JP3134463B2 - 接木苗製造機における苗切断装置 - Google Patents

接木苗製造機における苗切断装置

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JP3134463B2
JP3134463B2 JP04054390A JP5439092A JP3134463B2 JP 3134463 B2 JP3134463 B2 JP 3134463B2 JP 04054390 A JP04054390 A JP 04054390A JP 5439092 A JP5439092 A JP 5439092A JP 3134463 B2 JP3134463 B2 JP 3134463B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、台木苗と穂木苗を自動
的に供給・接着して接木苗を製造する接木苗製造機にお
いて、各苗を切断する苗切断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の接木苗製造機としては、例えば特
開平2−107125号公報に示すようないわゆる片葉切断接
ぎ法による装置が知られている。この装置は、台木苗及
び穂木苗をそれぞれのせる苗載せ台と、その各苗載せ台
に載せられた各苗を把持してそれぞれ別に搬送する搬送
機構と、各搬送機構の搬送経路中に介在し、搬送される
台木苗の子葉の片葉部分および穂木苗の胚軸部をそれぞ
れ切断する切断装置と、両搬送機構により把持された台
木苗および穂木苗の両切断面を所定位置で対向させ、ク
リップで接着し固定する苗接着機構とを備えたものであ
る。
【0003】この従来の接木苗製造機における苗切断装
置は、回転する円盤の外周に切断刃を取付け、搬送機構
により搬送される苗の所定部を、円盤の回転により切断
するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、苗の切断の際
には、以下に示す如き種々の理由により苗の切断深さが
安定しない。
【0005】例えば、切断刃の運動に対して苗がしなっ
て切断刃と反対側に逃げるため苗の切断深さが安定しな
い。また、本発明の発明者は、台木苗切断の高精度化を
図るべく、図4に示すように切断刃46の前部に子葉拘
束用のローラ47を設け、このローラ47で子葉を裏面
から持ち上げ、持ち上げた子葉の基部を切断刃で切断す
るようにした苗切断装置を試作している。しかし、切除
すべき子葉の基部には隆起があるため、台木苗の切断に
当たって片方の子葉を切除する場合に、ローラ47が子
葉基部の隆起に乗り上げてしまうため、苗の切断深さが
安定しない。
【0006】また、本発明の発明者の上記試作装置で
は、ローラ47のみでは台木苗の姿勢の匡正が不十分
で、多様な苗について切断深さが安定しない。
【0007】本発明は、これら上記の問題点に鑑みこれ
を解決すべく成されたものであり、苗の切断深さの安定
化を図り、もって接木苗の活着率を向上することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は以下のように構成した。
【0009】第1発明は、台木苗および穂木苗をそれぞ
れ切断し、切断した各苗の両切断面同士を接着して接木
苗を製造する接木苗製造機において、前記穂木苗の切断
面の上方と下方にのぞむ2か所にそれぞれ上部苗受部材
と下部苗受部材を設置して、切断中の穂木苗を支持する
ようにしてなる苗切断装置である。
【0010】第2発明は、台木苗および穂木苗をそれぞ
れ切断し、切断した各苗の両切断面同士を接着して接木
苗を製造する接木苗製造機において、前記台木苗の一方
の子葉を切断し除去する切断刃と、残る他方の子葉の下
面にのぞませた受板とを備えると共に、当該受板との間
で子葉を挟む昇降自在の押え部材を前記受板の上方に配
備してなる苗切断装置である。
【0011】
【作用】第1発明では、切断刃による切断の際の穂木苗
のしなりが、切断刃の運動経路を挟んで2か所に配置さ
れた上部苗受部材および下部苗受部材により阻止される
ので、穂木苗を確実かつ高精度に切断できる。また苗を
きわめて浅い角度で切断することが可能となり、大きな
切断面積を確保でき、もって接木後の活着率を向上でき
る。
【0012】第2発明では、台木苗の残存側の子葉を押
え部材と受板とで挟んで固定するので、切断の際の台木
苗の姿勢が確実に匡正され、多様な苗を常に一定位置で
切断できるので、切断深さの安定した高精度の切断を行
える。
【0013】
【実施例】本発明第1実施例につき以下に図面に従って
説明する。本発明を実施する接木苗製造機1は、図2に
示すように、台木苗が一本ずつ台木苗保持具21に供給
されると、台木搬送機構31はその苗を把持して接木位
置Aまで搬送し、一方、穂木苗が一本ずつ穂木苗保持具
22に供給されると、穂木搬送機構32はその苗を把持
して接木位置Aまで搬送する。両搬送機構31,32で
搬送中の各苗は、切断位置B1,B2において、対応す
る切断装置41,42の切断刃46,85の回動により
所定部がそれぞれ切断され、切断された台木苗及び穂木
苗が接木位置Aまでくると、その両切断面を苗接着機構
51でクリップを供給して接着し、接着済みの接木苗は
落下して回収するように構成したものである。
【0014】図4において、機枠を構成する中部支柱2
の前面に取付板4を固着し、取付板4の前面には、水平
部5aおよび垂直部5bからなる台木側支持体5を取付
ける。台木側支持体5の垂直部5bには台木苗保持具2
1を装着し、また水平部5aの下面には台木搬送機構3
1の基部31aを懸吊状に固着し、また水平部5aから
前方に向け突設した支持杆6,6には、台木切断装置4
1を装着する。
【0015】台木苗保持具21は、台木苗3の子葉展開
基部を懸架して保持すべきスリット23aを有する上部
保持板23と、台木苗3の胚軸部を挿入すべきスリット
24aを有する下部保持板24、ならびにこれら上部保
持板23と下部保持板24とを結合する垂直の取付部2
5とからなる。
【0016】台木搬送機構31は、図3に示すとおり、
回転用シリンダ31aの支軸33aの先端に取付枠33
cを介して往復動シリンダ36aを取付け、その支軸3
3aを中心に往復動シリンダ36aを180度回動可能
に構成する。そして、その往復動シリンダ36aの突出
後退可能な台木搬送アーム34aの先端に、L字形の止
板11を介して、台木をつかむための左右一対の挟持部
からなるフィンガー35aを装着する。このフィンガー
35aの相対する挟持面には、台木苗3の損傷を防止す
るため、スポンジなどの軟質材を貼着する。台木搬送機
構31の取付枠33cには、台木苗3の切断時に切断を
補助する等の機能を有する切断ガイド37aを取付け
る。
【0017】台木切断装置41は、台木搬送機構31の
搬送アーム34aの回動経路の途中に設ける。すなわ
ち、図4に示すように、台木側支持体5の支持杆6,6
の前方位置に垂下した前後摺動自在の取付板43に、ス
テッピングモータなどのモータ44を横向きに固着する
と共に、該モータ44の回転軸には切断アーム45を軸
装し、切断アーム45の先端には切断刃46および子葉
拘束用のローラ47を取付けたものである。取付板43
にはコマ48を固着すると共に、コマ48には調整ボル
ト49を螺入し、握り49aの回転により切断刃46の
位置を調整自在とする。
【0018】一方、図3に示すように、台木側支持体5
と左右対称に、水平部15aおよび垂直部15bからな
る穂木側支持体15を取付ける。この穂木側支持体15
には、台木側支持体5と左右略対称に、穂木苗保持具2
2、穂木搬送機構32、穂木切断装置42(図1参照)
を取付ける。
【0019】穂木苗保持具22は、台木苗保持具21と
同様に構成する。穂木搬送機構32は、回転用シリンダ
31bの支軸33bの先端に取付枠33dを介してシリ
ンダ36bを取付け、その支軸33bを中心にシリンダ
36bを180度回動可能に構成し、さらにシリンダ3
6bにより突出後退する穂木搬送アーム34bの先端
に、L字形の止板12を介して、穂木をつかむための左
右一対の挟持部からなるフィンガー35bを装着する。
【0020】取付枠33dには、図1(a)および
(b)に示すように、穂木苗4の切断時に切断を補助す
る等の機能を有する上部苗受部材37bをフィンガー3
5bの下方に突設する。そして上部苗受部材37bの下
方には、連結板91を介して、下部苗受部材92を設け
る。
【0021】穂木切断装置42は、支持杆16,16の
前方位置に垂下した前後摺動自在の取付板83に、モー
タ84を横向きに固着すると共に、モータ84の回転軸
には切断アーム87を軸装し、切断アーム87の先端に
は切断刃85およびローラ86を垂直に取付けてなる。
図1(b)に示すように、これら切断刃85およびロー
ラ86は、切断アーム87の旋回時には、上部苗受部材
37bと下部苗受部材92との間をくぐるように配置す
る。
【0022】図4に示すように、台木側の回転用シリン
ダ31bの支軸33aは、台木側支持体5の水平部5a
より上面に突出すると共に、この支軸33aには、台木
搬送アーム34aを台木苗保持具21、台木切断装置4
1および接木位置Aの各回転位置において所定のタイミ
ングで停止すべき旋回停止機構20を接続する。穂木搬
送アーム32にも、同様の旋回停止機構30(図3参
照)を設ける。
【0023】苗接着機構51は、椀体52(図2参照)
の内面に沿って螺旋状の上昇路53を設けてなる振動型
のパーツフィーダ54の取出し部に、四角筒体の上面中
央部を長さ方向に切欠してなる誘導レール55を接続
し、さらに誘導レール55の先端付近には、図5(a)
に示すように左右側面のなす間隔を狭めた狭窄部55
a,55aを形成してなる。誘導レール55の前端の上
部には、図5(b)に示すように、両側板および後面板
からなる上面視コ字形の取付体56bを設け、この取付
体56bの背面には、押出シリンダ56を前方に向けて
取付ける。押出シリンダ56の突出後退するロッド68
の先端には、クリップ62に係合して押出すための押出
片57を取付け、この押出片57の先端を誘導レール5
5内に没入させる。
【0024】この押出片57は、可撓性ある板体を屈曲
して構成し、図6に示すように、クリップ62の先端肩
部62aを下向きに常時付勢する抑圧面57b、クリッ
プ62を押出す押出面57c、およびシリンダ56の後
退時に次順位のクリップ62の先端肩部62aを避ける
ための誘導斜面57dを有する。
【0025】本装置に用いる各エアシリンダ及び各フィ
ンガーには、図示しないエアコンプレッサから圧縮空気
を供給して作動する。また、これら各エアシリンダおよ
び各フィンガーなどは、図示しないプログラマブルコン
トローラに接続し、その制御により後述のように所定の
順序により作動する。
【0026】しかして、本発明の接木苗製造機1を作動
して、台木苗3及び穂木苗4を接着して接木苗10を製
造する工程を説明する。作業に先立って、あらかじめパ
ーツフィーダ54を振動してクリップ62を誘導レール
55中の狭窄部55aの手前側に待機させる。
【0027】まず作業者は、手作業により、台木苗3を
台木苗保持具21のスリット23a(図4参照)に懸架
する。次に、台木苗3に向け台木搬送機構31のシリン
ダ36aを突出し、フィンガー35aを閉じて台木苗3
を挟持し、アーム34aを旋回して台木苗3を台木苗保
持具21から取出す。
【0028】台木苗3を取出した搬送アーム34aは、
回転用シリンダ31aの駆動で旋回したのち、台木切断
装置41に対面する切断位置B1(図3参照)で一時停
止する。この回動の間に、シリンダ36aが後退し、後
退した台木苗3の子葉の裏面には切断ガイド37aが当
接される。
【0029】そして、台木切断装置41のモータ44を
作動して切断アーム45を一回転し、台木苗3の片葉部
分をローラ47で持ち上げ、子葉展開基部を切断刃46
で切断する。こうして切断した台木苗3は、アーム34
aを回動しつつシリンダ36aを突出させ、苗接着機構
51の先端である接木位置Aに配置する。
【0030】一方、穂木苗4に関しても台木苗3と同様
の工程により、手作業により穂木苗4を穂木苗保持具2
2のスリットに懸架する。
【0031】次に、穂木苗4を穂木搬送機構32のフィ
ンガー35bで挟持して搬送アーム34bで旋回し、切
断位置B2で一時停止して、図1(a)に示すように、
穂木切断装置42により穂木苗4の胚軸部4bを切断す
る。
【0032】ここで、上述したように、切断刃85およ
びローラ86は、上部苗受部材37bと下部苗受部材9
2との間をくぐるように配置したので、上部苗受部材3
7bおよび下部苗受部材92の2か所で、切断の際の穂
木苗4のしなりが阻止される。
【0033】切断後の穂木苗4は、苗接着機構51の先
端である接木位置Aまで搬送される。従って接木位置A
では、台木苗3と穂木苗4とが両切断面を対向した状態
で配置される。
【0034】次に苗接着機構51の押出シリンダ56
(図5(b)参照)が突出し、クリップ62を狭窄部5
5a,55aで開きつつ、クリップ62を前方の両苗
3,4に向けてに向け供給する。そしてクリップ62の
ハンドル部62bが狭窄部55aを脱すると共に、クリ
ップ62が閉じ、これにより台木苗3と穂木苗4の両切
断面が接着される。
【0035】その後、穂木搬送機構32のフィンガー3
5bを開くと共に、シリンダ36bの作動で後退して穂
木苗4を手放し、アーム34bを回動して初期状態に復
帰する。一方、台木搬送機構31は、フィンガー35a
を開いて接木苗10を手放し、回動して初期状態に復帰
する。
【0036】以上の操作を繰り返すことにより、接木苗
製造工程が連続的に行われる。
【0037】このように、本実施例の接木苗製造機1に
おいては、切断刃85に対し穂木苗4を介して相対する
位置に、切断刃85の運動経路を挟んで上部苗受部材3
7bおよび下部苗受部材92を配置した。従って、上部
苗受部材37bおよび下部苗受部材92の2か所で、切
断の際の穂木苗4のしなりが阻止され、穂木苗4の胚軸
部4bを確実かつ高精度に切断できる。また穂木苗4を
きわめて浅い角度で切断することが可能となり、大きな
切断面積を確保でき、もって接木後の活着率を向上でき
るという利点がある。
【0038】次に、第2実施例について説明する。第2
実施例は、上述した第1実施例の接木苗製造機1におけ
る台木切断装置41に代えて、図7に示すような台木切
断装置141を設けたものである。
【0039】すなわち、図7において、支持杆6,6に
対し前後調整自在に取付けたモータ93の回転軸94
に、切断アーム95の中間部を軸装すると共に、切断ア
ーム95の一端には第1切断刃96およびローラ97を
垂直に取付け、また切断アーム95の他端には、第2切
断刃98およびローラ99を垂直に取付ける。これら第
1切断刃96と第2切断刃98の取付け位置は、回転軸
94からの距離を互いに異にし、回転軸94と第1切断
刃96との間の距離をLとした場合、回転軸94と第2
切断刃98との間の距離はL+αとする。第2実施例の
他の構成は、上記第1実施例と同様であるので、その説
明は省略する。
【0040】しかして、第2実施例の作動を説明する。
いま、台木苗3を把持した台木搬送アーム34aが台木
切断装置141に対面して停止すると、台木切断装置1
41のモータ93が起動して、切断アーム95が旋回す
る。
【0041】そしてまず、第1切断刃97が回動軌跡C
(図8参照)に沿って旋回して、台木苗4の切除側の子
葉100を切り落とす第1回目の切断を行う。この第1
回目の切断の際に、第1切断刃97は子葉100と共
に、子葉100の基部の隆起101をも切り落とす。
【0042】次に、切断アーム95をさらに旋回し、第
2切断刃98が回動軌跡Dに沿って旋回して、すでに切
断した切断面をさらに仕上げ切りする第2回目の切断を
行う。その結果、台木苗4は本来の目標の切断深さまで
切断される。
【0043】このように、第2実施例では、1回目の切
断により子葉100および隆起101を切除し、次に2
回目の切断により本来の目標の切断深さまで切断する構
成とした。従って、ローラ97が隆起101に乗り上げ
ることに起因する切断深さの不足、および本葉や成長点
の残留が防止でき、切断を極めて高精度に行うことがで
きる。
【0044】なお、切断深さの異なる2回の切断を行う
に当り、第2実施例では2つの切断刃97,98を用い
る構成としたが、この構成に代えて、例えば単一の切断
刃を用いると共に台木切断装置141を台木苗に向けて
遠近に移動する機構を設け、第1切断刃97で荒切りし
た後に台木切断装置141を苗に向けて移動し、次に第
2切断刃で仕上げ切りする構成としてもよい。
【0045】次に、第2発明に対応する第3実施例につ
いて説明する。第3実施例は、上述した第1実施例の接
木苗製造機1における台木切断装置41に代えて、図9
に示すような台木切断装置102を設けたものである。
【0046】すなわち、図9において、支持杆6,6に
対し前後調整自在に取付けたモータ103の回転軸10
4に、切断アーム105を軸装すると共に、切断アーム
105の先端には切断刃106を垂直に取付ける。ま
た、台木側支持体5の水平部5aの上面に、止板108
の基部を取付け、止板108の先端には、シリンダ10
9を下向きに取付ける。シリンダ109の突出後退する
ロッド110の先端には押え部材としてのローラ111
を取付け、シリンダ109の突出時にローラ111が切
断ガイド37aに当接するように配置する。第3実施例
の他の構成は、上記第1実施例と同様であるので、その
説明は省略する。
【0047】しかして、第3実施例の作動を説明する。
いま、台木苗3を把持した台木搬送アーム34aが台木
切断装置102に対面して停止すると、シリンダ109
がそのロッド110を突出し、ローラ111が台木苗3
の残存側の子葉112を切断ガイド37a上に押え付け
る。
【0048】次に、台木切断装置102のモータ103
が起動して、切断アーム105が旋回し、その結果切断
刃106により切除側の子葉113を切り落とす。
【0049】このように、この第3実施例では、台木苗
3の残存側の子葉112を切断ガイド37a上に押え付
けているので、台木苗3の姿勢が確実に匡正され、多様
な苗を常に一定位置で切断できるので、切断深さの安定
した高精度の切断が行える。
【0050】また、切断の際には、切除側の子葉113
は図中右側に展開した状態なので、切断刃106の切断
角度を極めて浅くすることが可能となり、切断面の面積
を十分に確保でき、もって接着後の活着率を向上でき
る。
【0051】次に、第2発明に関連した構成例である第
4実施例について説明する。第4実施例は、上述した第
1実施例の接木苗製造機1における台木切断装置41に
代えて、図10に示すような台木切断装置114を設け
たものである。
【0052】すなわち、図10において、支持杆6,6
に対し前後調整自在に取付けたモータ115の回転軸1
16に、切断アーム117を軸装すると共に、切断アー
ム117の一端に切断刃118を、また切断アーム11
7の他端にローラ119を、それぞれ取付ける。また、
台木側支持体5の水平部5aには、上記第3実施例にお
けるシリンダ109と同様のシリンダ120を下向きに
取付ける。シリンダ120のロッド121の先端にはロ
ーラ122を取付け、シリンダ120の突出時にローラ
122が切断ガイド37aに当接するように配置する。
【0053】しかして、第4実施例の作動を説明する。
いま、台木苗3を把持した台木搬送アーム34aが台木
切断装置114に対面して停止すると、これに応動して
台木切断装置114のモータ115が起動し、切断アー
ム117が旋回して、まずローラ119が台木苗3の切
除側の子葉124を持ち上げて一時停止する。その結
果、残存側の子葉123は切断ガイド37a上に沿わさ
れる。
【0054】次に、シリンダ120がそのロッド121
を突出し、ローラ122で台木苗3の残存側の子葉12
3を切断ガイド37a上に押え付ける。従って、台木苗
3はローラ122により残存側の子葉123を、フィン
ガー35aにより胚軸部をそれぞれ固定される。
【0055】次に、モータ115が起動して切断アーム
117がさらに半回転し、切断刃118により切除側の
子葉124を切り落とす。
【0056】このように、この第4実施例では、シリン
ダ120で残存側の子葉123を押えるに当り、あらか
じめローラ119で切除側の子葉124を持ち上げ、残
存側の子葉123を切断ガイド37aに沿わせる構成と
した。従って、シリンダ120が子葉123の押え付け
を確実に行えるという利点がある。
【0057】なお、切断刃118およびローラ119は
別個のモータで駆動する構成としても良いが、この第4
実施例では、切断アーム117の一端に切断刃118
を、他端にローラ119を取付け、これら切断刃118
およびローラ119を単一のモータ115で駆動する構
成としたので、構成が簡易であるといえる。
【0058】次に、第5実施例について説明する。本発
明の発明者の上記試作装置では、台木苗3の切断が不完
全で子葉128の葉脈129(図11(b)参照)が切
れずに残った場合には、切除側の子葉130が切断後に
も台木苗3に繋がったまま付いて回り、その後の接着工
程に支障を来すという問題点があった。第5実施例は、
この問題点の解消を目的とするものである。
【0059】すなわち、図11(a)に示すように、支
持杆6,6に対し前後調整自在に取付けたモータ131
の回転軸132に、切断アーム133を軸装すると共
に、切断アーム133の一端には、切断刃134および
ローラ135を取付ける。一方、台木側支持体5の水平
部5aの上面に、止板125の基部を取付け、止板12
5の先端には、シリンダ126を下向きに取付ける。シ
リンダ126の突出後退するロッド127の先端には、
上面視コ字状の取付体136を介して、副切断刃137
を下向きに取付ける。他の構成は上記第1実施例と同様
であるので、説明を省略する。
【0060】しかして、第5実施例の作動を説明する。
いま、台木苗3を把持した台木搬送アーム34aが台木
切断装置138に対面して停止すると、これに応動して
シリンダ126が突出し、取付体136の副切断刃13
7を残存側の子葉128の上方に臨ませる。
【0061】次に、モータ131が起動し、切断アーム
133が旋回して、切断刃134が切除側の子葉130
を切断する。このとき、図11(b)に示すように、台
木苗3の切断が不完全で子葉128の葉脈129が切れ
ずに残った場合には、葉脈129は副切断刃137によ
り切断される。
【0062】このように、第5実施例では、台木苗3の
切断が不完全な場合にも、副切断刃137が葉脈129
を確実に切断するので、切除側の子葉130が切断後に
も台木苗3に繋がったまま付いて回るおそれを防止でき
る。
【0063】なお第5実施例では、シリンダ126の突
出時に副切断刃137が残存側の子葉128の上方に臨
むように構成したが、このような構成の他、例えば副切
断刃137が子葉128に接する構成、あるいは取付体
136の先端にローラを設け、このローラが子葉128
に接する構成としても良く、子葉128を切断しない限
りにおいて多様な配置を選択することが可能である。
【0064】次に、第6実施例について説明する。上述
した第1実施例では、各苗保持具21,22のスリット
に苗3,4をセットするが、作業者は各搬送アーム34
a,34bの作動タイミングに合わせて苗をセットする
必要があり、心理的圧迫感が大きく作業者の疲労度が強
いという欠点があった。第6実施例は、この欠点を解消
するものであり、上述した第1実施例の接木苗製造機1
における苗保持具21,22に代えて、台木側と穂木側
のそれぞれに、以下のような苗供給機構を設けたもので
ある。
【0065】すなわち、図12に示すように、機枠を構
成する支柱138に、90度ずつ回転するエアアクチュ
エータである90度回転器139、および先端にボール
147を突出方向に常時付勢した位置決め器146を、
それぞれ下向きに取付ける。90度回転器139の回転
軸140には、ワンウェイクラッチ142を介して、供
給ディスク143を接続する。供給ディスク143は、
図13に示すような略円盤状であり、その半径方向に対
し直交するスリット144a,144b,144c,1
44d、および位置決め器146のボール147が嵌合
すべき孔145a,145b,145c,145dをそ
れぞれ90度間隔に配置してなる。
【0066】台木側にも同様の構成からなる台木苗供給
機構(図示省略)を、穂木苗供給機構148と左右対称
に設ける。その他の構成は上記第1実施例と同様である
ので、その説明は省略する。
【0067】しかして、第6実施例の作動を説明する。
作業開始に先立って、作業者は穂木苗4の胚軸部をスリ
ット144a,144b,144cにセットしておく。
【0068】まず、90度回転器139が90度回転し
て停止すると、位置決め器146のボール147が孔1
45cに嵌合して、供給ディスク143の回転位置を位
置決めする。これにより穂木苗4が待機状態となる。
【0069】次に、穂木搬送機構32の搬送アーム34
bが突出し、フィンガー35bが穂木苗4を把持し、回
転軸33b(図3参照)を中心に回転して、穂木苗4を
取出し、上記第1実施例と同様の切断工程・接着工程に
移送する。
【0070】一方、切断工程・接着工程が行われている
間に、90度回転器139が回転し、供給ディスク14
3がさらに90度回転し、スリット144bの穂木苗4
を待機状態にする。ここで作業者は、スリット144d
に次の穂木苗をセットする。
【0071】搬送アーム34bが穂木苗供給機構148
に対向して停止すると、90度回転器139がさらに9
0度回転して、スリット144bの穂木苗を待機状態に
する。以下同様に、供給ディスク139の間歇的な回転
により、穂木苗4を搬送アーム34bに順次供給し、こ
れと並行して作業者は各スリット144a〜144dに
苗をセットして作業を続行する。
【0072】このように、第6実施例では、苗を懸架す
べき複数のスリット144a〜144dを有する供給デ
ィスク139を、搬送アーム34bの作動に連動して作
動させる構成とした。従って作業者は、搬送アーム34
bの作動タイミングに合わせて苗をセットする必要はな
く、例えば作業者が搬送アーム34bによる苗の取出し
に先回りして、供給ディスクに複数の苗をストック的に
セットしておくことが可能となり、作業者の疲労感を軽
減することができる。なお、第6実施例では供給ディス
クのスリットの数を4個としたが、より多数のスリット
を設けた供給ディスクを用いてもよい。
【0073】
【発明の効果】本発明は、以上のとおり構成したので、
以下のような効果を奏する。
【0074】第1発明では、切断刃による切断の際の穂
木苗のしなりが、切断刃の運動経路を挟んで2か所に配
置された上部苗受部材および下部苗受部材により阻止さ
れるので、穂木苗の切断深さの安定化が図れ、もって接
木苗の活着率を向上する。
【0075】第2発明では、台木苗の残存側の子葉を押
え部材と受板とで挟んで固定するので、切断の際の台木
苗の姿勢が確実に匡正され、多様な苗を常に一定位置で
切断できるので、苗の切断深さの安定化が図れ、もって
接木苗の活着率を向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における穂木苗切断装置であり、
(a)はその側面図、(b)はその要部を示す正面図で
ある。
【図2】本発明を実施する接木苗製造機の概略を示す平
面図である。
【図3】接木苗製造機の要部を示す斜視図である。
【図4】接木苗製造機の要部を示す正面図である。
【図5】苗接着機構を示す一部切欠平面図である。
【図6】苗接着機構の押出片を示す側面図である。
【図7】第2実施例の苗切断装置を示す側面図である。
【図8】第2実施例の苗切断装置の作用を示す要部側面
図である。
【図9】第3実施例の台木切断装置を示す側面図であ
る。
【図10】第4実施例の台木切断装置を示す側面図であ
る。
【図11】第5実施例の台木切断装置を示す側面図であ
る。
【図12】第6実施例の穂木苗供給機構を示す正面図で
ある。
【図13】第6実施例の穂木苗供給機構における供給デ
ィスクを示す平面図である。
【符号の説明】
3 台木苗 4 穂木苗 10 接木苗 21 台木苗保持具 22 穂木苗保持具 31 台木搬送機構 32 穂木搬送機構 37b 上部苗受部材 41,42,102,114,138,141 苗切断
装置 46,85,97,98,106 切断刃 47,86, ローラ 51 苗接着機構 62 クリップ 87,95,105 切断アーム 92 下部苗受部材 111 ローラ A 接木位置 B1,B2 切断位置

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】台木苗および穂木苗をそれぞれ切断し、切
    断した各苗の両切断面同士を接着して接木苗を製造する
    接木苗製造機において、 前記穂木苗の切断面の上方と下方にのぞむ2か所にそれ
    ぞれ上部苗受部材と下部苗受部材を設置して、切断中の
    穂木苗を支持するようにしてなる苗切断装置。
  2. 【請求項2】台木苗および穂木苗をそれぞれ切断し、切
    断した各苗の両切断面同士を接着して接木苗を製造する
    接木苗製造機において、 前記台木苗の一方の子葉を切断し除去する切断刃と、 残る他方の子葉の下面にのぞませた受板とを備えると共
    に、 当該受板との間で子葉を挟む昇降自在の押え部材を前記
    受板の上方に配備してなる苗切断装置。
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