JP3525007B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置

Info

Publication number
JP3525007B2
JP3525007B2 JP07496096A JP7496096A JP3525007B2 JP 3525007 B2 JP3525007 B2 JP 3525007B2 JP 07496096 A JP07496096 A JP 07496096A JP 7496096 A JP7496096 A JP 7496096A JP 3525007 B2 JP3525007 B2 JP 3525007B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
gradient magnetic
image
spatial resolution
pulse sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07496096A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09262219A (ja
Inventor
陽 谷口
久晃 越智
健一 岡島
智嗣 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP07496096A priority Critical patent/JP3525007B2/ja
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to CNB971934282A priority patent/CN100366216C/zh
Priority to PCT/JP1997/001055 priority patent/WO1997035517A1/ja
Priority to CNB2004100560014A priority patent/CN100437140C/zh
Priority to EP97908529A priority patent/EP1016373B1/en
Priority to US09/155,245 priority patent/US6222365B1/en
Priority to DE69735291T priority patent/DE69735291T2/de
Publication of JPH09262219A publication Critical patent/JPH09262219A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3525007B2 publication Critical patent/JP3525007B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/44Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
    • G01R33/48NMR imaging systems
    • G01R33/4818MR characterised by data acquisition along a specific k-space trajectory or by the temporal order of k-space coverage, e.g. centric or segmented coverage of k-space
    • G01R33/482MR characterised by data acquisition along a specific k-space trajectory or by the temporal order of k-space coverage, e.g. centric or segmented coverage of k-space using a Cartesian trajectory
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/44Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
    • G01R33/48NMR imaging systems
    • G01R33/54Signal processing systems, e.g. using pulse sequences ; Generation or control of pulse sequences; Operator console

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気共鳴イメージ
ング(MRI)装置に係わり、特に低いリードアウト傾
斜磁場で高分解能の画像を撮影する技術に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気共鳴を用いた検査装置すなわ
ち磁気共鳴イメージング装置(以下、単に検査装置とい
う)は、たとえば、図24に示す構成である。
【0003】図24において、2601は静磁場を発生
するマグネット、2602は傾斜磁場を発生する傾斜磁
場発生コイル、2603は被検体であり、これは静磁場
発生マグネット2601及び傾斜磁場発生コイル260
2内に設置される。
【0004】また、シーケンサ2604は傾斜磁場電源
2605と高周波磁場発生器2606とに命令を送り、
傾斜磁場及び高周波磁場を発生する。この高周波磁場は
プローブ2607を通じて被検体2603に印加され
る。
【0005】一方、被検体2603から発生した信号は
プローブ2607により受波され、受信器2608で検
波が行われる。
【0006】検波された信号は計算機2609に送ら
れ、ここで画像再構成等の信号処理が行われ、処理結果
がディスプレイ2610に表示される。なお、必要に応
じて、記憶媒体2611に信号や測定条件を記憶させる
こともできる。
【0007】静磁場均一度を調整する必要がある時は、
シムコイル2612を使う。シムコイル2612は複数
のチャネルからなり、シム電源2613により電流が供
給される。静磁場均一度の調整時には、各コイルに流れ
る電流をシーケンサ2604により制御する。このと
き、シーケンサ2604はシム電源2613に命令を送
り、静磁場不均一を補正するような付加的な磁場をシム
コイル2612より発生させる。
【0008】なお、シーケンサ2604は通常、予めプ
ログラムされたタイミングおよび強度で各装置が動作す
るように制御を行う。このプログラムのうち、特に高周
波磁場、傾斜磁場、信号受信のタイミングや強度を記述
したものはパルスシーケンスと呼ばれている。
【0009】次に、図24に示す検査装置を用いた撮影
手順の概略を、図25に示す典型的なパルスシーケンス
であるスピンエコー法を用いて説明する。
【0010】静磁場中に被検体2603を置き、スライ
ス傾斜磁場201の印加とともに磁化励起用高周波磁場
(RF)パルス202を印加し、対象物体内のあるスラ
イスに磁気共鳴現象を誘起する。
【0011】次に、磁化の位相に位相エンコード方向の
位置情報を付加する位相エンコード傾斜磁場パルス20
4を印加し、180度パルス205を印加した後、リー
ドアウト方向の位置情報を付加するリードアウト傾斜磁
場パルス206を印加しながら磁気共鳴信号(エコー)
203が計測される。
【0012】1枚の画像を得るのに必要なデータを計測
するため、以上の手順を繰り返し、複数個のエコーを計
測する。この時、一度励起された磁化が平衡状態に戻る
のに数秒を要するため、エコーの計測終了から次の励起
までに、通常、その待ち時間が必要である。
【0013】エコーのサンプリング点数は1個のエコー
に付き通常64から512であり、計測するエコーの数
は64から256が一般的である。
【0014】計測終了後、図26に示すように周波数空
間(k空間,計測空間)上にエコーを並べ、2次元逆フ
ーリエ変換により画像再構成を行ない、断層像を得る。
このときの画像のマトリクス数は、(1個のエコーのサ
ンプリング点数)×(エコー数)になる。
【0015】リードアウト方向の視野Wxとピクセルサ
イズΔWxとは、リードアウト傾斜磁場の強度をGx、
サンプリングレートをΔt、サンプリング点数をNで示
すと、それぞれ下記の式(1),(2)で表される。
【0016】
【数1】 ΔWx=1/(γ×Gx×Δt×N) ・・・・・(1)
【0017】
【数2】 Wx=ΔWx×N ・・・・・(2) ここで、γは測定対象原子の磁気回転比であり、通常の
撮影で対象となるプロトンでは、約42.5759MH
z/Tである。
【0018】この式(1),(2)から明らかなよう
に、高分解能の画像を得るマイクロスコピーの方法とし
て、サンプリングレートΔtと傾斜磁場Gxとを大きく
するか、あるいは、サンプリング点数Nを大きくするこ
とが考えられる。
【0019】一般的なマイクロスコピーでは、傾斜磁場
を大きくすることにより分解能を高めており、通常10
0〜1000mT/m程度の非常に強力な磁場強度の傾
斜磁場を印加している。
【0020】この場合、エコーの計測時間が長くならな
いため、サンプリングレートやサンプリング点数を大き
くした場合に比べて、磁化の緩和による信号強度の減衰
や静磁場不均一の影響が小さく抑えられ、画質の劣化が
少なくてすむからである。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
【0022】従来の人体を測定対象とする磁気共鳴イメ
ージング装置である臨床用のMRI装置でマイクロスコ
ピーを実施するためには、検査室等の限られた広さの部
屋に設置可能な大きさの装置で、直径約40cmの広い
領域にわたりリニアリティが良いと共に、100〜10
00mT/m程度という強力な磁場強度の傾斜磁場を発
生させる必要がある。
【0023】しかしながら、このような強力な傾斜磁場
の発生は、分析用の小型装置では実現されているが、直
径約40cmの広い領域では発生できないという問題が
あった。
【0024】また、強力な傾斜磁場の発生に伴ない急激
に磁場強度が変化するため、人体への影響すなわち人体
にかかる負荷が無視できなくなるという問題がある。
【0025】低い傾斜磁場で数10分かけて撮影した研
究例はあるが、それを臨床に用いるのは、撮影時間の制
約から不可能である。
【0026】なお、現在の臨床用MRI装置で発生でき
る傾斜磁場強度は、最大で30mT/m程度である。
【0027】本発明の目的は、強力な傾斜磁場を必要と
せず、人体に対してもマイクロスコピーが適用可能な磁
気共鳴イメージング装置を提供することにある。
【0028】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
になるであろう。
【0029】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0030】(1)静磁場中の被検体に対し、高周波磁
場と傾斜磁場とを印加してエコーを収集するパルスシー
ケンスを制御するパルスシーケンス制御手段と、収集さ
れたエコーに基づいて画像を再構成する画像再構成手段
とを有する磁気共鳴イメージング装置であって、前記パ
ルスシーケンス制御手段は、再構成された前記画像のリ
ードアウト傾斜磁場方向における空間分解能を設定する
空間分解能制御手段と、リードアウト傾斜磁場の強度に
より決まる空間分解能が前記空間分解能制御手段により
設定された空間分解能よりも低くなるリードアウト傾斜
磁場を印加する傾斜磁場強度制御手段とを具備する。
【0031】(2)前述する(1)の磁気共鳴イメージ
ング装置において、前記画像再構成手段は、前記空間分
解能制御手段により設定される空間分解能の最小単位を
画像のリードアウト方向の1画素の幅とする。
【0032】(3)前述する(1)もしくは(2)の磁
気共鳴イメージング装置において、前記空間分解能制御
手段は、前記高周波磁場を照射して前記被検体の1部を
選択的に励起することにより、前記空間分解能を設定す
る。
【0033】(4)前述する(3)の磁気共鳴イメージ
ング装置において、前記空間分解能制御手段は、前記被
検体内の領域を、前記リードアウト傾斜磁場方向とほぼ
垂直な方向のほぼ等間隔なスライス群に励起し、前記傾
斜磁場強度制御手段は、リードアウト傾斜磁場の強度に
より決まる空間分解能を前記スライスの間隔とほぼ等し
くする。
【0034】(5)前述する(4)の磁気共鳴イメージ
ング装置において、前記空間分解能制御手段は、前記リ
ードアウト傾斜磁場の印加方向と同じ方向に励起用傾斜
磁場を印加すると共に、前記高周波磁場パルスをほぼ等
間隔に複数回照射する。
【0035】(6)前述する(4)もしくは(5)の磁
気共鳴イメージング装置において、前記パルスシーケン
ス制御手段は、前記高周波磁場と前記傾斜磁場とを印加
してエコーを収集する第1のパルスシーケンスと、前記
空間分解能制御手段と前記第1のパルスシーケンスとか
ら構成される第2のパルスシーケンスを実行し、前記画
像再構成手段は、前記第1のパルスシーケンスにより収
集されたエコーと、前記第2のパルスシーケンスにより
収集されたエコーとの差分処理を行う差分処理手段を具
備する。
【0036】(7)前述する(6)の磁気共鳴イメージ
ング装置において、前記差分処理手段は、第1のパルス
シーケンスにより収集されたエコーと、第2のパルスシ
ーケンスにより収集されたエコーとからそれぞれ再構成
された画像に対して、前記差分処理を行う。
【0037】(8)前述する(5)ないし(7)のいず
れかの磁気共鳴イメージング装置において、前記複数の
高周波磁場パルスは、振幅が一定である。
【0038】(9)前述する(5)ないし(7)のいず
れかの磁気共鳴イメージング装置において、前記複数の
高周波磁場パルスは、振幅変調されている。
【0039】(10)前述する(5)ないし(9)のい
ずれかの磁気共鳴イメージング装置において、前記複数
の高周波磁場パルスは、周波数変調あるいは位相変調さ
れている。
【0040】(11)前述する(4)ないし(10)の
いずれかの磁気共鳴イメージング装置において、前記パ
ルスシーケンス制御手段は、前記スライス群の位置をリ
ードアウト傾斜磁場を印加する軸に沿って移動させなが
ら前記パルスシーケンスの実行を所定の回数繰り返す。
【0041】(12)前述する(4)ないし(11)の
いずれかの磁気共鳴イメージング装置において、前記パ
ルスシーケンスの繰り返し毎に前記高周波磁場パルスの
周波数を変化させる。
【0042】(13)前述する(4)ないし(11)の
いずれかの磁気共鳴イメージング装置において、前記パ
ルスシーケンスの繰り返し毎に静磁場強度を変化させ
る。
【0043】(14)前述する(1)ないし(13)の
いずれかの磁気共鳴イメージング装置において、前記パ
ルスシーケンスは、エコー収集に伴ない、前記被検体に
位相エンコード傾斜磁場を印加する。
【0044】(15)前述する(14)の磁気共鳴イメ
ージング装置において、前記位相エンコード傾斜磁場の
強度が前記リードアウト傾斜磁場の強度とほぼ等しい。
【0045】(16)前述する(1)ないし(13)の
いずれかの磁気共鳴イメージング装置において、前記パ
ルスシーケンスは、リードアウト方向を変化させながら
エコー収集を繰り返す。
【0046】(17)前述する(1)ないし(16)の
いずれかの磁気共鳴イメージング装置において、前記パ
ルスシーケンスは、磁化の励起とエコーの計測との間に
180度パルスを照射する。
【0047】(18)前述する(14)ないし(17)
のいずれかの磁気共鳴イメージング装置において、前記
リードアウト傾斜磁場を反転させながら複数個の前記エ
コーを収集するパルスシーケンスを具備する。
【0048】(19)前述する(14)ないし(18)
のいずれかの磁気共鳴イメージング装置において、前記
パルスシーケンスの実行に先立って、注目領域以外の領
域の信号を抑制するシーケンスを実行する。
【0049】(20)前述する(14)ないし(19)
のいずれかの磁気共鳴イメージング装置において、前記
画像再構成手段は、同一の前記パルスシーケンスで収集
したエコーに基づいて再構成した複数の画像を積算す
る。
【0050】(21)前述する(1)ないし(20)の
いずれかの磁気共鳴イメージング装置において、前記パ
ルスシーケンスの繰り返し毎にその時点で計測されてい
るエコーを用いて画像再構成を行う。
【0051】(22)前述する(21)の磁気共鳴イメ
ージング装置において、再構成された部分的な画像を表
示装置に表示する。
【0052】前述した(1)〜(22)の手段によれ
ば、まず、再構成手段が空間分解能制御手段によって決
まる空間分解能の最小単位を画像のリードアウト方向の
1画素の幅とする。
【0053】次に、空間分解能制御手段が静磁場中の被
検体に対して、リードアウト方向の傾斜磁場を印加しな
がら複数個の高周波磁場を照射する。これにより、被検
体内がリードアウト傾斜磁場と垂直な方向に等間隔なス
ライス群に励起される。
【0054】次に、傾斜磁場強度制御手段が、リードア
ウト傾斜磁場の強度によって決まる空間分解能が空間分
解能制御手段によって決定される空間分解能よりも低く
なるリードアウト傾斜磁場を被検体に印加する。
【0055】スライスの位置をリードアウト傾斜磁場を
印加する方向に沿って移動しながら、エコーを計測する
ことにより、リードアウト方向の1画素を空間分解能の
最小単位とするエコーが計測される。
【0056】したがって、画像再構成手段がこのエコー
に基づいて画像を構成することにより、スライス厚を1
画素の幅とする画像を構成できるので、強力な傾斜磁場
を必要とせず、人体に対してもマイクロスコピーが適用
できる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、発明の実
施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明
する。
【0058】なお、発明の実施の形態を説明するための
全図において、同一機能を有するものは同一符号を付
け、その繰り返しの説明は省略する。
【0059】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1の磁気共鳴イメージング装置の概略構成を示すブロ
ック図であり、101は静磁場発生マグネット、102
は傾斜磁場発生コイル、103は被検体、104はシー
ケンサ(パルスシーケンス制御手段)、105は傾斜磁
場電源、106は高周波パルス発生器、107はプロー
ブ、108は受信器、109は計算機(画像再構成手
段)、110はディスプレイ、111は記憶媒体、11
2はシムコイル、113はシム電源を示す。
【0060】図1において、静磁場発生マグネット10
1は静磁場を発生(生成)するための周知のマグネット
であり、たとえば、永久磁石を用いる。
【0061】傾斜磁場発生コイル102は傾斜磁場を発
生するための周知のコイルであり、たとえば、被検体1
03の体軸方向をZ軸方向、このZ軸と直交する面内の
位置を特定するための座標として、互いに直交するX軸
およびY軸を設定するときに、X軸,Y軸,Z軸の各軸
方向に所定の傾斜を有する線形傾斜磁場Gx,Gy,G
zを発生する。
【0062】また、この傾斜磁場発生コイル102は傾
斜磁場電源105に接続されており、この電源から供給
される電流に対応する磁場を発生する。
【0063】被検体103は被検体である。
【0064】シーケンサ104は、動作順番等を予め設
定しておくことができる周知のシーケンサであり、たと
えば、計算機109で組まれた測定のシーケンスをデー
タとして受け取り、このデータに基づく順番で高周波パ
ルス発生器106、受信器108、シム電源113およ
び記憶媒体111等に動作信号を出力することにより、
装置の制御を行う。
【0065】傾斜磁場電源105は、周知の電源であ
り、たとえば、前述するX軸,Y軸,Z軸方向の各傾斜
磁場発生コイル102を駆動するための3台の電源より
構成される。
【0066】高周波パルス発生器106は計測断面の位
置を選択するための周知の選択励起高周波パルスを発生
するための回路であり、たとえば、基準となる高周波を
発生する周知のシンセサイザーと、このシンセサイザー
が発生した高周波を所定の信号に変調するための変調回
路と、変調された電気信号を増幅するためのアンプとか
ら構成される。
【0067】プローブ107は高周波パルス発生器10
6で発生したパルスを磁場に変換して被検体に導き照射
すると共に、被検体から放出される信号(エコー信号も
しくはエコー)を受波し、受信器108に導くためのコ
イルである。
【0068】受信器108は被検体103から放射され
プローブ107で導かれたエコーを検出(検波)し、こ
の結果をデジタル信号に変換した後、計算機109に出
力するブロックであり、電気信号をデジタル情報に変換
する周知のA/D変換器から構成される。
【0069】計算機109は周知の情報処理装置(演算
処理手段)であり、たとえば、前述する測定のシーケン
スを組みデータとして出力すると共に、エコーに基づい
て断層像等の構成を行う。
【0070】ディスプレイ110は計算機109から出
力される映像信号を表示するための周知の表示装置であ
る。
【0071】記憶媒体111は計測したエコー、断層画
像、測定条件およびシーケンス等を記憶しておくための
周知の記憶装置であり、たとえば、磁気ディスク装置、
半導体メモリ、光磁気記憶装置、磁気テープ装置等を用
いる。
【0072】シムコイル112は静磁場発生マグネット
101が発生する静磁場の均一性を保つための磁場を発
生させるためのコイルであり、シム電源113から電流
を供給される。
【0073】シム電源113は、シーケンサ104の出
力に基づいてシムコイル112に電流を供給する、周知
の電源である。
【0074】なお、本実施の形態1の磁気共鳴イメージ
ング装置では、従来の装置と同様に、計算機109で組
まれた測定のシーケンスのデータの内、特に高周波磁
場、傾斜磁場、信号受信のタイミングや強度を記述した
ものはパルスシーケンスと呼ぶものとする。
【0075】図2は本実施の形態1のシーケンサの概略
構成を示すブロック図であり、401は空間分解能制御
手段、402は傾斜磁場強度制御手段、403はコント
ローラを示す。
【0076】図2に示すシーケンサは、高周波パルス発
生器106、受信器108、シム電源113、傾斜磁場
電源105および記憶媒体111を後述する手順で制御
することによって、リードアウト傾斜磁場の強度により
決まる空間分解能よりも、画像の空間分解能を高くでき
る。
【0077】次に、動作の概要を示すと、まず、空間分
解能制御手段401が高周波パルス発生器106と傾斜
磁場電源105とを制御して、撮影する画像の空間分解
能が設定される。
【0078】次に、傾斜磁場強度制御手段402が傾斜
磁場電源105を制御して、エコー計測時のリードアウ
ト傾斜磁場強度を設定する。ただし、傾斜磁場強度制御
手段402は、同時に受信器108も制御してエコーの
計測も行う。この時、リードアウト傾斜磁場の強度によ
り決まる空間分解能が、空間分解能制御部401にて設
定した空間分解能よりも低くなるようにする。
【0079】図3は空間分解能制御手段において設定さ
れる空間分解能と、傾斜磁場強度制御手段において設定
されるリードアウト時の空間分解能との関係を説明する
ための図であり、501は縞の幅、502は縞の間隔、
503はプロジェクション(投影図)を示す。
【0080】また、図3に矢印で示す座標軸は、横軸が
リードアウト方向、縦軸が投影方向を示す。
【0081】また、図3は簡略化のため2次元で表示し
ており、空間分解能制御手段401に於いて被検体内部
を等間隔の縞状に励起した場合を例として示している。
【0082】リードアウト傾斜磁場強度により決まる空
間分解能を、縞の間隔502と等しくとってエコーを計
測すると、このエコーのもつ空間分解能は、縞の幅50
1になる。これは、エコーを1次元逆フーリエ変換して
作成したプロジェクション503を見るとよく理解でき
る。
【0083】即ち、リードアウト傾斜磁場強度で決まる
空間分解能は縞の間隔502に等しいが、含まれている
画像情報は励起されている縞の部分だけの情報であるた
め、プロジェクション503の空間分解能は縞の幅50
1に等しいといえる。
【0084】したがって、得られたプロジェクションを
表示する際には、リードアウト傾斜磁場の強度で決まる
空間分解能の最小単位、すなわち、図3における縞の間
隔502を1ピクセルとするのではなく、縞の幅501
を画像の1ピクセルの幅とする。これにより、リードア
ウト傾斜磁場強度で決まる空間分解能502よりも高い
空間分解能の画像を得ることができる。
【0085】ただし、この図に示すような1回の計測で
は、被検体の一部のプロジェクションしか計測できな
い。
【0086】したがって、被検体全体のプロジェクショ
ンを計測するために、縞全体の位置を任意に変化させな
がらエコーの計測を繰り返すことが必要となる。
【0087】その繰り返しの一例を示したのが図4であ
り、504、505、506はそれぞれ、1回目、2回
目、16回目のパルスシーケンスの実行により計測され
たエコーを、逆フーリエ変換して得られたプロジェクシ
ョンを示す。
【0088】一方、507は1回目から16回目までで
得られる各プロジェクションを合成して得られた完全な
プロジェクションである。
【0089】この例では、2回目以降のシーケンス実行
の際、直前の計測で励起された縞に対して縞全体の位置
が縞の幅だけシフトするように励起を行う。
【0090】このとき、縞の間隔が縞の幅のm倍なら、
合計m回パルスシーケンスの実行を繰り返す、すなわ
ち、図4に示すように、縞の幅と縞の間隔の比が1:1
6の場合には、まず、合計16回、パルスシーケンス実
行を繰り返す。
【0091】次に、計測したエコーそれぞれに逆フーリ
エ変換を施してプロジェクション504〜506を作成
し、重ね合せることにより、被検体全体のプロジェクシ
ョン507が合成できる。
【0092】このときのプロジェクションの1ピクセル
は、リードアウト傾斜磁場の強度で決まる空間分解能の
最小単位すなわち縞の間隔502ではなく、縞の幅50
1である。
【0093】一方、スピンエコー法などの従来法では、
傾斜磁場の強度で決まる空間分解能509が画像の空間
分解能になる。従って、プロジェクション507と同じ
空間分解能を得るためには、リードアウト傾斜磁場強度
を強くして、傾斜磁場の強度で決まる空間分解能509
を縞の幅501と等しくする必要がある。
【0094】すなわち、図4に示すように縞の幅501
と縞の間隔502との比が1:16の場合には、従来法
では傾斜磁場強度を16倍強くする必要がある。
【0095】次に、図5に本実施の形態1の磁気共鳴イ
メージング装置の動作を説明するためのパルスシーケン
スを示し、以下、この図に基づいて、本実施の形態1の
磁気共鳴イメージング装置の空間分解能制御手段401
のリードアウト方向における画像の空間分解能を設定す
る方法について説明する。
【0096】図5において、RFは高周波磁場、601
は空間分解能制御部分、602はRFパルス、603は
励起用傾斜磁場パルス、604は180度パルス、60
5はリードアウト傾斜磁場パルス、606はエコー、6
08は傾斜磁場強度制御部分、Gx,Gy,Gzは前述
するようにそれぞれx,y,z軸方向の傾斜磁場を示
し、このときのリードアウト方向はx方向である。
【0097】複数個のRFパルス602により励起され
た磁化は、180度パルスにより反転される。そして、
リードアウト傾斜磁場によりリフェーズ(位相反転)さ
れ、エコー606を発生する。
【0098】本実施の形態1では、励起パルス602に
より複数回にわたって励起が行われているので、複数個
のエコー606が生成される。一般にエコー606の数
は励起に用いられたRFパルス602の個数と等しい。
また、一番目のエコー606は最後に照射されたRFパ
ルス602により発生したエコー606であり、最後の
エコー606は一番目に照射されたRFパルス602に
より発生したエコー606である。
【0099】通常、リードアウト傾斜磁場パルス605
の強度は励起用傾斜磁場パルス603と等しくし、リー
ドアウト傾斜磁場パルス605の印加開始時間を調整し
て、対応するRFパルス602とエコー606とのそれ
ぞれの中心が、180度パルスの照射中心に対して時間
的に対称になるようにする。このようにすることによ
り、各エコー606は静磁場不均一の影響を受けていな
いスピンエコーとなる。
【0100】RFパルス602とエコー606との対応
関係から、各エコー606のエコー時間はそれぞれ異な
り、早く計測されたエコー606ほどエコー時間が短
い。
【0101】従って、各エコー606はT2強調度が異
なっており、後のエコーほどT2強調度が大きく、エコ
ー強度が小さくなる。それ以外では、渦電流などの装置
特性の影響の受けかたが若干異なってはいるが、基本的
に各エコーの性質は同じである。
【0102】また、図6に示すように、180度パルス
604を照射せず、反転させたリードアウト傾斜磁場6
07を用いることにより、エコーを計測してもよい。
【0103】このエコーはグラディエントエコーと呼ば
れる。180度パルスを用いれば静磁場不均一の影響を
受けないスピンエコーを得ることができるが、180度
パルスの照射のために通常数msの余分な時間が必要に
なる。
【0104】しかしながら、図6のような構成にするこ
とにより、各エコーのエコー時間を短縮でき、エコーの
SN比を向上できる。
【0105】空間分解能制御部分601は、x方向の励
起用傾斜磁場パルス603印加中に複数個のRFパルス
602を照射する構成になっている。この構成自体は周
知の方法であり、詳細は特公平6−34784号公報に
記載されている。
【0106】前述する磁場を被検体103に印加するこ
とにより、図7の太線で示すように、被検体内701の
励起領域はx方向に垂直なスライス群702になる。
【0107】なお、各スライスは等間隔で厚さが等しく
なり、これにより、リードアウト方向の空間分解能がス
ライスの厚さに設定される。
【0108】次に、図8に、図7に示すスライス群の発
生原理を説明するための図を示し、以下、この図に基づ
いて、スライス群の発生原理を説明する。
【0109】図8において、矢印の左右の列はフーリエ
変換の関係にあり、左の列はRFパルスの形状を、右の
列はそれに対応した周波数分布を示す。図8の縦軸は強
度、横軸は左の列が時間、右の列が周波数である。
【0110】次に、左の列に於いて、sinc関数3山
の波形801に対して、時間的に無限の等間隔パルス列
803とのたたみこみ演算(*)802をとり、さらに
矩形波805との積(×)804をとると、sinc関
数3山の時間的に有限な列806になる。
【0111】ここで、sinc関数3山の波形801の
幅をa、パルス列803の間隔をb、矩形波805の幅
をb×n(nは正の整数)とすると、sinc関数列8
06の間隔はb、各sinc関数の印加時間はaにな
る。
【0112】前述するそれぞれの波形に対してフーリエ
変換を行うと右の列に示した波形になり、たたみこみ8
02は積808に、積804はたたみこみ810に変換
される。
【0113】また図8より、RFパルス列806を照射
した場合の周波数分布は、等間隔の有限なsinc関数
列812になることが分かる。ただし、矩形波807の
周波数帯域は4/a、パルス列809の間隔は1/b、
sinc関数811の主ローブの幅は2/(b×n)で
ある。
【0114】また、sinc関数のサイドローブを無視
すれば、周波数分布は2/(b×n)の幅をもつパルス
の列と考えられる。矩形波807の周波数帯域は、スラ
イス群702に垂直な方向の選択励起領域の幅になる。
【0115】以上の説明では、RFパルスとして3山の
sinc関数を用いたが、山の数を増やしたsinc関
数や矩形波807の形状を改良した最適化パルスを用い
てもよい。
【0116】sinc関数の山の数をs(sは正の奇整
数)とすると、矩形波807の周波数帯域は(s+1)
/aになる。sが大きいほど矩形波807の形状の歪み
が小さくなるが、同じ周波数帯域を実現するための照射
時間aが長くなるので、パルス間隔bの自由度が小さく
なる。sは、通常の撮影では3でよい。
【0117】しかしながら、矩形波807の歪みは画像
のシェーディングになるため、画質の劣化が激しい場合
には、山の数を増やすか、あるいは最適化パルスを用い
る。
【0118】なお、本願明細書中において、最適化パル
スとは、矩形波の歪みができるだけ少くなるようにRF
パルスの波形を最適化したパルスである。
【0119】具体的には、例えば、「S.Conolly et a
l.,Optimal Control Solutions to the Magnetic Reson
ance Selective Excitation Problem IEEE Trans. on M
ed. Imag.,Vol.MI-5,No.2,pp.106-115,1986」に記載さ
れている波形を用いることができる。このような最適化
したパルスを用いることにより、画像のシェーディング
を抑えることができる。
【0120】RFパルス列806の照射時に傾斜磁場を
印加して、被検体内に共鳴周波数の傾斜をもたせておけ
ば、被検体内の励起領域は、傾斜磁場を印加した方向に
垂直で等間隔なスライス群になる。
【0121】この励起の様子は前述する図5に示した通
りであり、スライスの厚さは、2/(b×n)、間隔は
1/bである。傾斜磁場強度をGxとすると、リードア
ウト方向の励起領域の厚さWは下記の式(3)となる。
【0122】
【数3】 W=(s+1)/a/(γ×Gx) ・・・・・(3) また、リードアウト方向の空間分解能即ちスライスの厚
さdは、下記の式(4)となる。
【0123】
【数4】 d=2/(b×n)/(γ×Gx) ・・・・・(4) ただし、スライスの間隔は1/b/(γ×Gx)にな
る。
【0124】エコー計測時には、リードアウト傾斜磁場
強度で決まる空間分解能ΔWxを、このスライスの間隔
と等しく、下記の式(5)とする。
【0125】
【数5】 ΔWx=1/b/(γ×Gr) ・・・・・(5) ここで、式(1)の関係を用いると、RFパルスの間隔
bとサンプリングレートΔt、サンプリング点数Nの関
係は下記の式(6)となる。
【0126】
【数6】 b=Δt×N ・・・・・(6) 各RFパルスのフリップ角は、約90/n度とし、RF
パルス全体のフリップ角が、スピンエコー法と同じよう
にほぼ90度になるようにする。但し、十分な繰り返し
時間を待たずに同じスライスを励起する場合には、RF
パルス全体のフリップ角が90度よりも小さい角度にな
るようにした方が、2回目以降の信号減衰が小さくな
り、エコーのSN比が向上する。
【0127】被検体全体の画像を撮影するためには、ス
ライス群の位置を変化させながらエコーの計測を繰り返
す必要がある。スライス群の位置は、RFパルス列を照
射する際に用いる搬送波の周波数を変化させシフトでき
る。
【0128】例えば、先に励起したスライスに隣接した
スライスを励起させる場合には、スライスの厚さの周波
数2/(b×n)だけ搬送波周波数を変化させればよ
い。
【0129】即ち、図9に示すように、RFパルス列9
01の搬送波周波数がf0であり、それによる励起プロ
ファイルが902であったとすると、RFパルス列90
3の搬送波周波数をf0+2/(b×n)とすれば、励
起プロファイル904は、励起プロファイル902に対
して2/(b×n)だけシフトする。
【0130】このときスライス間隔が1/bなので、搬
送波の周波数を2/(b×n)ずつ変化させながら、合
計n/2回の計測を繰り返せばリードアウト方向の全て
の情報が得られる。
【0131】スライスの位置をシフトさせる別の方法と
して、静磁場強度を変化させる方法がある。
【0132】これは、図1に示すシーケンサ104によ
り制御されたシム電源113とそれに接続されるシムコ
イル112とにより実現される。
【0133】静磁場強度の変化ΔHと共鳴周波数の変化
Δfとには、対象とする核種(通常はプロトン)の磁気
回転比をγとすると、下記の式(7)の関係がある。
【0134】
【数7】 Δf=γ×ΔH ・・・・・(7) 従って、シムコイル112に流す電流を変化させ、下記
の示す式(8)を満すΔHだけ静磁場強度を変化させる
ことにより、スライスの位置をスライス1枚の厚さだけ
シフトできる。
【0135】
【数8】 γ×ΔH=2/(b×n) ・・・・・(8) 次に、図10に2次元画像を撮影するためのパルスシー
ケンスの一例の図を示し、以下、この図に基づいて、前
述する空間分解能制御方法を用いて2次元の画像を撮影
する方法について説明する。
【0136】この例は、画像再構成にフーリエ変換法を
用いるパルスシーケンスであり、磁化にy方向の位置情
報を付与するディフェーズ用傾斜磁場パルス122と位
相エンコード傾斜磁場パルス123、z方向の位置情報
を付与するスライス選択傾斜磁場パルス121のそれぞ
れを図4に示すパルスシーケンスに付け足したものであ
る。
【0137】180度パルス605と同時にスライス選
択傾斜磁場パルス121が印加されることにより、z軸
方向の一部分の磁化のみが選択的に反転される。この反
転された磁化だけが、リードアウト傾斜磁場パルス60
5によりリフェーズされ、エコー606を結ぶ。
【0138】従って、z方向の特定の断面だけの情報が
得られる。そのときの位置と厚さとは、180度パルス
605の搬送波の周波数とスライス選択傾斜磁場パルス
121の強度により自由に調節することが可能である。
【0139】例えば、180度パルスの波形がm山のs
inc関数の場合、断面の位置zとおおよその厚さΔz
は、下記の式(9),(10)となる。
【0140】
【数9】 z=(f−f0)/(γ×Gz) ・・・・・(9)
【0141】
【数10】 Δz=(m+1)/(γ×Gz×t) ・・・・・(10) ただし、fは搬送波周波数、f0は共鳴周波数、γは磁
気回転比、Gzはスライス選択傾斜磁場パルスの強度、
tは180度パルスの照射時間である。
【0142】ディフェーズ用傾斜磁場パルス122と位
相エンコード傾斜磁場パルス123の印加により、磁化
はy方向の位置情報を付与され、エコーはk空間(計測
空間)を図11に示すように走査する。すなわち、ディ
フェーズ用傾斜磁場パルス122により第1エコーはk
y軸の負の方向に位置し、位相エンコード傾斜磁場パル
ス123によるリフェーズによりエコー毎に正の方向へ
移動する。
【0143】また、位相エンコード傾斜磁場パルス12
3が連続的に印加されているので、エコーはk空間上を
斜めに走査する。ディフェーズ用傾斜磁場パルス122
が位相エンコード傾斜磁場パルス123によりキャンセ
ルされた点で、エコーはkx軸と交わる。なお、位相エ
ンコード傾斜磁場パルス123の代わりにこれを反転さ
せてRFパルス602の照射とともに印加しても同じ位
相エンコードとしての効果を得ることができる。
【0144】y方向の視野Wyは、位相エンコード傾斜
磁場パルス122の強度Gyとエコー間隔bで決まり、
下記の式(11)で与えられる。
【0145】
【数11】 Wy=1/(γ×Gy×b) ・・・・・(11) また、y方向の空間分解能Δyは、エコーがkyをどれ
だけ広く走査するかにかかわっている。例えば、kx軸
に対して対称になるようにny個のエコーを計測した場
合では、下記の式(12)となる。
【0146】
【数12】 Δy=Wy/ny ・・・・・(12) また、kx軸に対して片方に4個もう片方に16個のエ
コーを配置し、ハーフフーリエ変換を行って32エコー
と等価な画像を作成した場合には、下記の式(13)と
なる。
【0147】
【数13】 Δy=Wy/32 ・・・・・(13) 被検体103全体の画像を撮影するためには、前述した
のと同様にスライス群の位置を変化させながらパルスシ
ーケンスの実行を繰り返す。すなわち、計n/2回の計
測を繰り返せばリードアウト方向の全ての情報が得られ
る。これにより、n/2個の図11に示す2次元のエコ
ーセットが得られる。
【0148】次に、図12に2次元のエコーセットから
画像を再構成する方法を説明するための図を示し、以
下、この図に基づいて、画像の再構成の方法を説明す
る。
【0149】画像再構成は、各計測で得られた2次元の
エコーセットを2次元逆フーリエ変換してから合成する
ことにより行われる。
【0150】図12において、131は視野あるいは再
構成画像、132,133はそれぞれ1回目と2回目の
計測で得られたエコーセットを2次元逆フーリエ変換し
て得られた部分画像、134,135はそれぞれリード
アウト傾斜磁場と位相エンコード傾斜磁場の強度とで決
まる1ピクセルの幅、136は再構成された画像のリー
ドアウト方向の1ピクセルの幅を示す。なお、再構成画
像の位相エンコード方向の1ピクセルの幅は135であ
る。
【0151】まず、1回目の計測で得られたエコーセッ
トを2次元逆フーリエ変換して部分画像132を作成す
る。部分画像132の各列は再構成画像の対応する列へ
配置される。同様にして2回目以降の計測で得られたエ
コーセットも再構成画像上へ配置されていく。n/2個
目のエコーセットまでこの処理が行われれば、画像再構
成は終了する。
【0152】エコーがk空間上を斜めに走査しているた
め、高速フーリエ変換を適用するには座標変換が必要で
ある。そのまま適用しても画像再構成はできるが、わず
かな歪みが生じる。
【0153】したがって、位相エンコード傾斜磁場パル
スを各エコーの間にブリップ状に印加することにより、
k空間上を水平に走査できるので、高速フーリエ変換を
そのまま適用できる。
【0154】ただし、このときにはエコー間に時間的な
隙間がないので、エコーの両端を若干捨てなければなら
なくなる。
【0155】前述する手順により得られる画像をディス
プレイ110に表示する際には、通常は、全ての画像再
構成処理が終了してから表示する。あるいは、パルスシ
ーケンスの繰り返し毎に得られた部分画像をそれが得ら
れた時点で表示してもよい。後者の場合、高速な信号処
理系と表示系とを用いることにより、繰り返し毎に徐々
に表示を高分解能化していくことが可能になる。
【0156】被検体が視野からはみ出している場合には
画像に折り返しが発生する。ただし、リードアウト方向
には、RFパルスにより励起領域の幅が調整できるた
め、その幅を視野よりも小くしておくことにより、折り
返しの問題は防ぐことができる。
【0157】あるいは、サンプリングレートを上に示し
た方法で決めた値よりも小さくし、かつ、サンプリング
点数をその分だけ増やしエコー計測時間を一定にしてエ
コーを計測することにより、視野を大きくできる。通常
は、サンプリング点を2倍、サンプリングレートを1/
2にする。
【0158】一方、位相エンコード方向には、励起パル
スによる領域の選択やエコー数を増やしての視野拡大が
できないため、撮影に先立って領域選択用のパルスシー
ケンスを実行しておく。
【0159】このパルスシーケンスの例を図13に、被
検体と視野との関係を図14に示す。
【0160】図14において、xはリードアウト方向、
yは位相エンコード方向を示す。
【0161】領域選択部分247は、まず、RFパルス
241と傾斜磁場パルス242とによりy方向の視野1
42の外側領域145のみを励起し、クラッシャー傾斜
磁場パルス243により、この外側領域145を飽和さ
せる。
【0162】次に、同様にRFパルス244と傾斜磁場
パルス245とにより、y方向の視野142の外側領域
146のみを励起し、クラッシャーパルス246によ
り、この外側領域146を飽和させる。
【0163】なお、飽和させたい領域は、RFパルスの
搬送波周波数を変えることにより任意に選択できる。特
に、飽和させたい領域が傾斜磁場の原点に対して対称で
ある場合には、搬送波周波数を一定にして傾斜磁場パル
ス242,245の極性を反転させてもよい。
【0164】なお、図13に示すパルスシーケンスでは
励起を2回に分けて行ったが、励起プロファイルが外側
領域145,146だけになるようなRFパルスを用い
ることにより、1回の励起とクラッシャー傾斜磁場パル
スの印加とで視野外の飽和を行うことが可能である。
【0165】このようなRFパルスの波形は、最も簡単
には、励起プロファイルを逆フーリエ変換することによ
り作成できる。
【0166】以上の方法で、視野外となる外側領域14
5,146を信号の出ない状態にすることにより、位相
エンコード方向の励起可能な領域を視野の範囲だけに絞
ることができる。したがって、その直後に撮影を開始す
ることで、折り返しの問題はなくなる。
【0167】また、位相エンコード方向の領域選択を行
う別の方法としては、図10の180度パルス604と
傾斜磁場パルス121とを用いてz方向の領域選択を行
う代わりに、図15に示すように2個の180度パルス
261と263を用いる方法もある。図15において、
xはリードアウト方向、yは位相エンコード方向、zは
スライス方向を示す。
【0168】この方法では、まず180度パルス261
と傾斜磁場パルス262とにより位相エンコード方向の
視野の範囲を選択し、次に、180度パルス263とz
方向の傾斜磁場パルス264とによりスライス方向の選
択を行う。
【0169】この他に、1個のRFパルスにより2次元
の領域を選択する方法を用いることもできる。この方法
の詳細については、文献「C.J.Hardy and H.E.Cline,”
Spatial Localization in Two Dimensions Using NMR D
esigner Pulses,”J. of Magn. Reson.,vol.82,pp.647-
654,1989」を参照されたい。
【0170】図10に示すパルスシーケンスではy方向
の空間分解能やピクセル数は、エコーの数により制限を
受ける。したがって、エコーの数が不足する場合には、
計測を複数回に分けてエコーの数を増やす、いわゆる、
k空間分割計測法を用いることができる。
【0171】この場合のパルスシーケンスを図16に、
k空間の走査方法を図17に示し、以下、図16および
図17に基づいて動作を説明する。
【0172】このパルスシーケンスは、図10のパルス
シーケンスのディフェーズ用傾斜磁場パルス122の代
わりに、可変ディフェーズ用傾斜磁場パルス281を用
いる。
【0173】まず、この可変ディフェーズ用傾斜磁場パ
ルス281を、k空間上の走査位置が図17に示すよう
に1番下の位置になるよう設定し、1回目の計測を行
う。なお、ここでの計測は、スライス群の位置をシフト
(移動)させながらシーケンスの実行を繰り返す。
【0174】以後、可変ディフェーズ用傾斜磁場パルス
281を、走査位置が各計測のスタート位置になるよう
に設定し、予め設定される必要な回数だけ同様な計測を
繰り返す。
【0175】このとき、各計測では、RFパルスの搬送
波周波数をシフト(移動)させながら、リードアウト方
向の全ての情報を得る。また、各計測の間には、磁化の
回復のための待ち時間を入れる。
【0176】次に、本発明の装置を被検体の微細構造を
描出するマイクロスコピーに適用する場合を例に、リー
ドアウト方向の空間分解能50μmの画像を撮影するパ
ルスシーケンスの具体的なパラメータについて説明す
る。
【0177】ここでは、図10に示すパルスシーケンス
で、RFパルスに3山のsinc関数を用いるものとす
る。
【0178】励起領域の厚さを視野としWx=25.6
mm、励起用傾斜磁場パルス強度とリードアウト傾斜磁
場パルスの強度とを等しくGx=30mT/mとする
と、RFパルス1個の照射時間はa=122.331μ
mとなる。
【0179】分解能が50μmであるから(b×n)
は、2/d/(γ×Gx)=31.3166msとな
り、RFパルスの数nを64とすると、b=489.3
22μmとなる。
【0180】また、スライスの間隔1/b/(γ×G
x)はリードアウト傾斜磁場パルスの強度で決まる空間
分解能ΔWxと等しく1.6mmになり、視野内のスラ
イスの数は16である。
【0181】z方向の厚さを2mmとし、180度パル
スの形状をsinc関数3山、照射時間を2msとする
と、スライス選択傾斜磁場パルスの強度Gzは、4/
(γ×t×Δz)=23.487mT/mになる。
【0182】サンプリング点数NはWx/ΔWx=16
で、サンプリングレートΔtはb/N=30.5826
μsである。
【0183】本実施の形態においては、64個のRFパ
ルスを照射しているので、エコーは64個計測される。
この64個のエコーでy方向全体の情報を得ることと
し、y方向のピクセル数を64とする。
【0184】y方向の視野WyをWxと等しく25.6
mmとすると、y方向の空間分解能は400μmにな
る。この時、位相エンコード傾斜磁場パルスの強度Gy
は1/(γ×b×Wy)=1.875mT/mである。
【0185】RFパルスのフリップ角は90度/64=
1.4度である。励起開始からエコー計測終了までの時
間は、励起時間とエコー計測時間がそれぞれ約31m
s、180度パルスの照射時間が2msなので、その他
傾斜磁場パルスの立ち上がり時間を入れても、約70m
sである。
【0186】被検体全体の情報を得るためにスライスの
位置をシフトさせながら、以上に示す計測を繰り返す。
【0187】ただし、繰り返し回数は、スライスの間隔
が1.6mmで、スライスの厚さが50μmなので、3
2回である。
【0188】また、シフト量はスライスの厚さと等しく
50μmであり、これは、RFパルスの搬送波の周波数
にして2/(b×n)=63.8638Hzになる。繰
り返し毎に異なる領域を励起するため、計測の繰り返し
に際しては、磁化の回復の待ち時間は不要である。従っ
て、全体の計測時間は約70ms×32=2.24sに
なる。
【0189】以上に示す計測により、視野25.6mm
×25.6mm、空間分解能50μm×400μm、ピ
クセル数256×64の画像が、非常に高速な撮影時間
2.24sで得られる。
【0190】以上説明したように、本実施の形態1の装
置を用いることにより、強力な傾斜磁場を必要としない
ので、従来困難であった人体に対するマイクロスコピー
が実現できる。
【0191】すなわち、従来のスピンエコー法で同じ空
間分解能の画像を撮影するためには、リードアウト方向
に16倍の強度すなわち480mT/mの傾斜磁場が必
要であり、人体を対象にしたボア径の大きな装置では実
現できない。
【0192】また、FDA(米国食品医薬品局)の装置
安全基準によると、120μs以上の印加時間をもつパ
ルスの磁場の時間変化率dB/dtは、20T/sとさ
れている。
【0193】したがって、480mT/mの傾斜磁場を
発生させる場合、例えば、原点から20cmの位置の磁
場強度は96mTになる。基準に従ってこの磁場を発生
させると4.8msもの時間を要し、その待ち時間のた
めに信号が減衰したり、撮影時間が長くなる等の問題が
生じる。
【0194】これに対して、本実施の形態1の装置で
は、前述するように、強力な磁場を必要としないので、
人体に対してマイクロスコピーを実施できる。
【0195】人体のマイクロスコピーは、現在のところ
有効な撮影方法がないために、内耳の微細構造の描出、
整形外科領域における肩や肘・膝の関節の撮影等が主に
研究レベルで行われているにすぎない。
【0196】しかしながら、本実施の形態1の装置によ
れば、臨床用のMRI装置をこれらの応用分野に適用で
きるようになる。また、被検体の微細構造の描出が可能
なため、現在のところX線で行われているマンモグラフ
ィや、骨粗鬆症の診断に代わる装置としての利用も可能
である。本発明の装置は磁気共鳴を用いているので、X
線における被曝がなく人体への副作用がないため、検診
を行いやすいという利点がある。
【0197】次に、本実施の形態1の装置を通常の空間
分解能の撮影に適用して、非常に低いリードアウト傾斜
磁場で高速に画像を撮影する方法について、そのパルス
シーケンスの具体的なパラメータを説明する。
【0198】リードアウト方向の空間分解能は1mmと
し、RFパルスは3山のsinc関数を用いるものとす
る。
【0199】励起領域の厚さを視野としWx=256m
m、励起用傾斜磁場パルス強度とリードアウト傾斜磁場
パルスの強度を等しくGx=3mT/mとするとRFパ
ルス1個の照射時間はa=122.331μmとなる。
【0200】分解能が1mmであるから(b×n)は、
2/d/(γ×Gx)=15.6583msとなり、R
Fパルスの数nを64とすると、b=244.661μ
mとなる。
【0201】また、スライスの間隔1/b/(γ×G
x)はリードアウト傾斜磁場パルスの強度で決まる空間
分解能ΔWxと等しく32mmになり、視野内のスライ
スの数は8である。
【0202】z方向の厚さを10mmとし、180度パ
ルスの形状をsinc関数3山、照射時間を2msとす
ると、スライス選択傾斜磁場パルスの強度Gzは、4/
(γ×t×Δz)=4.7mT/mになる。
【0203】サンプリング点数NはWx/ΔWx=8
で、サンプリングレートΔtはb/N=30.5826
μsである。64個のRFパルスを照射しているので、
エコーは64個計測される。
【0204】y方向の視野WyをWxと等しく256m
mとすると、64個のエコーでy方向全体の情報を得る
こととし、y方向のピクセル数を64とすると、y方向
の空間分解能は4mmになる。この時、位相エンコード
傾斜磁場パルスの強度Gyは1/(γ×b×Wy)=
0.375mT/mである。
【0205】RFパルスのフリップ角は90度/64=
1.4度である。励起開始からエコー計測終了までの時
間は、励起時間とエコー計測時間がそれぞれ約16m
s、180度パルスの照射時間が2msなので、その他
傾斜磁場パルスの立ち上がり時間を入れても、約40m
sである。
【0206】被検体全体の情報を得るためにスライスの
位置をシフトさせながら以上の計測を繰り返す。繰り返
し回数は、スライスの間隔が32mmで、スライスの厚
さが1mmなので、32回である。
【0207】シフト量はスライスの厚さと等しく1mm
であり、これは、RFパルスの搬送波の周波数にして2
/(b×n)=127.728Hzになる。繰り返し毎
に異なる領域を励起するため、計測の繰り返しに際して
磁化の回復の待ち時間は不要である。従って、全体の計
測時間は約40ms×32=1.28sになる。
【0208】以上の計測により、視野256mm×25
6mm、空間分解能1mm×4mm、ピクセル数256
×64の画像が、撮影時間1.28sで得られる。
【0209】この方法によると、リードアウト傾斜磁場
強度が非常に小さくてよいため、ほ全てのMRI装置
で超高速に高分解能の画像を撮影することが可能にな
る。
【0210】(実施の形態2)図18は実施の形態2の
空間分解能制御手段を用いた撮影方法のパルスシーケン
スを示す図であり、このパルスシーケンスは、MRI装
置のプロジェクション法を用いたものである。
【0211】このパルスシーケンスでは、RFパルス6
02の照射中に傾斜磁場パルス161,162を印加
し、180度パルス604とスライス選択傾斜磁場パル
ス121によりz方向の特定の範囲を反転し、励起中の
傾斜磁場パルス161,162と同じ強度のリードアウ
ト傾斜磁場パルス163,164を印加してエコー60
6を計測する。
【0212】このように、パルスシーケンスの空間分解
能制御部分については、傾斜磁場パルスの方向が異なる
以外は実施の形態1に記載する方法と原理的に同じであ
る。
【0213】各エコーを逆フーリエ変換すると、それぞ
れ対応する方向のプロジェクションが得られる。この
時、1回のパルスシーケンス実行によりエコー時間の異
なる複数のエコーが計測されるため、同一方向のプロジ
ェクションが複数できることになる。
【0214】通常、プロジェクション法では、同一方向
のエコーは1つあればよい。そこで、例えば、全て積算
してSN比の向上に役立てる、あるいは、組織の拡散が
大きくて全てを積算しては画質が劣化する場合には、第
1エコーだけを用いてSN比を良くするか、特定のコン
トラストの画像を撮影したい場合にはそのエコー時間の
エコーだけを用いる等する。
【0215】撮影は、このパルスシーケンスを2重に繰
り返すことにより行う。第1の繰り返しAは、特定方向
のプロジェクションを計測するために、スライス群の位
置をシフトさせながら行う。
【0216】これには、これまで述べてきたようにRF
パルスの搬送波周波数を変化させる。
【0217】第2の繰り返しBは、プロジェクションの
方向を変えるために、傾斜磁場パルスの強度を変化させ
ながら行う。
【0218】この時、傾斜磁場パルス161と163、
162と164がそれぞれ同じ強度を保つようにする。
傾斜磁場パルス強度の変化順序は、各エコーがk空間の
原点を通り、かつ、k空間全体を走査するようにする。
【0219】例えば、図18に示すように、xは正から
負へ、yは0から正、そして再び0に戻るようにする。
この時、各エコーは、図19に示すようにk空間上を走
査する。
【0220】繰り返しAと繰り返しBとの順序は任意で
はあるが、通常は、繰り返しBの中で、繰り返しAを行
う。即ち、まず、プロジェクションの方向を決め、繰り
返しAを行ってその方向の完全なプロジェクションを計
測し、次にプロジェクションの方向を変化させてまた繰
り返しAを行う。
【0221】繰り返しAでは、異なる領域を励起するの
で、待ち時間が不要なのに対して、繰り返しBでは待ち
時間が必要となるので、このような順序にすれば最小の
時間で撮影が終了できる。
【0222】繰り返しAで計測された各エコーからプロ
ジェクションを作成する方法は、実施の形態1に示す図
12で説明した方法に於いて、x方向のみを用いればよ
い。この処理は撮影終了後に行ってもよいが、繰り返し
Aが終了する毎にその時点で行うことにより、撮影終了
後の処理時間が短縮できる。
【0223】このときの視野とプロジェクション、およ
び、視野と励起領域との関係は図20のようになる。
【0224】図20において、181は被検体、182
は視野、183,184はそれぞれ1回目の繰り返しB
の励起スライス群と励起領域、185は2回目の繰り返
しBの励起スライス群、186は1回目の繰り返しBで
計測されるプロジェクションを示す。
【0225】前述する手順により得られた各方向のプロ
ジェクションから画像を再構成する方法は、通常のX線
CT装置で用いられている方法と同じでよい。これに
は、例えば、逐次近似法、2次元フーリエ変換法、フィ
ルタ補正逆投影法等がある。フィルタ補正逆投影法に
は、フーリエ変換によるフィルタ補正法やコンボリュー
ション法等がある。これらの方法については、木村博一
監修、「最近の医用画像診断装置」、朝倉書店、198
8に記載されている。
【0226】以上説明したように、本実施の形態2の磁
気共鳴イメージング装置においても、実施の形態1に示
すように、強力な磁場を被検体に印加することなく高分
解能の画像を撮像できるので、人体に対してもマイクロ
スコピーが適用できる。
【0227】(実施の形態3)図21は実施の形態3の
パルスシーケンスを示す図であり、空間分解能制御部分
の別の例である。
【0228】図21において、空間分解能制御手段40
1は、図10等の場合と同様、空間分解能制御部分60
1に示すように、傾斜磁場パルス603の印加中に複数
のRFパルス221を照射する。
【0229】各RFパルスの強度は例えば図21に示し
たように3山のsinc関数となるよう振幅変調されて
いる。これは、図8に示した矩形波805が3山のsi
nc関数に置き換えられたことに相当し、各スライスの
励起プロファイル811あるいは812が、sinc関
数ではなく矩形に近くなる。
【0230】これにより、各スライス内でより多くの磁
化が均一に励起されるため、画質とSN比の向上につな
がる。RFパルスを振幅変調する代わりに、周波数変
調、あるいは、位相変調しても同様の効果を得ることが
できる。
【0231】sinc関数による振幅変調では、裾のほ
うの振幅が小さいため、照射できるRFパルスの数をあ
まり多くできず、発生するエコーの数は少ない。図21
に示す本実施の形態3では、RFパルスの数は5個であ
り、従って、図10や図18のパルスシーケンスで振幅
変調を用いた場合にはエコーの数も5個になる。ただ
し、図18のパルスシーケンスを用いたプロジェクショ
ン法では、エコーは1個あればよいため、このままでも
よい。
【0232】しかしながら、図10のフーリエ変換法の
場合にはより多くのエコーを必要とする。そこで、図2
1の傾斜磁場強度制御部分608のように、リードアウ
ト傾斜磁場パルス224と位相エンコード傾斜磁場パル
ス225とをそれぞれ反転して繰り返すことにより、エ
コーの数を増やす。また、この方法と先に述べたk空間
分割計測法とを組み合わせてエコーの数を増やすことも
できる。
【0233】また、本実施の形態3の磁気共鳴イメージ
ング装置においても、実施の形態1に示すように、強力
な磁場を被検体に印加することなく高分解能の画像を撮
像できるので、人体に対してもマイクロスコピーが適用
できる。
【0234】(実施の形態4)図22は本発明の実施の
形態4の磁気共鳴イメージング装置のパルスシーケンス
を説明するための図である。図23に図22に示すパル
スシーケンスの原理を説明するための図を示し、以下、
図23に基づいて、図22に示すパルスシーケンスを説
明する。
【0235】パルスシーケンスの後半部分324である
点線内は、周知のスピンエコー法やエコープラナー法等
の通常の画像撮影用パルスシーケンスである。本実施の
形態では一例としてスピンエコー法を示した。
【0236】空間分解能制御部分601は、複数個のR
Fパルス602と傾斜磁場パルス603とから成る。
【0237】このとき、不要なエコーが発生して画質が
劣化する場合、Gz,Gy,Gzにそれぞれスポイラー
傾斜磁場パルス321,322,323を印加する。一
方、不要なエコーが発生しない場合には、計測時間のむ
だになるのでスポイラー傾斜磁場パルス321,32
2,323は印加しなくてよい。
【0238】RFパルス602と傾斜磁場パルス603
とにより、磁化は実施の形態1の図7のように励起され
る。
【0239】このときの様子をx方向についてだけ模式
的に示したのが図23の341である。縦軸は空間分解
能制御部分601の終了直後の横磁化の大きさを表して
いる。
【0240】ここでスポイラー傾斜磁場パルス321、
322、323を印加すると、横磁化の位相は乱され、
エコーの発生しない状態になる。この時、縦磁化の大き
さは342のように横磁化が発生していた部分が欠けた
状態になっている。
【0241】このときに、RFパルス202を照射する
と、リードアウト方向の横磁化のプロファイルはやはり
342のようになる。この後、通常のパルスシーケンス
324を用いて撮影を行うと、得られる画像Dは、スラ
イスの部分の情報が抜けた画像になる。但し、パルスシ
ーケンス324では、リードアウト傾斜磁場パルスで決
まる空間分解能をスライスの間隔343にする。
【0242】画像Dと、抜けのない画像Eとの差分をと
るとスライス部分だけの情報を含む画像が作成できる。
【0243】画像Eは、空間分解能制御部分601を用
いずにパルスシーケンス324だけを用いれば、撮影で
きる。この画像Eは、1枚撮影すれば十分である。
【0244】次に、スライスの位置をシフト(移動)さ
せながら、同様にスライス部分だけの情報を含む画像を
作成し、実施の形態1の図12と同様にして各画像を合
成することにより、リードアウト傾斜磁場強度で決まる
空間分解能よりも高い空間分解能の画像が得られる。
【0245】なお、画像の差分をとるのではなく、画像
再構成を行う前のk空間の状態D’、E’で差分(E’
−D’)を求めてから2次元逆フーリエ変換を行っても
同じ結果が得られる。
【0246】通常のパルスシーケンス324が、スピン
エコー法のように励起とエコー計測とを繰り返す必要の
ある場合には、繰り返し毎に空間分解能制御手段401
を実行したほうがよい。これは、時間とともに磁化が回
復して、磁化のプロファイル341、342が乱れてく
るからである。但し、繰り返し間隔が数ms〜数100
msのように短い場合には、最初の1回だけ、あるい
は、繰り返し数回毎に1回だけ空間分解能制御部分60
1を実行してもよい。
【0247】以上説明したように、本実施の形態4の磁
気共鳴イメージング装置においても、実施の形態1に示
すように、強力な磁場を被検体に印加することなく高分
解能の画像を撮像できるので、人体に対してもマイクロ
スコピーが適用できる。
【0248】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本
発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることは勿論である。
【0249】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。
【0250】強力な傾斜磁場を必要とせず、高分解能の
画像を撮像することができるので、人体に対してもマイ
クロスコピーが適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の磁気共鳴イメージング
装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態1のシーケンサの概略構成を示す
ブロック図である。
【図3】空間分解能制御手段において設定される空間分
解能と、傾斜磁場強度制御手段において設定されるリー
ドアウト時の空間分解能との関係を説明するための図で
ある。
【図4】エコーの計測の一例を示す図である。
【図5】本実施の形態1の磁気共鳴イメージング装置の
動作を説明するためのパルスシーケンスを示す図であ
る。
【図6】グラディエントエコー法のパルスシーケンスを
示す図である。
【図7】スライス群に発生する励起の様子を説明するた
めの図である。
【図8】図7に示すスライス群の発生原理を説明するた
めの図である。
【図9】図8に示すスライスの移動を説明するための図
である。
【図10】2次元画像を撮影するためのパルスシーケン
スの一例を示す図である。
【図11】計測空間の様子を示す図である。
【図12】2次元のエコーセットから画像を再構成する
方法を説明するための図である。
【図13】本発明の他のパルスシーケンスを説明するた
めの図である。
【図14】図13に示すパルスシーケンスにおける被検
体と視野等の関係を説明するための図である。
【図15】本発明の他のパルスシーケンスを説明するた
めの図である。
【図16】本発明の他のパルスシーケンスを説明するた
めの図である。
【図17】図16に示すパルスシーケンスにおける計測
空間の走査方法を説明するための図である。
【図18】実施の形態2の空間分解能制御手段を用いた
撮影方法のパルスシーケンスを示す図である。
【図19】実施の形態2のパルスシーケンスにおける計
測空間の走査方法を説明するための図である。
【図20】実施の形態2のパルスシーケンスにおける視
野とプロジェクション、および、視野と励起領域との関
係を説明するための図である。
【図21】実施の形態3のパルスシーケンスを示す図で
ある。
【図22】本発明の実施の形態4の磁気共鳴イメージン
グ装置のパルスシーケンスを説明するための図である。
【図23】図22に示す実施の形態4のパルスシーケン
スの原理を説明するための図である。
【図24】従来の磁気共鳴イメージング装置の概略構成
を示すブロック図である。
【図25】従来の磁気共鳴イメージング装置におけるパ
ルスシーケンスを説明するための図である。
【図26】計測空間を説明するための図である。
【符号の説明】
101,2601…静磁場発生マグネット、102,2
602…傾斜磁場コイル、103,181,701,2
603…被検体、104,2604…シーケンサ、10
5,2605…傾斜磁場電源、106,2606…高周
波パルス発生器、107,2607…プローブ、10
8,2608…受信器、109,2609…計算機、1
10,2610…ディスプレイ、111,2611…記
憶媒体、112,2612…シムコイル、113,26
13…シム電源、121…スライス選択傾斜磁場パル
ス、122…ディフェーズ用傾斜磁場パルス、123…
位相エンコード傾斜磁場パルス、131…再構成画像、
132…1回目の計測で得られた部分画像、133…2
回目の計測で得られた部分画像、134,135…リー
ドアウト傾斜磁場と位相エンコード傾斜磁場の強度とで
決まる1ピクセルの幅、136…再構成された画像のリ
ードアウト方向の1ピクセルの幅、142…y向の視
野、145,146…外側領域、161,162…傾斜
磁場パルス、163,164…リードアウト傾斜磁場パ
ルス、182…視野、183…1回目の繰り返しBの励
起スライス群、184…1回目の繰り返しBの励起領
域、185…2回目の繰り返しBの励起スライス群、1
86…1回目の繰り返しBで計測されるプロジェクショ
ン、201…スライス傾斜磁場パルス、202…磁化励
起用高周波磁場パルス、203…エコー、204…位相
エンコード傾斜磁場パルス、205…180度パルス、
206…リードアウト傾斜磁場パルス、241,244
…RFパルス、242,245…傾斜磁場パルス、24
3,246…クラッシャー傾斜磁場パルス、247…領
域選択部分、261,263…180度パルス、262
…y方向の傾斜磁場パルス、262…z方向の傾斜磁場
パルス、281…可変ディフェーズ用傾斜磁場パルス、
401…空間分解能制御手段、402…傾斜磁場強度制
御手段、403…コントローラ、501…縞の幅、50
2…縞の間隔、503,504,505,506…プロ
ジェクション、507…完全なプロジェクション、50
9…空間分解能、601…空間分解能制御部分、602
…RFパルス、603…励起用傾斜磁場パルス、604
…180度パルス、605…リードアウト傾斜磁場パル
ス、606…エコー、608…傾斜磁場強度制御部分、
Gx…x軸方向の傾斜磁場、Gy…y軸方向の傾斜磁
場,Gz…z軸方向の傾斜磁場、702…x方向に垂直
なスライス群、801…sinc関数3山の波形、80
2,810…たたみこみ演算、803,809…等間隔
パルス列、804,808は積、805,807…矩形
波、806…sinc関数列、811…sinc関数、
812…sinc関数列、901,903…RFパルス
列、902,904…励起プロファイル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平田 智嗣 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−106140(JP,A) 特開 昭58−55740(JP,A) 特開 昭64−62142(JP,A) 特表 平6−500947(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/055

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静磁場中の被検体に対し、高周波磁場と
    傾斜磁場とを印加してエコーを収集する所定のパルスシ
    ーケンスを制御するパルスシーケンス制御手段と、収集
    された前記エコーに基づいて画像を再構成する画像再構
    成手段とを有し、前記パルスシーケンス制御手段は、再
    構成された前記画像のリードアウト傾斜磁場方向に於け
    る空間分解能Aを設定する空間分解能制御手段と、前記
    リードアウト傾斜磁場の強度とサンプリング期間とによ
    り決まる空間分解能Bが前記空間分解能Aよりも粗くな
    る前記リードアウト傾斜磁場を印加する傾斜磁場強度制
    御手段とを具備し、前記空間分解能制御手段は、前記高
    周波磁場を照射して前記被検体の一部を選択的に励起す
    ることにより前記空間分解能Aを設定する手段を具備す
    ることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 【請求項2】 静磁場中の被検体に対し、高周波磁場と
    傾斜磁場とを印加してエコーを収集する所定のパルスシ
    ーケンスを制御するパルスシーケンス制御手段と、収集
    された前記エコーに基づいて画像を再構成する画像再構
    成手段とを有し、前記パルスシーケンス制御手段は、再
    構成された前記画像のリードアウト傾斜磁場方向に於け
    る空間分解能Aを設定する空間分解能制御手段と、前記
    リードアウト傾斜磁場の強度とサンプリング期間とによ
    り決まる空間分解能Bが前記空間分解能Aよりも粗くな
    る前記リードアウト傾斜磁場を印加する傾斜磁場強度制
    御手段とを具備し、前記空間分解能制御手段は、前記被
    検体内の領域を、前記リードアウト傾斜磁場方向とほぼ
    垂直でほぼ等間隔なスライス群に励起する手段を含み、
    前記傾斜磁場強度制御手段は前記空間分解能Bを前記ス
    ライス群のスライス間隔とほぼ等しく設定する手段を具
    備することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 【請求項3】 静磁場中の被検体に対し、高周波磁場と
    傾斜磁場とを印加してエコーを収集する所定のパルスシ
    ーケンスを制御するパルスシーケンス制御手段と、収集
    された前記エコーに基づいて画像を再構成する画像再構
    成手段とを有し、前記パルスシーケンス制御手段は、再
    構成された前記画像のリードアウト傾斜磁場方向に於け
    る空間分解能Aを設定する空間分解能制御手段と、前記
    リードアウト傾斜磁場の強度とサンプリング期間とによ
    り決まる空間分解能Bが前記空間分解能Aよりも粗くな
    る前記リードアウト傾斜磁場を印加する傾斜磁場強度制
    御手段とを具備し、前記空間分解能制御手段は、前記リ
    ードアウト傾斜磁場方向と同じ方向に励起用傾斜磁場を
    印加する手段と、前記高周波磁場のパルスをほぼ等間隔
    に複数回照射する手段とを具備することを特徴とする磁
    気共鳴イメージング装置。
  4. 【請求項4】 静磁場中の被検体に対し、高周波磁場と
    傾斜磁場とを印加してエコーを収集する所定のパルスシ
    ーケンスを制御するパルスシーケンス制御手段と、収集
    された前記エコーに基づいて画像を再構成する画像再構
    成手段とを有し、前記パルスシーケンス制御手段は、再
    構成された前記画像のリードアウト傾斜磁場方向に於け
    る空間分解能Aを、前記高周波磁場を照射して前記被検
    体の一部を選択的に励起することにより設定すること、
    前記リードアウト傾斜磁場の強度とサンプリング期間と
    により決まる空間分解能Bが前記空間分解能Aよりも粗
    くなる前記リードアウト傾斜磁場を印加することの制御
    を行なうことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 【請求項5】 静磁場中の被検体に対し、高周波磁場と
    傾斜磁場とを印加してエコーを収集する所定のパルスシ
    ーケンスを制御するパルスシーケンス制御手段と、収集
    された前記エコーに基づいて画像を再構成する画像再構
    成手段とを有し、前記パルスシーケンス制御手段は、前
    記被検体内の領域を、前記リードアウト傾斜磁場方向と
    ほぼ垂直でほぼ等間隔なスライス群に励起することによ
    り、再構成された前記画像の前記リードアウト傾斜磁場
    方向に於ける空間分解能Aを設定すること、前記リード
    アウト傾斜磁場の強度とサンプリング期間とにより決ま
    る空間分解能Bを前記スライス群のスライス間隔とほぼ
    等しく設定することの制御を行なうことを特徴とする磁
    気共鳴イメージング装置。
  6. 【請求項6】 静磁場中の被検体に対し、高周波磁場と
    傾斜磁場とを印加してエコーを収集する所定のパルスシ
    ーケンスを制御するパルスシーケンス制御手段と、収集
    された前記エコーに基づいて画像を再構成する画像再構
    成手段とを有し、前記パルスシーケンス制御手段は、再
    構成された前記画像のリードアウト傾斜磁場方向に於け
    る空間分解能Aを設定すること、前記リードアウト傾斜
    磁場の強度とサンプリング期間とにより決まる空間分解
    能Bが前記空間分解能Aよりも粗くなる前記リードアウ
    ト傾斜磁場を印加すること、前記リードアウト傾斜磁場
    方向と同じ方向に励起用傾斜磁場を印加すること、前記
    高周波磁場のパルスをほぼ等間隔に複数回照射すること
    の制御を行なうことを特徴とする磁気共鳴イメージング
    装置。
  7. 【請求項7】 静磁場中の被検体に対し、高周波磁場と
    傾斜磁場とを印加してエコーを収集する所定のパルスシ
    ーケンスを制御するパルスシーケンス制御手段と、収集
    された前記エコーに基づいて画像を再構成する画像再構
    成手段と、前記再構成された画像を表示する表示手段と
    を有し、前記パルスシーケンス制御手段は、(1)リー
    ドアウト方向の傾斜磁場を印加しながら複数個の前記高
    周波磁場パルスを照射して前記被検体内を選択的に複数
    箇所励起すること、(2)前記リードアウト傾斜磁場の
    強度とサンプリング期間とによって決まる空間分解能が
    励起された部分の幅より大きくなるような前記リードア
    ウト傾斜磁場と前記サンプリング期間とを用いて前記エ
    コーを計測することの各制御を行ない、前記画像再構成
    手段は、前記計測された前記エコーから前記励起された
    部分の幅を再構成画像の1ピクセルとして画像を再構成
    することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  8. 【請求項8】 静磁場中の被検体に対し、高周波磁場と
    傾斜磁場とを印加してエコーを収集する所定のパルスシ
    ーケンスを制御するパルスシーケンス制御手段と、収集
    された前記エコーに基づいて画像を再構成する画像再構
    成手段と、前記再構成された画像を表示する表示手段と
    を有し、前記パルスシーケンス制御手段は、(1)リー
    ドアウト方向の傾斜磁場を印加しながら複数個の高周波
    磁場パルスを照射して、前記被検体内を選択的に励起す
    ること、(2)前記選択的に励起された被検体の部分の
    磁化を飽和させること、(3)前記飽和された部分を含
    み、リードアウト傾斜磁場の強度とサンプリング間隔と
    によって決まる空間分解能に相当する領域全体に高周波
    磁場を印加して励起し、所定のパルスシーケンスを実行
    して第1のエコーを計測すること、(4)前記(3)の
    パルスシーケンスを単独で行い第2のエコーを計測する
    ことの各制御を行い、前記画像再構成手段は、前記第1
    のエコーから得られる画像データと前記第2のエコーか
    ら得られる画像データとの差分データから画像再構成す
    ることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
JP07496096A 1996-03-28 1996-03-28 磁気共鳴イメージング装置 Expired - Fee Related JP3525007B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07496096A JP3525007B2 (ja) 1996-03-28 1996-03-28 磁気共鳴イメージング装置
PCT/JP1997/001055 WO1997035517A1 (fr) 1996-03-28 1997-03-27 Procede et appareil d'imagerie par resonance magnetique
CNB2004100560014A CN100437140C (zh) 1996-03-28 1997-03-27 磁共振成像装置和方法
EP97908529A EP1016373B1 (en) 1996-03-28 1997-03-27 Method and apparatus for magnetic resonance imaging
CNB971934282A CN100366216C (zh) 1996-03-28 1997-03-27 磁共振成像装置和方法
US09/155,245 US6222365B1 (en) 1996-03-28 1997-03-27 Magnetic resonance imaging apparatus and method
DE69735291T DE69735291T2 (de) 1996-03-28 1997-03-27 Verfahren und vorrichtung zur bilderzeugung durch magnetresonanz

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07496096A JP3525007B2 (ja) 1996-03-28 1996-03-28 磁気共鳴イメージング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09262219A JPH09262219A (ja) 1997-10-07
JP3525007B2 true JP3525007B2 (ja) 2004-05-10

Family

ID=13562399

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07496096A Expired - Fee Related JP3525007B2 (ja) 1996-03-28 1996-03-28 磁気共鳴イメージング装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6222365B1 (ja)
EP (1) EP1016373B1 (ja)
JP (1) JP3525007B2 (ja)
CN (2) CN100366216C (ja)
DE (1) DE69735291T2 (ja)
WO (1) WO1997035517A1 (ja)

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1047951B1 (en) * 1997-12-12 2011-03-30 Wisconsin Alumni Research Foundation Rapid acquisition magnetic resonance imaging using radial projections
JP4318774B2 (ja) * 1998-12-03 2009-08-26 株式会社日立メディコ 磁気共鳴画像診断装置
DE19901763B4 (de) * 1999-01-18 2005-12-01 Siemens Ag Impulssequenz für ein Kernspintomographiegerät
JP3699304B2 (ja) * 1999-08-13 2005-09-28 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 磁気共鳴撮像装置
DE19962846B4 (de) * 1999-12-24 2008-09-25 Forschungszentrum Jülich GmbH Bildgebungsverfahren mit keyhole-Technik
EP1158307A1 (en) * 2000-04-18 2001-11-28 F.Hoffmann-La Roche Ag Method for increasing the throughput of NMR spectrometers
US7660618B2 (en) * 2002-06-07 2010-02-09 Hitachi Medical Corporation Magnetic resonance imaging device
CN100392424C (zh) * 2004-11-15 2008-06-04 华东师范大学 一种用于图形化脉冲序列编译器中实现回波数据重组的方法
JP4822850B2 (ja) * 2006-01-16 2011-11-24 株式会社日立製作所 磁気共鳴測定方法
US8477246B2 (en) * 2008-07-11 2013-07-02 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Systems, methods and devices for augmenting video content
WO2011026923A1 (en) * 2009-09-03 2011-03-10 Medizinische Universität Graz Super-resolution magnetic resonance imaging
US20130069650A1 (en) * 2010-05-28 2013-03-21 Hitachi Medical Corporation Magnetic resonance imaging apparatus and high-frequency magnetic field pulse modulation method
JP2013202245A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Hitachi Medical Corp 磁気共鳴イメージング装置及び計測方法
DE102012208019B3 (de) * 2012-05-14 2013-10-31 Universitätsklinikum Freiburg Kernspintomographieverfahren mit einem Multiband-Hochfrequenzpuls mit mehreren separaten Frequenzbändern
DE102012209295B4 (de) 2012-06-01 2014-02-13 Siemens Aktiengesellschaft Bestimmung einer objektspezifischen B1-Verteilung eines Untersuchungsobjekts im Messvolumen in der Magnetresonanztechnik
DE102013206026B3 (de) 2013-04-05 2014-08-28 Siemens Aktiengesellschaft Optimierte Gradientenecho-Multiecho-Messsequenz
JP5752738B2 (ja) * 2013-04-25 2015-07-22 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー スキャン条件決定装置、磁気共鳴イメージング装置、スキャン条件決定方法、およびプログラム
CN104714198B (zh) * 2013-12-17 2019-05-17 北京大学 自适应变化选层方向补偿梯度的磁敏感伪影去除方法
JP6666348B2 (ja) * 2014-12-12 2020-03-13 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. Mrイメージング方法、mrデバイス及びコンピュータ・プログラム
JP6887845B2 (ja) * 2017-03-28 2021-06-16 日本電子株式会社 核磁気共鳴装置
BR112020004488A8 (pt) * 2017-09-07 2023-02-14 Cr Dev Ab Métodos para formação de imagem de ressonância magnética ponderada por difusão e para projetar um gradiente de campo magnético dependente de tempo assimétrico
JP7408351B2 (ja) 2019-11-06 2024-01-05 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 磁気共鳴イメージング装置

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5855740A (ja) * 1981-09-28 1983-04-02 Hitachi Ltd 核磁気共鳴を用いた検査装置
JPS61106140A (ja) * 1984-10-31 1986-05-24 株式会社日立製作所 高分解能核磁気共鳴イメ−ジング方式
US4665367A (en) 1985-08-16 1987-05-12 Technicare Corporation Multiplexed magnetic resonance imaging of volumetric regions
JPS6462142A (en) * 1987-09-03 1989-03-08 Toshiba Corp Magnetic resonance imaging method
DE3823398A1 (de) 1988-07-09 1990-01-11 Spectrospin Ag Verfahren zur erzeugung einer folge von spinechosignalen, die verwendung dieses verfahrens bei der kernspintomographie und vorrichtung zum durchfuehren bzw. zur verwendung dieses verfahrens
JPH0252639A (ja) * 1988-08-15 1990-02-22 Toshiba Corp 磁気共鳴イメージング装置
US5212448A (en) 1991-08-09 1993-05-18 General Electric Company Nmr pulse sequence with burst rf excitation pulses having separately controlled phase
JP2737608B2 (ja) * 1993-07-31 1998-04-08 株式会社島津製作所 Mrイメージング装置
JP2713160B2 (ja) * 1994-03-31 1998-02-16 株式会社島津製作所 Mrイメージング装置
FR2735749B1 (fr) 1995-06-22 1997-08-29 Metal Box Plc Boite metallique a ouverture partielle, procede et machine de fabrication d'une telle boite

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09262219A (ja) 1997-10-07
EP1016373B1 (en) 2006-02-22
CN1214622A (zh) 1999-04-21
US6222365B1 (en) 2001-04-24
EP1016373A4 (en) 2000-09-06
WO1997035517A1 (fr) 1997-10-02
EP1016373A1 (en) 2000-07-05
CN1584624A (zh) 2005-02-23
CN100437140C (zh) 2008-11-26
DE69735291T2 (de) 2006-08-03
DE69735291D1 (de) 2006-04-27
CN100366216C (zh) 2008-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3525007B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
US8466679B2 (en) Magnetic resonance imaging apparatus and method configured for susceptibility-emphasized imaging with improved signal-to-noise ratio
US7635979B2 (en) Magnetic resonance imaging apparatus and method
US6037771A (en) Sliding thin-slab acquisition of three-dimensional MRA data
JPH0763455B2 (ja) 磁気共鳴映像装置
JP2001161657A (ja) 核磁気共鳴撮影装置
JP2000157507A (ja) 核磁気共鳴撮影装置
JPH06169896A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP2805405B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP3496898B2 (ja) 核磁気共鳴撮影装置
JPH0578336B2 (ja)
JP3041692B2 (ja) 磁気共鳴撮影装置
JP3341914B2 (ja) Mr装置及びプレパレーションパルスの印加方法
JP3615302B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP3907944B2 (ja) 磁気共鳴イメージング方法及び装置
JPH09262220A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP3198967B2 (ja) Mrイメージング装置
JP3041691B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP3702067B2 (ja) Mri装置
JP2002000579A (ja) Mr拡散画像撮影装置
JP3440134B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP3041683B2 (ja) 磁気共鳴を用いた3次元撮影装置
JP4400957B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP2973116B1 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JPH06114030A (ja) Mrイメージング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040116

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040216

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080220

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090220

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090220

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100220

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100220

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110220

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110220

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140220

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees