961 B2 JP 3278961B2 JP 06494093 A JP06494093 A JP 06494093A JP 6494093 A JP6494093 A JP 6494093A JP 3278961 B2 JP3278961 B2 JP 3278961B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業状の利用分野】本発明は台木苗と穂木苗を自動的
に供給・接木する接木苗製造用ロボットに関し、特に
の台木苗と穂木苗の切断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の接木苗製造用のロボットは例えば
実開平3−27933号公報、実開平4−49935号
公報等に開示されているような装置が知られている。前
記公報記載の接木ロボットは、円盤台の外周部に放射状
に複数個設けられた苗支持孔に予め配置された台木苗お
よび同一構造の円盤台に配置された穂木苗をそれぞれ3
60度回転させながら、該円盤台に隣接して、やはり3
60度の回転をする台木処理円盤部および穂木処理円盤
部にそれぞれ突出して設けられる固定ハンドに一つずつ
各苗を受け渡し、各苗処理円盤部がそれぞれ所定角度回
転した位置で、切断装置で台木苗および穂木苗をそれぞ
れ切断し、これらの苗をさらに所定角度回転させて台木
と穂木が接合できる位置に回転搬送させ、台木と穂木を
クリップで接合する装置である。本発明者らは先に、前
記従来の接木ロボットを改良して、使いがっての良い接
木ロボットについて発明して一連の特許出願をした(特
願平4−161512号、特願平5−6753号等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記本発明者らの開発
した前記特許出願の発明の接木ロボットは、台木苗また
は穂木苗を各々の供給装置に人手により供給し、この供
給装置上の苗を各々の搬送装置で切断位置に搬送する。
切断位置では各々の切断装置で台木は子葉一枚を残し
て、胚軸と根部を切り捨て、穂木は胚軸の中間部から下
を切り捨て、それらを接合部で接合するものである。前
記接木ロボットにおいては、切断された台木と穂木は接
合部でクリップによりクリップ止めされて接合される。
上記台木苗または穂木苗を各々の切断装置で切断する過
程で、切断刃に苗の切片などが付着するので、切断刃を
洗浄するために切断装置から切断刃を取り除き、洗浄し
ていた。そのため、接木ロボットの作動を切断刃洗浄の
ために停止するタイミングが遅れないように常に注意し
ておく必要があり、また切断刃洗浄のたびに接木作業を
一旦停止させる煩わしさがあった。そこで、本発明は前
記本発明者らの開発した前記接木ロボットをさらに改良
して、より使いがっての良い接木ロボットを提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は次の
構成によって達成される。すなわち、台木供給装置に配
置される台木苗および穂木供給装置に配置される穂木苗
を各々の苗の搬送装置で、各々の切断位置まで搬送し、
台木苗および穂木苗をそれぞれ切断刃を備えた台木苗切
断装置および穂木苗切断装置で切断し、各切断した台木
苗と穂木苗をさらに各々の搬送装置で接合位置まで搬送
して接合する接木ロボットにおいて、前記台木苗切断装
置および穂木苗切断装置の各苗切断作動軌跡上であっ
て、前記各切断装置の停止可能な位置に切断刃の洗浄が
可能な洗浄液滴下式の切断刃洗浄装置をそれぞれ設けた
接木ロボットである。
【0005】
【作用】本発明によれば、苗の切断の際、切断刃に付着
した樹液はすぐに乾いて刃に固着し、切断刃の切れ味を
悪くする原因となるが、例えば図13に示すように台木
部、穂木部共に各々の切断装置の切断動作軌跡上に切断
刃があるので、切断刃洗浄装置を前記切断動作軌跡上の
切断刃を洗浄できる位置に配置することで、各切断装置
の切断刃を洗浄装置のある所まで移動させなくても切断
刃を洗浄することができる。例えば切断装置停止位置の
上方に配置した切断刃洗浄装置から水などを滴下させ
て、切断刃を濡れた状態としておくことで、刃の切れ味
を保つことができる。この洗浄液を台木苗、穂木苗の各
切断装置の上下2カ所に設けておくと、水の滴下により
切断刃の裏表両方を洗浄できる。
【0006】
【実施例】本発明の実施例を以下、図面と共に説明す
る。本実施例の接木ロボットの上面図を図1(天板を外
した図)に、その部分(接木部)拡大図を図2に、前面
図を図3に、側面図を図4にそれぞれ示す。接木ロボッ
トはクリップフイーダ部1と接木部2からなり、接木部
2は台木部3と穂木部5および接合部6からなってい
る。クリップフィーダ部1のクリップボウル7外周から
クリップガイドレール9を設け、その先端部に接木部2
を隣接させる。また、台木と穂木の各々を把持、搬送す
るためのそれぞれのロボットマニュピュレータ10、1
1および苗供給板13、14を接木部2の天板15(図
3)に懸架している。一枚の天板15に全てのムーブメ
ントを組み付けたため、寸法精度がよくなる。また、天
板15は接木ロボットのカバーと強度部材の役割を果た
しており、台木と穂木の切断カスの飛散を防ぐ。図1の
接木部2部分の拡大図を図2に示すが、台木部3は台木
苗供給装置17と台木搬送装置18および台木切断装置
19からなり、また、穂木部5も同様に穂木苗供給装置
21、穂木搬送装置22、穂木切断装置23からなって
いる。
【0007】台木苗供給装置17に人手により供給され
る台木苗は図1の矢印(イ)の方向に回転する台木搬送
装置18により台木切断装置19の位置(切断位置)ま
で搬送され、ここで、切断装置19が回転して(図4参
照)その切断刃により台木苗の子葉を一枚残して、その
他の子葉部分は切り落とされる。台木切断装置19は先
端に切断刃を取り付けた回転式カッターであり、図1、
図4の矢印(ハ)方向に回転する。切断されて子葉一枚
残した台木は矢印(ロ)方向に搬送され、接木部2で接
合部6の接合装置25(図2、図3参照)で穂木と接合
される。
【0008】また、同様に人手により穂木苗供給装置2
1に供給された穂木苗は穂木搬送装置22により矢印
(ニ)方向(図1参照)に搬送され、切断位置で矢印
(ヘ)方向(図1、図4参照)に回転する穂木切断装置
23によりその胚軸部分より上の組織を残して、一部胚
軸部と根部が切り落とされる。そして、子葉部分を持つ
穂木は矢印(ホ)方向に搬送され、台木と接木部2にお
いて、クリップフィーダ部1から供給されるクリップで
接合され、接木操作が完了し、接木部2の下方に落下・
回収される。
【0009】次いで、台木苗供給装置17と搬送装置1
8の説明をする。 まず、台木苗供給装置17について
図2、図3、図5により説明する。台木苗供給板13は
台木苗胚軸径よりも大きな受け溝13aと対向する方向
に開いている両子葉の裏面に接触する角度を持って台木
を受け取る構造からなる保持部13bからなっている。
子葉裏面に接触する角度を持って保持部13bが設けら
れているので、台木苗を供給する時に子葉の向きを正確
にセットしなくても略同一方向に苗を供給板13上に載
せる事ができる。
【0010】さらに、台木苗供給板13部分の側面拡大
図(図5(a))と台木苗供給板13部分の下から見た
拡大図(図5(b))に示すように、台木苗供給板13
の受け溝13aの下側には胚軸を把持する可動把持ハン
ド13cと該把持ハンド13cを駆動するためのアクチ
ュエータ13dが設けられている。そして、把持ハンド
13cはアクチュエータ13d側の基部を中心にして回
転動作し、受け溝13aの一方の辺(ここでは「固定把
持ハンド13c’」と言う)とで胚軸を挟持することが
できる。このアクチュエータ13dの駆動制御は受け溝
13aに台木苗が挿入されたことをマイクロスイッチ1
3eのアクチュエータ13fで検知して行われる。そし
て、マイクロスイッチ13eの入力でシーケンサ140
が作動して、バルブ141を駆動し、コンプレッサ14
2からの空気圧で可動把持ハンド13cが駆動する。そ
のため、アクチュエータ13fは受け溝13aを横切る
ように配置され、マイクロスイッチ13eの底面に設け
られた回転軸13f’を中心に回転可能に取り付けられ
ている。そして、図6に示すように、可動把持ハンド1
3cと固定把持ハンド13c’で台木苗の胚軸を把持
(図6(a))した後、人力により台木を下に引くと、
台木苗の子葉展開基部が把持ハンド13c、13c’に
引っ掛かり、その位置で台木苗の位置決めがされる(図
6(b))。前記固定把持ハンド13c’が固定されて
いるので、これに当接する台木苗の胚軸部分の位置は胚
軸の太さが異なっても一定位置となる。そして前記固定
把持ハンド13c’に当接する台木苗の胚軸部分は切断
位置ではカッタの切断刃(図示せず)に当たる側であ
り、胚軸は切断位置では常に特定座標点で切断刃に当接
する。そのため、図7に示すように、細い胚軸の台木苗
の場合(図7(a))は台木搬送装置18の支持アーム
45先端の背当て用円筒ローラ41から胚軸が離れてい
るため、胚軸がたわみながら前記特定座標点(切断刃の
胚軸当接位置A点)で切断され、切断面が大きく採れ、
穂木との接合が容易になり、活着率が向上する。また、
太い胚軸の台木苗の場合(図7(b))には背当て用の
円筒ローラ41が効いて無用に切断面を長くしたり、胚
軸中央部の髄腔を露出してしまうのを防ぎ、穂木との接
合による活着率が向上する。こうして、接木ロボットの
胚軸の切断調整が、従来非常に難しかったが、本実施例
により無調整で太さの異なる苗の接ぎ木が可能になっ
た。
【0011】台木苗供給板13にセットされた台木苗は
台木搬送装置18で把持されて、切断位置と接合位置に
順次搬送される。台木搬送装置18の詳細図を図8に示
す。図8(a)は上面図であり、図8(b)は側面図
(図8(a)は図8(b)のA−A線視図)である。台
木搬送装置18の台木搬送用回転アクチュエータ29は
天板15に支持され、該アクチュエータ29の下部には
台木搬送アーム支持体30が該アクチュエータ回転軸3
1を中心に回転自在に支持されている。台木搬送アーム
支持体30には、該支持体30に支持された台木搬送ア
ーム押出シリンダ33、該シリンダ33に固定された台
木搬送アーム34と該搬送アーム34先端の台木把持部
35(一対の台木胚軸ハンド37と一対の台木根固定ハ
ンド38と円筒ローラ41)が設けられている。前記両
ハンド37、38は台木搬送アーム34のボックス(図
示せず)内に設けられたエアシリンダにより台木を把持
するように開閉制御される。台木胚軸ハンド37は台木
の胚軸を傷つけないために該ハンド37内側はゴム製と
なっている。また、台木根固定ハンド38は台木根鉢4
3(図8(b)参照)の円筒状の側面を把持するような
湾曲板で出来ている。
【0012】また、台木搬送アーム支持体30には、穂
木との接合時に前記円筒ローラ41を鉛直方向に回転さ
せ、台木子葉を持ち上げるための支持アーム45と台木
子葉持ち上げ用回転アクチュエータ49が設けられてい
る。台木苗供給板13上の台木苗のセット位置まで押し
出された台木搬送アーム34先端の台木胚軸ハンド37
のエアシリンダが作動して台木苗を把持する。ハンド3
7の作動と同時に台木搬送アーム用回転アクチュエータ
29も作動して、前記ハンド37で把持した台木苗を切
断位置まで搬送する。また、穂木との接合時には図9に
示すように、この円筒ローラ41を鉛直方向に回転さ
せ、台木に残す子葉を持ち上げ、クリップが台木胚軸を
把持できるようにする。
【0013】本実施例の特徴部分は図8、図9に示すよ
うに台木胚軸ハンド37の根元近傍を遮へいする遮へい
板37aを胚軸ハンド37上方に設けることである。こ
の遮へい板37aは接合位置で台木苗が穂木との接合に
失敗し、該ハンド37が台木苗を離しても接合に失敗し
た台木苗が胚軸ハンド37根元に食い込むことがなくな
り、接合に失敗した台木苗をスムーズに台木搬送装置部
分から排出する。こうして、たとえ、台木と穂木の接合
が失敗した場合にも、台木搬送装置18は次の台木苗の
把持搬送に支障を来さない。
【0014】また、図9に示すように、台木に残す子葉
は穂木との接合時には円筒ローラ41により持ち上げら
れるが、接合後も台木に残す子葉の持ち上げ状態を維持
しておけば、接合に失敗した台木苗があっても、台木胚
軸ハンド37の根元に食い込むことはなくなる。なぜな
ら、接合タイミングの後には台木搬送アーム34を後退
させて、次の台木苗を把持搬送するための戻り搬送に移
り、台木苗の子葉が胚軸ハンド37の外方向に押された
状態で台木把持部35が移動するので接合に失敗した台
木苗が胚軸ハンド37から排出され易くなり持ち回りの
可能性が低くなるからである。
【0015】次に、穂木部について詳細に説明する。ま
ず、穂木苗供給装置21について説明する。図2に明示
されるように穂木苗供給装置21には前面に開口した穂
木受け溝14aを形成した穂木苗供給板14が水平平面
を持つように設けられていて、穂木受け溝14aに人手
により1本1本穂木苗の胚軸を挿入して、穂木苗を支持
させる。穂木苗供給板14に支持された穂木苗は穂木搬
送装置22で把持されて、切断位置と接合位置に順次搬
送される。穂木搬送装置22の詳細図を図10に示す。
図10(a)は上面図であり、図10(b)は側面図で
ある。図10(a)は図10(b)のA−A線視図であ
る。穂木搬送装置22は穂木搬送用回転アクチュエータ
73と該アクチュエータ73の下部の穂木搬送アーム支
持体75が該アクチュエータ回転軸76を中心に回転自
在に支持されている。穂木搬送アーム支持体75には、
該支持体75に支持された穂木搬送アーム押出シリンダ
77、該シリンダ77により伸縮される穂木搬送アーム
79と該搬送アーム79先端には穂木把持部80を構成
する穂木子葉支えプレート81と穂木胚軸ハンド83が
設けられている。
【0016】前記ハンド83は穂木搬送アーム79先端
に設けられたアクチュエータ89により穂木を把持する
ように開閉制御される。穂木子葉支えプレート81には
穂木子葉の裏面を載せる板状部分81aがある。穂木搬
送アーム79は搬送アーム押出シリンダ77で押し出さ
れるが、その押し出し量は押し出量調整シム91により
調整される。また、穂木搬送アーム押出シリンダ77下
部には裏当てガイド92が固定されていて、穂木搬送ア
ーム79が後退した位置に来ると、その裏当てガイド9
2先端のガイド片92aが穂木の胚軸切断時に胚軸の裏
当てをする。このガイド片92aによる胚軸の裏当て支
持によりカッタによる切断が確実に行える。
【0017】なお、穂木切断装置23の回転方向は図
1、図4の矢印(ヘ)に示す通りであり、台木切断装置
19とは逆方向に回転させる。その理由は台木切断時に
は子葉一枚を胚軸に残した状態で切断するのには胚軸側
から子葉側に切断したほうが有利であるのに対して、穂
木の胚軸の切断は裏当てガイド92先端のガイド片92
aの押えを効かすためと、胚軸が切断されてできるその
先端の鋭角部の形が崩れないようにするためである。
【0018】また、穂木搬送アーム79は穂木を供給位
置から切断位置に搬送中には押し出し位置にあり、切断
時には該アーム79は後退位置(図10(b))に移動
する。さらに、穂木と台木の接合時には裏当ガイド92
は邪魔になるが、そのときは搬送アーム79を押し出
し、胚軸ハンド83等を突出させることで、裏当ガイド
92とハンド83等との干渉を防ぐことができる。
【0019】穂木と台木の接合時に胚軸ハンド83等の
穂木把持部80が伸縮性がなくて、固定されていると、
台木と穂木の干渉を防ぐため両者の間に隙間を設けなけ
ればならないが、クリップ接合を行うためには、この隙
間があると別個に各々の苗を引き寄せる機構が必要であ
る。また、穂木把持部80が固定されたものであると、
苗供給方向が搬送円周の接線方向に限られてしまうた
め、穂木供給時に左利きの人は苗を供給しにくかった。
しかし、本実施例の場合は穂木把持部80が伸縮移動が
可能なため、苗寄せ機構は不要となると同時に利き腕の
違いにかかわらず、作業性が向上する。
【0020】このように搬送アーム79の伸縮により、
穂木把持部80を移動可能としたことで、穂木苗を供給
板14から受け取る方法に自由度が増した。また、前述
のように穂木苗の搬送アーム79のシム91により、穂
木把持部80の押し出し量を調整する。これは、クリッ
プによる接合時に台木と穂木の切断面がクリップの先端
の開口部の中に入っていなければならないが、組立誤差
や品種の違いによる胚軸径の違いなどによって搬送アー
ム79の押し出し量を微調整をする必要があるためであ
る。本実施例では穂木搬送装置22にシム91を設けた
が、台木搬送装置18に設けても良い。
【0021】次に切断装置を図11により説明する。な
お、切断装置は台木部3、穂木部5にそれぞれ設けられ
ているが、両方に共通する機構からなるものである。図
11には台木部3側の切断装置を示す。図11(a)は
その上面図(接木ロボット上面から見た方向)であり、
図11(b)は図11(a)の矢印A方向(接木ロボッ
トの穂木部側の側壁側から見た方向)から見た側面図で
ある。カッタ駆動用モータ111は鉛直方向に向いた支
柱112に支持されていて、そのモータ111の回転軸
113にカッタアーム115が取り付けられている。こ
のカッタアーム115の先端に該アーム115と直交す
る方向に設けられた切断刃支持片116に切断刃117
が取り付けられている。カッタアーム115への切断刃
支持片116の取り付け位置はカッタアーム115に設
けられた調整ネジ119等の調整具で行う。また、カッ
タ駆動用モータ111の取り付け高さの調整は支柱11
2に設けられた調整ネジ120等の調整具で行う。ま
た、カッタアーム115には胚軸の切断の邪魔にならな
いように、切断刃117が胚軸に当たる前に切断刃11
7の回転軌跡内にある苗の子葉(切り落とす子葉)を持
ち上げるための子葉持ち上げガイド122が設けられて
いる。
【0022】ここで、図12のように、穂木側のカッタ
アーム115の初期停止位置を鉛直中心線H0に対し後
傾位置とすることが望ましい。なぜなら、穂木側の切断
装置23の初期位置は上方であるが、鉛直中心線H0
り前傾していると、エア圧がかかっていない時には、下
方に垂れ下り、始動時エア圧がかかると上方に移動す
る。この時、穂木搬送装置22の穂木把持部80が切断
装置23の位置にあると、把持部80と干渉する可能性
があり、また、切断装置23が急に動くので危険でもあ
るが、カッタアーム115の初期停止位置を鉛直中心線
0に対し後傾位置とすると、エアが抜けても下方に移
動することはなく、始動時も安全である。また、台木部
3、穂木部5共に各々の切断装置19、23が後傾して
いると安全カバーを開けてカッタの点検交換をする際、
作業がしやすい。
【0023】また、苗の切断の際、切断刃117に付着
した樹液はすぐに乾いて刃に固着し、切断刃117の切
れ味を悪くする原因となるが、図13に示すように台木
部3、穂木部5共に各々の切断装置19、23の上下停
止位置の切断刃117部上方に水などの滴下ノズル11
8a、118b(図13は穂木苗側の図)をそれぞれ設
け、水タンク120からの重力滴下式の簡単な構造で水
などを常に滴下しておけば、切断刃117が濡れた状態
となり、刃の切れ味を保つことができる。この滴下ノズ
ル118a、118bもカッタ支柱112の上下2カ所
に設けておくと、水の滴下により切断刃117の裏表両
方に滴下ができる。
【0024】クリップフィーダ部1とクリップ接合装置
25については本出願人の先の出願(特願平5−675
3号)に記載したとおりの構成を採用している。また、
本実施例の接木ロボットの作動シーケンスを図14に開
示したとおりであり、本発明の接木ロボットの台木部3
および穂木部5の各装置の作動タイムチャートについて
は、図15および図16に開示したとおりである。ま
た、クリップフィーダ部1の各装置の作動タイムチャー
トは本出願人の先の出願(特願平4−161512号
等)に記載したとおりである。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、台木部、穂木部共に各
々の切断装置の切断動作軌跡上の切断刃を容易に各切断
刃洗浄装置で常に洗浄でき、各切断装置の切断刃を洗浄
装置のある所まで移動させなくても切断刃が洗浄でき、
切断刃の切れ味を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の接木ロボットの上面図。
【図2】 本発明の一実施例の接木ロボットの接木部の
上面図。
【図3】 本発明の一実施例の接木ロボットの接木部の
前面図。
【図4】 本発明の一実施例の接木ロボットの接木部の
側面図。
【図5】 本発明の一実施例の接木ロボットの台木供給
装置の図。
【図6】 本発明の一実施例の接木ロボットの台木供給
装置への台木苗の挿入時の説明図。
【図7】 本発明の一実施例の接木ロボットの台木苗の
切断時の図。
【図8】 本発明の一実施例の接木ロボットの台木搬送
装置の図。
【図9】 本発明の一実施例の接木ロボットの台木と穂
木の接合時の台木搬送装置の図。
【図10】 本発明の一実施例の接木ロボットの穂木搬
送装置の図。
【図11】 本発明の一実施例の接木ロボットの切断装
置の図。
【図12】 本発明の一実施例の切断装置の初期停止位
置を示す図。
【図13】 本発明の一実施例の接木ロボットの穂木切
断装置へ設ける切断刃洗浄用水滴下装置の図。
【図14】 本発明の一実施例の接木ロボットの作動シ
ーケンスを示す図。
【図15】 本発明の一実施例の接木ロボットの台木部
の駆動のタイムチャートを示す図。
【図16】 本発明の一実施例の接木ロボットの穂木部
の駆動のタイムチャートを示す図。
【符号の説明】
1…クリップフィーダ部、2…接木部、3…台木部、5
…穂木部、6…接合部、13…台木苗供給板、17…台
木苗供給装置、18…台木搬送装置、19…台木切断装
置、21…穂木苗供給装置、22…穂木搬送装置、23
…穂木切断装置、37…台木胚軸ハンド、37a…遮へ
い板

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台木供給装置に配置される台木苗および
    穂木供給装置に配置される穂木苗を各々の苗の搬送装置
    で、各々の切断位置まで搬送し、台木苗および穂木苗を
    それぞれ切断刃を備えた台木苗切断装置および穂木苗切
    断装置で切断し、各切断した台木苗と穂木苗をさらに各
    々の搬送装置で接合位置まで搬送して接合する接木ロボ
    ットにおいて、 前記台木苗切断装置および穂木苗切断装置の各苗切断作
    動軌跡上であって、前記各切断装置の停止可能な位置に
    切断刃の洗浄が可能な洗浄液滴下式の切断刃洗浄装置を
    それぞれ設けたことを特徴とする接木ロボット。
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