JPS581912B2 - 可撓性部材等の穿孔装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、可撓性部材、例えば漬物大根等の芯に薬味充
填孔を開設する場合等に有用な穿孔装置に関するもので
ある。

大根を素材にした漬物の大根を漬込む際、この大根の芯
の部分に穿設した充填孔内に唐辛等の薬味や他の野菜等
を挿入充填するようにした物が知られている。

ところで、このような漬物大根を製造する場合には、予
め大根全体に塩等が十分に浸透し得るようにするために
一旦軒先に大根を干し、半乾燥状態にする。

そして、一方の手で半乾燥状態の大根を保持するととも
に他方の手で押し棒等の穿孔器を握り、該穿孔器を大根
の芯に突き刺すことによって大根の芯に薬味挿入孔を開
設する作業を行なっている。

しかし、半乾燥状態の大根は可撓性を有するばかりでな
く脆弱であるために上記孔を開設して行く中途で該孔が
大根の芯から外れたり、また、穿孔器を強く突き刺し過
ぎることによって大根が中途で折れたりすることがあり
大根の芯に対して直すぐな薬味充填孔を開設することが
中々困難であり、作業効率が悪かった。

そこで、本発明は上記従来の欠点を解消するために提案
されたものであり、可撓性部材等の被穿孔物の芯に対し
て直すぐな孔を開設し得る穿孔装置を提供することを目
的とする。

また、本発明は穿孔作業の自動化を図るとともに作業効
率の向上を図ることを目的とする。

以下、本発明の一実施例を図面に基づき具体的に説明す
る。

第１図及び第２図に示すように四本の脚１，１，１，１
によって支持されるとともに該脚１，１，１，１に取付
けられたキャスタ２，２，２．２によって移動自在な基
台３上には被穿孔物クランプ装置４を構成する一方の部
材である■ブロック状の被穿孔物受け部材５が配設され
ている。

この受け部材５の下面５ａには第３図に示すように上記
基台３に螺合している高さ調整用ボルト６の一端６ａが
固着され、該受け部材５は該ボルト６の他端６ｂに設け
られているツマミ部７の回動操作によって上記基台３上
において高さ調整自在である。

そして、上記ボルト６に螺合装置されているロツク用ナ
ット部材８を回動操作し、該ナット部材８を上記基台３
の下面３ａに圧接させることにより所望の高さに調整さ
れた被穿孔物受け部材５の基台３上における上下動及び
回動をロックすることができる。

なお、上記ロック用ナット部材８には作業者が基台３下
から回動操作し易いように二分割された回動操作杆９が
設けられている。

一方、被穿孔物クランプ装置４を構成する他方の部材で
ある■ブロック状の被穿孔物支持部材１０は上記基台３
上に起立するように固着された支持枠体１１の側方に配
設され、該枠体１１に取付けられているクランプ用気体
圧駆動型ピストン・シリンダ装置１２内の図示しないピ
ストンに固着した上下駆動用ガイド棒１３によって前記
受け部材５の上方に位置するように支持されている。

また、上記支持部材１０には補助ガイド棒１４が固着さ
れている。

これら各ガイド棒１３，１４は上記支持部材１０の上下
動の際、撓まないように上記気体圧駆動型ピストン・シ
リンダ装置１２の下端１２ａに固着されている軸受板１
５によってスライド自在に支持されている。

一方、前記支持枠体１１には上記支持部材１０が前記受
け部材５上に載置されている後述する被穿孔物である大
根１００を上方から抑圧支持したことを検知する保持終
了検知手段となる保持検知スイッチ１６が配設されてい
る。

この検知スイッチ１６は上記支持部材１０が下動（下降
）し、前記補助ガイド棒１４に移動自在に嵌着されてい
る指針１７の先端１７ａが支持枠体１１内から外方に突
出している該スイッチ１６の操作端１６ａを下方に押し
倒すと作動する構造となっている。

なお、上記操作端１６ａは上記指針１７が上動すると即
座に元の状態に復帰する機構になっている。

また、前記支持枠体１１において上記操作端１６ａが突
出する部位には縦長の長孔１８が開設され、さらにこの
長孔１８に沿って上記操作端１６ａの上下方向の位置調
整のための目盛１９が刻印されている。

このように、目盛１９を設けることによって上記支持部
材１０と前記受け部材５間でクランプされる大根１００
の径が異なっても即座にその径に合致した操作端１６ａ
の位置を決めることができる。

このように、上記スイッチ１６を設けることによって上
記支持部材１０は大根１００の形状を変形させない程度
をもって該大根１００を押圧支持することができる。

なお、上記操作端１６ａを上下動操作さぜずに前記補助
ガイド棒１４の外周に指針１７の位置決め用目盛を刻印
したものであってもよい。

一方、前記基台３上には上記クランブ装置４によって保
持された大根１００の芯方向に往復動自在な中空状の穿
孔棒２０が配設されている。

この穿孔棒２０の基端２０ａ側は第４図に示すように板
状のスライダ２１の略中央部位に嵌挿され、基端開口部
２２は外部と連通状態である。

一方、上記穿孔棒２０の先端２０ｂ側は大根１００に食
い込み易いようにテーパ状をなしている。

このように、穿孔棒２０が取付けられている上記スライ
ダ２１の両端２１ａ，２Ｉｂ側には第６図に示すように
前記基台３上に固着された軸受板２３を介してスライド
自在なガイド棒２４，２５の一端２４ａ，２５ａが取付
けられている。

また、上記スライド２１に固着された穿孔棒駆動用ガイ
ド棒２６は上記軸受板２３を介して前記基台３上に載置
されている穿孔用気体圧駆動型ピストン・シリンダ装置
２７の図示しないピストンに連結されている。

なお、上述のようにスライダ２１に取付けられた穿孔棒
２０の基端開口部２０ａにホース２８を接続すれば大根
１００への穿孔時、該穿孔棒２０内を基端２０ａ側に向
って進んで来る大根の屑は基台３上に散らばることなく
ホース２８を介して所定の屑箱に収納することができる
。

また、第５図に示すように上記穿孔棒２０においてスラ
イダ２１との取付部位近傍の底部２０Ａに長孔２０Ｂを
開設しておけば該長孔２０Ｂを介して基台３上に落ちた
大根１００の屑はスライダ２１の往動によって前方側、
すなわち前記受け部材５側に集まるので後の帰除は簡単
である。

一方、第６図に示すように上記各ガイド棒２４，２５の
一方のガイド棒２５の基端２５ｂには上記穿孔棒２０の
往動終了時、基台３上に配設されている穿孔棒往動終端
検知手段となる穿孔棒往動終端検知スイッチ２９の操作
端２９ａを押す甲状のフランジ部３０が設けられている
。

すなわち、上記穿孔棒２０が往動し、第７図に示すよう
に前記クランブ装置４によって保持されている大根１０
０の芯に薬味充填孔１０１（以下、単に孔という。

）を開設して行き、−Ｌ記フランジ部３０が上記操作端
２９ａを第２図中左方向に押すと上記穿孔棒２０の往動
が停止し、即座に復動が開始する構造となっている。

そして、徐々に穿孔棒２０が復動し、基台３上に配設さ
れている穿孔棒復動終端検知手段となる穿孔棒復動終端
検知スイッチ３１の操作端３１ａを前記スライダ２１の
端縁２１Ｃが押すと穿孔棒２０のリターンが停止する構
造となっている。

なお、上記各スイッチ２９．３１の操作端２９ａ，３１
ａは前記保持検知スイッチ１６の操作端１６ａと同様に
当接部材、すなわちフランジ部３０及びスライダ２１の
端縁２１Ｃが該操作端２９ａ，３１ａから離れると即座
に元の状態に復帰する機構となっている。

そして、上記穿孔棒２０が作動前の元の状態にリターン
すると前記クランプ装置４を構成する被穿孔物支持部材
１０が上動（上昇）し、大根１００の保持状態が解除さ
れる。

なお、上記構成からなる穿孔装置１１０のメインスイッ
チ（ＯＮボタン３３、ＯＦＦボタン３４）３２は前記支
持枠体１１の側縁部１１ａに配設されている。

また、第２図に示すように基台３の後方側縁部３ｂには
穿孔装置１１０の駆動制御回路が内蔵されている電気制
御ボックス１１１と前記各気体圧駆動型ピストン・シリ
ンダ装置１２．２７のエア制御回路が内蔵されているエ
ア制御ボックス１１２が取付けられている。

次に、上記構成からなる穿孔装置１１０の一工程につい
て第８図を参照しながら説明する。

先ず、被穿孔物クランプ装置４の受け部材５上に被穿孔
物である大根１００を載置する。

そして、この大根１００の芯が穿孔棒２０の軸方向と一
致するように高さ調整用ボルト６を螺進させ、一致した
状態でロック用ナット８を回動操作杆９の操作によって
締付け、上記受け部材５の上下動を固定する。

そして、被穿孔物支持部材１０に取付けられている指針
１７の先端１７ａによつで押される保持検知スイッチ１
６の操作端１６ａの位置を目盛１９中の所望目盛の位置
に合せる。

上述の調整が終了したならばメインスイッチ３２のＯＮ
ボタン３３を押す。

そうすると、電気制御ボックス１１１内の第１のリレー
コイル４０に電流が流れ、クランプ用気体圧駆動型ピス
トン・シリンダ装置１２に作動信号を送る第１のソレノ
イド４１がＯＮ動作し、被穿孔物支持部材１０は下動（
下降）し始める。

なお、この時、穿孔棒復動終端検知スイッチ３１の操作
端３１ａはスライダ２１の縁部２１Ｃによって押されて
おり、該スイッチ３１はＯＦＦ状態である。

そして、上記支持部材１０が大根１００を押圧支持し、
指針１７の先端１７ａが保持検知スイッチ１６の操作端
１６ａを押すとタイマコイル４２に電流が流れる。

そして、１〜５秒後に穿孔棒駆動スイッチ４３はＯＮ動
作し、第２のリレーコイル４４に電流が流れ、穿孔用気
体圧駆動型ピストン・シリンダ装置２７に作動信号を送
る第２のソレノイド４５がＯＮ動作し、穿孔棒駆動用ガ
イド棒２６は往動し始め、穿孔棒２０は大根１００の芯
に孔１０１を開設して行く。

なお、上記穿孔棒２０が往動し始めると上記穿孔棒復動
終端検知スイッチ３１はＯＮ状態になり、第１のソレノ
イド４１の電流の供給は維持され大根１００の保持状態
は解除されない。

そして、一方のガイド棒２５のフランジ部３０が穿孔棒
往動終端検知スイッチ２９の操作端２９ａを押すと第２
のリレーコイル４４への電流の供給は遮断され、第２の
ソレノイド４５への電流の供給も遮断される。

そうすると、穿孔棒２０は即座にリターンし始める。

そして、スライダ２１の縁部２１ｃが穿孔棒復動終端検
知スイッチ３１の操作端３１ａを押すと、第３のリレー
コイル４６への電流の供給は遮断され、被穿孔物支持部
材１０は上動（上昇）し始め、被穿孔物クランプ装置４
の大根１００に対する保持状態は解除される。

そして、メインスイッチ３２のＯＦＦボタン３４を押す
と前記各気体圧駆動型ピストン・シリンダ装置１２．２
７の各ピストンは上死点に復帰し、穿孔装置１１０の各
駆動部は再びスタート状態に設定される。

以上のように、本発明によれば基台上において高さ調整
可能に配設した被穿孔物受け部材とこの受け部材上に載
置した被穿孔物を上方より押圧支持する被穿孔物支持部
材とからなる被穿孔物クランプ装置と、このクランプ装
置の被穿孔物に対する保持終了状態を検知する被穿孔物
保持検知手段と、上記クランプ装置によって保持した被
穿孔物の芯方向に対して往動自在な中空状の穿孔棒と、
この穿孔棒の往動終了状態を検知する穿孔棒往動終端検
知手段と、上記穿孔棒の復動終了状態を検知する穿孔棒
復動終端検知手段とを備え、上記穿孔棒は前記保持検知
手段の作動後往動を開始するとともに前記クランプ装置
は上記穿孔棒復動終端検知手段の作動後被穿孔物に対す
る保持状態を解除するようにしたことを特徴とするもの
であり、被穿孔物が可撓性を有するものであったり、ま
た、脆弱なものであっても被穿孔物の芯に対して直すぐ
な孔を開設することができる。

また、上記被穿孔物を上記クランプ装置の受け部材上に
載置する作業及び取り除く作業を除き、被穿孔物のクラ
ンプ作業及び穿孔作業は機械によって自動化されている
ので穿孔作業のスピード化が図られ作業効率は向上する
。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第８図は本発明の一実施例を示す図であり
、第１図は穿孔装置の概略斜視図、第２図はその一側面
図、第３図は被穿孔物クランプ装置の受け部材の拡大縦
断面図、第４図は穿孔棒の拡大横断面図、第５図は穿孔
棒の他の実施例を示す拡大横断面図、第６図は穿孔棒の
駆動部を示す拡大斜視図、第７図は被穿孔物への穿孔状
態を示す拡大横断面図、第８図は穿孔装置の一工程を説
明するための電気回路図である。 ３・・・・・・基台、４・・・・・・被穿孔物クランプ
装置、５・・・・・・被穿孔物受け部材、６・・・・・
・高さ調整用ボルト、１０・・・・・・被穿孔物支持部
材、１６・・・・・・被穿孔物保持検知スイッチ、２０
・・・・・・穿孔棒、２９・・・・・・穿孔棒往動終端
検知スイッチ、３１・・・・・・穿孔棒復動終端検知ス
イッチ、１００・・・・・・大根、１０１・・・・・・
薬味充填孔、１１０・・・・・・穿孔装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 基台上において高さ調整可能に配設した被穿孔物受
   け部材とこの受け部材上に載置した被穿孔物を上方より
   抑圧支持する被穿孔物支持部材とからなる被穿孔物クラ
   ンプ装置と、このクランプ装置の被穿孔物に対する保持
   終了状態を検知する被穿孔物保持検知手段と、上記クラ
   ンプ装置によって保持した被穿孔物の芯方向に対して往
   復動自在な中空状の穿孔棒と、この穿孔棒の往動終了状
   態を検知する穿孔棒往動終端検知手段と、上記穿孔棒の
   復動終了状態を検知する穿孔棒復動終端検知手段とを備
   え、上記穿孔棒は前記保持検知手段の作動後往動を開始
   するとともに前記クランプ装置は上記穿孔棒復動終端検
   知手段の作動後被穿孔物に対する保持状態を解除するよ
   うにしたことを特徴とする可撓性部材等の穿孔装置。